ブリッジレポート
(9344) アクシスコンサルティング株式会社

グロース

ブリッジレポート:(9344)アクシスコンサルティング 2026年6月期第3四半期決算

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伊藤 文隆 社長 COO

アクシスコンサルティング株式会社(9344)

 

 

企業情報

市場

東証グロース市場

業種

サービス業

代表取締役社長COO

伊藤 文隆

所在地

東京都千代田区麹町4-8 麹町クリスタルシティ6F

決算月

6月

HP

https://axc-g.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

957円

5,058,030株

4,840百万円

10.2%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

35.00円

3.7%

48.19円

19.9倍

657.57円

1.5倍

*株価は5/29終値。2026年6月期第3四半期決算短信より。ROE、BPSは前期実績。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

22年6月(実)

3,513

501

493

324

80.84

0.00

23年6月(実)

4,342

673

644

418

99.15

0.00

24年6月(実)

4,665

833

831

502

101.26

0.00

25年6月(実)

5,271

210

219

321

64.12

35.00

26年6月(予)

8,000

460

460

240

48.19

35.00

*単位:百万円。予想は会社側予想。24年6月期まで連結、25年6月期は非連結。26年6月期(予)は連結。

 

 

アクシスコンサルティング株式会社の2026年6月期第3四半期決算概要などをお伝えします。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.中期経営計画
3.2026年6月期第3四半期決算概要
4.2026年6月期業績予想
5.伊藤社長のメッセージ
6.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 28年6月期を最終年度とする3か年の中期経営計画を推進中。現在の主力領域であるコンサルファーム向け人材紹介に加え、成長ポテンシャルの高い事業会社向け人材紹介およびスキルシェアを新たな収益の柱として育成する。数値目標としては、2028年6月期「売上高100億円、時価総額100億円」を掲げている。

     

  • 2026年6月期第3四半期(累計)の売上高は前年同期比44.3%増の54億59百万円。事業会社からの案件獲得が順調に進展しスキルシェアが大幅な伸長。人材紹介も2桁の増収。営業利益は同10.4%増の1億38百万円。増収に伴い売上総利益は同44.6%増。成長戦略に沿い計画通り人的投資や広告宣伝投資を積極的に行ったが、これを吸収し2桁増益。第3四半期(1‐3月)の売上高、営業利益は過去最高を大きく更新した。人的投資や広告宣伝投資が売上成長に結びつき始めている(第3四半期より連結決算に移行。前年同期比はインベストメントブリッジが計算した参考値)。

     

  • 上期終了時点、同社は人材紹介の第3四半期売上高は第2四半期(10-12月)を上回り、過去最高であった2024年6月期第4四半期の9億49百万円を大きく更新すると見込んでいたが、見込み通り11億75百万円とこれを大幅に上回った。人材紹介ビジネスの中でも特にハイエンド人材紹介は、一般的な人材紹介に比べて内定承諾から入社までのリードタイムが相対的に長いため、上半期終了時点での第3四半期(1-3月)の売上見込みは確度の高い数値となるため、会社見込み通りの結果となった。営業利益についても、広告宣伝費の26年3月期の年間予算枠5億円のうち上半期で既に3億70百万円を投資しており、下半期の広告宣伝費枠は1億30百万円程度となることから、広告宣伝費による収益下押しの懸念は小さく、売上増に伴い利益水準も大きく位置を変えると見込んでいた。結果として第3四半期の営業利益は3億29百万円と、第1四半期の2億55百万円の損失、第2四半期の64百万円(利益)を大きく上回った。

     

  • 業績予想の修正を発表した。サン・システムプランニングの子会社化を機に第3四半期より連結決算へ移行したことに伴い、2025年8月に公表した単体ベースの計画を取り下げ、連結ベースの通期計画を公表した。新たに公表した連結ベースの通期計画は、期初計画を上回って進捗している単体業績に、新規連結子会社の寄与を加えたもので、実質的な上方修正となる。売上高は前期比51.8%増の80億円、営業利益は同119.0%増の4億60百万円の予想。人材紹介、スキルシェアとも事業会社向け売上高を大きく伸長させる。中期経営計画最終年度となる28年6月期の過去最高益更新実現に向けて広告宣伝や人材増強の先行投資を行う。広告宣伝については事業会社に対するサービス認知拡大を目的として、マス広告などを展開する。成長性の高い事業会社向けフロント部門の人員体制強化に加え、従業員のエンゲージメント向上にも注力する。配当予想に変更は無い。前期と同じく35.00円/株を予定。予想配当性向は72.6%。

     

  • 伊藤 文隆 社長 COOに、株主・投資家へのメッセージを伺った。「これまで実施してきた人的投資や広告宣伝投資が売上成長に結びつき始めており、第3四半期(1‐3月)の売上高、営業利益は過去最高を大きく更新いたしました。通期の「売上高80億円、営業利益4.6億円」という目標達成に向け取り組んでまいりますので、是非ご期待ください。」とのことだ。

     

  • 第3四半期、会社見込み通り、売上・利益を大きく伸長させた。M&Aについてもサン・システムプランニング子会社化によって「事業領域の拡張」に向け、着実に第1歩を踏み出した。今期計画及び2028年6月期目標「売上高100億円、時価総額100億円」達成に向けた各種施策の進捗を注目していきたい。

     

     

1.会社概要

MISSIONに「人が活きる、人を活かす。 ~人的資本の最大化・最適化・再配置~」を掲げ、複雑な経営課題の解決が必要な企業に対し、豊富なデータベースから選定した経営課題の解決に資する最適な戦略実現人材(※)を、人材紹介とスキルシェアの両面から提供し企業の成長を支援している。「業界トップクラスのスキルデータベース」「経営アジェンダにワンストップで対応可能なサービス展開」「戦略実現人材との中長期的な連携」を競争優位性とする。

