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(6166) 株式会社中村超硬

東証マザーズ

ブリッジレポート:(6166)中村超硬 2022年3月期第2四半期決算

ブリッジレポートPDF

 

 

 

井上 誠 社長

株式会社中村超硬(6166)

 

 

企業情報

市場

東証マザーズ

業種

機械(製造業)

代表取締役社長

井上 誠

所在地

大阪府堺市西区鶴田町27-27

決算月

3月末日

HP

http://www.nakamura-gp.co.jp

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

512円

11,020,900株

5,642百万円

1.5%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(倍)

0.00円

-

-32.62

-

50.01円

10.2倍

*株価は12/16終値。発行済株式数、DPS、EPSは22年3月期第2四半期決算短信より。ROE、BPSは前期実績。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2018年3月(実)

12,140

1,570

1,365

1,381

288.94

0.00

2019年3月(実)

4,809

-4,193

-4,263

-9,721

-1,911.28

0.00

2020年3月(実)

2,797

-578

-716

-600

-73.16

0.00

2021年3月(実)

3,806

167

181

7

0.75

0.00

2022年3月(予)

4,100

200

200

-350

-32.62

0.00

*単位:百万円、円。今期予想は会社側公表。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下同様。

 

 

株式会社中村超硬の2022年3月期第2四半期決算概要等をお伝えします。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2. 2022年3月期第2四半期決算概要
3. 2022年3月期業績予想
4.今後の注目点
<参考:コーポレートガバナンスについて>

今回のポイント

  • 22年3月期第2四半期の売上高は前年同期比33.2%増の18億32百万円。全セグメント増収。営業利益は1億1百万円増の黒字に転換。電子材料スライス周辺事業、マテリアルサイエンス事業が損失計上も、特殊精密機器事業、化学繊維用紡糸ノズル事業が大幅な増益。

     

  • 業績予想を下方修正した。電子材料スライス周辺事業において江蘇三超社へのダイヤモンドワイヤ生産設備などの譲渡案件が当事者間の協議では合意することが困難であると判断し、代理人を通じ法的な解決に向けた協議を行うこととしたため2022年3月期通期業績予想に織り込んでいた収益の計上(売上高6.5億円、特別利益7.5億円)は困難な状況となった。

     

  • 22年3月期の売上高は前期比7.7%増の41億円、営業利益は同19.4%増の2億円の予想。特殊精密機器事業、化学繊維用紡糸ノズル事業は引き続き好調。電子材料スライス周辺事業は前述の理由で下方修正。マテリアルサイエンス事業は立ち上がりが遅れるが、Zeoal-HQを始めとするBtoC商品用途への展開に注力する。

     

  • 前期は3期ぶりに黒字を計上、「継続企業の前提に関する注記」の記載を解消し、再成長に向けたスタート台に立った同社だが、江蘇三超社へのダイヤモンドワイヤ生産設備譲渡案件は成立せず、業績予想下方修正となってしまった。

     

  • ただ、特殊精密機器事業及び化学繊維用紡糸ノズル事業は引き続き堅調で、電子材料スライス周辺事業も、極細線ダイヤモンドワイヤ製造技術に関する優位性を活かした「新型ダイヤモンドワイヤ製造装置:PHX-01」の売上計上及び、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ製造技術を活かした化合物半導体、窒化ケイ素、サファイア向けダイヤモンドワイヤの販売量拡大といった明るい材料も出てきた。短期的な四半期業績に加え、中期的な各事業の進捗、双方を注目していきたい。

     

1.会社概要

特殊精密部品や工具の開発・製造・販売を行う特殊精密機器事業、化学繊維用紡糸ノズル及び周辺部品、不織布製造装置、不織布関連ノズル等の設計・製造・販売を行う化学繊維用紡糸ノズル事業、太陽電池に用いられるシリコンウエハの製造工程で使用されるダイヤモンドワイヤ製造装置の開発・販売、半導体向けダイヤモンドワイヤの開発・販売を行う電子材料スライス周辺事業、ナノサイズゼオライトを用いた製品の開発・販売を行うマテリアルサイエンス事業を展開。

