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(6498) 株式会社キッツ

東証1部

ブリッジレポート:(6498)キッツ 2021年12月期第2四半期決算

ブリッジレポートPDF

投資家向けIRセミナープレミアムブリッジサロン開催!

 

河野 誠 社長

株式会社キッツ(6498)

 

 

企業情報

市場

東証1部

業種

機械(製造業)

代表者

河野 誠

所在地

千葉県千葉市美浜区中瀬1-10-1

決算月

12月

HP

https://www.kitz.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

826円

90,396,511株

74,667百万円

2.8%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

18.00円

2.2%

50.75円

16.3倍

866.16円

1.0倍

*株価は8/16終値。発行済株式数、DPS、EPS、BPSは2021年12月期第2四半期決算短信より。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2018年3月(実)

124,566

10,117

9,733

6,518

65.50

17.00

2019年3月(実)

136,637

11,713

11,883

5,625

58.50

20.00

2020年3月(実)

127,090

6,950

7,241

4,937

53.06

20.00

2020年12月(実)

84,245

3,751

3,169

2,113

23.38

9.00

2021年12月(予)

130,500

8,100

8,000

4,550

50.75

18.00

* 予想は会社予想。単位:百万円、円。2020年12月期は決算期変更のため9ヶ月決算。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下同様。

 

 

(株)キッツの2021年12月期第2四半期決算概要などをご報告致します。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2021年12月期第2四半期決算概要
3.2021年12月期業績予想
4.今後の注目点
参考1:ESGを軸にした取り組みとSDGs
参考2:コーポレート・ガバナンスについて

 

 

今回のポイント

  • 21/12期第2四半期は増収増益。売上高は前年同一期間比5.8%増の631億17百万円。バルブ事業は、国内は前年同水準。海外は増収。伸銅品事業が原材料相場の上昇に伴う販売価格の上昇及び販売量の増加により増収。営業利益は同23.5%増の39億2百万円。バルブ事業は微増益。伸銅品事業が増収及び生産性向上により黒字転換した。全社では売上・利益ともにほぼ計画通りとなった。

     

  • 21/12期の業績予想を再度上方修正した。5月に続き、8月に通期業績予想を上方修正した。売上高は前期比13.3%増の1,305億円、営業利益は同52.0%増の81億円の予想。主力のバルブ事業において、原材料価格の高騰に伴い、21年8月2日出荷分より実施した今年2度目の価格改定の効果に加え、米国向け・中国向けを中心に海外市場が一部回復傾向等にあることから、売上高の増加が見込まれる。また、海外市場での増収による利益の増加や経費削減を見込んでいる。伸銅品事業の売上・利益に変更は無い。その他事業は売上・利益とも下方修正。配当予想に修正はなく年間18.00円/株を予定している。予想配当性向は35.5%。

     

  • 上期中に2度目の上方修正となった。3月に次いで8月にも始まった2度目の価格改定が第3四半期以降どのように浸透していくか期待したい。一方、売上・利益ともボトムアウトから回復傾向にあるが、コロナ禍の影響が再び不透明となりつつある中、国内外で好調な半導体向けにとどまらず、建築設備を始めとした他分野の伸長が本格的な回復に繋がっていくものと思われる。分野別、エリア別の動向にも注目していきたい。

     

1.会社概要

バルブを中心とした流体制御機器の総合メーカー。バルブ事業では、国内トップ、世界でもトップ10に入る。バルブは、青銅、黄銅、鋳鉄、ダクタイル鋳鉄(強度や延性を改良した鋳鉄)、ステンレス鋼等、用途に応じて様々な素材が使われる。同社は素材からの一貫生産(鋳造から加工、組立、検査、梱包、出荷)を基本とする。国内外の子会社36社とグループを形成し、子会社を通して、バルブや水栓金具、ガス機器などの材料となる伸銅品の生産・販売(伸銅品でも国内上位のポジションにある)やホテル事業等も手掛けている。

 

【1-1 企業理念】

企業理念として「キッツは、創造的かつ質の高い商品・サービスで企業価値の持続的な向上を目指します」を掲げている。
「企業価値」とは「中長期的な株主価値」であり、「中長期的な株主価値」の向上には、顧客の信頼を得る事によって利益ある成長を持続していく必要がある、と言うのが同社の考え。そして、企業価値を向上させる事により、株主をはじめとして、顧客、社員、ビジネスパートナー、社会に対して様々な形で寄与し、豊かな社会づくりに貢献していきたいと考えている。
同社は、これらの思いを「キッツ宣言」に込め、更なる飛躍を目指している。

 

キッツ宣言

KITZ’ Statement of Corporate Mission

キッツは、

創造的かつ質の高い商品・サービスで

企業価値の持続的な向上を目指し、

ゆたかな社会づくりに貢献します。

To contribute to the global prosperity,

KITZ is dedicated to continually enriching its corporate value

by offering originality and quality

in all products and services.

