ブリッジレポート
(6461) 日本ピストンリング株式会社

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ブリッジレポート:(6461)日本ピストンリング vol.8

(6461:東証1部) 日本ピストンリング 企業HP
山本 彰 社長
山本 彰 社長

【ブリッジレポート vol.8】2018年度第2四半期業績レポート
取材概要「2018年度上期は前年同期比で増収増益とはなったが、会社側としては第2四半期における営業利益率の低下を反省点として認識している。この要因は・・・」続きは本文をご覧ください。
2019年1月9日掲載
企業基本情報
企業名
日本ピストンリング株式会社
社長
山本 彰
所在地
さいたま市中央区本町東5−12−10
決算期
3月末日
業種
機械(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2018年3月 55,932 3,890 4,189 2,286
2017年3月 52,121 3,238 2,898 2,415
2016年3月 52,199 2,549 2,442 1,605
2015年3月 51,657 1,946 2,172 2,173
2014年3月 50,430 1,759 1,733 1,352
2013年3月 47,018 2,225 2,184 2,013
株式情報(11/22現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
2,090円 8,374,157株 17,501百万円 7.4% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
75.00円 3.6% 291.81円 7.2倍 3,812.15円 0.5倍
※株価は11/22終値。発行済株式数、BPSは直近期決算短信より。ROEは前期末実績。
 
