ブリッジレポート
(4847) 株式会社インテリジェント ウェイブ

プライム

ブリッジレポート:(4847)インテリジェント ウェイブ 2026年6月期第3四半期決算

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川上 晃司 社長

株式会社インテリジェント ウェイブ(4847)

 

 

企業情報

市場

東証プライム市場

業種

情報・通信

代表者

川上 晃司

所在地

東京都中央区新川1-21-2 茅場町タワー

決算月

6月

HP

https://www.iwi.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

927円

26,340,000株

24,417百万円

14.4%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

37.00円

4.0%

54.23円

17.1倍

361.91円

2.6倍

*株価は5/25終値。各数値は25年6月期決算短信および26年6月期第3四半期決算短信より。発行済株式数は自己株式を含む。

 

非連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2022年6月(実)

11,493

1,519

1,556

1,055

40.16

17.00

2023年6月(実)

13,374

1,556

1,603

1,165

44.34

20.00

2024年6月(実)

14,518

2,030

2,072

1,420

54.19

40.00

2025年6月(実)

15,596

1,848

1,890

1,349

51.55

35.00

2026年6月(予)

17,200

2,000

2,050

1,420

54.23

37.00

*予想は会社予想。単位:百万円。

 

 

(株)インテリジェント ウェイブの2026年6月期第3四半期決算概要などについてご報告いたします。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2026年6月期第3四半期決算概要
3.2026年6月期業績予想
4.中期経営計画(25/6期-27/6期)
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 26/6期3Q累計の売上高は前年同期比8.4%増の124億97百万円。決済領域は主力のFEP・不正検知分野が伸長した。セキュリティ領域は微減収。製品カテゴリ別では、システム開発は減収ながらも計画に対しては一定程度を確保。クラウドサービスはユーザー数の増加や既存ユーザーの機能追加等により増収。他社製品はFEPシステム更改により大幅な増収。営業利益は同5.8%減の13億61百万円。利益面では、クラウドサービスを提供する一部顧客への品質対応やセキュリティ領域の製品構成の影響を受けたことで粗利が苦戦して、売上総利益率は前年同期30.6%から27.9%に低下した。販管費は1.6%増加し、営業利益率は前年同期12.5%から10.9%となった。四半期ベースでは、例年通り1Q(7-9月)は低い水準でスタートし、2Q(10-12月)は伸ばしたものの、3Q(1-3月)は減速した。

     

  • 26/6期は売上高が前期比10.3%増の172億円、営業利益は同8.2%増の20億円の予想。期初の予想から減額修正となった。一部顧客向け案件における品質対応が長期化した影響によるもの。決済市場においては、カード会社や決済事業者におけるIT投資は引き続き底堅く推移している。今後は、品質問題を契機として顕在化した会社全体の課題に対し、必要な是正措置を順次実施する方針。期末配当は修正なく、前年末と同じ20.00円/株を予定。年間で37.00円/株。予想配当性向は68.2%。

     

  • 25/6期から続く一部案件で品質強化への対応が長期化しており、3Q累計は営業減益となり通期予想は減額修正となった。ただし修正額は限定的であり、増収基調に変化が生じている訳ではない。また、ここ数年で大幅に増加した受注残高は引き続き高水準を維持している。これまでに大きく伸ばしてきたストック案件が売上に反映されてきており、引き続き事業基盤は着実に拡大している。来期を見据えると、受注残の着実な売上計上が考えられることに加えて、今期の品質対応による利益率低下の反動も考えられる。中期経営計画で掲げる目標数値にも上乗せ余地がありそうだ。減額修正もあり株価は低迷し昨年来の安値水準にある。しかし、PERは低位にあり来期や中期経営計画で見据える利益水準も考慮すると見直し余地はかなり大きいといえそう。配当利回りをしっかりと確保できることにも妙味がある。

     

     

     

1.会社概要

クレジットカード決済等のオンラインシステムに利用される金融フロントシステムで国内シェアNo.1のソフトウェア開発会社。
金融フロントシステムは、店舗の端末や銀行の店外CD/ATM・海外ATM等をクレジットカード会社や銀行等のネットワークに接続して取引データの受渡しを行う。“リアルタイム処理が可能な高度なネットワーク技術”、“システムを止めないためのノンストップ技術”、および“高度なセキュリティ技術”を技術基盤とし、カード不正利用検知システムや証券関連の情報集配信システムでも豊富な実績を有する。
地銀やノンバンク等向けの金融フロントシステムやカード不正利用検知システムのクラウドサービスも伸びている。営業面では、筆頭株主として議決権の50.73%を保有する大日本印刷(DNP、コード7912)およびそのグループ企業との連携が強みとなっている。

