ブリッジレポート
(9698) 株式会社クレオ

スタンダード

ブリッジレポート:(9698) クレオ 2020年3月期第1四半期決算

ブリッジレポートPDF

 

柿﨑 淳一 社長

株式会社クレオ(9698)

 

 

企業情報

市場

JASDAQ

業種

情報・通信

代表取締役社長

柿﨑 淳一

所在地

東京都品川区東品川4-10-27 住友不動産品川ビル

決算月

3月

HP

https://www.creo.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

1,773円

8,299,086株

14,714百万円

12.0%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

34.00円

1.9%

81.94円

21.6倍

701.42円

2.5倍

*株価は07/31終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主帰属利益

EPS

DPS

2016年3月(実)

10,305

348

368

413

47.79

15.00

2017年3月(実)

11,559

296

333

267

31.11

13.00

2018年3月(実)

12,268

410

457

305

36.79

15.00

2019年3月(実)

13,526

670

706

664

80.05

25.00

2020年3月(予)

15,000

1,000

1,030

680

81.94

34.00

*予想は会社予想。単位は百万円、円。

 

株式会社クレオの2020年3月期第1四半期決算の概要と通期の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2020年3月期第1四半期決算概要
3.2020年3月期業績予想
4.今後の注目点
<参考:クレオの取り組み(CSR活動)>
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 20/3期1Q(4-6月)は前年同期比5.6%の増収、営業利益1億17百万円(前年同期は4百万円)。自社やグループの製品・サービスを組み合わせたシステムにより経営革新や業務改善を実現する統合ソリューションの好調でソリューションサービス事業の高い成長が続く等、システム運用・サービス事業を除く全ての事業で収益性の改善を伴って売上が増加した。全ての事業で利益が期初計画を上回り、大幅な増益となった。

     

  • 上期及び通期の業績予想に変更はなかった。通期予想は中期経営計画の目標でもある売上高150億円(前期比10.9%増)、営業利益は過去最高となる10億円(同49.1%増)。豊富な受注残を抱えるリューションサービス事業を中心に全ての事業で売上高・利益が増加する見込み。配当は9円増配の34円を予定(予想配当性向41.5%)。

     

  • 同社の業績には季節性があり、1Qは営業損失になる事も少なくない。このため、営業利益1億17百万円は、1Qとしては極めて強い数値。グループ再編と事業モデルの転換、意識改革、更にはアマノとの連携もあり、人手不足や「働き方改革」への対応等を背景とする企業のIT投資需要の取り込みに成功している。中期経営計画の数値計画達成に向け上々の立ち上がりとなった。

     

1.会社概要

多様なソリューションを提供するシステムインテグレーター。2,000社を超える企業ユーザーを誇る業務用パッケージ「ZeeMシリーズ」(人事・会計・資産管理等を網羅するERP)や業務効率の向上・コスト削減に寄与するBPM(Business Process Management:ビジネスプロセス管理)「BIZ PLATFORM」等の業務ソリューション、官公庁・自治体・公益法人・大企業向けシステム開発、国内大手ポータルサイト事業者向けWebシステム開発・運用、更には優良顧客を有するコールセンターサービス等を手掛ける。
グループは、同社の他、(株)ココト、(株)クリエイトラボ、(株)アイティアイ、(株)アダムスコミュニケーションの連結子会社4社。アマノ(6436)とヤフー(4689)が、それぞれ同社株式の31.87%、13.25%を保有し、同社はアマノ(株)の持分法適用関連会社(30.58%)に当たる。また、19/3期はヤフー(株)向けが連結売上高の14.3%、(株)富士通エフサス向けが12.1%を占めた。

 

【企業理念】

私たちは、「人間の想像力」と「世界中のテクノロジー」を結合することで、「感動!」を生む変革を起こし、豊かな未来社会の実現を目指します。

 

【ロゴに込めた3つの思い】

 

「感動」を生むこと

 期待を超え、驚きを提供する姿がロゴのエクスクラメーションマークに託されている。

「創造」し続けること

 球体はクレオ自身を示し、人財、製品、サービスが生まれ育つ姿を表現している。

「永遠(とわ)」に寄り添うこと

 クレオ自身である球体が、顧客や社会、株主に寄り添うイメージを表現している。

1-1.事業内容

事業は、ソリューションサービス事業、受託開発事業、西日本事業、及び子会社の事業領域であるシステム運用・サービス事業、サポートサービス事業の5事業に分かれる。

 

