ブリッジレポート
(3667) 株式会社enish

スタンダード

ブリッジレポート:(3667)enish 2022年12月期決算

ブリッジレポートPDF

 

 

安徳 孝平 社長

株式会社 enish (3667)

 

 

企業情報

市場

東証スタンダード

業種

情報・通信

代表者

安徳 孝平

所在地

東京都港区六本木6-1- 20 六本木電気ビルディング4F

決算月

12月

HP

https://www.enish.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

353円

17,243,509株

6,086百万円

-49.4%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

-

-

-

-

65.15円

5.4倍

*株価は2/24終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
*数値は四捨五入。

 

非連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2019年12月(実)

3,959

-1,456

-1,462

-1,469

-142.97

-

2020年12月(実)

4,073

-596

-641

-1,044

-83.05

-

2021年12月(実)

3,892

-257

-267

-279

-20.27

-

2022年12月(実)

4,118

-335

-375

-415

-25.84

-

2023年12月(予)

- 

- 

- 

- 

-

-

* 業績予想は非開示。単位:百万円、円。
* 2023年12月期の業績予想は、現時点で合理的な業績予想の算定ができないことから非開示。

 

(株) enishの2022年12月期決算の概要と今後の取り組みについて、ブリッジレポートにてご報告致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2022年12月期決算概要
3.今後の取り組み
4.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

今回のポイント

  • 22/12期は前期比5.8%の増収、3億35百万円の営業損失(前年同期は2億57百万円の営業損失)。売上面は、アニメ『五等分の花嫁』初のゲームアプリ「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」等の売上高が減少傾向となったのの、「進撃の巨人 Brave Order」の売上高が計上されたこと、ブロックチェーンゲーム「De:Lithe Φ (ディライズ ファイ)」の受託売上が計上されたことなどが寄与した。損益面は、22/12期の秋に配信予定であった TVアニメ『ゆるキャン△』初のスマートフォンゲーム、「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」 が更なる品質向上を目的に、2023 年春の配信予定へ延期されたことにより、開発コストのみ先行して計上されたことなどが影響した。

     

  • 23/12期予想は非開示。同社は、「エンターテインメント事業を取り巻く環境は変化が激しく、当社の事業も短期間に大きく変動する可能性があること等から、信頼性の高い業績予想数値を算出することが困難」として、業績予想を開示していない。既存タイトルの売上高の維持と効率的な運営体制の見直しを行い収益力の強化を図るとともに、売上収益の拡大を目的に新規で年間1~2タイトルをリリースする方針である。

     

  • 現在同社は、「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」を2023年春のリリースに向け、鋭意開発中である。事前登録者数は40万人を突破しており、2023年春リリース予定の「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」により、今後売上高が改善傾向となることが期待される。「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」のリリースの時期と業績へのインパクトが注目される。

     

     

1.会社概要

レストラン経営シミュレーションゲーム「ぼくのレストランⅡ」やアパレルショップの経営シミュレーションゲーム「ガルショ☆」等の人気作品を有するモバイルゲームの企画・開発・運営会社。「Link with Fun」というスローガンの下、「世界中にenishファンを作り出す」事をミッションとして掲げている。

 

基本方針は、ゲーム事業に注力し、既存タイトルの売上高の維持・拡大を図りつつ、新規タイトルを投入していく。新規タイトルについては、オリジナル・IP・パブリッシングなどタイトル展開を多様化すると共に、海外展開・海外タイトルの国内展開および展開地域の拡大を進める。

 

【経営理念 : 世界中にenishファンを作り出す】

同社は「Link with Fun」というスローガンのもと「世界中にenishファンを作り出す」ことをミッションとし、より多くのお客様に楽しんでいただける魅力的なサービスの提供に取り組んでいる。

 

enish(エニッシュ)という社名は、人と人との縁(えん、えにし)に由来しており、繋がりやコミュニケーションを大切にする会社・スタッフでありたいという想いを表している。ロゴマークは、entertainmentの「e」とGameの「G」を組み合わせ、「日」や「一」という日本の漢字や家紋のイメージを盛り込み、日本から世界へ発信していくという想いを表している。

 

