ブリッジレポート
(8040) 株式会社東京ソワール

スタンダード

ブリッジレポート:(8040)東京ソワール 2026年12月期上期決算

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小泉 純一 代表取締役社長

株式会社東京ソワール(8040)

 

 

企業情報

市場

東証スタンダード

業種

繊維製品(製造業)

代表者

小泉 純一

所在地

東京都中央区銀座7-16-12 G-7ビルディング 7階

決算月

12月

HP

http://www.soir.co.jp

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

ROA(実)

1,036円

3,860,000株

3,998百万円

2.3%

2.1%

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

45.0円

4.3%

101.36円

10.2倍

3,031.51円

0.3倍

*株価は8/21終値。26年12月期第2四半期決算短信より。ROE、ROA、BPSは前期実績。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2022年12月

14,241

339

449

519

152.58

20.00

2023年12月

15,026

520

617

798

233.35

30.00

2024年12月

15,700

243

347

500

145.40

45.00

2025年12月

16,112

173

295

236

68.50

45.00

2026年12月(予)

16,200

350

450

350

101.36

45.00

*予想は会社予想。単位:百万円、円。2024年12月期から連結決算。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下同様。

 

 

株式会社東京ソワールの2026年12月期上期決算概要、小泉社長からのメッセージなどをご紹介します。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2026年12月期上期決算概要
3.2026年12月期業績予想
4.小泉社長からのメッセージ
5.今後の注目点
<参考1:2025~2027年 中期経営計画>
<参考2:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 26年12月期上期の売上高は前年同期比6.8%減の79億99百万円。消費者の節約志向の影響もあり、主要販路である卸売事業が低調だった。営業利益は同45.0%減の2億3百万円。減収に伴い売上総利益も同3.4%減少。販管費は前年同期並みに抑制したが減収の影響を吸収できなかった。売上・利益ともに期初予想を下回った。

     

  • 通期業績予想に変更は無い。26年12月期の売上高は前期比0.5%増の162億円、営業利益は同101.3%増の3億50百万円を見込む。引き続き事業環境は厳しいため売上高は前期並みを見込んでいるが、利益面では原材料価格の高騰等はあるものの、効率性を重視して営業利益率を前期1.1%から2.2%へ上昇させる考え。配当は前期と同じ45.00円/株の期末配当を実施する予定。予想配当性向は44.4%。

     

  • 小泉純一社長に株主・投資家へのメッセージを伺った。「フォーマルの役割は、相手への想いを形として伝えるものです。世の中の変化に伴い、人々の関係性やコミュニケーションのあり方も変化していますが、ブライダルでも葬儀の場でも、マナーを重視し、参加者や参列者に安心感をもたらすフォーマルをご提案していくのがリーディングカンパニーである当社の役割と考えています。厳しい事業環境ではありますが、需要を着実に取り込んで、売上・利益を追求しつつ、株主還元をはじめとした各種施策を通じて企業価値の向上をはかり、資本市場における当社の評価向上にも取り組んでまいりますので、これからも是非中長期の視点で応援していただきたいと思います」とのことだ。

     

  • 2026年12月期上期の売上高進捗率は49.4%と過去数年と比較すると低水準である。経営理念の再定義からスタートした中期経営計画の折り返しとなる2026年12月期を中計の達成に向けた「加速フェーズ」と位置づけているが、厳しい事業環境下、まずは利益面での伸長を目指して様々な取り組みを進めている。ただ、売上高についても、ブラックフォーマルは低調だが、カラーフォーマルや子会社CANAL JEANは堅調。ブラックフォーマルも、店頭販売は減収も、EC販売は増収となっている。様々なシーンでフォーマルの提案を行って、売上高の積み上げを図っていく考えだ。引き続き厳しい事業環境下ではあるが、今期の大幅増益達成に向けた第3四半期の進捗を注目したい。

     

     

1.会社概要

婦人フォーマルウェアの製造、販売並びにこれに附随するアクセサリー類の販売を主要な業務とする。
製品は縫製加工業者(国内・海外工場)や商社から仕入れ、主に全国の百貨店及び量販店等に卸売販売している。一部はネット販売も含めた直営店舗による直接販売も行う。近年は事業領域の拡大に取り組んでいる。

 

【1-1 沿革】

児島絹子氏が1954年に「ソワール洋装店」を開業したのが始まり。会社設立は1969年。1971年には「黒のフォーマルウェア」に特化して展開、成長の基礎を築いた。国内外の企業との提携を経て、現在も黒が主軸だが黒以外のフォーマルウェアも手掛けている。また、フォーマルに関するアクセサリーや生活用品、食品等の販売も行っている。1986年に日本証券業協会へ店頭登録。1988年には東証二部に上場。2022年4月、東証の市場区分見直しに伴い、スタンダード市場へ移行した。24年4月に株式会社キャナルジーンを子会社化し、ライフスタイル事業をスタートさせた。

 

【1-2 経営理念】

創立55周年を迎えた2024年、経営理念(Mission、Vision、Value)を再定義した。
常に変化する環境において、今後も成長し続けるために、これまでの経営理念の根幹となる精神を受け継ぎつつ、経営を通じて果たすべき使命と目指す姿を示している。

 

