ブリッジレポート
(4762) 株式会社エックスネット

スタンダード

ブリッジレポート:(4762)エックスネット 2026年3月期決算

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新島 毅 社長

株式会社エックスネット(4762)

 

 

企業情報

市場

東証スタンダード市場

業種

情報・通信

代表取締役会長

茂谷 武彦

代表取締役社長

新島 毅

所在地

東京都新宿区荒木町13番地4 住友不動産四谷ビル

決算月

3月

HP

https://www.xnet.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

1,558円

8,261,600株

12,871百万円

17.6%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

70.00円

4.5%

107.66円

14.5倍

779.57円

2.0倍

*株価は6/18終値。26年3月期決算短信より。 DPSの内訳は、ベース配当50.00円、エクストラ配当20.00円。詳細は本文中「株主還元方針」を参照。

 

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

23年3月

5,357

950

985

694

84.00

30.00

24年3月

5,547

1,066

1,101

741

89.74

30.00

25年3月

5,300

860

849

581

128.74

45.00

26年3月

5,658

1,021

1,011

542

129.89

47.50

27年3月(予)

5,800

700

700

450

107.66

70.00

*単位:百万円。予想は会社側予想。27年3月期のDPSの内訳はベース配当50.00円、エクストラ配当20.00円。詳細は本文中「株主還元方針」を参照。

 

 

 

 

株式会社エックスネットの2026年3月期決算概要、中期経営計画「Next STEP 2029」などをお伝えします。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.中期経営計画 Next Step 2029
3.2026年3月期決算概要
4.2027年3月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 26年3月期は増収増益で、売上・利益とも修正予想を上回った。売上高は前期比6.7%増の56億58百万円。アプリケーションサービス、AMO・SOサービスとも好調。営業利益は同18.7%増の10億21百万円。価格改定やAMOサービスにおける低採算のスポット案件からの撤退などで売上総利益は同18.7%増加し、売上総利益率も同3.1ポイント上昇。人件費増や株式給付信託(J-ESOP)導入に伴う役員株式給付引当金繰入による販管費増(同18.8%増)を吸収した。当期純利益は同6.6%減の5億42百万円。株式給付引当金繰入額1億22百万円を特別損失に計上した。

     

  • 27年3月期の売上高は前期比2.5%増の58億円、営業利益は同31.5%減の7億円と、増収減益を予想。売上高は、各サービス引き続き堅調で、コア売上・スポット売上ともに増収を見込んでいる。利益については、人財投資をはじめ積極的な追加投資を予定していることから、減益および利益率の低下を予想している。新中期経営計画のなかで、営業利益に人財投資額(人件費)とシステム投資額(減価償却額)を足し戻して算出する調整後営業利益を、経営指標の一つとして新たに採用することにした。27年3月期の調整後営業利益は同2.4%増の35億円を予想している。配当は、前期比22.50円/株増の70.00円/株の予定。内訳はベース配当50.00円/株、エクストラ配当20.00円/株。予想配当性向は65.0%。詳細は本文中「株主還元方針」を参照。

     

  • 2026年6月、2030年3月期を最終年度とする「中期経営計画 Next Step 2029」を策定・公表した。パーパス実現に向け、顧客市場(金融市場)、人財市場(採用、従業員)、資本市場(投資家)の3市場から選ばれ続ける企業であることを目指す。加えて、長期的に利益を創出する会社になるため、この4年間は人財投資・システム投資を積極的に推進するとともに、BSマネジメントの下、戦略的な株主還元を実施する。2030年3月期の目標として「コア売上高56億円、調整後営業利益38億円、ROE15.0%」を掲げている。

     

  • 前中期経営計画では、コア売上高は49.3億円と目標である50億円にはわずかながら未達となったものの、営業利益率、ROEは目標を大きく上回った。会社側は課題を認識しているものの、まずは想定通りに進めることができた前中計であったといえよう。新中計では2030年3月期「コア売上高56億円、調整後営業利益38億円、ROE15.0%」を掲げている。圧倒的なシェアの下、ハイレベルな「アプリケーション」「ノウハウ」「サポート」を一連のつながりで提供することのできる優位性を活かし、長期的にコア売上高100億円、ROE20%の実現を目指す同社の各種施策及びその進捗に注目していきたい。

     

     

1.会社概要

生損保、投信投資顧問、信託銀行、銀行等、180社を超える機関投資家に対し、月額利用料で主に有価証券管理システムを提供する「XNETサービス」を展開。創業以来、業界のデファクトスタンダードとして牽引しており、生損保業界においては90%前後のシェアを誇る。現在は有価証券のほか、個人向け信託、融資等、管理対象を拡大するほか、システムの提供だけではなく、経理業務等を請け負う「SOサービス」などを積極的に展開し、さらなる業容拡大を目指している。

 

【1-1 上場までの沿革】

1991年6月に設立し、現在の主力サービス「XNETサービス」の提供を開始した。同年10月には日本生命相互会社のミドルに「XNETサービス」が採用され、初の大型受注となる。こうした実績を基に、その後も、生損保のバックなど、サービスの提供領域を広げていく。同サービスの利便性、経済的メリットなどを高く評価され、資産運用業界の代表企業での採用件数が伸長し、業容も拡大。2000年6月の大阪証券取引所ナスダック・ジャパン上場を経て、2004年3月には東証1部に上場。
2022年4月、市場再編に伴い東証スタンダード市場に移行した。
2009年3月に株式会社エヌ・ティ・ティ・データがエックスネット社株券の公開買付を実施しエヌ・ティ・ティ・データ社の連結子会社となっていたが、24年5月、資本業務提携契約を終了し、「新生エックスネット」としてスタートした。

 

【1-2 企業理念】

顧客とコラボレーションしながら成長し続けることのできる「eXcellent Company」を目指している。

 

「eXcellent Company」として目指す姿を以下のように掲げている。

1.「資産運用のワンストップ・ソリューション・カンパニー」を目指します。

2.「できない」→「できる!」にしてお客様を笑顔にするために努力し続けます。

3.「新しい仕組み」や「新しい価値」を創造することで、よりよい社会の実践を目指します。

4.社員および家族の幸福、そして株主への還元を意識した経営を実践します。

 

