ブリッジレポート
(3673) 株式会社ブロードリーフ

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ブリッジレポート:(3673)ブロードリーフ vol.3

(3673:東証1部) ブロードリーフ 企業HP
大山 堅司 社長
大山 堅司 社長

【ブリッジレポート vol.3】2015年12月期業績レポート
取材概要「成長期待が大きかった分、下方修正・減収減益と残念な結果となってしまったが、主力のシステム販売における営業体制も正常化したことに加え、期待の・・・」続きは本文をご覧ください。
2016年3月22日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社ブロードリーフ
社長
大山 堅司
所在地
東京都品川区東品川4-13-14
決算期
12月末日
業種
情報・通信
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2014年12月 18,894 4,165 4,098 2,193
2013年12月 18,024 3,740 3,653 1,914
2012年12月 15,641 2,114 2,035 815
株式情報(3/18現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
1,347円 24,203,316株 32,601百万円 6.2% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
30.00円 2.2% 66.93円 20.1倍 799.74円 1.7倍
※株価は3/18終値。発行済株式数は直近期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。
 
株式会社ブロードリーフの2015年12月期決算概要などをご紹介致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
自動車アフターマーケット業界向けの業務アプリケーションで高シェア。同社の強みは自動車部品商、整備工場、鈑金事業者、リサイクル事業者など異なる商流を統合しプラットフォーム化している点にある。現在はこのプラットフォーム上の取引を電子化する電子商取引(トランザクション)の拡大に注力。また、同社が独自に自動車部品に発番するBLコードは業界のデファクトスタンダードとなっており、事業者が部品を特定する上で欠かせないものとなっている。この膨大な自動車部品情報を保有し特定する技術を活かした新サービス領域創出の研究にも注力している。
 
【沿革】
形式上の存続会社である同社は、米国のプライベート・エクイティ・ファンドであるカーライル・グループの支援の下、2009年9月に、実質的な存続会社である「旧株式会社ブロードリーフ」の経営陣によるマネジメント・バイ・アウト(MBO)のための受皿会社として、シー・ビー・ホールディングス株式会社の商号で設立された。
その後、シー・ビー・ホールディングス株式会社は同年11月に株式譲渡により旧株式会社ブロードリーフを完全子会社化。2010年1月1日に旧株式会社ブロードリーフを吸収合併することで営業活動を全面的に継承すると同時に、商号を株式会社ブロードリーフに変更し、現在に至っている。

実質上の存続会社である旧株式会社ブロードリーフは、2005年12月、自動車部品商、自動車整備業、自動車鈑金塗装業など自動車アフターマーケット業者向け各種システムを販売していた翼システム株式会社から「パッケージソフトウェア事業」を譲受し、アイ・ティー・エックス株式会社の子会社の1社として事業を行っていた。
その後、2008年のリーマン・ショックを機に、自動車業界の環境激変に対応し、短期的な業績変動にとらわれることなく、持続的な成長基盤の構築や海外展開の推進を行うことを目的にMBOを実施した。

同社の設立から現在に至るまでの沿革を図示すると、下図のようになる。
 
 
【企業理念】
同社は、企業理念に「感謝と喜び」を掲げている。
 
「感謝と喜び」という人や企業が深く結びつくために欠かせない“心”を大切に、お客様とともに繁栄するビジネスを進めております。私たちの商品やサービスがお客様の事業に貢献する時、お客様に「ブロードリーフとつきあって、よかった」と感じていただけるでしょう。
そして事業が日々成長する実感に、喜びが生まれることでしょう。そんなお客様の心を受けて、私たちにも「感謝と喜び」が生まれ、よりよい商品やサービスにつながっていきます。
「感謝と喜び」をわかちあいながら、お客様とともに成長していく。それがブロードリーフの企業理念であり、ビジネスの「心」なのです。
(同社HPより)
 
この企業理念を全社員に浸透させ、より実践的なものとするため、毎年初、全社員が集合する「経営方針説明会」において大山社長が前年の総括と今年の方針を話すと共に、企業理念の確認を行っている。
全社員はクレドカード(※)を常に携帯し、毎日開かれる朝会で行動規範などを全員で唱和している。
また、企業理念を理解・実践した社員を社員間投票で表彰し、社員同士でも感謝の気持ちを伝えるといった取り組みを行っている。
※クレド:「信条」を意味するラテン語で、「企業の信条や行動指針を簡潔に記したもの」を指す。従業員の自主的な行動を促すためのツールとして利用している企業が多い。
 
