ブリッジレポート
(4829) 日本エンタープライズ株式会社

スタンダード

ブリッジレポート:(4829)日本エンタープライズ 2026年5月期決算

ブリッジレポートPDF

 

 

植田 勝典 会長兼社長

日本エンタープライズ株式会社(4829)

 

 

企業情報

市場

東証スタンダード市場

業種

情報・通信

代表取締役会長兼社長

植田 勝典

所在地

東京都渋谷区渋谷1-17-8 松岡渋谷ビル

決算月

5月

HP

https://www.nihon-e.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

104円

38,534,900株

4,007百万円

1.4%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

3.00円

2.9%

2.21円

47.1倍

122.52円

0.8倍

*株価は8/3終値。26/5期決算短信より。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2023年5月

4,210

180

190

103

2.68

2.00

2024年5月

4,696

264

278

209

5.43

3.00

2025年5月

4,442

67

89

21

0.56

3.00

2026年5月

4,466

82

106

65

1.71

3.00

2027年5月(予)

4,820

105

160

85

2.21

3.00

*予想は会社予想。単位:百万円、円。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下、同様。

 

 

 

日本エンタープライズ(株)の2026年5月期決算概要、2027年5月期業績予想、植田会長兼社長へのインタビューなどを報告いたします。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2026年5月期決算概要
3.セグメント別事業概況
4.2027年5月期業績予想
5.植田会長兼社長に聞く
6.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 26/5期の売上高は前期比0.6%増の44億66百万円。ソリューション事業は前期並みも、クリエーション事業は増収。営業利益は同21.0%増の82百万円。キッティング支援(代行サービス)の伸長に伴う外注費等売上原価の増加により売上総利益が同5.6%減少し売上総利益率も同2.3ポイント低下したが、広告戦略の見直しなどによる広告宣伝費の抑制など販管費減少でカバーし、2桁の増益。当期純利益は同203.5%増の65百万円。特別利益に固定資産売却益10百万円及び投資有価証券売却益19百万円を計上した。

     

  • 27/5期は増収増益を予想。売上高は前期比7.9%増の48億20百万円、営業利益は同27.9%増の1億5百万円の予想。事業戦略としては、コンシューマ向けコンテンツ開発から法人向けソリューションへ事業領域を拡大してきたが、今後はITコンサルティングを軸に新たな法人向けサービスも加え、相乗効果で事業改革を目指す考えだ。また、新領域としてAI、セキュリティ、エネルギーへも事業を拡張する。配当は前期と同じく普通配当3.00円/株を予定。予想配当性向は135.7%。

     

  • 植田会長兼社長に持株会社体制移行の背景、同社の強み・競争優位性、今後の新事業や新しい方向性、株主・投資家へのメッセージ等を伺った。「祖業であるクリエーション事業とソリューション事業は大事にしつつ、日本エンタープライズ単体及び11社(当時)の子会社それぞれに今の事業を土台に、もっと新しいこと、面白いことにのびのびと挑戦してもらいたい、そのためには持株会社体制に移行して私がその代表になり、全体を指揮していく事が最適であると考えました」「AIの急速な発展に伴いITサービス市場は大きく変化しています。そうした状況においてさらなる進化を遂げるため、持株会社体制のもと、新たにサイバーセキュリティ、再生可能エネルギーの領域へも取り組んでいきます。残念ながら現時点ではまだ公表できない案件もいくつか進めており、こうした施策が一つ、二つ軌道に乗ってくれば、業績は大きく変わってくると思っています。是非、当社の今後にご期待いただきたいと思います」とのことだ。

     

  • 植田会長兼社長は成長路線への回帰へ向けて持株会社体制への移行を決断した。同社及び子会社の機動的な取り組みはもとより、なんといっても起業家である植田会長兼社長のアイデア、実行力が大きなカギとなることは間違いない。公表できない案件も複数進行中のようだ。今後のリリース及び、より重要なその後の収益寄与の進捗に注目していきたい。

1.会社概要

モバイルソリューションカンパニーを標榜。個人向けスマートフォンアプリの開発・提供、企業向けシステム開発、モバイルキッティング、eコマース等のサービスを提供しており、事業セグメントは、自社IP(Intellectual Property)を活用したアプリケーションやシステムを提供する「クリエーション事業」と、企業の業務用ソフトウェアやシステムの開発を請け負う「ソリューション事業」に分かれる。また、DXを背景に新たなサービスの創出にも取り組んでいる。
2001年2月16日に大阪証券取引所ナスダック・ジャパン市場へ株式上場。2007年7月10日に東京証券取引所市場第二部への市場変更、2014年2月28日に同市場第一部の指定を経て、2022年4月4日に同スタンダード市場へ移行。

 

1-1 経営理念

同社の経営理念は「綱領・信条・五精神」及び「日エン経営原則」に刻まれており、「これを繰り返し学ぶことで基本理念を永遠に堅持していく」ことが同社社員の責務。こうした正しい考えと正しい行動の下にこそ、長い目で見た「株主価値の極大化」、すなわち「資本という大切な“お預かりもの”を1円もムダにせず、最大化していくことが可能である」というのが同社グループを率いる植田会長兼社長の考えである。そもそも同社は、「社業を通じて社会のお役に立ちたい」という強い一念から植田会長兼社長が興した会社であり、IT技術により様々なコンテンツやソリューションを提供することでお客様の満足度を高めると共に社会貢献していくことを目指している。こうした植田会長兼社長の経営哲学の下、創業初年度の経常利益は、ほぼ全額が日本赤十字社・社会福祉施設・児童養護施設等に寄付され、東日本大震災や能登半島地震等の天災の折には、被災した人々への支援と地域の復興に寄与するべく日本赤十字社に寄付が行われている。

