ブリッジレポート
(4783) NCD株式会社

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ブリッジレポート:(4783)日本コンピュータ・ダイナミクス vol.34

(4783:JASDAQ) 日本コンピュータ・ダイナミクス 企業HP
下條 治 社長
下條 治 社長

【ブリッジレポート vol.34】2014年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「情報サービス産業各社の売上は検収が集中する9月末と3月末に偏る傾向があり、パーキングシステム事業で地方自治体等との取引も多い同社は特に・・・」続きは本文をご覧ください。
2014年3月11日掲載
企業基本情報
企業名
日本コンピュータ・ダイナミクス株式会社
社長
下條 治
所在地
東京都品川区西五反田 4-32-1
決算期
3月
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2013年3月 11,790 238 289 119
2012年3月 11,272 252 307 68
2011年3月 10,658 -83 11 -113
2010年3月 11,542 56 129 26
2009年3月 12,521 415 460 212
2008年3月 9,539 553 581 315
2007年3月 9,292 261 315 186
2006年3月 8,851 409 424 199
2005年3月 7,607 321 348 228
2004年3月 7,570 340 368 160
2003年3月 6,859 322 283 74
2002年3月 6,168 293 292 152
2001年3月 5,088 247 182 46
2000年3月 4,447 307 339 149
株式情報(2/17現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
295円 8,721,484 2,573百万円 4.6% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
10.00円 3.4% 14.90円 19.8倍 301.47円 0.98倍
※株価は2/17終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
日本コンピュータ・ダイナミクスの2014年3月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
独立系ソフトウェア開発会社のパイオニア。コンサルティングからシステム運用までを手掛けるシステム開発事業、システムの運用管理とテクニカル・サポートを主体としたサポート&サービス事業、及び自転車駐輪場システムの開発・運用を行なうパーキングシステム事業を展開。システム開発事業やサポート&サービス事業は優良顧客との継続的な取引が特徴。また、国内トップシェアを誇るパーキングシステム事業は成長性に富み、収益性も高い。グループは、同社及び(株)ゼクシス、(株)日本システムリサーチ、天津恩馳徳信息系統開発有限公司(NCD China)の連結子会社3社(いずれも出資比率100%)。
社名の"日本コンピュータ・ダイナミクス"には、「コンピューターをダイナミックユースして社会に貢献する(Dynamic use of Computer)」と言う創業時の思いが込められている。
 
【特徴と強み】
「システム開発事業・サポート&サービス事業」
IT関連事業であるシステム開発事業とサポート&サービス事業では、長期継続を特徴とする優良な顧客資産が強みの一つだ。主な取引先として、東京ガス、西部ガス、メットライフ アリコ、日本生命、三井住友海上火災、東京海上日動、富士ゼロックス、パナソニックグループ、商船三井、日本水産、KADOKAWA、エスアールエル、高砂熱学工業、竹中工務店、福岡県庁、ソニーグループ、伊藤忠テクノソリューションズ等、一般企業から官公庁まで幅広い業種に対応している。
 
 
「パーキングシステム事業」
成長の牽引役であるパーキングシステム事業は、IT企業としては異色であるが、放置自転車問題が深刻化する中で、同社のコア事業であるIT技術とコンサルティング力を人々の暮らしに役立てたいという思いと自治体からのシステム開発に対する要望に加え社会貢献の意味もあり、1999年にいち早く参入した。
 
 
「EcoStation21」
街の駐輪問題を解決するシステム「EcoStation21」はコンピューター遠隔操作による、「無人・駐輪場管理システム」である。駐輪場の導入から運営・サポート・管理まで、総合的にコンサルティングを行い、社会問題である放置自転車問題を解決することで地域に貢献している。
同社は各自治体の管理運営する駐輪場の指定管理者として事業を全国展開、品川区、渋谷区、大阪市、京都市、小田急電鉄、東急電鉄、京王ストア等が顧客となっており、関西、名古屋、福岡でも導入拡大が進んでおり、今後も自治体等からのさらなる需要が見込まれている。
3月末現在1,142の管理施設があり、302千台を管理している。
 