加えて、「資産運用業界の業務の先生になる」「資産運用業界のさらなるコストダウンを実現する」ことで「資産運用業界のエコシステム・オーケストレーター(※)」となり、「日本国民全体の財産の形成に貢献すること」をミッションとしている。
また、ビジョンとして「買い手よし:顧客である資産運用業界」「売り手よし:同社」「世間よし:日本経済・国民」「未来よし:3者全員の幸福」の「四方よし」を目指している。

 

(※)エコシステム・オーケストレーター
資産運用業界のエコシステム(共生によって大きな価値を創造する構造)を作り上げる役割。そのためには、資産運用に関するあらゆる情報や要素に精通する必要がある。同社では、自社がすべてのソリューションを有するのではなく、顧客が望むどのサービス、システムともつなぎ、共生する状況を目指している。

 

2024年6月には、上記ミッション、ビジョンの土台となる自社の存在意義「パーパス」を掲げた。

 

パーパス「資産運用業界に新しい価値を生み出し、社会の今と未来を支える。」

 

資産運用業界における唯一無二の存在として、より良い社会の基盤作りと更なる発展を目指すと共に、企業理念に通ずる新たな価値を創造するという表現も盛り込むことで、資産運用業界に貢献し続けるという同社の社会的存在意義を改めて掲げた。

 

【1-3 同社を取り巻く外部環境】

日本の資産運用会社の運用受託額は増大傾向にある。後述する「資産運用立国」構想もあり、今後も同社の顧客市場は安定的に拡大するものと思われる。

 

(内閣官房「資産運用立国に関する基礎資料(令和5年10月4日)」より)

 

一方、同社の顧客は、ビジネス環境変化の影響を受け、リソース不足と本業への集中を余儀なくされており、後述するAMOサービス、SOサービスといったアウトソーシング・サービスのニーズおよび市場は拡大する傾向にある。

 

生命保険・損害保険

IT技術の進化に伴い、高度な保険商品の開発が求められている。運用よりも商品開発にリソースを集中したい。

投信投資顧問

従来の運用手法では収益を稼ぐことが難しくなってきており、オルタナティブ資産等への投資拡大や、新たな金融規制への対応で業務量が増えている。

地方銀行

超低金利環境が継続し、本業である貸出での収益獲得がますます困難になっている。それを補う有価証券の運用による収益拡大が至上命題になっているが、適切な人材がおらず、事務負担が増えている。

 

日本政府が打ち出している「資産運用立国」構想も同社のビジネスにとっては追い風となろう。

 

2023 年 6 月に閣議決定された「骨太方針 2023」 において政府は、「2,000兆円の家計金融資産を開放し、持続的成長に貢献する『資産運用立国』を実現する」と明記した。
家計の預貯金を投資に振り向け、「金融資産所得の増加」「企業の成長を支えるリスクマネーの供給」に繋げることを目指す。

 

内閣官房「新しい資本主義実現本部事務局」が作成した「資産運用立国に関する基礎資料」(令和5年10月4日)における主要ポイントは以下のとおりである。

 

◎資産所得倍増プラン

目標

①5年間で、NISA総口座数(一般・つみたて)の倍増(1,700万から3,400万)、NISA買付額の倍増(28兆円から56兆円)

② その後、家計による投資額(株式・投資信託・債券等の合計残高)の倍増を目指す。これらの目標の達成を通じて、長期的な目標として資産運用収入そのものの倍増も見据える。

7本柱の取組

第一の柱:家計金融資産を貯蓄から投資にシフトさせる NISA の抜本的拡充や恒久化

第二の柱:加入可能年齢の引上げなど iDeCo 制度の改革

第三の柱:消費者に対して中立的で信頼できるアドバイスの提供を促すための仕組みの創設

第四の柱:雇用者に対する資産形成の強化

第五の柱:安定的な資産形成の重要性を浸透させていくための金融経済教育の充実

第六の柱:世界に開かれた国際金融センターの実現

第七の柱:顧客本位の業務運営の確保

 

◎ニューヨーク経済クラブ主催による岸田総理大臣講演(令和5年9月21日) 関連部分(抄)

日本における資産運用セクターが運用する資金は800兆円で、足元3年間で、1.5倍に急増している。このパフォーマンスの向上を狙い、運用の高度化を進め、新規参入を促進する。まず、日本独自のビジネス慣行や参入障壁を是正し、新規参入者への支援プログラムを整備する。あわせて、バックオフィス業務のアウトソーシングを可能とする規制緩和を実施する。

海外からの参入を促進するため、資産運用特区を創設し、英語のみで行政対応が完結するよう規制改革し、ビジネス環境や生活環境の整備を重点的に進める。世界の投資家のニーズに沿った改革を進めるため、皆さんも参加いただいて、日米を基軸に、資産運用フォーラムを立ち上げたい。

 

◎家計金融資産について

2002年から2022年末までを見ると、米国・英国ではそれぞれ家計金融資産(現金・預金、債券、株式等)が3.3倍、2.3倍へと伸びているが、日本では本年6月までを見ても1.5倍の増加に留まっている。

日本では、家計金融資産に占める現預金の割合が大きい。資産運用業の改革、新規参入と競争の促進により、更なる資産運用の伸長の余地がある。

 

◎資産運用会社について

日本の資産運用会社の運用受託額(グロス)は約800兆円。年々増加しており、足元では、コロナ禍のボトムアウトを経て、3年で1.5倍。また、10年では2.8倍となっている。

日本の資産運用会社数の近年の推移を見ると、その数は殆ど変わっておらず、投資信託委託業への新規参入も限定的。

日本では、資産運用会社と信託銀行がそれぞれ投資信託の基準価額を計算し、毎日照合するという独自の慣行(二重計算)があり、資産運用会社による投信計理システムの導入など、資産運用業のコスト高や参入障壁の要因として指摘される。

一方で、欧米では、二重計算は珍しく、信託銀行や専門業者が担うケースが多い。

 

◎新規参入と競争の促進

日本では、資産運用会社と信託銀行がそれぞれ投資信託の基準価額を計算し、毎日照合するという独自の慣行(二重計算)があり、資産運用会社による投信計理システムの導入など、資産運用業のコスト高や参入障壁の要因として指摘される。

