ブリッジレポート
(3667) 株式会社enish

東証1部

ブリッジレポート:(3667)enish 2020年12月期決算

ブリッジレポートPDF

 

安徳 孝平 社長

株式会社 enish (3667)

 

 

企業情報

市場

東証1部

業種

情報・通信

代表者

安徳 孝平

所在地

東京都港区六本木6-1-24 ラピロス六本木

決算月

12月

HP

https://www.enish.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

504円

13,729,740株

6,919百万円

-

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

-

-

-

-

56.74円

8.9倍

*株価は2/12終値。

 

非連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2017年12月(実)

4,382

-914

-911

-982

-125.99

-

2018年12月(実)

5,449

-716

-712

-719

-81.06

-

2019年12月(実)

3,959

-1,456

-1,462

-1,469

-142.97

-

2020年12月(実)

4,073

-596

-641

-1,044

-83.05

-

2021年12月(予)

- 

- 

- 

- 

-

-

* 業績予想は非開示。単位:百万円、円。
* 2021年12月期の業績予想は、現時点で合理的な業績予想の算定ができないことから非開示。

 

(株) enishの2020年12月期決算の概要と今後の取り組みについて、ブリッジレポートにてご報告致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2020年12月期決算概要
3.今後の取り組み
4.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

今回のポイント

  • 20/12期は前年同期比2.9%の増収、5億96百万円の営業損失(前年同期は14億56百万円の営業損失)。2020年10月27日に、コミック累計1,450万部突破のアニメ『五等分の花嫁』初のゲームアプリ「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」をリリース。既に400万ダウンロードを突破する中、イベント施策を継続的に実施したことが売上収入の増加に寄与した。新規タイトルの発売に伴い広告宣伝費が増加したものの、人員の適正化も含めて経費全般で圧縮が進んだため営業損失が縮小した。

     

  • 21/12期予想は非開示。同社は、「エンターテインメント事業を取り巻く環境は変化が激しく、当社の事業も短期間に大きく変動する可能性があること等から、信頼性の高い業績予想数値を算出することが困難」として、業績予想を開示していない。既存タイトルの売上高の維持と効率的な運営体制の見直しを行い収益力の強化を図るとともに、売上収益の拡大を目的に新規で年間1~2タイトルをリリースする方針である。

     

  • 「ごとぱず」はサービス開始から2ヶ月程で400万ダウンロードを突破するなど好調に推移している。こうした中、同社はオリジナルストーリーイベントやTVCMを実施している。こうしたプロモーションが「ごとぱず」のダウンロード数と同社業績にどの様な規模で貢献するのかその費用対効果が注目される。

     

     

1.会社概要

レストラン経営シミュレーションゲーム「ぼくのレストランⅡ」やアパレルショップの経営シミュレーションゲーム「ガルショ☆」等の人気作品を有するモバイルゲームの企画・開発・運営会社。「Link with Fun」というスローガンの下、「世界中にenishファンを作り出す」事をミッションとして掲げている。

 

基本方針は、ゲーム事業に注力し、既存タイトルの売上高の維持・拡大を図りつつ、新規タイトルを投入していく。新規タイトルについては、オリジナル・IP・パブリッシングなどタイトル展開を多様化すると共に、海外展開・海外タイトルの国内展開および展開地域の拡大を進める。

 

【経営理念 : 世界中にenishファンを作り出す】

同社は「Link with Fun」というスローガンのもと「世界中にenishファンを作り出す」ことをミッションとし、より多くのユーザーに楽しんでもらえる魅力的なサービスの提供に取り組んでいる。

 

enish(エニッシュ)という社名は、人と人との縁(えん、えにし)に由来しており、繋がりやコミュニケーションを大切にする会社・スタッフでありたいという想いを表している。ロゴマークは、entertainmentの「e」とGameの「G」を組み合わせ、「日」や「一」という日本の漢字や家紋のイメージを盛り込み、日本から世界へ発信していくという想いを表している。

 

「Link with Fun」というスローガンは、Fun(楽しさ)を次々と生み出す事で、人と人、世界を繋げたいという想いを表している。その結果enishのFan(ファン)がどんどん増えていく。社名の由来である「縁」にも繋がっていく、というのが同社の考え。

