ブリッジレポート
(4323) 日本システム技術株式会社

東証1部

ブリッジレポート:(4323)日本システム技術 2016年3月期決算

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平林 武昭 社長

日本システム技術株式会社(4323)

 

 

企業情報

市場

東証2部

業種

情報・通信

代表取締役社長

平林 武昭

所在地

大阪市北区中之島二丁目3番18号 中之島フェスティバルタワー29階

決算月

3月末日

HP

http://www.jast.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

719円

5,612,230株

4,035百万円

5.4%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

25.00円

3.5%

67.64円

10.6倍

1,028.31円

0.7倍

*株価は6/30終値。発行済株式数は直近期決算短信より(発行済株式数から自己株式を控除)。ROE、BPSは前期末実績。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期利益

EPS

DPS

2013年3月(実)

10,139

314

355

168

35.52

25.00

2014年3月(実)

10,828

427

474

278

57.03

25.00

2015年3月(実)

11,505

363

435

228

43.56

25.00

2016年3月(実)

11,821

401

441

291

55.62

25.00

2017年3月(予)

13,120

600

610

355

67.64

25.00

*単位:百万円、円。予想は会社側予想。

 

日本システム技術の2016年3月期決算概要などについて、ブリッジレポートにてご報告致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2016年3月期決算概要
3.2017年3月期業績予想
4.今後の注目点

 

今回のポイント

  • 2016年3月期の売上高は前年同期比2.7%増の118億21百万円、営業利益は同10.4%増の401百万円、経常利益は同1.2%増の441百万円、当期利益は同27.7%増の2億91百万円であった。サービス・流通/金融・保険・証券業等の案件において業績は好調であったことや、導入支援/大学向けパッケージ/運用サービス等が好調に推移、レセプト自動点検サービスに加え、通知サービス及びデータ分析等のサービス拡充により、契約を着実に伸ばした結果、システム販売事業での黒字転換や医療DB事業での赤字幅縮小と収益性の改善が大きかった。

     

  • ソフトウェア事業の拡大と収益性向上、システム販売事業の増益、医療DB事業の成長等から2017年3月期の目標を、前年比11%増の113億20百万円、経常利益は同38.3%増の6億10百万円と予想している。

     

  • 2020年度には売上高200億円、経常利益20億円に向けて、増収率年平均9.2%増、経常増益率22.8%を目標としている。そのため、同社の事業領域もJASTブランド事業の構成比率を今の30%から、2020年に向けて50%まで上昇させ、東京での売上高構成比も現在の55%から70%まで引き上げる計画をしている。

     

1.会社概要

ソフトウェア事業(16/3期売上構成比69.4%)、主に教育機関向け業務パッケージの開発・販売(同17.9%)、及び情報システム関連機器等の販売(同8.9%)、医薬ビックデータ(同4.9%)を行っている。

 

<沿革>

設立は、1973年3月。JAST(同社)の特徴である教育機関向け業務パッケージには、90年代前半から取り組んでおり、94年10月に学校事務支援統合システムパッケージソフト「GAKUENシリーズ」の販売を、98年8月に大規模大学向けERP「GAKUEN REVOLUTION(学務)」の販売を、2000年2月に学校関係者間の情報ネットワークを実現する統合型Webサービスシステム「UNIVERSAL PASSPORT」の販売を、それぞれ開始。01年11月のジャスダック上場を経て、03年2月に東証二部に株式を上場した。

 

<特徴>

1.理念重視の経営
「情報化の創造・提供による社会貢献」をモットーとして、いかなる企業系列にも属さない完全独立の立場を堅持することにより、業種、技術分野、プラットフォーム等を問わず、常に最新の技術に挑戦しつつ、自由な立場で幅広い分野の開発業務に取り組むことを経営の基本方針としている。

 

この基本方針に則り、顧客、株主、社員、社会がそれぞれWin-Win(双方有益)の関係を築くべく、「四方良し」の理念を掲げ、それぞれの価値を最大化し、全体としての企業価値を高めることにより、安定的成長を実現することを目標としている。

 