 

【経営理念】

ミッション

Mission

IT基盤の提供により社会の仕組みを支える。

(同社HPより)

ビジョン

Vision

人々の生活に価値をもたらし、

新たな信頼性を創造する。

バリュー

Value

IWI社員は、個人として「探究と研鑽」を通じて成長し、チームとして「対話と創造」により創発し、事業を「大局的な視点」で推進し、社会において「誠実さと価値を追求」していきます。

 

【事業内容】

金融業界を中心とした全業種の企業を主要顧客として、決済を中心に、様々なデータの受渡しに必要なシステム(ITインフラ)を開発するほか、保守、クラウドサービスなどのサービス提供、製品およびハードウェアの販売、データの利活用に係る情報セキュリティ対策、サイバーセキュリティ対策製品の開発・販売などを手掛けている。
システム開発は、クレジットカードの決済処理を完遂するために必要なネットワーク接続やカードの使用認証等の機能をもつFEP(Front End Processor)システムの開発業務などが中心。

 

◎事業変遷
・1980年代に、国内における24時間365日オンラインカード決済の実現に貢献
決済ネットワーク接続・認証システム「NET+1」を開発し、トップシェアを獲得
・高速・大容量のデータ通信・分析技術をコア技術に、自社プロダクトを開発
・2003年に、内部情報漏洩対策製品「CWAT」を開発し、情報セキュリティ事業に参入
・2019年からは、新たな事業領域を拡大させている

(同社資料より)

 

◎キャッシュレス決済の仕組み
店舗やECサイト等において、キャッシュレス決済を利用すると、いくつかの事業会社のシステムを経由し、決済が完了する。

インテリジェント ウェイブの領域

※一部ネットワークおよびデータの流れ等を省略                                                     
(同社資料より)

 

◎インテリジェント ウェイブの決済事業領域
クレジットカード会社システムの対外接続部分において、シェアが高い。
今後は、アクワイアリング分野や、システム運用サービス等を中心に領域拡大を進めていく方針。

 

(同社資料より)

 

◎決済ソリューション
FEP、不正検知、アクワイアリング分野は、自社プロダクト・サービスをベースにシステムを提供している。

※クレジットカード会社主要25社における導入社数(同社調べ、25年9月時点)
※クラウドサービスの提供も含む
(同社資料より)

 

オンプレ開発
■ 導入に必要なシステム一式を顧客が保有、一定期間ごとにシステム更改
■ 顧客ニーズに応じて柔軟にカスタマイズ可能
■ 大手カード会社の高いシェアを保持

 

クラウドサービス
■ 同社が保有するシステムを顧客に提供、月額料金制(複数年契約)
■ 初期投資費用が抑えられ、中規模カード会社・新規参入企業などが利用

 

◎セキュリティソリューション
「組織内部からの情報漏洩」と「組織外部からのサイバー攻撃」の双方に、自社製品「CWAT」と海外のサイバーセキュリティ製品を販売する。販売については親会社DNPグループと協業している。

 

主な製品と概要

製品

概要

 

内部情報漏洩対策ソリューション

オンプレミス版とクラウド版を提供

 

攻撃を「成立させない」エンドポイントセキュリティ

 

統合型セキュリティプラットフォーム

次世代エンドポイントセキュリティ

セキュリティ運用を変える、AIと自動化技術

 

拡張クラウドファイアウォール

オールインワン・クラウドセキュリティ

 

 

2.2026年6月期第3四半期決算概要

2-1 業績概要(非連結)

 

25/6期 3Q累計

構成比

26/6期 3Q累計

構成比

前年同期比

売上高

11,530

100.0%

12,497

100.0%

+8.4%

売上総利益

3,533

30.6%

3,483

27.9%

-1.4%

販管費

2,088

18.1%

2,122

17.0%

+1.6%

営業利益

1,445

12.5%

1,361

10.9%

-5.8%

経常利益

1,460

12.7%

1,391

11.1%

-4.7%

四半期純利益

1,024

8.9%

951

7.6%

-7.1%

*単位:百万円

営業利益増減要因

単位:百万円
(同社資料より)                                                                  