 

【事業の内容】

同社は、インターネットを通じたソーシャルアプリの企画・開発・提供を行うモバイルゲーム事業を主たる事業としている。提供するサービスは、主に「AppStore」、「GooglePlay」上においてサービスを提供するネイティブアプリケーション(注1)の配信を中心としている。また、ソーシャルゲームプラットフォーム(注2)を通じてもサービスを提供しており、ユーザーへの課金、料金の回収は当該ソーシャルゲームプラットフォーム事業者に委託するとともに、その対価としてシステム利用料等を支払っている。
*(注1)ネイティブアプリケーションとは、特定のコンピューターの機種やOS上で直接実行可能なプログラムで構成されたアプリケーションソフトウェアのこと。
*(注2)プラットフォームとは、ソフトウェアやハードウェアを動作させるために必要な基盤となるハードウェアやミドルウェア等のこと。また、それらの
 組み合わせや設定、環境などのこと。

 

 

【主要タイトル】

ブラウザタイトル

ぼくのレストラン Ⅱ

 

「ガルショ☆」

 

サービス開始

2010年6月(10年6ヶ月経過)

サービス開始

2010年11月(10年1ヶ月経過)

ジャンル

レストラン経営シミュレーション

ジャンル

アパレルショップシミュレーション

プラットフォーム

GREE  Mobage mixi d-game Ameba mobcast コロプラ hangame ヤマダ

ゲーム TSUTAYA ゲソてん

プラットフォーム

REE Mobage mixi d-game Ameba

コロプラ hangame ヤマダゲーム TSUTAYA ゲソてん

会員数

170万人

会員数

130万人

 

ネイティブタイトル(プラットフォームはいずれも、App Store/Google Play)

欅のキセキ/日向のアユミ

 

HiGH&LOW THE GAME ANOTHER WORLD

 

サービス開始

2017年10月(3年2ヶ月経過)

サービス開始

2019年10月開始(1年2ヶ月経過)

ジャンル

ドキュメンタリーライブパズルゲーム

ジャンル

アクションRPG

ダウンロード

460万人

ダウンロード

60万人

 

 

 

 

De:Lithe ~忘却の真王と盟約の天使~

 

 

サービス開始

2020年1月開始(11ヶ月経過)

2021年1月21日、1周年記念キャンペーン開催

ジャンル

ドラマチック共闘オンラインRPG

セレモニー装備やアイテム、素材を展開

ダウンロード

777万人

 

 

提供エリア

日本

 

 

 

五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。

サービス開始

2020年10月開始(2ヶ月経過)

ジャンル

ラブコメパズル

ダウンロード

400万人

著作権表記

©春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁∬」製作委員会

©G Holdings Co.,Ltd. ©enish,inc.

オリジナルストーリーイベントや2021年1月にはTVCM実施

 

(同社資料より)

2.2020年12月期決算概要

2-1 非連結業績

 

19/12期

構成比

20/12期

構成比

前年同期比

売上高

3,959

100.0%

4,073

100.0%

+2.9%

売上総利益

-697

-

335

8.2%

-

販管費

758

19.2%

931

22.9%

+22.8%

営業利益

-1,456

-

-596

-

-

経常利益

-1,462

-

-641

-

-

親会社株主帰属利益

-1,469

-

-1,044

-

-

* 単位:百万円

 

前期比2.9%の増収、5億96百万円の営業損失
売上高は前期比2.9%増の40億73百万円。2020年10月27日に、コミック累計1,450万部突破のアニメ『五等分の花嫁』初のゲームアプリ「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」(以下「ごとぱず」)をリリースした。既に400万ダウンロードを突破する中、イベント施策を継続的に実施したことが売上収益の増加に寄与した。また、10周年を迎えた「ぼくのレストランⅡ」及び「ガルショ☆」は、他社IPとのコラボレーション施策等により、安定水準を維持した他、「De:Lithe(ディライズ)~忘却の真王と盟約の天使~」は、1周年に向けてゲーム内の活性化を実施した。その他、3周年を迎えた欅坂46・日向坂46公式ゲームアプリ「欅のキセキ/日向のアユミ」、HiGH&LOWシリーズ初となる「HiGH&LOW THE GAME ANOTHER WORLD」は、売上高を維持する中、効率的な運営体制の見直しを推進した。
損益面では、営業損失が前期の14億56百万円から5億96百万円に縮小した。新規タイトルの発売に伴い広告宣伝費増加した他、売上高の増加に伴い支払手数料などが増加したものの、人員の適正化も含めて経費全般で圧縮が進んだ。総コストは、前年同期比で13.8%の大幅な減少となった。一方、残存賃料及びその他移転に伴う諸経費として本店移転損失 3億25百万円、原状回復費用に関する減損損失25百万円、及び人員の適正化に伴う特別退職金34百万円等を特別損失に計上したことにより10億44百万円の当期純損失となった。

