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(4829) 日本エンタープライズ株式会社

スタンダード

ブリッジレポート:(4829)日本エンタープライズ 2024年5月期第2四半期決算

ブリッジレポートPDF

 

植田 勝典 社長

日本エンタープライズ株式会社(4829)

 

 

企業情報

市場

東証スタンダード市場

業種

情報・通信

代表者

植田 勝典

所在地

東京都渋谷区渋谷1-17-8 松岡渋谷ビル

決算月

5月

HP

https://www.nihon-e.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

129円

38,534,900株

4,971百万円

2.2%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

2.00円

1.6%

2.85円

45.3倍

124.52円

1.0倍

*株価は1/12終値。発行済株式数、DPS、EPS、BPSは24年5月期第2四半期決算短信より。ROEは前期実績。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2020年5月(実)

3,588

267

310

176

4.40

2.00

2021年5月(実)

4,346

338

355

134

3.35

3.00

2022年5月(実)

4,019

102

153

71

1.81

2.00

2023年5月(実)

4,210

180

190

103

2.68

2.00

2024年5月(予)

4,500

210

220

110

2.85

2.00

* 予想は会社予想。単位:百万円、円。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下、同様。21年5月期の配当には記念配当0.50円/株を含む。

 

日本エンタープライズ(株)の2024年5月期第2四半期決算概要と今後の見通しについてご報告致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2024年5月期第2四半期決算概要
3.セグメント別事業概況
4.2024年5月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 24年5月期第2四半期の売上高は前年同期比4.5%増の22億2百万円。クリエーション事業が減収も、システム開発サービス、その他サービスなど、ソリューション事業が好調。営業利益は同20.1%増の1億18百万円。原価率の高いソリューション事業の増収により売上総利益は減益となったが、広告宣伝費、人件費の減少等により、販管費が同5.1%減少した。四半期純利益は同76.2%増の94百万円。特別利益に投資有価証券売却益16百万円を計上した。

     

  • 業績予想に変更は無い。24年5月期の売上高は前期比6.9%増の45億円、営業利益は同16.4%増の2億10百万円の予想。自社IPを有効活用したグロースコンテンツの拡充や新規コンテンツの創出、キッティング支援の新たなビジネスモデルによるサービス展開、社会のDX推進に対応したシステム開発サービスや業務支援サービスの伸長等により増収増益を図る。配当は前期同額の普通配当2.00円/株を予定している。予想配当性向は70.2%。

     

  • 24年5月期上期の通期予想に対する進捗率は売上高49.0%、営業利益56.6%。売上高はほぼ例年並みで、営業利益は順調に推移している。依然としてソリューション事業が好調な一方、利益率の高いクリエーション事業は足踏み状態が続いている。下半期でのクリエーション事業の回復及びそれに伴う売上・利益の上積みをどこまで進めることができるのか、注目していきたい。

     

1.会社概要

モバイルソリューションカンパニーを標榜。個人向けスマートフォンアプリの開発・提供、企業向けシステム開発、モバイルキッティング、e コマース等のサービスを提供しており、事業セグメントは、自社IP(Intellectual Property)を活用したアプリケーションやシステムを提供する「クリエーション事業」と企業の業務用ソフトウェアやシステムの開発を請け負う「ソリューション事業」に分かれる。また、DXを背景に新たなサービスの創出にも取り組んでいる。
2001年2月16日に大阪証券取引所ナスダック・ジャパン市場(現JASDAQ市場)へ株式上場。2007年7月10日に東京証券取引所市場第二部への市場変更、2014年2月28日に同市場第一部の指定を経て、2022年4月4日に同スタンダード市場へ移行。

 