 

ウエハ(※1)
電子材料の塊(インゴット)から目的に応じて薄くスライスされた板状の機能部品。シリコン、サファイア、SiC(炭化ケイ素)、GaN(窒化ガリウム)など、用途に応じて様々な材質がある。ICチップや太陽電池に多く用いられるのがシリコンウエハ。

 

【1-1 沿革】

1954年10月大阪府堺市においてミシン用の小ネジを作る会社として創業した「中村鉄工所」が前身。
1970年12月に超硬合金を用いた切削工具、耐摩工具である超硬工具を主に取り扱う「株式会社中村超硬」を設立した。1988年には超硬工具からダイヤモンドへ主材料を転換し、1993年にはダイヤモンドノズル(※1)の開発・製造・販売を開始。IT産業の製造革新の下支えとなり業容は大きく拡大した。ITバブル崩壊後の2004年にはエネルギー産業をターゲットとしてダイヤモンドワイヤの研究開発をスタートさせ、2010年には販売を開始。ダイヤモンドワイヤの製造販売だけでなく、スライス事業も手掛けてリーマンショックの苦境を乗り越え、2015年6月、東証マザーズ市場に上場した。
中国市場において最先端技術を武器にダイヤモンドワイヤの極細線化を進め市場をリードしてきたが、ダイヤモンドワイヤ市場における急速な価格下落の影響を受け業績が悪化。2019年11月、ダイヤモンドワイヤ生産事業から撤退した。
今後は、ダイヤモンドワイヤ製造技術の高さを活かして、ダイヤモンドワイヤ製造装置及び半導体向けダイヤモンドワイヤ開発・販売に注力する。

 

ダイヤモンドノズル(※1)
先端に焼結ダイヤモンドを使用したノズル。電子部品をプリント基板に装着したりする際に用いられる。ダイヤモンドを使用する事がノズルの長寿命化や電子部品の保持能力、画像認識への有効性の向上、実装率向上につながっている。

 

【1-2経営理念】

全員営業、全員製造、全員参加の経営をもってものづくりのエキスパート集団となり夢ある未来をともに育てる。

①お客様、協力会社との共栄のために

②従業員とその家族の幸せのために

③社会と地球環境への貢献のために

 

 

【1-3 事業内容】

1.セグメント
同社の事業は2021年3月期より特殊精密機器事業、化学繊維用紡糸ノズル事業、電子材料スライス周辺事業、マテリアルサイエンス事業の4セグメントで構成されている。

 

(1)特殊精密機器事業
ダイヤモンドや超硬合金、セラミックスなど耐摩耗性の高い硬脆材料を用いた特殊精密部品、工具の開発・製造・販売を行っている。
主要製品は、自動車部品やベアリング製造用工作機械に用いられるダイヤモンド部品、液晶テレビやスマートフォン、タブレット等の電子機器の製造に必要な電子部品実装用の産業機械に用いられるダイヤモンドノズルなど。
特殊精密部品・工具の他、実装機用ノズル等を洗浄する装置などの開発・製造・販売も行っている。

 

(2)化学繊維用紡糸ノズル事業
主に、化学繊維用紡糸ノズル及び周辺部品、不織布用ノズル・同装置等の設計・製造・販売を行っている。
同社は、1928年に創業して以来、化学繊維用(レイヨン製造用)ノズルを国産化し、化学繊維の紡糸ノズル専業メーカーとして事業展開してきた。紡糸ノズルは、不織布、炭素繊維などの製造において繊維の品質を決定づける基幹部品。その製造にあたっては微細加工(孔(あな)あけ加工、パンチング加工)及び工具・冶具の製造に関して繊細な技術が必要となるが、同社では、長年にわたり同事業に特化してきたことにより多くの技術的蓄積を有し、市場のニーズに対応している。