 
「ecoport」
コミュニティサイクルを実現する「ecoport」は街のいたるところに自転車の貸出場所を配置することで、利用者が事前登録をすれば誰でも低料金で自由に利用することができる「無人・自転車時間貸しシステム」。千代田区、名古屋市、福岡市、広島市、品川駅港南地区、さいたま市などの各自治体と共同で社会実験の実績があり、今後の発展が期待されている。
 
「ECOPOOL」
国内初となるWebを活用した月極駐輪場運営管理サービスで、駐輪場利用者の利便性向上と駐輪場オーナーの効率的な駐輪場の経営を実現した。「ECOPOOL」は、駐輪事業を既に運営している、または計画をしている法人、個人事業主などの事業主に提供するサービスで、駐輪場事業の収支改善、土地の有効利用を可能とする。また、利用者の募集からリスクのある個人情報の管理、駐輪場の清掃、巡回、緊急対応などを一括で請け負うことで事業主の負担を軽減させる。
既に駐輪場を運営している事業主は、その運営において新規・更新契約、現金収受のための「有人での管理・運営コスト」が収益上の課題となっていたが、「ECOPOOL」導入によりそのコストを圧縮することが可能となり、月極駐輪場事業の収益性向上が期待できる。また、「ECOPOOL」は大きな初期投資を必要とせず、土地の形に柔軟に対応できるため、今まで事業が難しかった狭小地や変形地の土地所有者も土地の有効活用が可能となる。
「ECOPOOL」の利用者は、24時間いつでも・どこからでもスマートフォン、パソコンなどWebから契約・更新・解約・キャンセル待ちが可能で支払いはクレジットカード、またはコンビニエンスストアで決済することができるなど、利便性が向上する。
 
「家余り×自転車ブーム」を背景に駐輪場による土地活用の提案を展開
同社では、土地所有者に向け、「駐輪場」での土地活用の提案活動を展開する。
売却以外の土地活用を検討する際に、アパート・マンション経営、駐車場経営などが一般的に候補に挙がるが、「駐輪場」での土地活用もメリットが多く、積極的に提案活動を行っている。「駐輪場」での経営は、初期投資が少ない、他への転用が容易、経営がそれほど難しくないという点では駐車場経営と同様である。しかし、自転車は車と比較して1台あたりの設置スペースが小さくて済むため、駐車場よりもさらに狭小地や、変形地に対応しやすいという特徴がある。
「駐輪場」経営を推奨する背景には近年社会的にクローズアップされている「家余り」問題がある。総務省の住宅・土地統計調査(2008年時点)によると、全国の空き家の数は757万戸で1963年の52万戸から一貫して増加を続けている。また、2008年の総住宅数に占める空き家の割合は13.1%で7戸に1戸の割合となっている。
つまり、土地活用の方法としてアパート・マンション経営を選択した際、借り手が見つからず空室になるリスクが以前より増している。このことから「駐輪場」に適した土地であれば、「駐輪場」経営を選択することが収益性を高めると考えている。
もう一つの大きな社会的な背景として、自転車ブームが継続していることが挙げられる。同社の「駐輪場」設置場所も増加傾向が続いている。
 
 
『Change&Challenge』
同社では昨年に引き続き『Change&Challenge』スローガンとし、4つの目標を掲げ、環境の変化に即応すべくアクティブな企業体質への転換を加速させている。
① 新たな市場の獲得により、収益基盤の安定化を図る
② 次代のNewサービスを創出するための仕組み・体制を推進する
③ 付加価値を高め、コアベンダーとしての地位を確実なものとする
④ 次代の自転車関連事業の創出と、業界での絶対的優位の確立
特に今期においては、スマートフォンやタブレット端末、クラウドコンピューティングに特化した「スマートビジネス部」、及びアジア諸国に進出している日系企業をターゲットにする「アジア推進部」をIT事業部から独立させ、次代を担うNewサービスの創出を強力に推進している。
 
