ブリッジレポート
(9837) モリト株式会社

東証1部

ブリッジレポート:(9837)モリト 2020年11月期決算

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投資家向けIRセミナープレミアムブリッジサロン開催!

 

 

一坪 隆紀 社長

モリト株式会社(9837)

 

 

企業情報

市場

東証1部

業種

卸売業(商業)

代表取締役社長

一坪 隆紀

所在地

大阪市中央区南本町4-2-4

決算月

11月末日

HP

http://www.morito.co.jp/hd/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

608円

30,800,000株

18,726百万円

1.5%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

18.00円

3.0%

25.57円

23.8倍

1,167.21円

0.5倍

*株価は2/26終値。ROE、BPSは20年11月期決算短信より。発行済株式数、DPS、EPSは20年11月期決算短信より。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2016年11月(実)

40,086

1,767

1,647

1,181

41.48

17.00

2017年11月(実)

41,388

1,707

1,703

3,305

119.29

28.00

2018年11月(実)

43,943

1,725

1,790

1,257

45.71

25.00

2019年11月(実)

45,987

1,734

1,779

1,402

51.17

26.00

2020年11月(実)

40,727

856

928

470

17.17

18.00

2021年11月(予)

43,000

1,300

1,300

700

25.57

18.00

*予想は会社側予想。単位:円、百万円。

 

モリト株式会社の2020年11月期決算概要等についてご紹介します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2020年11月期決算概要
3.2021年11月期業績予想
4.第8次中期経営計画
5.今後の注目点
<参考:コーポレートガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 20/11期は前期比11.4%減収、47.8%経常減益。世界各国の百貨店や量販店が営業自粛を行った影響や国内外の自動車関連の工場が一定期間休業したことによる影響などを受け、極めて厳しい状況となった。厳しい中、安心・安全・健康、そして、環境に配慮した付加価値商品の開発・販売に注力した。アメリカでは、医療機器に使用されるホックの生産を続けるなど、コア商品の提供を通じ、社会に貢献すべく、事業継続に尽力してきた。利益面では、暖冬影響によるプロダクトミックスの偏りもあり、売上総利益率が低下、販管費を抑えたものの、減益となった。期末配当は4.75円を実施、上期末13.25円とあわせた年間配当は18.00円。

     

  • 21/11期は前期比5.6%増収、51.8営業増益を見込む。感染症の流行拡大、米中貿易摩擦など、世界経済の先行きが不透明な中ではあるものの、いかなる状況下でも必要とされる付加価値商品の販売に注力する。尚、第8次中期計画は、22/11期から26/11期に見直された。20/11期及び21/11期は、コロナ禍における事業体制構築の期間と位置付けた。配当は20/11期と同額の18.00円(上期末9.00円、期末9.00円)を見込む。

     

  • 幅広い業種と取引がある同社にとって、新型コロナの影響受けたことはやむを得ない。ただし、業績については20/11期3Qを底に回復基調。また、同社には日常生活上、あるいは医療などの現場において必須となる商材も多く扱っており、業績への打撃は軽微にとどまった印象もある。21/11期は世界の新型コロナの感染状況やワクチンの浸透などを横目に徐々に回復することが見込まれる。株価は軟調に推移しPBRは0.5倍と低位。中期計画達成を前提とすればEPSは50円超が見込まれることからも、株価の見直し余地は大きいといえそうだ。

     

1.会社概要

靴・衣類などに紐を通す穴に取り付ける環状の金具である「ハトメ」をはじめとし、ホック、マジックテープ®などの服飾の付属品や、自動車の内装品等の企画・開発から製造に加え、卸・流通までを一貫して手掛ける専門商社。
創業100年を超す歴史の中で培われた高い信頼性、高シェア、グローバルネットワークなどが強み。
2020年11月末現在、連結子会社は国内6社、海外14社の合計20社、持分法適用関連会社は国内に1社。
尚、2019年6月より持株会社体制となっている。

 

