ブリッジレポート
(7839) 株式会社SHOEI

プライム

ブリッジレポート:(7839) SHOEI 2019年9月期第3四半期決算

ブリッジレポートPDF

 

石田 健一郎 社長

株式会社SHOEI(7839)

 

 

企業情報

市場

東証1部

業種

その他製品(製造業)

社長

石田 健一郎

所在地

東京都台東区台東 1-31-7

決算月

9月

HP

https://www.shoei.com/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

4,700円

13,771,529株

64,726百万円

19.9%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

98.00円

2.1%

196.06円

24.0倍

1047.30円

4.5倍

*株価は7/26終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
*数値は四捨五入、ROEは前期末実績。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2015年9月(実)

14,244

3,210

3,092

1,996

145.00

72.00

2016年9月(実)

14,138

3,145

3,244

2,192

159.22

79.00

2017年9月(実)

15,641

3,461

3,497

2,358

171.29

85.00

2018年9月(実)

17,148

3,734

3,772

2,578

187.21

93.00

2019年9月(予)

18,500

3,900

3,900

2,700

196.06

98.00

* 予想は会社予想。2016年9月期より当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益(以下、純利益については同様)。

 

 

SHOEIの2019年9月期第3四半期決算の概要と2019年9月期の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2019年9月期第3四半期決算
3.2019年9月期業績予想
4.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 19/9期3Q累計は前年同期比4.6%増収、7.4%営業増益。欧州が引き続き好調、販売網の強化を進める北米も伸びた。日本はタイトな生産状況が影響し減収、規格変更の影響により中国も低迷した。利益面では、売上総利益率が前年同期41.2%から42.2%に上昇、販管費増はあったものの、営業利益率は23.2%から23.8%に上昇した。営業外では為替差損が発生し、経常利益は5.7%増の31億14百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は6.9%増の21億58百万円となった

     

  • 通期予想を上方修正。19/9期は前期比7.9%増収、同4.4%の営業増益を計画する。同社並びに欧州子会社の販売が好調、販管費の減少もあり、上方修正となった。7~9月分の為替予約は実行済み。配当についても増額修正した。配当性向50%相当額である98.00円の期末配当を見込む。従来予想86.00円から大幅な増額修正。

     

  • 書き入れ時の3Qに一気に盛り返した。通期予想は減益から増益へ上方修正と様相が変わった印象。もっとも、同社は変わることなく展開している。本船の遅延で出荷が2Qから3Qにずれ込んだことが背景にあったようだ。目を引くのは受注動向。受注高は12.7%増、受注残は45.3%増と大幅に増加している。来期を見据えると、米国市場は軌道に乗ったばかり、引き続き欧米市場が牽引しそう。中国は現地規格に適合したモデルの投入で巻き返すだろう。長期的には、新興国で所得向上に伴う成長が期待できる。受注残が大幅に増加していることを鑑みると、引き続き生産面で課題を残している。早期に増産体制を築きたい。

     

1.会社概要

プレミアムヘルメット市場で世界ナンバーワンのヘルメット・メーカー。売上高の約90%を占める二輪乗車用ヘルメットでは、高品質・高付加価値の「プレミアムヘルメット」に特化し、茨城工場(茨城県稲敷市)、岩手工場(岩手県一関市)の国内2工場で生産。国内生産にこだわる事で、高い品質の維持と技術の流出防止を実現している。一方、販売網は日本のみならず、ヨーロッパやアメリカをはじめ世界約70ヵ国超を網羅しており、安全性と機能性、そして造形の美しさが世界各国で高い評価を受け、“SHOEI”ブランドは「プレミアムヘルメット」の代名詞となっている。グループは、同社の他、米国、独(2社)、仏、伊の連結子会社5社。

 

経営方針 3つの世界一を実現
「世界一の品質」 … Made In Japanのグローバルブランド
「世界一のコスト競争力」 … ヘルメット業界唯一のトヨタ生産方式でコスト管理
「世界一楽しい会社」 … お客様、株主の皆様、並びに従業員、役職員の満足度を追及