 

営業費用(概算値)

 

19/12期

構成比

20/12期

構成比

増減額

増減率

労務費・人件費

1,112

21%

1,037

22%

-75

-6.7%

外注加工費

1,117

21%

766

16%

-351

-31.4%

広告宣伝費

135

2%

382

8%

247

+183.0%

支払手数料

1,323

24%

1,376

29%

53

+4.0%

その他

1,729

32%

1,101

24%

-628

-36.3%

合計

5,416

100%

4,666

100%

-747

-13.8%

* 単位:百万円

 

テレワーク(在宅勤務)制度導入と本社移転
コロナ禍による在宅勤務実施以降、恒久的在宅勤務に向け試行を続けた結果、テレワーク(在宅勤務)においても生産性向上が図られ、場所を問わずチーム体制が有効に機能することが確認され、運用に支障がないことが証明された。また、通勤時間が不要になり、ワーク・ライフ・バランスが図られるなど従業員のニーズも相応にあることから、2020年6月25日にテレワーク(在宅勤務)制度の導入を決定した。これまで、六本木ヒルズ森タワーを本店とし、サテライトオフィスとしてラピロス六本木(共に東京都港区)を利用し事業を進めてきたが、テレワーク(在宅勤務)制度の導入・活用により、ラピロス六本木に集約できると判断し、2020年6月25日に六本木ヒルズ森タワーを閉じ、ラピロス六本木へ本社を移転した。更に、より小さなオフィスで対応することが可能と判断し、2021年1月29日に、ラピロス六本木から六本木電気ビルへ本店を移転することを決定した。

 

テレワーク(在宅勤務)制度の概要
テレワーク(在宅勤務)制度は、在宅勤務の利便性・合理性を軸としつつ、face-to-faceによるチームビルディングも考慮されている。具体的には、「原則は全員在宅勤務」とし、一部希望者はオフィス勤務を許可すると共に、業務内容によりオフィス勤務を指示する。

 

2-2 第4四半期(10-12月)非連結業績

 

19/12-1Q

2Q

3Q

4Q

20/12-1Q

2Q

3Q

4Q

前年同期比

前四半期比

売上高

1,105

944

1,013

896

1,031

935

858

1,247

+39.2%

+45.4%

売上総利益

-214

-186

-96

-199

16

9

14

294

-

+1,974.6%

販管費

177

180

200

199

331

254

178

166

-16.5%

-6.6%

営業利益

-392

-367

-297

-399

-314

-244

-164

127

-

-

経常利益

-393

-368

-300

-399

-322

-256

-183

120

-

-

当期純利益

-398

-369

-301

-400

-324

-583

-193

56

-

-

* 単位:百万円

 

売上高の拡大に加えコスト圧縮が進み、営業利益の黒字を達成
第4四半期(10-12月)はネイティブにおいて新規タイトル「ごとぱず」が配信となり好調に推移したことに加え、ブラウザタイトルにおいても引き続き安定した水準を維持したことから、売上高は12億47百万円と前四半期比45.4%増加した(前年同期比では39.2%増)。コストは、売上高の増加に伴い支払手数料が前四半期比で41.4%増加したことなどにより、全体では同9.5%増加(前年同期比13.7%減)したものの、支払手数料を除くその他コストの合計では同3.4%減と圧縮された。その結果4四半期(10-12月)は、前期比、前年同期比ともに増収増益となり黒字化を達成するなど、収益構造の改善が鮮明となった。

 

営業費用

 