日本ピストンリングの2018年度上期決算概要、山本社長へのインタビューなどを紹介いたします。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
自動車エンジンの重要機能部品であるピストンリングやバルブシートなどを製造販売。日系自動車メーカー向けシェアはピストンリングで約3割、バルブシートで約4割。日系自動車メーカー全社のみならず、非日系の有力自動車メーカー多数に製品を納入している。 金属材料・表面改質・精密加工等における高度な技術力が強み。メタモールド(金属粉末射出成形品)、医療関連など非自動車エンジン部品分野への事業拡大や新製品開発も強化している。 【沿革】 1935年8月に「自動車工業確立ニ関スル件」が閣議決定され、豊田自動織機製作所(現トヨタ)、日産などによる国産自動車の量産化がスタートする直前の1931年に鈴木友訓氏が、埼玉県川口町(現川口市)に日本ピストンリング製作所を創業。1934年には日本ピストンリング株式会社として川口工場を開設した。 第2次大戦時下、航空機用クロムめっきリングの量産も開始。1945年の終戦により工場を一時閉鎖したが、1949年の東京証券取引所における株式取引再開とともに、株式を公開した。 経済復興、高度経済成長、日本製自動車の輸出急増に伴い業績は急拡大する。 1970年代からは海外に進出しドイツ、アメリカの自動車メーカーへの納入をはじめ、2000年以降はタイ、インドネシア、アメリカ、中国、インドに生産拠点を設立し、グローバルな生産販売体制を整備した。 2014年度には非自動車エンジン部品事業の拡大を目指し、金属粉末射出成形品事業および歯科インプラント事業を譲り受け、2015年度に自社での操業を開始している。 【経営理念など】 【市場環境】 ◎世界の自動車生産台数 6トン未満の車両での世界生産台数は、足元2017年の9,500万台から増加を続け、2025年には1億1,000万台に達するという。 内訳を見ると、欧米、日本など先進国が微増であるのに対し、中国を中心に、アセアン、南米、インドなどの新興国は拡大を続け、シェアは2017年の51%から2025年には59%まで上昇する。 ◎パワートレイン(駆動方式)別生産台数 パワートレイン(駆動方式)別の生産台数予想では、環境意識の高まりから、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンは減少するものの、ハイブリッドが新興国を中心に大きく増加する。エンジンが不要となるEV(電気自動車)は2025年においても8%にすぎず、ピストンリングやバルブシートの需要は今後も堅調に推移するものと見られる。 ピストンリングを製造している国内上場企業は同社を含めて3社であり、各社他事業への展開も行っている。ピストンリングのトップシェアは5割近い(6462)リケンだが、企業規模、収益性、時価総額では(6463)TPRが頭一つ抜けている。(6461)日本ピストンリングは、相対的な株価評価は低いが増収増益予想は同社のみとなっており、収益性の更なる向上とともに今後の展開が注目される。 【事業内容】 ◎主力製品 社名ともなっているピストンリングを中心に、バルブシートをはじめ、様々な自動車部品を製造・販売している。2017年度の自動車関連製品の売上高構成比率は86.8%である。 一方で、2014年度に譲り受けた金属粉末射出成形品(メタモールド)と歯科インプラント等の医療関連等、非自動車エンジン部品分野への事業拡大や新製品開発の強化も推し進めている。 <製品別売上構成> *2018年7月のレポートから製品区分を変更「ピストンリング」に含めていた舶用のピストンリングは区分を見直し「その他」に含めている。また、「その他」に含めていた「メタモールド」はその重要性が増したため、個別に表示している。 <エンジン内部の仕組み> <ピストンリング> ピストン外周の溝(みぞ)に装着され、ばねのような張りを持ち、閉じると真円になるピストンリングは、エンジン燃焼室の苛酷な条件の中で爆発ガスをシールし、潤滑油をコントロールする。また、熱を逃がし、摩耗や焼き付けを抑える役割を持ち、気筒あたり1stリング、2ndリング、オイルリングの3本を基本に構成される。 ピストンに装着されたピストンリングの張力が高すぎると、スムーズなピストン運動を阻害することによる燃費への悪影響、逆に低すぎると爆発ガスが抜けることによるエネルギーロスやオイルあがりによるオイル消費の増加につながる。 このためピストンリングの張力は最適設計が必要となる。 また、シリンダ内の高温下で高速運動をすることによる摩耗や焼き付きを防ぐために、シリンダ内壁にはエンジンオイルの油膜が形成されるが、この油膜も厚ければ良いという事ではなく、オイルリングによって適切な厚さを保つ必要がある。 このようにピストンリングには耐摩耗性、強靭性、耐熱性、熱伝導性、オイルの保持性など多くの機能が要求されており、これによってエンジンの性能と耐久性は飛躍的に向上してきた。 近年では、環境問題に対する意識が急速に高まるなか、NOx、HC等の低減を求めた低排出ガス車の認定制度、CO2削減の為の燃費規制などへの対応が急務で、低燃費ニーズに対応した高性能なピストンリングが求められている。 ピストンリングに求められるこれらの課題について、同社では、低フリクション対応のピストンリング構成、更なる薄幅化、新表面処理や高耐久性安価材料の開発、チューニング技術による最適設計などのテクノロジーを開発・提案している。 このように極めて高い技術力を要求されるピストンリングを安定的に製造・供給し、なおかつ常に技術革新を進めることが出来る企業は同社を含めて限られた数社のみとなっている。 <バルブシート> シリンダヘッドのバルブ着座部分に圧入される。高温下でバルブに叩かれても摩耗・劣化しない耐久性と、燃焼ガスを確実にシールさせる高い気密性が求められる重要なパーツであり、焼結合金でつくられている。同社では、材料開発力を活かした豊富な材料バリエーションにより、自動車メーカーからのレベルの高い要求に応えたバルブシートを提供している。日系自動車メーカー向けでは約4割とトップシェアを誇り、国内外の自動車メーカー向けに更なる拡販を図っている。 <カムシャフト> 各気筒のバルブを開閉する役割を担い、軽量、高耐面圧、設計の自由度が高いなど多くの特長を持つ組立式焼結カムシャフトは、国内では同社のみが対応できる独自技術となっている。SUBARUの全内製エンジンに搭載され、高い耐久性が要求されるトラックメーカーにも納入されている。 <メタモールド(金属粉末射出成形品)> 近年、金属部品の成形には機械加工、精密鋳造(ロストワックス)、ダイキャスト、プレス焼結など、部品に求められる機能やコスト面から、様々な加工技術や方法が選択され採用されている。これらの加工技術に第五世代の全く新しい加工技術として開発した「メタモールド」は、長年培ってきた冶金技術をもとに、省資源、省エネルギー型でありながら、プラスティック製品、ダイキャスト製品と同様の複雑形状部品の製造を可能にした。材料技術、生産技術の強化により製品群のラインナップを充実させ、自動車エンジン部品のみならず、産業機械部品やOA機器部品等、非自動車エンジン部品にまで事業を拡大しており、特にボールねじ用循環駒で需要が増加している。 ◎顧客 日系自動車メーカー全社にピストンリング、バルブシートを納入している。 これら製品は、エンジン性能向上のために極めて高い技術水準が要求される自動車部品であり、近年では環境問題の高まりから低燃費や代替燃料対応として、欧米自動車メーカーや中国ローカル自動車メーカー等の非日系自動車メーカーへ拡販が進んでおり、シェアも着実に向上している。 【生産拠点&販売拠点】 <国内> 4か所の製造拠点と7か所の販売拠点(東京[本社:さいたま市]、名古屋、大阪、広島、福岡、仙台、札幌)を有している。 <海外> ピストンリング、バルブシートを中心に、アメリカ、中国、アセアン、インドで生産、販売を展開している。また、ドイツ、シンガポール、マレーシアにも販売拠点を有している。 【特徴と強み】 常に高い信頼性を要求される自動車の機能部品メーカーとして80年以上にわたり存在感を示し、国内外多数の有力自動車メーカーに採用されてきた理由は、何にもまして同社の高い技術力である。近年では自動車用内燃機関の「熱効率 50%超」達成・CO2低減・排出ガスクリーン化に貢献すべく主要製品の開発を進めている。 同社の中心技術は大きく以下の3点に分類される。 製品開発に当たり、これらの技術とエンジンに対するシミュレーション技術をかけ合わせる能力も同社の大きな強みである。 加えて、同社の高い技術力が不可欠な自動車メーカーは同社の企業価値を構成する重要な「顧客資産」と言えるだろう。 【ROE分析】 2017年度のROEは2016年度よりも0.8%低下した。総資産回転率は上昇したものの、売上高当期純利益率およびレバレッジが低下した。引き続き収益性の向上に伴ったROEの上昇を期待したい。
 