1-1 経営理念

同社の経営理念は「綱領・信条・五精神」及び「日エン経営原則」に刻まれており、「これを繰り返し学ぶ事で基本理念を永遠に堅持していく」事が同社社員の責務。こうした正しい考えと正しい行動の下にこそ、長い目で見た「株主価値の極大化」、すなわち「資本という大切な“お預かりもの”を1円もムダにせず、最大化していくことが可能である」と言うのが同社を率いる植田社長の考えである。そもそも同社は、「社業を通じて社会のお役に立ちたい」という強い一念から植田社長が興した会社であり、IT技術により様々なコンテンツやソリューションを提供する事でお客様の満足度を高めると共に社会貢献していく事を目指している。こうした植田社長の経営哲学の下、創業初年度の経常利益は、ほぼ全額が日本赤十字社・社会福祉施設・児童養護施設等に寄付され、東日本大震災や能登半島地震等の天災の折には、被災した方々の支援と地域の復興に寄与するべく日本赤十字社に寄付が行われている。

 

綱領

我々は商人たるの本分に徹しその活動を通じ社会に貢献し、文化の進展に寄与することを我々の真の目的とします

信条

我々は以下に掲げる五精神をもって一致団結し力強く職に奉じることを誓います

私たちの遵奉する精神

一、商業報国の精神

一、忘私奉職の精神

一、収益浄財の精神

一、力闘挑戦の精神

一、感謝報恩の精神

 

「綱領」を経営の礎に、グループ全体で「信条」「五精神」を共有し、ビジョンを目指して事業活動に取り組み、「21世紀を代表する、社会をより良い方向に変える会社」を目指している。

 

1-2 企業グループ(連結子会社8社、非連結子会社2社)

連結子会社は、業務支援、アプリ/WEBサイト企画・開発・運用等の(株)ダイブ、アプリ/システム開発~運用、デバッグ等の(株)フォー・クオリア、音声通信関連ソリューションの(株)and One、スマートフォン向けキッティング支援ツール等の(株)プロモート、アプリ/システム開発等の(株)会津ラボ、太陽光発電の(株)スマート・コミュニティ・サポート、電子商取引サービス「いなせり」、「いなせり市場」の企画・開発・運営を手掛けるいなせり(株)、2022年12月に設立したDX推進サポート等の㈱アップデートサポートの8社。非連結子会社は、コンテンツ運営等を行うNE銀潤(株)、米国の日系企業向け業務支援やアライアンス構築を手掛けるDive Global Access, Inc.の2社。

 

1-3 事業概要

報告セグメントは、クリエーション事業とソリューション事業の2つ。最近の事業動向や充実したIR活動実施の観点から、2024年5月期第1四半期決算より、各報告セグメントの内訳を改称・改編している。

 

(1)クリエーション事業
自社IP(Intellectual Property)を活用したコンテンツサービス、ビジネスサポートサービス、及び再生可能エネルギーの提供などを通じて新しいライフスタイル、ビジネススタイルを創造している(「その他」を「再生可能エネルギー」に改称)。

◎コンテンツサービス
ゲームや総合電子書籍サービス等のエンターテイメント系のコンテンツ、「ATIS交通情報サービス」、「女性のリズム手帳」、「ラッキーステーション」、更には一般消費者向け鮮魚ECサイト「いなせり市場」といったライフスタイル系のコンテンツを提供している。

 

エンターテインメント

通信キャリア向け定額制サービスにおいて提供しているゲームや多彩なジャンルをカバーした総合電子書籍など様々なコンテンツを提供している。自社IP等を活用し他社との協業等により事業を拡大中。

 

(例)

「ちょこっとゲーム forスゴ得」

通信キャリア向け定額制サービスにおいて100種類以上のゲームを提供しているゲームポータルサイト

 

「BOOKSMART」

多彩なジャンルをカバーした総合電子書籍

ライフスタイル

「ATIS交通情報」

全国の高速道路・一般道路の情報を詳しく知りたいお客様に役立つ機能を搭載した実用サービス。2023年10月からはプロドライバー向け「プロコース」の提供を開始した。

「女性のリズム手帳」

月間20万ユーザーが利用する女性のための「美」と「健康」をサポートするアプリ。機能性を向上させるとともに、中年層向けコンテンツを拡充している。

 

