ブリッジレポート
(2468) 株式会社フュートレック

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ブリッジレポート:(2468)フュートレック vol.2

(2468:東証マザーズ) フュートレック 企業HP
藤木 英幸 社長
藤木 英幸 社長
企業基本情報
企業名
株式会社フュートレック
社長
藤木 英幸
所在地
大阪市淀川区西中島 6-8-31
決算期
3月 末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2006年3月 1,443 173 165 99
2005年3月 1,059 69 79 33
2004年3月 907 9 6 -1
2003年3月 736 12 12 3
2002年3月 435 17 34 29
2007年3月期第1四半期概況
<連結> (単位:百万円)
  実績
売上高 253
営業利益 16
経常利益 18
当期純利益 9
(2006年3月期の第1四半期は連結決算の開示を行なっていません。)
<携帯電話業界の動向>
新規端末の導入による買替需要等により、当四半期の携帯電話国内出荷台数は、前年同期比+17.5%の1,397百万台となりました。
海外市場においては、2006年度は20-30%増の成長が見込まれています。
 
<同社の概況>
※音源部門
「携帯電話用音源LSI設計データと組込みソフトウェアの開発・設計を行なう部門」
売上高 142百万円
国内外でのロイヤルティ収入の拡販に努めました。
当四半期の同社の音源搭載台数は、国内で2,469千台、海外で910千台となりました。
また、NTTドコモとの資本・業務提携契約の締結という大きなトピックスもありました。(後述)

※カード部門
「ユーザーのニーズに応じてカード事業の企画・運営を行なう部門」
売上高 45百万円
メモリーカードへのコンテンツ書込みサービスの増大に注力しました。
売上内訳としては、模擬試験ビジネスが34百万円、その他携帯電話が向け等が11百万円となりました。

※受託開発部門
「付加価値の高い受託開発を核として新たな商品の種を見つけるべく研究開発を行なう部門」
売上高 66百万円
研究開発型受託の増大と、新たなIPであるVAD(バーニアADコンバータ)の商品化に向けた開発を進めてきました。
 
2007年3月期通期見通し
<連結> (単位:百万円)
  見通し 前期比
売上高 1,299 -9.9%
経常利益 228 +38.2%
当期純利益 126 +27.3%
前回のレポートでも触れましたが、カード部門におけるカードの仕入れ額の減少に伴って減収となります。前期はカードの仕入額+データの書込み費の売上でしたが、今期は書込み費のみの売上となるためです。
模擬試験ビジネスでは、1枚のカードを購入した後、複数回にわたり書込み・消去を繰り返し使用します。大手予備校ではカード1枚の耐用年数を2年と考えておりカードの仕入れが発生するのが1年おきとなります。
したがって、今期は材料仕入が発生しない年となり、売上が減少します。

このため、減収とはなりますが、利益面では大幅な増益を計画しています。
 
トピックス
 
NTTドコモと業務・資本提携契約を締結
2006年5月22日に、NTTドコモと業務・資本提携契約を締結しました。
 
<内容>
業務提携
ガバナンス体制の再構築の一環として、NTTドコモグループより当社社外取締役1名逸見 知也氏(現 NTTドコモ 研究開発企画部 担当部長)を迎えました。
また、NTTドコモとの業務提携により同社移動機端末への搭載を目的とする音源・音響製品の技術開発体制を整備・充実させ、技術競争力を確保していく考えですが、その具体的な業務内容については、今後双方で協議を重ね進めていく予定です。

資本提携の内容
NTTドコモは、5月23日に1,420株を取得。100%子会社のドコモ・ドットコムの既存持ち株と合わせると、NTTドコモグループで2,380株、10.37%の保有となりました。
 
<提携の目的>
同社は、音源・音響製品のNTTドコモの移動機端末への搭載により、これまでも良好な協力関係を構築していましたが、今回、更に同社が既にその権利を保有する音源・音響製品のNTTドコモへの提供及び利用許諾、並びに両社連携のもと開発される予定の音源・音響製品の開発及びその利用が両社の円滑な発展に繋がると考え、双方合意により今回の決定に至りました。
 
<業績に与える影響>
この提携により、以降ドコモの携帯端末の全てに同社の音源が搭載されることとなります。
2006年年間のされる国内の携帯端末販売台数は9200万台と予想され、うちドコモは、5600万台、シェア61%と推定され、同社音源の国内シェアは50%を超す事が確実と見られます。
ただ、現時点での今期業績に与える影響は現時点では未定とのことです。
 
取材を終えて
まだ第1四半期ということで、業績の方向性がハッキリと出ているわけではありませんが、計画通りに推移しているようです。
当四半期の最大のトピックスは、なんといってもNTTドコモとの提携です。
業績へのインパクトはまだ未定ながらも、今後の海外展開などにも様々な形で影響を与えていくことも考えられます。
次回は、11月下旬の中間決算を取材・報告したいと思います。