ミッション・ビジョン・バリュー

MISSION:社会的使命

大切な想いの、すぐそばに。

大切な人を想う。東京ソワールは、そんな大切な想いのすぐそばで、本質にこだわった価値を提供し、一人ひとりの想いが調和した社会を実現します。

VISION:目指す姿

人を想う気持ちに寄り添い、“生きる”をもっと、美しく。

人生の節目と日々の暮らしにおける「人を想う気持ち」に寄り添うことで、誰もが周囲との調和を大切にしながら、自分らしく凛と美しく生きられる世の中へ。それが、東京ソワールが考えるウェルビーイングです。

私たちは、これまでもこれからも「人を想う気持ち」を大切にしながら、生活者、従業員、取引先、株主、そして社会や地球環境のウェルビーイングの実現に貢献し続けます。

VALUE:大切にする価値観

本質へのこだわり / 文化を創り上げた誇り / すべてに真摯な姿勢

ともに創るチーム力 / 新しいことへの挑戦

 

原点
創業からの原点として、以下を掲げている。

 

Motto

モットー

「自分の人生に目標を持って、いきいきと仕事をしましょう。」

Founding Spirit

創業精神

「誠実、責任、努力」

Origin

原点

日本女性が過去何百年もかけて作り上げてきた日本の着物の文化と技術とその時代に合った最高のマナーに叶った着こなしを受け継いで現代においても日本女性を一番美しく見せる洋服作り。そしてこれからも一番その時代に合った国際的に一流で通る洋服作りに邁進する。

 

【1-3 セグメント】

祖業である婦人フォーマルウェアを卸売・小売などで販売するフォーマル事業が主軸。子会社である株式会社キャナルジーンを中心として、店舗やECで販売するライフスタイル事業が24/12期より新たに加わり、2つのセグメントで事業展開している。

 

【1-4 事業展開】

1-4-1 フォーマル事業
店舗
百貨店や量販店、ショッピングセンターなど644店舗を展開している(2025年末現在)。

(同社HPより)

 

取り扱いカテゴリー
カテゴリーは、葬儀やお別れの会などの悲しみの席や法要に適したブラックフォーマル、結婚式や披露宴などのパーティーや卒業式・入学式・七五三などのセレモニーに適したカラーフォーマル、それぞれのウェアをコーディネートするアクセサリーの3つ。フォーマルのあらゆるニーズに応えるよう、個性豊かなブランドを揃えている。20超のフォーマルブランドを取り扱い、うちブラックフォーマルのみで10ブランドを超える。

 

*ブラックフォーマルの一例

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(同社HPより)

 

 

*カラーフォーマルの一例

 

 

 

 

 

 

ソワール ドルチェ

エモーショナル ドレッシーズ

リファンネ

(同社HPより)

 

*アクセサリーの一例

 

ブラックフォーマル

結婚式・パーティー

セレモニー

(同社HPより)

 

1-4-2 ライフスタイル事業
2024年に子会社化した株式会社キャナルジーンはカジュアルウェアから、バッグ、シューズ、アクセサリーまで幅広く販売。

ルミネエスト新宿店

(同社HPより)

 

あたり前なカジュアルでは満足できない人の為に提案するセレクトショップ。トレンドを取り入れながら、各国の個性的でワールドワイドなブランド・アイテムを中心に、独自の目線でセレクトしている。
店舗販売に加え、ECでも販売しているが、フォーマル事業と比較してEC販売の比率は約7割と高い。

公式オンラインショップの一部

(CANAL JEAN(株式会社キャナルジーン)公式オンラインショップより)

 

「kuros’」は黒の持つエネルギーとストーリーを届けるライフスタイル提案型ブランド。

(kuros’HPより)

 

創業よりこだわり続ける「黒」をキーワードに、「Food&Drink」、「Kitchen&Dining」、「Living」、「Fashion」、「Health&Beauty」の
5つのカテゴリーで展開。リアル店舗とオンラインストアで販売しており、丸の内の「KITTE」に常設店舗を構える。

(同社HPより)

【1-5 販売チャネル別売上高】

※販売チャネル別の売上高を四捨五入で表示しており、合計が決算短信における全社の売上高と一致しない場合がある。また、本データにおける販売チャネルは、同社の事業別のセグメントとは異なる。2024年の損益計算書において株式会社キャナルジーンが連結対象となっていなかったため、2024年実績は同社分を含んでいない。
(同社資料より)

 

【1-6 実店舗数の推移】

実店舗数は減少傾向にあるが、売上高は増加していることから店舗あたりの売上高は増加し、効率性が向上している。

※店舗数は各年度の期末時点で店頭展開している売場数を参照している(同一店舗に2か所売場がある場合は2店舗と換算)。
※期間限定展開等の催事及びロードサイドは除外。
※モノポリー店舗とは、同社1社体制の売場を指す。
(同社資料より)

 

【1-7 ROE分析】

 

20/12期

21/12期

22/12期

23/12期

24/12期

25/12期

ROE(%)

-22.8

3.9

6.3

8.9

4.9

2.3

売上高当期純利益率(%)

-19.375

2.532

3.644

5.314

3.188

1.468

総資産回転率(回)

0.640

0.790

1.010

1.044

1.098

1.141

レバレッジ(倍)