綱領

我々は商人たるの本分に徹しその活動を通じ社会に貢献し、文化の進展に寄与することを我々の真の目的とします

信条

我々は以下に掲げる五精神をもって一致団結し力強く職に奉じることを誓います

私たちの遵奉する精神

一、商業報国の精神

一、忘私奉職の精神

一、収益浄財の精神

一、力闘挑戦の精神

一、感謝報恩の精神

 

「綱領」を経営の礎に、グループ全体で「信条」「五精神」を共有し、ビジョンを目指して事業活動に取り組んでいる。

 

1-2 企業グループ(連結子会社9社、非連結子会社2社)

連結子会社は、業務支援、アプリ/Webサイト企画・開発・運用等の(株)ダイブ、ITソリューション、Webサイト/アプリ開発等の(株)フォー・クオリア、音声通信関連ソリューションの(株)and One、キッティング支援サービス等の(株)プロモート、アプリ/Webサイト開発等の(株)会津ラボ、太陽光発電の(株)スマート・コミュニティ・サポート、電子商取引サービス「いなせり」、「いなせり市場」の企画・開発・運営を手掛けるいなせり(株)、DX推進サポート等の(株)アップデートサポート、投資事業を行うNEインベストメント(株)の9社。非連結子会社は、サイバーセキュリティサービス等を提供するセキュア・バンク(株)、米国の日系企業向け業務支援を手掛けるDive Global Access, Inc.の2社。
※2026年5月末

 

1-3 事業概要

報告セグメントは、クリエーション事業とソリューション事業の2つ。

 

(1)クリエーション事業
自社IP(Intellectual Property)を活用したサービスの提供を通じて新しいライフスタイル、ビジネススタイルを創造している。
「コンテンツサービス」「ビジネスサポートサービス」「再生可能エネルギー」で構成されている。

 

◎コンテンツサービス(BtoC)
通信キャリアの定額制及び月額課金制によって様々なコンテンツを提供している。

 

(主なコンテンツ)

エンターテインメント

「ちょこっとゲーム for dバリューパス」

すき間時間に誰もが気軽に遊べるカジュアルゲームのポータルサイト

 

「SPゲームパック for dバリューパス」

高品質なコンテンツを集めたゲームパックサイト

 

「スゴコミック」

人気のコミックから大人向けの話題作まで豊富な作品をお得に読める電子書籍サイト

 

「BOOKSMART」

人気漫画も今すぐ読める電子書籍サービス

ライフスタイル

「ATIS交通情報」

プロドライバーにも毎日利用される、全国の高速道路・一般道路の情報を提供する実用サービス

「リズム手帳」

累計450万ダウンロード突破の女性の「美」と「健康」をサポートするフェムテックアプリ

 

「Speak Lab for dバリューパス」

AIキャラクターと気軽に話せるAI英会話サービス

 

「ラッキーステーション」

レジャーやグルメ、ショッピングの他、学びや健康、育児・介護など幅広いジャンルの特典を何回でも利用できる優待割引サービス

 

「いなせり市場」

一般消費者が、豊洲市場の仲卸の目利きに適った水産物等を購入できるECサイト

(同社資料を基に作成)

 

◎ビジネスサポートサービス(BtoB)
キッティング支援、交通情報、コミュニケーション、EC・ASPサービス等で構成されている。

 

キッティング支援

独自開発のRPAシステム『Kitting-One』を基に、デバイスの初期設定(キッティング)における人的作業の軽減と正確性向上に向けて「ツール販売」、同ツールを用いた請負作業「代行サービス」、顧客ニーズに柔軟に対応した「オーダーメイドツール」の3つのサービスを提供している。

交通情報

世界で初めて高度交通情報の提供を開始したサービス。自然災害対策や物流効率化で重要性が高まる交通情報を独自開発したシステムで物流・旅客業界等に提供している。

コミュニケーション

4大通信キャリアを含む7つの主要回線事業者に対応するIP-PBXコミュニケーションシステムを提供している。操作性・柔軟性に優れたビジネスフォン環境を提供する同システムは、多くの回線事業者が提供するIP電話サービスの接続試験・技術確認をクリアしており、高品質な通話を実現している。

EC・ASPサービス等

ソフトウェア構築を通じEC・ASP等を提供している。調達業務を効率化する調達業務支援サービスは、各種入札機能により、顧客のコスト削減や業務効率化、公平な取引を実現する。

このほか、東京魚市場卸協同組合(仲卸)等と連携を図り水産物や青果を販売するエスクローサービス等を提供している。

(同社資料を基に作成)

 

◎再生可能エネルギー(BtoB)
山口県において再生可能エネルギー(太陽光発電)による地域活性化を推進している。

 

(2)ソリューション事業
ITソリューションを通じて顧客ビジネスに新しい価値を提供している。
「システム開発サービス」「業務支援サービス」「その他サービス」で構成されている。

 

◎システム開発サービス(BtoB)
自社コンテンツ開発で培った実績を基にITコンサルティングを軸としたトータルソリューションサービスを提供している。

 

◎業務支援サービス(BtoB)
高度IT人材等による上流工程の業務を、通信キャリアをはじめとした顧客企業への常駐型で支援している。

 

