ブリッジレポート
(9445) 株式会社フォーバルテレコム

スタンダード

ブリッジレポート:(9445)フォーバルテレコム 2023年3月期第3四半期決算

ブリッジレポートPDF

 

行 辰哉 社長

株式会社 フォーバルテレコム(9445)

 

 

企業情報

市場

東証スタンダード市場

業種

情報・通信

代表取締役社長

行 辰哉

所在地

東京都千代田区神田錦町 3-26 SC神田錦町三丁目ビル2F

決算月

3月

HP

https://www.forvaltel.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

335円

16,757,695株

5,613百万円

42.7%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

17円

5.1%

22.58円

14.8倍

139.24円

2.4倍

※株価は2/27終値。時価総額は2/27終値×発行済株式数(百万円未満切捨て)。
※ROEとBPSは2022年3月期実績、EPSとDPSは2023年3月期の会社予想。
※数値は四捨五入。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主帰属利益

EPS

DPS

2019年3月(実)

18,347

888

800

589

35.33

17.00

2020年3月(実)

21,279

1,002

965

-960

-57.56

17.00

2021年3月(実)

21,729

846

653

456

27.32

17.00

2022年3月(実)

21,801

1,068

1,001

868

52.00

17.00

2023年3月(予)

23,300

590

560

378

22.58

17.00

*単位は百万円。

 

 

フォーバルテレコムの2023年3月期第3四半期決算等について、ブリッジレポートにてご報告致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.主要なサービスの概要
3.2023年3月期第3四半期決算
4.2023年3月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

今回のポイント

  • 23/3期第3四半期決算は前年同期比13.2%の増収、同64.7%の経常減益。売上面は、新規獲得件数が順調に伸びたこと等によりユーティリティ・ビジネスで拡大した他、新型コロナウイルス感染症の影響等により低迷していたサービスの回復によりドキュメントソリューション・ビジネスなどで増加した。一方、利益面では、発電燃料の高騰を受け、原価率が増加した事などにより、ユーティリティ・ビジネスで大幅に減少した。

     

  • 第3四半期が終わり、23/3期会社計画は、前期比6.9%増収、同44.1%経常減益の予想から修正なし。IP & Mobileソリューション・ビジネスやユーティリティ・ビジネスなどを中心に売上高が順調に増加する見込みであるものの、電力事業における燃料価格の高騰に起因する仕入価格の上昇により、ユーティリティ・ビジネスで大幅な減益となることが影響する。一方、同社は今3四半期よりユーティリティ・ビジネスにおいて約款を改定し、上限の撤廃等、電気料金の体系の見直しを実施した。これにより下期以降、燃料価格の高騰に起因する仕入価格の上昇の影響が最小化される見込みである。また、23/3期の配当予想も、前期と同額の1株当たり17円(上期末7円、期末10円)の予定を据え置き。

     

  • 今後電子帳簿保存法やインボイス制度に関連した分野において様々な特需の発生が予想される。同社では、中小企業のGDX化、RPA、クラウドサービスなど、中小企業が対応を迫られている分野における新商材や新サービスの開発を積極化している。中小企業に対する豊富な顧客基盤を、今後いかにビジネスの拡大へ結び付けるのか注目される。

     

1.会社概要

中小・中堅法人向けにOA・ネットワーク機器の販売やサービスの取次ぎを展開するフォーバル(8275)の連結子会社。フォーバルの連結決算において、フォーバルテレコムビジネスグループとしてセグメントされている(22/3期はフォーバルの連結売上高の41.3%を占めた)。グループは同社の他、連結子会社4社。

 

【事業内容と企業グループ】

報告セグメントは、同社及び連結子会社である㈱FISソリューションズにおいて、光回線サービス「iSmartひかり」、法人を対象とした光ファイバー対応IP電話「スマートひかり」及びスマートフォンを利用したFMCサービス「どこでもホン」、並びに個人を対象としたISPサービス「iSmart接続-Fひかり」を中心に、合わせて情報通信機器等を提供している「IP&Mobileソリューション・ビジネス」、登録小売電気事業者として法人顧客に電力サービス「Elenova」を提供している「ユーティリティ・ビジネス」、連結子会社(株)トライ・エックスによるオン・デマンド印刷、タクトシステム㈱による印刷物・デジタルメディア・Webサイト等のプランニング・デザイン等を手掛ける「ドキュメントソリューション・ビジネス」に分かれる。

 

(株)フォーバルテレコム(フォーバルが75.1%出資)

連結子会社

(株)FISソリューションズ

100%

情報通信コンサルティング

(株)トライ・エックス

97.5%

オン・デマンド印刷及び普通印刷業

(株)タクトシステム(株)

100%

印刷物のプランニング・デザイン

(株)保険ステーション

100%

経営支援コンサルティング及び保険サービス

 

【過去10年間の業績推移と23/3期の会社予想】

 

2.主要なサービスの概要

【IP & Mobileソリューション】

◎Smartひかり
1社占有型の光ファイバーを使用している為、安定した回線速度を有したIP電話サービスを実現。全国一律のわかり易い料金プランで月々のコストがシンプルになり、さらに大幅ダウンが図られる。更に、自動迂回着信機能で万が一の時でも安心して使用できる。

 

(同社HPより)

 

◎iSmartひかり
NTT東日本・西日本が提供する光コラボレーションモデルを受け、同社がオリジナル料金で提供している光回線サービス。①バックボーンはNTTのフレッツ網を利用しているため品質が安定している、②請求の一本化ができるというメリットを持つ。おまか請求やワンビリングサービスで培われた請求一本化のノウハウが武器となっている。