 

 

【中長期的安定成長と安定利益の実現に向けた基本方針】
1.健全な財務内容の堅持(自分の会社は自分で守る)
2.高付加価値化と生産合理化を両輪とするMade in Japanの維持
3.投資の継続
4.世界中のプレミアムヘルメット市場でナンバーワンを目指す
5.築城10年落城1日。不正につながりかねない理不尽なノルマは課さない。愚直に、しかし眼前の課題から逃げず着実に前進する
6.利益分配の伝統を堅持 株主(50%配当性向)、従業員、会社(内部留保)

 

短期的な支払い能力を示す流動比率が600.0%(18/9期末。以下同じ)、長期的な財務の安全性を示す固定比率が21.8%、無借金経営で自己資本比率81.5%。(1)健全な財務内容の堅持(自分の会社は自分で守る)、が着実に実行されている事が貸借対照表からみてとれる。

 

また、茨城及び岩手の国内2工場で全量を生産する事で(2)Made in Japan(ものづくりの伝承)を実現し、(3)投資の継続(新製品開発、コストダウン、品質向上、より確かな安全)及び海外子会社と一体になって、(4)新市場を含め、世界中のプレミアムヘルメット市場でナンバーワンを目指している。

 

2.2019年9月期第3四半期決算

(1)第3四半期期連結業績

 

18/9期 3Q累計

構成比

19/9期 3Q累計

構成比

前年同期比

売上高

12,669

100.0%

13,251

100.0%

+4.6%

売上総利益

5,216

41.2%

5,587

42.2%

+7.1%

販管費

2,279

18.0%

2,432

18.4%

+6.7%

営業利益

2,936

23.2%

3,154

23.8%

+7.4%

経常利益

2,947

23.3%

3,114

23.5%

+5.7%

親会社株主に帰属する四半期純利益

2,018

15.9%

2,158

16.3%

+6.9%

※数値には(株)インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。
※単位:百万円

 

前年同期比4.6%の増収、同7.4%の営業増益
売上高は前年同期比4.6%増の132億51百万円。欧州が引き続き好調で6.6%増収、販売網の強化を進める北米は8.7%増収と欧米の売上が伸びる中、日本はタイトな生産状況が影響し1.7%減収にとどまった。
営業利益は前年同期比7.4%増の31億54百万円。売上総利益率が前年同期41.2%から42.2%に上昇、販管費増はあったものの、営業利益率は23.2%から23.8%に上昇した。営業外では為替差損が発生し、経常利益は5.7%増の31億14百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は6.9%増の21億58百万円となった。
為替レートは、同社売上換算レートが、1ドル=111.29円(前年同期比1.98円の円安)、1ユーロ=125.29円(同7.15円の円高)、海外子会社換算レート(19年3月29日)が、1ドル=110.99円(同4.75円の円安)、1ユーロ=124.56円(同5.96円の円高)となった。
同社を取り巻く環境は、英国のEU離脱問題や米中貿易摩擦など依然先行きに不透明感があることから世界経済は踊り場的なところはあるものの、相対的には堅調に推移した。日本経済は、米中の動きを背景に株式や為替相場の不安定な動きから先行きに不透明感はあるものの、堅調な企業業績やインバウンド需要もあり堅調に推移した。

 

 

(2)地域別動向

 

18/9期 3Q累計

構成比

19/9期 3Q累計

構成比

前年同期比

国内

3,356

26.5%

3,299

24.9%

-1.7%

海外

9,313

73.5%

9,951

75.1%

+6.8%

欧州

5,839

46.1%

6,223

47.0%

+6.6%

北米

2,112

16.7%

2,297

17.3%

+8.7%

その他地域

1,361

10.7%

1,430

10.8%

+5.1%

合計

12,669

100.0%

13,251

100.0%

+4.6%

※単位:百万円

 

 