 

※戦略実現人材
戦略の構想にとどまらず、現場を動かし、成果に導く力を持つ、戦略的思考と実行力を兼ね備えたプロフェッショナル人材。同社に情報登録されているハイエンド人材について、コンサルファームや事業会社に紹介・情報提供する際、経営課題解決のための「戦略実現人材」と同社では定義している。

 

※ハイエンド人材
同社ではコンサルファームや事業会社から求められるスキルのうち「コンサル」「DX・IT」「CxO」について、それぞれに「豊富な経験」の定義を定め、いずれかひとつ以上に当てはまる人材を「ハイエンド人材」としている。

 

分野

「豊富な経験」の定義

コンサル

大手ファームにおいて、マネージャー以上の役職経験者(現役含む)

DX・IT

大手ファームや事業会社におけるDX関連プロジェクトの経験者(PMまたは推進経験者)

CxO

一定規模以上の事業会社におけるCxO経験者

 

【1-1上場までの沿革】

2002年4月、山尾幸弘氏(現 アクシスコンサルティング株式会社 代表取締役会長CEO)がハイエンド人材領域における人材紹介の展開を目的に、アクモス株式会社のグループ会社としてアクシスコンサルティング株式会社を設立。ハイエンド人材領域の正社員採用サービスを開始した。2009年9月、MBOにより親会社であるアクモス株式会社より独立。2016年6月にスキルシェアを推進するフリーコンサルサービス「フリーコンサルBiz(現AXIS Solutions)」の提供を開始した。ハイエンド人材に特化した人材紹介と、フリーコンサルタントを活用することで機動的なプロジェクト推進が可能なスキルシェアが企業のニーズを取り込み収益が拡大。2023年3月、東証グロース市場に上場した。

 

【1-2 理念・ビジョン】

以下のMISSION、VISION、VALUE、CORPORATE STATEMENTを掲げている。

MISSION

人が活きる、人を活かす。 ~人的資本の最大化・最適化・再配置~

VISION

事業を通じて、新しい価値を創造し、すべての人が活き活きと働く社会創りをめざします。

VALUE

Professional

プロフェッショナルとして顧客の期待を超えよう

常に自分自身をアップデートしよう

 

Respect

お互いの違いを尊重し、認め合おう

多様な個性を融合し、柔軟に連携しよう

 

Try

失敗を恐れず、挑戦しよう

過去の慣習にとらわれず、積極的に行動しよう

 

Enjoy

何事も前向きに捉えよう

人生を豊かにするために、もっと仕事を楽しもう

CORPORATE STATEMENT

あらゆる課題は、人で解決する。

 

 

【1-3 事業環境と同社の役割】

(1)同社を取り巻く事業環境
近年、グローバル競争の激化、テクノロジーの進展、人口減少といった環境変化のなかで、企業には社会の課題解決と新しい価値やイノベーションの創出が求められている。しかし、多くの企業において高度化・複雑化する経営アジェンダ(※)を解決するためのDX/IT人材や経営人材(CxO)が不足しているのが現状である。独立行政法人情報処理推進機構の「DX白書2023」によれば約9割の企業においてDX/IT人材が不足しており、独立行政法人労働政策研究・研究機構「人への投資と企業戦略に関するパネル調査」(2023年10月)によれば、約4割の企業において経営人材(CxO)が不足している。
また、近年の経営アジェンダは、従来のIT化やコスト削減といった業務効率中心で個々に解決すべきものから、複数領域にまたがる高度で複雑なものへと変化している。企業にはこうした経営アジェンダに対し、組織を横断して対応する仕組みが求められている。

 

これらの課題を解決するには、人材を資源(Human Resources)ではなく、資本(Human Capital)と捉え、不足、偏在するコンサルタントなど高いレベルの専門性と能力を持った人材の価値を最大限に引き出すとともに、経営課題ごとに人的資本を最適配置し、活用する仕組みが必要である。

 

※経営アジェンダ
「経営課題」の総体を示す上位概念としての用語。現代では経営課題が高度で複雑に絡み合っており、経営アジェンダの解決にはプロフェッショナルな人材の活用が必要である。

 

(2)同社の役割
以上のような事業環境下、豊富なデータベースから選定した最適な戦略実現人材、ハイエンド人材を、人材紹介とスキルシェアの両面から効果的に配置するソリューションを提供することで、企業や組織の課題解決と価値創造のパートナーとして寄り添い、高度化する経営アジェンダを解決に導き、企業の成長を支援することが同社の役割である。

 

(同社資料より)

 

【1-4事業内容】

(1)サービスラインアップ
ヒューマンキャピタル事業の単一セグメント。サービスは、「人材紹介」と「スキルシェア」の2つで構成されている。

 

(同社資料より)

 

①人材紹介
ハイエンド人材領域における転職に伴う正社員採用サービス「AXIS Agent」を提供している。
転職希望者の獲得は、自社運営の登録サイトや外部の転職サイト運営企業の求職者情報を利用したスカウトのほか、自社の人材データベース登録人材とのコミュニケーションを通じて行っている。
顧客を「コンサルファーム」と「事業会社」に区分している。2025年6月期の人材紹介売上2,768百万円(売上構成52.5%)のうち、コンサルファーム向けが40.1%、事業会社向けが12.4%。
コンサルファーム向けにおいては、マネージャー以上の転職紹介に強みを有している。支援した転職者からフリーコンサルの発注も多数受注しており、人材紹介とスキルシェアのシナジーも創出している。
事業会社向けでは、事業会社に経営層、デジタル・DX領域等のハイエンド人材などを紹介している。コンサルの登録人材の約半数は事業会社へ転職している。
いずれの顧客の場合も、同社のキャリアアドバイザーが転職希望者とコンサルファーム及び事業会社との橋渡しを担っている。蓄積されたナレッジやノウハウをベースに、コンサルファームや事業会社への転職において、その後のコンサルタントのキャリアパスについて適切な提案行っている。
特に事業会社では、経営アジェンダの高度化・複雑化によりハイエンド人材の需要が増加している。ハイエンド人材も事業会社で自身の経験を活かしたい意向が強い。今後の案件増加に向けては、事業会社における認知度向上が必要と考えている。
②スキルシェア
フリーコンサルサービス「AXIS Solutions」とスポットコンサル「AXIS Advisors」を提供している。
2025年6月期のスキルシェア売上2,502百万円(売上構成47.5%)のうち、コンサルファーム向けが33.8%、事業会社向けが13.7%。