 
新中期経営方針「Vision50th」
 
10月28日に中期経営方針を発表した。
持続的に「安定した成長」を成し遂げられる企業体質の実現を目指し、17年3月の創立50周年に向けて、同社が目指す姿(達成すべき目標)を「Vision50th」として策定した。

(1)概要
① 基本コンセプト
「私達NCDは、世の中に必要とされる価値ある企業であり続ける」
経営理念の実践を通じて、すべての顧客が「価値ある企業」と実感できるよう様々な分野でITの活用を研究し、ITビジネス及びパーキングビジネスの改革・改善を進め、常に「顧客から必要とされる企業」となることを目指す。

② 数値目標
中期経営方針最終年度となる17/3期に目標とする数値は以下の通り
 
③ 取り組み方針
スローガン『Change&Challenge』
いかなる環境下においても高い収益力と安定した成長を続けていくために、変化に即応するアクティブな企業体質への転換を加速させる。
 
④ 戦略骨子
イ.事業モデルの改革と創出
・IT関連事業では今日までの主軸である人工型ビジネスモデルから、サービス提供型モデルやSaaS(Software as a Service、ユーザが必要とするものだけをサービスとして利用できるようにしたソフトウェア)型ビジネスモデルに順次比重をシフトする。
・パーキングシステム事業では、IT事業部門とのコラボレーションにより、ITを活用した付加価値サービスと新たなビジネスモデルを創出する。
ロ.既存事業の拡大
・IT関連事業は、開発業務・保守業務の業務比率見直しにより収益性の向上を図るとともに、サービス内容の見直しや、Newサービスの創出による売上規模の拡大を図る。
・パーキングシステム事業は、同業他社との差別化を図り更なるシェア拡大を目指す。
ハ.第3の事業の創出(新規事業)
・IT関連事業、パーキングシステム事業に続く第3の事業を創出する。
ニ.企業体質の変革
・12年4月より社長が交代し、経営陣のスリム化によるコンパクト経営(意思決定の迅速化)が図れる体制を整えた。
・国内外グループ企業と地域営業所の機能再編により組織力の向上を図る。
・企業基盤である社内制度の改善や各種マネジメントシステムの向上により、業務推進力を高める。
 
(2)主たる事業の重点施策
① IT関連事業
・新たな市場の獲得・拡大により、収益基盤の安定化を図る。
・付加価値を高め、コアベンダーの地位を確実なものにする。
・次代のNewサービスを創出し、第3の柱を確立する。
・海外展開への布石として国内外企業と連携し、ビジネスチャンスを広げる。
〔具体策〕
イ.収益基盤の安定化
・競争優位分野を絞り、社内リソースを集中し早期に新たなサービス分野を確立させ、収益性の向上を図る。
・今日まで見過ごしていた未開拓の分野・産業へ視野を向け、新たな市場を開拓する。
ロ.ベンダーとしての優位性の向上
・生産プロセスの革新により品質とコスト競争力を強化するとともに、価格競争に対応するニアショア拠点を確立する。
・真のソリューションパートナーを目指し、顧客のビジネスに直結するサービスやこれまでのサービス形態を変化させ、付加価値を高めたサービスを創出する。
ハ.次代のNewサービスの確立
・クラウドやビジネススキームを絡めて、企業の競争力から個人の利便性まで、あらゆるサービスに着目し、SaaS型ビジネスモデルの確立を目指す。
・パーキングシステム事業のサポートを継続するとともに、クラウド利用やモバイル特化のサービス導入を推進する。
ニ.海外展開への布石
・海外展開への第一歩として、海外子会社(NCD Chin a)と連携し、アジア圏の日系海外子会社へのサービス体制を確立し、そこで培った経験、ノウハウの蓄積・活用により、更なるビジネス展開を目指す。
 