プレミアムヘルメット市場においては、欧州市場は堅調な個人消費に支えられドイツ、フランス、イタリア等全地域において依然底堅く縮小傾向は見受けられなかった。北米市場は、若者の二輪車離れから二輪新車販売は依然停滞しており、ヘルメット市場も横ばいで推移した。日本市場は、堅調な個人消費に支えられ251cc以上の二輪新車販売も微増で推移しており、ヘルメット市場もシニア層を中心に高級品、複数個所有の傾向が継続している。アジア市場は、中国での中大型二輪車販売は回復傾向にあり、昨年8月以降ヘルメット規格変更の影響で市場規模は一時停滞したが一転回復しつつある。他のアジア諸国は小規模ながらも順調に拡大している。
こうした中、3Q累計の日本、海外を合わせた販売数量は、前年同期比3%増となった。本船の遅延により2Qから3Qへずれたものもあるが、依然好調な受注に生産が追い付かない状況が継続している。欧州市場は、主力モデルのNEOTEC2、及び今期発売のGT-Air2が好調であり、販売数量は6%増。北米市場では、昨年のカリフォルニア州での森林火災や天候不良の影響から低迷が続いている。しかし、販売代理店網の強化(2代理店制)及びNEOTEC2、GT-Air2の好調により、販売数量は8%増加した。日本市場は、販売代理店から市場への販売数量は前期比10%増と堅調に推移している。しかし、タイトな生産状況により同社から代理店への販売が前期比6%減となった。アジア市場では、中国市場でのヘルメット規格変更に伴う混乱により、同社は全モデルの規格変更ができず前期比33%減少となった。しかし、中国以外の市場では堅調に推移し、アジア全体では7%減となった。

 

サンバイザー付システムヘルメットインターコム対応の「NEOTECⅡ」は斬新なデザインとインターコム内臓機能が好評で、空前の大ヒットとなった。

 

<NEOTECⅡ>

 

販売地域 : ヨーロッパ

  販売開始:2018年 1月

 

販売地域 : 北米

  販売開始:2018年3月

 

販売地域 : 日本

 販売開始: 2018年5月

 

 

受注も堅調に推移、18/9期3Qの受注高は前期比12.7%増、受注残は同45.3%増。

 

受注高・受注残高

 

18/9期 3Q累計

19/9期 3Q累計

受注高

前期比

受注残高

前期比

受注高

前期比

受注残高

前期比

プレミアムヘルメット

11,348

+20.5%

2,819

-5.5%

12,649

+11.5%

4,108

+45.7%

官需用ヘルメット

63

+31.2%

2

+3.5%

68

+7.3%

10

+380.6%

その他

918

+28.5%

160

+46.7%

1,179

+28.5%

216

+34.5%

合計

12,331

+21.1%

2,983

-3.7%

13,897

+12.7

4,335

+45.3%

受注残高は3Q末

単位:百万円

(3)財政状態

 

18年9月

19年6月

 

18年9月

19年6月

現預金

8,115

6,996

仕入債務

655

594

売上債権

2,179

2,565

未払金

249

245

たな卸資産

2,508

3,407

未払法人税等

671

278

流動資産

13,516

13,709

退職関連引当金

773

819

有形固定資産

2,690

2,800

有利子負債

-

-

無形固定資産

68

58

負債

3,096

2,625

投資その他

479

480

純資産

13,659

14,422

固定資産

3,238

3,338

負債・純資産合計

16,755

17,048

単位:百万円

 

19/9期3Q末の資産の残高は170億48百万円で、前期末比2億92百万円増加した。棚卸資産が増加、現預金が減少した。負債の残高は26億25百万円で、前期末比4億70百万円減少した。未払法人税等が減少した。純資産は144億22百万円で前期末比7億63百万円増加した。利益剰余金が増加した。
自己資本比率は84.6%(前期末81.5%)。

 

3.2019年9月期業績予想

連結業績

 