 

◎フリーコンサルサービス「AXIS Solutions」
コンサルファームの案件や事業会社の戦略・DX課題に、実績のあるコンサルファーム出身で独立してフリーランスとなったコンサルタント(フリーコンサルタント)を紹介する。コンサルファーム、事業会社とも最適なハイエンド人材を活用することができる。
顧客はフリーコンサルタントを活用することで機動的なプロジェクト推進が可能になり、フリーコンサルタントは同社ネットワークによる継続的な案件受注及び独自性や自由度の高い案件への参画が可能となっている。
役務提供を受ける顧客企業(コンサルファーム、事業会社)と同社間で業務委託に関する基本契約及び案件ごとの個別契約を締結し、同社とフリーコンサルタントとの間で個別案件に係る業務委託契約を締結して、フリーコンサルタントが顧客企業の案件に参画する。
一部プロジェクトでは、コンサル経験のある同社社員がプロジェクト・マネジメントを行い、複数のフリーランス人材の活用や他社連携をすることで、柔軟にプロジェクトチームを運用し、大規模かつ複雑な案件も受注が可能な体制を構築している。

 

◎スポットコンサル「AXIS Advisors」
事業会社の経営課題や事業課題等について、短期間かつ手軽にコンサルタントに相談できるサービス。
コンサルファームに在籍している現役コンサルタントもしくはコンサルタント経験者とのマッチングを提供する。 企業側は、市場調査等のスポット案件に活用可能なほか、経営課題や事業課題を解決したいが外部コンサルティングを利用したことがないスタートアップなどが、試しに活用したいと考えた際に、1回30分からの依頼が可能であるため手軽に利用できる。副業を志向するコンサルタントは、スキマ時間に自身の知見やスキルを副業に活用することができる。
企業の経営者や担当者は、同社が提供するデジタルプラットフォームに相談内容を登録した後、コンサルタントをデジタルプラットフォーム上で募集又は指名し、マッチングしたコンサルタントと事業内容や課題等を事前にすり合わせたうえでミーティングを実施する。コンサルタントが同サービスを利用する場合は、デジタルプラットフォームに登録のうえ、依頼者の相談内容を確認して個別の相談案件にエントリーし、依頼者からのオファーを受諾してミーティングを実施する。

 

(2)ビジネスモデル・収益構造
人材紹介は、コンサルファームや事業会社からの紹介手数料が売上となり、外部求人サイトの利用料のみが売上原価に計上される。売上総利益率は約9割。紹介した人材が求人企業に入社後一定期間内に自己都合により退職した場合は、紹介手数料の一部を返金する契約となっている。紹介手数料は基本的に入社が決定した人材の年収の35%だが、案件によってはそれ以上の契約となる場合もある。主要KPIは平均売上単価と入社決定人数(※)。

 

スキルシェアは同社が受注したプロジェクトに、フリーランス人材をアサインした際のコンサルファームや事業会社からの業務委託料が売上となり、フリーランス人材へ支払う業務委託料が売上原価に計上される。売上総利益率は約1~3割。主要KPIは平均受注単価と稼働人数。

(同社資料より)

 

※入社決定人数
人材紹介におけるKPIのひとつ。量と質でいう量の指標。入社が確定した人数のことを指し、これにより売上が立つ。
※稼働人数
同社が受託している案件すべてに対して、何人がアサインしているかを示している。

 

(3)ポジショニング
人材紹介とスキルシェアの両輪により、経営アジェンダに即した人的資本配置の最適化を実現する唯一無二のポジションを確立している。
ブティック系や中小の人材紹介会社は中堅・中小コンサルや事業会社向けが顧客の中心で、求職者層は若手コンサルタントまたは第二新卒で案件単価が相対的に低いが、同社の場合は、BIG4在籍者の3割が登録する業界随一のデータベースと取引基盤を構築しているため、求職者はマネージャーからエグゼクティブ層が中心で高単価であり、顧客基盤のクオリティーは極めて高い。
また、一般的な人材紹介社は人材紹介モデルに依存しているため紹介した人材を顧客企業が採用した時点で終点となる。これに対し同社では、人材紹介で蓄積したハイエンド人材10万人分のスキルデータベースをスキルシェアで活用できる。加えて、人材紹介とスキルシェアの両領域を横断的に展開し、経営アジェンダに対して最適な人材を、顧客企業のリソースに応じて最適に配置することができるため、顧客ニーズに応じた人的資本配置の柔軟性が高く、顧客満足度向上に繋がっている。マネタイズポイントが「採用」にとどまらない点も独自のポジショニングが産み出す優位性となっている。

 

(同社資料より)

 

 

【1-5 競争優位性】

「1.業界トップクラスのスキルデータベース」「2.経営アジェンダにワンストップで対応可能なサービス展開」「3.戦略実現人材との中長期的な連携」が同社の競争優位性である。

 