「Link with Fun」というスローガンは、Fun(楽しさ)を次々と生み出す事で、人と人、世界を繋げたいという想いを表している。その結果enishのFan(ファン)がどんどん増えていく。社名の由来である「縁」にも繋がっていく、というのが同社の考え。

【事業の内容】

同社は、インターネットを通じたソーシャルアプリの企画・開発・提供を行うモバイルゲーム事業を主たる事業としている。提供するサービスは、主に「AppStore」、「GooglePlay」上においてサービスを提供するネイティブアプリケーション(注1)の配信を中心としている。また、ソーシャルゲームプラットフォーム(注2)を通じてもサービスを提供しており、ユーザーへの課金、料金の回収は当該ソーシャルゲームプラットフォーム事業者に委託するとともに、その対価としてシステム利用料等を支払っている。
*(注1)ネイティブアプリケーションとは、特定のコンピューターの機種やOS上で直接実行可能なプログラムで構成されたアプリケーションソフトウェアのこと。
*(注2)プラットフォームとは、ソフトウェアやハードウェアを動作させるために必要な基盤となるハードウェアやミドルウェア等のこと。また、それらの
 組み合わせや設定、環境などのこと。

 

【サービスの進捗】

進撃の巨人 Brave Order
「進撃の巨人 Brave Order(ブレオダ)」は2022年11月に555万ダウンロードを突破。2023年TVアニメ『進撃の巨人 The Final Season 完結編』に向け準備を進めた。

 

 

 

サービス開始

2022年2月開始(11ヶ月経過)

ジャンル

多人数共闘型RPG

ダウンロード

555万人

ストア評価

App Store 4.5 google Play -

著作権表記

:©諫山創・講談社/「進撃の巨人」The Final Season製作委員会

©G Holdings Co., Ltd. ©enish,inc.

展開エリア

日本

(同社決算説明資料より)

 

五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。
五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。は、ゲームオリジナルストーリーをフルボイスで展開する新イベントを開催。描き下ろし★5SSカードやオリジナル衣装が登場した。

 

 

 

サービス開始

2020年10月開始(1年11ヶ月経過)

ジャンル

ラブコメパズル

ダウンロード

800万人

ストア評価

App Store 4.8 google Play 5.0

著作権表記

©春場ねぎ・講談社/「五等分の花嫁∬」製作委員会

©G Holdings Co.,Ltd. ©enish,inc.

展開エリア

日本

(同社決算説明資料より)

 

ぼくのレストランⅡ・ガルショ☆
「ガルショ☆」は12周年、「ぼくレス」は12.5周年を迎え、他社IPとのコラボや新機能追加により堅調に推移した。

ぼくのレストラン Ⅱ

 

「ガルショ☆」

 

サービス開始

2010年6月(12年6ヶ月経過)

サービス開始

2010年11月(12年1ヶ月経過)

ジャンル

レストラン経営シミュレーション

ジャンル

アパレルショップシミュレーション

会員数

170万人

会員数

130万人

(同社決算説明資料より)

 

2.2022年12月期決算概要

(1)非連結業績

 

21/12期 

構成比

22/12期 

構成比

前期比

売上高

3,892

100.0%

4,118

100.0%

+5.8%

売上総利益

505

13.0%

348

8.5%

-31.1%

販管費

763

19.6%

683

16.6%

-10.5%

営業利益

-257

-6.6%

-335

-8.1%

-

経常利益

-267

-6.9%

-375

-9.1%

-

当期純利益

-279

-7.2%

-415

-10.1%

-

* 単位:百万円

 

前年同期比5.8%の増収、3億35百万円の営業損失
売上高は前年同期比5.8%増の41億18百万円。売上面は、アニメ『五等分の花嫁』初のゲームアプリ「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」等の売上高が減少傾向となったのの、「進撃の巨人 Brave Order」の売上高が計上されたこと、ブロックチェーンゲーム「De:Lithe Φ (ディライズ ファイ)」の受託売上が計上されたことなどが寄与した。

 