 

(同社HPより)

 

 

 

(同社HPより)

 

 

◎CooVo(クーボ)
CooVo(クーボ)は、IPv6 IPoE接続方式を用いた高品質ネットワークを利用した次世代のIP電話サービス。
CooVoは網終端装置を経由しない為、混雑が緩和され顧客はIPv6 IPoE接続方式を用いた高品質ネットワークの利用が可能となる。また、一般的な通話の82%が2分以内の通話であることから、CooVoの通話料は全国一律5.5円/2分と格安に設定されている(一般的な通話設定は、8円/3分)。更に、万が一の光回線障害時でも、自動迂回着信機能があるため、顧客が指定した電話番号に着信される。更に、CooVoには、CooVo加入者同士の通話が無料、転送サービスが標準搭載、いまの電話番号がそのまま使える、IPv6 IPoE接続を用いた高品質なIP電話とインターネット接続を利用することが可能(別途、プロバイダー契約・オプション料金は不要)などのメリットがある。

 

(同社HPより)

 

◎どこでもホン  https://dokodemophone.jp/ 

 

どこでもホンには、①外出先から会社の番号を通知できる、②会社にかかってきた電話を事務所でも外出先でもどこでも受けられる、③外出先のスマホと内線通話が可能(パケット定額で通話無料)、④外線ボタン搭載(ページ切替で24ボタンまで表示)の4つの特徴がある。人出不足解消(外にいる人も会社宛の電話に出れる)、生産性向上解決(会社の電話番号通知ができるので、事務所に戻る必要がない)、長時間労働解決(顧客に通知するのは会社の番号)、働きやすい職場の構築(スマートフォン【iPhone】で、テレワークや働き方改革の強い味方)を可能にする優れたツールである。

 

【セキュリティコンサルティング】

◎セキィリティ本舗
PマークやISMSなど各種ISOの認証取得・更新のコンサルティングを提供。認証取得支援から、運用支援、更新支援、規格改訂支援、各種セミナーなど、Pマークや各種ISOに関わるサポートを行っている。プライバシーマーク(Pマーク)やISO27001(ISMS)など、各種ISOの認証取得・更新・規格改訂などのコンサルティングをはじめ、各種セミナーなども行っている。

 

(同社HPより)

 

【業務支援ソリューション】

◎おまか請求
請求書・支払通知書・納品書をWeb化でコスト削減するツールを提供。顧客登録・受注登録・料金計算、請求書発行(WEB公開)・収納代行・督促支援業務などを含んだ請求代行サービス。請求に関する業務を代行し、顧客の請求コストの削減と業務負担の軽減を図る。また、おまか請求ではユーザーがクラウドサービスを安全に利用できるよう各種セキュリティ対策を実施している。

 


(同社HPより)

 

◎Collabo One
Collabo Oneは、見込管理・顧客管理・電子契約・受注管理・料金計算・請求書発行・収納などに関する統合プラットフォームをサブスクリプションモデルで提供するサービスである。本サービスの導入により、顧客企業は顧客・受注管理から請求・収納までの全てをペーパーレスにできる他、営業数字の見える化、リアルタイムの業績管理、販売戦略の策定に役立てることができる。また、クラウドサービスであるため、テレワークが推進され働き方改革にもつながる。更に、当該統合プラットフォームは、代理店管理(手数料計算など)、見積書・各種帳票PDFデータの作成、通知メール配信、エンドユーザ向け会員サイトの提供、営業日報、各種データ出力などの便利な機能も利用することができる。

 

 

(同社決算説明会資料より)

 

【ユーティリティ・ビジネス】

◎Elenova(エレノバ)
Elenovaとは、電力自由化に伴い、同社が小売電気事業者となって、オリジナル料金で提供している電力サービス。
Electric(電気の)+nova(新星 新しい)+value(価値)から作成した新語。すべての人に、あらたな価値をもたらす電気事業の意味が込められている。
Elenovaは、電力自由化に伴い、同社が小売電気事業者として顧客に電力を提供する新電力サービス。従来電力は、地域指定の電力会社に供給されていたため、法人・個人を問わず電力会社を自由に選ぶことはできなかったが、2016年4月に電力が全面自由化されたことにより、企業、一般家庭共に電力会社を選ぶことが可能となった。現在は小売電気事業者ごとに「低価格設定」や「環境への配慮」など、様々な形態で電力が供給されている。こうした環境下、様々な小売電気事業者が誕生しているが、同社のように全国規模で中小法人を対象に事業を運営している小売電気事業者は少ない。

 

(同社決算説明会資料より)

 

◎地球にやさしいでんき
「Elenova 地球にやさしいでんき」は、二酸化炭素排出量を実質ゼロとする電力サービスである。2050年脱炭素社会の実現に向けて、世界的に環境配慮への意識が高まる中、企業の規模を問わず、環境への取り組みに対する行動が求められている。「地球にやさしいでんき」は、顧客の電気を、「地球にやさしいでんき」に変えると顧客のCO2排出量が実質ゼロになるElenovaの環境配慮型プランである。当該プランは同社の電気にJークレジット等、環境価値を取引する証書を利用し、実質的にCO2の排出量をゼロにするものである(証書の調達元については、調達状況によって変更される)。また、「地球にやさしいでんき」には、①地球にやさしい(CO2の排出を実質ゼロにすることができる)、②利用料金がお得(利用料金は各地域電力会社の標準的なプランよりもお得)、手続きが簡単(用意するのは検針票のみ)というメリットがある。

