ブリッジレポート
(3937) 株式会社Ubicomホールディングス

プライム

ブリッジレポート:(3937)Ubicomホールディングス 2026年3月期決算

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青木 正之 社長

株式会社Ubicomホールディングス(3937)

 

 

企業情報

市場

東証スタンダード市場

業種

情報・通信

代表取締役CEO

青木 正之

所在地

東京都千代田区一番町21 一番町東急ビル7階

決算月

3月末日

HP

https://www.ubicom-hd.com/

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

933円

12,123,241株

11,310百万円

15.4%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

-

-

87.11円

10.7倍

496.46円

1.9倍

*株価は6/11終値。26年3月期決算短信より。ROE、BPSは前期実績。発行済株式数は自己株式を控除。DPS(予)は未定。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2023年3月(実)

5,246

1,011

1,004

573

48.68

11.00

2024年3月(実)

5,942

1,072

935

526

44.73

13.00

2025年3月(実)

6,340

1,315

1,341

858

71.13

40.00

2026年3月(実)

5,992

1,304

1,287

891

73.56

40.00

2027年3月(予)

7,383

1,511

1,520

1,056

87.11

-

*単位:百万円、円。予想は会社側予想。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。

 

株式会社Ubicomホールディングスの2026年3月期決算概要などをお伝えします。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2026年3月期決算概要
3.2027年3月期業績予想
4. 今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 26/3期の売上高は前期比5.5%減の59億92百万円。メディカル事業は2桁増収だったものの、テクノロジーコンサルティング事業が減収となった。営業利益は同0.9%減の13億4百万円。売上総利益率が前期39.6%から42.2%に改善、販管費は増加したものの営業利益率は前期20.7%から21.8%へ伸びた。各段階利益は会社予想を小幅に下回ったが、M&Aにかかる一時的費用を除くと予想を上回った。年間(期末)配当は前年と同額の40.00円/株を実施する。

     

  • 27/3期は、売上高が前期比23.2%増の73億83百万円、営業利益は同15.9%増の15億11百万円、経常利益は同18.1%増の15億20百万円の予想。メディカル事業では、引き続き「MightyChecker® EX」及び「Mighty QUBE® Hybrid」を中心とした主力商品の拡販、新製品「MightyChecker® Cloud X」のリリースにより、顧客基盤の拡大及びストック型収益の拡大を図る。また、26年4月より連結対象となったラジエンスウエア社の業績も寄与する。テクノロジーコンサルティング事業では、AI駆動開発の実装フェーズへ移行し、その横展開による本番案件化及び収益化を本格化していく。これにより、従来の「人月型」ビジネスモデルから高付加価値型ビジネスへの転換を加速し、収益性の向上を図る。

     

  • 27/3期予想の前提としては、①メディカル事業における更なる収益基盤の拡大及びM&Aにより取得した新規子会社の業績寄与を見込む。②新製品「MightyChecker® Cloud X」に係る減価償却費の増加に加え、M&Aに伴うのれん償却費及び一時的な統合関連費用の発生を織り込み済み。③テクノロジーコンサルティング事業におけるAI駆動開発の進展に伴う本番案件化による収益貢献については、現時点では保守的な観点から本業績予想には織り込まず。④中東情勢等の地政学的リスクによる影響については、現時点で業績への重要な影響は見込んでいない。

     

  • 26/3期はわずかに減収減益となった。テクノロジーコンサルティング事業において採算性重視の戦略をとったこと、メディカル事業ではM&A関連費用を計上したこともあった。ただし、これらの施策はいずれも今後の売上拡大や利益率改善に寄与するものである。これら施策の効果がまず売上に貢献して27/3期は23.2%の大幅増収を見込んでいる。ただし、その効果は期初の段階ではM&A効果を除くと測りかねる面もあるだろう。ポテンシャルのある27/3期予想といえそうだ。

     

  • メディカル事業において安定した成長を固めつつあるところに、テクノロジーコンサルティング事業が本格成長に向かっている印象が持てる。ただし株価はもみ合い、バリュエーションは低位にある。配当利回りもしっかりと確保できると見込まれることから、妙味ある水準といえそうだ。

1.会社概要

人材不足、医療逼迫等の社会課題の解決に資するITソリューションを創造する、唯一無二のビジネスイノベーションカンパニー。AI・IoTを活用し、医療・金融/公共・自動車・製造・不動産等の領域を戦略市場と位置付け、広範なITソリューションサービスを提供する。

 

【1-1沿革】

元より起業意欲が旺盛であった青木 正之氏は、2005年3月に株式会社ワールドの新規事業子会社である株式会社WCLの代表取締役社長就任後、国内外で様々な新規事業のシーズを探していると、訪問したフィリピンで多くの若く優秀なエンジニアが活気に満ちて仕事をしていることを知る。折から日本企業において社内業務のIT化が進行する中、フィリピンでシステム開発を行うことで幅広いシステムソリューションを高いコストパフォーマンスかつグローバルに提供すれば需要を確実に取り込むことができると考え事業化を決意。2005年12月に株式会社AWS(現:株式会社Ubicomホールディングス)を設立した。
ICT化の進展というフォローの風に加え、優秀なトップエンジニアを多数擁するフィリピン開発拠点の競争優位性を武器に顧客開拓が順調に進み業容は拡大。2012年に医療レセプトシステム最大手の(株)エーアイエスを子会社化。2016年6月、東証マザーズに上場。2017年7月に(株)Ubicomホールディングスに社名変更後、同年12月には東証1部に市場変更した。2022年4月、市場再編に伴い東証プライム市場に移行した。2026年2月をもって、東証スタンダード市場へ移行。