(社名について)
「ブロードリーフ(Broadleaf)」とは広葉樹を意味します。
広葉樹の多くは、春から夏にかけて、葉に日光を受けて成長し、冬には葉を落として土に養分を還し、他の植物と共生します。
ビジネスの大地にしっかりと根を張り、葉を生い茂らせ、実をつけて、お客様とともに未来へ向かって成長し続けたい。そんな気持ちが込められた社名です。
(同社HPより)
 
【市場環境】
◎概観
同社事業の対象は、カーオーナーが自動車を購入した後の、給油、自動車アクセサリーの購入、車検、点検、部品交換、自動車の売却、廃棄処理など「自動車アフターマーケット」と呼ばれる市場で、トータルの市場規模は約10兆円。(同社資料より。)
 
 
① 自動車保有台数
軽自動車を含む自動車保有台数(乗用車)は2015年3月末で約6,052万台と増加が続いている。ストックである同台数は、平均使用年数の長期化もあり今後も増加が継続するものと予想される。
 
 
② 乗用車の平均使用年数
自動車が初度登録されてから抹消登録されるまでの平均年数である平均使用年数は2015年3月末で12.4年と、2001年3月末の10.4年から2年以上も伸びている。
自動車の利用に対するユーザーの考え方の変化から長期使用車両が増えていることで、自動車整備市場や部品・用品市場においては、整備・点検需要や部品・消耗品の交換需要が拡大している。
 
③ 認定工場数と指定工場数
自動車の原動機、動力伝達装置、走行装置などを取り外して行う自動車の整備や改造にあたる「分解整備」は、地方運輸局長の「認証」を受けた「認証工場」で行う必要がある。
認証工場のうち、設備、技術、管理組織等について一定の基準に適合し、地方運輸局長より指定自動車整備事業の「指定」を受けた工場を「指定工場」と言う。
認証工場数及び指定工場数とも、数は横這いないしは微増だが、近年、認証工場に占める指定工場の比率が上昇している。
これは、景気動向、後継者難などの理由から小規模の工場が中規模および大規模工場の系列やグループに組み込まれているためと考えられる。
同社によれば、全国に非ディーラー系の工場は約7万あるが、うち4万は整備士が3名以下の小規模工場で、同社が主要ターゲットとする中規模・大規模工場は約3万と二極化が進んでいるという。同社システムを導入する経済的な余裕もある中規模・大規模工場への部品受発注システム接続数は2015年12月末現在、1,666か所であり、開拓余地はまだまだ大きい。
 
④ リサイクル部品市場
2005年に自動車リサイクル法が施工され、自動車解体、自動車リサイクル部品等の市場が徐々に整備されており、リサイクルグループ共有在庫システムの多様化やインターネットオークションの利用拡大により、リサイクル部品市場は拡大している。
リサイクル部品の活用は、CO2排出量抑制や環境問題への対応のため、社会的にも重要な取組みとなっており、今後も拡大は続くと思われる。また、2012年10月から自動車保険料が改定されたことも、リサイクル市場にとって追い風となるだろう。

以上の様に、同社を取り巻く外部環境は良好といえる。
 
【事業内容】
同社は、主に自動車アフターマーケット業界をはじめとする市場に、ネットワークを介した業種特化型の業務アプリケーションの提供、顧客に対する保守サービスやサプライ品の提供に加え、「産業プラットフォーム」上での各種ネットワークサービスを行っており、当該事業はシステム販売分野、システムサポート分野及びネットワークサービス分野の3分野で構成されている。
なお、ITサービス事業の単一セグメントであるため、関連情報として下記分野別での区分を行っている。
 
 
なお、「システム販売分野」はリースによるフロー型収益であるのに対し、「システムサポート分野」、「ネットワークサービス分野」は、月額固定手数料、従量課金手数料などストック型収益となっている。

2015年12月期の売上構成は「システム販売分野」が67.3%と大多数を占めるが、ストック型収益の構成比アップを目指している。

(売上分野の構成)
【システム販売分野】
・業種特化型業務アプリケーションの開発・販売
・情報セキュリティ等パッケージソフトウェアの開発・販売
・PC本体やプリンタ等の仕入・販売 他