損益面では、営業損益が前年同期の2億57百万円の赤字から、3億35百万円の赤字に77百万円悪化した。損益面は、新規タイトルの開発コストを含め、各費用は想定通りに推移し、固定費も概ねコントロールされた。一方で、22/12期の秋に配信予定であった TVアニメ『ゆるキャン△』初のスマートフォンゲーム、「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」 が更なる品質向上を目的に、2023 年春の配信予定へ延期したことにより、開発コストのみ先行して計上されたことなどが影響した。売上総利益は同31.1%減、販管費は同10.5%減となった。また、営業外収益で計上した償却債権取立益が前年同期比で11百万円減少したことなどにより、経常利益は同1億円7百万円の悪化となった。その他、特別損失で子会社整理損を35百万円計上したことなどにより、当期純損失が同1億35百万円拡大した。収益構造の最適化の観点から、同社の非連結子会社である中国子会社(Enish China Limited.)の縮小を行ったものである。

 

なお、収益認識会計基準の適用により、売上高は22百万円減少し、営業損失、経常損失及び税金等調整前当期純損失はそれぞれ22百万円増加している。

 

 

営業費用(概算値)

 

21/12期

構成比

22/12期

構成比

増減額

増減率

労務費・人件費

931

22%

1,033

23%

+102

+11.0%

外注加工費

580

14%

723

16%

+143

+24.7%

広告宣伝費

305

7%

250

6%

-55

-18.0%

支払手数料

1,312

32%

1,351

30%

+39

+3.0%

その他

1,010

24%

1,092

25%

+82

+8.1%

合計

4,138

100%

4,449

100%

+311

+7.5%

* 単位:百万円
* その他は、地代家賃・通信費、支払ロイヤリティ・消耗品費など含まれている。

 

22/12期の営業費用(概算値)は、前期比で7.5%の増加となった。新規タイトルの開発コストを中心に外注加工費や労務費・人件費などが増加した。各費用は想定通りに推移し、固定費も概ねコントロールされている。

 

(2)第4四半期(10-12月)非連結業績

 

21/12-1Q

2Q

3Q

4Q

22/12-1Q

2Q

3Q

4Q

前年同期比

前四半期比

売上高

1,213

1,055

893

730

1,058

1,128

1,068

862

+131

-206

売上総利益

292

290

91

-167

92

172

132

-49

+118

-181

販管費

237

164

181

179

232

161

141

147

-32

+5

営業利益

54

125

-90

-347

-140

10

-9

-196

+150

-187

経常利益

45

116

-99

-329

-140

0

-27

-208

+121

-180

当期純利益

36

114

-99

-330

-141

0

-43

-230

+99

-187

* 単位:百万円

 

第4四半期(10-12月)は、売上高8億62百万円、営業損失1億96百万円。
売上面では 、既存ネイティブタイトルの苦戦と「つなキャン」の延期等により第4四半期(10-12月)の売上高は、前四半期比2億6百万円減少した一方で、前年同期比1億31百万円増加した。コスト面では、4四半期(10-12月)の総費用は、支払費用の減少などにより前四半期比1.8%減少し、外注加工費や広告宣伝費の減少なになどにより前年同期比1.7%減少した。また、「つなキャン」のリリース延期による開発コスト先行もあり、第4四半期(10-12月)の営業利益は、前四半期比1億87百万円減少した一方で、前年同期比1億50百万円の増加となった。

 

営業費用(概算値)

 

21/12-

1Q

2Q

3Q

4Q

22/12-

1Q

2Q

3Q

4Q

前年同期比

前四半期比

労務費・人件費

215

225

242

249

249

251

265

268

+7.6%

+1.1%

外注加工費

144

53

145

238

153

164

201

205

-13.9%

+2.0%

広告宣伝費

125

49

62

69

128

58

30

34

-50.7%

+13.3%

支払手数料

405

354

301

252

361

364

326

300

+19.0%

-8.0%

その他

268

245

230

267

306

280

254

252

-5.6%

-0.8%

合計

1,158

929

983

1,077

1,199

1,117

1,078

1,059

-1.7%

-1.8%

* 単位:百万円

 

 