 

増収減益
売上高は前年同期比8.4%増の124億97百万円。決済領域は主力のFEP・不正検知分野が伸長した。セキュリティ領域は微減収。製品カテゴリ別では、システム開発は減収ながらも計画に対しては一定程度を確保。クラウドサービスはユーザー数の増加や既存ユーザーの機能追加等により増収。他社製品はFEPシステム更改により大幅な増収。自社製品・サービスも大きく伸びた。ストック・フロー別ではフロー売上が減収となったもののストック売上が伸びている。
営業利益は同5.8%減の13億61百万円。利益面では、クラウドサービスを提供する一部顧客への品質対応やセキュリティ領域の製品構成の影響を受けたことで粗利が苦戦して、売上総利益率は前年同期30.6%から27.9%に低下した。販管費は1.6%増加し、営業利益率は前年同期12.5%から10.9%となった。
四半期ベースでは、例年通り1Q(7-9月)は低い水準でスタートし、2Q(10-12月)は伸ばしたものの、3Q(1-3月)は減速した。

 

 

◎事業領域別売上高

 

25/6期 3Q累計

構成比

26/6期 3Q累計

構成比

前年同期比

売上高

11,530

100.0%

12,497

100.0%

+8.4%

決済

9,452

82.0%

10,374

83.0%

+9.8%

  FEP

4,091

35.5%

4,521

36.2%

+10.5%

  不正検知

1,866

16.2%

2,541

20.3%

+36.2%

  アクワイアリング

2,191

19.0%

1,904

15.2%

-13.1%

  その他

1,302

11.3%

1,406

11.3%

+8.0%

セキュリティ

1,481

12.8%

1,470

11.8%

-0.7%

データ通信・分析基盤

597

5.2%

652

5.2%

+9.2%

参考:クラウドサービス

2,508

21.8%

3,124

25.0%

+24.5%

*単位:百万円

 

決済領域では、主力のFEP・不正検知分野において、主要顧客のシステム更改等により増加した。カード会社における基幹システムのモダナイズやカード不正利用対策をはじめとするシステム投資は継続しており、決済領域の需要は底堅く推移している。データ通信・分析基盤領域については、証券会社向けのシステム開発が増加した。

 

◎製品カテゴリ別売上高

 

25/6期 3Q累計

構成比

26/6期 3Q累計

構成比

前年同期比

売上高

11,530

100.0%

12,497

100.0%

+8.4%

システム開発

5,135

44.5%

4,385

35.1%

-14.6%

保守

1,195

10.4%

1,250

10.0%

+4.5%

自社製品・サービス

346

3.0%

601

4.8%

+73.6%

他社製品(ハードウェア等)

863

7.5%

1,665

13.3%

+92.8%

クラウドサービス

2,508

21.8%

3,124

25.0%

+24.5%

セキュリティ

1,481

12.8%

1,470

11.8%

-0.7%

*単位:百万円

 

システム開発は、減収となったものの計画した水準は確保した。クラウドサービスは、ユーザー数増加や既存ユーザーの機能追加等により増収。他社製品は、FEPシステム更改により大幅増収。

 

 

2-2 受注動向

 

25/6期 1Q

2Q

3Q

4Q

26/6期 1Q

2Q

3Q

4Q

受注残高

18,636

21,795

21,187

20,311

20,238

19,024

18,790

-

うち、クラウド

10,326

11,449

10,935

10,850

9,995

9,750

9,036

-

受注高

5,594

7,156

3,382

3,189

3,673

3,392

3,911

-

*単位:百万円

 

受注高・・・ここ1年は四半期に30~40億円で安定して推移している。
■ システム開発は、主要顧客の更改案件等を複数受注して増加した
■ クラウド・セキュリティ・インフラ運用など、ストック型の複数年契約案件の受注が減少した
■ クラウドサービスは、来期初にかけて複数の大型案件の受注を予定している

製品カテゴリ別受注高


(同社資料より)

 

受注残高・・・5四半期連続で減少したが、25/6期2Qに急増した受注をこなしている状況といえそう。
■ システム開発は、主要顧客の更改案件等により増加した
■ クラウドサービス、セキュリティ、インフラ運用サービス等、ストック型の複数年契約案件の受注残高は縮小した

 

製品カテゴリ別受注残高

(同社資料より)

 

参考:ストック/フロー別売上高・受注残高

(同社資料より)