【システムサポート分野】
・当社システム販売顧客への保守サービスの提供
・帳票類やOAサプライ品等の仕入・販売

【ネットワークサービス分野】
・当社システム販売顧客へのデータベース提供サービス
・当社システム販売顧客へのサーバー提供サービス
・自動車リサイクル部品の決済代行サービス
・自動車部品の電子受発注機能の提供
・タブレット型業務支援ツールの提供 他
 
 
① システム販売分野
自動車アフターマーケット業界に属する事業者の他、旅行取扱い事業者、携帯電話販売代理店事業者、機械工具取扱い事業者等に対して、主に「産業プラットフォーム」における業種特化型業務アプリケーションの開発・販売を行っている。
同社の業種特化型の業務アプリケーションは、特定業種固有の業務フロー、見積及び請求管理等の汎用的な顧客ニーズを織り込んで利便性を向上させている。
また、パソコンに業務アプリケーションを搭載して顧客に販売しており、液晶ディスプレイ、タブレット端末、プリンタ、周辺機器などのハードウェアも販売している。
加えて、顧客ニーズに応じて受託型のシステム開発も行っている。
システムの販売に際しては、当初は売り切り型であったが、2004年よりシステムの使用権を同社がリース会社に販売し、リース会社が顧客へ主に6年でリース販売する契約形態に切り替えている。
 
② システムサポート分野
顧客の最適なビジネス環境を維持するために365日稼働のカスタマーヘルプデスクや全国33拠点(2015年12月末現在)に専門スタッフを配置し、ネットワークやハード、サーバー等のトラブル時に迅速に対応するサポート体制を構築。業務アプリケーション保守サービスやハードウェア保守サービスを提供する「保守」と、業務アプリケーションで利用する帳票類等のサプライ品販売を行う「サプライ」から構成される。
 
③ ネットワークサービス分野
ネットワーク型の業種特化型業務アプリケーションの販売先に対する同社ネットワークを利用した付帯サービス。
データベース提供サービスやサーバー提供サービスなど業務アプリケーション利用のために不可欠なサービスである「ストック」と、自動車アフターマーケット業界でのリサイクル部品流通における決済代行サービスや、各事業者間での自動車部品の電子受発注システムの提供等「トランザクション」から構成される。
 
<ネットワークサービス分野における主要サービス>
◎「システム連携による部品商・整備業向けプラットフォームサービス」
BLパーツオーダーシステムにより整備工場向け業務システムと部品商向けシステムを接続し、見積・納期回答、受注業務をシームレスに行うサービス。
これまで、整備に際し部品が必要な整備工場は、既に取引のある部品商に電話やFAXで部品を発注していたが、手間、誤発注、納期などの点で課題が山積であった。
こうした状況を改善し、大幅な業務効率改善、商売の円滑化、価格・納期の即時対応等を実現したのが同システム。

より多くの整備工場に接続して取引を増やしたい部品商と、必要な部品をタイムリーに入手したい整備工場を接続。
部品商に対し、ネットワーク利用料、整備工場からの問い合わせ件数に応じた手数料などをチャージする。
 
 
◎「リサイクル部品決済代行サービス」
リサイクル部品の在庫情報を共有するリサイクル部品流通ネットワーク「パーツステーションNET」を運営している。
リサイクル部品の販売者であるリサイクル事業者は商品を「パーツステーションNET」に登録し、リサイクル部品の使用者である整備工場や鈑金工場は必要な商品の検索を、仲介業者である部品商やリサイクル業者は適合確認を行う。現在日本国内では年間約2,400億円のリサイクル部品が売買されているが、パーツステーションNETには約13,000拠点の企業が参加して、1日約1万点の部品が流通しており、日本全体の約17%に当たる約415億円が流通している。
販売者と仲介業者の間で部品売買が行われた際にはリサイクル部品決済代行サービス「パーツステーションファクタリングNET」を通じて取引額の決済を代行し、手数料を徴収している。
2015年12月期は約100億円のリサイクル部品の決済代行を行い、約6.7億円の決済代行手数料収入を得ている。
 
 
 
2015年12月期のROEは減益決算を受けて日本企業の目標と一般的に言われている8%を下回った。
決算短信において「目標とする経営指標」にROEを挙げており(現時点では数値目標は掲げていない。)、持続的な向上を目指している。
 
【特徴と強み】
①自動車アフターマーケットをリードできる唯一のIT企業
国土交通省は「世界最先端IT国家創造宣言」(2013年6月、閣議決定後、2015年6月、変更を閣議決定)を踏まえ、国が保有する検査登録情報(所有者情報等)をはじめ、車両の位置・速度情報や事故・整備履歴情報等の「自動車関連情報の利活用による新サービスの創出・産業革新」に関する将来のあり方について、「自動車関連情報の利活用に関する将来ビジョン検討会」を設置した。