19/12-1Q

2Q

3Q

4Q

20/12-1Q

2Q

3Q

4Q

前年同期比

前四半期比

労務費・人件費

283

275

276

278

271

251

247

268

-3.6%

+8.5%

外注加工費

345

307

221

244

205

172

205

184

-24.6%

-10.2%

広告宣伝費

17

23

53

42

169

109

57

47

+11.9%

-18.2%

支払手数料

362

320

336

305

346

318

295

417

+36.7%

+41.4%

その他

491

387

424

427

354

328

216

203

-52.5%

-6.0%

合計

1,498

1,311

1,310

1,296

1,345

1,180

1,022

1,119

-13.6%

+9.5%

* 単位:百万円

 

 

タイトル別動向
ブラウザタイトルでは、10周年を迎えた「ぼくのレストランⅡ」及び「ガルショ☆」共に、他社IPとのコラボレーション施策等により、引き続き安定して推移した。

 

ネイティブタイトルでは、3周年を迎えた欅坂46・日向坂46公式ゲームアプリ「欅のキセキ/日向のアユミ」、HiGH&LOWシリーズ初となる「HiGH&LOW THE GAME ANOTHER WORLD」は、売上高を維持する中、効率的な運営体制の見直しを推進した。
「De:Lithe(ディライズ)~忘却の真王と盟約の天使~」は、1周年に向けてゲーム内の活性化を図った。運営コストは圧縮され、売上高は会社想定通りの水準となった。更に、2020年10月27日に、コミック累計1,450万部突破のアニメ『五等分の花嫁』初のゲームアプリ「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」(ごとぱず)をリリースした。ごとぱずは、原作ストーリーはもちろん、週刊少年マガジン編集部完全監修の新作ストーリーをフルボイスで体験できる。既に400万ダウンロードを突破し、イベント施策を継続的に実施したことにより好調な推移となっている。同社は、今後もTVアニメ放送連動企画や魅力的な施策を講じていくことで収益基盤の安定化に努める方針である。

 

2-3 財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

財政状態

 

19年12月

20年12月

 

19年12月

20年12月

現預金

890

1,113

買掛金

192

183

売掛金

331

444

未払金+未払費用

141

108

流動資産

1,447

1,724

有利子負債

551

437

有形・無形固定資産

-

-

負債

1,008

1,206

投資その他

280

322

純資産

718

840

固定資産

280

322

負債・純資産合計

1,727

2,047

* 単位:百万円
* 有利子負債=借入金+リース債務

 

20/12月期末の総資産は前期末との比較で3億19百万円増の20億47百万円。資産サイドでは、第三者割当による行使価額修正条項付第13回新株予約権の権利行使及び第9回新株予約権の権利行使による現預金や売掛金などが主な増加要因。負債・純資産サイドでは、移転損失引当金や上記の新株予約権の行使による資本金と資本準備金などが主な増加要因。期末の自己資本比率は38.1%と前期末の37.7%から改善した。

 

キャッシュ・フロー(CF)

 

19/12期

20/12期

前期比

営業キャッシュ・フロー(A)

-1,521

-734

787

-

投資キャッシュ・フロー(B)

-37

-58

-21

-

フリー・キャッシュ・フロー(A+B)

-1,559

-793

765

-

財務キャッシュ・フロー

1,213

1,223

9

+0.8%

現金及び現金同等物期末残高

683

1,113

430

+62.9%

* 単位:百万円

 

税前当期純損失の減少と移転損失引当金の増加などにより営業CFのマイナス額が縮小した。投資有価証券の取得による支出や関係会社株式の取得による支出により投資CFのマイナス額が拡大したものの、フリーCFのマイナス額も縮小した。また、新株予約権の行使による株式の発行による収入の増加などにより、財務CFのプラス額が拡大した。以上により、期末のキャッシュポジションが拡大した。

 

継続企業の前提に関する重要な疑義
同社は、19/12期まで5期連続となる営業損失及び6期連続となるマイナスの営業CFを計上しており、20/12期においても営業損失5億96百万円、営業CFマイナス7億34百万円となった。これにより、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような状況が存在している。こうした継続企業の前提に疑義を生じさせる状況を解消するべく、同社は事業基盤及び財務基盤の安定化に取り組んでいく方針である。