② パーキングシステム事業
・管理駐輪場数、1,800箇所、50万台を達成する。
・駐輪場ビジネスで、業界No.1を確立する。
・駐輪場ビジネスで、地域や街の活性化に寄与する。
・駐輪場の活用で、スマートシティ構想に寄与する。
〔具体策〕
イ.事業の拡大
・付加価値サービスによる他社との差別化を図り、更なるシェア拡大と業界No.1の座を確立する。
・無人駐輪場管理システムのEcoStation21は、再開発案件への積極的参加、未開拓地への展開を推進し、シェアを拡大する。
・コミュニティサイクルのecoportは、駅レンタサイクルの拡大により知名度と経験を積み上げ、来るべき本格実施に備える。
・月極め駐輪場システムの新商品ECOPOOLは、電鉄会社・自治体など大口月極め駐輪場運営者からの業務受託と、民間駐輪場事業者・オフィスビルなどからの委託による自社運営を拡大する。
ロ.地域・街の活性化への寄与
・駐輪場施設を単に管理するだけではなく、地域や駅前から街全体を俯瞰することにより、環境に調和した駐輪場の管理・運営を目指す。
・コミュニティサイクルのecoportを大都市圏における交通機関として位置づけ、生活者の行動範囲を広げて地域や街の活性化に寄与することを目指す。
ハ.スマートシティ構想への寄与
・駐輪場は自転車を停めるだけの施設ではなく、自転車の利用を促し、CO2の削減とともに都市環境の整備に重要な要素となっている。施設利用者に快適な時間を過ごしてもらうとともに、全国1,142箇所(13年3月末現在)におよぶ駐輪場施設をスマートシティ機能の一つとして活用することにより、スマートシティ構想に寄与することを目指す。
③ 第3の事業(新規事業)
・既存事業の周辺事業等、既存事業の競争力強化につながるサービスの創出に取り組む。一方で、将来の柱となる新しい事業の創出・育成を通じて、継続的な安定成長を確実なものとするため、一部の経営資源を新規事業創出に注力し、新たなビジネスモデルの創出・育成に取り組む。
 
 
2014年3月期第3四半期決算
 
 
前年同期比2.1%の増収、1.3%の経常減益
売上高は前年同期比2.1%増の87億28百万円。サポート&サービス事業が減収となったが、システム開発事業とパーキングシステム事業の増収でカバーした。利益面(売上総利益)では、システム開発事業が6.5%増益、パーキングシステム事業が2.8%増益となったものの、サポート&サービス事業は26.6%減益となり、売上総利益は前年同期比0.4%減益の12億43百万円となった。販管費を抑えたものの、営業利益は同2.7%減の1億56百万円となった。営業外損益では受取保険金及び配当金が増加、支払利息は減少し、経常利益は同1.3%減の1億79百万円となった。前年同期に計上した固定資産除却損などの特別損失がなくなったこともあり、四半期純利益は同22.6%増の90百万円となった。
会社別では、同社単独ではIT関連事業の大規模新規案件の延期による待機要員の発生や、新事業推進に係る投資額増加などにより利益が圧迫されているものの、受注案件は確実に増加した。また、パーキングシステム事業は依然好調を維持している。一方、子会社の(株)ゼクシス及び(株)日本システムリサーチは内製化への切り替えとコスト削減効果が功を奏し、ともに前年同期を大幅に上回る利益を確保した。
上期(4~9月)経常利益は前年同期比31.6%の減益であった。3Qは前年同期との比較では上期から改善した。
 