◎その他サービス(BtoB)
中古端末買取販売サービス等、端末周辺環境の支援を主とした各種商材を販売している。

1-4 経営環境と事業方針

国内AI市場は2029年には7兆円弱まで拡大すると見込まれている。2026年は実ビジネスへの適用に向け、より専門的かつ分野別にシステムの刷新・更新が進むと見られている。同社もAI市場への対応を着実に進めていく考えだ。

(同社資料より)

 

1-5 ESGについて

持続可能な社会実現と企業価値の向上を目指し、以下のような取り組みを行っている。

E:環境

・デジタル化支援サービス

エネルギーマネジメントシステムや、AIやRPA等の技術を活用した人的作業の省力化に向けたサービスを提供

 

・リサイクル支援サービス

スマートフォン等の不要端末を買い取り、データ消去の上で販売

 

・再生可能エネルギー開発

山口県宇部市にて太陽光発電による発電及び電力を販売

S:社会

・多様な人材の活躍に向けた取り組み

早朝勤務制度導入、テレワーク体制構築運用、女性管理職登用、人事評価・教育制度整備、産前産後・育児・介護休暇等

 

・社会貢献活動

最終利益の1%相当額を寄付金として積み立て

G:ガバナンス

・経営の健全性及び透明性の確保に向けたコーポレート・ガバナンス体制の構築

・取締役及び監査役のスキル・マトリックス作成

・取締役会実効性評価の実施

・企業理念に基づく企業倫理の浸透と各種法令及びコンプライアンスの徹底

・すべてのステークホルダーへの的確な情報開示

 

1-6 ROE分析

 

19/5期

20/5期

21/5期

22/5期

23/5期

24/5期

25/5期

26/5期

ROE(%)

2.0

3.6

2.7

1.5

2.2

4.3

0.4

1.4

売上高当期純利益率(%)

2.9

4.9

3.1

1.8

2.5

4.5

0.5

1.5

総資産回転率(回)

0.6

0.6

0.7

0.7

0.7

0.8

0.8

0.8

レバレッジ(倍)

1.2

1.2

1.2

1.2

1.2

1.2

1.2

1.2

*同社決算資料を基に(株)インベストメントブリッジが計算。

 

*同社決算資料を基に(株)インベストメントブリッジが作成。

 

26/5期のROEは売上高当期純利益率の上昇により前期比1.0ポイント上昇したが、依然として低水準にとどまっている。1倍割れが続くPBR上昇のためにも収益性及び資産効率性向上によるROE水準の改善が必要である。

 

2.2026年5月期決算概要

2-1 連結業績

 

25/5期

構成比

26/5期

構成比

前期比

修正予想比

売上高

4,442

100.0%

4,466

100.0%

+0.6%

-2.5%

売上総利益

1,637

36.9%

1,544

34.6%

-5.6%

-

販管費

1,569

35.3%

1,462

32.7%

-6.8%

-

営業利益

67

1.5%

82

1.8%

+21.0%

-3.4%

経常利益

89

2.0%

106

2.4%

+19.4%

-3.0%

当期純利益

21

0.5%

65

1.5%

+203.5%

+46.3%

*単位:百万円。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。

 

売上高は前期比0.6%増の44億66百万円。ソリューション事業は前期並みも、クリエーション事業は増収。
営業利益は同21.0%増の82百万円。キッティング支援(代行サービス)の伸長に伴う外注費等売上原価の増加により売上総利益が同5.6%減少し売上総利益率も同2.3ポイント低下したが、広告戦略の見直しなどによる広告宣伝費の抑制など販管費減少でカバーし、2桁の増益。当期純利益は同203.5%増の65百万円。特別利益に固定資産売却益10百万円及び投資有価証券売却益19百万円を計上した。

*同社決算資料を基に(株)インベストメントブリッジが作成。

2-2 セグメント別動向

◎セグメント別売上高・利益

 

25/5期

構成比

26/5期

構成比

前期比

クリエーション事業

1,799

40.5%

1,827

40.9%

+1.5%

ソリューション事業

2,642

59.5%

2,639

59.1%

-0.1%

連結売上高

4,442

100.0%

4,466

100.0%

+0.6%

クリエーション事業

368

20.5%

404

22.1%

+9.9%

ソリューション事業

275

10.4%

241

9.2%

-12.4%

調整額

-576

-

-564

-

-

連結営業利益

67

1.5%

82

1.8%

+21.0%

*単位:百万円。利益の構成比は売上高営業利益率。

 

 

①クリエーション事業

 

25/5期

26/5期

前期比

コンテンツサービス

1,054

851

-19.3%

ビジネスサポートサービス

684

913

+33.5%

再生可能エネルギー

60

62

+3.7%

セグメント売上高

1,799

1,827

+1.5%

*単位:百万円

 

「コンテンツサービス」が減収となったものの、「ビジネスサポートサービス」等の増収により前期比1.5%の増収。四半期ベースでは第4四半期(3‐5月)は前年同四半期比14.9%の減収。

 

*コンテンツサービス
通信キャリア向け定額制コンテンツ等が減少し、前期比19.3%の減収。四半期ベースでは第4四半期(3‐5月)は前年同四半期比34.3%の減収。

 

*ビジネスサポートサービス
交通情報、EC・ASPサービス等が低調だったものの、キッティング支援が大幅に増加したほか、コミュニケーションが伸長し前期比33.5%の増収。四半期ベースでは第4四半期(3‐5月)は前年同四半期比12.9%の増収。

 