1.843

1.949

1.723

1.613

1.407

1.367

*ROEは、決算短信における自己資本当期純利益率。23/12期までは非連結。24/12期は連結決算開始に伴い、総資産回転率及びレバレッジの計算においては「期首・期末平均」ではなく、期末の数値を使用している。

 

売上高当期純利益率及びレバレッジの低下により、25/12期のROEは2.3%と2期連続で低下した。一方、総資産回転率は改善が続いている。同社では株主資本コストを5.0~6.0%と推定している。この株主資本コストをコンスタントに上回るROEの実現のためには、収益性の改善とともに、資産効率性の更なる向上が期待される。ROE向上に向けた今後の取組みについては、(参考1:2025~2027年中期経営計画【7.資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて】)を参照。

 

注:24年12月期決算短信記載の「自己資本当期純利益率」は4.9%であり、同社資料(2025~2027年度中期経営計画P19)のROE5.3%と異なっている。これは、連結決算を開始したことに伴い、同資料ではROE計算に際し、分母に株主資本合計を使用しているため。

 

2.2026年12月期上期決算概要

【2-1 連結業績概要】

 

25/12期上期

構成比

26/12期上期

構成比

前年同期比

予想比

売上高

8,585

100.0%

7,999

100.0%

-6.8%

-7.5%

売上総利益

4,499

52.4%

4,344

54.3%

-3.4%

-

販管費

4,130

48.1%

4,141

51.8%

+0.3%

-

営業利益

369

4.3%

203

2.5%

-45.0%

-46.6%

経常利益

446

5.2%

266

3.3%

-40.3%

-39.5%

中間純利益

404

4.7%

202

2.5%

-49.9%

-43.9%

*単位:百万円。

 

減収減益、売上・利益とも予想を下回る
売上高は前年同期比6.8%減の79億99百万円。消費者の節約志向の影響もあり、主要販路である卸売事業が低調だった。営業利益は同45.0%減の2億3百万円。減収に伴い売上総利益も同3.4%減少。販管費は前年同期並みに抑制したが減収の影響を吸収できなかった。
売上・利益ともに期初予想を下回った。

 

【2-2 事業別売上高構成比】

中期経営計画では「直営店の出店による顧客接点の拡大」に取り組み、卸売から小売へのシフトを進めている。小売事業の売上高は前年同期比7.0%増加し、売上構成比は前年同期比3.9ポイント上昇し30.4%となった。ECでは、マーケティングツールの活用や広告運用の最適化、EC限定のオリジナルブランドやコラボ企画の展開により新たな顧客層の取り込みに注力しておりEC売上は同17.4%増と好調。

(同社資料より)

 

 

【2-3 商品別売上高】

売上構成比の約6割を占める主力商品のブラックフォーマルが前年を下回った一方、カラーフォーマルは増収。その他のアイテムは概ね前年並みに推移した。

(同社資料より)

 

【2-4 財政状態とキャッシュ・フロー】

◎財政状態

 

25年12月

26年6月

増減

 

25年12月

26年6月

増減

流動資産

8,314

8,212

-101

流動負債

2,384

2,172

-212

現預金

2,058

1,957

-100

仕入債務

1,396

1,416

+19

売上債権

1,366

1,229

-136

固定負債

1,060

1,183

+122

棚卸資産

4,579

4,817

+237

負債合計

3,445

3,356

-89

固定資産

5,619

5,997

+377

有利子負債

587

565

-21

有形固定資産

2,347

2,371

+24

純資産

10,488

10,853

+365

投資その他の資産

2,850

3,273

+423

利益剰余金

2,251

2,292

+40

資産合計

13,934

14,210

+275

負債・純資産合計

13,934

14,210

+275

*単位:百万円。売上債権は売掛金と電子記録債権の合計。仕入債務は支払手形及び買掛金と電子記録債務の合計。

 

棚卸資産及び投資有価証券の増加等で資産合計は前期末比2億75百万増加の142億10百万円。負債合計は同89百万円減少の33億56百万円。利益剰余金及びその他有価証券評価差額金の増加等で純資産は同3億65百万円増加の108億53百万円。自己資本比率は前期末から1.1ポイント上昇し76.4%となった。

 

◎キャッシュフロー

 

25/12期上期

26/12期上期

増減

営業CF

443

156

-287

投資CF

120

-52

-172

フリーCF

563

104

-459

財務CF

-234

-205

+29

現金同等物残高

2,190

1,957

-233

*単位:百万円

 

税金等調整前中間純利益の減少などで営業CF及びフリーCFのプラス幅は縮小。キャッシュ・ポジションは低下した。

 

【2-5 重点施策の進捗状況】

中期経営計画では、「ウェルビーイングな商品・購入体験の拡充」を目指し、「事業領域の拡大」「事業基盤の整備」「効率化の追求」に取り組んでいる。

 

 

 

(1)事業領域の拡大
①直営店の出店
顧客体験価値の向上に向け、直営店の出店を進めている。「フォルムフォルマ」は、出店を加速し、初出店となる九州エリア(福岡)を含む4店舗をオープンした。レンタルドレスは、問い合わせが増加傾向にある東海エリア(名古屋)に、青山店に次ぐ2店舗目を出店した。

 