 

ストック:契約の形態や業務の実態等から判断して、定常的に一定規模の売上高を計上できる案件(クラウドサービスやセキュリティ製品の利用料、自社サービス、システム運用保守、自社製品や他社製品の保守等)
フロー:契約の規模や成立時期が定常的ではない案件(システム開発、自社製品や他社製品の販売等)

 

2-3 財政状態

◎要約BS

 

25年6月

26年3月

増減

 

25年6月

26年3月

増減

流動資産

10,460

9,210

-1,250

流動負債

8,417

6,561

-1,855

現預金

6,431

4,629

-1,801

買入債務

417

376

-41

売上債権

1,685

2,036

351

前受金

5,734

5,016

-717

固定資産

8,229

7,780

-449

固定負債

797

816

18

有形固定資産

1,336

1,429

93

退職給付引当金

614

625

11

無形固定資産

4,154

3,585

-568

負債合計

9,215

7,378

-1,837

ソフトウェア

3,843

3,341

-501

純資産

9,475

9,612

137

投資その他の資産

2,739

2,765

26

利益剰余金

7,717

7,697

-20

資産合計

18,690

16,990

-1,699

負債・純資産合計

18,690

16,990

-1,699

*単位:百万円

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

現預金の減少等により、総資産は前期末比16億99百万円減少。
未払法人税等の減少等により、負債合計は同18億37百万円減少。
その他有価証券評価差額金の増加等で純資産は同1億37百万円増加。
自己資本比率は前期末より5.9ポイント上昇し、56.6%となった。

 

3.2026年6月期業績予想

3-1 業績予想

 

25/6期

構成比

26/6期(予)

構成比

前期比

前回予想

売上高

15,596

100.0%

17,200

100.0%

+10.3%

17,400

営業利益

1,848

11.9%

2,000

11.6%

+8.2%

2,400

経常利益

1,890

12.1%

2,050

11.9%

+8.4%

2,440

当期純利益

1,349

8.7%

1,420

8.3%

+5.2%

1,690

*単位:百万円

 

減額修正ながらも、26/6期は増収増益を見込む
26/6期は売上高が前期比10.3%増の172億円、営業利益は同8.2%増の20億円の予想。
期初の予想から減額修正となった。一部顧客向け案件における品質対応が長期化した影響によるもの。決済市場においては、カード会社や決済事業者におけるIT投資は引き続き底堅く推移している。今後は、品質問題を契機として顕在化した会社全体の課題に対し、必要な是正措置を順次実施する方針。同社では以下のような現状と課題を認識しており、中期経営計画の取組みを継続し、事業基盤の整備と収益力改善を図っていく。

 

現状と課題

中期経営計画の取組み

①決済案件の規模拡大と多様化への対応

・開発案件の大型化、クラウドサービスの拡大、インフラ運用案件等への対応

・インフラ環境を最適化させ、共通インフラへの集約

・既存領域における開発生産性向上(自動化、標準化)と、新規領域への開発リソースの最適配分

①収益基盤の強化(品質強化と生産性向上)

・開発工程、開発体制、品質管理プロセスの再点検と是正

・PM育成、品質教育プログラムの再編

・システム運用とインフラ基盤の集約と効率化

②決済ソリューションの付加価値向上と領域拡大

・決済ソリューションの提供価値拡大

・FEP・不正検知分野以外への領域拡大

②決済ソリューションの付加価値向上と領域拡大

・FEP製品の新バージョン移行と製品ラインナップ集約

・カード不正利用対策の高度化

・決済領域における提供価値拡大

③セキュリティ領域の成長戦略

・自社製品CWATの商品性、提供価値の見直し

・単品販売中心のビジネスモデルからの転換

③セキュリティ領域の成長戦略

・自社製品CWATの提供価値拡大

・販売競争力の強化と収益モデルの多様化

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

期末配当は修正なく、前年同期と同じ20.00円/株を予定。年間で37.00円/株。予想配当性向は68.2%。

4.中期経営計画(25/6期-27/6期)

4-1 全社戦略

決済、セキュリティ、テクノロジー領域を中心とした、さまざまな分野で積極的に事業展開することで、人々の生活に価値をもたらし、新たな信頼性を創造していく。

 

