ブリッジレポート
(4317) 株式会社レイ

スタンダード

ブリッジレポート:(4317)レイ 2026年2月期決算

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代表取締役社長 磯部 陽一

 

株式会社レイ(4317)

 

 

企業情報

市場

東証スタンダード市場

業種

サービス業

代表取締役社長

磯部 陽一

所在地

東京都港区六本木 6-15-21ハークス六本木ビル

決算月

2月

HP

https://www.ray.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

510円

14,328,976株

7,308百万円

17.9%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

15.00円

2.9%

62.33円

8.2倍

590.83円

0.9倍

*株価は5/18終値。発行済株式数は直近短信記載の発行済株式数(自己株式を含む)。
*時価総額は5/18終値×発行済株式数。2026年2月期決算短信より。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2023年2月(実)

12,450

1,398

1,401

715

49.94

15.00

2024年2月(実)

11,222

1,152

1,311

818

57.30

15.00

2025年2月(実)

10,456

927

1,050

745

54.09

15.00

2026年2月(実)

13,419

1,756

1,909

1,303

98.59

20.00

2027年2月(予)

13,000

1,000

1,100

820

62.33

15.00

*単位:百万円。予想は会社予想。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益(以下、純利益については同様)。

 

レイの2026年2月期決算の概要と2027年2月期の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告致します。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2026年2月期決算概要
3.2027年2月期業績予想
4.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 26/2期は前期比28.3%増収、89.4%営業増益。広告ソリューション事業、テクニカルソリューション事業とも大幅な増収を確保した。売上総利益率は前期34.0%から36.8%へ向上、販管費の増加を抑え、営業利益率は前期8.9%から13.1%へ大きく改善した。セグメント別には、テクニカルソリューション事業、広告ソリューション事業とも大幅な増益。四半期毎には、売上高・営業利益とも25/2期2Qをボトムに基調としては徐々に伸びている。経常利益は同81.8%増、親会社株主に帰属する当期純利益は同74.9%増。期末配当は、前期比5.00円/株増配となる20.00円を実施する。

     

  • 27/2期は売上高が前期比3.1%減の130億円、営業利益は同43.1%減の10億円、経常利益は同42.4%減の11億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同37.1%減の8億20百万円を計画する。前期には大阪・関西万博や隔年開催のジャパンモビリティショーなどの大型展示会が開催され、反動減により減収を見込む。利益面では、物価高の影響や人件費の増加に伴いコストが増加する見通し。配当は前期から5.00円/株減配となる15.00円/株の期末配当を予定している。

     

  • 26/2期については大阪・関西万博やジャパンモビリティショーといった大型展示会が収益貢献、期中の上方修正を経て大幅な増収増益を確保した。しかし、27/2期はその反動が生じることになり会社予想は減収減益。ただし、物価高の影響など期初の会社予想はかなり保守的と見るのが妥当であろう。また、新社長体制への移行を契機に、従来の強みである大型イベント・映像制作分野に加え、デジタル領域や新たなエンターテインメント分野への展開強化にも期待が高まる。少し先を見据えると、28/2期にはジャパンモビリティショーに加え横浜で国際園芸博覧会の開催も予定されており、再び大型案件需要の拡大が見込まれる。これらを背景に、中長期的な成長期待は引き続き大きいと考えられる。株価は低調に推移しており、PER・PBRとも低位にとどまっている。自社株買いにも積極的に取り組んでいるが、財務体質は良好なだけに今後の株主還元の動向にも注目していきたい。

     

1.会社概要

デジタル映像制作を主力事業としており、テレビ朝日の持分法適用関連会社である。セールスプロモーション(SP)やテレビコマーシャル(TVCM)等の、企画、制作、プロモーション、更にはイベントまでをカバー。ポストプロダクション(編集スタジオ)機能や映像機器を保有し、実制作部隊を備える事で、顧客ニーズに合った総合的な提案やサービスができる事が強み。
グループ会社は、連結子会社である(株)クレイ、(株)マックレイの2社に加え、持分法適用関連会社として(株)プラスゼロを有する。クレイおよびマックレイは広告ソリューション事業を担い、プラスゼロとは映像機器レンタルなどで連携している。

 