また、このような成長の原動力となるのは従業員一人一人の情報システム開発に対する情熱と顧客への誠心誠意のサービスであり、そのためには人間力の研鑽が何よりも先行すべきである、との信念に基づいた「人づくり」経営に徹することにしている。

 

(経営理念の基本的考え方)
「天爵を修めて人爵これに従う」=天爵を修めることで、はじめて人爵を与えられる。人爵を得て、その結果として天爵を与えられることはない。

 

2.広範な情報サービスの提供と自社ブランド確立
メーカーや系列等一切の成約を受けず、自由な立場で広範な分野のサービスを提供することが出来る。
以下の既存3事業をメインとしているが、近年の変化として、自社ブランドサービスの拡大に注力し、構成比引上げを目指している。
具体的には、医療情報(レセプト自動点検等)サービス、銀行向けCRMソリューション「BankNeo」、スマートフォンアプリ群「京都禅寺巡り」などが挙げられる。

 

(事業セグメント)
1.ソフトウェア事業(ソフトウェアの個別受託開発) ⇒ SIerの側面
①ビジネスアプリケーション分野  (事務処理系システム)
②エンジニアリングアプリケーション分野  (制御、技術系システム)
③イベントアプリケーション分野  (スポーツ・文化イベント関連システム)
④アウトソーシングサービス  (情報システムの一括運営管理)

 

2.パッケージ事業(ソフトウェアパッケージの開発、販売) ⇒ パッケージメーカーの側面
戦略的大学経営システムの開発・販売、導入支援、保守等

 

3.システム販売事業(ハード、ソフトの販売、ITインフラの構築) ⇒ 販社(BtoB)の側面
ハードウェア・ソフトウェアパッケージの販売、保守、ネットワーク構築等

 

4.医療ビックデータ事業(レセプト内容点検サービス、医療情報分析) ⇒ 医療BIベンダ
レセプト内容点検サービス、医療情報分析サービス、文書通知サービス、Web通知サービス等

 

3.グループ拠点展開
大阪と東京の2本社制を敷いており、早くから海外に開発拠点を展開している事も特徴。また、2006年8月には、大学向けマーケットを中心とする文教分野での業容拡大を図るべく、首都圏の大規模大学を中心に、システム機器等の販売で実績のあるアルファコンピュータ(株)の全株式を取得した。これにより、パッケージ、情報機器及びネットワーク等を一貫して提供する大学向けSI(システム・インテグレーション)事業の大規模展開が可能となった。
加えて、JMICS(医療情報サービス)を独立事業化、2013年7月には(株)ODKソリューションズの発行墨株式総数の3.66%を取得、資本提携をおこない、文教分野での相互事業拡大を狙う。

 

(同社資料より)

 

4.国内トップシェアの大学業務パッケージ及びその進化
大学向け経営改革ソリューションとして提供している統合業務パッケージは、94年10月の発売以来、356校(16年5月19日現在)への導入実績を有し、文教マーケットにおいて高い評価を受けている。

 

特徴は、大規模な総合大学から小規模の短期大学に至るまで、主要業務を全方位でカバーしているため、パラメーターの設定だけで大学個々のニーズに柔軟に対応できる事。つまり、カスタマイズの必要がないため、ユーザーは導入時及びその後の運用・メンテナンスに関わるトータルコストを削減する事ができる。なお、1案件あたりの導入金額は数10万円~数億円と、導入規模により広範囲にわたる。

 

少子化問題への取り組み戦略のひとつとして、大学各校は優秀な学生を確保するべく、学生向けサービスや経営品質の向上に取り組んでいる。しかし、全国に約1,200校あると言われる大学・短大の大半がメインフレーマー等による手作りのシステムやカスタマイズを前提としたパッケージを使っているという。品質・価格両面での優位性に強み。
加えて、当初の事務支援から、運用サービス、KIOSK端末等OEM機器、BCP対策、学生育成支援、経営戦略支援など、大学を取り巻く総合ITサービスに進化している点も特徴である。

 

5.国内唯一の統合医療データ分析サービス「JMICS」
レセプト内容点検を行うことで、定例的にレセプト情報を蓄積し、医療情報基盤を構築。また、健康診断結果情報・加入者情報他を付加することにより、保険事業推進へ更なる活用が望まれる。

