ブリッジレポート
(8275) 株式会社フォーバル

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ブリッジレポート:(8275)フォーバル vol.34

(8275:JASDAQ) フォーバル 企業HP
大久保 秀夫 会長
大久保 秀夫 会長
中島 將典 社長
中島 將典 社長
【ブリッジレポート vol.34】2011年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「新サービス「ツーウェイスマート」はスマートフォンを利用したFMC(Fixed Mobile Convergence)サービスで、一台のスマートフォンを社内では・・・」続きは本文をご覧ください。
2011年4月5日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社フォーバル
会長
大久保 秀夫
社長
中島 將典
所在地
東京都渋谷区神宮前 5-52-2 青山オーバルビル
決算期
3月
業種
卸売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2010年3月 32,206 523 478 449
2009年3月 34,358 112 17 -1,879
2008年3月 34,323 -933 -1,264 -532
2007年3月 26,216 -1,878 -2,012 -1,390
2006年3月 27,500 3 14 1,063
2005年3月 40,089 1,962 1,962 1,174
2004年3月 32,981 1,446 1,360 660
2003年3月 37,402 1,522 1,334 443
2002年3月 44,411 -860 -1,027 -4,756
2001年3月 52,045 1,026 699 86
2000年3月 54,668 1,278 1,281 1,122
株式情報(3/28現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
283円 13,563,694株 3,838百万円 10.9% 100株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
12.50円 4.4% 29.49円 9.6倍 360.47円 0.8倍
※株価は3/28終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
フォーバルの2011年3月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
都心部の中小・中堅企業を対象に、電話機や複写機等のオフィス向け情報通信機器の企画・開発・販売・設置・保守サービスの他、携帯端末の販売、光ファイバーを利用したIP電話サービスや小規模事業者向けのFMC(固定通信と移動体通信の融合)サービス、セキュリティサービス等、様々なサービスを「ワンストップ」で提供している。社名のFORVAL(フォーバル)は、「For Social Value」を語源とし、「社会価値創出企業をめざす」という経営理念が込められている。
事業は、(株)フォーバルを中心に、中小法人向けOA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次、コンサルティングサービス等を手掛けるフォーバルビジネスグループ、(株)フォーバルテレコムを中心に、VoIP・モバイル等の通信サービス、インターネット関連サービス、普通印刷・特注文具(ファイル・バインダー等)の製造・販売、及び保険サービス等を手掛けるフォーバルテレコムビジネスグループ、(株)リンクアップを中心にモバイルショップにおいて携帯端末の取次等を手掛けるモバイルショップビジネスグループ、の3セグメントに分かれる。
 
<「情報通信コンサルタント集団」を目指して>
1980年に設立され電話機販売からスタートした同社だが、その後、ナローバンド、ブロードバンド、そしてモバイルと、時代のニーズに即した分野で様々なサービスを開発してきた。そして、今、フォーバルグループは、「情報通信コンサルタント」として企業経営を支援する集団を目指し、ITコンサルティングサービス「アイコン」を育成中である。
 
ITコンサルティングサービス「アイコン」
 
 
 
2011年3月期第3四半期決算
 
 
前年同期比1.1%の増収、同92.5%の経常増益
売上高は前年同期比1.1%増の237.4億円。フォーバルテレコムを中核としたビジネスグループの売上が減少したものの、フォーバルを中核としたビジネスグループの売上の増加で吸収した。利益面では、減収となったフォーバルテレコムを中核としたビジネスグループも普通印刷を手がけるグループ企業の業績回復でセグメント利益が増加し、営業利益が同66.2%増加。金融収支や持分法投資損益が改善する一方、特別損益が悪化したものの、税効果会計の影響で四半期純利益は前年同期の67百万円から2.0億円に増加した。
 
 
(2)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
第3四半期末の総資産は前期末比6.2億円減の151.9億円。借方では、売上債権の回収が進み現預金が増加した他、リース資産の増加で有形固定資産が、時価の回復による有価証券の増加で投資その他が、それぞれ増加。一方、のれんやソフトウエアの償却で無形固定資産が減少した。貸方では、純資産が増加する一方、有利子負債が減少した。CFの面では、売上債権の回収が進み運転資金が減少したため営業CF及びフリーCFが大幅に増加。有利子負債の削減や配当の支払いで財務CFがマイナスとなったものの、現金及び現金同等物の第3四半期末残高は38.6億円と前期末比5.1億円増加した。
 
 
 
2011年3月期業績予想
 
 
通期業績予想に変更は無く、前期比5.6%の増収、同46.3%の経常増益予想
上期決算発表時に上方修正した通期業績予想に変更は無い。普通印刷を手がけるグループ企業の業績回復やスマートフォンを利用したFMC(Fixed Mobile Convergence)サービス「ツーウェイスマート」の営業軌道化等で期末にかけて売上・利益が伸びる。配当は1株当たり12.5円の期末配当を予定。
 
 
 
取材を終えて
新サービス「ツーウェイスマート」はスマートフォンを利用したFMC(Fixed Mobile Convergence)サービスで、一台のスマートフォンを社内では内線電話として、社外では携帯電話として利用するシステム。社内外のどこにいても一台のスマートフォンで対応できるため社内のビジネスフォンの内線電話が不要になり、通信費の削減や業務の効率化に寄与する。また、現在利用しているビジネスコードレスフォンと使い方が変わらないため、導入にあたっての敷居も低い。今後、グループウェアや経費清算ソフトなど各種の業務用アプリの提供等によりサービスの高付加価値化も進めていく。業界初の本格的なFMC(Fixed Mobile Convergence)サービスとしてスタートした「ツーウェイスマート」の今後の展開に期待したい。