なお、2026年には経営体制の変更が行われ、磯部陽一氏が代表取締役社長に就任した。新体制のもと、広告ソリューション事業およびテクニカルソリューション事業の拡大に加え、エンターテインメント分野やデジタル領域での成長戦略を推進している。

 

【経営理念】

・ 会社はステージ、社員をアクター、経営者を演出家、そしてお客様と株主の皆様は観客と置き換えることができると考えております。
・ 最先端のステージ(会社)で、アクター(社員)、演出家(経営者)全員がそれぞれプロ意識に徹し、十分にその実力を発揮し、多くの観客(お客様と株主の皆様)から拍手をいただくことは、当社グループの理想とするところです。
・ 当社グループは、その理想の下、会社組織、投資機材の一層の拡充、最先端化と、全社員の絶え間ない質的向上を経営の基本方針としております。

 

21世紀前半はデジタルとネットワークの時代。同時に、経済・社会の大きなうねりの中でさまざまな価値が見直され、物から人へ価値観が移る心の時代でもあると言われている。同社はパソコンの時代と共に生まれ、パソコンの時代と共に成長してきた。大学のクラブ活動として始めたホログラフィ、その発展としてのレーザーによるディスプレイやパソコンのホビーとしての応用に関する研究活動は、最新の技術革新をどのように活用していくかというような課題を通じて、常にチャレンジする精神を同社に植え付けた。同社では不断のイノベーションを遺伝子と捉えている。

 

同社は、小さなベンチャー企業としてこういった遺伝子を育て、それまでの活動の発展として、広告、プロモーションや番組などの映像制作ビジネスを立ち上げて来た。同社の映像制作能力は、データ容量の増加とともに、よりハイクオリティになってきた。
そして今、デジタル映像の力は映像の制作・流通工程を大きく変革しようとしている。フィルムや映写機器などがデジタルに置き換わるだけでなく、新しい技術が制作工程を変革し、さらにネットワークを通じた映像配信によるコンテンツ販売にいたるまでの流れを作り出し、同社の業界を劇的に変化させている。

 

【沿革】

年 月

概要

1981年 6月

レーザーディスプレイ事業を目的として、東京都渋谷区に資本金1百万円で(株)スタジオ・レイを設立

1990年 8月

三菱商事(株)との合弁により映像事業を目的としてエム・シー・ビジョンズ(株)設立

1991年 10月

商号を(株)レイに変更し、本格的にデジタル映像事業に進出

1992年 10月

東京都大田区に京浜島事業所を設置し、映像機材レンタル事業を開始

1993年 3月

東京都港区に本社移転

1996年 2月

コマーシャル事業を目的として(株)クラフトを設立

1998年 3月

住友商事(株)及び住商エレクトロニクス(株)との合弁によりコンピュータグラフィックス事業を目的としてデジタルサイト(株)を設立

3月

東京都品川区にコンテンツのDVD化事業を目的として五反田事業所を設置

2000年 5月

企画制作会社である(株)ウイーズ・ブレーンを株式買収により子会社化

2001年 10月

日本証券業協会に店頭登録銘柄として登録

2002年 2月

「プレント」ブランドで、一般企業向けプレゼンテーションサポート事業開始

2004年 9月

新設分割により企画制作事業、映像演出事業、映像編集事業を分社化し、(株)プレイズ、(株)プレント、マックレイ(株)を設立。(株)レイは経営管理会社制へ移行

12月

ジャスダック証券取引所に株式を上場

2005年 4月

財団法人日本情報処理協会より、プライバシーマークの認定取得

10月

子会社(株)ウエップをポノポノコミュニケーションズ(株)に社名変更し、(株)日経BPの出資を受け、フリーマガジン事業に進出

12月

次世代型コード「カラーコード」の普及啓蒙、利用促進、販売を目的とするモバイルゲート(株)を設立

2006年 4月

映像企画制作事業の拡大を図るため、(株)ティーシー・マックスを株式買収により子会社化

2008年 3月

経営資源の選択と集中をはかるためコンテンツ事業の抜本的見直しをおこない、事業セグメントを広告ソリューション事業とテクニカルソリューション事業の2本とする

2010年 4月

ジャスダック証券取引所と大阪証券取引所の合併に伴い、大阪証券取引所(JASDAQ市場)に株式を上場

2011年 10月

大阪証券取引所ヘラクレス市場、同取引所JASDAQ市場及び同取引所NEO市場の各市場の統合に伴い、大阪証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場