 

【1-2事業セグメントの概要】

事業は、バルブ事業、伸銅品事業、及びホテル・レストランの経営(ホテル事業)等のその他に分かれ、20/12期の売上構成比は、それぞれ83.2%、15.4%、1.4%。

 

(1)バルブ事業
バルブは、配管内の流体(水・空気・ガスなど)を「流す」、「止める」、「流量を調整する」等の機能を持つ機器で、ビル・住宅設備用、給水設備用、上下水道用、消防設備用、機械・産業機器製造施設、化学・医薬・化成品製造施設、半導体製造施設、石油精製・コンビナート施設など様々な分野で使用されている。同社は、鋳物からの一貫生産を特徴とし(日本で最初に「国際品質保証規格ISO9001」の認証を取得した)、住宅・ビル設備等の建築設備分野に使用され、耐食性に富む青銅製や経済性に優れた黄銅製の汎用バルブ、或いは付加価値の高いボールバルブ等の工業用ステンレス鋼製バルブと言った主力商品で高い国内シェアを有する。
販売面では、国内は主要都市に展開する販売拠点ときめ細かい代理店網によって全国をカバーしており、海外は、インド、U.A.Eに駐在員事務所を置く他、中国、香港、韓国、シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナム、アメリカ、ブラジル、ドイツ、スペインに販売拠点を設置し、グローバルな販売ネットワークを構築している。生産面では、国内工場の他、海外では中国、台湾、韓国、タイ、インド、ドイツ、スペイン、ブラジルに生産拠点を展開し、グローバルコスト及び最適地生産の実現に向けた生産ネットワークを構築している。

 

建築設備

ホテルや病院、オフィスビル等の建築設備において、空調、衛生、防災設備等に使われるバルブ等。

水道・給水設備

上下水道における配管ラインの機器・装置、水処理・汚泥処理施設に使われるバルブ及び戸建、集合住宅用の給水装置用商品等。

ガス・エネルギー施設

LNG(液化天然ガス)生産施設やパイプライン等で使われるバルブ等。

産業機械・生産設備

産業機械・生産設備のあらゆる場所で使われるバルブを扱っている。

石油精製、コンビナート施設

石油精製、石油化学、化学プラントのプロセスライン等で使われるバルブ等。

半導体製造設備

半導体製造設備向けのバルブ、継手(グループ会社のキッツエスシーティーで製造・販売)。

 

(2)伸銅品事業
伸銅品とは、銅に亜鉛を加えた「黄銅」、すず及びりんを加えた「りん青銅」、ニッケル及び亜鉛を加えた「洋白」等の銅合金を、溶解、鋳造、圧延、引抜き、鍛造等の熱間または冷間の塑性加工によって、板、条、管、棒、線等の形状に加工した製品の総称。キッツグループの伸銅品事業は(株)キッツメタルワークス及び北東技研工業(株)の事業分野であり、黄銅製の材料を用いた「黄銅棒」(黄銅棒はバルブ部材の他、水栓金具、ガス機器、家電等の部材としても使用されている)及びその加工品を製造・販売している。

 

(3)その他
子会社(株)ホテル紅やが手掛けるリゾートホテルの運営(長野県諏訪市)が事業の中心。同ホテルは、諏訪湖畔の好立地を特徴とし、夕日に輝く展望風呂や大小の宴会場に加え、国際会議も開かれる大コンベンションホールを有する。

 

2.2021年12月期第2四半期決算概要

【2-1 連結業績】

 

前年同一期間

(20年1-6月) 