②CANAL JEAN
顧客満足度の向上のためサイトリニューアルを行った。スタッフスタイリングやライブコマース機能を導入し、デジタル接客を強化している。店舗とオフィシャルサイトのポイントを共通化し、店舗・サイト間の相互送客を促進している。利便性を高め、シームレスな購入体験を実現する。
2025年オープンの「ルミネエスト新宿店」の売上高は、開店1年目で計画を30%上回っている。この好調を受けて、首都圏2店舗目となる「ルミネ横浜店」を2026年9月11日にオープンすることとなった。

 

③kuros’
ブランド認知度の向上や顧客接点の強化に向け、厳選した地域への出店による顧客接点の拡大を図っている。注目度の高い大型商業施設「ニュウマン高輪」に期間限定(25年10月~26年5月)で出店。新たな顧客接点を創出し、ブランドの認知拡大図った。アパレルだけでなく生活雑貨やキッチン用品など幅広い商品を展開し、「黒」を軸としたライフスタイルブランドの世界観を発信している。
法人や個人の大口需要開拓にも取り組んでいる。飲食店・ホテル、クリニック・美容サロン、記念品需要などの新たな顧客層との接点を拡大している。燕三条のカトラリー(新潟県)、美濃焼皿(岐阜県)、京黒紋付染めのタオル(京都府)など、地域の優れた技術を活かした「黒」の商品を多様な利用シーンへ提案している。

 

④狙うべきマーケットの拡張(フォーマルライフマーケットでの価値提案)
*リトルオケージョンの訴求
思い出に似合う「教師のハレ服」と題して、卒業式・入学式シーズンに教職員に向けたキャンペーンを実施。「礼服」としてのブラックフォーマルを提案した。
小柄人気インフルエンサーcahoさんを監修に迎え、低身長で小柄な人の悩みに応えるセレモニースーツも開発した。

 

⑤オリジナルアイテムの拡充
東レとの協業により、通気性と軽量性を大幅に向上させた機能素材「KAZENOA™」を採用したブラックフォーマルを開発した。気候変動による「二季化」に対応し、現代の環境に則した新たな価値を提案する。
アクセサリーブランド「HARIO Lampwork Factory」とのコラボレーションで、修理しながら永く使えるガラスアクセサリーの展開を開始した。

 

(2)事業基盤の強化
①新ブランド「TOKYO SOIR(トウキョウ ソワール)」
社名を冠したブランド「TOKYO SOIR(トウキョウ ソワール)」を25年10月から展開し、「何を着ればいいのか分からない」という顧客の悩みに応える「新しいスタンダード」を提案している。デビュー以来の好調な販売を背景に、展開店舗を26年2月末の76店舗から213店舗(26年6月末)へ拡大した。ブランド認知の向上と販売機会の拡大をさらに推進する。

(同社リリースより)

 

②持続可能な社会の発展に貢献する取り組み
造形作家「イマイサヤカ」とコラボレーションし、役目を終えたフォーマルウェアを素材にして作成したぬいぐるみを販売するアップサイクルの活動を実施した。

 

製品の一部に石川県産のジャカード生地を使用していることから、令和6年能登半島地震で被災した石川県の繊維産業の復興と技術・文化の継承に貢献するため「石川応援プロジェクト」に参加した。

 

(3)効率化の追求
資産効率の改善、業務運営の効率化を図っている。
効率的な財務体質の構築を実現するための指標として、「棚卸資産回転率」「売上総利益率」「販管費比率」を重要財務指標と位置付けている。
2026年12月期上期の棚卸資産回転率は前年同期比0.03回転低下の1.70回転と、売上減少の影響を受けたものの在庫コントロールの強化により、前年並みを維持した。
売上総利益率は同1.9ポイント上昇し54.3%と改善。原材料価格や縫製工賃の上昇の影響を受けたが、販売価格の見直しや高粗利益率事業の強化等が寄与した。
販管費率は同3.7ポイント上昇の51.8%。経費コントロールを徹底したが、売上減少により固定費負担が相対的に増加した。

 

(同社資料より)

 

3.2026年12月期業績予想

【3-1 業績予想】

 

25/12期

構成比

26/12期(予)

構成比

前期比

進捗率

売上高

16,112

100.0%

16,200

100.0%

+0.5%

49.4%

営業利益

173

1.1%

350

2.2%

+101.3%

58.0%

経常利益

295

1.8%

450

2.8%

+52.2%

59.2%

当期純利益

236

1.5%

350

2.2%

+48.0%

58.0%

*単位:百万円。

 

業績予想に変更なし、売上高は前年並みも、増益を予想
売上高は前期比0.5%増の162億円、営業利益は同101.3%増の3億50百万円を見込む。
引き続き事業環境は厳しいため売上高は前期並みを見込んでいるが、利益面では、原材料価格の高騰等はあるものの、効率性を重視して営業利益率を前期1.1%から2.2%へ上昇させる考え。
配当は前期と同じ45.00円/株の期末配当を実施する予定。予想配当性向は44.4%。

 

【3-2 主な取り組み】

※前回レポートを再掲

 

経営理念の再定義からスタートした中期経営計画の折り返しとなる2026年12月期は、中計の達成に向けた「加速フェーズ」と位置づけ、これまでの成果を土台に収益構造の再整備に取り組む。

(同社資料より)

 