「いなせり市場」

一般消費者が、豊洲市場の仲卸の目利きに適った水産物等を購入できるECサイト。

 

「ラッキーステーション」

レジャーやグルメ、ショッピングの他、学びや健康、育児・介護など幅広いジャンルの優待割引を受けられるサービスを提供しているWebサイト。

(同社資料を基に作成)

 

◎ビジネスサポートサービス

キッティング支援

人的作業の軽減を可能とし「生産性」「正確性」の向上を実現できるキッティング支援ツール『Kitting-One』等と、同ツールを用いた請負業務を提供している。

交通情報

全国の高速道路・一般道路の状況のみならず、地域に密着した気象情報・鉄道遅延情報をTV局やFM局へ24時間提供している。

 

交通事象をマップ上で確認できる物流企業向け交通情報サービス『ATIS on Cloud』や、車両動態管理システム『iGPS on NET』を提供している。

コミュニケーション

操作性・柔軟性に優れたビジネスフォン環境を提供するIP-PBXコミュニケーションシステムは、多くの通信事業者が提供するIP電話サービスの接続試験・技術確認をクリアしており、高品質な通話を実現している。

EC・ASPサービス等

見積業務を効率化する電子見積業務支援ASPサービスは5つの入札機能から成り、特に利用が多い「リバースオークション」は競り下げ式オークションにより公明正大な取引を実現している。

 

自治体向けの観光振興アプリや、社員研修を実施・管理するeラーニング等を提供している。

 

飲食事業者向けECサイト『いなせり』を東京魚市場卸協同組合(仲卸)等と連携を図り、水産物や青果の販売サービスを提供している。

(同社資料を基に作成)

 

◎再生可能エネルギー
山口県における再生可能エネルギー(太陽光発電)による地域活性化を推進している。

 

(2)ソリューション事業
クリエーション事業で培ったノウハウを活かし、法人からの依頼によりシステムを開発するシステム開発サービス、業務支援サービスや、端末周辺サービスを含むその他サービスなど、ITソリューションの開発を通じて顧客のビジネスに新しい価値を提供している。
24年5月期第1四半期より内訳を「システム開発サービス」「業務支援サービス」「その他サービス」に改編した。

 

 

◎システム開発サービス
AI、IoT、セキュリティ関連システムの需要が増大する中、コンサルティングから開発、保守・運用、ユーザーサポート、販売促進までトータルソリューションサービスを提供している。

 

◎業務支援サービス
大手通信キャリアをはじめとした各種企業に対し、高度人材により上流工程の業務を常駐型で支援している。

 

◎その他サービス
主力サービスに付随し拡大しているサービスで、端末周辺環境の整備を支援している。

 

中古端末の買取販売サービス

厳正なグレーディング(査定)後、世界基準のソフトを使用したデータ消去を実施している。

各種商材販売

携帯ショップで多く利用されているガラスコーティング剤やWi-Fiなど、端末周辺環境を支援する商材を販売している。

その他

広告や物販などを取り扱っている。

(同社資料を基に作成)

 

1-4 経営環境と事業方針

サステナビリティの重要性を追い風に、社会におけるDXが一層加速していくことが予想されている。
加えて、高度なデジタル化・ネットワーク化によりモバイルコンテンツ関連市場も堅調に推移し、今後の拡大が予想されている。
このような状況下、様々なIT機器を通して顧客に新しい価値を提供するとともに社業を通じて社会貢献していく事を目指している同社は、既存サービスの強化はもちろん、新サービスの創出を積極的に推進していく考えだ。

 

(同社資料より)

 