18/9期

実績

構成比

19/9期

予想

構成比

前期比

19/9期

期初予想

構成比

前期比

売上高

17,148

100.0%

18,500

100.0%

+7.9%

18,150

100.0%

+5.8%

営業利益

3,734

21.8%

3,900

21.1%

+4.4%

3,440

19.0%

-7.9%

経常利益

3,772

22.0%

3,900

21.1%

+3.4%

3,450

19.0%

-8.5%

親会社株主に帰属する当期純利益

2,578

15.0%

2,700

14.6%

+4.7%

2,390

13.2%

-7.3%

単位:百万円

 

上方修正、19/9期は前期比7.9%の増収、同4.4%の営業増益を計画
通期予想は売上高及び各利益を上方修正した。同社並びに欧州子会社販売が好調、為替は円高傾向にあり若干不透明な部分はあるが、販売費および一般管理費の減少もあり、減益予想から増益予想への上方修正となった。19/9期は売上高が前期比7.9%増の185億円、営業利益は同4.4%増の39億円を計画する。

 

地域別売上高

 

18/9期(実績)

構成比

19/9期(予想)

構成比

前期比

国内

4,586

26.7%

4,450

24.1%

-3.0%

海外

12,562

73.3%

14,050

75.9%

+11.8%

欧州

7,910

46.1%

9,010

48.7%

+13.9%

北米

2,767

16.1%

2,880

15.6%

+4.1%

その他地域

1,884

11.0%

2,160

11.7%

+14.6%

合計

17,148

100.0%

18,500

100.0%

+7.9%

単位:百万円

 

通期見通しの為替相場は、同社換算レート:1US ドル=110.59円(前期比0.81円の円安)、1ユーロ=124.32円(同7.71円の円高)、海外子会社換算レート(19年6月28日現在):1US ドル=107.79円(前期比2.75円の円高)、1ユーロ=122.49円(同5.42円の円高)。尚、7~9 月期の為替所要額については、1US ドル=107.30円、1ユーロ=120.97円で為替予約を実行済みである。
配当についても増額修正した。19/9期は1株当たり予想当期純利益(196円06銭)の50%相当額である98円00銭(前期比5 円00 銭増)の期末配当を見込む。従来予想86.00円から大幅な増額修正である。

 

 

19/9期投入の新製品

< EX-ZERO >

ビンテージテイストフルフェイスモデル

 

販売地域 : 日本

 販売開始: 2018年11月

 メーカー希望小売価格 : 38,000円~46,000円(税抜き)

< GT-Air Ⅱ>

サンバイザー付フルフェイスヘルメット

 

販売地域 : ヨーロッパ

  販売開始: 2019 年3月

  メーカー希望小売価格

    ドイツ・フランス : EUR499.00~629.00(税込み)

GT-Air 小売価格 : EUR 479.00~579.00(税込み)

販売地域 : 北米

  販売開始: 2019 年4月

  メーカー希望小売価格 : US$599.00~699.00(税抜き)

GT-Air 小売価格 : US$549.99~670.99(税抜き)

販売地域 : 日本

  販売開始: 2019年4月

メーカー希望小売価格 : 51,000円~59,000円(税抜き)

< J-Cruise II >  

 サンバイザー付オープンフェイス

 

 

販売地域 : 日本

販売開始: 2019年6月

メーカー希望小売価格 : 49,000円~56,000円(税抜き)

 

 

 

 

中国国務院による工業製品認証基準の変更
中国へのヘルメット販売は、安全規格として日本工業規格(JIS)の製品を輸出してきたが、2017年9月に発表された中国国務院による工業製品認証基準の変更により(10月11日に対象品目の公告)、2018年8月1日以降、中国(香港を除く)では新しい安全規格(*GB811-2000)が施行される事となった。現在販売中のヘルメットの中には中国当局の新規格認証を得る事が困難なものもあるため、仕様変更検討すると共に商品戦略の見直しを行っている。

 