(1)フォーマル事業
レディスフォーマルウェアを基軸に提供価値の向上と収益性の強化を両立させ、収益をより安定的に生み出せる事業へと進化させる。
具体的には、競争優位の確立においては、直営小売店「formforma」の出店エリア及び「TOKYO SOIR」ブランド展開店舗を拡大させる。
収益基盤の強化に向け、コラボレーション企画やオリジナルアイテムの強化によるEC売上のさらなる拡大や、店舗スタッフへの教育・研修強化による接客販売スキルの向上を図る。
冠婚葬祭に限らない人生の全てのライフイベントと定義している「フォーマルライフ」への価値提案として、レンタル事業の新規出店、従来のフォーマルの枠を超えたオリジナルアイテムの開発・展開に取り組む。

 

(2)ライフスタイル事業
フォーマル事業の環境変化を踏まえ、ライフスタイル事業を「将来の収益を支える事業」と位置づけ、戦略的に育成する。
新たな成長基盤の構築とブランドの確立に取り組む。
具体的には、様々な施策によりkuros’のブランド認知向上を図るほか、厳選した地域への出店を進める。
業務資本提携や新たなM&Aの機会を探る。

 

(3)事業基盤・経営効率の強化
持続的成長を支える企業体質への転換のため、サステナブルな経営基盤の構築・費用対効果を重視した業務運営・サプライチェーンの最適化に取り組む。

 

4.小泉社長からのメッセージ

小泉純一社長に株主・投資家へのメッセージを伺った。

 

「経営理念の再定義からスタートした中期経営計画の折り返しとなる2026年12月期は、中計の達成に向けた「加速フェーズ」と位置づけ、これまでの成果を土台に収益構造の再整備に取り組んでいます。
売上高についてはブラックフォーマルが厳しい環境にはありますが、カラーフォーマルや子会社CANAL JEANが堅調です。これらを含めて利益面での伸長を目指して今期末に向けて様々な取り組みを進めています。
中でも、小売事業であるEC及び直営店の拡大がカギになります。店頭では低調なブラックフォーマルも、限定コラボ製品や、小柄な方向けの製品等、ECでしか買えない製品をラインアップするなどの施策効果でEC売上は伸びています。ECは店頭では拾い切れていない需要を取り込む重要な販売ルートと考えています。
他にも、ブライダルやいわゆる「お受験」時の面接、学校の先生方の卒業式・入学式における「礼服」としてのブラックフォーマルなど、一つ一つきめ細かく、様々なシーンでのフォーマルのご提案を行っています。」

 

「フォーマルの役割は、相手への想いを形として伝えるものであると思います。世の中の変化に伴い、人々の関係性やコミュニケーションのあり方も変化していますが、ブライダルでも葬儀の場でも、マナーを重視し、参加者や参列者に安心感をもたらすフォーマルをご提案していくのがリーディングカンパニーである当社の役割であると考えています。
厳しい事業環境ではありますが、需要を着実に取り込んで、売上・利益を追求しつつ、株主還元をはじめとした各種施策を通じて企業価値の向上をはかり、資本市場における当社の評価向上にも取り組んでまいりますので、これからも是非中長期の視点で応援していただきたいと思います。」

 

5.今後の注目点

2026年12月期上期の売上高進捗率は49.4%と過去数年と比較すると低水準である。経営理念の再定義からスタートした中期経営計画の折り返しとなる2026年12月期を中計の達成に向けた「加速フェーズ」と位置づけているが、厳しい事業環境下、まずは利益面での伸長を目指して様々な取り組みを進めている。
ただ、売上高についても、ブラックフォーマルは低調だが、カラーフォーマルや子会社CANAL JEANは堅調。ブラックフォーマルも、店頭販売は減収も、EC販売は増収となっている。様々なシーンでフォーマルの提案を行って、売上高の積み上げを図っていく考えだ。引き続き厳しい事業環境下ではあるが、今期の大幅増益達成に向けた第3四半期の進捗を注目したい。

 

<参考1:2025~2027年 中期経営計画>

2022年~2024年 中期経営計画はコロナ禍からの回復と原材料価格高騰の中で、効率的な財務体質への見直しと新たな事業モデルの構築に重点的に取り組んだ結果、売上高は計画を達成、営業利益は22/12期に2期前倒しで達成し、23/12期は更に大きく上回り、しっかりした実績を残したといえよう。一方で、棚卸資産回転率は計画未達となり、継続的な課題と同社では認識している。
25/12期から新たに「2025年~2027年 中期経営計画」がスタートした。24/12期には成長に向けた戦略投資も行っており、事業領域を拡大させながら2040年の売上高300億円への足固めを行っていく考え。

 

(同社資料より)

 

 

【1 経営環境と課題】

同社では取り巻く経営環境を以下のように踏まえ、「事業領域の拡大」「事業基盤の整備」「効率化の追求」を今後の課題とした。
-経営環境-
・百貨店・量販店といった主要販路において店舗閉鎖や業態再編等により顧客接点が減少している
・価値観の変化やオンラインショップの利便性向上により消費者ニーズや消費行動が多様化している
・企業価値向上に向けて、資本コストや資本効率を意識した経営が求められている
・サステナブルな社会の実現に向けた社会的要請が増加している
-課題-

消費者ニーズ・消費行動の変化への対応

事業領域の拡大

(長期ビジョンへの挑戦)