再生可能エネルギー
良好な天候により前期比3.7%の増収。四半期ベースでは第4四半期(3‐5月)は前年同四半期比6.9%の増収。

 

②ソリューション事業

 

25/5期

26/5期

前期比

システム開発サービス

1,576

1,524

-3.3%

業務支援サービス

989

972

-1.7%

その他サービス

76

142

+86.3%

セグメント売上高

2,642

2,639

-0.1%

*単位:百万円。「システム開発サービス」に含めていたSES(システム・エンジニアリング・サービス)は事業の性質及び拡大状況を鑑み、26/5期より「業務支援サービス」へ移管した。25/5期の数値は遡及修正済。

 

「システム開発サービス」「業務支援サービス」が減少した一方、「その他サービス」が伸長し、前期並み。四半期ベースでは第4四半期(3‐5月)は前年同四半期比5.2%の増収。

 

*システム開発サービス
「ラボ型開発」は増加したが、「受託開発」の復調が遅れ前期比3.3%の減収。四半期ベースでは第4四半期(3‐5月)は前年同四半期比10.0%の増収。

 

*業務支援サービス
高度IT人材の獲得不足により前期比1.7%の減収。四半期ベースでは第4四半期(3‐5月)は前年同四半期比11.3%の減収。

 

*その他サービス
「ガラスコーティング剤」等の販売が伸長し前期比86.3%の増収。四半期ベースでは第4四半期(3‐5月)は前年同四半期比108.7%の増収。

 

2-3 財政状態とキャッシュ・フロー

◎要約BS

 

2025年

5月末

2026年

5月末

増減

 

2025年

5月末

2026年

5月末

増減

流動資産合計

4,711

4,727

+16

流動負債合計

608

660

+51

現金及び預金

3,861

3,967

+106

仕入債務

195

159

-36

売上債権

751

636

-115

固定負債合計

86

84

-1

固定資産合計

880

910

+30

退職給付に係る負債

59

62

+3

有形固定資産合計

249

219

-30

負債合計

694

744

+49

無形固定資産合計

235

229

-5

純資産合計

4,896

4,893

-3

投資その他の資産合計

395

461

+66

利益剰余金

2,730

2,660

-69

資産合計

5,591

5,638

+46

負債純資産合計

5,591

5,638

+46

*単位:百万円

 

現預金、投資その他の資産の増加等で総資産は前期末比46百万円増の56億38百万円。負債は同49百万円増加の7億44百万円。純資産は同3百万円減少の48億93百万円。この結果自己資本比率は前期末から1.0ポイント低下し83.7%となった。

 

◎キャッシュ・フロー

 

25/5期

26/5期

増減

営業CF

157

289

+131

投資CF

-436

-81

+354

フリーCF

-278

207

+486

財務CF

-286

-128

+158

現金・現金同等物残高

3,824

3,930

+106

*単位:百万円

 

投資有価証券の取得による支出の減少などで投資CFのマイナス幅が縮小し、フリーCFはプラスに転じた。現金・現金同等物残高は前期末比1億6百万円の増加。

 

2-4 トピックス

(1)持株会社体制へ移行
2026年12月1日付(予定)での持株会社体制移行へ向け準備を開始した。

 

(持株会社体制への移行の目的)
同社グループは、一般消費者向けコンテンツ開発から法人向け自社IPの提供へとビジネス領域を拡大させてきた。近年、生成AIの普及を背景としたビジネス構造の変化やサービスの高付加価値化が進む経営環境において、中長期的な成長に向けて推進している「ITコンサルティングを軸としたソリューション事業の拡大並びに新規事業創出」をさらに加速させるためには、より強固なグループ経営基盤の構築が不可欠であると考え、持株会社体制へ移行することとした。
現時点では、持株会社はグループ全体の経営管理やグループ横断事業の戦略立案を担う純粋持株会社とし、各事業会社はそれぞれの事業特性に応じて柔軟かつ迅速に事業を展開することを想定している。グループ経営の最適化を通じて持続的な成長を推し進めることで、企業価値の最大化を目指す考えだ。

 

(2)サイバーセキュリティサービス等を提供する子会社セキュア・バンク株式会社を設立
2026年4月、サイバーセキュリティサービス等を提供する子会社セキュア・バンク株式会社を設立した。

 

(子会社設立の背景)
日本は世界的にもサイバー攻撃の主要な標的国とされ、生成AIの進化に伴うサイバー攻撃の巧妙化・大規模化を背景に、企業におけるサイバーセキュリティ対策の重要性は近年急速に高まっている。一方で、中堅・中小企業においては専門人材の不足や予算の制約等により、十分なセキュリティ対策が講じられていない事例が多く見受けられる。このような状況下、同社は同社グループが有する技術力を活かし、国内外の多様なサイバーセキュリティ関連技術・サービスを組み合わせることで中堅・中小企業にも導入しやすく実効性の高いサービスを提供する子会社「セキュア・バンク株式会社」を設立することとした。今後、セキュア・バンク株式会社は、同社グループが自社サービスの提供やシステム開発等を通じて培ってきた知見を基に国内外企業との協業及び資本提携の検討を進め、脆弱性診断・ペネトレーションテスト・ASM(攻撃対象領域管理)をはじめとする各種セキュリティサービスを提供する。

 

3.セグメント別事業概況

両事業における足元の商材、サービス提供の状況は以下の通り。

 