(1)業界トップクラスの「スキルデータベース」
ハイエンド人材に特化した人材紹介プラットフォームとして、業界トップクラスとなるハイエンド人材10万人分のスキルデータベースを蓄積している。「属性」「成長性」「質の高さ」が大きな強みである。
属性としては、DX・IT人材が約3割、戦略・CxO人材が約2割など、高度なスキルを有する人材が多数登録。
同社の主要顧客23社における登録者数の増加率は業界平均10%を上回る20%と高成長を続けており、2031年6月期には4万人を目標としている。2025年9月時点で、デロイトトーマツコンサルティング、EYストラテジー・アンド・コンサルティング、KPMGコンサルティング及びPwCコンサルティングのBIG4コンサルファームに在籍するコンサルタントの30%、約4,900人が同社に登録しており、これは業界トップシェア。2026年6月期末は在籍コンサルタントの3人に1人となる約6,700人を、2031年6月期末には2人に1人となる約14,000人を目標としている。

 

(2)経営アジェンダにワンストップで対応可能なサービス展開
外部の知見を成果が出る仕組みに落とし込み、標準化・役割移管までを設計する。課題の抽出、課題の解決、内製化・定着化までをスポットや常駐含めて最適な体制で伴走し、ワンストップで支援する。

 

(同社資料より)

 

(3)戦略実現人材との中長期的な連携
戦略実現人材のキャリアのあらゆる段階で伴走し、一度の転職や案件紹介で終わらない中長期的な関係を構築している。キャリアを重ね、採用権限を持つに至った戦略実現人材が、発注者として人材にかかる課題解決を同社へ依頼するケースが増加しており、安定的かつ収益性の高い収益基盤の構築が進んでいる。

(同社資料より)

 

【1-6 株主還元】

株主に対する利益還元を経営の重要課題の1つとして認識しており、各事業年度の業績とともに、企業体質の強化と将来の事業展開に備えるための内部留保の充実等を総合的に勘案しつつ、安定的な配当を行うことを基本方針としている。具体的には、純資産配当率(DOE)5%を下限とし、安定的かつ継続的な配当を目指す。
認知度及び投資魅力を高めるため、2025年11月に株主優待制度を新設した。基準日を毎年12月末日(中間期末)とし、100株以上保有の株主にデジタルギフト1,000円分を贈呈する。

 

 

【1-7 ROE分析】

 

23/6期

24/6期

25/6期

ROE (%)

23.8

17.3

10.2

 売上高当期純利益率(%)

9.64

10.77

6.09

 総資産回転率(回)

1.550

1.226

1.222

 レバレッジ(倍)

1.593

1.307

1.330

23/6期~24/6期は連結数値を、25/6期は非連結数値を使用しているため、25/6期の3要素の積は9.90%となる。

 

日本企業の一般的な目標と言われている8%は超過しているものの、売上高当期純利益率の低下を主要因にROEも低下傾向にある。26年6月期は先行投資のため売上高当期純利益率は3.2%の予想。中期経営計画最終年度である28年6月期に向けて収益性改善に取り組む。株主資本コストを大きく上回ることによる株価水準の訂正も期待したい。

 

 

2.中期経営計画

28年6月期を最終年度とする3か年の中期経営計画を推進中。次の3ヵ年、最終31年6月期への飛躍に備えた構造改革期間と位置付けるとともに、更にその先の長期成長イメージも示している。
※以下、売上及び利益目標などは、2026年第3四半期からの連結決算への移行を反映していない非連結の数値。

 

 

(1)成長戦略
現在の主力領域であるコンサルファーム向け人材紹介に加え、成長ポテンシャルの高い事業会社向け人材紹介およびスキル
シェアを新たな収益の柱として育成し、中長期的な企業価値の飛躍に向けた構造的転換を本格化させる。
そのために、広告投資15億円、DX・IT投資5億円、人的投資(採用)10億円の合計約30億円の先行投資で競争優位性を高める。

 

(同社資料より)

 

事業会社向け人材紹介およびスキルシェアの売上高及び売上総利益構成比は大きく上昇し、売上規模拡大・収益性向上に繋げる考えである。

 

*事業会社向け人材紹介およびスキルシェアの構成比

 

25/6期

28/6期(計画)

31/6期(計画)

売上高構成比

60%

約65%

約77%

売上総利益構成比

33%

約44%

約63%

 

戦略①人材紹介
◎事業会社向け人材紹介
事業会社への転職を希望するハイエンド人材が多く集まる同社には、DX化等を背景に多くの事業会社からの相談件数が増加している。現在の主要顧客である国内主要コンサルファームの対象市場規模は約4万人。これに対し、事業会社の年収1,000万円以上の給与所得者数は推定334 万人と、潜在的な市場規模は極めて大きい。各種施策により市場開拓を推進する。
比較的手軽に利用しやすいスキルシェアを事業会社との接点とし、その後、人材紹介を含む幅広いサービスを提供できるのも同社の強みである。

 

◎コンサルファーム向け人材紹介
年率10%程度の高い成長が見込まれ、31年6月期には対象市場規模は8万人と予想している。引き続きデータベースの「属性」「成長性」「質の高さ」という強みを磨き上げ、Big4コンサルの登録者数を24年6月期末の約3,900人(4人にひとり)から、2030年には14,000人(2人にひとり)まで3.5倍増加させ、更なるシェア向上を図る。

 

(同社資料より)

 

戦略②スキルシェア
フリーコンサルサービス「AXIS Solutions」は、機動的なプロジェクト推進が可能なことから評価が高く、着実にニーズを取り込んでいる。加えて、これまでは、プロジェクトごとに個々のフリーコンサルタントに依頼し、同社営業社員が品質管理も担う体制であったが、プロジェクト・マネジメントに強みを持つ自社コンサルを採用し、フリーコンサルと組み合わせたハイブリッド体制を導入する。案件の専門性に適した人材を複数アサインすることで大規模プロジェクトへの対応が可能になるほか、 大手ファーム等においてプロジェクト・マネジメント経験豊富なコンサル人材による品質管理の向上を図る。システム導入・データサイエンス・AIなど、より専門性を有するSESやAIエンジニアリング会社とのアライアンスを積極的に推進する。