経営計画達成に必要な事業基盤の再点検

事業基盤の整備

(環境変化への対応)

資本効率を意識した経営の実践

効率化の追求

(稼ぐ力の強化)

 

【2 長期ビジョン】

『一人ひとりの想いが調和した社会を実現するウェルビーイング企業』
同社が掲げるウェルビーイングとは、周囲との調和を大切にしながら、自分らしく凛と美しく生きられる世の中を目指す事。顧客が人生の節目や日々の暮らしの中で「大切な人を想う気持ち」に寄り添い、今まで以上に多くのシーンで幅広い顧客に信頼される企業を目指す。

 

【3 中期経営計画で目指す姿】

中期経営計画期間中には長期ビジョンの実現を見据えて、「ウェルビーイングな商品・購入体験の拡充」を目指し、挑戦と変革に取り組む。
顧客の人生の節目やライフイベントに寄り添い、婦人フォーマルを超えた新たな価値を提供していく考え。女性に限らない顧客をターゲットにして商品や体験購入を拡充させる。また、ライフイベント商品を拡充させていく。

 

【4 定量目標】

27/12期「売上高180億円、営業利益5億40百万円、営業利益率3.0%」が目標。利益率の向上に伴い、営業利益は24/12期との比較で122.2%増を目指す。

 

24/12期

構成比

27/12期計画

構成比

増減率

CAGR

売上高

15,700

100.0%

18,000

100.0%

+14.6%

+4.7%

営業利益

243

1.5%

540

3.0%

+122.2%

+30.5%

*CAGR(年平均成長率)はインベストメントブリッジが試算

 

【5 定性目標】

フォーマル、ライフスタイルの両事業を通じて、2030年の目指す姿である「ウェルビーイングな商品・購入体験の拡充」を実現させていく。本質にこだわり、環境に配慮し、お客様が凛として美しく生きられる商品を、快適で満足感のある購入体験を大切に提供するグループでありたいと考えている。

 

フォーマル事業においては、生活者のライフイベントに寄り添い、ものだけではない価値を提供する、『フォーマルライフのリーディングカンパニー』を目指す。同社が掲げるフォーマルライフとは、冠婚葬祭に限らない、人生の節目となる全てのライフイベント、リーディングカンパニーとは、ものだけでなく、「情報」「新しいこと」を含めた価値が提供できる存在。

 

ライフスタイル事業においては、セレクトショップCANAL JEANでは、あたり前なカジュアルでは満足できない人の為に提案していく。カジュアルなライフスタイルの人々に、トレンドを取り入れながらヘルシーでナチュラルな世界観を提案し、“笑顔でやさしく心豊かに”暮らせる未来をともに創る企業を目指す。
kuros’では、黒の持つ無限の可能性とエネルギーを、世界に発信する。心と体が喜ぶもの、愛着を持って使い続けられるもの、作り手の情熱から生まれたもの、凛として美しく本当に良いもの、そして黒の魅力と力を秘めたものを、提案し続ける。

 

東京ソワールが目指す姿・世界観を表現したビジュアルイメージ

 

(同社資料より)

 

【6 事業戦略・機能別戦略】

(1)フォーマル事業
基盤が整備され安定している同事業では、経営課題として掲げた「事業領域の拡大」を図る。顧客体験価値の向上を重視、狙うべきマーケットの拡張も図っていく。

 

狙うべきマーケットの拡張(フォーマルライフマーケットでの価値提案)
フォーマルの枠を超えたオリジナルアイテムを展開拡充させる。また、リトルオケージョン(ちょっとしたハレの日)の訴求による新たなニーズを掘り起こしていく。ライフイベントに関しては情報発信し、サービスの開発も行う。

 

顧客体験価値の向上
直営店の出店による顧客接点を拡大させていく考え。オフィシャルECサイトのサービス拡充により、直営店と連携しシームレスな購入体験やサービスを実現させていく。また、レンタルサービスやリペアサービス等の販売以外のサービスを提供することが可能な環境作りも行っていく。

 

(2)ライフスタイル事業
24/12期から新たに加わった同事業では、「CANAL JEAN」及び「kuros’」を展開している。今後の事業領域の拡大における鍵を握っているともいえよう。顧客接点の拡大・新規顧客の獲得に向けて、新規出店およびサービスの拡充に取り組む。

 

顧客接点の強化
厳選した地域への出店により顧客接点を拡大させていく。また、オフィシャルECサイトのリニューアル、UI・UX(サイトの見た目と操作性)改善をさせて顧客満足度の向上を図る。リアル店舗とオフィシャルECサイトを統合させることにより、シームレスな購入体験を実現させていく考え。

 

ブランド認知度の向上
ブランドアイデンティティを発信していく。デジタルマーケティングやイベントも活用する。

 

M&A、業務提携の推進
24/12期には株式会社キャナルジーンをM&A。業務提携を含めて今後も積極的に推進していく。

 

(3)事業基盤の見直し・強化、効率化の追求
事業基盤の整備においては、コーポレートブランドの浸透(アウターブランディング)を図る。PR を強化し企業価値を向上させるほか、マーケティング戦略を推進し認知を拡大させ、新たな顧客基盤を構築する。組織再編と人材戦略を推進し、事業戦略の達成に向けた機能別組織を組成する。また専門的スキルを持つ人材の育成と採用、社員のリスキリングも進める。サステナブル経営も実践していく。持続可能な社会の発展に貢献する取り組みを推進する。レンタル事業も拡大させる考え。