1-5 ESGについて

持続可能な社会実現と企業価値の向上を目指し、以下のような取り組みを行っている。

E:環境

・デジタル化支援サービス

  エネルギーマネジメントシステムや、AIやRPA等の技術を活用した

  人的作業の省力化に向けたサービスを提供

・リサイクル支援サービス

  スマートフォン等の不要端末を買い取り、データ消去の上で販売

・再生可能エネルギー開発

  山口県宇部市にて太陽光発電による発電及び電力を販売

S:社会

・多様な人材の活躍に向けた取り組み

  早朝勤務制度導入、テレワーク体制構築運用、女性管理職登用、

  人事評価・教育制度整備、産前産後・育児・介護休暇 等

 

・社会貢献活動

  最終利益の1%相当額を寄付金として積み立て

G:ガバナンス

・経営の健全性及び透明性の確保に向けたコーポレート・ガバナンス体制の構築

・取締役及び監査役のスキルマトリクス作成

・取締役会実効性評価の実施

・企業理念に基づく企業倫理の浸透と各種法令及びコンプライアンスの徹底

・すべてのステークホルダーへの的確な情報開示

 

1-6 ROE分析

 

18/5期

19/5期

20/5期

21/5期

22/5期

23/5期

ROE(%)

3.4

2.0

3.6

2.7

1.5

2.2

売上高当期純利益率(%)

4.3

2.9

4.9

3.1

1.8

2.5

総資産回転率(回)

0.6

0.6

0.6

0.7

0.7

0.7

レバレッジ(倍)

1.2

1.2

1.2

1.2

1.2

1.2

*同社決算資料を基に(株)インベストメントブリッジが計算。

 

*同社決算資料を基に(株)インベストメントブリッジが作成。

 

収益性及び資産効率性の改善によるROE水準の上昇が期待される。

 

2.2024年5月期第2四半期決算概要

2-1 連結業績

 

23/5期2Q

構成比

24/5期2Q

構成比

前年同期比

売上高

2,108

100.0%

2,202

100.0%

+4.5%

売上総利益

871

41.3%

852

38.7%

-2.2%

販管費

772

36.6%

733

33.3%

-5.1%

営業利益

99

4.7%

118

5.4%

+20.1%

経常利益

106

5.1%

131

6.0%

+22.9%

四半期純利益

53

2.5%

94

4.3%

+76.2%

* 単位:百万円。

 

増収増益
売上高は前年同期比4.5%増の22億2百万円。クリエーション事業が減収も、システム開発サービス、その他サービスなど、ソリューション事業が好調。
営業利益は同20.1%増の1億18百万円。原価率の高いソリューション事業の増収により売上総利益は減益となったが、広告宣伝費、人件費の減少等により、販管費が同5.1%減少した。
四半期純利益は同76.2%増の94百万円。特別利益に投資有価証券売却益16百万円を計上した。

*同社決算資料を基に(株)インベストメントブリッジが作成。

 

2-2 セグメント別動向

◎セグメント別売上高・利益

 

23/5期2Q

構成比

24/5期2Q

構成比

前年同期比

クリエーション事業

832

39.5%

798

36.3%

-4.1%

ソリューション事業

1,275

60.5%

1,404

63.7%

+10.1%

連結売上高

2,108

100.0%

2,202

100.0%

+4.5%

クリエーション事業

188

22.6%

228

28.6%

+21.1%

ソリューション事業

187

14.7%

158

11.3%

-15.5%

調整額

-276

-

-267

-

-

連結営業利益

99

4.7%

118

5.4%

+20.1%

* 単位:百万円。利益の構成比は売上高営業利益率。

*同社決算資料を基に(株)インベストメントブリッジが作成。

 

①クリエーション事業

 

23/5期2Q

24/5期2Q

前年同期比

コンテンツサービス

459

449

-2.2%

ビジネスサポートサービス

339

317

-6.4%

再生可能エネルギー

34

31

-6.4%

セグメント売上高

832

798

-4.1%

* 単位:百万円。

 