タイトル別動向
【「進撃の巨人 Brave Order」】
2022年2月11日にリリースした大人気作品『進撃の巨人』のスマートフォンゲーム最新作「進撃の巨人 Brave Order」は、累計555万ダウンロードを突破しており、業績に大きく貢献した。2023年3月にはTVアニメ『進撃の巨人 The Final Season完結編』の放送が決定しており、引き続きゲーム内のさらなる活性化を図るため、出演人気声優を起用した公式放送を行い、番組とゲームで連動した企画の実施や機能改善など、引き続き魅力的なイベント施策を行い、収益寄与につなげる。

 

【「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」】
リリース2周年を迎えたアニメ『五等分の花嫁』初のスマートフォンゲーム「五等分の花嫁 五つ子ちゃんはパズルを五等分できない。」は、累計800万ダウンロードを突破し、引き続き同社の業績に貢献している。イベント施策や書き下ろしイラストの充実など、引き続き魅力的な施策を行い収益寄与につなげる。

 

【「ぼくのレストラン2」、「ガルショ☆」】
リリース12年目を迎えた「ぼくのレストラン2」や「ガルショ☆」は、12周年施策やコラボレーション施策等が好調に推移し、引き続き同社の売上収益に貢献している。よりきめ細やかな対応を図り、ユーザーの満足度向上に努める。

 

【「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」】
アニメ『ゆるキャン△』初となるスマートフォンゲーム「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」は、2023年春のリリースに向け、開発中。事前登録者数は25万人を突破しており、今後の収益寄与が期待される。

 

【「De:Lithe Φ(ディライズファイ)」】
累計777万ダウンロードのスマートフォン向けドラマチック共闘オンラインRPG「De:Lithe」のゲームシステムをベースにトークンエコノミーやNFTを搭載した「Playto Earn」モデルの新しいタイトルとして、De:Lithe×GameFi プロジェクト「De:Lithe Φ(ディライズファイ)」の開発を進めた。今事業年度において、新規IPタイトルの開発コスト、ブロックチェーンゲームの受託開発売上及び開発コストが計上されている。

(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

財政状態

 

21年12月

22年12月

 

21年12月

22年12月

現預金

652

1,562

買掛金

110

154

売掛金

271

322

未払金

187

85

流動資産

1,342

2,015

有利子負債

550

550

有形・無形固定資産

10

14

負債

974

1,122

投資その他

183

220

純資産

561

1,127

固定資産

194

234

負債・純資産合計

1,536

2,250

* 単位:百万円
* 有利子負債は、リース債務を含まず。

 

 

22/12月期末の総資産は前期末との比較で7億13百万円増の22億50百万円。資産サイドでは、現預金、売掛金、出資金が主な増加要因となり、前渡金、未収入金が主な減少要因となった。負債・純資産サイドでは、買掛金、契約負債、新株予約権の権利行使による資本金及び資本剰余金が主な増加要因となり、未払金が主な減少要因となった。資金調達完了により、財務基盤の安定が図られ、22/12月末の自己資本比率は49.9%と前期末の36.3%から13.6ポイント上昇した。

 

キャッシュ・フロー(CF)

 

21/12期

22/12期

前年同期比

営業キャッシュ・フロー

-526

-206

320

-60.8%

投資キャッシュ・フロー

-49

67

116

-

フリー・キャッシュ・フロー

-575

-139

436

-75.8%

財務キャッシュ・フロー

-172

1,104

1,276

-

現金及び現金同等物の当期末残高

365

1,330

964

+264.2%

* 単位:百万円

 

 

主に移転損失引当金の減少がなくなったことやその他資産の減少などにより営業CFのマイナス額が縮小した。また、敷金の回収による収入の増加などにより投資CFがプラスへ転じ、フリーCFのマイナス額も縮小した。更に、新株予約権の行使による株式の発行による収入などにより財務CFは大幅なプラスとなった。以上により、22/12月末のキャッシュポジションは前期末比で264.2%増加した。

 

(4)継続企業の前提に関する注記

同社は、前事業年度まで7期連続となる営業損失及び8期連続となるマイナスの営業キャッシュ・フローを計上しており、今事業年度においても営業損失335,038千円、マイナスの営業キャッシュ・フロー206,301千円となった。これにより、継続企業の前提に関する重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在している。こうした事象又は状況を解消し事業基盤及び財務基盤の安定化を実現するために、以下の対応策を講じている。

