ブリッジレポート
(9445) 株式会社フォーバルテレコム

東証2部

ブリッジレポート:(9445)フォーバルテレコム vol.19

(9445:東証マザーズ) フォーバルテレコム 企業HP
谷井 剛 社長
谷井 剛 社長

【ブリッジレポート vol.19】2010年3月期上期業績レポート
取材概要「新サービス「ホワイトビジネスフォンパック」は、現在、光通信グループも含めて代理店(電話機ディーラーや回線ディーラー等が多い)の研修・・・」続きは本文をご覧ください。
2009年12月29日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社フォーバルテレコム
社長
谷井 剛
所在地
東京都千代田区神田小川町 3-9-2
決算期
3月
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2009年3月 15,042 391 388 133
2008年3月 13,466 337 344 192
2007年3月 12,461 845 840 975
2006年3月 11,024 859 868 841
2005年3月 7,740 470 452 726
2004年3月 6,114 214 205 205
2003年3月 7,746 93 40 69
2002年3月 11,879 -1,732 -1,779 -4,939
2001年3月 18,224 284 134 45
2000年3月 20,503 53 -50 88
株式情報(12/8現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
18,640円 166,932株 3,111百万円 6.4% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
1,500.00円 8.0% 1,138.92円 16.4倍 11,970.09円 1.6倍
※株価は12/8終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
フォーバルテレコムの2010年3月期上期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
電話機やOA機器の販売を手掛けるフォーバル(8275)グループで通信事業を展開。電気通信事業者から回線を仕入れてエンドユーザーに再販する回線リセーラー(再販業者)であり、ターゲットは中小企業。もっとも、単に回線を再販するだけでなく、一般番号ポータビリティー(従来と同じ電話番号での使用が可能)や携帯電話への発番通知等、独自のサービスを付加している。また、同社のサービスを利用すれば、国内電話、国際電話、インターネット等の請求が一本化される(ワンビリングサービス)ため、ユーザー企業は事務処理を簡素化する事ができる。
 
<事業内容>
事業は、「FTフォン」等の法人向けVoIPサービス(高速ブロードバンド回線を利用した電話やインターネット接続サービス)を提供する新通信サービス事業、法人向け国際電話・市内外電話等のサービスを提供する旧音声系サービス事業、連結子会社(株)トライ・エックス及び同社の子会社(株)新英、タクトシステム(株)が手掛ける印刷や特注文具(ファイル・バインダー等)の製造・販売のドキュメント事業、連結子会社(株)FISソリューションズが手掛ける経営支援コンサルティング及び保険サービスの経営・保険コンサルティング事業、及び情報通信機器販売等のその他事業に分かれる。この他、(株)光通信(東証1部9435)グループの(株)アイ・イーグループとの合弁会社(株)ホワイトビジネスイニシアティブ(出資比率50%)が、「ホワイトビジネスフォンパック(WBP)」の企画開発を手掛けている。
 
 
2010年3月期上期決算
 
 
前年同期比減収・減益ながら、売上・利益共に期初予想を超過
売上高は前年同期比9.2%減の6,957百万円。新規獲得の減少とユーザーの破綻等で新通信事業の売上が減少した他、景気悪化で子会社が展開するドキュメント事業の売上も落ち込んだ。
営業利益は同39.5%減の124百万円。仕入原価の低減、子会社における内製化推進や製造人件費の削減、更にはビリングサービスOEMの寄与等で売上総利益率が改善した他、販管費の削減も進んだが減収の影響をカバーできなかった。四半期純利益が同8.0%の減少にととまったのは、税効果会計の影響(繰延税金資産の見直し)による。

前年同期比減収・減益となったものの、当初から厳しい事業環境を予想していたため、売上・利益共に予想を上回り、営業CFも黒字を確保した。また、景気の先行き不透明感が強まる中、社債の発行により短期資金の長期化に取り組んだ。
 
 
新通信サービス事業は、代理店の経営難による新規獲得件数の減少で一時収益が減少した事に加え、ユーザーの破綻でストック収益も減少した。利益面では、代理店へ支払うインセンティブの減少で売上総利益率が改善したものの、減収の影響をカバーできず営業利益が大幅に減少した。旧音声系サービス事業は顧客ニーズ・収益性共に高い新通信事業への移行により売上が減少した。
また、子会社の事業では、景気悪化でドキュメント事業の売上が大幅に減少し営業損失となった。一方、経営・保険コンサルティングは減収ながら、経営効率の改善により損益が改善した。
 
 
 
(5)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
上期末総資産は前期末比224百万円減の6,090百万円。売上の減少で売上債権、仕入債務が減少。社債の発行により有利子負債を長期にシフトさせると共に、今後の事業資金を確保した。営業CFは325百万円の黒字。営業減益ながら、資金効率の改善等により前年同期比で増加した。一方、投資CFは貸付の増加でマイナス幅が拡大し、フリーCFは155百万円のマイナス。
 
 
 
2010年3月期通期業績予想
 
 
通期業績予想に変更は無く、前年同期比6.3%の減収、同12.4%の経常減益
引き続き厳しい事業環境が予想されるものの、新通信サービス事業におけるストック収益が下支えとなる事に加え、第4四半期以降、新サービス「ホワイトビジネスフォンパック」が寄与してくる見込み。配当は、1株当たり800円の期末配当を予定している(上期末配当同700円)。
 
(2)新規サービス
①「ホワイトビジネスフォンパック(WBP)」
固定回線サービス、携帯電話サービス、IP電話サービス、及びブロードバンド接続サービスを一つのパッケージとして商品化し、このサービスの利用に必要な携帯電話(IP電話機)及びゲートウェイ装置も合わせて提供する。
固定回線サービスと携帯電話サービスを融合し(FMC:注)、オフィスの置型電話を整理する事で利便性を損なわずに通信費の削減を実現するサービスであり、必要な機器も同社グループが提供する。固定電話と携帯電話、或いは携帯電話間は内線電話と同じ扱いのため、いつでも、どこにいても、通話料は無料である。
 
 
中小企業を意識した価格及びサービス構成となっており、IP(インターネット技術)の利用により、オフィス、自宅を問わず会社の電話が利用可能で、独自開発の置型電話はキーテレホンの機能も継承している。
 
②Partnership(請求/収納代行)サービス
ビリング業務の受託サービスであり、顧客名(もしくはサービス名)で、請求書の発行から引き落とし(記帳)、督促業務、更には管理帳票のデータ(顧客はWeb上での管理が可能)提供までを一括して請け負う。
 
 
 
取材を終えて
新サービス「ホワイトビジネスフォンパック」は、現在、光通信グループも含めて代理店(電話機ディーラーや回線ディーラー等が多い)の研修が続いている。当初の計画に比べると若干遅れ気味で、本格展開は来期以降となるが、第4四半期から徐々に収益への寄与が始まる見込み。また、「Partnership(請求/収納代行)サービス」については、既に大手商社から受託を受けているようだ。大手商社では部署毎に様々なビジネスを展開しているが、これに伴い細かい請求が発生するため債権管理が非常に煩雑であるとの事。同社の強みを活かしたアウトソーシングサービスであり、これまでの同社には無かったタイプのビジネスである上、コスト削減に取り組む企業ニーズに合致している事や顧客層が大企業に広がる可能性を有する等、興味深いサービスである。今後の展開に期待したい。