一方で、欧米では、二重計算は珍しく、信託銀行や専門業者が担うケースが多い。

資産運用会社が販売会社と日々の投資信託の情報をやりとりする「公販ネットワーク」は、少数のシステムベンダーによって、各々の仕様により運営され、データ連携の互換性欠如から情報交換に手作業や複数端末が必要な場合がある。

端末とのパッケージでの提供により、投資信託の基準価額を計算するための「投信計理システム」についても寡占化が進んでいる。

金融庁・財務局は、新規に日本に参入する海外の資産運用会社等の登録に関する事前相談、登録手続及び登録後の監督を英語で行うとともに、これらの業務をワンストップで行う「拠点開設サポートオフィス」を2021年1月12日に開設。これまで27件の業登録・届出を完了。

日本で拠点開設をする海外金融事業者(投資運用業者、 投資助言 ・ 代理業者等)に対し、創業面や生活面の情報提供・相談・支援を、英語により無料かつワンストップで提供する事業を2021年6月に開始。これまで計35件を本事業の支援対象として採択、うち15件が業登録・届出を完了。

 

「運用資産額の拡大」「資産運用会社の新規参入増」は、純粋に同社ビジネスにはプラス要因となる。

 

運用資産額が拡大する中、オルタナティブ投資など運用資産の多様化も進むと思われる。運用会社は、運用能力向上に今まで以上に経営資源を集中させたいと考え、SOサービスによってそうしたニーズを取り込むチャンスが増加することが予想される。

 

新規参入に関しては、外資系運用会社に加え、国内でもスタートアップ運用会社の増加が見込まれている。
同社は法制面など外部パートナーと連携して開業支援サービスを提供し、既に多くの実績を積み上げており、これもポジティブな要素である。

 

上記「二重計算の廃止」「公販ネットワークの寡占化解消」にも注目したい。
投資信託の基準価額計算は信託銀行が行うことになる見込みで、販売会社との日々の投資信託情報のやりとりは信託銀行が行うこととなるが、現在、信託銀行は「公販ネットワーク」の枠外にある。これを契機に、接続が容易ではないなど課題が指摘され、寡占化状態にある「公販ネットワーク」の見直しが必要との声が強い。
投信計理システムベンダーのトップ企業のシェアは約7割。同社も投信計理業務管理サービスを提供しているが、シェアは大きいものではない。二重計算の廃止や公販ネットワークの見直しはシェア変動につながると予想され、同社にとって、その影響はマイナスよりもプラスに働く可能性がある。

 

以上のように、「資産運用立国」はマクロ的にはもちろん、実際の施策運用においても、同社にとってプラスに働く可能性がある。

 

【1-4 事業内容】

自社開発の資産運用管理専門のシステム「XNETサービス」を生損保、投信会社、投資顧問、信託銀行、銀行等、180社を超える機関投資家に提供している。
事業セグメントはXNETサービス事業の単一セグメント。サービスの内訳は「XNETサービス」「機器販売等」に分類されるが、「機器販売等」は、顧客が「XNETサービス」導入時に、コンピュータ等の機器の導入も希望する際に販売するものであり、売上構成比は0-1%程度。

 

◎XNETサービス
(1)顧客の状況
同社の顧客である機関投資家は株式や債券など、数千銘柄の有価証券への投資を行っており、取引、残高、損益、経理、会計処理など、有価証券管理のために多額のコストをかけ様々なシステムを導入している。

 

(同社資料より)

 

多くの日本の企業は従来、こうしたシステムを自社で構築し、自社のみで使用していた。外部企業に開発・運用をまかせる、いわゆるシステムのアウトソーシングの場合も自社固有システムのことが多く、開発費、メンテナンス費はすべて自社負担という構造に変わりはない。

 

こうした状況に対し、同社は、創業当初から自社で情報システムを構築し、月々のサービス料だけで複数の顧客に提供するという独自のビジネスモデルを考え、これを「XNETサービス」と名付けた。
銘柄情報提供を含め、フロントからバックまでの資産運用管理業務を包括的にサポートしている
現在の顧客数は約180社。

 

 

 

(2)主なサービスラインアップ

①有価証券フロント

機関投資家、証券会社向けの証券の受発注業務に関する機能を提供するサービス。

②有価証券ミドル

機関投資家が投資する金融商品を対象としてパフォーマンス分析、受益者向けレポーティング等の機能を提供するサービス。

③有価証券バック

機関投資家が投資する金融商品を対象として仕訳、入出金、現物保管等の管理機能を提供するサービス。

④IMバック

投信投資顧問会社向けに投信計理業務用の機能(投資信託の基準価格算出や運用報告書等の帳票作成機能)を提供するサービス。

⑤センター型指図STP

投資家が管理信託銀行に対して信託指図を電子的に送信できるサービス。

⑥信託連動データ開示

管理信託銀行が再信託している特金、ファントラ等のポートフォリオデータ(取引、残高、ポートフォリオ属性)をXNETフォーマットで受信できるサービス。

⑦融資管理

プライマリー・セカンダリー・シンジケート・住宅ローン等、形態に関係なく融資業務全般を一律のプラットフォームで管理する機能を提供するサービス。

⑧スチュワードシップ・ソリューション

株主議決権管理業務をサポートする機能を提供するサービス。

⑨Report Manager

投信、投資顧問業務において必要となる、対外向け帳票の作成支援サービス。

アプリケーション提供(基本サービス)に加えて、データ作成支援(オプションサービス)サービスも提供している。

⑩XNET-AMO (Application Management Outsourcing)サービス

 

専任のCEが顧客の立場で、XNETアプリケーション利用に係わる「導入」「運用・保守」「設計・開発」までトータルでサポートし、顧客に適したXNETアプリケーションの業務運営を支援するサービス。

⑪SO(Smart Outsourcing)サービス

同社がXNETサービス(バック・ミドル・投信等)を利用して、経理処理やレポート作成など、顧客業務を代行するサービス。

⑫報酬管理サービス

投資顧問会社向けの報酬管理業務支援サービス。

⑬個人向け信託管理

遺言代用信託の「受益権管理」、「合同運用金銭信託・運用口管理」が可能。信託兼営銀行による単独利用、信託銀行が地域金融機関と提携する代理店方式の何れにも対応している。

