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(2708) 株式会社久世

JASDAQ

ブリッジレポート:(2708)久世 vol.18

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久世 健吉 社長
久世 健吉 社長

【ブリッジレポート vol.18】2016年3月期業績レポート
取材概要「営業の仕組みづくりと組織体制化を目指す「NEXTプロジェクト」を立ち上げて、取引規模やインストアシェアに加え、中長期的な取引の展望等も踏ま・・・」続きは本文をご覧ください。
2016年6月21日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社久世
社長
久世 健吉
所在地
東京都豊島区東池袋2-29-7
決算期
3月 末日
業種
卸売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2016年3月 67,193 439 593 485
2015年3月 68,044 -365 -199 -412
2014年3月 62,268 41 238 100
2013年3月 56,060 544 697 367
2012年3月 51,053 380 408 173
2011年3月 46,774 230 342 80
2010年3月 42,666 271 394 123
2009年3月 42,181 225 334 171
2008年3月 42,540 283 443 240
2007年3月 42,847 402 507 262
2006年3月 41,491 336 390 246
2005年3月 39,087 255 297 126
株式情報(6/9現在データ)
株価 発行済株式数(自己株式を控除) 時価総額 ROE(実) 売買単位
737円 3,807,327株 2,806百万円 10.2% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
12.00円 1.6% 98.14円 7.5倍 1,290.81円 0.6倍
※株価は6/9終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
久世の2016年3月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
外食産業や中食産業向けの食材卸を中心に、グループで食材の製造・販売も手掛けている。取扱品目は約30,000アイテムに上り、冷凍・常温品はもちろん生鮮品から消耗品等のノンフードまで幅広い。グループは、同社の他、ソース・スープ類の製造・販売を手掛けるキスコフーズ(株)、ニュージーランドでソース類の製造を手掛けるキスコフーズインターナショナルリミテッド、生鮮野菜など農産品の仕入・販売を行う(株)久世フレッシュ・ワン、築地市場に基盤を持つ水産物仲卸大手の旭水産(株)、及び海外戦略の立案と情報収集の役割を担う久世(香港)有限公司の連結子会社5社、水産物売買業の豊洲フーズ(株)、中国で業務用食材卸売事業を手掛ける久華世(成都)商貿有限公司の非連結子会社2社。また、12年6月に中京地区では6,000店の取引先を有する酒類販売大手(株)サカツコーポレーションと、15年9月には横浜の青果仲卸会社である(株)丸ユ商店と業務提携をしている。
 
 
【経営理念とC&G活動の取組み】
「フードサービス・ソリューション・カンパニー」として「頼れる食のパートナー」を目指し、次の経営理念を掲げている。

私達は、明るい信頼される会社にします。
私達は、お客様の立場に立ち、最高の商品とサービスを提供します。
私達は、絶えず革新に挑戦し、たくましい会社にします。
私達は、お客様、お取引先の繁栄と株主、社員の幸福に貢献します。
私達は、そのために会社の成長と発展を果たします。
 
【事業内容】
事業は、食材卸売事業、食材製造事業、及びグループ会社向けが大半を占める不動産賃貸事業に分かれ、16/3期の売上構成比(連結調整前)は、それぞれ、93.1%、6.7%、0.2%。また、販売チャンネル別(個別ベース)では、居酒屋・パブ26.5%、ディナーレストラン・ホテル・専門店22.6%、惣菜・デリカ・ケータリング・娯楽施設・その他15.1%、ファーストフード・ファミリーレストラン・カフェ35.8%。
 
食材卸売事業
取扱が難しい生鮮品を含めた業務用食材全般に加え、割りばし、ナプキン、洗剤といった消耗品等のノンフードまでを幅広くカバーし、取扱品目は約30,000アイテムを数える。近年、プライベートブランド(PB)商品や生鮮三品の取扱いにも力を入れている。
 
食材製造事業
連結子会社キスコフーズ(株)が食品製造工場を有し、ソース、ブイヨン、スープ及び調理食品等の自社ブランド製品及びOEM製品の製造・販売を行っており、その子会社(久世の孫会社)キスコフーズ インターナショナル リミテッド(KISCO FOODS INTERNATIONAL LIMITED)が、ニュージーランド・クライストチャーチ市において、オリジナルのフォンドヴォー(仔牛骨、牛肉、野菜等を原料としたソース)やベシャメルソース(バターと小麦粉を原料としたホワイトソース)の製造を行っている。
 