*コンテンツサービス
通信キャリアの定額制コンテンツが伸長したものの、月額コンテンツ及びアプリストアのコンテンツの減少を補えず、前年同期比2.2%の減収。
四半期ベースでは、定額制コンテンツ増加により、第2四半期(9‐11月)は前期比(第1四半期比)1.1%の増収となった。

 

*ビジネスサポートサービス
キッティング支援、 EC・ASPサービス等が低調で、前年同期比6.4%の減収。
四半期ベースでは、キッティング支援等の増加により、第2四半期(9‐11月)は前期比(第1四半期比)15.3%の増収となった。

 

再生可能エネルギー
微減ながら堅調に推移。

 

②ソリューション事業

 

23/5期2Q

24/5期2Q

前年同期比

システム開発サービス

960

1,062

+10.6%

業務支援サービス

265

256

-3.2%

その他サービス

49

84

+69.8%

セグメント売上高

1,275

1,404

+10.1%

* 単位:百万円。

 

*システム開発サービス
企業のDXが推進されるトレンドが継続する中、法人向け開発が増勢に推移し、前年同期比10.6%増収。
四半期ベースでは、第2四半期(9‐11月)は前期比(第1四半期比)11.7%の増収となり、2017年度以降の過去最高売上高を更新した。

 

*業務支援サービス
顧客ニーズにマッチした人材提供に時間を要し、前年同期比3.2%減収。
四半期ベースでは、先端プロジェクトへの支援強化等により第2四半期(9‐11月)は前期比(第1四半期比)6.1%の増収となった。

 

*その他サービス
AI画像解析関連機器の納入等に伴い、前年同期比69.8%増収。
四半期ベースでは、第1四半期の特需の剥落により第2四半期(9‐11月)は前期比(第1四半期比)71.5%の減収となった。

 

*同社決算資料を基に(株)インベストメントブリッジが作成。

 

2-3 財政状態とキャッシュ・フロー

◎要約BS

 

23年5月

23年11月

増減

 

23年5月

23年11月

増減

流動資産合計

5,093

5,031

-62

流動負債合計

568

615

+47

現金及び預金

4,335

4,242

-92

仕入債務

168

184

+16

売上債権

667

699

+32

短期借入金

23

23

0

固定資産合計

624

745

+121

固定負債合計

222

220

-2

有形固定資産合計

283

281

-1

長期借入金

159

148

-11

無形固定資産合計

179

184

+4

負債合計

791

835

+44

投資その他の資産合計

160

279

+118

純資産合計

4,926

4,941

+15

資産合計

5,717

5,777

+59

負債純資産合計

5,717

5,777

+59

* 単位:百万円。売上債権には電子記録債権を含む。

 

*同社決算資料を基に(株)インベストメントブリッジが作成。

 

投資有価証券の増加等で総資産は前期末比59百万円増加の57億77百万円。負債は同44百万円増加の8億35百万円。利益剰余金の増加等で純資産は同15百万円増加の49億41百万円。この結果自己資本比率は前期末から0.6ポイント低下し83.1%となった。

 

 

◎キャッシュ・フロー

 

23/5期2Q

24/5期2Q

増減

営業CF

91

154

+63

投資CF

-30

-152

-122

フリーCF

60

2

-58

財務CF

-97

-95

+1

現金・現金同等物残高

4,151

4,206

+54

* 単位:百万円。

*同社決算資料を基に(株)インベストメントブリッジが作成。

 

税金等調整前四半期純利益の増加などで営業CFのプラス幅は拡大した一方、投資有価証券の取得による支出や、子会社の設立による支出などで投資CFのマイナス幅は拡大し、フリーCFのプラス幅は縮小した。
キャッシュポジションは上昇した。

 

3.セグメント別事業概況

両事業において、注目すべき商材、サービスは以下の通り。

 

3-1 クリエーション事業

◎エンターテインメント/ライフスタイル
ゲームや交通情報、健康サポート、優待割引、電子書籍などのコンテンツを提供しているサービス。
積み上げ式の安定運用に向け、新規コンテンツの創出や基盤コンテンツのグロースによりサービスを実施している。他社とのアライアンスによる多面展開も進めている。