3-1 クリエーション事業

(1)コンテンツサービス
拡大を続けているモバイルコンテンツ関連市場を背景に、同社が提供しているサービスの品質改善の徹底、サービスの拡充を図るとともに、スケール拡大のためのアライアンスによる販路開拓を強化している。単純な広告戦略から脱却し、単独のサービスに留まらず各企業とのアライアンスを推進し、拡大を図っている。
株式会社NTTドコモが提供するdバリューパスにおいてユーザー数拡大に向けた相互送客の継続的な推進、新規コンテンツの追加などを図ったほか、dバリューパス自体の会員増へ向けた施策も同社は遂行している。
月額・その他では、健康アプリ「リズム手帳」において大手フェムテック企業への参入やクリニックとの協業、優待割引サービス「ラッキーステーション」ではコーヒーショップのレシートへの連携を推進するなど、利用者を広げている。

(同社資料より)

 

(2)ビジネスサポートサービス
◎キッティング支援
独自開発のRPAシステムをベースにした端末の初期設定(キッティング)支援サービス「Kitting-One」は、高品質なサービス力と高い生産性を強みに需要を獲得している。ツールの拡販、作業を請け負う代行サービス、カスタマイズ可能なオーダーメイドツールの3つのサービスを提供し拡大基調が継続している。
PC1台で20台のスマートフォンを同時にキッティングできるほか、個別データをそれぞれに流し込む機能、正しく設定されているか判別する機能など、トータルにサービスを提供している。代行サービスにおいては単月5万5,000台のキッティングを行った実績も有している。

 

(同社資料より)

 

◎交通情報
1993年に世界で初めて高度交通情報の提供を開始したサービスである。
メディア向けには、26/5期は11社のメディア局(主にラジオ局)へ提供を開始し、提供先は累計176社まで拡大。物流・旅客向けには、インバウンドの拡大に伴う駐車場の混雑緩和需要拡大により、自治体向けシステムの提供を開始している。
また、2024年のドライバーの労働時間規制や、荷受側・荷主側の対応が義務化された2026年問題などを背景に、単純な渋滞情報だけではなく、異常気象など天候に関連する交通情報を正確に伝えることで、正しい配達や適正な労働時間管理を実現するためのサービス利用が進んでいる。車両プローブ情報(※)も活用した高精細なサービスへの進化を図っている。
※車両プローブ情報:走行中の自動車を「動くセンサー」と見立て、GPSや車載器などから通信ネットワークを通じて収集・蓄積する位置や速度、運行状態などの移動データのこと。

 

(同社資料より)

 

◎コミュニケーション
4大通信キャリアをはじめ7つの回線事業者の回線に対応した、高品質な通話を実現するIP-PBXのコミュニケーションシステムを提供している。sXGP※等レガシーシステムからの移行需要を着実に獲得しており、事業拡大を推進している。既存パートナー企業の深耕によるローカル5Gの需要増加でPBXの提供も拡大している。

(同社資料より)
※sXGP:PHSの周波数帯(1.9GHz)を利用し、免許不要で独自のLTE通信網(プライベートLTE)を構築できる技術。高いセキュリティと安定性を実現する。

 

◎EC・ASPサービス等
ソフトウェア構築を通じEC・ASP等を提供している。
主にセキュアな環境で公明正大な取引を実現できる定額制クローズ型サービス「Profair」という調達業務支援サービスを提供。公的機関や大手民間企業等の調達DXを支援している。入札方式は一般競争入札の他に相見積など10種類以上の方式を提供している。足元では、法人の国際競争力やコンプライアンス強化に適合していることから需要が増加しており提供が拡大している。

 

(同社資料より)

 

◎再生可能エネルギー
右肩上がりで拡大が進むと見込まれている太陽光発電市場を背景に、太陽光発電による電力売買を主に行っている。26/5期は同社グループの消費電力量の6倍を超える電力を発電した。

(同社資料より)

 

3-2 ソリューション事業

自社コンテンツの開発・提供を核に法人向けソリューションサービスへと事業を拡大してきたが、ITコンサルティングを軸にソリューション事業を拡大していく考えだ。

 

◎システム開発サービス
クリエーション事業で培ったノウハウをもとに、現在はITコンサルティングに最も注力している。単に何を作るか(システム開発)という入り口ではなく、顧客の事業・業務を理解し、どの部分をどういう形で支援していくのかというソリューションコンサルティングから入り、最終的にはシステム開発へ繋げていく。
システム開発においては、収益力の改善を図り、簡略化とコスト削減のためにAI駆動型開発等も推進している。

 

(同社資料より)

 

◎業務支援サービス
高度IT人材が不足している中で、法人顧客が社内に専門部隊を抱えて開発やシステム導入を推進していくことが難しい領域に対し、パートナー企業との強力な協業体制を背景に、人材派遣等により支援している。現状では通信キャリアやメディア局をはじめとした大手企業へ、開発・営業領域の支援を拡大している。
同事業の性質及び拡大状況を鑑み、26/5期からSESの事業を、システム開発サービスから業務支援サービスへ移管した。ピラミッド型のチーム編成等による柔軟な支援体制による高い対応力であらゆるニーズに応え、支援の拡大を図っている。

(同社資料より)

 

◎その他サービス
端末周辺環境の支援を主とした各種商材の販売等を行っている。中古端末の買換需要に対してセキュリティの観点から端末内のデータを削除する「データクリアサービス」、スマートフォンや車のフロントガラス等に塗って割れにくくするガラスコーティング剤などを提供している。
特に中古端末の買取販売サービスは、市場の拡大を背景に全国展開するパートナー企業との連携を強化して販路を拡大している。これまで中古端末は買取後、海外へ販売することが主であったが、最近は中古端末をガラス交換等により新品同様にする「リファービッシュ」による再販が拡大しており、同社も追随している。