 
2018年度上期決算概要
増収増益。売上高、利益ともに期初予想を上回る。 売上高は前年同期比3.7%増の285億円となり、2年連続で上期の過去最高を更新した。製品別では主力のピストンリング、バルブシートがそれぞれ同1.4%増、4.5%増と非日系自動車メーカー向けを中心に堅調だったことに加え、メタモールドが同24.9%増と大幅に伸張した。 国内売上高はほぼ横ばいの117億円。海外売上高は同6.6%増の169億円。海外売上高比率は同1.5%増の59%となった。 営業利益は同37.1%増の20億70百万円。原材料の高騰影響や人件費の増加等があったものの、増産効果や原価低減等で吸収し、増益となった。 経常利益は同23.9%増の20億84百万円と売上高同様、2年連続で上期の過去最高を更新した。当期純利益は同3.3%増の11億94百万円。 売上高、利益ともに期初予想を上回った。 ピストンリング、バルブシートともに非日系自動車メーカー向けの受注が好調であった。2014年度に他社から事業を譲り受けたメタモールドは、産業機械向けの受注増等により、前年同期比24.9%の増加となった。 売上債権の増加等により流動資産は前年度末比12億円増加。有形固定資産の減少等により固定資産は同6億円減少し、資産合計は同5億円増加の666億円となった。 長期有利子負債が減少した一方、仕入債務の増加等により負債合計は同9億円増加の345億円となった。なお、有利子負債合計は同5億円減少の158億円となった。 利益剰余金は増加したが、為替換算調整勘定がマイナスに転じた結果、純資産は同3億円減少の321億円となった。 この結果、自己資本比率は前年度末比1.1%低下し47.0%となった。 有利子負債、ネット有利子負債、ネットDEレシオ共に前年度末を下回った。 仕入債務の増加などで営業CFのプラス幅は拡大。有形固定資産の取得による支出が減少したことにより、投資CFのマイナス幅が縮小した結果、フリーCFは大きくプラスに転じた。 短期借入金の増加額が前年同期比で減少したため財務CFはマイナスに転じたものの、キャッシュポジションは上昇した。 (4)トピックス ◎上海営業所を設立 中国における営業活動を強化するため、2018年8月に上海営業所を設立した。 同社は、ピストンリングの製造・販売会社である日環汽車零部件製造(儀征)有限公司(中国人民共和国江蘇省儀征市)を2005年に設立し、生産規模の拡大を進め、中国に展開する自動車メーカーへの拡販を進めてきた。上海営業所の設立により、既存の顧客への技術サービスの拡充と新たな顧客の獲得を目指す。 ◎ドイツ子会社の出資持分の一部譲渡完了 同社の連結子会社であるNPR of Europe GmbH(NOE、所在地:ドイツ)に対する出資持分の30%について、(7245)大同メタル工業株式会社への譲渡手続きが完了した。 同社は、NOEにおける資本提携を通じた同社と大同メタル工業の協働関係強化が、今後、欧州市場におけるOEMメーカー向けの販売拡大等を通じて、両社のプレゼンスを更に高めるとともに、相互の事業基盤強化並びに企業価値向上に資するとの判断のもと、従前より欧州市場において協働関係にあった大同メタル工業へNOEに対する出資持分の30%を譲渡する手続きを進めてきたが、2018年10月1日にその手続きが完了した。
 