 

新規コンテンツ

他社とのアライアンスにより新規マーケットの創出を目指す。23年12月より配信サービスを開始した。

基盤コンテンツ

サービスを拡充する他、誘客及びアプリ間回遊促進により新規ユーザーを開拓する。

ライフスタイルコンテンツにおけるコアマーケティングの実施で採算性を向上させる。

既存ユーザーの継続率向上に向け、各種プロモーションやキャンペーンを実施する。

 

◎キッティング支援
手作業で行われることの多いデバイスの初期設定(キッティング)を、RPAツールを用いて自動で行うキッティング支援では、高品質な製品力とパートナー企業(端末取扱企業)との連携拡大で、既存顧客の深耕と新規顧客の開拓を促進する。
BtoB、BtoBtoB、BtoBtoCなど新たなビジネスモデルを構築し、事業を拡大させる。

 

◎交通情報
1993年に世界で初めて提供を開始した道路交通情報を含む高度交通情報サービス「ATIS」は、デフォルメマップ(簡易地図)をを含む独自開発した交通情報システムでTV/FM局・公共交通機関への情報提供や、商業施設・スポーツ施設へのシステム提供をする他、物流DXにも対応している。
災害の影響を加味した24時間365日対応の交通情報提供をはじめとした商品力の拡充と営業力の強化により、幅広い企業・団体へサービスを展開する。

 

◎コミュニケーション
4大通信キャリアを含む7つの主要通信事業者に対応し高品質な通話を実現している他、多彩な機能を有することで代理店各社の多様なニーズに応えて事業を拡大している。
コールセンター業務では、IVR(自動音声対応)、ACD(着信呼均等分配)、着信優先度設定、最大待ち呼数などの機能を提供することで顧客の最適な通話環境を実現している。
サービス力を向上させ、既存代理店の深耕と新規代理店の開拓を促進する。

 

3-2 ソリューション事業

◎システム開発サービス
コンサルティングから企画・開発・運用までトータルにサービスを提供し、積み上げ式に事業を拡大している。自社コンテンツ開発で培ったノウハウと豊富な開発実績を活かし、AIやセキュリティに関わる最先端案件やIoTの大型案件など多様な開発案件に参画している。専任のITエンジニアチームによる開発支援形態であるラボ型開発の需要が拡大しており、着実な取り込みを進めている。

(同社資料より)

 

技術力・サービス力を活かし、既存顧客の深耕と新規案件の獲得を推進する。

 

◎業務支援サービス
大手通信キャリアをはじめとした各種企業に対し、高度人材により営業であればマーケティング、戦略立案、新規顧客開拓等、技術であれば要件定義、設計、プロジェクトマネジメント等上流工程の業務を常駐型で支援している。
チーム編成と拠点間連携による高品質なサービス力が評価され、DXやスマートシティ等先端プロジェクトで支援を実施している。
支援の規模や拠点を拡大中で、人材への投資と既存顧客への深耕により事業を拡大する。

 

◎その他サービス
主力サービスに付随し拡大しているサービスで、端末周辺環境の整備を支援している。
持続可能な社会構築へ向けた機運の高まりを背景に、特に中古端末買取販売サービスが伸長している。世界各国で推奨されているソフトウェアを用いたデータ消去を強みに、全国展開する携帯取扱代理店へ営業を強化している。
既存代理店との連携強化と新規代理店の開拓により効率的な事業拡大を目指している。

 

 

4.2024年5月期業績予想

◎連結業績予想

 

23/5期 実績

構成比

24/5期 予想

構成比

前期比

進捗率

売上高

4,210

100.0%

4,500

100.0%

+6.9%

49.0%

営業利益

180

4.3%

210

4.7%

+16.4%

56.6%

経常利益

190

4.5%

220

4.9%

+15.7%

59.6%

当期純利益

103

2.5%

110

2.4%

+6.6%

85.9%

* 単位:百万円。

 