【沿革】

大阪の呉服商で奉公人として働いていた創業者・森藤寿吉氏が、1908年(明治41年)に独立し、ハトメ、ホックの仲買商「森藤商店」を一人で開業。大正時代に入りファッションの洋装化が進むのに伴い、靴の需要も拡大し、急成長を遂げる。1937年にはホックをスマトラ、ジャワへ、靴ひもをヨハネスブルグ(南アフリカ)、イギリスへ輸出するなど国際化も進めた。太平洋戦争後は、カラーナイロンファスナーやマジックテープ®の販売を開始したほか、1990年代に入り汎用資材の拡販を目指し、自動車の内装品、カメラのストラップなど生活産業資材関連事業にも進出し事業ドメインを拡大した。海外事業も積極的に展開。1989年、大阪証券取引所第2部に上場し、2013年7月の東証・大証の統合に伴い東京証券取引所第2部に移行。2016年12月には、東証1部に昇格した。

 

1908年

森藤商店創業(ハトメ、ホック、靴ひもの商売開始)

1935年

株式会社森藤商店設立

1958年

カラーナイロンファスナーの販売を開始

1960年

マジックテープ®の販売を開始

1976年

モリト株式会社に商号変更

1977年

摩理都實業(香港)有限公司 設立(中国)(現 MORITO SCOVILL HONGKONG COMPANY LIMITED)

1983年

KANE-M,INC. 設立(米国)

1985年

MORITO(EUROPE)B.V. 設立(オランダ)

1987年

エース工機株式会社設立(日本)

1988年

台湾摩理都股份有限公司設立(台湾)

1989年

大阪証券取引所 第2部上場

2001年

摩理都實業(香港)の子会社として、

華健金属製品有限公司をM&A(中国)

(現 摩理都工貿(深圳)有限公司)

2003年

佳耐美国際貿易(上海)有限公司設立(中国)

2005年

摩理都實業(香港)宝安工場、摩理都工貿(深圳)を移設、拡張(中国)

2007年

摩理都實業(香港)有限公司が華健金属製品有限公司を吸収合併(中国)

2008年

クラレグループと事業・資本提携 クラレファスニング株式会社を持分法適用会社に

2010年

カネエムダナン設立(ベトナム)

2011年

カネエムタイランド設立(タイ)

2012年

ミャンマー駐在員事務所開設(ミャンマー)(現 モリトジャパン株式会社ミャンマー駐在員事務所)

カネエムインクミシガン支店開設(米国)

カネエムダナン操業開始

2013年

東京証券取引所 第2部に移行

2014年

株式会社マテックスをM&A(日本)

カネエムインク テネシー支店開設(米国)

米国の服飾資材製造販売企業 SCOVILLをM&A(現 MORITO SCOVILL AMERICAS,LLC)

2016年

東京証券取引所 第1部に上場

2017年

モリトスコーヴィルメキシコ設立(メキシコ)

株式会社52DESIGN設立(日本)

2018年

モリト関東ロジスティクスセンター開設

株式会社マニューバーラインをM&A(日本)

分割準備のために、モリト株式会社の100%子会社としてモリトジャパン株式会社を設立

2019年

持株会社体制への移行に伴い、モリト株式会社(純粋持株会社)とモリトジャパン株式会社(事業会社)に会社を分割

 

【ビジョンなど】

1.創業理念
「積極・堅実」
創業期より培われてきた同社の精神。「自ら進んで判断・行動することで確実に成果を上げることが出来る」という意味を表す。また、「他人に勝つためには常に他人の意表をつくアイデアが必要。日頃から何かないかと考えながら商売せよ。」という、創業者・森藤寿吉氏の精神が同社事業のバックボーンとなっている。

 

2.経営理念
「パーツでつなぐ、あなたとつながる、未来につなげる」
(1)多彩なパーツを全世界に供給し、ジャンルを超えた無限の市場作りを追求します。
(2)お客様の要望を形にし、人々の豊かな暮らしにつながる本物のもの造りを実現します。
(3)ファッション性、機能性、快適性、安全性といったトータルな視点で価値創造力を発揮し、全ステークホルダーと一体になって未来創りに貢献します。

(同社HPより)

 

3.経営ビジョン
『存在価値を創造する、あたらしい「モリトグループ」の実現』

 

4.企業行動指針

顧客に対する責任を果たす

株主に対する責任を果たす

ビジネスパートナーに対する責任を果たす

社会に対する責任を果たす

お互いに対する責任を果たす

 