 

(同社決算説明会資料より)

3.2023年3月期第3四半期決算

(1)連結業績

 

22/3期

第3四半期

構成比

23/3期

第3四半期

構成比

前年同期比

売上高

15,820

100.0%

17,912

100.0%

+13.2%

売上総利益

4,361

27.6%

3,687

20.6%

-15.4%

販管費

3,533

22.3%

3,461

19.3%

-2.0%

営業利益

828

5.2%

226

1.3%

-72.6%

経常利益

769

4.9%

271

1.5%

-64.7%

親会社株主に帰属

する四半期期純利益

730

4.6%

138

0.8%

-81.1%

*数値には(株)インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。
*単位:百万円。

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。
営業利益のグラフは上記に加えて、「費用項目の▲は費用の増加を示す。

 

前年同期比13.2%の増収、同64.7%の経常減益
売上高は前年同期比13.2%増の179億12百万円。売上面は、新規獲得件数が順調に伸びたこと等によりユーティリティ・ビジネスで拡大した他、新型コロナウイルス感染症の影響等により低迷していたサービスの回復によりドキュメントソリューション・ビジネスやセキュリティサービスが堅調に推移したコンサルティング・ビジネスでも増加した。
営業利益は同72.6%減の2億26百万円。売上高が増加したドキュメントソリューション・ビジネスで増加したものの、発電燃料の高騰を受け、原価率が増加した事などにより、ユーティリティ・ビジネスで大幅に減少した他、モバイルサービス等の契約獲得の伸び悩みにより売上高が減少したIP&Mobileソリューション・ビジネスなどでも減少した。売上総利益率は20.6%と前年同期比7.0ポイント低下。売上高が前年同期比で増加する中、販管費が同2.0%減少したことにより、売上高対販管費比率は19.3%と同3.0ポイント低下した。この結果、売上高営業利益率が1.3%と同4.0ポイント低下した。また、前年同期に営業外費用で発生したIP & Mobileソリューション・ビジネスにおけるWBAサービスの回収率悪化による59百万円の貸倒引当金繰入額が、未納債権の回収により今期は16百万円の貸倒引当金戻入額へ転じたことなどにより、経常利益は同64.7%減の2億71百万円と営業利益の減益率よりも改善した。その他、前年同期に特別利益で計上した株式会社トライ・エックス広島事業部の事業譲渡益3億54百万円が今期なくなった反動減により、親会社株主に帰属する四半期純利益は前期比81.1%の減益となった。

 

 

第3四半期累計期間(4-12月)は、売上高が順調に拡大しているものの、今期は発電燃料の高騰を受け、低水準の経常利益となった。

 

連結売上総利益の内訳

 

22/3期

第3四半期

23/3期

第3四半期

前年同期比

 

増減額

増減率

売上高

15,820

17,912

+2,092

+13.2%

 単体

12,329

14,098

+1,768

+14.3%

 子会社

3,490

3,814

+324

+9.3%

売上総利益

4,361

3,687

-673

-15.4%

 単体

2,988

2,239

-749

-25.1%

 子会社

1,372

1,448

+76

+5.6%

売上総利益率

27.6%

20.6%

-7.0%

-

 単体

24.2%

15.9%

-8.4%

-

 子会社

39.3%

38.0%

-1.3%

-

*単位:百万円

 

個別売上総利益の内訳

 

22/3期

第3四半期

23/3期

第3四半期

前年同期比

 

増減額

増減率

売上高

12,329

14,098

+1,768

+14.3%

 ストック収益(通話系)

6,179

5,844

-334

-5.4%

 ストック収益(ネット系他)

1,895

1,708

-187

-9.9%

ストック収益(電力)

3,658

5,769

+2,110

+57.7%

 一時収益

596

776

+179

+30.1%

売上総利益

2,988

2,239

-749

-25.1%

 ストック収益(通話系)

881

815

-65

-7.5%

 ストック収益(ネット系他)

1,121

983

-138

-12.4%

 ストック収益(電力)

763

188

-575

-75.4%

 一時収益

221

252

+30

+13.9%

売上総利益率

24.2%

15.9%

-8.4%

-

 ストック収益(通話系)

14.3%

14.0%

-0.3%

-

 ストック収益(ネット系他)

59.2%

57.5%

-1.6%

-

 ストック収益(電力)

20.9%

3.3%

-17.6%

-

 一時収益

37.2%

32.5%

-4.6%

-

*単位:百万円

 

連結の売上総利益は前年同期比6億73百万円の減少、売上総利益率は同7.0ポイントの低下となった。個別ベースの売上総利益は、電力のストック収益が大幅に減少し、全体として7億49百万円減少した。また、子会社の売上総利益は、ドキュメントソリューション・ビジネスの回復などにより同76百万円の増加となった。

 

販管費の内訳

 

22/3期

第3四半期

23/3期

第3四半期

増減額

主な増減要因

販管費合計

3,533

3,461

-71

 

人件費

1,530

1,516

-14

 

支払手数料

826

772

-54

前払販売費用の償却の減少など

前年同期比△54

委託業務費

367

350

-16

 