 

 

(同社資料より)

4.2027年5月期業績予想

【4-1 連結業績予想】

 

26/5期 実績

構成比

27/5期 予想

構成比

前期比

売上高

4,466

100.0%

4,820

100.0%

+7.9%

営業利益

82

1.8%

105

2.2%

+27.9%

経常利益

106

2.4%

160

3.3%

+49.9%

当期純利益

65

1.5%

85

1.8%

+29.1%

*単位:百万円。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。

 

増収増益を予想
売上高は前期比7.9%増の48億20百万円、営業利益は同27.9%増の1億5百万円の予想。
配当は前期と同じく普通配当3.00円/株を予定。予想配当性向は135.7%。

 

【4-2 今後の展開】

事業戦略としては、コンシューマ向けコンテンツ開発から法人向けソリューションへ事業領域を拡大してきたが、今後はITコンサルティングを軸に新たな法人向けサービスも加え、相乗効果で事業改革を目指す考えだ。新たにセキュリティ、エネルギーの領域にも事業を拡張する。

 

(同社資料より)

 

◎クリエーション事業
「コンテンツサービス」においては、新規サービスの創出、サービス拡充によるバリュー向上のほか、反転に向け法人とのアライアンスを一層強化する。
「ビジネスサポートサービス」においては、特に端末入れ替えを背景に需要の大きなキッティング支援のツール拡販に注力する。コミュニケーション領域ではPHS・3Gの停波を契機としたレガシーシステムの刷新需要を獲得する。

 

◎ソリューション事業
「システム開発サービス」については、ITコンサルティングの強化により大型案件の獲得、セキュリティ及びAIの領域の拡大を進める。
「業務支援サービス」については、高度IT人材を活かした開発領域への支援に注力する。

5.植田会長兼社長に聞く

植田会長兼社長に持株会社体制移行の背景、同社の強み・競争優位性、今後の新事業や新しい方向性、株主・投資家への
メッセージ等を伺った。

 

Q:持株会社体制への移行を発表されました。その背景や現在の課題などをお聞かせください。
1997年にこの会社の営業を開始して来年で30年になります。主としてコンテンツ提供を手掛けるクリエーション事業とシステムの受託開発等を行うソリューション事業を伸長させ、2001年に営業開始から3年7カ月でスピード上場しました。
ところが近年のAIの急速な進展によって、アプリやシステムの開発は急速にAIに取って代わられる可能性があり、両事業とも改革が急務となっています。
ただ当社は2026年5月末時点で約40億円のキャッシュを有する一方、有利子負債はゼロと、財務状態は極めて安定しています。
ですので、祖業であるクリエーション事業とソリューション事業は大事にしつつ、日本エンタープライズ単体及び11社(当時)の子会社それぞれが今の事業を土台に、もっと新しいこと、面白いことにのびのびと挑戦していきたい、そのためには持株会社体制に移行して私がその代表になり、全体を指揮していく事が最適であると考えました。
新しいことに挑戦するには今のままでは定款変更も必要で、当然投資も必要となります。株主の皆様のご理解を得ることができるだろうかとも考えましたが、当社はこれまでの投資も営業キャッシュ・フロー内のネットキャッシュで回しており、当社の将来の
ために、また私が挑戦したいことをもっと積極的に展開していくためには、持株会社体制へ移行することが必要だと決断しました。

 

Q:ありがとうございます。現状を打破し、新しい日本エンタープライズへの進化のための持株会社体制への移行ということですね。ここで改めて、御社の強み、競争優位性についてお話しいただけますか?
一つは長年に亘って培ってきた独自性の高い企画力やソリューションのノウハウです。これは当社にしっかりと根付いています。
もう一つは、営業開始から30年、上場して25年間で築いてきた多様で強力な人脈や外部ネットワークです。
また、強固なITの技術的基盤も当社の強みです。
優れた企画力、ソリューションのノウハウ、ネットワーク、IT技術基盤、大きな投資余力、こうした強みや優位性を武器に攻勢をかけていきます。

 

Q:人的資本の現状はどうでしょう。新たな事業展開へ挑戦するにあたり、採用・育成を強化しなければならないということはないのでしょうか。
もちろん常に優秀なエンジニア、優秀な営業マンは欲しいと思っています。ただ、これからの新事業、新展開の方向性は、当社の企画力と強力な人脈や外部ネットワークによって、大手企業とのアライアンスを推進していくことなので、現状は、人的資本強化がそのボトルネックになるとは思っていません。

 

Q:それでは、もう少し具体的に新事業や新しい方向性についてお話しいただけますか。
まずこの4月1日にサイバーセキュリティサービス等を提供する子会社セキュア・バンク株式会社を設立しました。
昨年、今年と日本を代表する大企業がハッキングを受けて、システム停止に追い込まれるケースが多発しています。
そうした状況に対し、セキュア・バンクは、当社グループが自社サービスの提供やシステム開発等を通じて培ってきた知見を基に国内外企業との協業及び資本提携の検討を進め、脆弱性診断・ペネトレーションテスト・ASM(攻撃対象領域管理)をはじめとする各種セキュリティサービスを提供していきます。
このソフトが非常に優秀であると外部の大手企業からご評価いただいており、これから代理店展開なども含めて事業拡大の道を構築していきます。

 