 

【事業基盤の安定化】
徹底的なコスト削減や、事業の選択と集中により、事業基盤の安定化を図る。具体的には、既存タイトルについては、各タイトルの収益状況に応じた人員配置を行うなど運営体制の見直しを継続的に行うことによりコスト削減を図るほか、その中においても収益が見込めない既存タイトルについては、それらの事業譲渡・配信終了も視野に対応する。また、他社IPタイトルとのコラボレーションを実施するなど、他社IPの協力を得ることによりユーザーのログイン回数や滞留時間の増加を図り、売上収益の拡大を進める。今後の新規タイトルについては、新規開発に注力できる体制を構築・維持することで、高品質なタイトルの開発を推進する。人員体制及び協力企業の制作力・技術力を踏まえ、過去事例を参考に慎重に工数を見積もることで、開発スケジュールの遅延等による開発費の増加が生じないよう努める。また、IPの価値と経済条件を踏まえ収益性が高く見込まれるタイトルに対して優先的に開発・運営人員を配置することにより、同社の収益改善を図る方針である。

 

【財務基盤の安定化】
財務面では、財務基盤の安定化のため、複数社の取引金融機関や協業先と良好な関係性を築いており、引き続き協力を得るための協議を進める。なお、2022年1月11日付で発行した第三者割当による行使価額修正条項付第15回新株予約権が2022年6月23日までにすべて行使された結果、1,050,529千円の資金調達をしており、財務基盤の安定化が図られた。売上高やコスト等の会社状況を注視し、必要に応じてすみやかな各種対応策を実行する。一方、既存タイトルの売上動向、新規タイトルの売上見込及び運営タイトルの各種コスト削減については将来の予測を含んでおり、引き続き業績の回復状況を慎重に見極める必要があることから、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる。なお、財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を財務諸表に反映していない。

 

(5)「De:Lithe Φ (ディライズ ファイ)」の開発に関する現状と同社の認識

2023年2月15日に、同社が「De:LitheΦ(ディライズ ファイ)」(以下「本ゲーム」)の開発を受託している株式会社 HashPalette(以下「HP 社」)より、「De:LitheΦプロジェクトに関するご報告と対応について」及び「De:LitheΦ プロジェクトに関する追加のご報告について」(以下「本開示」)が開示されたが、本開示には同社の認識と異なる記載が含まれている。

 

3.今後の取り組み

(1)23/12期業績予想は非開示

モバイルゲーム事業を取り巻く環境の変化が激しく、同社の業績も短期的に大きく変動する可能性があること等から、信頼性の高い業績予想数値を算出することが困難との判断のもと、同社では決算業績及び事業の概況の速やかな開示に努め、業績予想については非開示としている。
既存タイトルの売上高の維持と効率的な運営体制の見直しを行い収益力の強化を図る。また、売上収益の拡大を目的に、新規で年間1~2タイトルをリリースしていく方針である。今後の新規タイトルは、新規開発に注力できる体制を構築・維持することで、開発の長期化や開発費の高騰など各種リスクの低減を図りながら、高品質なIPタイトルの開発を行う。更に、ブロックチェーンゲーム市場の急速な拡大と活性化のなかで、ブロックチェーン技術を活用したサービス開発に早期参入しノウハウを得る方針である。なお、ブロックチェーンゲームの開発にあたり体制を強化し推進するものの、受託開発方式により先行コストが増加しないよう努める。

(2)基本方針 : ゲーム事業に注力し、新規タイトルを年1~2本ペースでリリースし利益を積み上げる

【既存タイトルの効果的な運用】
売上高を維持させるとともに、効率的な運営体制とコストコントロールの徹底により収益力の向上を図る。また、他社IPタイルとのコラボレーションを積極的に実施する。

 

【新規タイトルの投入による売上収益の拡大】
IPタイトルに集中し優良案件を確保する。また、適切な開発と運用体制の構築並びに各タイトルの品質を高めることでヒット
確率を向上する。更に、海外展開を推進する。

 