ソリューションサービス事業
2,000社以上のユーザー企業を抱える中堅企業向け業務用パッケージ(人事給与・会計・資産管理ERP)「ZeeMシリーズ」、業務効率の向上やコスト削減に寄与するBPM「BIZ PLATFORM」、更にはERPとBPMのノウハウと、ホワイトカラーの定型的な作業を自動化するRPA(Robotic Process Automation)技術を組み合わせた新サービスであり、人とロボットが混在した業務プロセスを実現するRPAソリューション等を提供している。

 

受託開発事業
大企業向けシステムの受託開発、官公庁・自治体向けのシステム、新聞社の組版システム、公営競技のオッズシステム等、信頼性と実績が重視される案件が多い。また、富士通経由の案件が多い事も特徴であり、短期的なぶれはあるが、安定成長が期待できる事業である。協力会社を含めた「人」の確保がポイントになる。

 

西日本事業
名古屋以西の顧客に対して、ソリューションサービスや受託開発サービスを提供する“mini クレオ”的な事業であり、安定成長が期待できる事業である。

 

システム運用・サービス事業
連結子会社(株)ココトの事業領域であり、主に国内大手ポータルサイト事業者(ヤフー:4689)とそのグループ企業に対して、ポータルサイトやWebサービスの基盤となるサーバシステムの開発、保守、ハッキング対策等も含めた運用サービスを提供している。従来、持株会社傘下の複数のグループ企業で対応してきたが、2016年4月に設立した(株)ココトに集約された。これにより営業・開発面でグループ力を発揮できるようになり、ヤフーのグループ企業に取引が広がっている。ヤフーの深堀とグループ企業の開拓で事業を拡大させていく考え。

 

サポートサービス事業
ヘルプデスクやテクニカルサポートを中心としたサポート&サービス、及び選挙の出口調査、社会調査、市場調査等、インバウンド・アウトバウンド両対応のコールセンターサービスを提供している。技術系では富士通系とNEC系にサービスを提供する等、優良顧客をバランス良く抱えている事が当事業の強み。安定成長が期待できる事業だが、課題は「人」の確保。このため、外国人採用にも力を入れている。

 

1-2.グループ企業

グループ企業

事業内容

議決権

(株)ココト

システム運用・サービス事業。システムやネットワークの構築から、各種業務アプリケーションの開発、運用サポート、システム運用に伴う事務作業

100.0%

(株)クリエイトラボ

サポートサービス事業(ヘルプデスク中心)。コンピュータに関するテクニカルサポート、ヘルプデスク等のサポートサービス、システムの構築及び販売支援

97.5%

(株)アイティアイ

サポートサービス事業(システム開発・運用・保守中心)。コンピューターシステムの開発運用管理及び保守業務、ネットワークシステムの設計・構築・運用・保守。

90.0%

(株)アダムスコミュニケーション

サポートサービス事業(マーケティングリサーチ・コールセンター中心)。世論調査・社会調査・市場調査の企画・実施・集計・分析、インサイドセールス、コールセンター事業の提供。

100.0%

※(株)クリエイトラボは議決権の2.5%を従業員持株会が保有している。(株)アイティアイ及び(株)アダムスコミュニケーションは(株)クリエイトラボの子会社。

1-3.中期経営計画(18/3期~20/3期)

【基本方針】

実感できる成長力

20/3期目標、売上高150億円、営業利益10億円(営業利益率6.7%)。

営業利益は過去最高(「筆まめ」がけん引したWindows95発売後の8.8億円)更新。

グループ総合力

クロスセル強化、部門連携強化、新規事業創出

安定した株主還元

自己資本比率70%超過額を原資として自己株取得、配当性向40%維持

コーポレート・ガバナンス強化

株主との対話強化、役員報酬制度改定、独立役員(社外取締役又は社外監査役)選任

 

【成長戦略イメージ】

(同社資料より)

 

顧客拡大とビジネス領域の拡大により成長を目指す。ZeeM人事・給与、ZeeM会計、ZeeM固定資産管理、更にはアマノの就業管理システム等を統合したソリューションを展開して既存顧客を深耕する事で事業基盤を強化し、これを基にアマノとの連携強化やユーザー会を通して顧客やサービスの裾野を拡げていく。長期的にはベトナムのオフショア拠点を活かしグローバル展開の基盤を築にも取り組む。また、RPAサービスやAI型経営分析の展開、或いは介護業界大手ツクイグループのファンドとの連携による介護業界向けビジネスの創出等でビジネス領域を拡げていく。