 

【1-2 経営理念・ビジョン】

「人」×「技術」で革新的なITソリューションを創造する唯一無二のビジネスイノベーションカンパニーとして以下3つの経営理念を掲げている。

1.Unique beyond comparison

時代の先を見据え、社会課題の解決に資するITソリューションを創造する、唯一無二のビジネスイノベーションカンパニーであり続けます。

2.Go Global

Ubicomグループのビジネススキームを、米国およびアジア各国を中心にグローバルに展開していきます。

3.Win-Win

お客様、協業先、そして全てのステークホルダーの皆様との相互発展を通じて、Ubicomグループの「仲間」を増やしてまいります。

 

「技術」「人材」「知財」「先見性」「パートナーシップ」の5つのコアアセットを基にビジネスイノベーションを創出し、少子高齢化、医療逼迫、IT人材の枯渇、DXといった課題を解決することを自社の社会的な責務・存在意義であると考えている。

(同社WEBSITEより)

 

【1-3 事業内容】

1-3-1 概要
医療機関向け経営支援ITソリューションのリーディングカンパニーとして、病院等の医療機関あるいは関連施設に関わる、医療情報システムのソフトウエア商品の開発・販売、受託開発、医療データ分析及びコンサルテーションを行うメディカル事業と、日本及びフィリピンを中心拠点として戦略市場である医療・金融/公共・自動車(EV)・モバイル・不動産等の領域に向け、数々のITソリューションサービスを提供するテクノロジーコンサルティング事業の二本柱で展開。スクラップ&ビルドによる事業の再構築を経て、高収益ビジネスモデルを確立している。さらには、リーディングカンパニーや成長企業との戦略的提携やM&Aを通じて事業成長の加速を図るWin-Winインベストメントモデルの推進と、プラットフォームビジネス等の既存事業とは異なる軸足の新規事業の早期確立を目指す。

 

1-3-2 ビジネスモデル
グローバル化や少子高齢化などの社会構造の変化などの社会変革、医療生命科学やロボット・人工知能の分野における技術革新を新規ビジネス創出のチャンスと捉え、戦略市場である医療・金融/公共・自動車・モバイル・不動産等の領域に向け、「3A」(「Automation(ソフトウエアテスト等の実行・管理の自動化)」、「Analytics(ビッグデータと分析)」、「AI(人工知能)」)を基に進化・発展させたコア・ソリューションを次世代型ソリューションと位置付け、事業モデルを展開している。「金融領域」においては、金融機関向け案件を中心に、業務アプリケーションの開発やフィンテック時代に向けたシステム移行需要に係る開発を支援している。「医療領域」においては、医療事業を担う中核としてレセプト点検ソフトウエア等を開発する株式会社エーアイエスを中心に、医療情報システムのソフトウエア商品の開発・販売、医療データ分析を中心としたビジネスモデル戦略を積極的に推進する体制を整えている。

 

メディカル事業

テクノロジーコンサルティング事業

ミッション

医療従事者の働き方改革

医療機関の収益改善

医療安全と質の向上

2040年に見込まれる

AI・ロボット活用人材326万人不足

を背景にフィリピン拠点AI人材育成を強化。

ビジネスモデル

AI×サブスクモデル

AI駆動開発体制の構築に向け、

AIセンターの設立準備を開始。

若い優秀なエンジニアがグループで900名以上

強み

40年以上培った医療データベース

AIエンジンを多数保有

オフショア開発30年以上の信頼と実績

ラボ型開発パートナーシップ

オフショア移管コンサルティング

クライアント

約23,000の医療機関、

医療関連事業者等

■テクノロジー:AI・IoT 等

■戦略市場:医療・金融/公共・自動車、PC/IT機器、不動産、エネルギー事業/インフラ事業等

 

(1)国を挙げたデジタル化推進、深刻化するIT人材不足
政府がデジタル化に向けた旗振りを本格化するなか、経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年発表)によれば、付加価値の創出や革新的な効率化を通じて生産性向上等に寄与できるIT人材の確保が重要となっている一方で、少子高齢化が進む中、人材確保が難しくなっており、2030年には79万人の国内IT人材が不足すると試算している。

 

(2)膨張を続ける国民医療費とレセプト審査の厳格化、医療経営の逼迫、医療従事者の働き方改革
2024年度の概算医療費(労災・全額自費等の費用を含まない。医療機関などを受診し傷病の治療に要した費用全体の推計値である国民医療費の約98%に相当)は48.0兆円と過去最高を記録した。
高齢化の進展に伴い医療費は増大傾向にあることから各健康保険の財政状況は悪化が続いており、保険料負担軽減に向け、国はレセプト審査の厳格化等による医療費適正化政策を進めている。

 

(レセプトとは?)
現在の保険診療制度の下では、医療機関が受け取る診療報酬のうち、患者が支払う医療費は最大3割で、7割以上は健康保険組合、共済組合、市区町村などが負担する。
患者が受けた診療について、医療機関がこれら公的機関に保険負担分の支払いを請求するための医療診療の明細書をレセプトと呼び、レセプトを発行するレセプト業務は医療機関の収益の大部分を支える大切な業務である。
提出されたレセプトは、審査支払機関で厳重な確認作業が行われ、レセプトの記載内容に誤りがあると、審査支払機関からレセプトを差し戻されたり(返戻)、診療報酬点数を減点されたりすることがある。返戻された場合には、レセプトを精査・修正して、再提出しなければならず、適切なレセプトを提出することは効率的な医療機関経営を行うにあたり極めて重要な作業である。2009年には、医療機関は原則としてオンラインによるレセプトの請求が義務付けられるようになった。