【事業内容】

ハトメ、ホック、バックル、ファスナーなど服飾の付属品を扱う「アパレル事業」、カメラ・携帯端末用のストラップ、靴の副資材や靴の中敷きなどフットケア商品を扱う「プロダクト事業」、マットエンブレム、ドアグリップなど自動車の内装品を中心とした「輸送事業」の3事業で構成される。
どの事業においても、ファッション性、機能性、快適性、安全性等を勘案し、市場や顧客ニーズに沿った商品の企画、開発からはじまり、製造、流通、販売までを一貫して手掛けている。
報告セグメントは、日本、アジア、欧米の3セグメント。

 

アパレル事業

 

(同社資料より)

 

20年11月期の売上構成比43%。
ハトメ、ホック、バックル、ファスナー、リベットなど服飾品やフットウェアの付属品を、主として卸、商社、代理店などを通じて同社の最終顧客である国内外のアパレルメーカー等に納入している。

 

◎プロダクト事業

 

 

(同社資料より)

 

20年11月期の売上構成比38%。
産業資材分野への付属品、半製品の提供の他、靴の中敷き、靴クリームなどフットケア商品を中心に、同社オリジナル製品として自社ブランドで販売している。

 

◎輸送機器事業

 

(同社資料より)

 

20年11月期の売上構成比19%。
主としてマットエンブレム、ドアグリップ、アームレストといった自動車の内装品を中心に取り扱っている。
自動車関連が約9割を占める。日系の主要自動車メーカーのサプライヤー企業などが主な顧客となっている。

 

【特長と強み】

①安定した業績推移
沿革でも触れたように、創業以来ハトメ、ホック、マジックテープ®などを中心にアパレル事業を展開してきた同社だが、汎用資材の用途拡大を進め、輸送機器事業を含むプロダクト事業をスタートさせ、アパレル事業が4割強、プロダクト事業が4割弱、輸送機器事業が2割弱となっている。
この事業ポートフォリオは同社の業績に安定性をもたらしており、戦後2度の石油ショック、世界的な経済危機「リーマンショック」、及び今般の新型コロナの影響を含めても赤字に陥ったことが無い。

 

②多くのアイテムで高いシェア
下表の様に様々な商品アイテムにおいて高いシェアを有している。
価格のみで見れば同社よりも低価格で供給する新興国の企業もあるが、企画・開発から製造、流通にわたり一貫し、加えて様々な状況にも適切に対処できる対応力、長い歴史の蓄積の中で培った安全性も含めた品質の高さ等で発注元からの信用、信頼度は高く、それが高シェアにつながっている。
例えば、同社では顧客のサンプル製作段階から適切な技術的アドバイスを提供したり、顧客の要望に合わせた微妙な色味の調整を何度も繰り返したりするほか、本生産に入ってからも定期的にチェックを繰り返すなど、単に完成品を販売するのではなく、取引開始に至るまで多くのハードルをクリアし、川上から川下までの全工程を仕組みとして顧客に提供している。こうした付加価値の提供が海外の有名ブランドを中心とした顧客から高く評価されている。

 

<主要アイテムとシェア>

アイテム

シェア

金属ホック(ベビー服)

35%で世界第2位

ハトメ、ホック取扱い

55%で国内第1位

マジックテープ®取扱い

60%で国内第1位

靴中敷き取扱い

25%で国内第1位

自動車マットエンブレム

70%で国内第1位

カメラ用アクセサリー

40%で国内第1位

(同社調べ)

 

 

 

 

 

③グローバルネットワーク
企画・開発は主として日本で行う一方、欧州、北米、アジアに製造・販売の拠点を有している。

 

(同社資料より)
同社ではグローバル成長企業を目指しグローバルな生産拠点、販売網の拡充とグローバル経営を支える内部体制の構築を進めている。これが計画通りに進捗し、より強固なグローバルネットワークが構築されれば、同社の競争優位性は一段と強固なものとなるだろう。

 

以上の3点に加え、「ユニークなポジショニング」も同社の特徴の一つと言って良いだろう。
同社が取り扱う品目一つ一つをとれば競合先もあるが、これだけ多彩な品目を取扱いながら、その企画・開発から製造、流通、販売までを一貫して手掛け、売上高400億円を超すというボリュームを実現している企業は世界的にも他に見当たらないということだ。

 

【ROE分析】

 

14/11期

15/11期

16/11期

17/11期

18/11期

19/11期

20/11期

ROE(%)

4.5

4.7

3.9

10.7

3.8

4.3

1.5

売上高当期純利益率(%)

3.54

3.31

2.95

7.99

2.86

3.05

1.15

総資産回転率(回)