⑭投資信託委託業開業支援サービス

投資信託委託業の開業に当たり、会社設立、投資申請準備から開業まで、一貫して支援するサービス。

⑮投資一任業開業支援サービス

投資一任業の開業に当たり、会社設立、投資申請準備から開業まで、一貫して支援するサービス。

 

顧客のニーズに合わせたソフトウェアの提供のほか、「⑩XNET-AMOサービス」「⑪SO(Smart Outsourcing)サービス」など、システム運用の受託や業務プロセスの受託も行っており、拡大に注力している。
フロント/ミドル/バック業務を同社のプロフェッショナル人財が請け負うことで、顧客はその他の業務にリソースを集中させることが可能となる。

 

特に「SOサービス」は、「事務およびシステムコストが削減可能」「対応要員確保および事務処理のアウトソースが可能」「標準的な業務フローおよび事務取扱マニュアルをベースとした業界標準サービスが享受可能」「保険会社特有の金融商品会計や各種制度変更に柔軟に対応」といったメリットをユーザーに提供する。
同社では、SOサービスはアプリケーションサービスに次ぐ、2つめの柱になると考えている。

 

(3)ビジネスモデル:サブスクリプションモデルを採用
「XNETサービス」は、創業当時(1991年)から月額定額の利用料を継続的に受領するサブスクリプションモデルによりサービスを提供している。
「サブスク」の先駆けであり、SIベンダーやソフトハウスが受託開発する「自社開発型」、パッケージベンダーがパッケージを提供する「パッケージ型」とは一線を画す先進的なビジネスモデルである。

 

「自社開発型」ではコストは全額発注者が負担し、開発失敗のリスクは1社が単独で負担する。
「パッケージ型」では既成のシステムを導入するのは低額であるが、変更や追加開発などのコストは高額である。

 

これに対し、「顧客とのコラボレーション」というコンセプトの下で開発された「XNETサービス」は、スタートの後は顧客とともに改良、改善を加えていくという点が、「自社開発型」「パッケージ型」との大きな違いであり、初期費用無しで追加投資も不要である。
アプリケーションの版権は同社が有し、他のユーザー利用時にも同じアプリケーションを提供するためユーザー数の増加に伴い収益性は向上する。
また、複数の顧客とのコラボレーションによって生まれたすべてのノウハウがXNETのアプリケーションに蓄積され知恵の共有を図ることができる点は、顧客・同社にとっても大きなメリットである。

 

ユーザーのメリット

*初期投資が不要

*短い導入期間

*追加投資が不要

*1つのシステムを多くのユーザーが負担するので全体的コストが安い

*多くのユーザーのアイディアを盛り込むので高度なノウハウが共有できる(知恵の共有)

*常にシステムの内容を更新するので陳腐化しない

同社のメリット

*システムの売り切りではなく、月額課金により収益が安定している

*簡単にサービスの中止ができない

*同じアプリケーションを共同で利用するため、高い収益性を実現

 

ユーザーは一旦XNETをシステム導入すると過去データの移行など大きな負担が生じるため、他社システムへの切り替えの動機が働きにくいことなどからサービスの解約が少ない点も「XNETサービス」の特長である。

 

【1-5 特長・強み・競争優位性】

(1)圧倒的なシェア
生命保険協会加盟全社の有価証券運用総額に占めるXNET利用割合は82%、損害保険においては97%。
XNETサービスの包括サービスの利便性や経済的なメリットが高く評価され、フロント、ミドル、バックを含めた資産運用管理システムの利用実績は、生命保険、損害保険で圧倒的なNo.1となっている。

(同社資料より)

 

この競争優位性の源泉になっているのが有価証券に関する豊富な情報と、情報やノウハウを常に反映させ最新の状態としているアプリケーションである。

 

有価証券運用・管理の世界におけるルールや制度の改定に加え、仮想通貨といった新たな投資対象についても常に情報を有しておく必要がある。加えて、単に情報として持っているだけではなく、ロジックに落とし込み、アプリケーションに反映させることが重要である。
「XNETシステム」では、同社が得た情報やノウハウだけでなく、顧客が有価証券運用で得たノウハウも、アプリケーションに落とし込んでいるため、随時様々なノウハウを蓄積した常に最新かつ最良のアプリケーションとなっている。

 

(2)高付加価値の提供
ハイレベルな「アプリケーション」「ノウハウ」「サポート」を一連のつながりで提供することにより、高い付加価値を創出している。

 

(3)安定的な収益構造
同社売上の約8割を占めるのが、コア売上である。コア売上拡大に注力することで、安定的な収益基盤の構築を図っている。
中期経営計画「Next Step 2029」では、2030年3月期のコア売上56億円を目標としている。

 

売上形態

概要

対象サービス

コア

サブスクリプションモデルにより安定的に売上を確保。

アプリケーション・AMO(月額)・SO

スポット

コアを維持するために必要ではあるが、あくまで一過性の取引による売上

AMO(スポット)※新規導入・基盤更改

 

(4)キャッシュフローを生み出す無形資産
同社が提供する「XNETサービス」は、月額定額で追加費用が不要なアプリケーションサービス。他社サービスとは一線を画する先進的なビジネスモデルである。
現在約4,000本のアプリケーションを保有しているが、開発したアプリケーションの上に随時ノウハウを蓄積することで常に最新かつ最良のアプリケーションを保有している。アプリケーション1本あたりの開発費は通常200-300万円であるが、ノウハウが蓄積された最新のアプリケーションであることを考慮すれば、1本当たりの価値はそれにとどまることは無い。
こうした付加価値の高い4,000本のアプリケーションは、サブスクリプションモデルによって安定的に大きな価値=キャッシュフローを生み出している。

 

(同社資料より)

 

【1-6 価値創造のプロセス】

人財とシステムへの投資により、資産運用業界のインフラ企業としての役割を拡大・加速させ、顧客・人財・株主・社会に価値を生み出すと共に、獲得した利益を更なる成長の原資として還元する。

 

(同社資料より)

 