 

(医師等の働き方改革)
日本は超高齢社会の進行とともに医療ニーズの急速な拡大、多様化、高度化が進む一方で、医師の不足や偏在、長時間労働等の業務負荷の問題が顕在化している。
深刻化の一途を辿る医師への負担を軽減し、医療現場における働き方改革を推し進めるべく、2024年4月より医師の時間外労働に対する罰則付き上限規制が施行される。その為、医療機関においては医師等の業務の効率化・最適化への取り組みが待ったなしの状況である。

 

コロナ禍を受けて医療提供体制の逼迫や病院経営の悪化が重大な社会問題として表面化するなか、審査支払機関におけるレセプト審査の厳格化や医療従事者の働き方改革の動きも重なり、レセプトチェックの等の業務効率化による収益改善、医療の安全と質の確保、働き方改革への対応は医療機関経営における重要課題となっている。

 

 

(3)急成長が見込まれる医療クラウド市場
2010年2月に一部改正された、厚生労働省通知「「診療録等の保存を行う場所について」により、民間企業が保有するデータセンターへの医療情報の外部保存が認められ、民間企業にとって医療クラウドサービスを提供しやすい環境が整った。
アプリケーションプラットフォーム、サーバーがネットワーク内に存在するクラウドサービスは、医療分野においては、電子カルテ、医療用画像管理システム、地域医療連携システム、在宅療養支援サービス、遠隔画像診断サービス、治験向けサービス、調剤薬局向けサービスなど、様々なサービスにおいて活用されると言われている。

 

特に、今日の医療機関におけるデータ量の急速な増大、およびネットワーク活用の広まりの中にあって、クラウドサービスには「他施設との連携が容易」、「自前で保守管理をする手間がない」、「価格が安い」などのメリットがあることに加え、2011年3月の東日本大震災の際に被災地の多くの紙カルテが失われた事態を受け、災害対策という面からも医療クラウドへの期待が高まっている。更に今回の新型コロナウイルス感染拡大に伴う医療現場逼迫は、オンライン診療や電子カルテの必要性を強く認識させることとなった。
個人情報保護の観点から安全性の問題を指摘する声もあるものの、規制と緩和のバランスの中で、社会的課題解決に向けたソリューションとして今後大きく発展していくものと思われる。

 

1-3-3 セグメント
報告セグメントは2つ。医療情報システムのソフトウエア商品の開発・販売、受託開発、コンサルテーションを中心に、医療機関の経営課題解決と医療DXの推進に資する事業を展開するメディカル事業。および国内外のグローバル企業を主要顧客に、海外子会社であるフィリピンのAdvanced World Systems, Inc.とAdvanced World Solutions, Inc.及び中国の北京愛維森科技有限公司と北京愛維森科技有限公司昆山分公司の活用を主軸にシステム開発業務を行うテクノロジーコンサルティング事業。
双方の事業でリーディングカンパニーや成長企業との協業・提携・M&Aを推進し、事業成長の加速化を図る。
新規事業開発においては、次世代を見据えた更なる高成長・高収益ビジネスを積み上げていく考え。

 

(同社WEBSITEより)

 

(1)メディカル事業
①概要
医療機関向け経営支援ソリューションのリーディングカンパニーとして、レセプト点検、医療安全支援、データ分析、クラウドサービス、開発支援、コンサルティング等の医療ITリューションを提供する。これらを通じて医療業界の業務効率化による働き方改革、医療機関の経営改善、医療の安全と質の向上を支援している。
医療現場の業務効率を改善し経営品質を高める「Mightyシリーズ」製品は、その豊富かつ有用な機能が高く評価されている。2024年4月から医師にも適用となった働き方改革や診療報酬改定の影響により医療機関のDX投資が加速。既存ユーザーの切替に注力しつつ、順調に新規ユーザーが増加している。2026年3月末時点のユーザー数は、病院(20床以上)で3,925施設・シェア約49%、診療所(20床未満)で18,987施設・シェア約18%の合計22,912施設と、トップシェア製品である。

 

こうした製品、ソリューションにより医師の働き方改革を支援するとともに、国内最大規模の医療機関との取引をベースに、新規プラットフォームビジネスを推進し、知財をベースとした新たなマーケットの創出を目指している。
同シリーズの高収益サブスクリプションモデルによって安定的に高収益を生み出していく。

また、新たに保険業界向けナレッジプラットフォーム事業に注力している。

 

② 主力商品
AIを活用して医療機関の経営効率化を実現する「Mighty」シリーズの主力商品は以下の通り。
医療機関向け経営改善ソリューション「Mightyシリーズ」は、単なるITツールではなく、病院の利益構造を劇的に改善させる。経費削減だけでなく、医療安全・働き方改革・経営効率化を同時に実現できる唯一無二のソリューションである。

 

<「Mighty」シリーズの主力商品と特長>

【医師向け】 AIを活用した医師の電子カルテ病名入力支援&入力時点検システム

Mighty QUBE® Hybrid

・電子カルテと連携し、医師が診察時に入力した処方・注射薬剤・検体検査のオーダー情報から、30年以上培った医療データベースをもとにAIが候補病名を導出する。

・診察時の薬の誤投与や病名漏れをリアルタイムで防止することで、医師の働き方改革や医療安全、病院の経費削減、医師、薬剤師、医事課職員の時間短縮・労力削減に寄与する

投資対効果1,154%(例:300床の中規模病院・増収効果:約62百万円/年)