GB811-2000規格の主な特徴
・耐貫通性試験 :3kg×3mからの貫通テストにおいてストライカが人頭模型に接触しないこと。
・ヘルメットの重量制限 :フルフェース/ジェット(Aタイプ)の全サイズにおいて1,600g以下であること。
日本工業規格(JIS)
・耐貫通性試験 :3kg×2mからの貫通テストにおいてストライカが人頭模型に接触しないこと。
・ヘルメットの重量制限 :特になし。

 

 

4.今後の注目点

1Q(10~12月)は10.6%増収、16.8%営業増益だったが上期では6.2%増収、1.1%増益にとどまり減速感も漂っていた。しかし、書き入れ時の3Q(4~6月)に一気に盛り返した。為替がやや円高気味に推移する中、通期予想は減益から増益へ上方修正と様相が変わった印象。もっとも、数字上の印象とは裏腹に同社は変わることなく展開している。本船の遅延で出荷が2Qから3Qにずれ込んだことが数字上の印象の変遷の背景にあったようだ。目を引くのは受注動向。受注高は前年同期比12.7%増、3Q末受注残は45.3%増と大幅に増加している。来期を見据えると、米国市場は軌道に乗ったばかりであり、欧米市場が堅調に牽引しそう。また中国は現地の規格に適合したモデルを投入することで巻き返すだろう。長期的には、新興国で所得向上に伴う成長が期待できる。受注残が大幅に増加していることを鑑みると、引き続き生産面で課題を残している。早期に増産体制を築きたい。

 

 

参考:コーポレート・ガバナンスについて

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役会設置会社

取締役

6名、うち社外2名

監査役

3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書 更新日:2018年12月25日
基本的な考え方
当社は、中長期的な安定成長と安定利益、企業価値の向上を経営の重要課題としております。その実現のために、株主やお客様をはじめ、取引先や従業員、各ステークホルダーとの良好な関係を築くとともに、お客様に満足いただける製品を提供することが重要と考えております。この考え方は、当社の経営方針でもある三つの世界一(世界一の品質、世界一のコスト競争力、世界一楽しい会社)並びに「基本方針」にも記載し、社内に周知しております。このような中でコーポレート・ガバナンスの充実に向け、様々な施策を実施してまいります。

 

<実施しない主な原則とその理由>
【原則4-2】取締役会の役割・責務(2)
当社において、役職員の立場は常に公平であり、提案を妨げる環境にはありません。経営陣幹部(当社においては「参与及び部長」をいいます。)は担当する職務を遂行する上での課題を認識し、経営会議等の議論の場において、問題点とその解決策の提示を行います。提案者と取締役及び経営陣幹部とは、闊達で公明正大な議論を行っております。また、経営陣幹部の報酬は、生活給的要素を考慮し、能力並びに前年度の業績貢献等に基づき評価した年俸ランクに応じた固定給としております。

 

【補充原則4-2-1】取締役会の役割・責務(2)
取締役の報酬は、生活給的要素を考慮し、「役員報酬規程」で定めた役位別の報酬額を株主総会にて承認した枠内で支給する固定給重視の体系と役員退任時の慰労金制度(社外取締役は対象外)からなっております。今後、取締役会は、取締役の報酬体系を検証して、リスクを反映させ、健全な企業家精神の発揮に資するようなインセンティブ付けを組み込んだ体系へと制度設計に係る議論を社外取締役による任意の審議を中心として計画してまいります。なお、取締役報酬などの特に重要な事項に関する審議に際しては、公正かつ透明性の高い手続きが確保されるよう独立社外役員、社外役員を主要な構成員とする任意の諮問委員会を設置することも含め、社外取締役による任意の審議が必ず最重要プロセスとして取り入れられた環境の整備にも取り組んでまいります。

 