 

効率化の追求においては、資本効率の改善を進め、資本コストや株価を意識した経営を実践していく(【4-4 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて】参照)。業務運営の効率化も図る。基幹システムを見直し、データ分析を再構築する。また、店舗運営のデジタル化も推進する。

 

【7 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて】

東証が要請する「資本コストや株価を意識した経営の実現」についての現状分析及び今後の取組みは以下の通り。

 

~現状分析~
同社が試算するCAPMによる株主資本コストは5.0~6.0%。25年12月期のROEはこれを下回った。PERは15.0倍と改善傾向にあるものの、18倍程度と推計する業界平均には及ばず、PBRは依然低水準にとどまっている。

(同社資料「2025年12月期通期決算説明資料」より)
注:24年12月期決算短信記載の「自己資本当期純利益率」は4.9%であり、上記同社資料のROE5.3%とは異なる。これは、連結決算を開始したため、同資料ではROE計算に際し、分母に株主資本合計を使用しているため。

 

~基本方針~
PBR(=ROE×PER)の向上に向けて、ROEとPERの改善に取り組む
① ROE ⇒ 成長性と収益性の両立
② PER ⇒ IR活動の強化による成長戦略の発信

 

同社では資本コストや株価を意識した経営の実現(PBRの向上)には、ROEおよびPERの改善が必須と認識。PBR向上に向けてROEとPERの改善に取り組む。

~戦略と施策~
成長戦略の遂行による事業成長・企業価値向上に加えて、ステークホルダーとの関係性強化によって、PBRの向上を目指す。

主な戦略・政策項目

具体的施策・数値目標

P

B

R

R

O

E

成長性と収益性の両立

成長戦略の遂行

本中期経営計画の達成

ROE目標7.0%以上

総資産回転率の向上

需要変動に対応した生産コントロールの徹底

非事業資産の圧縮

収益性の向上

原価率の維持

経費コントロールの徹底

P

E

R

IR活動の強化による成長戦略の発信

ステークホルダーとの関係強化

コーポレートサイト等への情報開示の強化

投資家(株主)とのIR面談の回数増

PR強化による企業イメージ・企業価値の向上

サステナブル経営の推進

株主還元方針の明確化

配当性向 40%以上

株主優待の拡充

 

【8 サステナブル経営】

~基本方針とマテリアリティ~
環境負荷の低減、ガバナンス体制の強化、人権尊重と多様性の認知、公正・公平な事業活動等を通じて持続可能な社会構築に取り組んでいる。

基本方針

「人を想う気持ちに寄り添い、“生きる”をもっと、美しく。」

というビジョンから、人を想う気持ちを大切にしながら企業価値の向上を追求し、

生活者、従業員、取引先、株主の信頼に応え、そして持続可能な社会の発展に貢献する

マテリアリティ

(同社資料より)

 

社長を委員長とする「サステナブル経営推進委員会」を設置した。マテリアリティに基づく小委員会で具体的なアクションを推進する体制を構築している。以下、ESGにおける主な取り組み。

 

 

マテリアリティ

主な取り組み

Environment

(環境)

環境

・環境配慮型商品の開発

・製造工程における有害化学物質の不使用の徹底

・廃棄商品削減の取り組み

Social

(社会)

消費者課題

人権

コミュニティ

労働慣行

・長期に着用できる安心・安全なものづくり

・不当な差別の排除等の徹底

・社会貢献活動の推進やフォーマル文化の啓蒙、服育活動

・ダイバーシティ&インクルージョン、女性活躍推進

Governance

(ガバナンス)

公正な事業慣行

組織統治

・事業における社会的責任の推進

・実効性のあるコーポレートガバナンス体制の構築

 

~取り組み事例~
24/12期までの主な具体的な取り組み実績は、以下の通り。今後も持続可能な社会の発展に向けて、取り組みを強化していく考え。

フォーマルウェアの「リサイクル キャンペーン」の実施

 

着用されなくなったフォーマルウェアを回収し、新しい衣類の原料や自動車内装材に再資源化され、地球の資源へ循環される。

 

服育プログラム「僕の私のフォーマルウェア」の実施

(メセナ活動認定制度 This is MECENAT2024認定)

 

子ども世代にファッションの楽しさを伝えるため、デザイナー体験のプログラムを出前授業と職業体験を通じて提供し、キャリア教育の一端を担っている。

 

 

ワークライフバランスへの取り組み

 

仕事と子育ての両立支援に積極的に取り組んでおり、厚生労働大臣が「子育てサポート企業」として認定する「くるみんマーク」の認定を受けている。

 

(同社資料より)

 

<参考2:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役の構成

組織形態

監査等委員会設置会社

取締役

9名、うち社外4名

うち監査等委員

4名、うち社外3名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2026年3月27日)

 