業績予想に変更なし、増収増益を予想
業績予想に変更は無い。売上高は前期比6.9%増の45億円、営業利益は同16.4%増の2億10百万円の予想。
自社IPを有効活用したグロースコンテンツの拡充や新規コンテンツの創出、キッティング支援の新たなビジネスモデルによるサービス展開、社会のDX推進に対応したシステム開発サービスや業務支援サービスの伸長等により増収増益を図る。
配当は前期同額の普通配当2.00円/株を予定している。予想配当性向は70.2%。

 

5.今後の注目点

24年5月期上期の通期予想に対する進捗率は売上高49.0%、営業利益56.6%。売上高はほぼ例年並みで、営業利益は順調に推移している。
依然としてソリューション事業が好調な一方、利益率の高いクリエーション事業は足踏み状態が続いている。
下半期でのクリエーション事業の回復及びそれに伴う売上・利益の上積みをどこまで進めることができるのか、注目していきたい。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役設置会社

取締役

5名、うち社外2名(うち独立役員0名)

監査役

3名、うち社外2名(うち独立役員1名)

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2023年8月25日)
基本的な考え方
当社グループは、経営目標の達成の為に取締役会が行う意思決定について、事業リスク回避または軽減を補完しつつ、監査役会による適法性の監視・取締役の不正な業務執行の抑止、また、会社の意思決定の迅速化と経営責任の明確化を実現する企業組織体制の確立により、株主利益の最大化を図ることがコーポレート・ガバナンスと考えております。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由(抜粋)>

 

<補充原則4-1-3:CEOなどの後継者計画>
当社は、経営陣幹部向けに「植田塾」を開催し、経営者として求められる「戦略思考」「リーダーシップ」等の教育を通じた育成に注力している他、最高経営責任者(CEO)等の後継者計画・育成に関して、役員間での意見交換会を開催するなど強化に努めておりますが、具体的な後継者計画は策定はしておりません。今後、後継者候補の育成計画の策定及び監督を検討してまいります。
なお、計画の策定にあたっては、十分な時間と資源をかけて後継者候補の育成が行われていくよう努めます。

 

<補充原則4-2-2:取締役会による自社のサステナビリティを巡る取組みについての基本的な方針の策定、経営戦略の配分や事業ポートフォリオ戦略の実行の監督>
当社では、サステナビリティを巡る取組みを推進するために必要な経営資源を投じておりますが、自社のサステナビリティを巡る取り組みに関する基本方針の策定については検討中であります。また、人的資本や知的財産等の経営資源の配分についても、基本方針に基づき計画を策定し、取締役会による実効性のある監督が機能するよう努めてまいります。

 

<原則5-2:経営戦略や経営計画の策定・公表>
当社は、資本コストを考慮した上で、事業ポートフォリオの見直しや設備投資、研究開発投資、人的資本への投資を含めた経営資源の配分を踏まえた事業計画を策定し、毎期初において当該期の業績予想を開示しております。
しかしながら、当社が属するITサービス市場は事業環境変化の予測が困難であることから、収益力、資本効率等に関する目標及び具体策については策定・開示しておりません。これらの策定・公表については、リソース、外部環境などを踏まえ今後、検討してまいります。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>

 