0.88

0.93

0.91

0.98

0.96

0.97

0.93

レバレッジ(倍)

1.43

1.53

1.46

1.36

1.40

1.45

1.37

 

17/11期のROEが大幅に上昇したのは、土地売却による特別利益の計上で当期純利益が大きく増加したため。19/11期も固定資産売却益や有価証券売却益が当期純利益を押し上げた。20/11期は新型コロナの影響で売上高当期純利益率が低下した。21/11期の売上高当期純利益率は1.63%の予想。

 

2.2020年11月期決算概要

(1)連結業績概要

 

19/11期

構成比

20/11期

構成比

前期比

会社予想

予想比

売上高

45,987

100.0%

40,727

100.0%

-11.4%

40,000

+1.8%

売上総利益

12,543

27.3%

10,573

26.0%

-15.7%

-

-

販管費

10,808

23.5%

9,717

23.9%

-10.1%

-

-

営業利益

1,734

3.8%

856

2.1%

-50.6%

600

+42.7%

経常利益

1,779

3.9%

928

2.3%

-47.8%

600

+54.7%

純利益

1,402

3.1%

470

1.2%

-66.5%

300

+56.7%

*単位:百万円。四半期純利益は親会社株主に帰属する四半期純利益。以下同様。

 

新型コロナの影響を受け11.4%減収、47.8%経常減益
売上高は前年同期比11.4%減の407億27百万円。地域別にはアジアが増収となったものの、日本や欧米が減収。世界各国の百貨店や量販店が営業自粛を行った影響や国内外の自動車関連の工場が一定期間休業したことによる影響などを受け、極めて厳しい状況となった。厳しい中ではあるものの、安心・安全・健康、そして、環境に配慮した付加価値商品の開発・販売に注力した。各国ロックダウンによる休業が相次ぐ中、アメリカでは、医療機器に使用されるホックの生産を続けるなど、コア商品の提供を通じ、社会に貢献すべく、事業継続に尽力してきた。
営業利益は同50.6%減の8億56百万円。暖冬影響によるプロダクトミックスの偏りもあり売上総利益率が前年同期27.3%から26.0%に低下した。販管費を10.1%減に抑えたものの、売上総利益15.7%減には追い付かず、減益となった。経常利益は同47.8%減の9億28百万円。営業外では持分法投資利益の縮小や為替差損の拡大はあったものの、雇用調整助成金による収入があった。純利益は同66.5%減の4億70万円。税負担は減少したものの、前期に固定資産売却益を計上した反動が生じた。
減収減益ながらも、売上高・各利益とも10月に開示した会社予想を大きく上回った。
期末配当は4.75円を実施、上期末13.25円とあわせた年間配当は18.00円。

 

(2)セグメント別動向

地域別動向

 

19/11期

構成比

20/11期

構成比

前年同期比

売上高

 

 

 

 

 

 日本

33,262

72.3%

28,810

70.7%

-13.4%

 アジア

6,963

15.1%

7,225

17.7%

+3.8%

 欧米

5,762

12.5%

4,691

11.5%

-18.6%

 合計

45,987

100.0%

40,727

100.0%

-11.4%

セグメント利益

 

 

 

 

 

 日本

1,509

4.5%

868

3.0%

-42.5%

 アジア

524

7.5%

255

3.5%

-51.2%

 欧米

13

0.2%

-63

-

-

 調整額

-312

-

-205

-

-

 合計

1,734

3.8%

856

2.1%

-50.6%

*単位:百万円
*売上高は外部顧客への売上高。利益の構成比は売上高利益率

 

◎日本
前期比13.4%減収、42.5%減益
マスク関連等の新しい需要が増加した。
カジュアルウェア・ワーキングウェア・紳士重衣料向け付属品が減少した。
スケートボードなどのスポーツ関連商品、均一価格小売店向け製品の売上高が増加した。
自動車内装部品が減少した。

 

◎アジア
前期比3.8%増収、51.2%減益。
アパレル向け付属品が減少した。
中国での日系自動車向けの内装部品が増加した。

 

◎欧米
前期比18.6%減収、63百万円の損失(前年同期は13百万円の利益)。
医療業界向け付属品の売上高が増加した。
アパレル向け付属品が減少した。
欧米での日系自動車メーカー向けの自動車内装部品が減少した。

 