また、2026年8月には電力の安定的な供給と再生可能エネルギーの利用促進を目指して、合弁会社「株式会社NEパワー」を設立する予定です。
再生可能エネルギーの重要性は改めて言うまでもないのですが、発電の不安定性や送電ネットワークの整備不足などが普及の障壁になっており、安定的で需給均衡の取れた供給が求められています。そのために蓄電池、中でも発電所や送電線などの電力網(電力系統)に直接接続できる大規模な蓄電池である「系統用蓄電池」が重要な役割を担っています。
「株式会社NEパワー」は当社グループが蓄積してきた山口県で太陽光発電を用いた売電を行うなど、GX(グリーン・トランスフォーメーション)のノウハウと、株式会社鳴鳳堂エンジニアリングが有する系統用蓄電池の販売や再生可能エネルギー利用のコンサルティングの実績を掛け合わせて事業を拡大させたいと考えています。
今後、当社グループが経営管理や事業運営支援等を担い、鳴鳳堂エンジニアリングが技術ノウハウを提供し、系統用蓄電池の普及を通じて電力の安定的な供給と再生可能エネルギーの利用促進を目指します。

 

同じく2026年8月に新設分割により交通情報サービス株式会社を新たに設立し、日本エンタープライズの交通情報サービス事業(ATIS)を承継させます。
昨今、人手不足に伴うドライバー不足やITの普及に伴う物流量の増加、気象変動を背景に、交通情報の需要が高まっています。ATISは1993年に東京都や警視庁が主体となって立ち上げ、その後当社が引き継ぎましたが、サービスを単なる渋滞情報の提供ではなく、減災などを実現する交通情報を開発することで事業を加速させるため、再事業会社化することにしました。プローブ情報も積極的に活用し、多岐に渡る需要を取り込み、事業を促進していきます。

 

Q:ありがとうございます。今後のリリースや開示を期待していきたいと思います。一方、足元の業況に関し、両事業の注力分野や方向性についてもお聞かせください。
クリエーション事業については、様々な企業とのアライアンスを積極的に展開していきます。足元では、累計450万ダウンロード突破のフェムテックアプリ「リズム手帳」をフェムテック企業と組んで展開したり、優待割引サービス「ラッキーステーション」でコーヒーショップでのレシートへの連携をしたりしています。
ビジネスサポートではキッティング支援の需要は大変大きい。当社は成功率及び対応可能台数という点で競争力が高いので、この需要を着実に取り込んでいきます。
ソリューション事業では、受託開発の部分はやはり生成AIの影響を今後も受けるのは避けられませんから、顧客の事業・業務を理解し、どの部分をどういう形で支援していくのかというソリューションコンサルティングに注力し、最終的にはシステム開発へ繋げていきます。システム開発においては、収益力の改善に向け、当社がAIを活用するAI駆動型開発等も推進していきます。

 

Q:それでは最後に、株主・投資家へのメッセージをお願いします。
当社グループは2026年12月に持株会社体制へ移行し、体制整備により既存事業を加速させるだけではなく、新たな領域へも事業を拡張して業績拡大へ転換していきたいと考えています。残念ながら現時点ではまだ公表できない案件もいくつか進めており、こうした施策が一つ、二つ軌道に乗ってくれば、業績・株価とも位置は大きく変わってくると思っています。
是非、当社の今後にご期待いただきたいと思います。

 

6.今後の注目点

植田会長兼社長は成長路線への回帰へ向けて持株会社体制への移行を決断した。同社及び子会社の機動的な取り組みはもとより、なんといっても起業家である植田会長兼社長のアイデア、実行力が大きなカギとなることは間違いない。
公表できない案件も複数進行中のようだ。今後のリリース及び、より重要なその後の収益寄与の進捗に注目していきたい。

 

 

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役設置会社

取締役

5名、うち社外2名(うち独立役員0名)

監査役

3名、うち社外2名(うち独立役員1名)

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2025年8月28日)
基本的な考え方
当社グループは、経営目標の達成の為に取締役会が行う意思決定について、事業リスク回避または軽減を補完しつつ、監査役会による適法性の監視・取締役の不正な業務執行の抑止、また、会社の意思決定の迅速化と経営責任の明確化を実現する企業組織体制の確立により、株主利益の最大化を図ることがコーポレート・ガバナンスと考えております。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由(抜粋)>

 

<補充原則4-1-3:CEOなどの後継者計画>
当社は、経営陣幹部向けに「植田塾」を開催し、経営者として求められる「戦略思考」「リーダーシップ」等の教育を通じた育成に注力している他、最高経営責任者(CEO)等の後継者計画・育成に関して、役員間での意見交換会を開催するなど強化に努めておりますが、具体的な後継者計画は策定しておりません。今後、後継者候補の育成計画の策定及び監督を検討してまいります。
なお、計画の策定にあたっては、十分な時間と資源をかけて後継者候補の育成が行われていくよう努めます。

 

<補充原則4-2-2:取締役会による自社のサステナビリティを巡る取組みについての基本的な方針の策定、経営戦略の配分や事業ポートフォリオ戦略の実行の監督>
当社では、サステナビリティを巡る取組みを推進するために必要な経営資源を投じておりますが、自社のサステナビリティを巡る取り組みに関する基本方針の策定については検討中であります。また、人的資本や知的財産等の経営資源の配分についても、基本方針に基づき計画を策定し、取締役会による実効性のある監督が機能するよう努めてまいります。

 