情報処理費

208

248

39

CollaboOne(クラウド型の顧客・契約管理トータルプラット

フォーム)の開発費償却の増加など、前年同期比+39

貸倒引当金繰入額

65

22

-42

コンシューマ事業の売上債権の回収率向上などにより減少、前年同期比△42

その他

534

550

16

 

*単位:百万円

 

販管費は、前年同期比で71百万円の減少となった。前払販売費用の償却の減少やコンシューマ事業の売上債権の回収率向上などによる減少が減少要因の大きなものとなった。一方、CollaboOneの開発費償却の増加などが増加要因の大きなものとなった。

 

(2)セグメント別動向

セグメント別売上高・利益

 

22/3期

第3四半期

構成比

23/3期

第3四半期

構成比

前年同期比

 IP & Mobileソリューション・ビジネス

9,185

58.1%

8,628

48.2%

-6.1%

 ユーティリティ・ビジネス

3,658

23.1%

5,991

33.4%

+63.8%

 ドキュメントソリューション・ビジネス

805

5.1%

989

5.5%

+22.9%

 コンサルティング・ビジネス

2,171

13.7%

2,303

12.9%

+6.1%

連結売上高

15,820

100.0%

17,912

100.0%

+13.2%

 IP & Mobileソリューション・ビジネス

985

69.5%

940

124.0%

-4.6%

 ユーティリティ・ビジネス

294

20.7%

-329

-43.5%

-

 ドキュメントソリューション・ビジネス

1

0.1%

58

7.7%

+5335.6%

 コンサルティング・ビネジス

136

9.6%

90

11.9%

-33.9%

 その他

-589

-

-532

-

-

連結営業利益

828

100.0%

226

100.0%

-72.6%

*単位:百万円
*その他は、報告セグメントに含まれないセグメント間取引消去及び全社費用
*23/3期第1四半期連結会計期間より、報告セグメントごとの業績をより適切に管理するため、各報告セグメントに帰属しない本社の管理部門の一般管理費等の全社費用を、各セグメントに配賦する方法からセグメ ント利益と四半期連結財務諸表との調整額に含めて表示する方法に変更した他、セグメントに配賦すべき費用についてもより合理的な基準に基づき配賦する方法に変更した。前年同期比較については、前年同期の数値を変更後の算定方法に基づき組み替えて比較している。

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

IP & Mobileソリューション・ビジネス 売上高86億28百万円(前年同期比6.1%減)、セグメント利益9億40百万円(同4.6%減)
主にVoIPサービス、モバイルサービス等の情報通信サービス全般を提供。モバイルサービス等の契約獲得の伸び悩みにより、売上高とセグメント利益が前年同期比で減少した。また、売上高対セグメント利益率は10.9%と前年同期比0.2ポイント上昇した。

 

ユーティリティ・ビジネス 売上高59億91百万円(前年同期比63.8%増)、セグメント損失3億29百万円(前年同期は2億94百万円のセグメント利益)
電力を提供。電力サービス「Elenova」の新規獲得件数が順調に伸びたこと等により、売上高が前年同期比で大幅に増加した。一方、発電燃料の高騰を受け、原価率が増加しセグント損失を計上した。

 

ドキュメントソリューション・ビジネス 売上高9億89百万円(前年同期比22.9%増)、セグメント利益58百万円(前年同期は1百万円のセグメント利益)
主に普通印刷、印刷物のプランニング・デザイン等を行う。大口顧客との取引の堅調な伸びと、新型コロナウイルス感染症の影響等により低迷していたサービスの回復により、売上高とセグメント利益が前年同期比で増加した。売上高対セグメント利益率は5.9%と前年同期比5.7ポイント上昇した。

 

コンサルティング・ビジネス 売上高23億3百万円(前年同期比6.1%増)、セグメント利益90百万円(同33.9%減)
主に経営支援コンサルティング、保険サービス及びセキュリティサービス等を行う。セキュリティサービスの堅調な推移により、前年同期比で売上高は増加したものの、保険サービスの経費の増加等によりセグメント利益は減少した。売上高対セグメント利益率は3.9%と前年同期比2.4ポイント低下した。

 

 

(3)四半期業績の推移

 

23/3期第3四半期(10-12月)は、前年同期比増収減益となった。電力サービス「Elenova」の新規獲得件数が順調に伸びたこと等により、売上高が前年同期比で大幅に増加した一方、発電燃料の高騰を受け、原価率が上昇したことが影響した。

 

 

23/3期第3四半期(10-12月)は、前四半期比増収増益となった。

 

 

 

23/3期第3四半期(10-12月)のユーティリティ・ビジネスのセグメント利益は、黒字へ転じた。

 

(4)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

財政状態

 

22/3月末

22/12月末

 

22/3月末

22/12月末

 現預金

1,299

1,333

 仕入債務

2,605

3,182

 売上債権

3,769

4,100

 短期有利子負債

2,164

2,422

 たな卸資産

384

326

 未払金

2,657

2,569

 有形固定資産

89

107

 長期有利子負債

-

-

 無形固定資産

926

988

負債合計

8,706

9,120

 投資その他

1,980

1,820

純資産合計

2,342

2,219

資産合計

11,049

11,340

負債純資産合計

11,049

11,340

*有利子負債=借入金
*単位:百万円

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

22/12月末の総資産は、22/3月末比2億91百円増の113億40百万円。資産サイドでは現預金、売上債権、未収入金等が主な増加要因で、長期前払費用、投資その他の資産のその他等が主な減少要因となった。負債・純資産サイドでは、仕入債務、短期借入金等が主な増加要因で、未払金、未払法人税等、賞与引当金、未払消費税、剰余金の配当による利益剰余金等が主な減少要因となった。22/12月末の自己資本比率は19.4%と22/3月末の21.0%から1.6ポイント低下した。