(3)財務状態とキャッシュフロー(CF)

◎主要BS

 

19年11月末

20年11月末

 

19年11月末

20年11月末

流動資産

27,657

25,496

流動負債

8,892

6,927

 現預金

9,716

10,125

 仕入債務

4,859

4,255

 売上債権

11,773

9,957

 短期有利子負債

956

780

 たな卸資産

5,083

4,721

固定負債

5,568

4,756

固定資産

19,522

18,201

 長期有利子負債

2,874

2,097

 有形固定資産

9,810

9,565

負債合計

14,460

11,684

 無形固定資産

3,993

3,651

 株主資本

30,885

30,516

 投資その他の資産

5,717

4,984

 利益剰余金

26,072

25,703

資産合計

47,185

43,699

 自己株式

-2,222

-2,227

 

 

 純資産

32,725

32,015

負債純資産合計

47,185

43,699

自己資本比率(%)

69.2%

73.1%

*単位:百万円

 

総資産は、436億99百万円となり前期末比34億86百万円減少した。
流動資産は、前期末比21億61百万円減少し、254億96百万円となった。これは主に、受取手形及び売掛金(売上債権)が18億16百万円、商品及び製品(たな卸資産の一部)が3億90百万円減少したことによるもの。
固定資産は、前期末比13億20百万円減少し182億1百万円となった。これは主に、投資有価証券が4億55百万円減少したこと、のれんが2億77百万円減少したことによるもの。
流動負債は、前期末比19億64百万円減少し、69億27百万円となった。これは主に、支払手形及び買掛金(仕入債務)が6億3百万円、未払法人税等が3億43百万円、未払金が6億60百万円減少したことによるもの。
固定負債は、前期末比8億11百万円減少し47億56百万円となった。これは主に、長期借入金が5億76百万円、繰延税金資産が2億円9百万円減少したことによるもの。
純資産は、前期末比7億10百万円減少し320億15百万円となった。自己資本比率は前期末の69.2%から73.1%と3.9ポイント増加した。

 

◎キャッシュフロー

 

19/11期

20/11期

増減

営業CF

3,614

2,462

-1,151

投資CF

110

-16

-127

フリーCF

3,725

2,445

-1,279

財務CF

-2,694

-1,878

+816

現金同等物残高

9,442

10,052

+609

*単位:百万円

 

営業CFは、24億62百万円の収支プラス(前期は36億14百万円の収支プラス)となった。これは主に、法人税等の支払により資金が減少した一方で、売掛債権の減少、減価償却費の計上及び税金等調整前純利益の獲得により資金が増加したことによるもの。
投資CFは、16百万円の収支マイナス(前期は1億10百万円の収支プラス)となった。これは主に、定期預金の払戻により資金が増加した一方で、有形固定資産の取得により資金が減少したことによるもの。
財務CFは、18億78百万円の収支マイナス(前期は26億94百万円の収支マイナス)となった。これは主に、配当金の支払、長期借入金の返済による支出及び社債の償還による支出により資金が減少したことによるもの。
これらにより、20/11期末の現金及び現金同等物の残高は、前期末比6億9百万円減少し、100億52百万円となった。

 

(4)事業の概況・トピックス 

◎<日本 プロダクト事業>スケートボード、サーフィン市場が活況

 

 

コロナ禍でも密にならず楽しめるスポーツとして注目され需要が拡大

関連商品を取り扱うグループ会社マニューバーラインの売上高が増加

 

(同社資料より)

 

◎<欧米 アパレル事業>心電図用のホック(ゲンコ)の需要が増加

新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、米国における心電図検査が急増。

心電図検査の際に用いられるパッチに使用される金属部品をモリトスコーヴィルアメリカスで生産している。

命を守る事業としてロックダウン時も稼働を続けた。

 

(同社資料より)

 

◎<日本 アパレル事業>「ALL WEATHER HIGH SPEC WEAR」

クラウドファンディングサイト「Makuake」にて好評を得た「ALL WEATHER HIGH SPEC WEAR」のブランドサイトを立ち上げた。

https://allweatherhighspecwear.com/

 

パーツにこだわった機能性マスクの販売からスタートし、環境の変化に対応できる商品を取り揃える。

 

 

(同社資料より)

 

◎<日本 プロダクト事業>高性能マスクBEVOR

(同社資料より)

 

 