【医事課向け】 AIを活用した次世代型レセプト点検ソフトウエア

MightyChecker® EX

・レセプトコンピュータと連携し、AIによるレセプト点検にて医事職員の業務効率化を実現。

誤請求・請求漏れの防止により病院の収益改善。

投資対効果411%(例:300床の中規模病院・増収効果:約9百万円/年)

 

売上計上方法
「Mighty」シリーズのライセンス収益は、「分割計上」方式を採用している。契約件数の増加に伴い、売上は月次で着実に積み上がり、収益は安定化する。
AI×サブスクモデルにより、持続的な成長基盤を確立している。

 

③ 市場環境:社会問題と政策が生み出す“追い風”
医療機関が抱える構造課題と成長機会
■医療機関の赤字拡大・・・医療機関の経営悪化が深刻化。医業利益が赤字の医療機関が約7割と持続可能な医療体制の再構築が急務となっている。
■電子カルテの普及率は年々上昇・・・医療DX令和ビジョン2030、医療のデジタル化により、増加傾向にある。医療データの利活用環境が整いつつある。
■政府の重点施策と合致する事業領域・・・社会保障費の構造的な抑制と医療DX推進を重点政策として掲げ、医療現場の効率化・標準化を促進する。

 

「Mighty」シリーズは、政府が掲げる医療DX・生産性向上方針と高い親和性を持ち、社会課題の解決と医療機関の経営改善を両立する領域に位置する。
メディカル事業は「社会課題を成長機会に変える事業」を推進するものである。

 

④ M&A戦略を推進
2025年から2030年の5年間で、累計8~10社のM&Aを実行し、グループ直販率の向上を目指す。

 

M&Aによる効果

単価向上

☆代理店利益のグループ収益取り込み

☆新製品への切替(Mighty Checker® EX)・クロスセル(Mighty QUBE® Hybrid)

継続率向上

医療機関の声を反映・カスタマーサポート強化で解約防止

(Mightyシリーズの継続率は99.6%とすでに高水準であり、上記施策で現行水準を堅持させる)

CAC(*)効率化

買収した代理店の「既存顧客基盤(医療機関)」「医療ネットワーク」「営業チャネル(人材)」を獲得する

*CAC:顧客獲得コスト

 

目指すKPI

KPI

2025年

2030年目標

補足

グループ直販比率

4.8%

35%

代理店中心から直販併用のハイブリッド型へ

LTV(顧客生涯価値)

128万円

197万円

クロスセル・単価向上へ引き上げる

CAC

-

▲15%

買収済みチャネルを活用する

LTV/CAC比

9.3倍

14.2倍

効率化をさらに高める

 

(2)テクノロジーコンサルティング事業
◎概要
国内のIT人材不足解消とDXを進めるべく、フィリピン等の開発拠点を活用した組込みソフトウェア/アプリケーション開発、テスト/品質保証/保守/24Hサポート等を提供する。また、3A(AI:人工知能/Analytics:分析/Automation:自動化)等の最先端技術を搭載した独自の先進ソリューション開発を推進している。

 

◎顧客
顧客企業は医療・金融/公共・自動車・モバイル・不動産等と多岐にわたる。
前述のように日本ではIT人材不足が深刻化していることに加え、開発・運用にかかるコスト削減ニーズが根強いが、約900名の日本語、英語に堪能なIT人材を擁する同社はこうしたニーズを着実に取り込んでいる。
加えて多数の国内大手顧客との長年に亘る豊富な開発実績は同社に対する信頼・評価を一段と高めている。

 

◎AI駆動開発モデルにIBM社のAIプラットフォームを採用
AIを活用したモデルでは開発工程の自動化が進み、開発期間を大幅に短縮できる。これにより従来型の「人数×時間(人月)」モデルでは不可能だったスケーラブルな成長が可能となる。IBM社のAIプラットフォーム(watsonx)を中核基盤とし、IBM Bob及び複数の生成AI技術を活用したAI駆動開発体制の構築を推進。
watsonxは企業が生成AIの基盤モデルを安全かつ効率的に導入・運用できるIBMのビジネスAIプラットフォーム。モデル開発環境(watsonx.ai)、データ統合基盤(watsonx.data)、AIガバナンス機能(watsonx.governance)の3要素から構成されている。クローズド環境でデータを保護し、外部モデルへの情報流出を防ぐ設計により、安全性と柔軟性を両立した企業向けAI基盤となっている。

 

グローバル実績を基盤に、日本IBMの戦略パートナーとして、フィリピン拠点のAIセンター構築を推進する。さらに、フィリピン人材の高い英語力を生かし、欧米の最先端技術を迅速に吸収することで、国内市場に最適化されたAI駆動開発体制を構築する。これにより、今後の日本企業のAIを活用した生産性改革を牽引していく。

 