 

(3)電子材料スライス周辺事業
太陽電池の製造工程におけるシリコンインゴットのスライス加工で使用するダイヤモンドワイヤの生産・販売からは撤退し、生産技術の優位性を活かして新型ダイヤモンドワイヤ製造装置及び半導体向けダイヤモンドワイヤの開発・販売を行っている。

 

ダイヤモンドワイヤとは?
ダイヤモンドワイヤは、太陽電池パネルや半導体の基盤となるウエハの製造工程のうち、スライス加工工程において使用される。
ウエハ一枚分の大きさに合わせてシリコンインゴットを薄くスライスする際に用いる工具が「ダイヤモンドワイヤ」。細いピアノ線にダイヤモンドの粒を強く固定した髪の毛より細い糸状の切断工具である。
スライス加工機で、短い間隔で並べられたダイヤモンドワイヤが高速回転するガイドローラーによって走行し、インゴットをスライスしていく。

 

(同社資料より)

 

(4)マテリアルサイエンス事業
シリカ(二酸化ケイ素)とアルミナ(酸化アルミニウム)を主成分とし、無数の穴を持つ多孔質構造が特長で、1gでテニスコート1面分以上という大きな表面積を持つ物質であるゼオライトを用いた素材開発に取り組む事業。
ダイヤモンドワイヤに次ぐ新たな収益の柱を打ち立てるべく、早期事業化に取り組んでいる。

 

(ゼオライト、ナノサイズゼオライトとは?)
ゼオライトは、その特長から、「吸着」、「イオン交換」、「触媒」といった機能を持っており、一般的にはミクロンサイズの粒子が流通しているが、粒子径をナノサイズ化することにより、飛躍的にこれらの基本性能が向上し、新たな用途への展開が期待できる。
ただし、これまでのナノ粒子製造手法では製造コストが高く、具体的な市場評価が進んでいなかった。
そうした中、同社では、東京大学が保有する「粉砕・再結晶化」技術を活用して、ゼオライトのナノ粒子化のための革新的プロセスの開発に着手した結果、低コストで粒子数が通常のゼオライトと重量が同じ場合、百万倍になる「ナノサイズゼオライト」の製造に成功した。(この「粉砕・再結晶化プロセス」は特許取得済み。)

 

「ナノサイズゼオライト」は吸着速度やイオン交換速度が大幅に向上するほか、沈降速度が低下するなど機能性が上昇。これに伴い用途も大きく拡大する。

 

(用途例)
①高機能透明フィルム
フィルムにナノサイズゼオライトを添加すると、透明性を保ったまま内部の水分やガスを吸着し品質をキープすることができる。高機能透明フィルムとして薬包材や電子基板の封止剤に用いられる。
大手メーカーにおいて開発ステージから事業化ステージへ移行し、エンドユーザーへのサンプル供給がスタートしている。
②抗菌・抗ウイルス機能付き透明コーティング剤
少ない添加量においてコーティング表面で効果的に抗菌・抗ウイルス機能を発現したことに加え、コーティング面の平滑とコーティング層の透明・薄型化を実現したため、知的財産としての技術確立を目指している。
複数のコーティング剤と金属イオンの組み合わせで実証試験中である。サンプル出荷量も増加傾向にある。

 

③接着剤・塗料の吸湿用添加剤
ナノサイズゼオライトを接着剤・塗料に均一に拡散させて混錬する技術を獲得した。また、水分の影響により内部発生するガスも吸着できる条件を開発した。
この技術開発により、水の侵入を防ぐとともに内部で発生した水やガスを吸着することで、使用期限の延長(長寿命化)や高品質化(高強度・高品位)が可能となる。
高機能透明フィルム同様、大手化学メーカー等において開発ステージから事業化ステージへ移行し、エンドユーザーへのサンプル供給がスタートした。