◎<日本 プロダクト事業>防水素材バッグ『ZAT』新モデル好調

(同社資料より)

 

◎<日本 プロダクト事業>防水素材バッグ新モデル『ZAB』3月デビュー
人気の防水バッグがカジュアルに変身 ガーデニングなどに最適

(同社資料より)

 

◎<日本 プロダクト事業>モリトジャパンオンラインストアがオープン
インソールや防水スプレー、『ZAT』などを扱う公式オンラインストアがオープンした。
自宅やスマホからでもモリトの商品を検索し、買い付け可能。https://shopping.geocities.jp/morito/

(同社資料より)

 

◎<日本 アパレル事業>52design POP UP SHOP 大盛況
POP UP SHOPは積極的に展開、新商品も続々と登場

(同社資料より)

 

◎<日本 アパレル事業>当社のホック事業がガッチリマンデー(TBS)に登場
POP UP SHOPは積極的に展開、新商品も続々と登場

(同社資料より)

 

◎<日本 内部体制>「くるみん認定」の取得
行動計画を策定し取り組んできた
・時間管理の徹底と総労働時間の削減
・有休取得率50%の目標達成
・育児短時間勤務期間の延長
・在宅勤務制度の導入  などの目標達成により認定。

 

◎<全社>環境配慮型の商品開発等の取り組み「C.O.R.E.」始動

「C.O.R.E.」とは、美しい地球と限りある資源を未来につなげる包括的なアプローチであり、モリトグループの環境へのコミット(Committed to Our Resources and Environment)を意味する。近年、環境問題に対して高い問題意識を持つアパレル業界をはじめ社会全体に対し、環境にやさしい製品を提案することによって、業界全体の前向きなムーブメントへ寄与し、サスティナブルな社会の実現へ貢献する。

 

(同社資料より)

 

◎<全社>廃棄漁網をリサイクルした素材で作った服飾パーツを発表
「C.O.R.E.」の取り組みの第一弾として、資源再生事業のリファインバース株式会社(東京都中央区)と協業し、廃棄漁網をリサイクルしたナイロン樹脂「リアミド(REAMIDE)」を使用したボタン等のアパレル向け資材の用途開発を進めてきた。
今後もモリト独自のものづくりを追求しながら、クライアントの要望に合わせ、様々な商材への開発を進める予定

(同社資料より)

 

3.2021年11月期業績予想

(1)連結業績予想

 

20/11期

構成比

21/11期(予)

構成比

前期比

売上高

40,727

100.0%

43,000

100.0%

+5.6%

営業利益

856

2.1%

1,300

3.0%

+51.8%

経常利益

928

2.3%

1,300

3.0%

+40.1%

当期純利益

470

1.2%

700

1.6%

+48.9%

*単位:百万円
*予想は会社側発表。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益

 

21/11期は大幅増収増益予想
21/11期は売上高が前期比5.6%増の430億円、営業利益は同51.8%増の13億円を見込む。感染症の流行拡大、米中貿易摩擦など、世界経済の先行きが不透明な中ではあるものの、いかなる状況下でも必要とされる付加価値商品の販売に注力する。尚、20/11期から24/11期を期間としていた第8次中期計画については、22/11期から26/11期の5年間に見直された。20/11期及び21/11期については、コロナ禍における事業体制構築の期間と位置付けた。
配当は20/11期と同額の18.00円(上期末9.00円、期末9.00円)を見込む。

 

4.第8次中期経営計画

経営方針
1. 創業理念
積極・堅実
「積極・堅実」とは、自分から進んで判断し、行動することで、成果を確実にあげていくことを意味し、モリト社員が長年受け継いできた創業理念です。

 

2. 経営理念
パーツでつなぐ、あなたとつながる、未来につなげる
・多彩なパーツを全世界に供給し、ジャンルを超えた無限の市場作りを追求します。
・お客様の要望を形にし、人々の豊かな暮らしにつながる本物のもの造りを実現します。
・ファッション性、機能性、快適性、安全性といったトータルな視点で価値想像力を発揮し、全ステークホルダーと一体となって未来造りに貢献します。

 

3. 経営ビジョン
存在価値を創造する、あたらしい「モリトグループ」の実現
社員1人ひとりが力を発揮できる環境を作ることで、商品が持つ付加価値に留まらないモリトグループとしての新しい存在価値を創造し、継続して成長を続ける会社を目指してまいります。