 
2018年度業績予想
業績予想に変更なし。増収増益 業績予想に変更はない。売上高は前年度比1.9%増の570億円を予想。国内売上高は同1.7%減となるも、海外売上高が同4.6%増と牽引する。海外売上高比率は同1.5%増の58.5%を見込む。為替レートはドル105円、ユーロ128円に設定している。 営業利益は同5.4%増の41億円を予想。原材料の高騰影響や人件費の増加、単価変動等を原価低減や増産効果等で吸収する。 経常利益は、為替差益の減少により同2.1%減の41億円、当期純利益は同5.0%増の24億円を見込む。 なお、株主への利益還元機会の充実を図るため、今年度より中間配当(基準日2018年9月30日)を実施した。配当は年間合計75円/株、前年度比5円の増配とする予定。予想配当性向は25.7%。
 
 
山本社長へのインタビュー
山本社長に、上期決算の振り返り、各種取り組みなどを伺った。 Q:「18年度上期決算を総括していただけますか?」 A:「売上高、営業利益とも実質的に上期の過去最高を記録した。今後も技術提案型営業の推進により需要を着実に取り込んでいく。」 グローバルベースでの自動車生産台数は約2%の成長であったが、当社売上高は前年同期比で3.7%増収、期初予想を上回り、上期としては過去最高の売上高を記録した。 また営業利益に関しても、上期では2010年度に次ぐ2番目の水準となったが、当時はリーマンショックの影響で人件費等を抑制しており、実質的にはこの上期が過去最高と言える。需要を着実に取り込み、人件費増や原材料高騰などを吸収しまずまずの結果を収めることが出来たと考えている。 非日系自動車メーカーの受注を着実に取り込むことが出来たのは、当社製品の品質の高さをお客様にご評価いただいたことはもちろんだが、お客様との技術交流会や技術プレゼンテーションも重要なポイントだ。 当社製品についての一方的なプレゼンテーションだけではなく、お客様の困り事を伺う中で、当社が解決法を考え、実機評価等による検証作業も進めるなど、トータルでの技術サービスを提供しており、これが顧客満足度の向上に繋がっている。今後もこのような「技術提案型営業」をさらに推進していく。 Q:「メタモールド事業が大きく伸張しているようですが、同製品も含めた新製品事業の進捗はいかがでしょうか?」 A:「メタモールド事業は着実に当社業績に寄与し始めた。医療用部材は量産化に向け進展、モーターコアについてはオープンイノベーションを活用して開発を進めている。」 上期10億円の増収のうち、1億円がメタモールドである。まだ売上規模は大きいものではないが、着実に当社業績に寄与し始めた。価格競争に陥らないよう、当社にしかできないもの・他社には真似できない高い技術力が必要とされる領域に注力して開発を進め、用途拡大を図っている。 メタモールドは、プラスティック製品やダイキャスト製品と同様に複雑形状の製品を一体成形で製造できるため、低コスト化も図られることから展示会などでの反応も上々だ。 同事業は約4年前に事業譲受したものだが、着実に新規顧客を増やしており、今後も製販技一体となって、既存顧客からの受注増、新規顧客の開拓を図る考えだ。 医療分野については、「Ti-Ta合金」を用いたパーキンソン病治療用電極材が量産化に向けて進展している。「Ti-Ta合金」は、生体適合性が高く長期間体内に留置が可能であることに加え、非磁性であるため、MRI(核磁気共鳴画像法)診断に適している等、医療分野への親和性に優れた材料である。今後も医療機器としての適用範囲拡大に向けて取り組みを続けていく。また、歯科インプラントは、歯科医の立場に立って使い勝手等を改良し、新たなブランドとして10月にリリースした。現在、歯科医や臨床、大学などへのサンプル提供を含めたマーケティングを展開している。 パワーエレクトロニクス市場へ向けて開発を進めているモーターコアは、周辺技術の習得に注力中である。 開発スピードおよび専門性追求の観点から、オープンイノベーションを活用し、産学・産産、様々なスタイルでの議論を行い、課題を明確にするとともに、知見のデータベース構築を進めている。 これらの新製品事業を育成する中で、これまで当社が決して得意とは言えなかったマーケティングについても思考、行動がしっかりと身についてきたように感じる。 また、オープンイノベーションにより外部から今までにない刺激を受けることが出来ている点も、今後の当社にとって大きなプラスとなるだろう。 Q:「社長が最も重視しているミッションの一つであるヒトづくりについての取り組み、進捗はいかがですか?」 A:「働きやすい会社を追求するためのより根本的な部分の議論を行っている。また、当社のヒトづくりに大きな役割を果たしている「ものづくり学校」は、企業文化形成・醸成にもつながる有意な人材育成機関として今後も積極的な運営を行っていく。」 「働きやすい会社」を追求するためのより根本的な部分の議論を行っている。従業員のみならず、そのご家族や地域の方にも当社製品に対する理解を深めてもらうことがその第一歩につながると考え、その取り組みの一つとして、当社製品を搭載したレーシングカーのデモカーを国内3工場と周辺施設に展示した。こういった取り組みが、従業員のやりがいやモチベーションアップにつながればよいと考えており、今後も機会を増やしていく。 また、当社のヒトづくりに大きな役割を果たしている「ものづくり学校」は開校から17期を重ね、卒業生は100名近くになり、海外も含め各生産拠点に多くの人材を配することが出来るようになってきた。 技術継承のみでなく、当社の企業文化形成・醸成にもつながる有意な人材育成機関として今後も積極的な運営を行っていく。
 