 

(5)新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書の作成

株式会社東京証券取引所の市場区分の見直しに伴い、同社は2022年4月より東証スタンダード市場へ市場変更となった。しかし、同社は移行基準日時点(2021年6月30日)において、当該市場の上場維持基準を充たしていないことから、新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書を作成した。なお、当該市場の上場維持基準を充たしていないのは流通株式比率のみであり、移行基準日時点における流通株式比率は20.9%と上場維持基準である25%を4.1%下回った。
同社では流通株式比率の適合に関して、親会社である株式会社フォーバルが保有する同社株式の立会外分売による実現を基本方針としている。現在の同社株式の出来高を考慮の上、分売の際の株式価格および株式数や時期等の要件について、現在フォーバル社と協議を重ねており、2025 年 3 月迄に流通株式比率の適合を実現する予定である。

 

 

【課題と取組内容】
同社は、株式の分売にあたり、下記のリスク管理による業績の安定および新たな取組による業績の向上、そしてこれらの成果について株式価格の適切な評価を受ける事が重要な課題であると考えている。

 

(1)リスク再発の回避による業績の安定
2020年3月期に、大口の卸取引先の破産手続き開始決定に伴う特別損失が発生した。それを受け、同社は代表取締役を委員長とする与信管理委員会を設置、以降、取引先の与信管理を徹底している。また、2021年3月期において、2020 年 12月から 2021年1月にかけて発生した、日本卸電力取引所における電力取引価格の異常な高値の影響を受け、電力の仕入価格が高騰した。これに対応し、同社は2021年3月に仕入先との仕入契約を、日本卸電力取引所の電力取引価格の影響を回避するものに改定した。

 

(2)事業に関する新たな取組による業績の向上
今後DXを活用した中小企業向けのサービスの提供と、同社内の働き方改革による業績の向上に取組み、株式価格への反映を図る。

 

① 「CollaboOne」の推進
同社は、中小企業に向けて、顧客管理・販売管理・請求回収等、根幹業務を統合したクラウド型プラットフォーム「CollaboOne」をサブスクリプションモデルで提供している。多大な初期投資を強いる事なく、中小企業のDX化の推進をサポートする。

 

② 「どこでもホン」の推進
IPーPBXとスマートフォンを連携し、場所に関係なくオフィスの固定電話の回線を利用できるサービス「どこでもホン」で、中小企業のリモートワークの推進をサポートする。

 

③ RPAの活用による同社内の働き方改革
RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の活用によりルーティン業務の工数を最小化し、未来に繋がる創造的な業務の時間を確保する。
なお、同社では上記の課題の取組は開始して間もないものもあり、同社の事業規模に一定の影響を与え、株式価格の適切な評価を得るには、概ね3年の期間を要すると判断しており、上場維持基準の適合に向けた計画期間はそれを反映したものとなっている。

 

4.2023年3月期業績予想

(1)連結業績

 

22/3期 実績

構成比

23/3期 予想

構成比

前期比

売上高

21,801

100.0%

23,300

100.0%

+6.9%

営業利益

1,068

4.9%

590

2.5%

-44.8%

経常利益

1,001

4.6%

560

2.4%

-44.1%

親会社株主に帰属

する当期純利益

868

4.0%

378

1.6%

-56.5%

*単位:百万円

 

23/3期の業績予想は、前期比6.9%増収、同44.1%の経常減益
第3四半期が終了し、23/3期会社計画は、売上高が前期比6.9%増の233億円、経常利益が同44.1%減の5億60百万円の予想から修正なし。
フォーバルグループの共通テーマであるGDX化を促進するためのグループシナジーの最大化の実現に向け、今後更にフォーバルとの連携を強め、同社の商材を導入している全国のフォーバルグループのアイコン顧客に対して、他の商材を積極的に販売する方針である。売上高面では、IP & Mobileソリューション・ビジネスやユーティリティ・ビジネスなどを中心に売上高が順調に増加する見込みである。
一方、利益面では、ユーティリティ・ビジネスの小売電気事業で発生した損失が第3四半期までの業績に大きな影響を与えている。同社が提供する電気の料金のうち、発電燃料の価格で変動する燃料費調整額については、平時を想定した約款により、単価に上限が設けられていた。しかし、同料金に係る仕入価格がウクライナ情勢等による発電燃料の高騰を受け、その上限を上回ったことが影響した。同社は今3四半期よりユーティリティ・ビジネスにおいて約款を改定し、上限の撤廃等、電気料金の体系の見直しを実施した。これにより通期における燃料価格の高騰に起因する仕入価格の上昇の影響は今後最小化する見込みである。
売上高営業利益率は2.5%と前期比で2.4ポイント低下する計画である。その他、連結子会社における事業譲渡による特別利益の計上がなくなる反動により、親会社株主に帰属する当期純利益の減少率が拡大する予定である。
こうした一方で、ユーティリティ・ビジネスは顧客獲得が順調に進み、売上高の成長トレンドが維持される見込みである。
また、23/3期の配当予想も、前期と同額の1株当たり17円(上期末7円、期末10円)の予定を据え置き。連結配当性向は、75.2%となる見込み。

 