【フードサービスソリューションカンパニーを標榜  -運ぶ、つくる、考える。そして品質管理-】
同社は 「頼れる食のパートナー」 として、顧客へ様々な情報を提供し、顧客と共に、仕入・物流、店舗経営、商品開発等について考え、問題の解決に取り組んでいる。目指すところは、「運ぶ」、「つくる」、「考える」それぞれの機能を総合的に組み合わせ、より高い付加価値を生み出す提案営業重視の「フードサービス・ソリューション・カンパニー」である。
 
「運ぶ」  料理のプロの多様な要望に応える事の難しさ
同社においては「個店向け配送」と「チェーン店向け配送」の2通りがあり、「個店向け配送」は、幅広い品揃えで様々な業態(洋食、和食、中華、ホテル、居酒屋、バル、カフェ、病院、商業施設等)に対応し、自社の物流センターから配送。一方、「チェーン店向け配送」はチェーン店独自の品揃えに対応し、自社の物流センターと外部倉庫を利用した久世全国ネットワーク(KZN)の併用で、北海道から九州まで全国にチェーン展開している顧客に食材を届けている。
 
 
「運ぶ」(配送)は食材専門商社としての根幹に関わる業務だが、時間指定、配送頻度、納品場所等、料理のプロの多様な要望に応えつつ、しっかりと収益管理していく事は実に難しい。昨今の店舗運営は生産性の向上を迫られる一方、労務管理に対する指導が強化されているため、店着時間がピンポイントで指定される事が多く、これに対応しようとすると物流コストが跳ね上がる。このため、納入価格、物流フィー、店着時間を総合的に勘案して取引条件を決める必要があり、オペレーションの難易度があがっている。
 
「つくる」  商社の枠を超えた事業展開で収益力の強化と顧客満足度の向上を両立
厨房での手間やコスト削減を念頭に新しいメニューやプライベート(PB)商品を開発し、顧客のニーズに合った商品提供を行っている。
 
 
「考える」  情報提供で顧客のビジネスを側面から支援
「顧客ニーズ」、「メニュートレンド」、「メニューの差別化」等を基本に顧客ごとのオリジナルメニューの開発やムリ・ムダのない調理オペレーションの提案、更には同社の商品を使用したメニューレシピやトレンド情報の提供等、日々の顧客支援に加え、食材セミナーやプロ向け展示会「Food Service Solution」の定期開催で「食のヒントとなる情報」の発信も行っている。
 
「品質管理」  商品はもちろん、営業、物流、受発注等のサポート部門を含め、全ての業務で品質向上を推進
1981年に社内に品質管理部門を設け、取引先の品質に関する要望や問い合わせに対し、迅速に対応できる体制を構築しており、細菌検査、生産委託先工場の製造管理、商品規格書の作成・提供、物流センター、各営業拠点の衛生管理チェック等を実施している。また、2010年に「久世グループ品質方針」及びISO22000に基づいた久世グループの品質保証の仕組みである「久世クオス(久世QUALITY SYSTEM)」を策定し、新しい品質への取組みをスタート。13年4月には、キスコフーズ(株)が、同年8月には同社が、それぞれISO22000の認証を取得した。商品の品質だけでなく、営業、物流、受発注等のサポート部門を含め、全ての業務の品質の向上を推進し、「お客様満足度No.1」を目指している。
 
*ROE(自己資本利益率)は「売上高当期純利益率(当期純利益÷売上高)」、「総資産回転率(売上高÷総資産)」、「レバレッジ(総資産÷自己資本、自己資本比率の逆数)」の3要素を掛け合わせたものとなる。ROE = 売上高当期純利益率 × 総資産回転率 × レバレッジ
*上記は決算短信及び有価証券報告書のデータを基に算出しているが、算出に際して必要となる総資産及び自己資本は期中平残(前期末残高と当期末残高の平均)を用いている(決算短信及び有価証券報告書に記載されている自己資本比率は期末残高で算出されているため、その逆数と上記のレバレッジは必ずしも一致しない)。
 