【原則4-11】取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件
業務執行取締役は、当社事業の各現業を把握した経営幹部からを中心に、その業務執行取締役の監督機能を図る社外取締役は、独立した客観的な立場において適切な判断を行い、また、能動的・積極的に意見を述べる外部の人材からを中心に配置するようにしております。また、その構成も人的・質的バランスを重視して配置するようにしております。現在、女性もしくは外国人の取締役は選任しておりませんが、取締役は、それぞれ当社の経営方針である「世界一の品質」、「世界一のコスト競争力」、「世界一楽しい会社」への対応に必要な資質と多様性を備えており、取締役会における独立社外取締役の人数比率は3分の1となっていることから、独立性と客観性を確保した体制であると考えております。なお、取締役会の構成については、多様性を重視し、取締役会の監督機能の強化を図り実効性を高めていくことを今後の課題と認識しております。また、当社では監査役候補者の選任基準として、「①当社取締役または監査役として、当社の経営に関与したことがある者、②当社の部長職として、3年以上経理業務、総務業務、経営企画業務または内部監査業務に従事したことがある者、③他社の取締役または監査役として、企業経営に関与したことがある者、④弁護士、公認会計士等の資格を有し、その専門知識、経験等を監査役として発揮できる者」を設けており、適切な経験・能力および財務・会計・法務に関する十分な知識を有する者から選任できる体制整備に取り組んでおります。

 

【補充原則4-11-1】取締役会・監査役会の実効性確保のための前提条件
業務執行取締役は、当社事業の各現業を把握した経営幹部からを中心に、その業務執行取締役の監督機能を図る社外取締役は、独立した客観的な立場において適切な判断を行い、また、能動的・積極的に意見を述べる外部の人材からを中心に配置することを基本的な考え方としております。多様性および規模に関する考え方は、引き続き株主等との対話(面談)を通じてその意向を真摯に受け止め、十分に配慮して検討してまいります。

 

<開示している主な原則>
【原則1-4】政策保有株式
政策保有株式を保有しないことはもちろん、リスクの高い有価証券投資を行わないことが当社の基本方針であり、その基本方針については、少なくとも毎年1回、取締役会で確認するようにしております。また、政策保有株式を保有しない方針の順守により、個別の政策保有株式についても保有実績がない旨を有価証券報告書等で開示しております。

 

【原則1-7】関連当事者間の取引
当社は、子会社との販売代理店取引、代理店管理委託取引、マーケティング委託取引およびこれらに付随関連する取引以外に関連当事者取引を行う予定はなく、過去にもこれらの取引以外の関連当事者取引の実績はありません。また、役職員ならびにその関係者の支配する会社との取引を、コンプライアンス規程にある「行動指針」にて、公私の区別を厳しくする旨を定めており、この方針の順守により、子会社との取引以外の関連当事者取引に関しては一切ありません。

 

【原則2-6】企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮
当社は、従業員の退職給付に充てるため、確定給付企業年金制度を採用しております。確定給付企業年金の積立金の管理および運用に関しては、専門機関である生命保険会社と契約を締結しており、全て一般勘定で運用を委託しております。専門機関である生命保険会社からは、毎月、四半期、半期、年度と定期的に年金資産の運用、財政状況等が報告される体制となっております。報告された年金資産の運用、財政状況等は総務部にてチェックし、定期的ならびに必要に応じて、生命保険会社と主に年金資産の財務状況に係る意見交換をしております。

 

【原則5-1】株主との建設的な対話に関する方針
株主、投資家には、常に公平な姿勢で接するように努めており、経営陣並びにIR担当部署(経営管理部)による、個人投資家向け説明会の開催並びに機関投資家、マスコミ、金融機関対象の決算説明会を始めワンオンワンミーティング等により、積極的な対話に努めております。また、外国人投資家の持株比率は37%前後であり、外国人投資家との透明度の高い誠実な対話とIR活動を続けております。

 

東証コーポレート・ガバナンス情報サービス:http://www2.tse.or.jp/tseHpFront/CGK010010Action.do?Show=Show

 

本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。

Copyright(C) 2019 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

 

 

ブリッジレポート(SHOEI:7839)のバックナンバー及びブリッジサロン(IRセミナー)の内容は、 www.bridge-salon.jp/ でご覧になれます。