2013年 1月

東京都港区に新社屋竣工(名称:Rayビル)

編集スタジオの五反田・天王洲事業所を閉鎖し、新社屋に集約

7月

東京証券取引所と大阪証券取引所の現物市場統合により、東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に株式を上場

2015年 3月

効率的な運営体制を構築し、より効率的かつ合理的な経営を行っていくことを目的に、子会社である(株)ニッポンムービーを(株)クレイに商号変更し、(株)ティーシー・マックス及び(株)ニッポンムービー大阪 他2社を合併

2017年 12月

(株)テレビ朝日の広範囲なネットワークと連携を図り、新たなお客様を開拓し、更なる企業価値の向上を図ることを目的に、(株)テレビ朝日と資本業務提携契約を締結

2022年 4月

東京証券取引所の市場区分の見直しを受け、同取引所のJASDAQ(スタンダード)からスタンダード市場へ移行

 

 

【経営戦略】

優れたデジタル映像演出技術および最先端のデジタル映像制作技術をもとに、それが活かせる市場機会の発見と俊敏な取り組みを行い、市場から得られたリターンを再び高度な目利きをもって最新技術に投資する。この不断のイノベーションが同社の経営戦略。そのために同社が必要不可欠と考える事項は次の三点。
①日進月歩する新技術から、新たな独自価値を創造できる高度な技術力
②急変する市場において、正しく価値を表現できる高度なプロデュース力
③魅力的な新技術、手法、アイデアを的確に捉える高度な目利きの能力
これら能力を常に高めるよう不断の努力を続け、顧客と株主により大きな喜びと感動を提供していく考え。

 

デジタル映像の最新技術と先駆的な精神を武器に、旧来の映像制作工程をインフラから制作スタイルまで一貫して見直し、デジタル化を通して効率化し、ハイクオリティ化しようと同社では考えている。
そして、そこに大きなビジネスチャンスがある。近年、同社が最新のデジタル映像装置に対する投資を拡大し、デジタル映像時代のインフラを先駆けて構築してきたのも、そういった戦略からである。さらに、現在はHD映像(デジタル高品位映像)を機軸に新たな対象市場と営業チャネルを構築しつつある。

 

【事業セグメント】

事業は、SPやTVCM等の企画制作を行う広告ソリューション事業と、保有する各種映像インフラを活用した実制作やデジタル映像機材のレンタルを行うテクニカルソリューション事業に分かれる。同社グループは、企画制作領域と実制作領域をカバーする事で一貫したサービスを提供できる事が強みだ。
26/2期の売上構成比は、それぞれ46.0%、54.0%。連結調整前営業利益の構成比は、それぞれ19.7%、80.3%。

 

広告ソリューション事業
顧客の販売戦略に対し、キャンペーンやイベント、展示会、TVCM等の企画制作をもって、総合的に顧客の要望に応える事業。広告代理店や一般企業の広告部門を主な取引先とする。SP、展示会、キャンペーン、博覧会等各種イベント、ショールーム、展示施設等の企画制作を行うSP・イベント部門と、TVCMやビジネスプロモーション映像等の企画制作を行うTVCM部門に分かれ、同社と(株)クレイが事業を手掛けている。人的パワーが中心となるビジネス。
尚、広告の制作は、クライアント及び広告代理店が方向性や戦略を決定し、企画・制作会社戦略に基づいて詳細な実施計画を立案し、実制作作業を各種業者に発注する。制作実施を担当するテクニカルソリューション事業を持つことにより、技術的な側面の提案や本番実施日での細心なケアをできることが、同事業のセールスポイント。上場同業社としては、SP・イベント部門でテー・オー・ダブリュー(4767)、TVCM部門で東北新社(2329)が挙げられる。

 

SP・イベント部門

(コミュニケーションデザインユニット)

(関西ユニット)

TVCM部門

(クリエイティブデザインユニット)

(関西ユニット)