 

【事業基盤の安定化】
既存タイトルについては、より安価な外注先を起用し、各タイトルの収益状況に応じた人員配置を行うなど運営体制の見直し
を継続的に行うことによりコスト削減を図る他、収益が見込めない既存タイトルについては、事業譲渡・配信終了も視野に対応する。他社IPタイトルとのコラボレーションを実施するなど、他社IPとの協力を得ることによりユーザーのログイン回数や滞留時間の増加を図るなど、効果的な運営を行うことにより、売上収益の拡大を進める。今後の新規タイトルについては、自社開発と共同開発の分散とともに、運営に海外を活用することにより、日本チームが新規開発に特化できる体制を構築することで、開発の長期化や開発費の高騰など各種リスクの低減を図りながら、人員体制及び協力企業の技術力を踏まえ、過去事例を参考に慎重に工数を見積もることで、開発スケジュールの遅延等による開発費の増加が生じないよう努める。また、IPの価値と経済条件を踏まえ収益性が高く見込まれるタイトルに対して優先的に開発・運営人員を配置することにより、同社の収益改善を図る予定である。

 

【財務基盤の安定化】
2020年4月20日付で第三者割当による行使価額修正条項付第13回新株予約権を発行し、2020年7月8日までに全て行使された結果、約11億42百万円の資金を調達した。また、複数社の取引金融機関や協業先と良好な関係性を築いており、今後も売上高やコスト等の会社状況を注視し、必要に応じて速やかな各種対応策を実行していく方針である。

 

3.今後の取り組み

3-1 21/12期業績予想は非開示

モバイルゲーム事業を取り巻く環境の変化が激しく、同社の業績も短期的に大きく変動する可能性があること等から、信頼性の高い業績予想数値を算出することが困難との判断のもと、同社では決算業績及び事業の概況の速やかな開示に努め、業績予想については非開示としている。
既存タイトルの売上高の維持と効率的な運営体制の見直しを行い収益力の強化を図る。また、売上収益の拡大を目的に、新規で年間1~2タイトルをリリースしていく方針である。今後の新規タイトルは、自社開発と共同開発の分散とともに、運営に海外を活用することにより、日本チームが新規開発に特化できる体制を構築することで、開発の長期化や開発費の高騰など各種リスクの低減を図りながら、開発費の増加が生じないよう努めつつ、高品質なIPタイトルの開発を行っていく方針である。

 

3-2 基本方針 : ゲーム事業に注力し、新規タイトルを年1~2本ペースでリリースし利益を積み上げる

ゲーム事業に注力し、既存タイトルの効果的の運用を行いつつ、新規タイトルの投入により売上収益の拡大を図るとともに、海外展開を推進する方針である。

 

既存タイトルの効果的な運用については、売上高を維持させるとともに、効率的な運営体制とコストコントロールの徹底により
収益力の向上を図る。また、他社IPタイトルとのコラボレーションを積極的に行う。『De:Lithe ~忘却の真王と盟約の天使~』は、2021年1月21日に1周年記念キャンペーンが開催され、セレモニー装備やアイテム、素材を展開する。また、『五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。』(ごとぱず)においては、オリジナルストーリーイベントやTVCMが実施される。
新規タイトルの投入により売上収益の拡大については、当面IPタイトルに集中し優良案件の確保を図る。また、運営の海外活用により、日本チームが新規開発に特化できる体制を構築するとともに、各タイトルの品質を高めヒット確率を向上させる。
海外展開の推進については、香港/台湾/マカオ・中国・韓国を中心に展開し売上の拡大を図るとともに、集客・カルチャライズ・KPI特性のノウハウを蓄積する。

3-3 新規タイトル

今後の継続した成長に向け優良IP案件を開発する。パイプラインは常に3~4本が走っている。全てが21/12期中にリリースされるわけではないが、各パイプラインの進捗・情報は、情報開示が可能になったタイミングで公表する予定である。

 