【1-7 ROE分析】

 

18/3期

19/3期

20/3期

21/3期

22/3期

23/3期

24/3期

25/3期

26/3期

ROE (%)

7.7

7.7

7.8

8.3

9.8

8.9

9.0

10.2

17.6

 売上高当期純利益率(%)

11.08

10.94

11.04

11.44

13.25

12.95

13.36

10.97

9.59

 総資産回転率(回)

0.60

0.60

0.61

0.63

0.63

0.59

0.58

0.64

0.88

 レバレッジ(倍)

1.15

1.17

1.17

1.17

1.17

1.17

1.16

1.45

2.07

 

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

 

26年3月期のROEは大きく上昇したが、これは主にNTTデータとの資本提携解消に伴う総資産及び自己資本の大幅な減少に起因するレバレッジの上昇によるもの。27年3月期は13%程度になるものと思われる。

 

【1-8株主還元】

これまで安定的・積極的で、かつ「減配しない会社」を基本とした株主還元を配当政策として掲げてきたが、新中期経営計画のなかで、「減配しない会社」を基本とする配当政策を撤回し、新たな株主還元方針を掲げた。

 

<新株主還元方針のポイント>
*初めて配当性向50%~100%という目標を発表した。 
*配当種類をベース配当とエクストラ配当の2種類に分けて還元する。ベース配当(基準配当)では安定的に株主還元を行い、エクストラ配当(追加配当)では期中の業績を元に毎期変動させ配当可能原資を可能な限り還元する。
*早期の配当支払:期末配当は株主総会議案とせず、取締役会で決議し、速やかに支払う。
*配当の事前公表:中間・期末配当の単価を権利付き最終日より前に公表する。投資家は配当単価を確認のうえで売買することが可能。特に、エクストラ配当は変動させる予定なので事前に確認できる。
*株主優待:前中計に引き続き、新中計期間も継続する。従来と同じ条件で、対象株主に対してプリペイドカード(保有株式数100株以上、500円分のクオカード)を贈呈する。早期配布を実現するために、3月末分については6月上旬の招集通知に同封する。

 

(同社資料より)

 

2.中期経営計画 Next Step 2029

2026年6月、2030年3月期を最終年度とする「中期経営計画 Next Step 2029」を策定・公表した。

 

【2-1 前中計の振り返り】

(1)主要な取り組み

1.中長期的なサービス拡大

SOサービスを4社目の生損保会社に導入。他業態においても対象資産を拡大した。

2.アプリケーションサービスの拡大

単体サービスだけでなく、他社と連携した複数サービスをリリースした。

26/3期よりTo NtSaaS連携(※1)、OmegaFS連携(※2)の提供を開始。

3.コア売上高の拡大

既存/新規顧客への各種サービスの提供を開始した。コア売上高は計画期間内で約5.5億円拡大した。

4.人財戦略

賃金改善・株式報酬制度の導入など報酬を改善したほか、引き続き人財育成に注力した。

5.システム投資

OS更改やUI(ユーザー・インターフェース)の刷新を行った。

※1:To NtSaaS連携
エックスネットの有価証券管理サービス「XNETサービス」のデータを、ニューメリカルテクノロジーズ株式会社が提供するリスク管理システム「NtSaaS® for Market Risk」と効率的に連携させるためのサービス。ユーザーは複雑な商品マッピングをエックスネットに任せることにより短期間かつ低コストでの導入が可能。本番運用後の保守業務の負担も大幅に軽減できる。
※2:OmegaFS連携
エックスネットが提供する投信計理業務用サービス「IMバック」と、日本電子計算株式会社が提供する証券総合サービス「OmegaFSシリーズ」を直接電子的に接続する機能を提供するサービス。投信直販を手掛ける投信委託会社は、設定・解約のデータや基準価額・分配金のデータをシームレスに接続することが可能になり業務効率化を図ることができる。

 

(2)計画数値
26年3月期目標に対しコア売上高は49.3億円とわずかに目標未達も、営業利益率、ROEは目標を大きく上回った。

項目

目標

実績

コア売上高

50億円

49.3億円

営業利益率

15.0%

18.0%

ROE

8.0%

17.6%

 

(3)課題
更なる資本効率の向上及び人財採用が課題と認識している。

 

【2-2 中期経営計画 Next Step 2029】

(1)コンセプト
パーパス実現に向け、顧客市場(金融市場)、人財市場(採用、従業員)、資本市場(投資家)の3市場から選ばれ続ける企業であることを目指す。加えて、長期的に利益を創出する会社になるため、この4年間は人財投資・システム投資を積極的に推進するとともに、BSマネジメントの下、戦略的な株主還元を実施する。

市場

必要な取り組み

顧客市場

自社業務の効率化を実現するアプリケーションの提供。高い専門性を持つ頼れるCE人財の育成。

人財市場

プロとして成長し続けられる環境の整備。魅力的な報酬制度。

資本市場

資本効率の追求。継続的な経営資本への投資。

 

(2)成長戦略
①コア売上高の更なる成長
引き続きコア売上高の増加に注力し、安定的な成長および高投資効率の源泉の拡大を図る。

 

②アプリ・AMO・SOの更なる拡大
銀行・生損保・アセットマネジメント業界における未開拓領域を積極的に開拓する。

 

 

(同社資料より)

 

(3)投資戦略・配当方針
前述のように、「人財及びシステムへの積極的な投資」と「BSマネジメントによる戦略的な株主還元」に注力する。

 

①積極的な投資
◎人財投資
一般的にIT企業では分業体制を採用しているが、同社CEは1人ひとりの人財が顧客の業務とシステムを熟知し、課題解決を提案することができる「ワンストップバリューチェーン」を有する多能工であり、これが、競争優位性の源泉として、コア売上高の拡大やROEの向上に繋がっている。
同社では、CEは多数の案件経験を通じて幅広いスキルと人間力を培うため、育成には一定以上の時間を要することから、今後も、①採用、②育成、③リテンション施策の3つの基本方針に取り組んでいく。2025年8月に導入したJ-ESOP(従業員向け株式給付信託)により、意欲向上・士気向上を加速させていく。

 

 

(同社資料より)

 

 