・各種プロモーション、イベント等の企画制作

・展示会、博覧会、ショールーム等の企画制作

・デザイン、プレミアム商品、印刷物等の企画制作

・デジタルプロモーションの企画制作

・TVCM等の企画制作

・通販番組を含むダイレクト広告の企画制作

・ミュージックPV等の企画制作

・イベント、ショールーム等の映像の企画制作

 

テクニカルソリューション事業
広告ソリューション事業が提案する企画制作を実現する事業。デジタル映像編集スタジオを保有し、撮影から加工までの一貫した制作基盤と、各種催事に使用するデジタル映像機材のレンタルをおこなう映像関連インフラを持つ事業体。広告ソリューション事業と同じく請負だが、設備の償却負担がコストに占める割合が大きく、各種機材の稼働率が利益面での課題となる。主に制作会社から受注している。各種制作プロダクションやエンターテインメントの主催者等を主な取引先とする。26/2期はグループ外への売上が全体の91%を占め、広告ソリューション事業向けの社内売上は9%。イベント、展示会、コンサート、学会、会議等において映像システム、特殊演出システム、ビジネスプレゼンテーション機器等のレンタル・オペレーションサービスを行う映像機器レンタル部門と、デジタル映像を中心に各種映像(TVCM・番組等)の編集及びDVD・ブルーレイディスク・CG制作等を行うポストプロダクション部門に分かれている。機材と人的パワーが中心となるビジネス。広告ソリューション事業と同じく請負事業で、主に制作会社から受注しているが、設備の償却負担がコストに占める割合が大きく、各種機材の稼働率が利益面での課題となる。
企業、テレビ局、映画会社及び広告代理店は、方向性や戦略を決定し、企画・制作会社へ発注する。企画・制作会社は戦略に基づいて詳細な実施計画を立案し、実制作作業を各種業者に発注する。同社グループには、TVCM等の企画を立案する広告ソリューション事業があり、実際に映像編集を行う同社のクリエイターは、顧客の要望に細心のケアをもって対応できることが特徴。映像機器レンタル部門の上場同業者としてはヒビノ(2469)が挙げられる。

 

映像機器レンタル部門

(ショーテクニカルユニット)

ポストプロダクション部門(マックレイユニット)

・コンサート等の大型映像機器のレンタル、オペレーション

・ライブ中継、撮影、ネットワーク配信

・展示会や発表会等の大型映像機器のレンタル、オペレーション

・ショールーム等への映像機器販売および運営サポート

・CM、TV番組等の映像デジタル編集、MA(ミュージックオーディオ)制作

・CM等の撮影、デジタルアーカイブ

・CG、各種映像制作の技術サポート

・アニメ・番組等の制作業務

・Blu-ray / DVDのオーサリング、制作全般

 

【主なビジネスフィールド】

広告フィールドに軸足を置いて事業を展開しているため、大手広告代理店向けの売上(直接及び制作会社経由の間接)が多いものの(広告代理店との取引は大手広告代理店のみ)、かつては6割を占めていたが現在は3-4割程度。代わって大手企業からの直接受注などの構成比が増加している。今後も深耕と領域拡大で大手広告代理店向けビジネスを拡大させつつ、一般企業等の広告主からの直接受注やMICE関連ビジネスの売上構成比を引き上げていく考え。

 

 

※MICE
企業等の会議(Meeting)、企業等の行う報奨(Incentive)、国際機関・団体、学会が行う国際会議(Convention)、及び展示会・見本市、イベント(Exhibition/Event)の頭文字をとったもの。多くの集客交流が見込まれるビジネスイベントなどの総称。
(同社HPより)

 

【強み ワンパッケージサービス】

同社の強みは、制作領域と技術領域を持つ事で、映像、イベント、クリエイティブ、そしてプロモーションという4つの異なる領域をカバーし、顧客ニーズに合った総合的な提案ができる事。広告ソリューションで培ってきた企画制作力と、 IT・デジタル・映像を強みとしたテクニカルソリューションを駆使して、顧客の様々なニーズに、どの立ち位置からでも、どの段階からでも柔軟にサポートしていく。

 

 