◎「出向ラボ型開発」が生む新たな価値と差別化戦略
オフショア拠点を開設する場合、①開設にかかるコストが多額、②異なる言語や文化によるコミュニケーションミス、③政治情勢の変化によるインフラの遮断やプロジェクト遅延が生じる。業務委託する場合には、①自社に技術やスキルが蓄積されない、②異なる言語や文化によるコミュニケーションミスが生じる。
出向ラボ型開発は、これらオフショア開発のリスクや懸念点を解消できる。
出向ラボ型開発の強み
開発工程の上流から下流までオフショアで一気通貫の対応が可能。
☆幹部候補者の出向により、出向者にオフショア開発のノウハウが蓄積、外国人エンジニアとの開発経験を積む機会を提供。
☆円滑なコミュニケーションにより迅速な開発を実現。
UbicomとクライアントのWinWinの関係を築く。

 

オフショア開発30年の実績でクライアント企業のオフショア開発をサポート。大企業とのパートナーシップを構築し、安定的かつ継続的なビジネスの獲得を目指す。

【1-4 ROE分析】

 

18/3期

19/3期

20/3期

21/3期

22/3期

23/3期

24/3期

25/3期

26/3期

ROE(%)

17.7

24.7

27.3

24.2

24.6

14.5

12.0

16.8

15.4%

 売上高当期純利益率(%)

6.63

10.37

13.21

14.86

17.61

10.94

8.85

13.54

14.88%

 総資産回転率(回)

1.36

1.27

1.17

1.02

0.94

0.91

0.93

0.86

0.76

 レバレッジ(倍)

1.96

1.87

1.76

1.60

1.49

1.46

1.45

1.44

1.37

*総資産回転率及びレバレッジは期首・期末平均を使用。有価証券報告書・決算短信を元に株式会社インベストメントブリッジが計算。


*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

26/3期のROEは25/3期と概ね同水準となった。
総資産回転率が低下傾向にあるが、収益性と共に資産効率性を改善させ再び20%超を期待したい。

 

【1-5 株主還元】

26/3期は、成長投資及び事業ポートフォリオ最適化に伴う一時的な業績変動により、業績予想未達となった。しかし、主力事業であるメディカル事業の収益基盤の強化は着実に進んでいる。テクノロジーコンサルティング事業はAI活用を含めた高付加価値・高生産性モデルへの転換が順調に進展し、27/3月期以降の成長に向けた基盤整備が着実に進行している。
こうした状況を踏まえ、26/3期の配当金は1株当たり40円を据え置いた。
今後は、安定配当25円をベースとしつつ、業績動向及び財務状況を総合的に勘案し、業績連動型配当を加えることで、1株当たり40円以上を目指す方針。安定的かつ継続的な利益還元と、企業成長の果実を株主の皆様と共有する姿勢を明確化する。 中長期的には配当性向50%以上を目安としており、持続的な株主還元を経営の重要方針と位置づけている。
株主還元の強化を目的とし、2025年3月期より「安定配当」と「記念配当」を実施、2026年3月期より「安定配当」に加えて、「業績連動型配当」を導入する。

 

【1-6 ESGに関する取り組み】

「技術」「人材」「知財」「先見性」「パートナーシップ」の5つのコアアセットを基にビジネスイノベーションを創出し、少子高齢化、医療逼迫、IT人材の枯渇、DXといった課題を解決することを社会的な責務・存在意義であると考えている。
同社のESGに関する取り組みは以下の通り。

E

・CO2排出量の削減

・グローバルパートナーシップ

・本社オフィス電力を100%再生可能エネルギー化

・フィリピン子会社への設備投資

S

・多様性への取り組み

・女性役員3名

・女性管理職比率28.5%

・育休、産休比率の向上

・外国人従業員比率の向上

G

・ガバナンス体制の強化

・情報開示と透明性の確保

・役員構成における多様性

・経営トップのコミットメント開示

・有能な人材の採用・育成

【1-7 社会意義に根差したグループ事業の推進】

(同社資料より)

2.2026年3月期決算概要

(1)業績概要

 

25/3期

構成比

26/3期

構成比

前期比

会社予想

予想比

売上高

6,340

100.0%

5,992

100.0%

-5.5%

6,572

-8.8%

売上総利益

2,510

39.6%

2,531

42.2%

+0.8%

-

-

販管費

1,195

18.9%

1,227

20.5%

+2.7%

-

-

営業利益

1,315

20.7%

1,304

21.8%

-0.9%

1,351

-3.5%

経常利益

1,341

21.2%

1,287

21.5%

-4.0%

1,364

-5.6%

当期純利益

858

13.5%

891

14.9%

+3.9%

948

-5.9%

*単位:百万円

 

減収減益、当期純利益は過去最高を更新
売上高は前期比5.5%減の59億92百万円。メディカル事業は2桁増収だったものの、テクノロジーコンサルティング事業が減収となった。
営業利益は同0.9%減の13億4百万円。売上総利益率が前期39.6%から42.2%に改善、販管費は増加したものの営業利益率は前期20.7%から21.8%へ伸びた。
経常利益は同4.0%減の12億87百万円。為替差益等営業外収益が減少し、リース支払利息等営業外費用が増加した。投資有価証券売却益を計上して純利益は前期比3.9%増の8億91百万円。
売上・各段階利益とも会社予想を小幅に下回ったが、M&Aにかかる一時的費用を除くと営業利益は予想を上回った。
年間(期末)配当は前年と同額の40.00円/株を実施する。

 

 

(2)セグメント別動向

 