 

➃メーカー・商社と連携したBtoC商品への採用拡大
発熱反応、ガス吸着、徐放性(ナノサイズゼオライトに吸着させた有効成分を徐々に放出すること)といった特性を活かし、パック・クレンジング・マッサージジェル、石鹸・シャンプー、入浴剤・芳香スプレーなどBtoC商品への採用拡大をメーカーや商社と連携して進めていく。

 

(今後の方針)
今後も、積極的なPR活動、市場の早期創出、低コスト中量生産体制の確立などを通じてさらなる顧客開拓に努める。

 

2.2022年3月期第2四半期決算概要

(1)連結業績概要

 

21/3期2Q

構成比

22/3期2Q

構成比

前年同期比

売上高

1,375

100.0%

1,832

100.0%

+33.2%

売上総利益

458

33.3%

552

30.2%

+20.6%

販管費

507

36.9%

451

24.6%

-11.1%

営業利益

-49

-

101

5.5%

-

経常利益

-52

-

100

5.5%

-

四半期純利益

-153

-

-51

-

-

単位:百万円。

 

増収・黒字転換
売上高は前年同期比33.2%増の18億32百万円。全セグメント増収。
営業利益は1億1百万円増の黒字に転換。電子材料スライス周辺事業、マテリアルサイエンス事業が損失計上も、特殊精密機器事業、化学繊維用紡糸ノズル事業が大幅な増益。

 

(2)セグメント別動向

 

21/3期2Q

22/3期2Q

前年同期比

売上高

 

 

 

 

特殊精密機器事業

381

472

+90

+23.8%

化学繊維用紡糸ノズル事業

988

1,340

+351

+35.6%

電子材料スライス周辺事業

1

10

+8

+718.9%

マテリアルサイエンス事業

3

9

+5

+150.5%

合計

1,375

1,832

+457

+33.2%

営業利益

 

 

 

 

特殊精密機器事業

20

73

+52

+252.1%

化学繊維用紡糸ノズル事業

174

302

+127

+73.0%

電子材料スライス周辺事業

-188

-210

-21

-

マテリアルサイエンス事業

-76

-77

-0

-

調整

19

12

-

-

合計

-49

101

+150

-

 

*単位:百万円。売上は外部顧客への売上高。

 

<特殊精密機器事業>
増収・増益
電子部品産業向け実装機用ノズルについては、「5G」関連分野が市場をけん引し、設備投資が活発化。引き続き好調に推移した。
工作機械向け耐摩耗工具については、一部顧客において回復の兆しが見られるものの、本格的な回復には至っていない。

 

<化学繊維用紡糸ノズル事業>
増収・増益
引き続きマスク需要の高まりによる不織布製造装置や不織布関連ノズル等の売上が好調に推移した。

 

<電子材料スライス周辺事業>
増収・損失幅拡大
半導体向けダイヤモンドワイヤは一部顧客に対する販売がスタート。新たな顧客開拓に向け有償でサンプル品の提供を行っている。また、新型ダイヤモンドワイヤ製造装置「PHX-01」の販売については、早期契約締結を目指し、商談を継続している。一部顧客において試作ワイヤの評価を実施中だが、成約には至っていない。

 

当初予定よりずれ込んでいた江蘇三超社へのダイヤモンドワイヤ生産設備などの譲渡案件は、同社と協議を継続してきたが両社の主張の乖離は大きく、当事者間の協議では合意することが困難であると判断し、代理人を通じ法的な解決に向けた協議を行っている。
このため、2022年3月期通期業績予想に織り込んでいた収益の計上(売上高6.5億円、特別利益7.5億円)は困難な状況となったため、後述するように、今期業績予想を下方修正した。

 