【ブロックチェーンゲームへの参入】
ブロックチェーンを活用した魅力的なゲーム開発を推進する。また、市場の急速な拡大と活性化の中で、参入によりノウハウと知見を獲得する。現在既に受託案件として開発を実施中である。

 

(3)パイプライン

今後の継続した成長に向け優良IP案件を開発する。パイプラインは常に3~4本が走っている。前回発表時より、1本増加された。23/12期以降のリリースを予定しているものの、今後の状況により変動する可能性があるため、各パイプラインの進捗と情報は、情報開示が可能になったタイミングで公表する予定である。なお、このパイプラインには、「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」が含まれている。

 

【「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」  2023年春にリリース予定。

(同社決算説明資料より)

 

4.今後の注目点

22/12期は、営業損失での着地となった。「進撃の巨人 Brave Order」の売上高が計上されたことなどにより、売上高が前期比で5.8%増加したものの、22/12期の秋に配信予定であった TVアニメ『ゆるキャン△』初のスマートフォンゲーム、「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」 が更なる品質向上を目的に2023 年春の配信予定へ延期され、開発コストのみ先行して計上されたことなどが影響したものである。残念な結果となったものの、現在同社は、「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」を2023年春のリリースに向け、鋭意開発中である。事前登録者数は40万人を突破しており、2023年春リリース予定の「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」により、今後売上高が改善傾向となることが期待される。
「ゆるキャン△ つなげるみんなのオールインワン!!」がいつの時期にリリースされ、同社の売上高増加にどれ位のインパクトで寄与するのか注目される。
また、「進撃の巨人 Brave Order」は累計555万ダウンロードを突破し、同社の業績に大きく貢献している。2023年3月にはTVアニメ『進撃の巨人 The Final Season完結編』の放送が決定しており、同社では引き続きゲーム内のさらなる活性化を図るため、出演人気声優を起用した公式放送を行い、番組とゲームで連動した企画の実施や機能改善など、引き続き魅力的なイベント施策を実施する予定である。これら施策により、「進撃の巨人 Brave Order」が順調に売上を拡大できるのか注目される。
加えて、現在開発中の優良IP案件の進捗・情報からも目が離せない。今回開発中のパイプラインが上期決算時より1本追加された。どの様な魅力的な優良IP案件が追加されたのか今から発表が楽しみである。パイプラインの今後の進捗状況にも注目したい。

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役設置会社

取締役

6名、うち社外2名

監査役

3名、うち社外3名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2022年3月25日)
基本的な考え方
当社は、企業価値を継続的に高めていくためには、迅速な意思決定や適切な業務執行と共に、経営の健全性と透明性を高める経営監視システムを強化し、機能させることが極めて重要だと認識し、ステークホルダーの信頼維持のため、コーポレート・ガバナンスの充実に努めています。

 

<実施しない主な原則とその理由>

原則

実施しない理由

(補充原則3-1② 英語による情報の開示・提供)

当社の現状の外国人株主構成比率では、英語での開示の早急性は低いと考えておりますが、今後ニーズが高まれば対応を検討してまいります。

(補充原則4-2② サステナビリティ取り組みの基本方針様性に関する考え方)

当社は、サステナビリティを巡る取り組みの基本的な方針について、その重要性を認識しておりますが現状は未策定となっております。

今後の重要性を鑑み、策定に関する検討を行ってまいります。

(補充原則4-11③ 取締役会全体の

実効性の分析・評価)

当社の取締役会の構成は取締役6名及び監査役3名であり、取締役会又は取締役間において随時議論又は意見交換等が行われているところではありますが、今後、より具体的な評価手法を定め、分析・評価を行っていくことを検討してまいります。

(原則5-2 経営戦略や経営計画の

策定・公表)

当社の経営戦略は、モバイルゲーム事業に注力し、①既存タイトルの効果的運営、②新規タイトルの投入による売上収益の拡大、③海外展開、の3つを推進し収益性を高め企業価値の最大化を目指しておりますが、経営計画の公表に関しましては、モバイルゲーム事業を取り巻く環境は変化が激しく、当社の事業も短期間に大きく変動する可能性があることなどから、信頼性の高い業績予想数値を算出することが困難となっているため、決算業績および事業の概況の速やかな開示に努め、業績予想については開示を見合わせております。