 

(2)取り組み・施策
①投資
成長戦略の要となる事業会社に対するサービス展開加速、急増するスキルシェア需要への対応に向けて、広告投資15億円、DX・IT投資5億円、人的投資(採用)10億円の合計約30億円の先行投資を実施する。
事業会社に対する認知度向上、フロント部門の強化、スキルシェアにおける経験豊富な自社コンサル採用等を推進する。

 

◎広告投資15億円
TV広告をはじめ、認知向上施策を強化し競合他社に劣らない水準に引き上げる。

 

◎DX/IT投資5億円
人材紹介において、AI技術を活用し初期面談を効率化することで、採用決定までのリードタイム短縮や紹介件数増加を図る。
登録人材のカスタマーサクセス加速のため、人材紹介で蓄積したデータベースを軸に、サービス・ポータルの利便性を拡張する「登録人材向けサービス・ポータル」を開発した。統合データベースの活用と併せて、求職者サポートのより一層の充実に努めるとともに、人材紹介とスキルシェアのクロスセルを促進する。

 

◎人的投資(採用)10億円
フロント部門の人員を増員し、AI技術への投資との相乗効果を見込み、一人当たり生産性の向上とシェア拡大を狙う。

 

②マーケティング
事業会社に対する認知度向上のため、25年7月よりTVCMの放映を開始したほか、駅広告やデジタル広告も展開している。

 

③人員の拡充・育成・定着
事業会社向け人材紹介売上の拡大、コンサルファーム向け人材紹介の更なるシェア拡大を目指し、フロント部門の増員に向けリファラルの強化や認知度の向上に取り組んでいる。
採用と並行して、キャリアアドバイザー育成支援システムを導入し、育成支援にも注力している。人材紹介においては、登録人材数の拡大とともに、いかに多くの紹介案件を成立させることができるかがカギとなる。登録人材の経験、資質を把握したうえで、今後のキャリアの方向性をアドバイスしたり、適切な案件を提供したりするには、キャリアアドバイザーのカウンセリング能力が極めて重要であり、優秀なキャリアアドバイザーの育成は同社成長のためには不可欠である。同システムは、育成対象者に対して部門責任者が指導するのに加え、経験豊富なテクニカルコーチが伴走するというもの。
部門責任者はラインマネジメントとしてパーパスの浸透、労務管理、目標設定・KPI管理など組織としての拡張性と再現性を向上させる。テクニカルコーチは求人セレクトや提案に関する業務アドバイスを実施することでナレッジを共有し、属人性を解消する。
このほか、オンボーディング研修や職種別研修をはじめとする教育研修制度の充実、学習を促進する各種補助制度の整備、知識や意欲をともに高める土壌となる学習コミュニティの開設なども実施している。
定着に向けては、柔軟なキャリアパスや働き方(副業・兼業等)を支援するキャリアオーナーシップ制度を導入しているほか、フルフレックス制度など働きやすい環境づくり、1on1ミーティングによるコミュニケーションの拡充にも注力している。

(同社資料より)

 

④登録者数増加
コンサルファーム向け人材紹介における圧倒的なシェアのさらなる拡大のためには、引き続き登録者数の獲得が必要であり、各種施策を推進している。
オウンドメディアでは、ハイエンドを含む全層に向けて、日々の情報収集に役立つ最新ビジネストレンドやキャリアノウハウなどの厳選したコンテンツを発信しているほか、若手から中堅の現役コンサル向けて、スキル深化やキャリア構築ノウハウのTIPSを提供するウェビナーを開催している。YouTubeでは、若手から中堅の現役コンサルに向け、CxO・独立・副業・フリーランスといったキャリア体験談を中心に情報を発信している。

 

⑤成功事例:事業会社向けアップセル・クロスセル促進
人材紹介(正社員)とスキルシェア(業務委託・副業)を組み合わせたクロスセル戦略を推進している。
中国銀行(岡山県岡山市)の、東瀬戸内経済圏(岡山・広島・兵庫・香川・愛媛)の企業・自治体の他、地域内外のスタートアップ企業とも連携し、地域の底上げを行いたいとのニーズに対し、同社では以下の支援を行った。

課題

サービス

概要

中国銀行の業務改革支援

スキルシェア

DX・BPR・業務改革推進支援、人材戦略の推進支援を行っている。

 

コンサルティングファーム設立支援

人材紹介

責任者からメンバーレベルまでの正社員採用を継続的に支援している。

プロジェクト実行支援

スキルシェア

新設したコンサルティングファーム「Cキューブ・コンサルティング」が顧客企業に対して実際のプロジェクトを実施するに際し、スキルシェアにより、DX、BPR、マーケティング等に関して同社のハイエンドなフリーランス人材も関与している。

 

(同社資料より)

 

このように、地方の中小企業や自治体が直面しやすい、DXやSXといった高度な経営課題に対応できるハイエンド人材のデータベースを保有している同社は、正社員だけでなく、フリーランスの紹介にも対応しており、幅広い選択肢の中から、顧客にとって最適な提案が可能。最適人材の提供基盤を有する点は同社の大きな強みである。

 

(3)数値目標
2028年6月期、「売上高100億円、時価総額100億円」を目指す。PERは10倍以上を目安としている。
2031年6月期は「売上高200億円、営業利益37億円、当期純利益24億円、ROE28.7%」を掲げている。

 

 

24/6期

25/6期

26/6期(予)

27/6期(計画)

28/6期(計画)