*採用強化
全体ベースアップに加え、管理職制度の改定により社員の賃金改善を実施する。業界経験者の積極採用や採用サイトの活用にも取り組む。
*育成
OJTにおいては、社内ベテランとCEのコラボを進める。OFF JTでは、社外専門家とCEのコラボや、外部研修、内部研修等を実施する。
*リテンション施策
従業員持株会(会社から個人支出額の20%を拠出)の利用推進、社員のライフステージに合わせた諸施策や社員の健康増進、女性特有の健康課題に対する諸施策を実施する。

 

◎システム投資
最新テクノロジーの活用を絶え間なく追求し、「攻めの投資」「守りの投資」双方に注力する。
*「攻めの投資」
サービス力の源泉である既存のアプリケーションの改良・改善への投資により、付加価値及び顧客の利便性向上を図る。
*「守りの投資」
OS更改に伴うシステム更新を着実に実行する。

 

②BSマネジメントによる戦略的な株主還元
「1.会社概要 1-8株主還元」で触れたように、配当をベース配当(基準配当)とエクストラ配当(追加配当)に分け、安定的な株主還元とBSマネジメント強化の両立を目指す。株主優待も継続する。

 

(4)目標数値
2030年3月期「コア売上高56億円、調整後営業利益(※)38億円、ROE15.0%」を掲げている。
※調整後営業利益
営業利益に人財投資額(人件費)とシステム投資額(減価償却額)を足し戻して算出。

 

項目

26/3期実績

30/3期目標

CAGR

コア売上高

49.3億円

56億円

+3.2%

調整後営業利益

34.6億円

38億円

+2.4%

ROE

17.6%

15.0%

-

*CAGRはインベストメントブリッジが計算

 

26年3月期のROEは25年3月期の10.2%から大きく上昇したが、これは主にNTTデータとの資本提携解消に伴う総資産及び自己資本の大幅な減少に起因するレバレッジの上昇によるもの。27年3月期は13%程度になるものと思われる。

 

【2-3 長期ビジョン[Core 100]】

中期経営計画 Next Step 2029を着実に実行していくことにより、将来的(15~20年後)には、コア売上高は26年3月期比で2倍の100億円、ROEは20%の実現を目指す。

 

(同社資料より)

 

3.2026年3月期決算概要

【3-1業績概要】

 

25/3期

構成比

26/3期

構成比

前期比

修正予想比

売上高

5,300

100.0%

5,658

100.0%

+6.7%

+1.0%

売上総利益

1,503

28.4%

1,784

31.5%

+18.7%

 

販管費

642

12.1%

763

13.5%

+18.8%

 

営業利益

860

16.2%

1,021

18.0%

+18.7%

+2.1%

経常利益

849

16.0%

1,011

17.9%

+19.2%

+2.2%

当期純利益

581

11.0%

542

9.6%

-6.6%

+4.4%

*単位:百万円。修正予想比は26年1月公表の業績予想に対する比率。

 

増収増益、売上・利益とも修正予想を上回る
売上高は前期比6.7%増の56億58百万円。アプリケーションサービス、AMO・SOサービスとも好調。
営業利益は同18.7%増の10億21百万円。価格改定やAMOサービスにおける低採算のスポット案件からの撤退などで売上総利益は同18.7%増加し、売上総利益率も同3.1ポイント上昇。人件費増や株式給付信託(J-ESOP)導入に伴う役員株式給付引当金繰入による販管費増(同18.8%増)を吸収した。当期純利益は同6.6%減の5億42百万円。株式給付引当金繰入額1億22百万円を特別損失に計上した。
売上・利益ともに修正予想を上回った。

 

 

【3-2 サービス別動向】

 

25/3期

構成比

26/3期

構成比

前期比

XNETサービス

5,297

99.9%

5,650

99.9%

+6.7%

アプリケーションサービス

3,836

72.4%

3,980

70.3%

+3.8%

AMO・SOサービス

1,460

27.5%

1,669

29.5%

+14.3%

機器販売等

3

0.1%

7

0.1%

+156.8%

売上高合計

5,300

100.0%

5,658

100.0%

+6.7%

*単位:百万円

 

◎アプリケーションサービス
増収。全体として安定的に推移していることに加えて、マーケットデータ等の仕入を伴う一部サービスについては、仕入コスト増加に伴う利用料改定も寄与した。
主力の有価証券管理システムについては、機関投資家の有価証券管理実務を支えるシステムとして改良・更新を続け、安定的にサービスを提供している。併せて「資産運用業界のエコシステム・オーケストレーター」として他社システムとの積極的な連携を推進し、常に新規サービスを創出している。これにより、従来の投信投資顧問業界や生損保業界に加えて、地方銀行および信用金庫への導入も拡大。既存顧客の解約も僅かであり、有価証券管理システムはサービスの柱として、引き続き堅調に推移している。遺言代用信託を始めとする個人向け信託管理システムについては、高齢化社会の進行による市場規模の拡大とともに、地方銀行等の金融機関において信託商品のバリエーションが多様化しており、機能拡充が進んでいる。同社は、同市場におけるシステムベンダーとしての地位を確立している一方で新規顧客獲得ペースはやや鈍化しているが、既存顧客に対する解約制限付信託管理などオプションサービスの展開等により、サービス規模は拡大している。融資管理システムについては、生損保業界に対する提供が順調に拡大していることに加え、地方銀行への導入も拡大しつつある。昨今の金利環境の変化を受けて、融資は機関投資家の資産運用の手段として重要度を高めており、融資管理システムは生損保、銀行を始めとしてさらなる事業規模拡大を見込んでいる。

 

◎AMOサービス
増収。顧客である機関投資家においてIT人材が不足するなか、長年蓄えてきた金融システム関連の知見およびサポート力が評価され、コア売上につながる継続保守案件(月額AMOサービス)が引き続き拡大した。採算性の低いスポット案件からは撤退したものの、比較的規模の大きい複数のシステム導入案件を(スポットAMOサービス)受注したほか、人財投資等によるコスト増を吸収するため価格改定を進めたことも寄与した。

 

◎SOサービス
増収。投信・投資顧問会社向けサービスが引き続き堅調であるほか、生損保業界に対しても徐々にサービス規模を拡大した。生損保業界へのSOサービス展開については、現在も複数の会社に対して導入準備を進めている。