(2)23/3期下期の取り組み

下期の最優先の取り組みは、ユーティリティ・ビジネスにおける、通期業績への影響範囲の最小化である。
また、フォーバルグループの共通テーマは、GDX化を促進するためのグループシナジーの最大化である。このフォーバルグループの共通テーマの実現に向け、同社グループでも、ビリングプロバイダーとしての進化の促進、②企業スコアリングのためのビッグデータ供給の実施という2つの共通テーマを設け、各事業を推進していく。
※「GDX(グリーンデジタルトランスフォーメーション)は、「GX(グリーントランスフォーメーション)」と「DX(デジタルトランスフォーメーション)」を合わせたフォーバル独自の造語である。

 

◎燃料費調整額に関する対策
同社が提供する電気の料金のうち、発電燃料の価格で変動する燃料費調整額については、平時を想定した約款により、単価に上限が設けられていた。しかし、23/3期上期は、新型コロナからの需要回復、ロシアによるウクライナ侵攻、急激な円安などが影響し燃料価格が高騰し、燃料の仕入価格が同社の約款上の燃料費調整単価の上限を超過する事態となった。これに対応し同社は、第3四半期に約款の改定を実施する。これにより、下期より燃料費調整単価の上限が撤廃され、電気の料金体系の変更を随時実施することが可能となる。通期における燃料価格の高騰に起因する仕入価格の上昇が通期業績へ与える影響は、今後最小化される見込みである。

 

◎ビリングプロバイダーとしての進化の促進
全国のフォーバルグループのアイコン顧客における同社商材の導入拡大
全国のフォーバルグループのアイコン顧客において、同社の商材を1つ以上導入している比率は約70%となっている。しかし、個々の商材でみれば、ISP・ホスティング39%、光コラボ29%、ソフトバンクモバイル15%、スマートひかり30%、と、最も導入率が高い商材でも過半数に届いていない。今後、既存顧客における追加での商材の導入拡大を目指す。そのために、顧客ごとの未導入の商材の状況を可視化するとともに、フォーバルに対する提案支援や知識アップ支援を強化する。加えて、電子帳簿保存法やインボイス制度、中小企業のGDX化、RPAクラウドサービスなど、中小企業が対応を迫られている分野において、新商材や新サービスの開発を強化する。

 

【今期の重点取組み】
◆CollaboOne事業を推進
◆Web販売の強化を通じて同社による直接販売の比率を高める
◆第三者認証などのコンサル獲得を強化
◆電力小売事業[地球にやさしいでんき]を推進
◆既存のコンシューマ顧客への商材の追加導入
◆電力事業の既存顧客へのガス小売の開始を検討(低リスク検証後)

 

企業のGDXに関わるビリングプロバイダーを目指す
上記の重点取組み以外にも、通信分野に留まることなく、CO2の削減などの環境への取組みやリモート・電子化・クラウドなどの働き方改革を推進するための業務効率の改善に貢献する新商材と新サービスの開発にもチャレンジすることで、企業のGDXに関わるビリングプロバイダーとしての地位を確立する。更に、フォーバルテレコムの商流でワン・ビリング(一括請求)を実現するとともに、企業スコアリングのためのビッグデータの供給へつなげる。

 

◎企業スコアリングのためのビッグデータ供給の実施
フォーバルグループは、今後中小企業の伴走型アドバイザーの育成と中小企業スコアリング機能の基盤構築(きづなPARK)の構築を本格化する。中小企業へのGDXツールの提供やCollaboOneの拡大により蓄積されたワン・ビリングのデータは、中小企業向けESGスコアリングの構築に必要なビッグデータの蓄積に直結する。同社は、これらビッグデータをきづなPARKへ供給する。

 

【主要事業マップ】

(同社決算説明会資料より)

 

同社のWeb販売による直接販売は、GX商材においては[地球にやさしいでんき]が、DX商材においてはCollaboOneが中心的な役割を担う。

 

(3)通期業績予想に対する進捗率と第4四半期(1-3月)の業績推移

 

23/3期

会社計画

23/3期

第3四半期累計期間 実績

進捗率

売上高

23,300

17,912

76.9%

営業利益

590

226

38.4%

経常利益

560

271

48.4%

親会社株主に帰属

する四半期純利益

378

138

36.5%

*単位:百万円

 

 

通期会社計画の達成に向け、売上高は順調に進捗しているものの、各段階利益については少し遅れ気味の進捗となっている。しかし、今第4四半期(1-3月)の業績は過去の第4四半期と比較し、売上高、経常利益ともに特段多すぎるということはなく、今後達成可能な水準と言えよう。

 