4.今後の注目点

第4四半期(10-12月)はネイティブにおいて新規タイトル「ごとぱず」が配信となり好調に推移したことに加え、ブラウザタイトルにおいても引き続き安定した水準を維持した。好調な売上高に加え、固定費を中心にコスト削減も強化した成果により、第4四半期(10-12月)は前期比、前年同期比ともに大幅な増収増益となり黒字化を達成した。「ごとぱず」はサービス開始から2ヶ月程で400万ダウンロードを突破するなど好調に推移している。こうした中、同社はオリジナルストーリーイベントやTVCMを実施している。こうしたプロモーションが「ごとぱず」のダウンロード数と同社業績にどの様な規模で貢献するのかその費用対効果が注目される。営業利益の黒字基調を定着させることができるのか、続く21/12期第1四半期の業績動向が注目される。
また、現在同社は優良IP案件を3~4本抱えている模様である。21/12期中にサービスが開始となるのか不確実ではあるものの、同社では年1~2本ペースの新規タイトルのリリースを目指している。今後の大型新規タイトルのリリースについても期待を込めて注目したい。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役会設置会社

取締役

5名、うち社外1名

監査役

3名、うち社外3名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2020年03月27日)
基本的な考え方
当社は、企業価値を継続的に高めていくためには、迅速な意思決定や適切な業務執行と共に、経営の健全性と透明性を高める経営監視システムを強化し、機能させることが極めて重要だと認識し、ステークホルダーの信頼維持のため、コーポレート・ガバナンスの充実に努めています。

 

<実施しない主な原則とその理由>
■原則4-8 独立社外取締役の有効な活用
当社は、取締役会における議論が一層活性化し適切な意思決定が行われることや、その監督機能を強化することなどを目的として、独立社外取締役を1名選任しております。しかしながら、変化の激しい事業環境の中、事業規模を鑑みながら、今後、コーポレート・ガバナンスをさらに充実させるため独立社外取締役が複数名となるよう候補者の検討を行っております。

 

■補充原則4-11-3 取締役会全体の実効性の分析・評価について
取締役会の実効性の分析・評価については、取締役会又は取締役間において随時議論又は意見交換等が行われているところではありますが、今後、より具体的な評価手法を定めて分析・評価を行っていくことを検討してまいります。

 

■原則5-2 経営戦略や経営計画の策定・公表
モバイルゲーム事業を取り巻く環境の変化が激しく、当社の業績も短期的に大きく変動する可能性があること等から、具体的な数値目標を算出することが困難となっているため、決算業績及び事業の概況のタイムリーな開示に努め、具体的な数値目標については開示を見合わせます。

 

<開示している主な原則>
■原則3-1 情報開示の充実
(i)会社の目指すところ(経営理念等)や経営戦略、経営計画
当社は、「Link with Fun」というスローガンのもと、「世界中にenishファンを作り出す」ことをミッションとして掲げ、ゲームデザイナー、エンジニア及びアートデザイナーが付加価値の高いサービスを生み出す会社であるとともに、グローバルマーケットに立てるクリエーター、スペシャリストを生み出す会社でもあり続けたいという経営の基本方針のもと、モバイルゲームを通じて、世界中のユーザーに新たな喜びを提供してまいります。また、当社が属するモバイルゲーム業界につきましては、競争環境が激化しております。このような状況の下、当社といたしましては継続的に良質なゲームタイトルを市場に投入するとともに、ゲーム事業以外の新規事業を育成することで確固たる収益基盤を確立する必要があると考えております。そのため、重要な経営課題及びその進捗状況については、株主総会や四半期ごとの決算発表その他適時に説明を行うこととしております。また、企業価値拡大に向けた取り組み方針については、随時決算説明補足資料等の開示を行っております。詳しくは当社IRページ(http://www.enish.jp/ir/)をご覧ください。

 

■原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針
当社は、株主との建設的な対話を促進するため、経営陣幹部等を中心に様々な機会を通じて株主と対話を持つよう努めております。また、広くIR活動を行うため、IR担当役員として取締役執行役員管理本部長を指定し、IR担当部署として管理本部管理部を指定するとともに、関連部門と有機的な連携に努めております。アナリストや投資家および株主にタイムリーに情報提供するとともに、お問い合わせに迅速かつ適切に対応するよう努める一方で、対話に際してのインサイダー情報の管理を徹底するよう努めております。なお、株主の意見や懸念につきましては、必要に応じて経営陣幹部や取締役会に報告しております。

 

 

 

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