25/3期

構成比

26/3期

構成比

前期比

メディカル事業

1,723

27.2%

1,949

32.5%

+13.1%

テクノロジーコンサルティング事業

4,617

72.8%

4,043

67.5%

-12.4%

連結売上高

6,340

100.0%

5,992

100.0%

-5.5%

メディカル事業

1,128

65.5%

1,226

62.9%

+8.7%

テクノロジーコンサルティング事業

562

12.2%

430

10.7%

-23.4%

調整額

-374

-

-353

-

-

連結営業利益

1,315

20.7%

1,304

21.8%

-0.9%

*単位:百万円。売上高は外部顧客への売上高。営業利益の構成比は売上高利益率。

 

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

(メディカル事業)
増収増益。
売上高は前期比13.1%増の19億49百万円、営業利益は同8.7%増の12億26百万円。いずれも過去最高を更新。
医療機関における営業利益にあたる「医業利益」が赤字に陥る医療機関が約7割にのぼるなか、医療データの利活用環境の整備と電子カルテの普及促進が進展している。「Mighty」シリーズは、これらの政策テーマと高い親和性を有し、着実に成長している。ユーザー数は22,912件となり、主力製品である「MightyChecker® EX」及び「Mighty QUBE® Hybrid」に対する需要は引き続き堅調に推移した。また、WEBを活用した営業・サポートの継続によるダイレクトアカウント(直接販売)獲得、ソリューションの重ね売り(顧客単価アップ)の推進、導入効果に基づく価格最適化の取り組みを進め、収益基盤の強化も図っている。

 

利益面では子会社化したISMが代理店ビジネスの特性上利益率が比較的低い水準にあることから、営業利益率は一時的に低下している。

 

 

(テクノロジーコンサルティング事業)
減収減益。
将来的な高付加価値・高生産性モデルへの転換に向け、AIを活用した開発・業務高度化に加え、AIを通じてクライアントへ新たな価値を提供するビジネスモデルへの転換を推進している。その一環として、AI案件の本格受注を見据えた体制整備を進める中、小規模・短期案件及び低採算案件の抑制を実施した。その結果、減収減益となった。
一方、フィリピン子会社では、直契約案件の拡大及びコスト構造改革の進展により、売上高は微減にとどまり、営業利益は大幅に改善している。これにより、従来の人月(人数×時間)依存型モデルから、AIを活用した高付加価値型ビジネスへの転換は着実に進展しており、本業の収益力は改善している。

 

 

 

(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

◎主要BS

 

25/3末

26/3末

増減

 

25/3末

26/3末

増減

流動資産

6,604

6,839

+235

流動負債

1,771

1,679

-92

現預金

4,860

5,166

+305

短期借入金

100

100

+0

売上債権

1,533

1,449

-83

契約負債

783

798

+14

固定資産

1,266

1,135

-130

固定負債

497

270

-226

有形固定資産

117

111

-5

負債

2,268

1,950

-318

無形固定資産

342

268

-73

純資産

5,601

6,025

+423

投資その他の資産

807

754

-52

利益剰余金

3,838

4,245

+406

資産合計

7,870

7,975

+104

負債・純資産合計

7,870

7,975

+104

単位:百万円 売上債権は契約資産を含む

 

現預金の増加等で資産合計は前期末比1億4百万円増加の79億75百万円。
リース債務の減少等で負債合計は同3億18百万円減少の19億50百万円。
利益剰余金の増加により純資産は同4億23百万円増加の60億25百万円。
この結果、自己資本比率は前期末から5.1ポイント上昇し75.5%となった。

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

◎キャッシュ・フロー

 

25/3期

26/3期

増減

営業CF

930

984

+53

投資CF

18

-57

-76

フリーCF

949

926

-23

財務CF

-126

-627

-500

現金同等物残高

4,860

5,166

+305

*単位:百万円

 

フリーCFのプラス幅は縮小。キャッシュポジションは上昇した。

 

(4)トピックス

①新製品「MightyChecker® Cloud X」を提供開始
26年4月に新製品「MightyChecker® Cloud X」の提供を開始した。既存顧客の切替を推進し26年10月には完了。今後は日本の病院の約4割(約3,000施設)を占める100床未満の小規模病院市場のうち、Mightyシリーズ未導入の2,000施設がターゲット。直販強化+既存顧客のアップセルを推進し、収益基盤の拡大を図る。
「MightyChecker® Cloud X」の特徴
UI/UX刷新で業務効率向上・・・操作性を大幅に改善
対象市場の拡張・・・診療所~100床未満の小規模病院に対応
経営分析機能標準搭載・・・レセプトデータを可視化、データに基づく経営判断に貢献
高度なセキュリティ・・・厚労省のガイドライン準拠、多要素認証対応

 

②AI駆動開発体制の構築
日本IBMの戦略パートナーとして、企業向けAIプラットフォーム(watsonx)を中核基盤とし、IBM Bob及び複数の生成AI技術を活用した、高付加価値・高生産性モデルへの転換を図る。また、AIを通じてクライアントへ新たな価値を提供するビジネスモデルへの転換に向けフィリピン拠点にAIセンターを構築している。
AIを活用した開発・業務変革を推進することで、人月に依存した従来型の開発体制から脱却し、AIを活用して価値を創出するビジネスモデルへの転換を進めている。
これにより、AIの進展による影響を受ける側ではなく、AI活用による収益機会の拡大を取り込む側としてのポジショニングを確立する。

 

3.2027年3月期業績予想

【業績予想】

 

26/3期

構成比

27/3期(予)

構成比

前期比

売上高

5,992

100.0%

7,383

100.0%

+23.2%

営業利益

1,304

21.8%

1,511

20.5%

+15.9%

経常利益

1,287

21.5%

1,520

20.6%

+18.1%

当期純利益

891

14.9%

1,056

14.3%

+18.4%

*単位:百万円。予想は会社側予想。

 

