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ブリッジレポート:(4709)インフォメーション・ディベロプメント vol.23

(4709:JASDAQ) インフォメーション・ディベロプメント 企業HP
舩越 真樹 社長
舩越 真樹 社長

【ブリッジレポート】インフォメーション・ディベロプメント vol.23
(取材概要)2008年2月5日掲載
「第3四半期の業績発表時に、通期の業績予想を上方修正しました。連結経常利益は従来減益予想でしたが、一転、増益予想。純利益は2桁減益を予想していま・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
株式会社インフォメーション・ディベロプメント
会長
尾﨑 眞民
社長
舩越 真樹
所在地
東京都千代田区二番町 7-5
決算期
3月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年3月 14,692 1,024 1,024 550
2006年3月 13,028 851 845 430
2005年3月 11,378 550 557 119
2004年3月 11,203 625 628 203
2003年3月 11,668 598 591 274
2002年3月 11,081 548 546 272
2001年3月 9,738 756 735 242
2000年3月 8,468 640 586 320
株式情報(1/25現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
588円 8,026,675株 4,720百万円 7.8% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
18円 3.0% 74.06円 7.9倍 691.64円 0.85倍
※株価は1/25終値。
 
インフォメーション・ディベロプメントの2008年3月期第3四半期業績について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
金融向けITアウトソーシング業務に強みを有する独立系の情報サービス会社。ソフトウェア開発、システム運営管理、データ入力等のサービスを提供しています。銀行・保険等の金融機関向けに強みを有します。
 
<沿革>
1969年10月、コンピュータの高度利用のための広範な技術サービスの提供を目的として設立されました。82年9月、日本ユニシス(株)との共同出資により、(株)ソフトウエア・ディベロプメント(現・連結子会社)を設立、98年11月、日本証券業協会に株式を店頭登録しました。02年4月、情報システム設計・開発の方法論の保有・販売及びコンサルティング等を手掛ける(株)プライドを連結子会社化。04年4月には、中国のソフトウェア生産拠点として、中国湖北省武漢市に艾迪系統開発有限公司(ID武漢)を設立。06年12月、業容の拡大及び営業拠点の拡充のため、(株)日本カルチャソフトサービスの全株式を取得し連結子会社化。現在、同社及び連結子会社4社で企業グループが形成されています。
 
<事業内容>
事業は、ITアウトソーシング事業(ITO)、システムインテグレーション事業(SI)、ビジネスプロセスアウトソーシング事業(BPO)、その他事業に分かれます。
 
ITアウトソーシング事業(ITO)
1,000名規模の技術者を擁する専門部隊が、システム導入後のシステム運営管理をサポート。ミドルウェアのカスタマイズからハードウェアの保守、24時間体制のオペレーションまで、トータルかつ高付加価値のアウトソーシングを実現しています。
 
システムインテグレーション事業(SI)
「独立系SE集団」として、特定のマシン、OS、ツール、開発言語にとらわれず、顧客の開発ニーズに合わせたシステム構築をサポート。大型汎用機から携帯端末まで、金融、公共、サービス分野を中心に実績は豊富です。
 
ビジネスプロセスアウトソーシング事業(BPO)
金融機関等へ「データ入力業務」、「バックオフィス業務」、「ヘルプデスク」等のサービスを提供しています。
 
その他の事業
コンサルティング&セキュリティ事業(SCS)を中心に展開しています。「セキュリティ・マネジメント」、「外部からの攻撃対策」、「内部不正への対策」の3つの側面から企業をサポート。世界の大手ベンダーと提携し、各種セキュリティ製品の提供からコンサルティング、セキュリティ環境の構築・導入・運営・サポートまで一貫したサービスを提供しています。
 
<IDグループ>
 
 
2008年3月期第3四半期業績
 
<連結>
 
 
当第3四半期は、主力のシステム運営管理部門およびソフトウェア開発部門が引き続き堅調に推移し、また株式会社日本カルチャソフトサービスを連結子会社化した効果等もあって、連結売上高は129億18百万円(前年同期比29.1%増)となりました。
収益については、売上高増加に伴い増加していますが、特に株式会社日本カルチャソフトサービスを連結子会社化したことにより、営業利益は8億28百万円(同43.0%増)、経常利益は8億18百万円(同40.6%増)、四半期純利益は3億95百万円(同19.3%増)となりました。
 
<主要3事業部門の概況>
 
 
システム運営管理部門は、既存顧客の個別案件増、および株式会社日本カルチャソフトサービスを連結子会社化したことにより、売上高は67億97百万円(前年同期比30.1%増)となりました。
ソフトウェア開発部門は、既存顧客の受注回復、および株式会社日本カルチャソフトサービスを連結子会社化したことにより、売上高は46億78百万円(前年同期比37.7%増)となりました。
データ入力部門は、証券業務のイメージ入力案件が好調に推移した結果、売上高は9億55百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
 
<財政状態>
 
 
当第3四半期における財政状態の変動状況は、前連結会計年度末に比べ、総資産では8億21百万円の減少となりました。これは主に、現金及び預金の減少3億54百万円、受取手形及び売掛金の減少5億24百万円などによるものです。
負債の減少9億28百万円は、主に買掛金の減少93百万円、有利子負債の減少1億82百万円、賞与支給による賞与引当金の減少3億82百万円および未払法人税等の減少2億31百万円などによるものです。
純資産は利益剰余金の増加2億58百万円および自己株式の取得1億7百万円などにより1億7百万円増加し、自己資本比率は56.6%となりました。
 
<キャッシュフロー>
 
 
当第3四半期における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ3億4百万円減少し、11億89百万円となりました。
当第3四半期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりです。
 
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1億67百万円となりました。
これは主に、税金等調整前四半期純利益7億38百万円および減価償却費1億3百万円があった一方で棚卸資産の増加3億11百万円および法人税等の支払額3億96百万円などにより一部相殺されています。
 
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は42百万円となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出76百万円および無形固定資産の取得による支出25百万円があった一方で定期預金の解約による収入50百万円などにより一部が相殺されています。
 
(財務活動によるキャッシュ・フロー) 財務活動の結果使用した資金は4億28百万円となりました。 これは主に、短期借入金の純減少額68百万円、長期借入金の返済による支出76百万円、社債の償還による支出37百万円、自己株式の取得による支出1億7百万円および配当金の支払額1億35百万円などによるものです。
 
2008年3月期業績予想
 
<連結>
 
第3四半期の業績発表と同時に、07年5月11日に公表した通期業績予想(連結・個別)を修正しました。
 
 
(参考:個別業績予想)
 
 
通期の売上高は、概ね計画どおり達成する見込みです。
経常利益は、連結子会社化した株式会社日本カルチャソフトサービスの期初からの不採算業務の整理、改善の成果が現れたこと、また、グループ全体の販売管理費の効率的運用に努力した結果、計画を1億50百万円(計画比16.0%増)上回る10億90百万円(前期比6.4%増)となる見込みです。
当期純利益も、当中間連結会計期間に子会社の特別損失63百万円を計上しましたが、上記の理由から、70百万円(計画比14.6%増)上回る5億50百万円となる見込みです。
 
取材を終えて
第3四半期の業績発表時に、通期の業績予想を上方修正しました。連結経常利益は従来減益予想でしたが、一転、増益予想。純利益は2桁減益を予想していましたが、前期比横ばい予想となりました。連結子会社化した日本カルチャソフトサービスの不採算事業整理が奏効しています。
通期経常増益の予想となったことで、PER、PBRなどの指標面からも株価の割安感が強まっています。市場全体の動向にも左右されますが、株価は底値圏にあると考えても良さそうです。