 
今後の注目点
2018年度上期は前年同期比で増収増益とはなったが、会社側としては第2四半期における営業利益率の低下を反省点として認識している。この要因は、当初予定を上回る受注により一時的に生産性が悪化してしまったことや、原材料の高騰影響等によるものであり、下期に向けて対策を講じ、改善を図っているとのことだ。 傾向的には継続的な原価低減活動などにより利益率は上昇基調にあり、第七次中期経営計画の目標値である最終2020年度の営業利益率7.5%以上に向けて取り組み、実績は着実に進展しているようだ。
 
 
 
<参考1:第七次中期経営計画の概要>
◎第七次中期経営計画の概要(2018年度~2020年度) 今年度から3か年の第七次中期経営計画の基本方針、重点施策、数値目標は以下の通り。 為替レートはドル105円、ユーロ128円に設定しており、最終2020年度の売上高目標は580億円以上としている。また、海外売上高比率は61%となり、非日系自動車メーカー向け売上高が増加する。利益面については、革新的モノづくりをはじめとする原価低減活動を推し進めることにより、営業利益率7.5%以上を目標とする。 主要製品であり、グローバル展開しているピストンリングとバルブシートの非日系自動車メーカー向け売上高比率は引き続き増加基調となる。また、自動車エンジン部品以外のメタモールドの拡販も進む。 設備投資は新規増産、維持更新・合理化が中心となる予定である。 2020年度のピストンリングの生産能力は2017年度対比で全拠点において更に拡大、バルブシートは日本、インド、タイが増加する。
 
 
<参考2:コーポレートガバナンスについて>
◎コーポレートガバナンス報告書 最終更新日:2018年12月21日 同社は、外国人投資家にビジネスモデルなどをより良く理解してもらう必要があると考えており、引き続き積極的に英語での開示を進めていく考えだ。