 

(同社資料より)

 

6.その他の特長
(人材重視) ⇒ 品質安定、低コスト体質
・新卒中心の採用と長期的な人材育成
・人材流動の激しい業界内で高い社員定着率を維持

 

(品質、信頼へのこだわり) ⇒ 継続顧客が多い
・「一括丸投げ」は行わず、社員中心のプロジェクト編成
・請け負ったら顧客が満足するまでやり抜く、途中退場はしない

 

(特徴的な営業戦術) ⇒ 異なる3事業が共存
・ソフトウェア事業:SE自らが受注活動
・システム販売事業:大手を凌駕する提案力
・パッケージ事業:全国規模のマーケティング

 

(徹底したコスト管理) ⇒ 不採算案件が極めて少ない低コスト体質
・個人別30分毎の売上・原価管理
・非常にコンパクトな本社間接部門

 

2.2016年3月期決算概要

(1)連結業績

 

15/3期

構成比

16/3期

構成比

前期比

売上高

11,505

100.0%

11,821

100.0%

2.7%

売上総利益

2356

20.5%

2566

21.7%

8.9%

販管費

1993

17.3%

2165

18.3%

8.6%

営業利益

363

3.2%

401

3.4%

10.5%

経常利益

435

3.8%

441

3.7%

1.2%

当期純利益

228

2.0%

291

2.5%

27.7%

*単位:百万円。

 

2016年3月期の売上高は前年同期比2.7%増の118億21百万円、営業利益は同10.4%増の401百万円、経常利益は同1.2%増の441百万円、当期利益は同27.7%増の2億91百万円であった。

 

(2)セグメント別動向

 

売上高

セグメント利益

 

15/3期

16/3期

増減率

15/3期

16/3期

増減率

ソフトウェア事業

7,823

8,080

3.3%

204

203

-0.5%

パッケージ事業

2,131

2,117

-0.7%

271

218

-19.6%

システム販売事業

1,131

1,039

-8.9%

-28

5

 

医療ビッグデータ事業

419

584

39.4%

-84

-26

 

調整額

(100)

(140)

 

563

(181)

 

損益計算書計上額

11,505

11,821

2.7%

363

401

10.5%

*単位:百万円。

 

ソフトウェア事業
サービス・流通/金融・保険・証券業等の案件において業績は好調であったが、一部不採算プロジェクトが発生し、コスト増の結果、売上高は前年同期3.3%増の80億80百万円、営業利益は同3.3%増の2億3百万円となった。

 

パッケージ事業
導入支援/大学向けパッケージ/運用サービス等が好調に推移したが、次世代製品の研究開発費増による売上高は前年同期比0.7%減の21億17百万円、営業利益は同19.6%減の2億18百万円となった。

 

システム販売事業
公共系案件が増加したが、大学向け機器販売が減少したことで、売上高は前年同期比9.4%減の10億53百万円、営業利益は5百万円(前年同期は28百万円の営業赤字)と、黒字転換した。

 

医療ビッグデータ事業
レセプト自動点検サービスに加え、通知サービス及びデータ分析等のサービス拡充により、契約を着実に伸ばした結果、売上高は前年比39.4%増の5億84百万円、営業損失は同26百万円(前年同期は84百万円の営業赤字)と赤字幅を縮小させた。

 

(3)財政状態及びキャッシュフロー

<財政状態>

 

15/3月末

16/3月末

 

15/3月末

16/3月末

現預金

2,762

2,436

買入債務

751

907

売上債権

2,783

3,436

 短期有利子負債

25

0

流動資産計

6,200

6,597

流動負債計

2,026

2,265

 建物

341

306

 長期有利子負債

0

0

 土地

142

142

退職関連引当金

1,122

1,172

有形固定資産 

582

524

固定負債計 

1,258

1,306

無形固定資産計

174

137

負債合計

3,284

3,571

投資その他の資産計

1,760

1,760

純資産合計

5,433

5,448

固定資産合計

2,516

2,422

負債純資産合計

8,717

9,019

資産合計

8,717

9,019

自己資本比率

55.0%

56.6%

*単位:百万円。

 