 

【数値計画】

 

18/3期 実績(計画)

19/3期 実績(計画)

20/3期 計画

構成比

前期比

売上高

12,268(12,500)

13,526(13,100)

15,000

100.0%

+10.9%

営業利益

410(400)

670(570)

1,000

6.7%

+49.1%

経常利益

457(410)

706(590)

1,030

6.9%

+45.7%

親会社株主帰属利益

305(280)

664(400)

680

4.5%

+2.3%

*単位:百万円

 

中期経営計画の2年目となる19/3期は売上高・営業利益共に計画を上回った。グループ再編によるグループ総合力の発揮で全ての事業が順調だが、特に利益面で大きく貢献しているのが、ソリューションサービス事業である。16/3期比で売上が28億66百万円から34億52百万円に約20%増加し、営業利益率が6.9%から17.2%に10.3ポイント改善した。
売上面では、ERPパッケージ「ZeeM」や業務プロセス管理システム「BIZ PLATFORM」といった自社パッケージにアマノの就業管理システム等を統合したシステムの提案営業をアマノと連携して行っており、人手不足や働き方改革関連法への対応を進める企業のIT投資の取込みに成功している。利益面では、従来、パッケージの種類毎に、ERPパッケージ「ZeeM」であれば、人事給与、会計、資産管理といった業務毎に特化していたエンジニアをマルチタスク対応(複数の業務に対応)に再教育した事でエンジニアの生産性が向上した。ベトナムでのオフショア開発が軌道化してきた事も営業利益率の改善につながっている。

2.2020年3月期第1四半期決算概要

2-1 連結業績

 

19/3期 1Q(4-6月)

構成比

20/3期 1Q(4-6月)

構成比

前年同期比

計画

計画比

売上高

2,839

100.0%

2,998

100.0%

+5.6%

3,089

-2.9%

売上総利益

541

19.1%

673

22.4%

+24.4%

 -

-

販管費

536

18.9%

556

18.5%

+3.7%

 -

-

営業利益

4

0.1%

117

3.9%

-

20

+485.3%

経常利益

7

0.2%

124

4.1%

-

 -

-

親会社株主帰属利益

-1

-

55

1.8%

-

 -

-

*単位:百万円

 

前年同期比5.6%の増収、営業利益1億17百万円(前年同期は4百万円)
売上高は前年同期比5.6%増の29億98百万円。ERPパッケージ「ZeeM」や業務プロセス管理システム「BIZ PLATFORM」といった自社パッケージにアマノの就業管理システム等を統合したソリューションで人手不足や働き方改革関連法への対応を進める企業のIT投資の取込みに成功しているソリューションサービス事業売上が同13.9%増加する等、システム運用・サービス事業を除く全ての事業の売上が増加した。
営業利益は前年同期の4百万円から1億17百万円に増加した。名古屋以西の顧客に対して、同社の全ての製品・サービスを提供する西日本事業も統合ソリューションが伸び、ソリューションサービス事業と共に大幅な増益をけん引。サポートサービス事業、受託開発も計画以上に利益が増加した。システム運用・サービス事業は減益となったものの、利益は計画を上回った。

 

 

同社の業績は納品・検収が集中する第4四半期偏重の傾向があり、第1四半期は営業損失となる事も少なくなかった。しかし、19/3期以降は案件の大型化で売上・利益が平準化しつつあり、19/3期、20/3期と第1四半期に営業利益を計上した。

2-2 セグメント別動向

 

19/3期 1Q

(4-6月)

構成比・利益率

20/3期 1Q

(4-6月)

構成比・利益率

前年同期比

ソリューションサービス

683

24.1%

778

26.0%

+13.9%

受託開発

255

9.0%

273

9.1%

+7.1%

西日本事業

295

10.4%

316

10.6%

+7.2%

システム運用・サービス

572

20.1%

525

17.5%

-8.2%

サポートサービス

1,032

36.4%

1,105

36.9%

+7.0%

連結売上高

2,839

100.0%

2,998

100.0%

+5.6%

ソリューションサービス

87

12.7%

145

18.7%

+67.1%

受託開発

33

12.9%

43

15.7%

+26.7%

西日本事業

24

8.1%

46

14.8%

+91.1%

システム運用・サービス

45

7.9%

22

4.2%

-51.7%

サポートサービス

12

1.2%

65

5.9%

+424.1%

調整額

-198

-

-205

-

-

連結営業利益

4

0.1%

117

3.9%

-

*単位:百万円

 