 

◎コア売り上げについて
コア売上高は前期比4.7%増の49億36百万円となった。 中期経営計画の最終年度となる2026年3月期のコア売上高は50億円を目標として掲げていたが、達成率は98.7%とわずかに目標未達となった。総売上高に占める割合は87.2%と高水準を維持している。

【3-3 財務状態とキャッシュフロー】

◎主要BS

 

25年3月末

26年3月末

増減

 

25年3月末

26年3月末

増減

流動資産

2,220

1,772

-448

流動負債

3,126

2,093

-1,032

現預金

1,456

1,188

-267

短期借入金

2,500

1,200

-1,300

有価証券

300

-

-300

未払金

319

330

+11

固定資産

4,460

4,347

-112

固定負債

633

767

+134

無形固定資産

1,221

1,281

+59

負債合計

3,759

2,861

-898

ソフトウエア

1,220

1,280

+59

純資産

2,921

3,258

+336

投資その他の資産

3,146

2,969

-176

利益剰余金

6,636

6,917

+280

資産合計

6,680

6,119

-561

自己株式

-5,959

-5,903

+55

 

 

 

 

負債純資産合計

6,680

6,119

-561

*単位:百万円。ソフトウエアは仮勘定を含む。

 

現預金及び有価証券の減少等で資産合計は前期末比5億円減少し61億円。
短期借入金の減少等で負債合計は同8億円減少の28億円。
利益剰余金の増加等で純資産は同3億円増加の32億円。
自己資本比率は前期末から9.5ポイント上昇し53.2%となった。

 

◎キャッシュ・フロー

 

25/3期

26/3期

増減

営業CF

837

1,246

+409

投資CF

1,263

-8

-1,272

フリーCF

2,100

1,238

-862

財務CF

-3,682

-1,505

+2,177

現金同等物残高

1,456

1,188

-267

*単位:百万円

 

営業収入増などで営業CFのプラス幅は拡大したが、前期にあった関係会社預け金の払戻による収入が無くなり、投資CFはマイナスに転じ、フリーCFのプラス幅は縮小。キャッシュ・ポジションは低下した。

 

【3-4 トピックス】

①「投資運用関係業務受託業」の登録を完了
2026年5月、金融商品取引法に基づく「投資運用関係業務受託業(運用対象財産の評価額の計算に関する業務)」の登録を完了した。
投資運用関係業務受託業は、資産運用立国実現プランの下、資産運用業への新規参入を促進する観点から、投資運用業者等が投資運用関係業務を適切な品質が確保された事業者に外部委託することにより運用に専念できる環境整備を行うため、金融商品取引法における任意登録制度として2025年5月に施行・創設された制度。
同社は、投資運用関係業務受託業者として投資運用関係業務を受託することで、資産運用会社が投資運用業等の登録要件(人的構成要件)の一部緩和を受けることが可能となる。既に提供している各種サービスとあわせて、資産運用立国の目指す「運用業の新規参入促進」と「運用効率化」に貢献する考えだ。

 

②ソニー生命保険株式会社にSOサービスの提供を開始
2026年4月、ソニー生命保険株式会社に対し、2026年4月27日より「SOサービス」の提供を開始した。、4社目の生命保険会社向けSOサービス提供となる。

 

4.2027年3月期業績予想

【業績予想】

 

26/3期

構成比

27/3期(予)

構成比

前期比

売上高

5,658

100.0%

5,800

100.0%

+2.5%

営業利益

1,021

18.0%

700

12.1%

-31.5%

調整後営業利益

3,461

61.2%

3,545

61.1%

+2.4%

経常利益

1,011

17.9%

700

12.1%

-30.8%

当期純利益

542

9.6%

450

7.8%

-17.1%

*単位:百万円。予想は会社側予想。

 

増収減益を予想
売上高は前期比2.5%増の58億円、営業利益は同31.5%減の7億円を予想。
売上高は、各サービス引き続き堅調で、コア売上・スポット売上ともに増収を見込んでいる。利益については、人財投資をはじめ積極的な追加投資を予定していることから、減益および利益率の低下を予想している。
新中期経営計画のなかで、営業利益に人財投資額(人件費)とシステム投資額(減価償却額)を足し戻して算出する調整後営業利益を、経営指標の一つとして新たに採用することにした。27年3月期の調整後営業利益は同2.4%増の35億円を予想している。配当は、前期比22.50円/株増の70.00円/株の予定。内訳はベース配当50.00円/株、エクストラ配当20.00円/株。予想配当性向は65.0%。

5.今後の注目点

前中期経営計画では、コア売上高は49.3億円と目標である50億円にはわずかながら未達となったものの、営業利益率、ROEは目標を大きく上回った。会社側は課題を認識しているものの、まずは想定通りに進めることができた前中計であったといえよう。新中計では2030年3月期「コア売上高56億円、調整後営業利益38億円、ROE15.0%」を掲げている。圧倒的なシェアの下、ハイレベルな「アプリケーション」「ノウハウ」「サポート」を一連のつながりで提供することのできる優位性を活かし、長期的にコア売上高100億円、ROE20%の実現を目指す同社の各種施策及びその進捗に注目していきたい。

 

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態、取締役、監査役の構成

組織形態

監査等委員会設置会社

取締役

8名、うち社外取締役4名(うち独立役員4名)

監査等委員

4名、うち社外取締役4名(うち独立役員4名)

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2025年7月9日

 

<基本的な考え方>
当社は、継続的な業績の向上が社会の発展に貢献し、企業価値を高めて株主をはじめ利害関係者の期待にこたえるものであると認識しております。そのためには、コーポレート・ガバナンスが有効に機能し、経営環境の変化に適切に対応できる体制を実現し、公正で、透明な企業経営をすることが重要と考えます。

 

<コーポレート・ガバナンス・コードの各原則を実施しない理由(抜粋)>
【補充原則3-1-2】
当社の外国人株主比率(2025年3月末時点:2.3%)や事業規模、英文開示のためのコストなどを考慮し、現時点では英語での情報開示・提供は時期尚早と判断しております。
今後の対応につきましては、外国人株主比率の推移や事業規模、海外での事業展開等の状況を踏まえながら、取締役会等の場において英文開示の必要性等について議論してまいります。