 

4. MORITO Value
顧客・パートナーから絶大な信頼を勝ち取る
・顧客・パートナーにとって価値ある情報やアイデアを発信し続ける
・顧客・パートナーの要望により早く・より的確に対応することで、期待を超える満足を提供する

 

自分の責任を果たす
・自分の役割を自覚し、徹底的にやり切る
・より高い目標を掲げ、意欲と向上心を持って自己成長し続ける

 

相手を理解し連携する
・多様な価値観や文化を受け入れ、相手の意見を尊重する
・様々な人と連携し、より大きな成果を達成する

 

想像力を発揮する
・感性を研ぎ澄まし、好奇心を持って新しいことに挑戦する
・広い視野と柔軟さを持ち、変化を感知し、対応する

 

誠実である
・常に礼儀正しく相手を敬い、真摯に行動する
・高い倫理観を持ち、法令・社会規範・ルールを遵守する
・MORITOの一員である責任と誇りを持ち、事業活動を通じて社会に貢献する

 

モリトグループの目指すべき姿
「夢を実現させる社員」 X 「夢を支援する会社」
グローバル ニッチ トップ
小さなパーツで世界を変え続ける

 

第8次中期経営計画の方向性

経営環境

政治面

・先進国の自国第一主義

・地政学的力学の変化

経済面

・新興国の台頭に伴う旺盛な需要の喚起

・二国間、多国間での貿易協定の拡大

社会面

・気候変動(温暖化・大規模災害)

・持続可能な成長に向けた取り組み

技術面

・デジタル技術の飛躍的な進歩

・知的財産の重要性増大

 

経営戦略

事業戦略

・既存事業の継続的成長および収益改善を目標とした構造改革

・M&Aも視野に入れた新規事業開拓による事業ポートフォリオ拡充

・安定かつ継続的なキャッシュフローの創出

・成長領域への資源の重点投資

コーポレート戦略

・会社成長に対応するための経営基盤整備

・事業構造の改善に向けた支援強化

・適切なキャッシュフローマネジメントによる強固な財務体質の構築

・人材育成とIT活用による企業価値向上

・コンプライアンス順守、ガバナンス強化

 

 

コーポレート戦略
人事戦略
・経営戦略を遂行するに資する人材の獲得・育成・適材適所の配置・グループ間活用を行い、グループ全体の人的資産価値の向上を図る。

 

人事分野の課題と施策

 

2026年度末 目標

 

 

 

MORITO Valueを実践できる人材を確保・維持・育成する

・多様な社員が、健康かつ安全に、 個の力を活き活きと発揮できる職場環境を作る

 

 

・適材適所の配置・キャリアの再構成

-グループ内の人材交流

-人材プールの拡大

・グループ各社に最適かつ多様性の高い人事制度の構築と実践

エンゲージメントの向上

 

財務戦略
・推進してきた財務基盤整備の活用と更なる展開により、グループにおける資金効率化とリスク管理を強化し、財務体質の向上を図る。

 

財務分野の課題と施策

 

2026年度末 目標

 

 

 

・効果的な投資・調達を行うことで グループ資金マネジメントを強化する

・更なる成長分野への再投資による資本効率を改善する

 

・利益率改善に伴う営業CF増加

-利益率改善と運転資本削減

・バランスシートの圧縮

-資産の整理・持合株式の売却等

収益性、効率性の改善

 

IT戦略
・経営、事業、インフラの3分野において現在のIT基盤を整備し、最適なIT技術に投資・活用することで経営情報活用を促進しスピード経営と事業効率化を図る。

 

IT分野の課題と施策

 

2026年度末 目標

 

 

 

 

・ITの有効活用

(テクノロジーの効果的な取り込み)

-経営情報IT機能の向上

-ビジネスIT機能の向上

-ベースメントIT機能の向上

 

 

・スピード経営に向けたグループ経営情報の効率的な提供と管理のための仕組み構築

・製造・販売・物流・業務活動のデジタル化と営業活動支援強化

・ネットワークを含むIT基盤の整備

効率改善による競争力向上

 

持続可能な成長に向けた取り組み
・持続可能な開発目標(SDGs)は、15年9月の国連サミットで採択された、持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現のための17の国際目標です。
・当社も、世界中の人々が幸せに豊かに暮らす社会の実現を目指し、SDGsの目標達成に向けて貢献していきます。