16/3期は、NEXTプロジェクト、商品管理、及び物流改革で成果をあげ、10.18%と高水準のROEを実現した。特別利益の計上や税負担が軽かった事も高いROEの要因だが、通常の税負担であっても7%程度のROEを実現できたと思われる(新聞報道によると、15年度の金融を除く東証1部のROEは7.8%)。引き続き、NEXTプロジェクト、商品管理、物流改革に取り組みつつ、持ち前の営業力に磨きをかける事ができれば、通常の税負担の下でもROEが10%を超える日は遠くないと考える
 
 
2016年3月期決算
 
 
前期比1.5%の減収ながら、営業損益が7億強改善し黒字転換
売上高は前期比1.5%減の671億93百万円。収益性が低い一部のPB商品の減少で食材製造事業の売上が同8.0%減少したものの、主力の食材卸売事業は、主要取引先だった(株)モンテローザとの取引を含め(2016年1月末に取引終了)、複数の取引先との取引見直しの影響を既存顧客のインストアシェア・アップと新規顧客の開拓でほぼ吸収した(同1.0%減)。

利益面では、価格改定の見える化を行った。顧客毎、商品毎の価格が一目でわかる仕組みをつくり、この結果、原価率が82.4%と0.9ポイント改善。売上総利益が同3.7%増加する一方、物流改革の成果で(運賃が2億16百万円減少)販管費が同2.6%減少したため、前期は2億88百万円の損失だった営業損益が4億39百万円の利益に転換した。
保険解約益の計上等による営業外収益の増加や特別損益の改善(投資有価証券売却益を計上する一方、のれん償却額の計上がなくなった)に加え、税務上の繰越損失の影響で税負担も軽く、4億85百万円の最終利益を確保した。

尚、当期より、これまで「営業外収益」に計上していた「協賛金収入」(15/3期1億22百万円)を「売上高」に、「営業外費用」に計上していた「催事等振替原価」(同58百万円)を「売上原価」に、それぞれ計上する方法に変更した(15/3期の売上高及び利益は訴求修正済み)。
 
 
 
 
期末総資産は前期末に比べて7億43百万円減の188億67百万円。商品管理の強化や物流改革がCFや財務面でも現れた。現預金や純資産等が増加する一方、売上債権、たな卸資産、仕入債務等が減少した。この結果、自己資本比率は26.0%と前期末に比べて2.5ポイント改善した。
 
 
損益の改善に加え、物流改革による資金効率の改善もあり、前期は1億07百万円にとどまった営業CFが12億11百万円に増加し、10億円のフリーCFを確保した。投資CFがマイナスになったが、過半は定期預金の預け入れによるもの。
 
 
2017年3月期業績予想
 
 
前期比6.2%の減収ながら、10.4%の営業増益予想
売上高は前期比6.2%減の630億円。16/3期に80億円(15/3期:97億円)の取引があった(株)モンテローザとの取引解消の影響を大きく受けるものの、既存客のインストアシェア・アップと新規顧客の開拓で、その影響額をほぼ半減できる見込み。

営業利益は同10.4%増の4億85百万円。利益面では(株)モンテローザとの取引解消の影響が少ない事に加え、引き続き収益改善への取り組みと物流改革の効果が見込まれ、営業費用が同6.6%減と売上以上に減少する見込み。一方、経常利益及び最終利益は、前期に保険解約益(60百万円)や有価証券売却益(85百万円)を計上した反動と税負担が正常化に向かう事で減少する見込み。

配当は前期と同額の1株当たり期末12円を予定している。
 
 
第3次C&G中期経営計画(16/3期~18/3期)の進捗状況
 
第1次C&G中期経営計画「意識・行動改革」(10/3期~12/3期)、第2次C&G中期経営計画「1000億円企業への基盤づくり」(13/3期~15/3期)を経て、現在、第3次C&G中期経営計画(16/3期~18/3期)が進行中である。第3次C&G中期経営計画では、「安定的収益の確保」、「業務効率の改善」、及び「グループの総合力発揮」をキーワードに「収益の基盤構築」に取り組んでいる。