 

<コーポレート・ガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>
【原則1-4】
当社は現在、政策保有を目的とした上場株式の保有はございません。
今後も保有の予定はございませんが、仮に上場株式を保有する可能性が生じた場合には、本原則に基づき、事前に十分な時間をかけて目的、便益およびリスク等の精査・検証を行うとともに、その結果を開示し、議決権行使の基準についても策定・開示することといたします。

 

【補充原則2-4-1】
(1)人財育成方針、社内環境整備方針、その状況
人財育成の考え方についてはOJTを基本としていますが、下記記載の研修プログラムを中心とするOffJTで補完しながら、社員のスキル強化を積極的に支援しています。
・新人向け集合研修
・階層別ビジネス研修
・金融基礎知識研修
・個別テーマ研修
・システム開発入門研修
・その他
加えて、社員の育成を補完する取り組みとして、下記の方々の採用を推進しています。
・資産運用業界で長年活躍したベテランや定年退職者など業界に恩返しをしたい人の雇用
・資産運用業界出身者で、育休や子育て後の女性や離職者の雇用
・誰もが認める高いスキルと高い意欲を持っている元社員の再雇用
・当社に籍を置き、当社の社風・文化をこよなく愛する(派遣社員等)の採用
・高校新卒の採用
当社の社風や文化を理解している方々を積極的に採用し、社内で融合を図りながら、そのスキルをレベルアップしていきます。

 

(2)多様性確保について
当社は資産運用業界で選ばれ続けるサービスを創造・提供していくため、様々な職歴をもつキャリア採用者など、多様な人財の採用を継続的に行いつつ、社員の一人ひとりがプロフェッショナルな人財を目指して成長できるよう意欲と能力を尊重した配置を実践しています。
<女性の管理職の登用>
組織の活力を維持するためには、人財の多様性すなわち価値観の多様性が不可欠であると考えます。その中でも女性の活躍を促進し柔軟かつ多様な働き方をより多く実現できるように様々な支援制度を整備・改善しています。その結果、女性管理職比率は増加傾向にあり、今後も増加させていく方針です。
<外国人の管理職への登用>
現時点で当社の事業ドメインが国内領域に限られることから、従業員に占める外国人の割合が非常に小さく、外国人の管理職登用については実績がありません。また同様の理由から外国人管理職比率の目標策定や開示を行っておりません。ただし当社は国籍等によらずその能力・成果に応じた人事評価を行うことを基本方針としております。
<中途採用者の管理職への登用>
当社は多様な人財を確保するため創業以来、中途採用を原則としており、管理職における中途採用者の割合は100%を占めております。今後も引き続き、多様な資産運用IT人財を育成・確保する方針のもと中途採用を中心に実施し、当社の特色である高い中途採用者管理職比率を維持していく方針です。
雇用・役職者の状況や育成方針については、当社ウェブサイトをご参照下さい。
資産運用IT人財の育成 https://www.xnet.co.jp/if/sus2.html

 

【補充原則3-1-3】
(1)自社のサステナビリティについての取組み
当社では中期的な企業価値向上に向けESG(環境、社会、企業統治)が重要であるとの認識のもと、当社ウェブサイトにおいて持続的な成長のためのサステナビリティ等への取組み方針を記載しております。当社のサステナビリティの考え方や方針、取組みの詳細については、当社ウェブサイトをご参照下さい。
サステナビリティ https://www.xnet.co.jp/if/index_sus.html
(2)人的資本への投資等
当社は多様な人財の多様な働き方を支援するとともに、女性活躍の促進や長時間労働の是正など社会からの要請に応えるためにも、従業員の理想とする働き方をより多く実現できるよう両立支援制度を整備・改善しています。
また、資産運用業界で選ばれ続けるサービスを創造・提供していくためには人財力が不可欠です。そのために社員一人ひとりがプロフェッショナルな人財を目指して成長できるように積極的に支援しています。多様な働き方の提供及び人財育成の取組みについては、当社ウェブサイトをご参照下さい。
https://www.xnet.co.jp/if/sus2.html
(3)知的財産への投資等
有価証券管理システムや関連サービスを提供する当社にとって知的財産は重要な会社財産であると認識します。当社の強みとして適切に維持・管理するとともに有効に活用していく方針です。必要に応じて事業に有益な知的財産権を確保することにより、当社サービスの差異化を図り市場における競争優位性を確保するとともに、お客様や取引先をはじめとする第三者の知的財産権の侵害を防止し、事業遂行上の法的リスクを低減することを目的に知的財産活動に取り組んでいます。担当部門において規程類等の整備を行い、社員に向けた教育・啓発の機会を設け、知的財産権に対する意識の向上に取り組んでいます。 

 

【原則5-1】
当社は、株主も含めた個別取材の要請に対しては、情報開示の平等性、企業価値向上の観点からの必要性等を考慮のうえ前向きに検討し、代表取締役社長自らが対応しております。
当社の株主等との対話のための方針は以下の通りです。
(i)当社は、代表取締役社長がIR活動を統括しており、株主の皆様との対話促進のための活動を推進します。
(ii)IR活動の実施にあたっては、代表取締役社長の指示に基づき、管理本部内の経営企画、IR、法務、総務、経理等の担当者がIR資料の作成から会社説明会、個別株主の面談まで直接的に関与することで、インサイダー情報に留意しつつ社内の継続的な情報連携を図るとともに、対話の場における情報の公平性の確保に努めます。
(iii)IR活動の中で聞かれた株主等からの意見については、取締役会の場において代表取締役社長が報告を行い、要求事項や課題等について共有、意見交換のうえ、その対応について検討します。

 

【資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応】
当社は、2022年から4か年の中期経営計画を策定し、経営・成長戦略や投資戦略、株主還元方針等を開示しております。また、2025年6月11日公表の「中期経営計画 2025年3月期 3年目の振り返り」において、【資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応】について開示しております。
詳細は以下をご参照ください。
https://www.xnet.co.jp/if/ceomesfiles/ceomes6_20250611.pdf

 

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