5.今後の注目点

同社の23/3期第3四半期決算は、前年同期比13.2%増収ながら、同64.7%の経常減益となった。ユーティリティ・ビジネスにおいて発電燃料の高騰により、原価率が増加したことがその理由である。23/3期上期は、新型コロナからの需要回復、ロシアによるウクライナ侵攻、急激な円安などが影響し燃料価格が高騰し、燃料の仕入価格が同社の約款上の燃料費調整単価の上限を超過する事態となった。これに対応し同社は、約款の改定を実施し下期より燃料費調整単価の上限を撤廃したことで、電気の料金体系の変更を随時実施することが可能となった。これにより燃料価格の高騰に起因する仕入価格の上昇が通期業績へ与える影響は、今後最小化される見込みとなった。同社の今第3四半期(10-12月)の経常利益は、今第1四半期(4-6月)及び第2四半期(7-9月)に比べ、改善傾向が示された。これは、23/3期第3四半期(10-12月)のユーティリティ・ビジネスのセグメント利益が、黒字へ転じたことが寄与したものである。一連の施策の成果と言えよう。一方、主力のIP & Mobileソリューション・ビジネスにおいては、今第3四半期(10-12月)の売上高と経常利益は、今第1四半期(4-6月)及び第2四半期(7-9月)に比べ、緩やかながら減少傾向が続いている。モバイルサービス等の契約獲得の伸び悩みにより、通話系のストック収益とネット系他のストック収益が減少傾向にあることが影響している。現在同社は、親会社であるフォーバルとの連携を更に強め、同社の商材を導入している全国のフォーバルグループのアイコン顧客に対して、他の商材を積極的に販売すべく、顧客ごとの未導入の商材の状況を可視化するとともに、フォーバルに対する提案支援や知識アップ支援を強化している。第3四半期決算においては、残念ながらこうした取組みの成果を確認することができなかった。第3四半期の各段階利益の通期計画に対する進捗率が悪いことから、今期の利益計画の達成が難しいとの印象を受けるが、今第4四半期の利益計画は過去の実績と比較しても特段強すぎる計画とはなっていない。ユーティリティ・ビジネスの出血が痛手となる中で、全社一丸となって、今期会社計画の達成に向けてどこまで挽回できるのか注目される。
加えて、今後電子帳簿保存法やインボイス制度に関連した分野において様々な特需の発生が期待される。同社では、中小企業のGDX化、RPA、クラウドサービスなど、中小企業が対応を迫られている分野において、新商材や新サービスの開発を強化している。中小企業に対する豊富な顧客基盤を、いかにビジネスチャンスに結び付けるのか注目される。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態および取締役・監査役の構成

組織形態

監査等委員会設置会社

取締役(監査等委員含む)

8名、うち社外2名

監査等委員

3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2022年6月27日

 

<基本的な考え方>
当社では、取締役会を唯一の経営意思決定機関として位置付けております。
定例取締役会を毎月開催するほか、重要案件が生じる都度臨時取締役会を機動的に開催し、迅速かつ的確な経営判断を行っております。
また、企業経営情報の積極的な開示を目的として、適時に当社のホームページにおいて財務情報に限定しないディスクロージャーを行っております。
当社は、監査等委員設置会社形態を採用しており、同形態により十分にガバナンスが機能していると認識しております。

 

<コーポレート・ガバナンス・コード各原則の実施について>
実施をしないコード:11項目、そのおもな原則と理由

原則

実施しない理由

(補充原則2-4-1 人財の多様性に関する考え方)

当社は、社員を「人財」として、経営における重要な資源と考えております。能力や適性、実績を重視する、人物本位の採用・配属・登用を行っており、性別や年齢、国籍や新卒・中途採用等の属性で区別が生じる規程や制度は設けておりません。一方、育児や介護を担う社員に向けては、仕事との両立を可能とする、保育・介護費用の支援と勤務時間の特例を定めた規程を設け、長く安心して働く事ができる環境を整えております。また、人財育成においては、OJTに偏る事なく、年度毎に計画を定め、外部講師やEラーニングによる能力研修を実施しております。なお、当社では前述のとおり、人物本位で人事を運用しており、また例年、新規採用者は新卒・中途採用者を合わせて10名前後の規模である事から、社員の属性別の数値目標は設けておりませんが、今後中期経営計画における人財計画を策定する過程で、必要に応じて検討してまいります。

(原則3-1 情報開示の充実)

(1)会社の目指すところ(経営理念等)や経営戦略、経営計画

会社の目指すところ(経営理念等)は、「社是」であり、「社員・家族・顧客・株主・取引先と共に歩み社会価値創出を通してそれぞれに幸せを分配することを目指す」を基本理念に中期経営計画を策定しております。しかし当社の事業環境における経営状況の変化は激しいため、柔軟な対応が阻害されないよう、現在、中期経営計画は公表をしておりません。なお、公表はしておりませんが中期経営計画の目標に対する実績分析は毎回実施し、毎年度の経営戦略・経営計画に反映させるとともに、次期中期経営計画に反映しております。

(2)本コードのそれぞれの原則を踏まえた、コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針は、コーポレート・ガバナンスに関する報告書「1.基本的な考え方」に記載しております。

(3)取締役会が経営陣幹部・取締役の報酬を決定するに当たっての方針と手続「II経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況」の「1.機関構成・組織運営等に係る事項」の【取締役報酬関係】「報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容」をご参照ください。

(4)取締役会が経営陣幹部の選解任と取締役・監査役候補の指名を行うに当たっての方針と手続取締役候補の指名にあたっては、当社の社是を理解し、的確かつ迅速な意思決定、適切なリスク管理、業務執行の監視および会社の各機能と各事業部門をカバーできるバランスを考慮し、適材適所の観点より総合的に検討し、取締役会で決議しております。

(5)取締役会が上記(4)を踏まえて経営陣幹部の選解任と取締役・監査役候補の指名を行う際の、個々の選解任・指名についての説明取締役候補者の指名理由は、「株主総会招集ご通知」の参考書類に記載しております。

(補充原則4-2-1 中長期的な業績と連動する報酬体系)

当社は、経営陣の報酬額を「II経営上の意思決定、執行及び監督に係る経営管理組織その他のコーポレート・ガバナンス体制の状況」の「1.機関構成・組織運営等に係る事項」の【取締役報酬関係】「報酬の額又はその算定方法の決定方針の開示内容」に記載した方針と手続きに則り決定しております。