発想し、共創し、実装する。
デジタルとリアルが密接に関わりあう時代。デジタルだけでも、リアルだけでもない、境界を越えたコミュニケーションが求められる。ひとりの発想を、チームで力強いクリエイティブへと共創し、プロモーションに実装させていくことで、これからの時代の新しい体験価値を提供していく。​

 

2.2026年2月期決算概要

(1)連結業績

 

25/2期

構成比

26/2期

構成比

前期比

会社予想

予想比

売上高

10,456

100.0%

13,419

100.0%

+28.3%

13,400

+0.1%

売上総利益

3,552

34.0%

4,942

36.8%

+39.1%

-

-

販管費

2,625

25.1%

3,185

23.7%

+21.3%

-

-

営業利益

927

8.9%

1,756

13.1%

+89.4%

1,600

+9.8%

経常利益

1,050

10.0%

1,909

14.2%

+81.8%

1,750

+9.1%

当期純利益

745

7.1%

1,303

9.7%

+74.9%

1,200

+8.7%

*単位:百万円

*数値には(株)インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。

 

前期比28.3%の増収、89.4%の営業増益
売上高は前期比28.3%増の134億19百万円。国内経済は、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待される。ただし、中東情勢や米国の通商政策をめぐる動向、金融資本市場の変動等の影響もあり、先行きは不透明な状況。こうした中にあって、広告ソリューション事業、テクニカルソリューション事業とも大幅な増収を確保した。
営業利益は前期比89.4%増の17億56百万円。売上総利益率は前期34.0%から36.8%へ向上、販管費の増加を抑え、営業利益率は前期8.9%から13.1%へ大きく改善した。セグメント別には、テクニカルソリューション事業、広告ソリューション事業とも大幅な増益。営業外では持分法投資利益が増加しており、経常利益は前期比81.8%増の19億9百万円。税負担は増加して親会社株主に帰属する当期純利益は同74.9%増の13億3百万円。
期末配当は、前期比5.00円/株増配となる20.00円を実施する。

 

売上高、営業利益の四半期毎の推移は以下の通り。例年低調に始まることの多い1Qだが、26/2期については売上・利益とも比較的高い水準で始まった。2Qは1Qとの比較では減収減益だが3Qに大きく伸ばしている。売上高・営業利益とも、25/2期2Qをボトムに基調としては徐々に伸びている。

 

(2)セグメント別動向

 

25/2期

構成比

26/2期

構成比

前期比

広告ソリューション

4,347

41.6%

6,176

46.0%

+42.1%

テクニカルソリューション

6,109

58.4%

7,242

54.0%

+18.5%

連結売上高

10,456

100.0%

13,419

100.0%

+28.3%

広告ソリューション

116

2.7%

478

7.7%

+309.1%

テクニカルソリューション

1,472

24.1%

1,950

26.9%

+32.4%

調整額

-662

-

-671

-

-

連結営業利益

927

8.9%

1,756

13.1%

+89.4%

*単位:百万円
*セグメント利益の構成比にはセグメントごとの利益率を表記。連結営業利益の構成比には連結営業利益率を表記。

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

広告ソリューション事業
売上高61億76百万円(前期比42.1%増)、営業利益4億78百万円(同309.1%増)。
SP・イベント部門においては、大阪・関西万博案件の制作に加えて、ジャパンモビリティショー等の大型展示会の開催もあり業績は堅調に推移した。またTVCM部門の業績も堅調に推移した。

 

テクニカルソリューション事業
売上高72億42百万円(前期比18.5%増)、営業利益19億50百万円(同32.4%増)。
映像機器レンタル部門では、引き続きコンサート等のエンターテイメント関連の案件を継続的に実施できた。加えて、ジャパンモビリティショー等の大型展示会の開催もあり、業績は好調に推移した。ポストプロダクション部門においても業績は堅調に推移した。

 

(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

財政状態

 

25年2月

26年2月

 

25年2月

26年2月

現預金

2,867

3,060

仕入債務

594

687

売上債権

1,918

1,859

未払法人税・消費税等

254

751

たな卸資産

423

965

未払金・未払費用

328

544

流動資産

5,356

6,038

賞与引当金

241

352

有形固定資産

3,138

3,965

有利子負債(うちリース債務)

769(169)

563(163)