ソリューションサービス事業 : 人事給与・会計ソリューション「ZeeM」をはじめとするソリューションサービスの提供
売上高7億78百万円(前年同期比13.9%増)、営業利益1億45百万円(同67.1%増)。働き方改革法の施行もあり、大型統合ソリューションの好調な受注が続いており、売上が増加した。増収効果に加え、技術者の稼働率向上や費用最適化等の効果もあり、営業利益率が18.7%と6.0ポイント改善した。

 

 

受託開発事業 : 富士通グループ、アマノ(株)をはじめとする大手企業に対するシステム受託開発サービスの提供
売上高2億73白万円(前年同期比7.1%増)、営業利益43白万円(同26.7%増)。主要既存顧客の案件を計画通りに受注し、開発も順調に進んだ。

 

西日本事業 : 名古屋以西の顧客に対する自社製品・サービスの販売及び受託開発サービスの提供
売上高3億16百万円(前年同期比7.2%増)、営業利益46百万円(同91.1%増)。利益率の高いソリューションサービスが増収をけん引した。同サービスの売上構成比が高まる中、受託開発等での外注費の抑制効果もあり、利益がほぼ倍増した。

 

システム運用・サービス事業 : 主に国内大手ポータルサイト事業者に対するシステム開発・保守・運用サービスの提供
売上高5億25白万円(前年同期比8.2%減)、営業利益22白万円(同51.7%減)。前期末に契約終了となった案件の影響や前年同期に短期間の大型案件があった反動等で売上が減少し、売上の減少に伴い利益も減少した。

 

サポートサービス事業 : ヘルプデスク・テクニカルサポート等のサポート&サービス、市場調査等のコールセンターサービス
売上高11億5百万円(前年同期比7.0%増)、営業利益65百万円(前年同期比424.1%増)。テクニカルサポートサービスの受注増等で売上高が増加し、限界利益の増加で大幅な増益となった。

 

実績と計画との比較

 

計画

構成比・利益率

20/3期 1Q(4-6月)

構成比・利益率

計画比

ソリューションサービス

847

27.4%

782

26.1%

-7.7%

受託開発

252

8.2%

281

9.4%

+11.5%

西日本事業

295

9.6%

316

10.5%

+7.3%

システム運用・サービス

603

19.5%

525

17.5%

-12.9%

サポートサービス

1,157

37.5%

1,157

38.6%

+0.0%

調整額

-65

-2.1%

-64

-2.1%

-

連結売上高

3,089

100.0%

2,998

100.0%

-2.9%

ソリューションサービス

95

11.2%

145

18.5%

+52.6%

受託開発

38

15.1%

43

15.3%

+13.2%

西日本事業

30

10.2%

46

14.6%

+53.3%

システム運用・サービス

20

3.3%

22

4.2%

+10.0%

サポートサービス

46

4.0%

65

5.6%

+41.3%

調整額

-209

-

-205

-

-

連結営業利益

20

0.6%

117

3.9%

+485.3%

*単位:百万円

 

2-3 財政状態

 

19年3月

19年6月

 

19年3月

19年6月

現預金

4,012

4,218

買掛金

671

500

売上債権

2,761

1,843

未払金

304

282

たな卸資産

240

560

未払法人税等

178

81

流動資産

7,192

6,799

前受金

180

439

有形固定資産

303

313

賞与・役員引当金

566

268

無形固定資産

276

265

負債

2,571

2,326

投資その他

660

656

純資産

5,861

5,708

固定資産

1,240

1,235

負債・純資産合計

8,433

8,034

*単位:百万円

 

第1四半期末の総資産は前期末との比較で3億99百万円減の80億34百万円。売上債権の回収が進む一方、法人税の納付や賞与・配当金の支払い等があり、総資産が減少した。自己資本比率70.6%(前期末69.0%)。

3.2020年3月期業績予想

3-1 上期業績予想

 

19/3期 上期 実績

構成比

20/3期 上期 予想

構成比

前年同期比

売上高

6,181

100.0%

6,750

100.0%

+9.2%

営業利益

152

2.5%

230

3.4%

+50.4%

経常利益

184

3.0%

230

3.4%

+35.4%

親会社株主帰属利益

129

2.1%

150

2.2%

+15.6%

*単位:百万円

 