構成比

21/12期2Q

構成比

前年同期比

計画

計画比

売上高

59,637

100.0%

63,117

100.0%

+5.8%

62,900

+0.3%

営業利益

3,158

5.3%

3,902

6.2%

+23.5%

3,600

+8.4%

経常利益

3,566

6.0%

3,958

6.3%

+11.0%

3,550

+11.5%

当期純利益

2,091

3.5%

2,063

3.3%

-1.3%

2,100

-1.7%

* 単位:百万円。2020年12月期は9か月決算のため、2020年1-6月を前年同一期間として算出した参考値(監査対象外)と比較。

 

増収増益増益。ほぼ計画通り。
売上高は前年同一期間比5.8%増の631億17百万円。バルブ事業は、国内は前年同水準。海外は増収。伸銅品事業が原材料相場の上昇に伴う販売価格の上昇及び販売量の増加により増収。
営業利益は同23.5%増の39億2百万円。バルブ事業は微増益。伸銅品事業が増収及び生産性向上により黒字転換した。
全社では売上・利益ともにほぼ計画通りとなった。

 

 

四半期ベースでは売上高は20年7-9月を、営業利益は20年10-12月をボトムに回復基調にある。

 

為替及び原材料相場

 

前年同一期間

(20年1-6月)

21/12期2Q

21/12期2Q(計画)

ドル:対円

108.25

108.47

109.00

ユーロ:対円

119.40

130.47

131.00

電気銅建値:円/トン

638,000

1,019,500

1,050,000

 

【2-2 セグメント別動向】

 

前年同一期間

(20年1-6月) 

21/12期2Q

21/12期2Q

(計画)

前年同期比

計画比

売上高

 

 

 

 

 

バルブ事業

49,529

49,757

49,800

+0.5%

-0.1%

伸銅品事業

9,415

12,743

12,500

+35.3%

+2.0%

その他

692

616

600

-11.0%

+2.7%

セグメント利益

 

 

 

 

 

バルブ事業

5,338

5,348

5,200

+0.2%

+2.8%

伸銅品事業

-200

460

350

-

+31.7%

その他

-236

-210

-150

-

-

* 単位:百万円

 

(1)バルブ事業
売上・利益とも前年同水準。ほぼ計画通り。
国内売上高は前年同一期間比0.6%減の320億21百万円。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、建築設備向け、工業向けともに実需には未だ力強さは感じられないものの、前年同一期間とほぼ同じ水準まで回復した。3月に発表した価格改定に伴う仮需の納入が4月から始まったこともあり、第2四半期は建築設備向けを中心とする標準品の販売が順調に推移した。水関連は、官公需が中心の上下水道向け及びフィルターが引き続き堅調。市況の高止まりが続く半導体関連は、引き続き高水準を維持した。

 

海外売上高は同2.5%増の177億36百万円。
ワクチンの接種は各エリアで進んでいるものの、新型コロナウイルス感染症拡大の影響は、中国を除く全エリアで継続している。アセアン・韓国他は、アセアン各国で新型コロナ再拡大によりロックダウン実施など経済活動の停滞が継続。中国は、データセンター向けを中心とした建築設備向け、工業向けともに好調で、中国・韓国の半導体向けは、国内と同様に好調が継続している。米州のOil&Gas市場向け投資は低調。南米MGAは好調を維持している。Oil&Gas向け中心の欧州は、新型コロナ再拡大の影響もあり、厳しい状況が続いている。

 

バルブ事業の営業利益は原価低減(+3.5億円)、コストダウン(+4.6億円)、為替の影響(+2.1億円)のプラス要因と、数量・構成差(-3.2億円)、原材料市況高(-7.0億円)のマイナス要因が相殺し前年同一期間と同水準。

 

(2)伸銅品事業
増収、黒字転換。売上、利益とも計画を上回る。
売価に影響を与える原材料相場は、上昇が継続している。生産量・販売量はコロナ前の水準に回復。原材料相場の上昇局面にあり、営業利益は黒字転換。

 

(3)その他
減収、損失額は前年同水準。
ホテル事業は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が継続している。

【2-3 財政状態とキャッシュ・フロー】

◎BS

 

20年12月

21年6月

 

20年12月

21年6月

現預金

33,720

27,881

仕入債務

5,693

7,841

売上債権(電子記録債権含)