また、グループ事業の基本戦略として、チェーン戦略(KZN)、エリア戦略、フルライン戦略、商品開発・加工・製造戦略、及び海外事業戦略、の5つの戦略を掲げており、これら5つの戦略を遂行する事で、18/3期に売上高670億円、営業利益6.7億円を達成したい考え。
 
 
【16/3期のレビュー】
収益性改善を進めつつ、グループ力を活かした事業戦略を推進した。
 
収益性改善
営業部門、物流部門、商品部門で、それぞれ収益性改善に向けた取り組みを進めた。
営業部門では、既存得意先のインストアシェア・アップと新規得意先の開拓により、売上高を36億円上積みし、取引先店舗数を2,600店舗増加させる一方、2016年1月末に大口取引先である(株)モンテローザと取引が終了する等、採算重視の観点から複数の顧客との取引を見直した。
物流部門では、物流費の削減に向け、委託配送費や庫内作業費の効率改善と在庫削減を進めた。また、商品部門では、商品集約(16カテゴリーの商品を集約)を進めると共に、営業と商品の連鎖を図るべく、仕入から販売までのマーチャンダイジングを開始した。この結果、運賃が前期比2億16百万円(3.6%)減少し、たな卸資産が3億85百万円(14.5%)減少した。
 
グループ力を活かした事業戦略
生鮮品・高付加価値食材戦略、商品開発・製造戦略、海外事業戦略の3つの戦略を進めた。
 
生鮮品・高付加価値食材戦略
久世フレッシュ・ワンが、横浜中央市場の青果仲卸会社(株)丸ユ商店と業務提携すると共に、横浜に新拠点を開設した。また、これまでの築地市場に加え、大田市場と横浜市場で買参権を取得した。一方、旭水産は、豊洲新市場への移転準備(2016.11月移転)と築地魚河岸への出店準備(2016.10月開設)を進めている。
 
商品開発・製造戦略
商品の競争力の強化に向け、久世PB商品の品質と価格の見直しを行うと共に、リニューアル及び新製品投入を行った(7アイテム)。また、製造事業においても、キスコフーズがリニューアル及び新製品投入を行った(7アイテム)。
 
海外事業戦略
製造事業を手掛けるキスコフーズインターナショナルが、外食ユーザー向けにルー販売を大きく伸ばし、卸売事業では久華世(成都)が成都や重慶での売上を拡大させた。また、旭水産が手掛ける生鮮事業において、東南アジア及び北米向けの輸出が倍増した。
 
【17/3期の取り組み】
5つのグループ事業の基本戦略(5つの柱)を進め、環境変化への対応をする(体質改善)。
 
営業部門、物流部門、商品部門
営業部門では、引き続き、業態や客単価等、顧客毎の特性に応じた取り組みを進める(NEXTプロジェクト)。また、首都圏・中部圏・関西圏の三大都市圏を中心にしたチェーン戦略(広域展開する取引先の開拓)や、2020年の東京オリンピックを見据えた首都圏(主に東京・神奈川)を重点地区とするエリア戦略(繁華街に出店する繁盛店の開拓)も推進する。
物流部門では、物流費削減の一環として、配送コースの組み換えによる車輌台数削減とセンター在庫の適正化に取り組む。また、物流システムの導入(発注支援システム、音声システム、輸配送管理システム、工程管理システム)と庫内作業の一部自社化で業務品質を向上させる。
商品部門では、引き続きカテゴリー別に商品の集約を進める他、品質・価格の両面で優位性のある商品の開発・販売及び久世PBでの新商品(リニューアルを含む10アイテム)投入で商品の競争力を高める。
 
グループ力
キスコフーズは高品質・高価格帯マーケットのニーズに合った商品開発を進める。久世フレッシュ・ワンは、これまでの都内重点地区に加え、横浜地区の業務拡大に取り組む。具体的には、地の利を活かした三浦野菜、鎌倉野菜、湘南野菜等の産地銘柄野菜やこだわり野菜の拡販でインストアシェア・アップを図る。11月には豊洲新市場へ移転する予定であり、移転準備も並行して進める。
一方、旭水産は11月の豊洲新市場への移転準備と並行して10月の「築地魚河岸」への出店準備を進める。「築地魚河岸」に出店する店舗は、午前10時まではB2B事業を、10時以降は観光客等をターゲットにB2C事業を展開していく。
 