2桁増収増益を予想
27/3期は、売上高が前期比23.2%増の73億83百万円、営業利益は同15.9%増の15億11百万円、経常利益は同18.1%増の15億20百万円の予想。
メディカル事業では、引き続き「MightyChecker® EX」及び「Mighty QUBE® Hybrid」を中心とした主力商品の拡販、新製品「MightyChecker® Cloud X」のリリースにより、顧客基盤の拡大及びストック型収益の拡大を図る。また、26年4月より連結対象となったラジエンスウエア社の業績が、翌連結会計年度から寄与することにより、収益基盤の一層の強化を見込む。さらに、「保険ナレッジプラットフォーム」については、導入拡大及び追加オプションのクロスセルを推進し、新たな収益の柱として育成する。
テクノロジーコンサルティング事業では、27/3期よりAI駆動開発の実装フェーズへ移行し、PoCの成果をもとに、その横展開による本番案件化及び収益化を本格化していく。これにより、従来の「人月型」ビジネスモデルから高付加価値型ビジネスへの転換を加速し、収益性の向上を図る。

 

業績予想の前提
①メディカル事業における更なる収益基盤の拡大及びM&Aにより取得した新規子会社の業績寄与を見込む。
②新製品「MightyChecker® Cloud X」に係る減価償却費の増加に加え、M&Aに伴うのれん償却費及び一時的な統合関連費用の発生を織り込み済み。
③テクノロジーコンサルティング事業におけるAI駆動開発の進展に伴う本番案件化による収益貢献については、現時点では保守的な観点から本業績予想には織り込まず。
④中東情勢等の地政学的リスクによる影響については、現時点で業績への重要な影響は見込んでいない。

業績予想と業績推移

(同社資料より)

 

4.今後の注目点

26/3期はわずかに減収減益となった。テクノロジーコンサルティング事業において採算性重視の戦略をとったこと、メディカル事業ではM&A関連費用を計上したこともあった。ただし、これらの施策はいずれも今後の売上拡大や利益率改善に寄与するものである。これら施策の効果がまず売上に貢献して27/3期は23.2%の大幅増収を見込んでいる。ただし、その効果は期初の段階ではM&A効果を除くと測りかねる面もあるだろう。ポテンシャルのある27/3期予想といえそうだ。
メディカル事業において安定した成長を固めつつあるところに、テクノロジーコンサルティング事業が本格成長に向かっている印象が持てる。ただし株価はもみ合い、バリュエーションは低位にある。配当性向は50%以上を目安としており、配当利回りもしっかりと確保できると見込まれることから、妙味ある水準といえそうだ。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役設置会社

取締役

5名、うち社外3名(うち独立役員3名)

監査役

3名、うち社外2名(うち独立役員2名)

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2025年6月27日
*基本的な考え方
当社は、「唯一無二のビジネスイノベーションカンパニーであり続けること」「グローバル展開」「Win-Winモデルの推進による相互発展」を経営理念としております。この経営理念のもと、更なる企業価値の向上及びグローバルな競争力を維持していくためには、コーポレート・ガバナンスの充実と強化が重要課題であると認識しております。具体的には、「より効率的かつ健全に事業活動を行うことにより、企業の収益力を高め、株主の利益を最大化することを目標とする」との基本的認識とコンプライアンスの重要性をコーポレート・ガバナンスの基本的な考え方として、株主、従業員、取引先、地域社会等のあらゆるステークホルダーに対して社会的責任を果たし、持続的成長と発展を遂げていくことが重要であるとの認識にたち、コーポレート・ガバナンスの強化に努めております。
<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由(抜粋)>

原則

実施しない理由

【補充原則4-1③ 最高経営責任者等の後継者計画の監督】

取締役会は、現在、最高経営責任者等の後継者計画についての具体的な監督は行っておりません。

最高責任者たる代表取締役社長については、知識・経験・能力を勘案し、その時々の当社を取り巻く状況や対処すべき課題に応じて最適と考える人物を選定することとしております。

今後は、後継者計画の策定につきましても検討してまいります。

【補充原則4-2① 経営陣の報酬とインセンティブ】

当社の取締役の任期が1年であるため、報酬は前年度の業績により毎年見直されますが、中長期的な業績と連動する報酬や自社株による報酬制度は設けておりません。経営陣の報酬については、中長期的な会社の業績や潜在的リスクを反映させ、健全な企業家精神の発揮に資するようなインセンティブ付けを行うことの必要性は認識しており、今後適切な方法を継続的に検討してまいります。

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>

原則

開示内容

【原則1-4政策保有株式】

当社は、当社グループの中長期的な企業価値向上に資すると判断される場合、株式を政策保有します。当該株式の保有は、業務提携・協業などによる取引関係の維持・強化等、保有目的の合理性が確保されているなどの条件を満たす範囲で行うことを方針としております。また、株式に係る議決権の行使については、議案が当社保有方針と適合するかを勘案したうえで議決権の行使を行うこととしております。