中長期的な業績と連動する報酬の割合や、現金報酬と自社株報酬との割合については、検討してまいります。

(補充原則4-8-3 独立社外取締役)

当社の取締役会は8名で構成されており、うち取締役監査等委員は3名、そのうちの2名に、独立社外取締役を選任しております。2名のうち、1名は公認会計士、1名は弁護士の資格を有しており、ともに専門能力と経験をバックボーンとした、企業倫理・コンプライアンス・内部統制に関する高い知見を有しております。取締役会は、すべての取締役監査等委員が出席し、取締役の業務執行の状況を監視できる体制となっており、支配株主との取引については、独立社外取締役の知見を重用し、厳正な審議と適正な決議が為されております。独立社外取締役の比率および特別委員会の設置とも、現時点では当補充原則の要求に充足しておりませんが、取締役会の監視・

監督機能の維持乃至強化を重視し、今後検討してまいります。

(原則5―2経営戦略や経営計画の策定・公表 )

当社は、中期経営計画を策定しておりますが、当社の事業環境における経営状況の変化は激しいため、柔軟な対応が阻害されないよう、中期経営計画は公表をしておりません。なお、公表はしておりませんが中期経営計画の目標に対する実績分析は毎回実施し、毎年度の経営計画に反映させるとともに、次期中期経営計画に反映しております。

 

<開示している主な原則>

原則

開示している主な原則

(原則1-4 政策保有株式)

当社では政策保有株式は現在保有しておりません。また、今後も原則として政策保有は行わない方針です。

(原則3-1―3 サステナビリティへの取組、人的資源や知的財産への投資について)

(1)サステナビリティへの取組について当社の、サステナビリティへの取組に関する基本方針は、「環境対策に関する方針」として、当社ホームページで開示しております。

・環境対策に関する方針URL:https://www.forvaltel.co.jp/company/environment.html

具体的な取組内容は、次の通りとなります。

《営業活動を通した取組》

主力事業セグメントにおいて法人顧客に向け、CO2排出係数ゼロの電力や、ペーパレスおよびリモートワークを可能とする業務ソリューションを提供する事で、脱炭素社会と働き方の多様性を推進しております。

・CO2排出係数ゼロの電力サービス「ELENOVA地球にやさしいでんき」

URL:https://elenova.jp/

・ペーパレスおよびリモートワークを可能とするオール・イン・ワンの業務

ソリューション「CollaboOne」

URL:https://www.forvaltel.co.jp/dx.html

・オフィスの電話がどこでもつながる通信ソリューション「どこでもホン」

URL:https://www.forvaltel.co.jp/dx.html

《営業外の取組》

当社では、新型コロナウイルス感染症発生以前より、自社の働き方改革として、リモートワークと業務のペーパレス化に取組んでまいりました。その具体的な成果として顕れるオフィスの電力利用とコピー用紙の利用の削減量およびそこから算定されるCO2排出の削減量を数値化、社員に告知する事により、サステナビリティへの取組に対する意識を高めております。また当社は、開発途上国で教育支援を行っている国際NGO団体の法人パートナーに参画しており、団体職員による社員へのレビューの場を設けております。

(2)人的資本への投資等について当社は、社員を「人財」として、経営における重要な資源と考えております。投資等の取組については前記の「(補充原則2-4-1 人財の多様性に関する考え方)」をご参照ください。

(3)知的財産への投資等について当社の主な収益は、電気通信や電力等のトラフィックの卸しと小売りから成り、その商流自体は、特に知的財産への投資を要するものではありません。但し現在、こうした卸しや小売りと、前記の「CollaboOne」「どこでもホン」等、当社の企画乃至開発から出自するサービスとの一体提供を推進しており、これらのサービスについては特許出願等、知的財産権の確保に向けた投資を、実施もしくは検討しております。

(原則4-9 独立社外取締役の独立性判断基準及び資質)

当社は、会社法及び東京証券取引所が定める独立性基準を満たしていることに加え、誠実な人柄、高い見識と能力を有し、当社の経営に対し真摯かつ建設的に助言できる経験を重視しております。

(補充原則4-11-1取締役選任に関する方針・手続)

当社は、取締役会は多様な知識、経験、能力を備えた構成員により構成されることが必要であると考えております。すなわち、業務執行の監督と重要事項に係る意思決定をするためにはこのような構成員により取締役会の多様性が確保されることが不可欠であると考えております。なお、当社は取締役8名のうち非業務執行取締役4名(内、監査等委員3名)を選任しており、業務執行取締役の業務執行を監督する体制を構築しております。

(原則5-1 株主との建設的な対話関する方針)

当社では、IR担当取締役を選任するとともに、経営企画部をIR担当部署とし、株主構成の把握に努め、効果的な対話を行っております。株主・投資家の要望に応じて代表取締役、IR担当取締役、IR担当部署が対応し、株主・投資家との円滑な対話を実践するために、IR担当部署が中心となって関連部門間の連携を図っております。代表取締役による決算説明会の開催や国内外の機関投資家からの取材対応をするほか、説明会資料を適宜、当社ウェブサイトに掲載しております。また、株主・投資家との対話で得られた意見は必要に応じて取締役(監査等委員を含む)にフィードバックして、企業価値の向上に努めております。なお、株主・投資家との対話に関しては、内部情報管理規程に基づきインサイダー情報の漏洩防止に努めております。

 

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