<基本的な考え方>
当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方及び資本構成その他の基本情報は次のとおりです。
1.当社は、法令及び社会的規範の遵守を基本とし、公正な企業活動を行うことにより経営の透明性を高め、効率化、迅速化の向上に努めております。
2.コーポレート・ガバナンスにつきましては、健全な企業経営を行っていく上での重要な事項と考え、迅速で正確な経営情報をもとに、経営を取り巻く諸問題に対し的確な意思決定と業務執行が行えるように運営してまいりたいと考えております。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由>
【原則1-2.株主総会における権利行使】
補充原則1-2-4 2021年7月開催の臨時株主総会より、インターネットによる議決権行使を開始いたしました。
また、招集通知の英訳については、海外の株主・機関投資家の比率を注視し、必要に応じて検討を行います。

 

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示>
【原則1-4 政策保有株式】
当社は、原材料の安定的な調達並びに中長期的な営業取引上の必要性など、取引先との良好な関係を推進するために、必要と判断される企業の株式を保有しております。
政策投資目的で保有する株式については、毎年取締役会において、個別銘柄毎に中長期的な関係維持など保有することの妥当性や経済合理性を総合的に検証し、継続して保有する必要がないと判断した株式の売却を進めるなど、政策保有株式を縮小していくことを基本方針としております。経済合理性の検証に当たっては、個別銘柄ごとに保有目的の定性面に加えて、取引先からの受注実績や保有に伴う便益及び受取配当金などのリターンが、リスクや資本コストに見合っているか等を取締役会等で検証しております。
この結果、2020年度には全ての取引先持株会からの脱退を完了しており、2024年度には4銘柄1億72百万円、2025年度には5銘柄1億83百万円の売却を行い、引き続き政策保有株式の縮小に努めております。
また、政策保有株式の議決権の行使に当たっては、当該取引先等の経営方針を十分尊重した上で、株主価値・企業価値を毀損するような議案でないかなど、一般株主と同様な観点から議決権を行使することを基本としております。

 

【原則3-1 情報開示の充実】
適時・適切な情報の開示を行うことが、株主をはじめとするステークホルダーとの信頼関係の基盤となることを認識しております。その認識を実践する為に、法令に基づく開示以外にも、株主を始めとするステークホルダーにとって重要と判断される情報について、当社ホームページ等により開示を行っております。
(1)経営理念及び理念体系を当社ホームページで、経営戦略を株主総会招集通知、有価証券報告書等で開示しております。
(2)コーポレートガバナンスの基本的な考え方・基本方針は、コーポレートガバナンスに関する報告書、有価証券報告書で開示しております。
(3)当社は、株主総会決議に基づく取締役の報酬(監査等委員である取締役を除く)について、「取締役報酬に係る決定方針」を取締役会において決議しております。
経営陣幹部・取締役の報酬を決定するに当たっては、役員報酬規程(内規)に基づいて検討を行い、取締役(社外取締役及び監査等委員である取締役を除く)の報酬は、基本報酬、業績連動報酬(全社業績連動報酬及び調整給)並びに株式報酬により構成し、社外取締役及び監査等委員である取締役については、その職務に鑑み基本報酬のみとしております。
基本報酬は、月例の固定報酬とし、世間水準、会社の業績、従業員給与の水準などを考慮しながら、役位に応じて総合的に勘案した上で、設定しております。
全社業績連動報酬は、営業利益を指標とし、その他の業績状況等を考慮して算出しており、調整給は、個々の取締役の業務執行状況などを参考に、いずれも指名・報酬委員会からの答申を受け、取締役会において決定することとしております。
(4)株式に関する報酬として、株価変動のメリットとリスクを株主と共有し、株価上昇及び企業価値向上への貢献意欲を高めることを目的に、社外取締役及び監査等委員である取締役を除く取締役に対し、役位別に定めた株式数に基づき毎年一定時期に支給することとしております。
(5)取締役の選任は役員規程(内規)において方針と手続きを定めております。経営陣幹部、取締役候補については、業務経歴等を踏まえ、指名・報酬委員会からの答申を受け、最適な人物を指名しております。社外取締役については、幅広い知識や実務経験を有しており、その豊富な経験や識見を活かし、当社経営に的確な助言を頂ける人物を指名しております。
(6)招集通知及びTDnet、当社ホームページで個々の選解任・指名についての説明を開示しております。取締役候補者(監査等委員である取締役を除く)の選任手続きについては、取締役会に先立ち、指名・報酬委員会において業務経歴などを踏まえて審議をした上で、取締役会で決議を行い、株主総会に付議することとしております。監査等委員である取締役の選任手続きについては、監査等委員会の同意を得た上で、取締役会で決議を行い、株主総会に付議しております。経営陣幹部の解任の方針と手続きについては、経営陣幹部がその機能を十分に果たしていないと認められる場合、取締役会に先立ち、指名・報酬委員会において審議を行った上で、指名・報酬委員会の答申を踏まえて取締役会にて決議し、株主総会に付議することとしております。

 

補充原則3-1-3 環境・社会問題への取り組みは、重要な経営課題と認識しており、この課題に対し「サステナブル経営推進委員会」を中心に、外部団体等とも連携して取り組んでおります。活動内容については、当社ホームページやビジネスレポート等で開示をしております。
人的資本への投資については、人材育成方針並びに社内環境整備方針に基づき、さまざまな取り組みを行っており、当社ホームページや有価証券報告書等で開示をしております。
知的財産への投資では、当社の保有するブランド名を、日本及び中国・ベトナム等の生産国にて商標登録を行っております。

 

 

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