なお、本報告書提出日現在、政策保有株式については、保有しておりません。

【補充原則2-4① 中核人材の登用等における多様性の確保】

(1)多様性の確保についての考え方

当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は、以下のとおりであります。

当社においては、性別・国籍を問わず経験・能力等に基づいたキャリア採用により事業拡大を行っております。そのため、「女性」「外国人」「キャリア採用者」に特化した管理職への登用に関する施策・目標設定は行っておりません。また、現在国外の子会社の取締役(外国籍)を含めて3名の女性役員が活躍しておりますが、今後も性別、国籍によらず、人格、見識、経営能力ともに優れた多様な人材の登用を推進して参ります。さらなる多様性の確保に向けた人材育成方針や社内環境整備方針を含め、中長期的な企業価値の向上に向けた人材戦略を検討することとしております。

 

<人材育成方針>

人材育成の基本方針は以下のとおりです。

① 採用の強化

② 新しいスキルの再教育

③ リーダー教育

④ リソースプール化(事業間連携による稼働率の最大化)

 

<グローバル事業におけるエンジニア教育について>

戦力となる真のトップエンジニアに育て上げるための当社の研修・教育制度は、他社が容易にキャッチアップすることのできない強力な差別化要因の一つです。

フィリピンの自社研修センター「ACTION」における当社自社開発の研修は、IT基礎概念、先進技術、対人ソフトスキル、日本語の4カテゴリーで構成され、PhilNITS(フィリピン国家情報技術者試験)と日本語検定4級の合格を目標としています。

研修終了後、研修生は経営陣幹部に対して成果を発表し面接評価を経て初めてプロジェクトへの参加が可能となります。優秀な学生であっても、実際に業務を担当できるようになるまでの人材に育成するのは、決して容易なものではありませんが、こうした困難を乗り越えたプログラム卒業者は高度な技術力と日本語環境における業務遂行能力を有することから日本のIT市場において圧倒的な優位性を発揮しており、当社成長の強力なエンジンとなっています。

 

<社内環境整備>

多様性の確保に向けて、多様な人材がそれぞれの個性やライフステージの変化に合わせて働き方を選択できる制度や環境・風土を作ることを社内環境整備方針として、以下の施策を実施・推進しています。

・定年後の社員をパフォーマンスに応じて処遇する再雇用制度の導入

・在宅勤務制度の導入

 

(2)多様性の確保の状況及び自主的かつ測定可能な目標

当社グループでは上記(1)に記載した多様性の確保に向けた人材育成の基本方針において、以下の指標を用いており、当該指標における目標は下記のとおりです。

・指標:テクノロジーコンサルティング事業における年間採用計画数

・目標:2026年3月期以降 年間86人以上を採用

ただし、稼働率が改善することとなった場合は、追加で新規採用を予定しています。

【補充原則3-1③ サステナビリティについての取組み】

当社は持続可能な社会の実現に向けた企業の責任を強く認識し、全てのステークホルダーと協同して社会課題の解決と持続的な企業価値向上を目指すために、サステナビリティ基本方針を制定するとともに、環境・社会・ガバナンスにおける解決すべき課題及び当社の取り組みを掲げました。

(1)サステナビリティ基本方針

「社会課題の解決に資するITソリューションを創造する、唯一無二のビジネスイノベーションカンパニーであり続けること」「グローバル展開」「Win-Winモデルの推進による相互発展」を経営理念としております。また、気候変動、少子高齢化、医療問題といった社会構造の変化や課題にいち早く着目し、社会課題の解決に資するITソリューションの提供とリスク低減に向けた適切な取り組みを通じて、持続可能な社会の実現とUbicomグループの企業価値向上を追求します。

(2)環境・社会・ガバナンスにおける取り組み

当社の解決すべき課題と取り組みについては以下のとおりです。

①環境・・・カーボンニュートラルの実現

・当社並びに顧客における省資源化(ペーパーレス等)の推進

・再生可能エネルギーを100%使用した環境に配慮したオフィスへの移転

・当社メディカル事業の主力製品である「MightyCheckerシリーズ」の導入により、医療機関全体の1か月における削減労働時間は約39万時間となり、約780万リットルの二酸化炭素削減に寄与

②社会・・・ソリューションの提供を通じた顧客の課題解決

・DX支援:先進技術支援を通じた顧客の業務改革

・「先端技術開発センター」におけるソリューション開発力の更なる高度化・強化

・国内企業のグローバル化支援を通じた日本のグローバル競争力向上

・医療費抑制のためのソリューション開発

・医師の働き方改革の実現

③ガバナンス・・・公正かつ透明性の高い経営の実現

・サステナビリティ基本方針に基づくコンプライアンス及びリスク管理体制の強化

・多様性を重視したガバナンス体制の構築

【原則5-1株主との建設的な対話に関する方針】

株主からの対話の申込みに対して、積極的に対応しております。

当社のIR活動は、コーポレート戦略本部を担当部署とするIR体制を整備しており、投資家からの電話取材やスモールミーティング等のIR取材を積極的に受け付けております。

さらに、代表取締役自らが出席する決算説明会の開催及び決算説明の動画の配信を、年2回以上実施しております。

その他、当社の情報開示およびインサイダー情報の管理については、当社のディスクロージャーポリシー

https://www.ubicom-hd.com/ja/ir/policy.html

に従って実施しております。

【資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応】

当社は、収益性と資本効率の向上を図るため、ROE(自己資本利益率)を経営指標として重視した上で経営を行っております。急速に変化する事業環境において、適正かつ合理的な業績見通しの算出が困難であることから、具体的な数値目標は設定しておりませんが、業績に関する動向や今後の方針につきましては、決算説明会や当社ウエブサイトによる情報開示等を通じて継続的に説明を行い、株主や投資家が十分に理解を深めることのできる取組を行ってまいります。

 

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