ブリッジレポート
(9445) 株式会社フォーバルテレコム

東証2部

ブリッジレポート:(9445)フォーバルテレコム vol.10

(9445:東証マザーズ) フォーバルテレコム 企業HP
谷井 剛 社長
谷井 剛 社長

【ブリッジレポート】フォーバルテレコム vol.10
(取材概要)2007年9月18日掲載
「過去数年間の業績拡大をけん引してきた新通信サービス事業が踊り場を迎え、今期の施策としては、代理店への一時金手数料を負担しつつ拡販していくため、・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
株式会社フォーバルテレコム
社長
谷井 剛
所在地
東京都千代田区神田小川町 3-9-2
決算期
3月
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年3月 12,461 845 840 975
2006年3月 11,024 859 868 841
2005年3月 7,740 470 452 726
2004年3月 6,114 214 205 205
2003年3月 7,746 93 40 69
2002年3月 11,879 -1,732 -1,779 -4,939
2001年3月 18,224 284 134 45
2000年3月 20,503 53 -50 88
株式情報(9/11現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
38,200円 166,752株 6,370百万円 48.9% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
2,000円 5.2% 2,998.46円 12.7倍 13,605.03円 2.8倍
※株価は9/11終値
 
フォーバルテレコムの2008年3月期第1四半期業績について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
電話機やOA機器の販売を手掛けるフォーバル(8275)グループで通信事業を展開。NTT等の電気通信事業者から回線を仕入れ、割引サービスを受けることが難しい中小企業に割安な通信サービスを提供しています(回線の再販)。同社のサービスを利用すれば、国内、国際、インターネット等の請求が一本化される(ワンビリングサービス)ため、ユーザー企業は事務処理を簡素化することもできます。現在、光ファイバー対応IP電話「FTフォン」を中心とした新通信サービス事業の拡大に注力しています。
 
<沿革>
95年4月、フォーバルグループの通信事業を担う戦略子会社「フォーバル・インターナショナル・テレコミュニケーションズ(株)」として設立され、国際電話サービスfit(フィット)コールを開始しました。
96年に市外電話サービスを、97年に市内電話サービスを、それぞれ開始。98年8月には現社名へ社名変更しました。その後、「fit接続サービス」や「fitホスティングサービス」といったインターネット関連ビジネスを本格化。通信事業の拡大を受けて、2000年11月に東証マザーズに株式を上場しました。
02年2月、ソフトバンクグループのソフトバンクBB(株)と合弁会社を設立し、中小法人向けVoIP(インターネット上で音声データを送受信する技術)及びADSLサービスを開始。03年には、光ファイバー対応IP電話「FTフォン」サービスを開始しました。
 
<事業内容>
事業は、「FTフォン」等の法人向けVoIPサービスを提供する新通信サービス事業、法人向け国際電話・携帯電話・市内外電話等のサービスを提供する旧音声系サービス事業、及び連結子会社(株)トライ・エックスが手掛ける印刷サービス、同(株)新英が手掛ける特注のファイル・バインダー(論文や企業の創立記念誌等)等のその他事業に分かれます。
当第1四半期より、「印刷」「特注文具(ファイル・バインダー等)の製造及び販売」で構成される「ドキュメント事業」を新設しました。
現在、旧音声系サービス事業から、「FTフォン」を中心とした収益性の高い新通信サービス事業に移行中です。
 
2008年3月期第1四半期業績
 
<連結>
 
当第1四半期は売上高が10.5%増となった一方、販管費が34.2%増となりました。全社売上高のうちウェイトが高い新通信サービス事業において、増収となるものの、販売代理店に対して拡販を目的とした一時金手数料の支出などが要因で、減益となりました。ただ、そもそも中間期業績予想において想定されていたことであり、対中間業績予想に対する進捗率でみると、売上高50.8%、経常利益47.5%とほぼ予定通りの結果となりました。
販管費の内訳は下記のとおりです。
 
<販売費及び一般管理費の内訳>
 
販管費の中では、「給与・賞与」と「その他」の増加幅が大きく、これが利益を圧迫していることが分かります。
 
<事業別動向>
 
新通信サービス事業 … 法人向けVoIPサービス・おとくラインサービス他
主に「FTフォン」の拡販及び各種アドオン・サービスの強化等を進め、また「おとくライン」サービスの新規獲得ユーザーの回線開通に注力しましたが、販売代理店への拡販を目的とした一時金手数料の支出及び新規販売代理店の開拓に伴う一時費用が発生したため、営業費用が一時的に増加しました。
 