同検討会が2015年1月に発表した「自動車関連情報の利活用に関する将来ビジョンについて」によれば、日本の自動車関連情報の利活用の現状について、
自動車が収集・発信できる情報は、近年の自動車のIT化の進展によって、膨大かつ多岐にわたっている。
ただ、我が国では、自動車に関連した膨大な情報について、個別の主体が情報をバラバラで有していること等のため、利活用が進んでいない。
諸外国では、既に自動車関連情報を利活用した保険サービス、自動車履歴情報の提供等の多様なサービス展開が進んでおり、我が国においてもITを活用した自動車関連分野のイノベーションを促進していくべき。
と、現状分析及び課題の抽出を行っている。
 
その上で、重点テーマとして、
の4つを挙げており、膨大なデータの一元管理を通じた、安心・安全な自動車取引の活性化を民間主導で進めようとしている。

こうした状況下、数千万台に及ぶ自動車整備履歴情報を有する専門性と数万社の顧客をベースに、将来の自動車アフターマーケットをリードできるのは自社のみと同社は考えている。
※:OBD:On-board diagnostics。自動車に搭載されるコンピュータが行う自己故障診断のこと。
 
②圧倒的なシェア
全国に約2,200社あると言われる部品商のうち、約7割にあたる1,500社に同社の業務用システムが既に導入されている。また、整備工場に関しては、同社のターゲットとなる中規模又は大規模の非ディーラー系工場を中心として12,000社にシステムが導入されており、圧倒的なシェアを有している。
加えて、同社の様にプラットフォーム化して多様なシステムを提供している企業は他にはない。限定的なシステム販売会社が数社あるが、どれも売上規模では同社の10分の1程度であり、事実上競合は存在しない状態とのこと。
 
③豊富な実績
同社に「パッケージソフトウェア事業」を譲渡した翼システム株式会社(設立1983年)が最初のソフトウェアである自動車部品商向けシステム「パーツマン」の販売を開始したのが同じく1983年であり、この時から数えれば約30年の実績となる。30年前から自動車1台当たり約3万点にのぼる部品情報をデータベース化しており、独自ノウハウで作り上げた部品コードは業界標準となっている。
また収録データ数は膨大な量にのぼり、比類を見ない質・量ともに圧倒的なNo.1のデータベースとなっている。
 
 
④顧客との信頼関係
直販体制を敷き、顧客ニーズを的確に吸い上げ、きめ細かな対応を行っているため、厚い信頼関係が構築されており、重要な見えない資産となっている。
顧客とは6年間の期限付きライセンス使用契約を結んでいるが、契約の継続率は80~90%と極めて高く、顧客の満足度も高い。
 
 
2015年12月期決算概要
 
 
品質問題の発生で減収・減益。
売上高は前期比11.0%減の168億24百万円。ネットワークサービス分野は増収だったものの、システム販売分野はBLパーツオーダーシステムの機能追加において品質面での問題が発生したこと等を受け、新規顧客獲得の遅れや、新商材提供の遅れにより減収となった。
重点戦略推進のための強化・育成に係る開発の継続に加え、仕入価格上昇や保守コスト負担増による原価上昇の一方、総コスト(労務費、人件費、研究開発費、広告宣伝費など)のコントロールを進め販管費は前年比減少したが、粗利減をカバーできず営業利益は同39.6%減の25億14百万円となった。修正後の利益予想は上回った。
 
 
ネットワークサービス分野売上は前期を上回り、修正計画にやや及ばなかったものの利用率や単価などは概ね想定の範囲内であり順調に推移した。
一方、システム販売分野においては品質問題の発生により新規顧客獲得が進まず、その影響で他の製品の開発にも影響が及び新商材の投入も遅れたことから、前期比で18.1%の減少、修正計画比でも6.9%の未達となった。

BLパーツオーダーシステムはカー用品販売大手イエローハット(東証1部、9882)への導入が決まり、業界のデファクトスタンダードとしての認知度が高まることが期待される。
CarpodTabは2015年3月に強化版のリリース後、順調に拡大している。
 
 
 