31/6期(計画)

CAGR

売上高

4,665

5,271

6,920

9,060

11,290

20,000

+23.1%

人材紹介

3,161

2,768

3,790

4,760

5,770

-

-

スキルシェア

1,504

2,502

3,130

4,300

5,520

-

-

営業利益

833

210

350

750

1,400

3,700

+24.0%

営業利益率

17.9%

4.0%

5.1%

8.3%

12.4%

18.5%

-

ROE

17.3%

10.2%

-

-

-

28.7%

-

*単位:百万円、24/6期は連結、25/6期以降は非連結。CAGRは24/6期から31/6期への成長率、同社資料を基にインベストメントブリッジが計算。

 

(4)成長イメージ
31年6月期までを成長の第1フェーズ、それ以降を第2フェーズとしている。
31年6月期に向けては、人材紹介とスキルシェアを成長の軸に売上高200億円の達成を目指しつつ、その後の成長を見据えた基盤づくりにも注力する。新規事業としてコンサルティング事業を準備中である。社内コンサルをプロダクトマネージャーに据え、スキルデータベースから最適な人材をアサインすることで、あらゆる経営アジェンダに対応可能なチームを組成する。
第2フェーズは、既存事業の成長に加え、M&Aや既存事業のナレッジ・強みを活かした新規事業の創出を継続し、長期目標として売上高1,000億円を目指す。

 

(同社資料より)

 

3.2026年6月期第3四半期決算概要

【3-1業績概要】

 

25/6期3Q

(累計)

構成比

26/6期3Q

(累計)

構成比

前年同期比

売上高

3,782

100.0%

5,459

100.0%

+44.3%

売上総利益

2,065

54.6%

2,987

54.7%

+44.6%

販管費

1,940

51.3%

2,848

52.2%

+46.8%

営業利益

125

3.3%

138

2.5%

+10.4%

経常利益

128

3.4%

146

2.7%

+14.1%

中間純利益

250

6.6%

84

1.5%

-66.4%

*単位:百万円。25/6期3Qは非連結、26/3期3Qは連結。前年同期比はインベストメントブリッジが計算した参考値。

 

*26/3期3Qから連結決算に移行。以下の前年同期比は非連結決算の25/6期3Qとの比較をインベストメントブリッジが計算して記述。

 

増収増益、第3四半期(1‐3月)の売上高、営業利益は過去最高を大きく更新
売上高は前年同期比44.3%増の54億59百万円。事業会社からの案件獲得が順調に進展しスキルシェアが大幅な伸長。人材紹介も2桁の増収。営業利益は同10.4%増の1億38百万円。増収に伴い売上総利益は同44.6%増。成長戦略に沿い計画通り人的投資や広告宣伝投資を積極的に行ったが、これを吸収し2桁増益。
第3四半期(1‐3月)の売上高、営業利益は過去最高を大きく更新した。人的投資や広告宣伝投資が売上成長に結びつき始めている。単体でも40.9%増収、39.1%営業増益となった。

(同社資料より)

 

【3-2 サービス別動向】

◎売上高(単体)

 

25/6期3Q

(累計)

構成比

26/6期3Q

(累計)

構成比

前年同期比

人材紹介

2,001

52.9%

2,720

51.1%

+35.9%

スキルシェア

1,780

47.1%

2,608

48.9%

+46.5%

合計

3,781

100.0%

5,328

100.0%

+40.9%

*単位:百万円

 

◎KPI

 

 

25/6期3Q

(累計)

26/6期3Q

(累計)

前年同期比

人材紹介入社決定人数

コンサルファーム向け

303

345

+13.9%

事業会社向け

120

151

+25.8%

合計

423

496

+17.3%

フリーコンサルタント稼働人数

-

1,121

1,745

+55.7%

*求職者が求人企業に入社後一定期間内に自己都合により退職した場合、紹介手数料の一部を返金する契約を締結しているが、当該返金対象となった場合も入社決定人数に含めている。なお、人材紹介(正社員採用サービス)の一部取引について外部提携する場合があるが、当該提携先で決定した場合は、入社決定人数に含めていない。フリーコンサルタントの稼働人数は月次稼働人数の合計。

 

(1)人材紹介
前期末頃から若手を含む中途採用領域を中心にマーケットは回復基調にある。主要顧客である大手コンサルティングファームのマネージャー以上の採用支援案件を安定的に確保し、市場シェアの拡大とともに、コンサルティング業界におけるプレゼンスは一層向上している。同社グループの強みであるマネージャー以上の案件を継続的に獲得するとともに、パートナークラスの案件も継続して受注した結果、平均年収および平均手数料率は高水準を維持し、平均売上単価は前年同期比で上昇している。事業会社向けサービスにおいても、認知施策の効果発現による顧客数の拡大や人員増強を背景に入社決定人数は引き続き前年同期を上回った。高単価案件の影響もあり売上単価は大きく上昇したが、今後は一定程度の正常化を見込んでいる。

 

(2)スキルシェア
「AXIS Solutions(アクシスソリューションズ)」が成長軌道に乗り、売上が拡大している。稼働人数が順調に伸長し、9四半期連続で過去最高の四半期売上高を更新した。特に認知施策の効果発現等により、事業会社からの案件獲得が順調に進展した。新たに連結対象となったサン・システムプランニング社の業績は、安定的に推移している。

 

【3-3 財務状態】

◎主要BS

 

25年6月末

26年3月末

増減

 