24,226

27,094

賞与・役員賞与引当金

1,425

2,256

たな卸資産

22,236

25,151

退職金関連

1,144

1,133

流動資産

81,765

81,947

有利子負債

49,352

41,853

有形固定資産

42,303

42,099

負債

65,514

61,297

無形固定資産

6,211

5,418

純資産

75,167

78,468

投資その他

10,401

10,301

負債・純資産合計

140,681

139,766

固定資産

58,916

57,819

自己資本比率

52.8%

55.6%

* 単位:百万円
売上債権、たな卸資産が増加した一方現金が減少し資産合計は前期末比9億円減少の1,397億円。有利子負債減少などで負債合計は同42億円減少の612億円。利益剰余金の増加、為替換算調整勘定のマイナス幅縮小などで純資産は同33億円増加の784億円。
自己資本比率は前期末より2.8pt上昇し55.6%となった。

 

◎CF

 

21/12期 2Q

営業キャッシュ・フロー(A)

3,897

投資キャッシュ・フロー(B)

-1,860

フリー・キャッシュ・フロー(A+B)

2,036

財務キャッシュ・フロー

-8,330

現金及び現金同等物期末残高

27,611

* 単位:百万円
税金等調整前四半期純利益、減価償却費、仕入債務の増加などで営業CF、フリーCFは資金増加。
短期・長期借入金の返済、社債の償還、配当金の支払などで財務CFは資金減少。

 

【2-4 トピックス】

(1)新市場区分「プライム市場」適合について
2021年7月9日付で株式会社東京証券取引所より、新市場区分における上場維持基準への適合状況に関する一次判定結果を受領し、「プライム市場」の上場維持基準に適合することを確認した。
この結果に基づき、新市場区分の選択について取締役会において審議し決議を経て、所定の手続きを進める予定である。

 

(2)100%子会社三吉バルブを吸収合併へ
2021年8月、完全子会社の三吉バルブ株式会社を吸収合併すると発表した。

 

三吉バルブは、1999 年11 月に同社グループに入り、「三吉ブランド」で建築設備、機械装置及び冷凍機向けバルブの製造・販売を担ってきたが、2011 年に生産をキッツの工場に移管し、2014 年には建築設備向け汎用バルブの販売の一部をキッツ営業部門に移管するなど、キッツとの事業の統合を進めてきた。
グループの経営資源の有効活用と経営の効率化を実現するために、キッツが三吉バルブを合併し、1つの組織体として事業運営を行うことが最良の策であると判断した。なお、「三吉ブランド」は今後も存続する。
キッツを存続会社、三吉バルブを消滅会社とする吸収合併を行う。
合併予定日は2022年1月1日。

 

(3)健康経営への取り組みをスタート
2030年にキッツグループが目指す「公正かつ透明なルールの下、社員が生活をより良くし、より安全に、より健康に働くことができる企業」を実現するため、「健康経営」への取り組みを開始。
以下のような「キッツグループ健康経営宣言」と「健康経営取り組み方針~5つの柱~」を掲げた。

 

キッツグループ健康経営宣言

私たちは、従業員の心身の健康増進を図ることにより、個々の能力や個性を最大限に発揮し、健康でいきいきと働くことができる会社を目指します。

健康経営取り組み方針~5つの柱~

1.ワーク・ライフ・バランスの実現

2.安全・健康増進を軸とした職場環境の整備

3.予防を重視した生活習慣病対策

4.メンタルヘルス対策・職場のストレス対策

5.ヘルスリテラシー向上のための社員教育

 

「健康経営」は、社員の健康や活力を向上させる中長期的な取り組みであり、キッツグループが推進するESGを軸とするサステナビリティ経営の重要な要素の一つとなっている。

 

3.2021年12月期業績予想

【3-1 連結業績】

 

20/12期

構成比

21/12期(予)

構成比

前期比

修正率

進捗率

売上高

115,138

100.0%

130,500

100.0%

+13.3%

+0.8%

48.4%

営業利益

5,328

4.6%

8,100

6.2%

+52.0%

+5.2%

48.2%

経常利益

5,372

4.7%

8,000

6.1%

+48.9%

+6.7%

49.5%

当期純利益

3,366

2.9%

4,550

3.5%

+35.2%

+3.4%

45.3%

*単位:百万円。20/12期は2020年1-12月の前年同一期間、非監査。前期比は前年同一期間比、以下同様。

 