無形固定資産

12

11

負債合計

2,325

3,133

投資その他

613

890

株主資本

6,795

7,766

固定資産

3,764

4,868

純資産合計

6,795

7,772

資産合計

9,120

10,906

負債・純資産合計

9,120

10,906

*単位:百万円

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

26/2期末の総資産は、有形固定資産の増加などにより前期末比17億85百万円増加し、109億6百万円となった。
負債合計は未払法人税等の増加などにより前期末比8億7百万円増加し、31億33百万円となった。
純資産合計は利益剰余金の増加などにより前期末比9億77百万円増加し、77億72百万円となった。
自己資本比率は71.3%となった(前期末74.5%)。

 

キャッシュ・フロー(CF)

 

25/2期

26/2期

前期比

営業キャッシュ・フロー

1,686

2,341

+655

+38.9%

投資キャッシュ・フロー

-836

-1,511

-675

-

フリー・キャッシュ・フロー

850

830

-20

-2.4%

財務キャッシュ・フロー

-813

-637

+176

-

現金及び現金同等物期末残高

2,867

3,060

+193

+6.7%

* 単位:百万円

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

営業CFのプラス幅が拡大、投資CFのマイナスも拡大しフリーCFのプラス幅は横這い。
キャッシュポジションは増加した。

 

3.2027年2月期業績予想

連結業績

 

26/2期 実績

構成比

27/2期 予想

構成比

前期比

売上高

13,419

100.0%

13,000

100.0%

-3.1%

営業利益

1,756

13.1%

1,000

7.7%

-43.1%

経常利益

1,909

14.2%

1,100

8.5%

-42.4%

親会社株主に帰属する

当期純利益

1,303

9.7%

820

6.3%

-37.1%

*単位:百万円

 

前期比3.1%の減収、43.1%営業減益を見込む
27/2期は売上高が前期比3.1%減の130億円、営業利益は同43.1%減の10億円、経常利益は同42.4%減の11億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同37.1%減の8億20百万円を計画する。前期には大阪・関西万博や隔年開催のジャパンモビリティショーなどの大型展示会が開催された。その反動減により減収を見込んでいる。利益面では、物価高の影響や人件費の増加に伴いコストが増加する見通し。
配当は前期から5.00円/株減配となる15.00円/株の期末配当を予定している。

 

4.今後の注目点

26/2期は、大阪・関西万博やジャパンモビリティショーといった大型展示会案件が収益に大きく貢献し、期中の上方修正を経て大幅な増収増益を達成した。一方、27/2期は大型案件の反動影響により会社計画は減収減益を見込んでいる。ただし、物価高や景気動向など不透明要因を織り込んだ保守的な前提が含まれていると考えられ、今後の案件獲得状況次第では上振れ余地も十分にあろう。
また、新社長体制への移行を契機に、従来の強みである大型イベント・映像制作分野に加え、デジタル領域や新たなエンターテインメント分野への展開強化にも期待が高まる。少し先を見据えると、28/2期にはジャパンモビリティショーに加え、横浜国際園芸博覧会の開催も予定されており、再び大型案件需要の拡大が見込まれる。これらを背景に、中長期的な成長期待は引き続き大きいと考えられる。
株価は依然として低位にとどまり、PER・PBRの観点からも割安感が意識される。自社株買いにも積極的に取り組んでおり、良好な財務基盤を背景とした今後の株主還元強化の動向にも注目していきたい。

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態、取締役、監査役の構成

組織形態

監査役設置会社

取締役

5名、うち社外1名

監査役

3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
更新日:2025年5月30日

 

<基本的な考え方>
当社は、株主をはじめとした全てのステークホルダーの皆様の信頼に応え、継続的な企業価値の向上と健全で透明性が高く、環境の変化に柔軟に対応できる経営を重要な課題と位置付け、経営効率の更なる向上を図りつつ、業務遂行の意思決定機関である取締役会、経営会議の充実、コンプライアンス遵守等、コーポレート・ガバナンスの強化に向けた取組みを推進しております。また、企業活動の展開にあたり、法令を遵守し、社会倫理に従って行動するという観点から、当社グループの役員及び従業員の基本的な行動の規範を定めた「レイグループ行動規範」を策定し、役員、従業員に遵守、徹底を図っております。

