ブリッジレポート
(3645) 株式会社メディカルネット

グロース

ブリッジレポート:(3645)メディカルネット vol.8

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平川 大 会長CEO

株式会社メディカルネット(3645)

 

 

企業情報

市場

東証マザーズ

業種

情報・通信

会長CEO

平川 大

所在地

東京都渋谷区幡ヶ谷1-34-14 宝ビル

決算月

5月末日

HP

https://www.medical-net.com

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

527円

5,386,385株

2,838百万円

5.8%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

DPS(予)

2.00円

0.3%

20.56円

25.6倍

287.02円

1.8倍

*株価 5/7終値。発行済株式数は直近期決算短信より。ROE、BPSは前期実績。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2015年5月(実)

1,258

101

102

46

8.58

1.00

2016年5月(実)

1,482

176

176

186

34.54

3.00

2017年5月(実)

1,480

123

124

82

15.30

2.00

2018年5月(実)

1,740

152

154

88

16.36

2.00

2019年5月(予)

2,089

168

170

110

20.56

2.00

*予想は会社側予想。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下同様。
*単位:百万円、円

 

株式会社メディカルネットの2019年5月期第3四半期決算概要などをお伝えします。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2019年5月期第3四半期決算概要
3.2019年5月期業績見通し
4.今後の注目点
<参考1:今後の成長戦略 ~予防医療・未病医療へ注力~>
<参考2:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 19年5月期3Q累計の売上高は前年同期比13.9%増の14億60百万円。メディア・プラットフォーム事業、医療BtoB事業が減収だが、医療機関経営支援事業が株式会社オカムラの連結子会社化や、運用型広告へのシフトが進んだことによる市場規模拡大に伴い大幅増収となった。営業利益は同41.1%減の1億円。基幹事業であるメディア・プラットフォーム事業の効率化を推し進めると共に顧客満足度の向上を図るためスマートフォン広告の拡充、新たなサービス構築に取り組んだものの、各事業で利益が伸び悩んだ。

     

  • 通期予想に変更は無い。成長のための戦略的投資を継続し、増収ながら各利益は増益となる見通し。売上高は前期比20.0%増の20億89百万円の予想。配当は前期と同じく2.00円/株を予定。予想配当性向は9.7%。

     

  • 3Q累計の通期予想に対する進捗率は売上高で69.9%(前年同期実績73.7%)、営業利益は60.1%(同112.2%)と進捗率は低位にとどまっている。しかし、四半期毎に見ると、3Q(12~2月)に売上が大幅に伸びている。事業別には医療機関経営支援事業が大幅に伸びている。これまでの諸施策の成果が現れているとみてよさそうだ。メディア・プラットフォーム事業では、検索エンジンで利用されるアルゴリズムへの対応が進展すれば再び増収基調を取り戻すと思われ、停滞気味だった売上成長の勢いが急激に変化する可能性も秘めている。これらが利益に反映されれば、利益水準も一段と伸びる可能性もあだろう。株価の見直し余地も大きく生じる。数字上は特に利益面でさえない決算ではあったが、大きな可能性を感じさせるものを内包している。

     

1.会社概要

「インターネットを活用し健康と生活の質を向上させることにより笑顔を増やします。」を企業理念とし、歯科医院の経営をトータルで支援する「歯科医療プラットフォームビジネス」、歯科のみでなく医療、美容、ライフスタイルから、子育てママのサポートまで生活者にとって有益な情報を提供する「生活者向けサービス」、歯科関連企業のマーケティング支援などを行う「事業者向けサービス」を展開している。
生活者・歯科医院・歯科関連企業を結ぶビジネスモデルを有する唯一の企業。18年5月末で35,523名に上るメディカルネットグループ会員数が大きな資産。

 

【1-1 沿革】

2000年

4月

前身である日本インターネットメディアセンター創業。ポータルサイト運営事業・ホームページ制作事業を開始

9月

ポータルサイト「インプラントネット」リリース

2001年

6月

「日本メディカルネットコミュニケーションズ株式会社(現 株式会社メディカルネット)設立」

2002年

2月

ポータルサイト「矯正歯科ネット」・「審美歯科ネット」リリース

2005年

4月

ポータルサイト「エステ・人気ランキング」リリース

2006年

10月

SEM事業開始

2007年

9月

東証一部上場ソネット・エムスリー株式会社(現エムスリー株式会社)と業務資本提携

2009年

3月

「モバイル!歯医者さんネット」リリース

2010年

12月

東京証券取引所 マザーズへ上場

2012年

11月

ブランネットワークス株式会社を連結子会社化、医療BtoB事業を展開

2014年

9月

ヘルスケア情報サイト「4healthcare」リリース

10月

美容情報サイト「美LAB.」リリース

2015年

1月

ママ向け子育て情報サイト「まんまみーあ」リリース

2015年

9月

株式会社ミルテルと業務資本提携

2016年

12月

「株式会社メディカルネット」に商号変更

2017年

4月

「公開育児アプリ「Moopen(モープン)」リリース

 