25年6月末

26年3月末

増減

流動資産

3,982

3,689

-293

流動負債

1,184

1,184

+306

現預金

2,999

2,348

-651

仕入債務

388

388

+135

売上債権

733

1,111

+378

固定負債

319

319

+8

固定資産

532

980

+448

負債合計

1,503

1,503

+314

有形固定資産

219

215

-4

純資産

3,165

3,165

-160

無形固定資産

144

554

+410

利益剰余金合計

1,707

1,707

-93

投資その他の資産

168

210

+42

負債純資産合計

4,669

4,669

+154

資産合計

4,515

4,669

+154

借入金

224

224

-142

*単位:百万円。25/6末は非連結、26/3末は連結。増減はインベストメントブリッジが計算。

 

【3-4 トピックス】

(1)M&A戦略と実績
「2.中期経営計画」で触れたように、2031年6月期「売上高200億円、営業利益37億円」を掲げている同社は、M&Aも選択肢の1つとして活用しながら持続的な成長投資を実行していく考えだ。

 

①成長に向けたM&Aの目的
既存事業の強みである人材供給力と需要創出力を起点に、M&Aを活用することで、DX推進プロセスの上流(コンサルティング)から下流(開発工程の支援)までを担う体制を強化する。これにより人材の最適配置に留まらず、顧客のDX課題解決を実行する支援領域へと事業を拡張し、企業価値向上の実現を図る。

(同社資料より)

 

②M&Aのターゲット
「既存事業の規模拡大」と「経営課題解決に資するソリューション領域の拡張」の2軸で検討している。同社の人材供給力・営業基盤とのシナジー効果を重視しながら、ロールアップ型のM&Aによる成長を志向している。

 

「既存企業の規模拡大」においては、人材紹介業者やフリーランス仲介業者等、人材関連企業をターゲットとする。優秀なフロント部門人員を獲得するほか、同社及び買収先双方のデータベースや紹介先の共有による販路拡大を図る。また、買収先は同社のノウハウを共有することによる仕組化で効率を向上させることができる。
「経営課題解決に資するソリューション領域の拡張」においては、DXコンサル企業、Sier・SESを対象とする。人材の最適配置による支援モデルを基盤に、DXコンサル等の実行型ソリューションを取り込むことで、経営課題に対する支援領域を段階的に拡張する。買収先は、同社のデータベース活用により人的リソースを確保することができるほか、案件の安定的な獲得を見込むことができる。

 

③同社ならではのPMIによるバリューアップ
一般的にロールアップに際しては、「稼働率が安定しない」「単価が上がらない」「人材が集まらない」といった点がボトルネックとなりがちだが、同社の場合、ハイエンド人材紹介で培ってきた人材供給力と案件創出力により、M&A対象となるDXコンサルやSier・SESの抱えるこうした成長制約を構造的に解消し、ロールアップ後の成長戦略を設計から実行まで一貫して推進することができる。

 

④ロールアップ型M&A第1号案件をリリース
2026年2月にM&Aの第一弾として、株式会社サン・システムプランニングを子会社化した。

 

(株式会社サン・システムプランニング概要)
設立は1981年。長年にわたり大手企業を中心とした安定した顧客取引基盤を有し、主にサーバーインフラ領域を中心としたシステム開発・運用支援事業を展開している。コア技術を持つ人材を多く抱えており、希少性の高いNon Stop Server(※)領域に強みを有している。多くの取引が長期にわたり継続しており、堅牢な事業基盤を背景に、直近においても堅調な業績推移を示している。
※Non Stop Server
ハードウェアやソフトウェアの故障時でもシステムを停止させない高性能サーバー。24時間365日稼働が必須の金融・決済システムやミッションクリティカルな環境で、極めて高い可用性とデータ整合性を確保する。

 

*主要財務指標

 

2022/12期

2023/12期

2024/12期

売上高

525

535

531

営業利益

-3

-7

-13

当期純利益

9

7

9

総資産

467

461

473

純資産

262

270

280

*単位:百万円

 

(子会社化の背景、期待するシナジー)
サン・システムプランニングの有する技術力および顧客基盤と、アクシスコンサルティングが強みとするハイエンド人材の調達力、案件創出力および営業力を組み合わせることにより、既存事業領域における付加価値向上および収益機会の拡大が可能であると判断した。具体的には、アクシスコンサルティングの顧客基盤を活用した案件供給による稼働率の向上、上流工程への関与拡大による単価向上、人材データベースの活用による採用力強化等のシナジー等を見込んでいる。
また、間接部門の合理化や業務プロセスの共通化を通じたコスト構造の改善も期待され、将来の成長モデルの構築に資するものと考えている。

 

(その他)
2026年2月3日にサン・システムプランニングの全株式を取得した。取得価額は非開示。アドバイザリー費用は35百万円。
2026年6月期第3四半期から連結業績への取込みを始めている。

 

(M&Aによる事業領域の拡張)
今回のM&Aは、M&A基本方針のうち、「事業領域の拡張」に位置付けられる取り組みである。開発・実装領域のリソースを内製化することで、DX推進における提案可能なソリューションの拡張に繋げる。下の図にあるように、企業が抱える様々な経営アジェンダ解決に向け、適切なプレーヤーを今後もM&Aし、事業領域を拡張していく考えだ。
加えて、M&Aによる収益力基盤の強化を通じ、安定的かつ持続的な株主還元の拡大を目指している。

(同社資料より)

 

(2)「人的資本経営品質2025」に選出
2026年2月、一般社団法人HRテクノロジーコンソーシアム、HR総研(ProFuture 株式会社)、一般社団法人人的資本と企業価値向上研究会が共同で実施した「人的資本調査」において、「人的資本経営品質2025」に選出された。

 

(人的資本経営品質概要)
企業・団体における「人的資本経営の推進」「人材戦略に基づく人的資本投資の実行」「データドリブンなPDCAサイクル」「戦略的開示と対話」についての企業の取組状況をアンケート調査し、特に優れた人的資本経営およびその情報開示を実施していると認められた企業・団体が表彰される。

 