「Transformation for the Future」
(1)決済領域は、独自のプロダクトや決済業界におけるポジションを活かし事業領域を拡大することで持続的な成長を図る
(2)セキュリティ領域を第二の柱へと成長させる
(3)コア技術を活用した、データ通信・分析基盤領域を、成長市場へ展開し、決済やセキュリティに続く、第三の柱を創出する
(4)DNPグループとの連携を進め、それぞれの顧客基盤を活用しながら事業競争力を強化、グループ・シナジーを創出する

 

4-2 基本方針

2030年代の市場環境に向け、新たな信頼性を創造する製品・サービスを開発し続けていくため、「事業」「技術」「人財」の3つの“変革”に注力していく考え。

 

 

01 事業の変革

①既存事業と新規事業の価値最大化、保有ソリューションの価値最大化

②決済領域から新領域への事業拡大

③収益構造見直しによる収益性向上。プロダクト指向への回帰

 

02 技術の変革

①コア技術と最先端技術・DXとの掛け合わせによる優位性の確保、

価値の最大化、価値の創出

②開発、保守、運用の合理化

 

03 人財の変革

①事業企画人財の育成、コンサル機能強化

②R&D機能の強化

③事業戦略に即した人財流動化

(同社資料より)

 

4-3 数値目標

中期経営計画最終年度である27/6期に売上高190億円、営業利益28億50百万円、ROE17.0%以上を目指す。
2030年代においては、多角化による事業領域の拡大と、各領域における収益性の向上により、売上高300億円規模、営業利益率18.0%以上を目指す。

 

 

24/6期 実績

25/6期 実績

26/6期 修正予想

27/6期 計画

売上高

14,518

15,596

17,200

19,000

営業利益

2,030

1,848

2,000

2,850

営業利益率

14.0%

11.9%

11.6%

15.0%

ROE

15.8%

14.4%

-

17.0%以上

*単位:百万円

5.今後の注目点

25/6期から続く一部案件で品質強化への対応が長期化しており、3Q累計は営業減益となり通期予想は減額修正となった。ただし修正額は限定的であり、増収基調に変化が生じている訳ではない。また、ここ数年で大幅に増加した受注残高は引き続き高水準を維持している。これまでに大きく伸ばしてきたストック案件が売上に反映されてきており、引き続き事業基盤は着実に拡大している。
来期を見据えると、受注残の着実な売上計上が考えられることに加えて、今期の品質対応による利益率低下の反動も考えられる。中期経営計画で掲げる目標数値にも上乗せ余地がありそうだ。
減額修正もあり株価は低迷し昨年来の安値水準にある。しかし、PERは低位にあり来期や中期経営計画で見据える利益水準も考慮すると見直し余地はかなり大きいといえそう。配当利回りをしっかりと確保できることにも妙味がある。

 

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役設置会社

取締役

8名、うち社外3名

監査役

5名、うち社外3名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2025年10月1日)

 

基本的な考え方
当社は、株主をはじめとする様々なステークホルダーに対し、経営の透明性と公正性の確保、迅速・果断な意思決定を行う経営体制を整えていくことが、コーポレート・ガバナンスの基本であると認識しております。企業価値の最大化とステークホルダーとの信頼関係構築に向けて、コーポレート・ガバナンスの充実に努めています。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由>
当社は、コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しています。

 

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>
【原則1-4 政策保有株式】
<政策保有株式の縮減に関する方針・考え方>
当社は、当社の事業の拡大や関係強化を目的に政策保有株式として上場株式を保有していますが、随時に保有の適否を検証し、保有を継続することが当社及び発行会社の価値向上に貢献しないものと判断される株式については、保有を継続せず順次縮減する方針です。

 

<政策保有株式の保有の適否の検証内容>
保有する株式については、四半期ごとに発行会社の経営状況を把握し、その将来性や当社事業との関連性を評価し、保有による中長期的な経済合理性について総合的に検証します。保有によるリスクとリターンは、資本コスト等の指標も用いてなるべく具体的に検証するよう努めます。また、保有株式を売却した場合、売却に至る検証の内容を可能な限り開示することとします。

 

 

<政策保有株式に係る議決権行使の基準>
当社は、長期的に、当社の事業の拡大と双方の関係強化が見込まれることと、双方の企業価値の向上に資することを基本方針にして、保有株式の議決権行使を行います。また、こうした方針によって各議案についての検討を行うこととしています。
今後、政策保有の上場株式の銘柄数が著しく増加する等の事情が生じた場合は、別途議決権行使の基準を整える等の手段によって、行使の方針に沿った適切な対応をとる予定です。