<原則5-2:経営戦略や経営計画の策定・公表>
当社は、資本コストを考慮した上で、事業ポートフォリオの見直しや設備投資、研究開発投資、人的資本への投資を含めた経営資源の配分を踏まえた事業計画を策定し、毎期初において当該期の業績予想を開示しております。
しかしながら、当社が属するITサービス市場は事業環境変化の予測が困難であることから、収益力、資本効率等に関する目標及び具体策については策定・開示しておりません。これらの策定・公表については、リソース、外部環境などを踏まえ今後、検討してまいります。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>
<原則1-4:政策保有株式>
当社の政策保有株式の縮減に関する方針、保有の適否の検証及び議決権行使に関する基準は、以下の通りであります。
1.政策保有株式の縮減に関する方針
当社は、取引先との安定的な関係維持・強化が企業戦略上重要且つ当社の持続的な成長と企業価値向上に資すると判断した場合に限り、政策保有株式を限定的に保有する方針であります。その戦略上の判断は、適宜見直しを行い、意義が不十分であるか、又は資本政策に合致しない政策保有株式については縮減する方針でございます。
2.政策保有株式の保有の適否の検証
当社は、保有先企業の動向、取引の状況、当該保有株式の市場価額等の状況を踏まえて、当該企業との業務提携、取引の維持・発展等の保有目的の合理性を勘案し、当社の成長への必要性、一方では保有リスクも勘案し、資金活用の有効性の観点から、保有の適否について毎年検証を行っております。
3.政策保有株式の議決権行使に関する基準
政策保有株式に係る議決権行使は、その議案が当社の保有方針に適合するかどうかに加え、発行会社の企業価値の向上を期待できるかどうかなど、複合的に勘案して行います。
<補充原則2-4-1:多様性の確保に関する考え方と自主的かつ測定可能な目標の開示>
当社グループが、クリエーション事業及びソリューション事業の各種サービスを提供し、「持続可能な社会の実現」への貢献を果たすに際しては、多様なスキルとバックグラウンドを有する人材が、継続的に成長し、自らの価値を高めることが重要であります。そのため、当社グループでは、性別、年齢、国籍、学歴などにとらわれない採用活動に取り組み多様性の確保に努めるとともに、能力や適性、実績等を重視した管理職への登用や公正な人事評価を行い、また、従業員が各々の専門性をより高め、付加価値の高い人材となるための人材育成に努めることを基本方針としております。
当社グループでは、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、「管理職に占める女性労働者の割合」、「男性労働者の育児休業取得率」、「労働者の男女の賃金の差異」の指標を用いており、当該指標に対する目標と実績を開示しております。

 

<補充原則3-1-3:自社のサステナビリティについての取組みに関する開示>
当社グループは中長期的な企業価値向上の観点から、サステナビリティを巡る課題への対応は重要な経営課題であると認識しております。現在推進している太陽光発電やブロックチェーン技術を用いたエネルギーマネジメントシステムの構築のみならず、AIやRPA等の技術を活用した人的作業の省力化に繋がるサービスの提供などサステナブルな社会の実現に貢献する各種サービスの開発及び品質向上に努めてまいります。
これらの事業推進に必要な人材については、人材育成方針及び社内環境整備方針に従い、積極的な採用活動の継続等、人的資本への投資を行っております。また、知的財産への投資については、継続的なソフトウェア資産への投資が、競争力及び付加価値の向上、当社グループの継続的なサービス提供に資するため、毎年一定水準額の投資を行っております。

 

<原則5-1:株主との建設的な対話に関する方針>
当社では、「IR活動の基本姿勢と開示基準」、「情報開示の方法と情報の公平性」、「将来の見通しについて」、「IR自粛期間について」からなるIR基本方針を策定しており、当社ウェブサイトにて公表しております。

 

●IR基本方針
URL:
https://www.nihon-e.co.jp/ir/management/line.html

 

現在、当社ではこのIR基本方針に基づき、株主との建設的な対話という観点から、以下の取り組みを積極的に実施しております。
(1)当社では専務取締役管理本部長を内部情報管理責任者に指定し、経理部、総務部、人事・広報部等のIR活動に関連する部署を管掌し、日常的な部署間の連携を図っております。
(2)社内各部門の会社情報については、内部情報管理責任者が一元的に把握・管理し、的確な経営判断のもと、有機的な連携に努め、IRに関連する他部署との情報共有を密にすることで、連携強化を図るよう努めております。
(3)広報・IRグループにおいて、株主・投資家からの電話取材やスモールミーティング等のIR取材を積極的に受け付けると共に、アナリスト向けに決算説明会を開催し、社長及びその他常勤取締役が説明を行っております。
(4)IR活動及びそのフィードバック並びに株主異動等の状況については、適宜取締役会へ報告を行い、取締役や監査役との情報共有を図っております。
(5)投資家と対話をする際は、当社の公表済みの情報を用いた企業価値向上に関する議論を対話のテーマとすることにより、インサイダー情報管理に留意しております。

 

<資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応>
記載内容:検討状況の開示
英文開示の有無:無し
当社は、資本コストを適切に認識し、これを踏まえた経営資源の配分を行うことが中長期的な企業価値の向上に資すると考えており、資本効率や株価を意識した経営の在り方について、引き続き検討を進めてまいります。
一方で、当社が属するITサービス市場は事業環境の変化を予測することが困難であるため、収益力や資本効率に関する具体的な目標および施策については、現時点において策定・開示する段階には至っておりません。今後は、外部環境や社内リソースの状況を踏まえつつ、実現可能性を十分に見極めながら、必要な対応を検討してまいります。

 

 

 

 

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