旧音声系サービス事業 … 市外電話再販サービス・市内電話再販サービス他
前年度に引続き顧客ニーズが急増して採算性も高い「新通信サービス事業」への移行を優先する施策を講じました。
 
ドキュメント事業 … 普通印刷・特注文具(ファイル・バインダー等)の製造及び販売
当第1四半期より新設したセグメントです。「印刷」「特注文具(ファイル・バインダー等)の製造及び販売」で構成されます。
 
その他事業 … 経営支援コンサルティング・保険サービス・情報通信機器販売
2007年4月にグローバル・ワン(株)及びケイ・ワイズファクトリー(株)を子会社化した結果、連結子会社の「情報通信機器販売」、「経営支援コンサルティング」及び「保険サービス」の当第1四半期の売上高が1億74 百万円(前年同期比87.0%増)となりましたが、営業費用が増加したため営業損益は-1百万円となりました。
 
<財政状態>
 
(流動資産)
流動資産の残高は33億68百万円となり、前年度末比3億79百万円の減少となりました。これは主に、現金及び預金の減少(5億79百万円)及び短期貸付金の増加(2億23百万円)によるものです。

(固定資産)
固定資産の残高は17億13百万円となり、前年度末比3億28百万円の増加となりました。これは主に、のれんの増加(2億64百万円)及び長期貸付金の増加(44百万円)によるものです。

(流動負債)
流動負債の残高は26億82百万円となり、前年度末比7百万円の増加となりました。これは主に、未払金の増加(45百万円)及び賞与引当金の減少(22百万円)によるものです。

(固定負債)
固定負債の残高は1億67百万円となり、前年度末比15百万円の増加となりました。これは主に長期借入金の増加(11百万円)によるものです。

(純資産)
少数株主持分の残高は34百万円となり、前年度末比3百万円の減少となりました。これは主にビー・ビー・コミュニケーションズ株式会社の業績によるものです。また、純資産の残高は22億32百万円となり、前年度末比73百万円の減少となりました。これは主に、前年度の配当による利益剰余金の減少及び当第1四半期の純利益の計上によるものです。
 
<キャッシュ・フロー>
 
当第1四半期末の現金及び現金同等物(資金)は、前連結会計年度末に比べ5億80百万円減少し、7億58百万円となりました。当第1四半期の各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は、1億75百万円(前年同期は2億65百万円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前四半期純利益が93百万円、売上債権の減少が96 百万円となったこと等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、4億59百万円(前年同期は1億49百万円の使用)となりました。これは主に、貸付による支出が2億80百万円、新規連結子会社株式の取得による支出が1億85 百万円となったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、2億96百万円(前年同期は1億90百万円の使用)となりました。これは主に、長期借入金の返済による支出が1億38百万円、配当金の支払が1億37百万円となったことによるものです。
 
2008年3月期業績予想
 
<連結>
 
中間期、通期の業績予想は、従来の予想から変更していません。
 
 
中間期業績予想に対する第1四半期業績の進捗率は、ほぼ計画通りといえますが、上半期において代理店に対する一時金手数料の負担をしつつも、FTフォン、おとくラインの拡販を推進することで、下期以降にその施策の効果が現れてくることを予想しております。
 
トピックス
 
<谷井新社長が誕生>
6月21日の株主総会で、谷井剛(前常務取締役)が社長に昇格しました。中島將典前社長は代表権のない取締役になりました。同時に親会社であるフォーバルの大久保秀夫社長はフォーバルテレコムの代表取締役会長を退任しました。

谷井 剛(たにい・つよし)氏
1965年4月17日生まれ
1989年 早稲田大学 法学部卒
1996年フォーバルテレコム入社
2000年取締役
2006年常務取締役
東京都出身
 
取材を終えて
過去数年間の業績拡大をけん引してきた新通信サービス事業が踊り場を迎え、今期の施策としては、代理店への一時金手数料を負担しつつ拡販していくため、増収減益の計画を立てております。同社はストック型のビジネスでもあるため、一時的な負担増となったとしても、きちんと加入者数や売上が増えていくことによって、後から収益も付いてくるわけですので、今期においては、利益面で同社を見るよりも、むしろ費用増に対する効果があがってきているのかどうかを見ることがポイントです。そのための布石を打つ時期に就任した谷井社長の手腕にも期待したいところです。