 
システム開発事業は売上高37億90百万円(前年同期比1.1%増)、売上総利益4億16百万円(同6.5%増)。上期の待機要員のロスや新事業への投資額増加等利益を圧迫する要因があった。しかし、子会社が予想以上の利益を上げることができた。
サポート&サービス事業は売上高18億13百万円(前年同期比1.5%減)、売上総利益1億78万円(同26.6%減)。順調な増員要請に基づく将来の事業拡大を目指し、技術者の新規採用や業務ローテーション、更に新規領域獲得のための投資を積極的に行った。また、市場の変化への対応として、コストダウンを実現する「IT基盤運用最適化ソリューション」の推進や、クラウド対応としての「Amazon Web Services 導入支援サービス」の推進にも注力した。これらの投資が利益を大きく圧迫し、減益となった。尚、「IT基盤運用最適化ソリューション」は企業の複雑化したIT基盤(ハード、ソフト)運用の最適化を提案し、維持、運用コストの大幅な削減を実現するサービス。「Amazon Web Services 導入支援サービス」は米国アマゾンが提供するクラウドコンピューティングサービスを用い、安全で利便性の高いクラウド環境構築を提供するサービスである。
パーキングシステム事業は売上高30億23百万円(前年同期比4.3%増)、売上総利益6億32百万円(同2.8%増)。前期のような大規模案件は少なかったが、中小規模案件の受注に力を入れたことや、運営管理の効率化に努めたことによる管理・運営収入の大幅な増加により、増収増益となった。
 
 
3Q末の総資産は前期末比13百万円減の95億55百万円となった。受取手形及び売掛金が4億3百万円、リース債権及びリース資産が73百万円減少し、現預金が4億14百万円増加した。負債は前期末比31百万円減少し、69億7百万円となった。買掛金が1億70百万円、賞与引当金が1億69百万円減少し、短期借入金が2億53百万円増加した。純資産は前期末比17百万円増加し、26億47百万円となった。自己資本比率は前期末から0.2ポイント改善し27.7%となった。
 
 
2014年3月期業績予想
 
 
前期比1.8%の増収、3.8%の経常増益を予想
通期予想に修正はなく、売上高は前期比1.8%増の120億円、営業利益は同17.4%増の2億80百万円、経常利益は同3.8%増の3億円、純利益は同8.6%増の1億30百万円を計画する。期末配当は5円(上期末5円を含め年間で10円)を予定。尚、同社は配当性向40%を目指している。
 
(2)セグメント別の取り組み
システム開発事業では、引き続き営業に力を入れることや、IT環境の変化に対応することにより、安定的な受注の確保を目指す。一方、今期発足した「スマートビジネス部」、及び「アジア推進部」では、既にNewサービス創出の芽が出始めている。これらを早急に軌道に乗せ、収益が期待できる部署に育てる考え。
サポート&サービス事業では引き合い案件も多く、技術要員の確保と業務ローテーションを継続的に実行し、「IT基盤運用最適化ソリューション」や、「Amazon Web Services 導入支援サービス」を強力に推進することで事業拡大を目指す。
パーキングシステム事業では同事業の基盤となる「EcoStation21」、コミュニティサイクルの「ecoport」、月極め駐輪場システムの「ECOPOOL」の3商品を柱に街の駐輪問題を解決する新時代の駐輪システムとして、競合他社との差別化を図ることにより、新たな需要を確実に受注につなげる考え。また、自転車の利用を促し、CO2の削減とともに新しい都市環境のモデルとなるスマートシティ構想への寄与や、来る東京オリンピック開催に向けた湾岸地区への営業も推進する。
 
 
今後の注目点
情報サービス産業各社の売上は検収が集中する9月末と3月末に偏る傾向があり、パーキングシステム事業で地方自治体等との取引も多い同社は特に3月期末への偏重が顕著である。このため、3Qまでの決算実績は通期の状況を反映するものではないといえるだろう。サポート&サービス事業では将来の事業拡大に向けた技術者の新規採用等、先行投資を積極的に行い3Q時点では減収減益であるが、今後の成果に期待したい。増収増益であったパーキングシステム事業では、相次いで投入する新たなサービスの収益貢献化が期待できると見ている。来期を見据えると「ECOPOOL」の受注が決まり始めるなど明るい兆しも見えている。パーキングシステム事業の存在感がより増しており、中期的には同事業の収益貢献度がより高まるだろう。中期経営方針を発表、設立50周年に向けて新たなスタートを切った。17/3期の営業利益10億円に向けた本格的取組みが始まっている。