現金は大幅に減少したが売上債権の増加により、流動資産は3億97百万円増加の65億97百万円。一方で、減価償却費の増加等により固定資産は58百万円減少し、総資産は90億19百万円となった。短期借入金の減少、退職関連引当金の増加により、負債は35億71百万円となった。この結果、自己資本比率は2015年3月末の55.0%から56.6%へと増加した。

 

<キャッシュ・フローの状況>

 

15/3期

16/3期

増減

営業キャッシュ・フロー

-204

-12

192

投資キャッシュ・フロー

-281

119

400

フリー・キャッシュ・フロー

-485

107

592

財務キャッシュ・フロー

-102

-216

-114

現金等残高

1,559

1,447

-112

*単位:百万円。

 

売上債権、仕入債務、前受金の増加により、営業CFは期首残高にくらべ1億92百万円増加の12百万円のマイナスとなった。有価証券及び有形固定資産の取得による支出の減少により、投資CFは1億19百万円となった。財務CFは1億14百万円減少した。今期末の現金等の残高は14億47百万円と前年同期末に比べ112百万円減少した。

 

(4)その他トピック

中国国内における販売チャンネルと保守サポートセンタとなることを目的として2014年1月に設立したシャンパイ嘉峰信息科技有限公司を、2015年9月に連結子会社した。今後は、この拠点を上海及び周辺地域へのソリューション展開していく。

 

GAKUEN Universal Passport及びGAKUEN EduTrackが中国で本稼動中である。

 

医療ビックデータ事業では、業者クラウド・データヘルス計画コンサル等のサービス拡充により2年間で売上高4.5倍となり、先行投資による赤字が大きく縮小し、事業黒字化実現へ躍進している。

 

3.2017年3月期通期業績予想

(1)通期連結業績見通し

 

16/3期 実績

構成比

17/3期 予想

構成比

前期比

売上高

11,821

100.0%

13,120

100.0%

11.0%

営業利益

401

3.4%

600

4.6%

49.6%

経常利益

441

3.7%

610

4.6%

38.3%

当期純利益

291

2.5%

355

2.7%

22.0%

*単位:百万円。

 

ソフトウェア事業の拡大と収益性向上、システム販売事業の増益、医療DB事業の成長等から2017年3月期の目標を、前年比11%増の113億20百万円、経常利益は同38.3%増の6億10百万円と予想している。なお、経常増益1億99百万円の内訳は以下のとおりである。

 

経常利益増益要因

増益幅(億円)

ソフトウェア事業の拡大と収益性向上

4.0

システム販売事業の増益

0.2

医療DB事業の成長

0.4

その他販売管理費の増加

▲2.6

 

(2)今後の計画

①事業別方針
◎パッケージ事業
今後はパッケージ事業に関しては、①総合教育IT事業化、②次世代製品、③中国進出が今後の柱となる。また、現在受託型事業が全体の70%を占めているが、今後はJATブランド事業構成比率を高めていき、2020年には受託型とブランド事業との割合を50%を目指す。

 

<総合教育IT事業化>
Webサービス学生支援システム「UNIVERSAL PASSPORT」、総合事務システム「GAKUEN」、「REVEOLUTION」をクラウド、スマートデバイス、BCP等で事業拡大を行っていく。あわせて、中国・ASEAN地域への輸出を加速していく。

 

<次世代製品>
BankNeoに関しては、融資支援を軸にこれまで展開してきたサービスに経営管理機能を追加することで、金融機関の業務プロセスに則した統合パッケージを提供していく。

 

4.今後の注目点

2020年度には売上高200億円、経常利益20億円に向けて、増収率年平均9.2%増、経常増益率22.8%を目標としている。そのため、同社の事業領域もJASTブランド事業の構成比率を今の30%から、2020年に向けて50%まで上昇させ、東京での売上高構成比も現在の55%から70%まで引き上げる計画をしている。また、医療ビックデータ事業で代表されるように、常に最新技術を提供、同社の主力パッケージのGAKUENの海外展開を加速していく。今期の業績からも、その傾向が確認されており、目標達成に向けて着実に業績を拡大しているのが確認できる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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