ブリッジレポート
(4317) 株式会社レイ

スタンダード

ブリッジレポート:(4317)レイ vol.17

(4317:JASDAQ) レイ 企業HP
分部 日出男 社長
分部 日出男 社長

【ブリッジレポート vol.17】2008年2月期決算業績レポート
取材概要「第1四半期の連結業績は、売上高はほぼ前年並みとなったが、営業損失99百万円、経常損失114百万円、当期純損失100百万円と、損益段階では前期通・・・」続きは本文をご覧ください。
2008年7月15日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社レイ
社長
分部 日出男
所在地
東京都港区六本木 6-15-21
決算期
2月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2008年2月 9,576 -628 -497 -635
2007年2月 9,861 31 -35 -28
2006年2月 9,533 782 773 416
2005年2月 8,237 386 380 226
2004年2月 7,649 434 429 207
2003年2月 6,761 142 126 34
2002年2月 8,184 800 763 429
2001年2月 7,030 634 599 266
2000年2月 6,169 309 262 73
株式情報(7/4現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
152円 13,522,190株 2,055百万円 - 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
5円 3.3% 18.71円 8.1倍 120.59円 1.3倍
※株価は7/4終値。発行済株式数は直近期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
レイの08年2月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
広告代理店や一般企業などに対して広告宣伝の提案企画制作、演出機器レンタル、TVCM等の映像制作や映像編集加工等を行っている。グループは純粋持株会社方式を採用しており、グループは持株会社(株)レイと、事業体である子会社6社(08/2期で2社除外)で構成されている。広告ソリューション事業には広告宣伝イベントの企画制作を行うウイーズ・ブレーンとブレイズ、TVCMを手掛けるティーシー・マックスの3社がある。
テクニカルソリューション事業には映像機器レンタルのプレンと、デジタル撮影・加工を請け負うマックレイの2社がある。レイ・グループは展示会や会合の演出を含む広告宣伝の企画制作にとどまらず、映像撮影後の編集等を行うデジタル高精細なスタジオ機能が充実している点が特徴となっている。
 
 
<沿革>
同社グループは、学生サークルであった「早稲田大学レーザーディスプレイ研究会」が母体。1981年に(株)スタジオ・レイとして法人化、文系出身者が多いこの業界で数少ないコンピュータを扱える技術者集団として、レーザーイベント(レーザー光はコンピュータ操作で行う)の演出等を数多く手掛けた。
90年に現在の事業基盤をなすデジタル映像事業に進出。91年の現社名に変更して以来、事業を本格化させてきた。高度なコンピュータ操作の延長線上にあるデジタル映像加工技術と映像演出技術が同社の特質。92年に映像機材レンタルを、96年にTVCMの映像制作をそれぞれ開始。01年10月にJASDAQ に株式を上場した。
 
2009年2月期第1四半期業績
 
<連結業績>
 
売上高はほぼ前年並みの1,843百万円(前年同期比0.7%減)となったが、利益は、前年より好転はしたもののマイナスとなった。
原因は、一部売上が期ズレにより第2四半期計上になった事と、TVCM部門において利益管理に苦戦したこと、ポストプロダクション部門において付加価値の高いTVCM等の映像編集スタジオの売上が減少したことがあげられる。
その結果、営業損失99百万円(前年同期は営業損失141百万円)、経常損失114百万円(前年同期は経常損失140百万円)、当期純損失100百万円(前年同期は当期純損失111百万円)となった。
 
<財政状態>
 
流動資産は、前年同期比179百万円減少し4,091百万円となった。これは主に、前年度におこなったコンテンツ事業の抜本的見直しによる棚卸資産の減少によるもの。固定資産は、前年同期比731百万円減少し1,056百万円となった。これは主に、前年度におこなったコンテンツ事業の抜本的見直しによる出資金の評価見直しによるもの。
流動負債は、前年同期比226百万円減少し、3,594百万円となった。これは主に、前年度にコンテンツ事業の総見直しを行い新規投資を停止した結果、資金繰りが好転したことにより短期借入金が減少したため。固定負債は、前年同期比15百万円減少し、44百万円となった。これは主に、長期借入金の減少によるもの。
純資産は、前年同期比668百万円減少し、1,509百万円となった。これは主に、前年度に当期純損失635百万円を計上したため。
 
2009年2月期業績予想
 
<連結業績>
08年4月15日に公表した連結業績予想に変更はない。
 
 
同社は、第1四半期において前期と同様マイナスを計上したが、前年度通期の赤字の原因であったコンテンツ事業は大幅に縮小しており、当該事業が損益に影響を及ぼす事は軽微。またセグメントとしては、今期以降はテクニカルソリューション事業に入る。他事業の第2四半期の受注状況も堅調に推移しているとしている。
 
自己株式の取得進める
 
同社は自己株式の取得を積極的に進めている。
08年2月29日に30万株を上限とする自社株買いを発表し、その後5月31日までに21万2,600株を取得した。
さらに、6月2日に発行済株式総数(自己株式を除く)の2.3%に相当する30万株、金額で4,500万円を上限とする自社株買いを発表した。期限は09年2月28日まで。これに対応し、6月30日までに76,000株を取得した。
 
取材を終えて
第1四半期の連結業績は、売上高はほぼ前年並みとなったが、営業損失99百万円、経常損失114百万円、当期純損失100百万円と、損益段階では前期通期に続いて赤字となった。前年度通期の赤字の原因であったコンテンツ事業は大幅に縮小しており、他事業の第2四半期の受注状況も堅調に推移しているとしている。期初計画では中間期は黒字予想となっており、第2四半期以降、早急な黒字転換を期待したい。