 

<開示している主な原則>

原則

開示している主な原則

(補充原則 2-4①)

当社は、適正・能力のある中途採用者の積極的な採用を、性別や国籍、学歴を問わず推進しております。今後においても、新卒をふくめ女性の活躍推進を含む多様性の確保をしていくとともに、その能力に応じ管理職への登用も図ってまいります。なお、人事評価制度を用い一人ひとりが能力発揮できるよう努めておいます。

(原則3-1 情報開示の充実)

i)会社の目指すところ(経営理念等)や経営戦略、経営計画

"当社は、「Link with Fun」というスローガンのもと、「世界中にenishファンを作り出す」ことをミッションとして掲げ、ゲームデザイナー、エンジニア及びアートデザイナーが付加価値の高いサービスを生み出す会社であるとともに、グローバルマーケットに立てるクリエーター、スペシャリストを生み出す会社でもあり続けたいという経営の基本方針のもと、モバイルゲームを通じて、世界中のユーザーに新たな喜びを提供してまいります。

そのため、重要な経営課題及びその進捗状況については、株主総会や四半期ごとの決算発表その他適時に説明を行うこととしております。

また、企業価値拡大に向けた取り組み方針については、随時決算説明補足資料等の開示を行っております。

詳しくは当社IRページ(http://www.enish.jp/ir/)をご覧ください。

当社が属するモバイルゲーム業界につきましては、競争環境が激化しており、当社といたしましては継続的に良質なゲームタイトルを市場に投入することで確固たる収益基盤を確立する必要があると考えております。"

(ii)本コード(原案)のそれぞれの原則を踏まえた、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針

「コーポレート・ガバナンス基本的な考え方」の記載のとおりです。

(iii)取締役会が経営陣幹部・取締役の報酬を決定するに当たっての方針と手続

取締役の報酬は、「取締役の個人別の報酬等の内容についての決定に関する方針」に従い、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内において、社外取締役も参加する取締役会の議論を踏まえ、取締役会から一任を受けた代表取締役社長が、各取締役の職責及び実績を勘案し報酬額を決定することとしております。

(iv)取締役会が経営陣幹部の選解任と取締役・監査役候補の指名を行うに当たっての方針と手続

(1)取締役

当社の幅広い業務分野に関し、十分な知識・経験・能力を有していることはもちろんのこと、経営判断能力にすぐれ、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上に貢献することが期待できる者を候補者として指名し、取締役会にて決定しております。

(2)監査役

取締役の職務の執行に対し、独立的な立場から適切に意見を述べることができ、監査役としてふさわしい人格、識見および倫理観を有している者を候補者として指名し、監査役会の同意を得たうえで、取締役会にて決定しております。

また、社外役員候補者については、上記に加え、専門分野において高い見識や豊富な経験を有していること、客観的な立場から取締役の職務執行を監督するとともに、率直・活発で建設的な意見・提案により取締役会を活性化するための資質を備えていること、ならびに独立性判断基準を考慮しております。

(v)取締役会が上記(iv)を踏まえて経営陣幹部の選解任と取締役・監査役候補の指名を行う際の、個々の選解任・指名についての説明新任候補者、社外取締役候補者及び社外監査役候補者の選任理由については、株主総会招集通知に開示しております。

(■補充原則4-11③ 取締役会の実効性の評価)

当社の取締役会は、事前の資料配布や情報共有が図られ、適切な構成で随時議論又は意見交換等が行われるなど運営されており、取締役会は適切に機能していることから実効性は確保されていると考えております。

しかしながら、今後も引き続き改善に努めることにより、取締役会の実効性の向上を図ってまいります。

(■原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針)

当社は、株主との建設的な対話を促進するため、IR部門を設置し、アナリストや投資家および株主にタイムリーに情報提供するとともに、お問い合わせに迅速かつ適切に対応するよう努める一方で、対話に際してのインサイダー情報の管理を徹底するよう努めております。

なお、株主の意見や懸念につきましては、必要に応じて経営陣幹部や取締役会に報告しております。

 

 

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