業績予想を再度上方修正
5月に続き、8月に通期業績予想を上方修正した。
売上高は前期比13.3%増の1,305億円、営業利益は同52.0%増の81億円の予想。
主力のバルブ事業において、原材料価格の高騰に伴い、21年8月2日出荷分より実施した今年2度目の価格改定の効果に加え、米国向け・中国向けを中心に海外市場が一部回復傾向等にあることから、売上高の増加が見込まれる。
また、海外市場での増収による利益の増加や経費削減を見込んでいる。
伸銅品事業の売上・利益に変更は無い。その他事業は売上・利益とも下方修正。
配当予想に修正はなく年間18.00円/株を予定している。予想配当性向は35.5%。

 

為替及び原材料相場の前提

 

20/12期 

21/12期 予想

ドル:対円

106.4

109.0

ユーロ:対円

122.0

131.0

電気銅建値:円/トン

700,000

1,050,000

 

為替、原材料相場の前提に変更は無い。

 

 

【3-2 セグメント別見通し】

 

20/12期

構成比・利益率

21/12期(予)

構成比・利益率

前期比

修正率

バルブ事業

95,335

82.8%

103,000

78.9%

+8.0%

+1.3%

伸銅品事業

18,102

15.7%

25,800

19.8%

+42.5%

0.0%

その他

1,699

1.5%

1,700

1.3%

+0.0%

-15.0%

連結売上高

115,138

100.0%

130,500

100.0%

+13.3%

+0.8%

バルブ事業

9,306

9.8%

11,500

11.2%

+23.6%

+6.5%

伸銅品事業

-184

-

650

2.5%

-

0.0%

その他

-344

-

-210

-

-

-

調整額

-3,449

-

-3,840

-

-

-

連結営業利益

5,328

4.6%

8,100

6.2%

+52.0%

+5.2%

*単位:百万円。20/12期は2020年1-12月の前年同一期間、非監査。前期比は前年同一期間比。

 

(1)バルブ事業
増収、2ケタ増益。上方修正。
国内売上高は前年同一期間比6%増収の664億円、海外売上高は同12%増収の予想。
営業利益については、上期同様原材料市況がマイナス要因であるが、価格改定効果18.3億円(通期)、原価低減(+11.8億円)などで同23.6%増の115億円を見込む。

 

(国内)
建築設備向けについては、価格改定に伴う仮需の納入もあり堅調。価格改定効果は第3四半期より本格化する見込みだが、実需については、緩慢な回復ペースが継続すると見ている。
工業向けについては、小型案件はあるものの大型物件の動きは少ない。プラント等のメンテナンス需要は比較的堅調であり、パーツ販売、調節弁の拡販等、MROビジネスの拡大を図る。
半導体向けは、国内外において好調を持続する見込み。データセンター、5G通信施設、EC拡大を受けた物流施設等、デジタル需要を背景とした投資が拡大すると見ている。
水関連市場向けは、上下水道向けが官公需中心であり、堅調に推移。季節性により下期は売上が増加する。半導体関連等で使用されるバルブや工業用フィルターも好調な見通し。

 

(海外)
北米は、回復基調にあるもののコロナ前の水準には戻らずOil&Gas市場は回復が遅れる。南米は一般産業向けを中心に好調を持続。
欧州は、新型コロナ感染の再拡大を繰り返す中で国ごとに濃淡はあるものの、ワクチンの接種が進むことで市場が回復することを期待している。
いち早く経済が回復した中国向けは、好調を持続する。データセンター向け等の需要取り込みに注力する。
アセアンは、新型コロナ感染の再拡大が見られ経済活動の停滞が継続。ワクチン接種も他の地域に比べて進まず、厳しい状況が継続する見通し。
中国・韓国向け半導体市場は、上期同様国内と同じく好調が継続する見込みである。

 

 

(2)伸銅品事業
増収、黒字転換。業績予想は据え置き。

 

 

 

(3)その他
売上は前年同水準、損失拡大。売上・利益とも下方修正。

 

4.今後の注目点

上期中に2度目の上方修正となった。3月に次いで8月にも始まった2度目の価格改定が第3四半期以降どのように浸透していくか期待したい。一方、売上・利益ともボトムアウトから回復傾向にあるが、コロナ禍の影響が再び不透明となりつつある中、国内外で好調な半導体向けにとどまらず、建築設備を始めとした他分野の伸長が本格的な回復に繋がっていくものと思われる。分野別、エリア別の動向にも注目していきたい。