海外事業
製造事業では、キスコフーズインターナショナルがルー製品の開発輸入に着手する。卸売事業では、久華世(成都)と上海日生食品物流有限公司(2016年2月に資本提携。出資比率約31%)との連携を強化して、成都での販売拡大と重慶での物流網の整備に取り組む。また、ドルチェーゼ商品のテスト販売を開始する(メーカーポジションのビジネス展開を開始)。
この他、旭水産が手掛ける東南アジアや北米向け鮮魚輸出の更なる拡大を図る。
 
【長期展望 「三大都市圏No.1」、「お客様満足度No.1」、「売上高1,000億円」を目指す】
「業務用食品卸売業年鑑2015年版」によると、国内業務用食材市場は約4.1兆円で、首都圏が約1兆7,370億円、中部圏が約4,530億円、関西圏が約8,030億円。同社は首都圏では売上規模がトップクラスだが、マーケットシェアは約3.6%に過ぎない(全国では約1.5%)。このため、首都圏はもちろん、中部圏、関西圏でも更なる事業拡大の余地がある。
「三大都市圏No.1」、「お客様満足度No.1」、そして「売上高1,000億円」を目指して、第3次C&G中期経営計画にとどまらず、継続して、「安定的収益の確保」、「業務効率の改善」、及び「グループの総合力発揮」に取り組んでいく考え。

首都圏 : 東京、神奈川、埼玉、千葉、茨木、栃木、群馬
中部圏 : 愛知、三重、岐阜、静岡
関西圏 : 大阪、兵庫、京都、奈良
 
 
 
今後の注目点
営業の仕組みづくりと組織体制化を目指す「NEXTプロジェクト」を立ち上げて、取引規模やインストアシェアに加え、中長期的な取引の展望等も踏まえてのメリハリの効いた営業に取り組んだ成果が現れてきた。また、品目毎にきめ細かく価格改定(商品管理)を行った成果や物流改革の成果も顕在化しつつある。16/3期は売上が減少したものの、取引先の選別を進めた影響を考えると、実質的には増収だったと思われる。利益重視の営業に徹しながらも、売上を伸ばした営業力には、正直、驚かされた。久世社長によると、主要取引先である(株)モンテローザとの取引解消等による全社的な危機意識の高まりもV字回復の背景にあったようだ。
収益性改善の原動力になったNEXTプロジェクト、商品管理、及び物流改革の取り組みを継続しつつ、営業力に磨きをかける事ができれば、長期の目標とする売上高1,000億円に向けた道筋が、より明確になってくるものと思われる。
 
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレートガバナンス報告書
同社はコーポレートガバナンス・コード適用以降のコーポレートガバナンス報告書を2015年12月10日に提出している。

<実施しない主な原則とその理由>
【基本原則1 株主の権利の平等性の確保】
当社は常に株主の権利が実質的に確保されるように適切に対応していくとともに、株主総会の集中日を避けての実施や、情報の適宜開示により株主がその権利を適切に行使できる環境作りに努めております。
今後もこの考え方に則り、株主総会招集通知の早期発送やWEB開示の検討を進めるとともに、少数株主にも配慮して株主の実質的な平等性の確保を図ってまいります。

【基本原則2 株主以外のステークホルダーとの適切な協働】
当社には「経営理念」、経営の基本姿勢である「KUZE WAY」、「食品安全方針」とグループの品質保証の仕組み「久世クオス」があり、これらの考え方をベースに様々なステークホルダーの要望に応えるべく活動しております。
当社取締役会は、当社の活動が経営理念をはじめとするこれらの考え方に合致しているかを監督し、それが実践されるような企業文化を形成するよう代表取締役を中心に対応しております。

【基本原則5 株主との対話】
当社社では株主総会の場以外でも株主との対話の場は必要と考えております。そこで、毎年春と秋に開催しているユーザー向けの「展示会」に株主も招待し、当社の業務の内容や様々な扱い商品あるいは提案活動への理解を深めていただくとともに、広く株主の意見や要望を伺い経営に活かしております。
また、個人投資家説明会や個別ミーティング等を通じ投資家とのコミュニケーションづくりにも取り組んでおりますが、特定のステークホルダーとの対話については、その都度状況に応じて合理的な配慮の中で対応してまいります。