前年同期比9.2%の増収、同50.4%の営業増益予想
上期予想に対する進捗率は、売上高44.4%(実績ベースの前年同期45.9%)、営業利益50.9%(同2.6%)、経常利益53.9%(同3.8%)、最終利益36.7%(同△0.8%)。同社業績は第4四半期偏重のため通期業績に言及するのは時期尚早だが、前年同期の実績を上回る順調な進捗。上期決算は期初予想にどれだけ上積みできるかがポイントになる。

 

セグメント別上期見通し

 

19/3期 上期 実績

構成比・利益率

20/3期 上期 予想

構成比・利益率

前年同期比

ソリューションサービス

1,510

24.4%

1,776

26.3%

+17.6%

受託開発

654

10.6%

803

11.9%

+22.8%

西日本事業

665

10.8%

715

10.6%

+7.5%

システム運用・サービス

1,169

18.9%

1,231

18.2%

+5.3%

サポートサービス

2,276

36.8%

2,366

35.1%

+4.0%

調整額

-96

-1.6%

-141

-2.1%

-

連結売上高

6,181

100.0%

6,750

100.0%

+9.2%

ソリューションサービス

183

12.1%

225

12.7%

+23.0%

受託開発

114

17.4%

132

16.4%

+15.8%

西日本事業

56

8.4%

75

10.5%

+33.9%

システム運用・サービス

78

6.7%

70

5.7%

-10.3%

サポートサービス

99

4.3%

125

5.3%

+26.3%

本社経費等

-379

-

-397

-

-

連結営業利益

152

2.5%

230

3.4%

+51.3%

*単位:百万円

 

3-2 通期業績予想

 

19/3期 実績

構成比

20/3期 予想

構成比

前期比

売上高

13,526

100.0%

15,000

100.0%

+10.9%

営業利益

670

5.0%

1,000

6.7%

+49.1%

経常利益

706

5.2%

1,030

6.9%

+45.7%

親会社株主帰属利益

664

4.9%

680

4.5%

+2.3%

*単位:百万円

 

中期経営計画の目標達成を目指す。営業利益は過去最高更新へ
筆頭株主アマノとの連携による統合ソリューション案件等で豊富な受注残を抱えているリューションサービス事業を中心に全ての事業で売上高・利益が増加する。リスク要因として、IT人財の不足による機会損失と案件大型化によるプロジェクトマネジメントの複雑化(トラブルPJの発生等)を挙げている。
配当は、1株当たり9円増配の期末34円を予定している(配当性向40%)。

 

通期セグメント別予想

 

19/3期 実績

構成比・利益率

20/3期 予想

構成比・利益率

前期比

ソリューションサービス

3,510

26.0%

4,061

27.1%

+15.7%

受託開発

1,609

11.9%

1,900

12.7%

+18.1%

西日本事業

1,638

12.1%

1,650

11.0%

+0.7%

システム運用・サービス

2,355

17.4%

2,687

17.9%

+14.1%

サポートサービス

4,638

34.3%

4,800

32.1%

+3.5%

調整額

-226

-1.7%

-98

-0.7%

-

連結売上高

13,526

100.0%

15,000

100.0%

+10.9%

ソリューションサービス

593

16.9%

770

19.0%

+29.9%

受託開発

332

20.6%

350

18.4%

+5.4%

西日本事業

170

10.4%

190

11.5%

+11.3%

システム運用・サービス

160

6.8%

210

7.8%

+30.8%

サポートサービス

217

4.7%

250

5.2%

+15.5%

調整額

-804

-

-770

-

-

連結営業利益

670

5.0%

1,000

6.7%

+49.1%

*単位:百万円

 

 

4.今後の注目点

経済産業省は、2018年9月に発表したDXレポートにおいて、「レガシーシステムを放置するとデジタル時代の波に乗り遅れる」として警鐘を鳴らし、企業にシステムの刷新を促している。DXにおいては、IT投資の軸足が、業務の効率化やコスト削減等を目的にした既存システムの維持やメンテナンスから、クラウド、ソーシャル、ビッグデータ、モビリティといった新しい技術を活用して新たな価値を創出し競争上の優位性を確立する経営革新にシフトしていくと言う。

 

こうした中、同社は既存の技術を使った従来型のIT投資を安定収益源としつつ、AI、IoT、ロボット、RPA、クラウド、データアナリティクスといった新しい技術を使ったITビジネスを成長ドライバーとしていく。このため業種業態を超えた連携を進め、ユーザーを含めたパートナーと価値を共創していく。また、採用活動の強化はもちろん、アジャイル開発やデザイン思考といったシステム開発手法の変化に対応した人財の育成に取り組むと共にスキルセット転換も進めていく。