 

【コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由(抜粋)】

 

【補充原則 1-2-4.議決権の電子行使のための環境作り、招集通知の英訳】インターネットによる議決権行使は、当社は株主数が多くないため、郵送、出席により十分な議決権行使が行われていると判断しており、他社の状況を踏まえ、今後検討していきます。また、招集通知の英訳については海外投資家比率及び総株主数等を踏まえて現時点では実施しておりません。今後は、海外投資家・機関投資家比率に留意しつつ、必要に応じて株主の皆様の利便性に配慮した対応を検討してまいります。

 

【補充原則 2-4-1.管理職への登用等における多様性の確保の考え方と自主的かつ測定可能な目標】当社では、従業員が当社の成長を支える重要な存在であるとの認識にたち、多様な人材が仕事と家庭を両立し、最大限の能力を発揮できる職場環境や企業風土の醸成に取り組んでおります。上記の考えのもと当社では、管理職への登用等に当たっては、年齢、性別や社歴等では区分せず、意欲と能力のある従業員が平等に機会を得られるよう環境を整備しております。そのため、当社グループの発展に貢献できる人材の採用に注力しております。現在では、測定可能な目標はございませんが、今後検討してまいります。

 

【原則3-1.情報開示の充実】
(ⅰ)会社の目指すところ(経営理念等)や経営戦略、経営計画
経営戦略、経営計画について、当社は、経済環境や経営環境の変化が激しい中、迅速かつ柔軟に最適な経営判断を行うとともに、株主、投資家の皆様に当社の経営戦略や財務状況等を正しくご理解いただくための情報開示のあり方として、対処すべき課題を明確に公表するとともに、当該期の連結業績予想を公表することとしております。
(ⅱ)コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針
当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針は、本報告書の「1.コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成、企業属性その他の基本情報」に記載のとおりです。
(ⅲ)取締役会が経営陣幹部・取締役の報酬を決定するに当たっての方針と手続
取締役及び監査役の報酬等は、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内において、会社の業績、職務内容、職責、経済情勢等を総合的に勘案し、株主総会が決定した報酬の限度内において取締役会で決定しております。
取締役の報酬については、株主総会において決議された報酬総額の限度内において取締役会の決議により代表取締役に決定を一任しております。また、監査役の報酬については、株主総会において決議された報酬総額の限度内において監査役全員の協議により監査役会で決定しております。
(ⅳ)取締役会が経営陣幹部の選解任と取締役・監査役候補の指名を行うに当たっての方針と手続
経営陣幹部の選解任と取締役・監査役候補者の指名を行うに当たっては、当社の経営陣幹部または取締役・監査役として相応しい豊富な経験、高い見識、高度な専門性を有する人物を候補者とし、取締役会において決定を行います。

 

【補充原則 4-1-2.中長期経営計画の実現への努力と未達時対応】当社は、中期経営計画を策定し、随時その進捗状況を確認し、目標達成に向け取り組んでおります。また、中期経営計画の見直しを毎年行うローリング方式を採用しております。ローリングを行う際の初年度の単年度利益計画は、各部門の詳細な積上げにより策定しており、月別に管理し、月次決算に基づいて統制しております。しかしながら、当社は市場動向が不透明等の理由により中期的な業績予想等を公表することは、必ずしもステークホルダーの適切な判断に資するものではないと考えております。このため、中期的な数値目標等は公開しておりません。
【補充原則4-1-3.最高経営責任者等の後継者計画の監督】当社の取締役会は、現在、代表取締役社長の後継者の計画については、具体的な監督は実施しておりません。また、社歴や代表取締役の年齢等を踏まえ、喫緊の課題として後継者の育成計画について取締役会で具体的な議論は行っておりませんが、今後、その具体的なあり方について検討してまいります。なお、最高責任者である代表取締役については、人格・知識・経験・能力を勘案し、その時々の当社を取り巻く状況や対処すべき課題に応じて、最適と考える人物を取締役会で選定することとしております。
【原則4-8.独立社外取締役の有効な活用】当社では、社外監査役1名を独立役員として登録しております。独立社外取締役の選任につきましては、当社の規模、当社取締役会の規模、適切な候補者の確保の困難性等の諸事情に鑑み、現時点では選任しておりません。今後当社を取り巻く環境の変化により、独立社外取締役を増員する必要性が発生した場合には、候補者の選定を検討してまいります。