(選出の背景)
同社は、ハイエンド人材の価値最大化を事業の根幹と位置づけ、経営戦略と連動した人的資本戦略のもと、専門性の可視化、キャリア資本の高度化支援、組織力向上に向けた各種施策を体系的に推進してきたが、こうした経営戦略と連動した人的資本戦略の推進および、ハイエンド人材の価値最大化に向けた取り組みが総合的に評価された。

 

4.2026年6月期業績予想

【4-1 業績予想】

 

25/6期

構成比

26/6期(予1)

26/6期(予2)

構成比

前期比

修正率

進捗率

売上高

5,271

100.0%

6,920

8,000

100.0%

+51.8%

15.6%

68.2%

営業利益

210

4.0%

350

460

5.8%

+119.0%

31.4%

30.2%

経常利益

219

4.2%

340

460

5.8%

+110.0%

35.3%

31.8%

当期純利益

321

6.1%

220

240

3.0%

-25.2%

9.1%

35.0%

*単位:百万円。予想は会社側予想。25/6期は非連結、予1は期初通期予想(単体)、予2は修正通期予想(連結)。前期比、修正率はインベストメントブリッジが計算した参考値。

 

業績予想を修正、子会社取得で連結ベースの経営計画を公表
業績予想の修正を発表した。サン・システムプランニングの子会社化を機に第3四半期より連結決算へ移行したことに伴い、2025年8月に公表した単体ベースの計画を取り下げ、連結ベースの通期計画を公表した。新たに公表した連結ベースの通期計画は、期初計画を上回って進捗している単体業績に、新規連結子会社の寄与を加えたもので、実質的な上方修正となる。
売上高は前期比51.8%増の80億円、営業利益は同119.0%増の4億60百万円の予想。
人材紹介、スキルシェアとも事業会社向け売上高を大きく伸長させる。中期経営計画最終年度となる28年6月期の過去最高益更新実現に向けて広告宣伝や人材増強の先行投資を行う。広告宣伝については前期比4億円の増加を計画。事業会社に対するサービス認知拡大を目的として、マス広告などを展開する。人件費及び採用費は3億円増加の計画。成長性の高い事業会社向けフロント部門の人員体制強化に加え、従業員のエンゲージメント向上にも注力する。
配当予想に変更は無い。前期と同じく35.00円/株を予定。予想配当性向は72.6%。

 

【4-2 上期終了時点の売上・利益見込み】

上期終了時点、同社は人材紹介の第3四半期売上高は第2四半期(10-12月)を上回り、過去最高であった2024年6月期第4四半期の9億49百万円を大きく更新すると見込んでいたが、見込み通り11億75百万円とこれを大幅に上回った。
人材紹介ビジネスの中でも特にハイエンド人材紹介は、一般的な人材紹介に比べて内定承諾から入社までのリードタイムが相対的に長いため、上半期終了時点での第3四半期(1-3月)の売上見込みは確度の高い数値となるため、会社見込み通りの結果となった。
営業利益についても、広告宣伝費の26年3月期の年間予算枠5億円のうち上半期で既に3億70百万円を投資しており、下半期の広告宣伝費枠は1億30百万円程度となることから、広告宣伝費による収益下押しの懸念は小さく、売上増に伴い利益水準も大きく位置を変えると見込んでいた。結果として第3四半期の営業利益は3億29百万円と、第1四半期の2億55百万円の損失、第2四半期の64百万円(利益)を大きく上回った。

 

5.伊藤社長からのメッセージ

伊藤 文隆 社長 COOに、株主・投資家へのメッセージを伺った。

 

上期には営業損失を計上したことから、株主・投資家の皆様の中には、通期の着地について心配される方もおいでであったかと思いますが、営業損失は第1四半期にTVCMを中心とした広告宣伝費を集中的に投下したためであり、第2四半期64百万円、第3四半期3億29百万円と着実かつ大幅に改善しています。
加えて、これまで実施してきた人的投資や広告宣伝投資が売上成長に結びつき始めており、第3四半期(1‐3月)の売上高、営業利益は過去最高を大きく更新いたしました。
通期の「売上高80億円、営業利益4.6億円」という目標達成に向け取り組んでまいりますので、是非ご期待ください。

 

6.今後の注目点

第3四半期、会社見込み通り、売上・利益を大きく伸長させた。M&Aについてもサン・システムプランニング子会社化によって「事業領域の拡張」に向け、着実に第1歩を踏み出した。今期計画及び2028年6月期目標「売上高100億円、時価総額100億円」達成に向けた各種施策の進捗を注目していきたい。

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態、取締役、監査役の構成

組織形態

監査等委員会設置会社

取締役

8名、うち社外取締役3名(うち独立役員3名)

監査等委員

3名、うち社外取締役2名(うち独立役員2名)

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日: 2025年9月26日

 

<基本的な考え方>
当社は創業以来、理念経営を推進しており、「人が活きる、人を活かす。」を企業理念として掲げ、事業を通じて、新しい価値を創造し、すべての人が活き活きと働く社会創りをめざしております。
企業を取り巻く環境は大きく変化し、社会の課題解決と新しい価値やイノベーションの創出が求められております。当社は、そのような変化に向けて、当社のパーパス(存在意義)をコーポレートステートメント「あらゆる課題は、人で解決する。」に込め、全社一丸となって持続可能な未来に新しい企業価値を提供するべく事業を展開しております。当社は、社会へ貢献できるサービスを提供することで、継続的に収益を拡充し、企業価値を向上させ、株主をはじめとしたステークホルダーの利益を最大化するために、コーポレート・ガバナンスの確立が不可欠であると認識しております。

 

<コーポレート・ガバナンス・コードの各原則に基づく開示>
当社は、コーポレートガバナンス・コードの基本原則をすべて実施しております。

 

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