<マテリアルサイエンス事業>
増収・損失幅拡大
美容成分であるハイドロキノンをゼオライトに保持したZeoal-HQ(ゼオール ハイドロキノン)を開発し、新たな需要の開拓に取り組んでいるが、販売については、一部顧客において開発ステージから事業化ステージに移行しているものの、サンプルワークが中心となり、売上高はサンプル提供等に係る少額に留まった。
パイロットプラントについては11月から据付工事を開始し、計画通り今期中の稼働を予定している。

 

(3)財務状態とキャッシュ・フロー

◎主要BS

 

21年3月末

21年9月末

増減

 

21年3月末

21年9月末

増減

流動資産

4,760

4,734

-25

流動負債

3,157

2,584

-572

現預金

3,027

3,443

+415

仕入債務

625

244

-380

売上債権

680

395

-284

短期有利子負債

1,308

1,040

-268

たな卸資産

775

697

-77

固定負債

2,348

2,356

+7

固定遺産

1,261

1,265

+4

長期有利子負債

1,825

1,818

-6

有形固定資産

1,214

1,219

+5

負債合計

5,506

4,941

-564

無形固定資産

9

10

+1

純資産

515

1,058

+543

投資その他の資産

37

34

-2

負債純資産計

6,021

6,000

-21

資産合計

6,021

6,000

-21

有利子負債合計

3,133

2,859

-274

*単位:百万円。有利子負債にはリース債務を含む。
資産合計はほぼ前期末と変わらず。仕入債務、借入金の減少等で負債合計は前期末比5億円減少の49億円。純資産は資金調達による資本金、資本準備金の増加で同5億円増加し10億円。有利子負債は同2億円減少し28億円。自己資本比率は前期末より9.1%上昇し17.4%となった。

 

◎キャッシュ・フロー

 

21/3期2Q

22/3期2Q

増減

営業CF

612

303

-309

投資CF

321

-199

-520

フリーCF

934

103

-830

財務CF

-1,383

308

+1,692

現金及び現金同等物

3,341

3,443

+101

単位:百万円

 

前受金、仕入債務の減少などで営業CF及びフリーCFのプラス幅は縮小。
キャッシュポジションはほぼ変わらず。

 

3.2022年3月期業績予想

(1)連結業績予想

 

21/3期

構成比

22/3期(予)

構成比

前期比

修正率

売上高

3,806

100.0%

4,100

100.0%

+7.7%

-10.9%

営業利益

167

4.4%

200

4.9%

+19.4%

-66.7%

経常利益

181

4.8%

200

4.9%

+9.9%

-66.7%

当期純利益

7

0.2%

-350

-

-

-

単位:百万円。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。

 

業績予想を修正。増収増益は維持。
業績予想を下方修正した。前述のように、江蘇三超社へのダイヤモンドワイヤ生産設備などの譲渡案件が当事者間の協議では合意することが困難であると判断し、代理人を通じ法的な解決に向けた協議を行うこととしたため2022年3月期通期業績予想に織り込んでいた収益の計上(売上高6.5億円、特別利益7.5億円)は困難な状況となった。
売上高は前期比7.7%増の41億円、営業利益は同19.4%増の2億円の予想。
特殊精密機器事業、化学繊維用紡糸ノズル事業は引き続き好調。電子材料スライス周辺事業は前述の理由で下方修正。マテリアルサイエンス事業は立ち上がりが遅れる。

 

(2)各事業の取組み

*売上高見込み

 

21/3期

22/3期(予)

前期比

修正率

特殊精密機器事業

768

940

+22.2%

+4.4%

化学繊維用紡糸ノズル事業

3,023

3,000

-0.8%

0.0%

電子材料スライス周辺事業

5

140

+2649.4%

-78.5%

マテリアルサイエンス事業

8

20

+143.4%

-60.0%

*単位:百万円

 

①特殊精密機器事業
電子部品産業向け実装機用ノズルについては、引き続き好調に推移する見通し。チップ型電子部品の極小化が加速し、ダイヤモンドノズル推奨により受注が拡大する。
工作機械向け耐摩耗工具については、半導体、部品・部材の不足による影響が不透明であるが、新規顧客開拓による受注拡大をめざす。