 

【補充原則 4-10-1.任意の諮問委員会の設置による指名・報酬などに関する独立社外取締役の関与・助言】当社は、独立取締役は選任しておりませんが、社外取締役は1名選任しており、当社事業領域に関する知見を活かして、取締役会や各取締役へ意見を述べるとともに、必要に応じて助言を行っております。任意の諮問機関としての委員会は設置しておりませんが、現時点では、取締役会の場において、社外取締役から適切な関与・助言を得られていると考えております。

 

【原則 5-2.経営戦略や経営計画の策定・公表】当社は、中期経営計画を公表しておりません。しかし、株主総会等を通じて、株主に対して、当社の資本コストを的確に把握した上で、収益計画や資本政策の基本的な方針を示すとともに、収益力・資本効率等に関する基本的方針および目標達成に向けた事業ポートフォリオの見直しや、設備投資・人材投資等を含む具体的な施策を説明しております。また、事業計画については、当社の業績、社会情勢および経済情勢の変化等を踏まえ、当該計画に変更が生じた際には、株主総会等において株主に説明を行うこととしております。なお、中期経営計画も株主に対するコミットメントの一つであるとの認識に立ち、取締役会において、引き続き中期経営計画の公表について検討してまいります。【補充原則 5-2-1.事業ポートフォリオに関する基本的な方針や見直しの状況】当社では、事業内容や経営戦略、経営方針等について有価証券報告書に記載しておりますが、原則5-2に記載の通り中期経営計画は公表しておらず、事業ポートフォリオの基本方針等についても説明は行っておりません。現在、経営環境等も慎重に見極めながら、経営方針や事業ポートフォリオの見直し等について取締役会で協議・検討を重ねており、当社としての方針を明確に示せるタイミングで、中期経営計画の公表についても検討してまいります。

 

【コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づくおもな開示】

 

【原則 1-4.いわゆる政策保有株式】当社は、事業提携や取引関係の強化、情報収集の観点から、当社の中長期的な企業価値の向上に資すると判断される株式を政策保有株式として保有することがあります。保有の合理性の検証にあたっては、保有目的の適正性、保有先企業との取引関係等を確認し、毎年取締役会において保有の適否を検証しております。また、同株式に係る議決権の行使は、議案が保有方針に適合するかを総合的に勘案して判断いたします。

 

【原則 2-6.企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮】当社は、確定拠出年金制度を導入しており、アセットオーナーとして企業年金の積立金の運用に関与しておりませんが、制度の運営担当部門においては、委託先運営管理機関である証券会社や信託銀行等から情報を入手し、運用商品の選定や従業員に対する資産運用に関する教育実施等を行ってまいります。

 

【補充原則 4-1-1.取締役会から業務執行取締役に対する委任範囲の概要】当社は、「取締役会規程」を制定し、法令等に準拠して取締役会で審議する内容を取締役会に付議すべき事項として定めております。また、「職務権限規程」を定め、経営陣が執行できる範囲を明確にしており、組織変更等に応じて、常に見直しがなされる仕組みを構築しております。取締役会は原則毎月1回開催し、会社の重要な業務執行の決定を行うとともに業績の進捗についても論議し対策等を検討しております。

 

【原則 5-1.株主との建設的な対話に関する方針】当社の株主との対話については、総務部が対応して、タイムリーに情報を開示すると共に、投資家との面談の実施やメールなどによる株主・投資家からの問い合わせに対応するなどの様々な機会を通じて株主等との建設的な対話の機会を持つように努めております。当社経営方針、企業の成長戦略にかかる取組みついて理解を得るよう努めるとともに、株主等の声に耳を傾け、資本提供者等の目線からの経営分析や意見を吸収及び反映し、当社の持続的な成長と中長期的な企業価値向上に取り組んでおります。

 

東証コーポレート・ガバナンス情報サービス:https://www2.jpx.co.jp/tseHpFront/CGK010010Action.do?Show=Show

 

 

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