 

数値目標
26/11期
・売上高500億円
・営業利益25億円(売上高営業利益率5%)

(同社資料より)

 

投資

・既存事業シナジーの追求

・新規事業への積極的な投資

・M&Aの継続

株主還元

・配当性向50%以上

・DOE1.5%

 

 

5.今後の注目点

幅広い業種と取引がある同社にとって、新型コロナの影響受けたことはやむを得ない。ただし、業績については20/11期3Qを底に回復基調。また、同社には日常生活上、あるいは医療などの現場において必須となる商材も多く扱っており、業績への打撃は相対的には軽微にとどまった印象もある。同社の高い安定性を改めて見せつけた形となった。21/11期は中期計画の期間に向けて事業体制構築という位置付けだが、世界の新型コロナの感染状況やワクチンの浸透などを横目に徐々に回復することが見込まれる。株価は軟調に推移しPBRは0.5倍と低位。新型コロナの影響を受けつつも20/11期は黒字を確保。中期計画達成を前提とすればEPSは50円超が見込まれることからも、株価の見直し余地は大きいといえそうだ。

 

<参考:コーポレートガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成>

組織形態

監査役設置会社

取締役

5名、うち社外2名

監査役

3名、うち社外2名

 

◎コーポレートガバナンス報告書
更新日:2020年3月3日

 

<実施しない主な原則とその理由>

原則

実施しない理由

【補充原則1-2④ 株主総会における権利行使】

当社はインターネットによる議決権の行使を導入しております。招集通知の英訳に関しては海外投資家の比率を考慮し必要と判断した場合、実施いたします。

【補充原則4-3①、原則4-10、補充原則4-10① 独立社外取締役の活用】

 

 

当社においては現在2名の独立社外取締役を選任しております。現時点においても独立社外取締役は、取締役会において十分に意見を述べており、取締役候補者について取締役会において十分に協議しております。

しかしながら、当社においては任意の諮問委員会の設置はしておりません。今後、独立社外取締役と鋭意、協議し、任意の諮問委員会の設置も含めた独立社外取締役の関与のあり方および取締役会等のあり方について検討してまいります。

【補充原則4-3②、補充原則4-3③ CEOの選解任手続き】

当社は、取締役の指名に関する諮問委員会は設置しておりません。もっともCEOの選任は、会社における最も重要な戦略的な意思決定でありますので、今後社外取締役等の意見なども踏まえながら、客観性・適時性・透明性のあるCEOの選任手続を検討してまいります。また、同様にCEOの解任についても、今後社外取締役等の意見なども踏まえながら、CEOの適切な評価基準に基づく客観性・適時性・透明性ある解任手続を検討してまいります。

 

<開示している主な原則>

原則

開示内容

【原則1-4 政策保有株式】

当社は、配当・キャピタルゲインの獲得以外に、事業戦略上の重要性、販売・生産・資金調達における各取引先との取引関係等を勘案し、政策的に必要であると判断した場合に限り、上場株式を取得、保有いたします。

また、保有の意義が必ずしも十分でないと判断される保有株式については縮減に努めております。

上記の観点に照らし、収益目標と実際のリターンや取引状況等を踏まえ、継続保有の可否について取締役会にて定期的に検証しております。

検証の結果、保有を継続すると判断した銘柄のうち保有数が多いものについては、有価証券報告書において、その保有株数・保有目的を開示しております。

保有株式の議決権の行使については、株主価値の向上に資するものなのか否か、また、当社への影響等の観点を踏まえ、総合的に判断し、適切に行使しております。

【原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針】

当社は、会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するよう、株主との対話の場を設けております。

①体制整備状況

当社は株主との建設的な対話の実現のためIR担当役員を任命しております。また、IR担当部署を中心とし関連部署が連携し、株主に対し適切な情報を提供できるような体制を構築しております。

②取組の方針

半期毎に代表取締役またはIR担当役員によるアナリスト・機関投資家向け決算説明会、四半期ごとの個別面談、年に3~4回程度の個人投資家向け会社説明会を行うことを基本方針としております。それらの機会に得た情報を経営に反映させるため、経営陣において情報の共有をしております。

また、当社は内部者取引管理規程に基づきインサイダー情報を適切に把握し、株主との対話の際には細心の注意をはらっております。

 

 

本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。 Copyright(C) 2021 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

 

 

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