 

②化学繊維用紡糸ノズル事業
医療用衛生不織布需要の高まりを受けメルトブローン不織布製造装置の受注・販売は引き続き好調で、今期中に複数台納入
また、再生エネルギー拡大に合わせ、風力発電用ブレード向け炭素繊維市場に対する紡糸ノズルの販売も拡大する。
フィルター、断熱材などコロナ関連以外のニーズ・用途向けにも製造装置販売を伸ばしていく。

 

③電子材料スライス周辺事業
江蘇三超社への譲渡は困難となり、売上高6.5億円を業績予想から除外した。
一方で、中国企業に対する極細線ダイヤモンドワイヤ製造技術に関する優位性を活かした「新型ダイヤモンドワイヤ製造装置:PHX-01」の収益計上及び、蓄積してきた太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ製造技術を活かした化合物半導体、窒化ケイ素、サファイア向けダイヤモンドワイヤの販売量拡大により、売上高1.4億円を新たに業績予想に織り込んだ。

 

 

 

 

 

➃マテリアルサイエンス事業
新たな用途展開も含め量産顧客獲得のためのサンプル提供が中心となるため、前期比増収も業績予想を下方修正。
Zeoal-HQを始めとするBtoC商品用途への展開にも注力する。

 

Zeoal-HQ(ゼオールハイドロキノン)は、メラニン色素の生成を抑制し漂白する働きがある成分として知られている「ハイドロキノン」をナノサイズゼオライトに固定化したもの。
「ハイドロキノン」は酸化しやすく光や熱に弱く不安定で、保管が困難であるほか、肌への刺激が強いという難点があるがZeoal-HQ(ゼオールハイドロキノン)は、「保管期間が長くなる」「アルカリ性環境に強い」「少しずつ安定的に肌に供給」「ナノサイズによるなめらかな質感」などの特長を有し、肌への刺激を抑え、安定的にハイドロキノンを供給することができる。
同社では、女性用化粧品としての開発を進めていく。

 

 

 

 

4.今後の注目点

前期は3期ぶりに黒字を計上に加え、「継続企業の前提に関する注記」の記載を解消し、再成長に向けたスタート台に立った同社だが、江蘇三超社へのダイヤモンドワイヤ生産設備譲渡案件は成立せず、業績予想下方修正となってしまった。
ただ、特殊精密機器事業及び化学繊維用紡糸ノズル事業は引き続き堅調で、電子材料スライス周辺事業も、極細線ダイヤモンドワイヤ製造技術に関する優位性を活かした「新型ダイヤモンドワイヤ製造装置:PHX-01」の売上計上及び、太陽光発電向けダイヤモンドワイヤ製造技術を活かした化合物半導体、窒化ケイ素、サファイア向けダイヤモンドワイヤの販売量拡大といった明るい材料も出てきた。短期的な四半期業績に加え、中期的な各事業の進捗、双方を注目していきたい。

 

<参考:コーポレートガバナンスについて>

◎組織形態、取締役、監査役の構成

組織形態

監査役設置会社

取締役

8名、うち社外2名

監査役

3名、うち社外3名

 

◎コーポレートガバナンス報告書
最終更新日:2021年7月1日

 

<基本的な考え方>
当社は、「お客様」「取引先」「株主」「社員」「社会」という全てのステークホルダーから「価値ある企業」として支持され続けるために、企業価値・株主価値の最大化に努めるとともに、経営の透明性・公正性の確保、社会的な責任を果たしていくことが重要であると認識し、コーポレート・ガバナンスの強化に努めております。

 

<実施しない主な原則とその理由>
「当社は、マザーズ上場企業としてコーポレートガバナンス・コードの基本原則をすべて実施しております」と記載している。

 

 

 

 

 

 

 

本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。

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