自社株取得による現預金減少などで流動資産は前期末比25億8百万円減の130億33百万円。のれんが同6億68百万円減少した一方、関係会社株式など投資その他の資産が1億43百万円増加し、固定資産は同2億69百万円の減少。
未払法人税等の減少等で流動負債は同23億98百万円の減少。一方、今後の資金需要に対応した長期借入金の増加で固定負債は同15億28百万円増加し、負債合計は同8億69百万円の減少。純資産は利益剰余金の減少、自己株式の増加で同19億8百万円減少した。この結果自己資本比率は前期末より0.7%上昇し、75.7%となった。有利子負債残高は同14億12百万円増加の23億82百万円となった。
 
 
前期と比べ、税引前当期純利益減、売上債権の減少などで営業CFのプラス幅は縮小した。投資CFはほぼ同水準でフリーCFはマイナスに転じた。
自己株式の取得が増加したが、長期借入による収入などで、財務CFのマイナス幅は縮小した。
キャッシュポジションは低下した。
 
 
2016年12月期業績見通し
 
 
 
下期から回復。増収・増益へ。
売上高は前期比7.0%増の180億円を予想。自動車整備市場はリーマン・ショックから7年、東日本大震災から5年で継続車検件数は後半に向けて増加する見込みであり、非自動車系の旅行市場も堅調が続くと見ている。
営業の正常化、新商材投入で売上高は下期に向け回復を見込んでいる。
引き続き次世代システム開発の投資を先行させる一方で成長分野へのリソース集中等でコスト増を最小限に抑制し、営業利益は同19.3%増の30億円を予想。
配当は普通配25.00円/株に加え、創業10周年の記念配5.00円/株を中間配当時に実施し、年間30.00円/株の予定。予想配当性向は44.8%。
 
 
◎システム販売分野
ユーザーの契約更新は前期比微減の見込みで、新規顧客獲得に向け営業体制を整備し要員をシフトさせる。

◎ネットワークサービス分野
電子受発注サービスの業界標準化を目指し、BLパーツオーダーシステム(BLP)およびCarpodtTab(CPT)の接続数・契約数の拡大に引き続き注力する。
トランザクションは、自動回答対象品目数増で利便性が向上し、接続数、利用率共に向上している。
 
 
中期経営計画
 
◎事業展開の方向性
同社の強みである自動車を中心とした豊富なデータを起点とし、業務アプリケーションを中心とした独自性の高いサービス展開を進め、従来の自動車アフターマーケットや旅行、携帯以外にも、サービス業、流通業、金融業など顧客市場や事業領域を拡大していく。
 
◎基本方針と業績目標
2018年度から、システム販売の課金体系の本格的な変更を予定しており、それを見据え、2017年度の業績と売上構成の目標を設定した。
 
 
現在28%のネットワークサービスを、電子受発注サービスの市場浸透を進め、今後も拡大させる。
 
 
1から3の重点施策により、大規模から小規模まで幅広い顧客層への浸透を進める。
 
重点施策1.電子受発注サービスの市場浸透、業界標準化
BLPの機能強化を継続するとともに、自動回答対象品目の拡大やレコメンド機能の強化などにより課金接続数を増加させる。また、他社ユーザーにもBLPを併設してもらい、同システムの有用性を知って貰い業界標準化を図る。
 
重点施策2.新サービスの開発・投入
自動車補修部品の流通を支援するプラットフォームサービスを開発・投入する。
また、業務最適化ソフト「OTRS」のメジャーバーションアップを実施し、より多くのユーザーを獲得する。
 
重点施策3.次世代システムの開発・投入
下記の様な特徴を持つ次世代システムを開発する。
高機能で誰にでも使いやすいユーザー・インターフェースを実現する。
ユーザーは必要なモジュールを選択して使用できる。ユーザー規模を選ばない商品体系となる。
BLPや部品流通支援サービスとのシステム連携・機能連携により利便性をアップさせる。
 
この次世代システムの開発に向け以下のような概要でリソースを大幅にシフトさせる。
 
 
 
今後の注目点
成長期待が大きかった分、下方修正・減収減益と残念な結果となってしまったが、主力のシステム販売における営業体制も正常化したことに加え、期待のネットワークサービスは今期も2ケタ増収が見込まれており、TOPIXとの相対株価に見られるように、市場の期待は徐々に回復しているようだ。
ただ、2割の増益予想をベースとしたPERは東証1部平均15倍を上回る20倍となっており、株価回復には来期以降の着実な収益回復が不可欠だ。まずは、今期決算の進捗を注目したい。