 

【補充原則2-4① 多様性の確保について】
当社は、性別や国籍、年齢、障がいの有無などの属性の違いを活かし、付加価値を生み出していくため、多様な価値観を有する人材の採用を進めています。こうした多様化する社員に適合する職場環境や制度を構築することは、中長期的な成長のために必要不可欠です。
女性社員の活躍を推進するため、女性管理職、高度専門職の人数を2022年6月期の11名から2025年6月期には23名へ倍増することを目標として、様々な施策の強化に取り組んできました。その結果、2025年6月期には17名まで増加したものの、特に技術職及び営業職における登用については依然としてさらなる推進が求められる状況です。これを踏まえ、2027年6月期までに技術職及び営業職における女性管理職・高度専門職比率を9.0%以上(5名以上増)とすることを新たな目標として設定し、女性社員向けキャリア研修及び管理職候補者に対する育成プログラムの計画・実施を進めていきます。また、外国籍社員も積極的な登用をしています。
なお、管理職登用については、国籍や採用の形態を判断の基準にしていないため、外国人、中途採用者の管理職登用について、測定可能な目標を定めていません。
2025年6月末時点で、全社員519名のうち中途採用者は237名です。

 

【原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針】
当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するため、株主や投資家の皆様との双方向の対話を実施しております。株主や投資家との対話においては、代表取締役社長が建設的な対話に向けた統括を行い、IR・サステナビリティ推進室が社内関係部署と連携のうえ、IR活動をサポートしています。対話を通じていただいたご意見は、四半期に1回、取締役会へ報告し、その内容を共有しています。
具体的な活動としては、四半期ごとに、アナリスト・機関投資家向けの決算説明会を開催し、決算説明会終了後には決算説明会動画や当日の質疑応答も含めた決算説明会書き起しをコーポレートサイトに掲載しています。また個人投資家の皆様にも、当社や当社事業への理解を深めてもらうため、個人投資家向け説明会をはじめ、各種イベント等を企画し、実施しています。
株主との対話に際しては、IRポリシーに則り適切な情報開示に努めるとともに、「インサイダー取引防止規程」に従い、インサイダー情報の管理、徹底を図り、情報漏洩防止に努めています。

 

<株主との対話の実施状況等 >
株主や投資家との個別面談については、代表取締役社長や取締役が、可能な限り直接対話をしています。個別面談においては、業績、事業環境や、今後の見通し等についての確認から、中長期的な成長戦略や人的資本を中心としたサステナビリティ活動、親会社との関係性などが話題に挙がります。個別面談でいただいたご意見等は、四半期に1回、取締役会で共有し、経営の参考にしています。

 

<資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応 >
当社では、継続的な収益力の向上及び事業運営の効率性を示す営業利益率と、単一事業に近く有利子負債もないことからROE(自己資本利益率)を資本効率性の指標とし、それぞれ重要な経営指標として事業推進を行っています。
資本効率については、今中期経営計画より目標を提示し、その実現に向けて事業戦略を中心に市場に伝える努力を重ねてきました。今後、将来の企業価値向上のため、各事業の収益性や主要な投資について、資本コスト等を上回る利益成長を描けるか、検討を進めていきます。
2025年6月期は資本コストを意識した経営について、取締役会でのディスカッションを開始しました。現状把握のため、①時系列の推移、②同業他社との比較、③開示状況と機関投資家の見方の観点で分析し、当社としての課題整理を実施しています。また、資本コストについて改めて算定を行った結果、7~10%と見積られたため(CAPMや株式益利回り等による)、当該資本コストを基に事業ポートフォリオの再編や投資判断を行っていきます。今後も資本収益性の向上を経営の重要課題と位置づけ、ROEと資本コストの差(エクイティスプレッド)をモニタリングしながら、資本コストを上回る収益性を追求します。また、市場との対話については、これまで以上に建設的な対話とするため、資本効率等の課題を含めて向き合っていくことが、当社の企業価値及び株主価値の向上に資すると考えています。市場との対話で重視する経営指標としては、これまでどおり以下項目を定め、決算説明会等を通じて進捗状況を説明しています。
<重視する経営指標・目標値>
今中期経営計画では、2027年6月期に以下の目標を定めています。
・ROE 17%以上
・営業利益率15%
・配当性向 50%を目安とする 

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