 

参考1:ESGを軸にした取り組みとSDGs

2019年度を初年度とする第4期中期経営計画では、「ESGのさらなる強化」を重点テーマの一つに掲げており、2020年3月には、同社の重要な取り組み項目と関連性の強いSDGsの目標を「見える化」した。これまでの取り組みを一層強化すると共に、サステナビリティ経営を更に加速させ、SDGsの達成に寄与していく考え。
また、同社は、「長野県SDGs推進企業登録制度」に賛同し、伊那工場と茅野工場がSDGs推進事業所として県に登録されている。

 

大項目

中項目

具体的な実施項目

SDGs

Environment

事業活動を通じて地球環境保全に貢献する

地球温暖化対策

1. 商品・サービスを通じた環境貢献の最大化

①人と環境に優しい黄銅材料(鉛レス材・カドミレス材等)の開発・製造・販売

②安全な水処理を実現する除菌・浄化装置の拡充

③RoHS指令・REACH規制対応商品の提供

④クリーンエネルギー分野に対応する商品の開発

 

2.事業活動における環境負荷の最小化

①CO2などの地球温暖化ガス排出量の低減活動の推進

②生産性向上による省エネ活動の推進

③水資源・廃棄物の削減と再使用・再利用の推進

3.グループ・グローバルでの環境汚染防止と予防

①有害物質を含有する化成品の特定と代替化の推進

②国内外製造拠点におけるリスク低減活動の推進

Social

人財・安全・地域社会を大切にする

1.多様な人財(ダイバーシティ&インクルージョン)の活躍推進

①働きやすい人事制度の導入と定着

②同一労働同一賃金に向けての取り組み

③女性社員の活躍推進

④グローバル人財の登用と育成

⑤ワーク・ライフ・バランスを支える制度の充実

 

2.安全・健康・人権を大切にする社風の醸成

①安全で健康に働くことができる職場環境の整備

②国、宗教、民族等に対する偏見・差別・人権侵害・不正を行わないとするポリシーの徹底

3.適正な事業活動

①公正な取引によるサプライチェーンマネジメントの推進

②品質と安全性確保による顧客満足の追求

4.社会貢献活動

①社会貢献活動の推進

Governance

公明正大な経営

1.健全なコーポレート・ガバナンス体制の確立

①指名委員会と報酬委員会の有効な運用

②女性役員の登用

③ J-SOX法に加え会社法上の内部統制(内部監査)の強化

 

2.経営における透明性の向上と経営監視体制の強化

①三様監査会合(監査役会・会計監査人・内部監査室)に社外取締役を加えた四様監査・監督会合の実施による情報の共有化

②社外役員によるグループ会社の監査と監督

③内部監査室の強化

3.取締役会の実効性の強化

①幅広い見識・経験を有する社外役員の起用によるガバナンスの強化と取締役会の活性化

②取締役会の実効性評価の実施と課題への対応

(同社Webサイトより)

 

※同社は自社Webサイトに「サステナビリティ」ページを設け、公開している。https://www.kitz.co.jp/sustainability/

参考2:コーポレート・ガバナンスについて

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役設置会社

取締役

8名、うち社外4名

監査役

5名、うち社外3名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2021年04月01日)

 

基本的な考え方
当社は、創造的かつ質の高い商品・サービスの提供により持続的に企業価値の向上を図ることを企業理念に掲げ、社会的に責任ある企業として、株主の皆様をはじめ、すべてのステークホルダーに配慮した経営の実現に取り組んでいます。また、経営の効率性とコンプライアンスの強化を図るため、ステークホルダーからの要請や社会動向などを踏まえ、迅速かつ効率が良く、健全で透明性の高い経営が実現できるよう、様々な施策を講じて、コーポレート・ガバナンスの充実を図っています。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由>
当社は、コーポレートガバナンス・コードの各原則をすべて実施しています。

 