<原則1-4:政策保有株式>
当社の政策保有株式の縮減に関する方針、保有の適否の検証及び議決権行使に関する基準は、以下の通りであります。
1.政策保有株式の縮減に関する方針
当社は、取引先との安定的な関係維持・強化が企業戦略上重要且つ当社の持続的な成長と企業価値向上に資すると判断した場合に限り、政策保有株式を限定的に保有する方針であります。その戦略上の判断は、適宜見直しを行い、意義が不十分であるか、又は資本政策に合致しない政策保有株式については縮減する方針でございます。
2.政策保有株式の保有の適否の検証
当社は、保有先企業の動向、取引の状況、当該保有株式の市場価額等の状況を踏まえて、当該企業との業務提携、取引の維持・発展等の保有目的の合理性を勘案し、当社の成長への必要性、一方では保有リスクも勘案し、資金活用の有効性の観点から、保有の適否について毎年検証を行っております。
3.政策保有株式の議決権行使に関する基準
政策保有株式に係る議決権行使は、その議案が当社の保有方針に適合するかどうかに加え、発行会社の企業価値の向上を期待できるかどうかなど、複合的に勘案して行います。
<補充原則2-4-1:多様性の確保に関する考え方と自主的かつ測定可能な目標の開示>
当社グループが、クリエーション事業及びソリューション事業の各種サービスを提供し、「持続可能な社会の実現」への貢献を果たすに際しては、多様なスキルとバックグラウンドを有する人材が、継続的に成長し、自らの価値を高めることが重要であります。そのため、当社グループでは、性別、年齢、国籍、学歴などにとらわれない採用活動に取り組み多様性の確保に努めるとともに、能力や適性、実績等を重視した管理職への登用や公正な人事評価を行い、また、従業員が各々の専門性をより高め、付加価値の高い人材となるための人材育成に努めることを基本方針としております。
当社グループでは、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、「管理職に占める女性労働者の割合」、「男性労働者の育児休業取得率」、「労働者の男女の賃金の差異」の指標を用いており、当該指標に対する目標と実績を開示しております。

 

<補充原則3-1-3:自社のサステナビリティについての取組みに関する開示>
当社グループは中長期的な企業価値向上の観点から、サステナビリティを巡る課題への対応は重要な経営課題であると認識しております。現在推進している太陽光発電やブロックチェーン技術を用いたエネルギーマネジメントシステムの構築のみならず、AIやRPA等の技術を活用した人的作業の省力化に繋がるサービスの提供などサステナブルな社会の実現に貢献する各種サービスの開発及び品質向上に努めてまいります。
これらの事業推進に必要な人材については、人材育成方針及び社内環境整備方針に従い、積極的な採用活動の継続等、人的資本への投資を行っております。また、知的財産への投資については、継続的なソフトウェア資産への投資が、競争力及び付加価値の向上、当社グループの継続的なサービス提供に資するため、毎年一定水準額の投資を行っております。

 

<原則5-1:株主との建設的な対話に関する方針>
当社では、「IR活動の基本姿勢と開示基準」、「情報開示の方法と情報の公平性」、「将来の見通しについて」、「IR自粛期間について」からなるIR基本方針を策定しており、当社ウェブサイトにて公表しております。

 

      ●IR基本方針
       URL:https://www.nihon-e.co.jp/ir/management/line.html

 

現在、当社ではこのIR基本方針に基づき、株主との建設的な対話という観点から、以下の取り組みを積極的に実施しております。
(1)当社では常務取締役管理本部長を内部情報管理責任者に指定し、経理部、総務部、人事・広報部等のIR活動に関連する部署を管掌し、日常的な部署間の連携を図っております。
(2)社内各部門の会社情報については、内部情報管理責任者が一元的に把握・管理し、的確な経営判断のもと、有機的な連携に努め、IRに関連する他部署との情報共有を密にすることで、連携強化を図るよう努めております。
(3)広報・IRグループにおいて、株主・投資家からの電話取材やスモールミーティング等のIR取材を積極的に受け付けると共に、アナリスト向けに決算説明会を開催し、社長又は常務取締役が説明を行っております。
(4)IR活動及びそのフィードバック並びに株主異動等の状況については、適宜取締役会へ報告を行い、取締役や監査役との情報共有を図っております。
(5)投資家と対話をする際は、当社の公表済みの情報を用いた企業価値向上に関する議論を対話のテーマとすることにより、インサイダー情報管理に留意しております。

 

 

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