 

グループ再編と事業モデルの転換、意識改革、更にはアマノとの連携もあり、人手不足や「働き方改革」への対応等を背景とする企業のIT投資需要の取り込みに成功しており、中期経営計画の数値目標は射程圏にある。次期中計において、上記の取り組みが具体化される事になる。今後の展開に期待したい。

 

参考:クレオの取り組み(CSR活動)

同社グループは人と環境にやさしい会社を目指し、様々な取組みを行っている。

 

ITチャリティ駅伝への協賛
NIPPON ITチャリティ駅伝とは、うつ病やひきこもりの方々の就労を支援するため、IT企業が中心となって参加するチャリティイベント。「『駅伝』というスポーツを通じて、同じ目的に向かって参加者同士が助け合い、励まし合い、そして、未来を担う若者たちを支え合い、つながり合い、今を乗り越えようとする若者を支援したい」という大会趣旨に賛同し、クレオグループもSpecial Zeichen Sponsorsとして協賛している。

 

甲府プロジェクト
「社員やその家族が、楽しく自然に親しむ場をつくろう」
「農業体験を通して人間形成できたら」
「癒しの場として」
「自然に親しむ中で、生物からの恵みや自然の大切さを学べたら……」

 

そんな複合的な目的で、クレオの子会社であるクリエイトラボで立ち上げたプロジェクトである。2012年4月に「信玄プロジェクト(休耕地活用プロジェクト)」として始まり、現在では「甲府プロジェクト」として活動を続けている。改修した古民家と畑を中心に地域の方との交流イベントや、社員の家族を交えての収穫祭、社内研修等にも利用され、交流の輪が広がっている。

 

健康経営・ワークライフバランスへの取り組み
人材は「人財」、社員はクレオの最重要資産であるという考えから、心身共に健康で楽しんで仕事に取り組めるよう、様々な取り組みを行っている。例えば、グループ全社員に万歩計を配布して、個社ごとに平均歩数を競う「ウォークレース」。また、残業削減から生まれた時間で社員の人生を豊かにし、その視点の広がりや創造性の高まりから、新しい価値創造へつなげてほしいという目的から、グループ全体での残業削減コンテスト等も開催している。

 

地方の人財活用
2016年2月に、(株)ココトの唐津事業所を開設した。事業所の開設により、雇用の確保及び地域産業の発展に協力し、地域活性化に貢献する事を目指に地方での人財活用を行っている。

参考:コーポレート・ガバナンスについて

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役会設置会社

取締役

6名、うち社外3名

監査役

3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2019年06月28日)
基本的な考え方
当社は適正なコーポレート・ガバナンス体制を構築し、不断の向上に努めることが経営の透明性・公正性を高め、企業価値の向上に寄与するものと考えております。特にコーポレートガバナンス・コードを遵守することが当社のより良いガバナンスの確立に寄与するとの基本的な考え方に基づき、基本5原則以外の原則、補充原則についても順次自主的に実施していくことを方針とし、既に実施しているものについてその内容を本報告書に記載しております。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由>
当社は、JASDAQ上場会社として、コーポレートガバナンス・コードの基本原則のすべてを実施しております。基本原則以外の原則、補充原則のうち、開示が求められ、当社が既に対応を行っている原則については、下記の「コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示」にその概要を記載しております。

 

<開示している主な原則>
【原則1-4 政策保有株式】
当社は現在政策保有株式に該当する株式の保有を行っておりません。

 

【原則3-1 情報開示の充実】
本原則に定められた開示事項のうち、「(ⅰ)会社の目指すところ(経営理念等)や経営戦略、経営計画」について以下の通り開示を行っております。

 

企業理念・行動指針
https://www.creo.co.jp/corporate/concept/
中期経営計画(2017年度~2019年度)
https://www.creo.co.jp/ir/plan/

 

【原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針】
当社は株主との建設的な対話を通じて、株主との協働により株主価値の向上を図ることを目指します。
これを実現するため、以下の体制を構築し、各施策を実施しております。

 

1) 株主との対話は主にIR部門が担当するほか、決算説明会、個人投資家向け説明会、スモールミーティング等に代表取締役社長をはじめとする役員が出席、説明を行い、質疑応答にも対応することなどにより、株主と経営陣との直接対話の場を設けております。
2) 当社のIR部門は、株主との対話において得られた意見を逐次経営陣にフィードバックし、中長期の経営方針の検討に活かしております。

 

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