<開示している主な原則>
4.情報開示の充実(原則3-1)
(3) 取締役及び監査役の報酬等の決定に関する方針を有価証券報告書等により開示しています。なお、取締役(社外取締役を除く)及び執行役員の報酬は、業績連動型株式報酬制度を導入しており、その支給総額、配分及び株式の付与方法等については内規により定めています。また、賞与については、内規に基づく一定の条件を満たし、適正な利益確保が行われた場合に支給することとしています。報酬額の決定については、過半数を社外取締役で構成する報酬委員会を取締役会の任意の諮問機関として設置し、報酬方針その他特に重要な事項についての検討を行っており、その結果を取締役会に答申しています。
(4) 取締役候補及び監査役候補の指名並びに取締役及び監査役の解任方針、執行役員の選解任については、過半数を社外取締役で構成する指名委員会を取締役会の任意の諮問機関として設置し、当社が定める「取締役会の構成及び監査役会の構成に関する方針並びに役員(取締役・監査役・CEO・執行役員)の選解任に関する方針」(以下「役員選解任方針」という)に基づき、ジェンダーや国際性の面を含め、人格、能力・識見・経験・専門性・実績、公正性及び年齢など多角的な観点から候補の検討を行い、その答申を踏まえ、取締役会において決定しています。
なお、役員選解任方針を当社ホームページにおいて開示しています。
(5) 取締役及び監査役の候補については、株主総会の招集通知にその略歴及び指名の理由を開示しています。また、取締役及び監査役の解任を行う場合においてもその理由を開示することとしています。

 

9.取締役会の実効性を高める取組内容(補充原則4-11③)
当社は、コーポレート・ガバナンスの実効性を高め、取締役会全体の機能向上を図ることを目的として、毎年、取締役会の実効性に関するアンケート調査を行っており、その結果に基づき、取締役会において分析・評価を行っています。当該アンケート調査は、取締役及び監査役全員に対し、事前に評価の主旨等について説明し、コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づき、特に重要な事項について記名式の質問票を配布し、回答を得る方法で行っています。また、取締役会は、得られた回答の集計結果に基づき、実効性についての分析・評価を行う他、課題について闊達な議論を行っています。2020年5月に実施した取締役会の実効性に関するアンケート調査は、経営戦略の策定及び実行、取締役会の構成、役員の指名・報酬、監査、社外取締役、取締役会の審議の活性化、株主その他ステークホルダーへの対応に関する項目について行いました。その結果、当社取締役会は実効性が概ね確保できているとの評価が得られました。しかし、最高経営責任者等の後継者計画及び取締役会の多様性等について、改善点の提示を含むいくつかの建設的な意見が寄せられたことから、今後、取締役会において、これらの課題について議論し、さらなる実効性確保に努めることとしています。

11.株主との建設的な対話に関する方針(原則5-1)
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のためには、経営の受託者としての説明責任を自覚し、株主・投資家等のステークホルダーに対し、適時・適切かつ公正な情報開示を行い、経営の公正性と透明性を維持することが重要であると認識しています。また、必要とされる情報を継続的に提供するとともに、外部者の視点による意見や要望を経営改善に活用するためのIR活動が重要であると考えています。そのため、当社は、経営戦略や経営計画に対する株主の理解が得られるよう、株主との建設的な対話を推進すべく、社長やIR担当執行役員を中心とするIR体制を整備し、次の施策を実施しています。

 

(1) 株主との建設的な対話を実現するため、IR担当執行役員を選任しています。

 

(2) IR担当執行役員を中心に、必要に応じて、IR部門、経営企画部門、経理部門、総務人事部門及び法務部門等による会議を開催するなど、有機的な連携を図っています。

 

(3) 機関投資家及びアナリストを対象とし、四半期ごとに決算説明会を開催しています。また、決算説明会においては、社長またはIR担当執行役員が説明を行っています。さらに、決算短信及び有価証券報告書等の決算情報の他、経営情報、株式・株主総会の情報及びコーポレート・ガバナンスに関する報告書等のIR情報を当社ホームページに掲載し、開示しています。

 

(4) 機関投資家及びアナリストとの対話において把握された意見をIR部門から社長及びIR担当執行役員に定期的に報告し、必要に応じて、社長がその内容を取締役会及び経営会議に報告することとしています。

 

(5) 経理担当執行役員を情報取扱責任者とし、機関投資家及びアナリストとの対話に際して開示する情報の内容について、事前に経理担当執行役員、IR部門及び経営企画部門が協議するなど、インサイダー情報の管理に留意しています。

 

 

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