5月

「デンタル トリビューン インターナショナル社」と業務提携

 

9月

「Success Sound Co., Ltd.(現 Medical Net Thailand Co., Ltd.)」を連結子会社化。タイ国バンコクにおいて、歯科医院運営を開始

 

10月

日本の総代理店として「デンタルトリビューン日本版」オープン

 

12月

Medical Net Thailand Co., Ltd.「ゆたかデンタルクリニック」をリニューアルオープン

2018年

2月

福岡支社開設

 

12月

株式会社オカムラの株式取得し完全子会社化(歯科ディーラー事業を開始)

 

歯科医にターゲットを絞り、インターネット広告を中心としたビジネスを展開しようとした企業は多数あったが、個人事業主が多数を占める歯科医に対し継続的な営業を展開することが出来ず、ほとんどの企業が撤退していった。
これに対し同社は、歯科医の中でも自由診療に対象を絞り込んだうえ、ビジネスの成功のみでなく、創業時のビジョンを重視し、歯科医に対しては「新しい治療の理解と普及」や「地域医療の改善や治療に専念できる環境の提供」を、患者に対しては「より良い治療方法の情報提供」を目指し地道な努力を継続した結果、多くの歯科医師から圧倒的な共感を勝ち取り、生活者・歯科医院・歯科関連企業を結ぶビジネスモデルを有するオンリーワン企業となった。

 

【1-2 企業理念など】

「インターネットを活用し健康と生活の質を向上させることにより笑顔を増やします。」を企業理念とし、以下のMISSION、VISION、VALUEからなるミッションステートメントを掲げている。

 

MISSION

社会的存在意義

インターネットを活用し 健康と生活の質を向上させることにより 笑顔を増やします。

 

VISION

目指す姿

生活者・事業者に革新的なサービスを提供し続け、歯科医療プラットフォームビジネス・領域特化型プラットフォームビジネスにおいて、国内外でトップ企業となります。

VALUE

組織的価値観

 

変化なくして進歩なし。(あくなき挑戦である。)

◇情熱:向上心であり、自発性であり、責任であり、マインドである。

◇スピード:意識であり、発想であり、判断であり、言動であり、行動である。

◇チームワーク:協調であり、協力であり、競争であり、シナジーであり、利他である。

◇リスペクト:感謝であり、思慮であり、尊敬であり、真摯さである。

 

同社では、全社員に理念、VISIONを浸透させることを重視して、様々な取り組みを行っている。
2016年12月の社名変更も理念経営をこれまで以上に徹底して行っていくという経営からの社内外へのメッセージである。
中堅層育成のための2か月に1回の集合研修の場や中途採用時には平川会長・平川社長自らが同社の価値観を繰り返し繰り返し語りかけている。
また、各事業ユニットおよび社員各人のVISION実現に向けた取り組みや実績を定量的・定性的に評価する仕組みもスタートさせた。
この評価制度を通じてビジョンや理念の更なる浸透を図り、より強固な組織づくりを目指している。

 

【1-3 市場環境】

◎歯科診療市場
厚生労働省の調査によれば、2017年度の歯科診療医療費は約2.92兆円で、前年比1.4%増と微増にとどまった。日本の健康保険財政状況からは今後も大きな伸びは予想できない。
一方、歯科診療所は2018年12月末で前年比0.5%減の68,544か所であった。2年連続の減少ながら高水準が続いている。

 

インプラントやホワイトニングなどの自費診療の普及や口腔衛生意識の高まりはあるものの、医療費抑制政策が続く中、歯科医院は過当競争状態にあると言われており、取り巻く経営環境は引き続き厳しい。
集客増を中心とした有効な施策に対する歯科医院のニーズは極めて大きいと思われる。

 

 

◎インターネット広告市場
医療機関経営支援事業における歯科医の集客のための重要なソリューションである「インターネット広告」は高成長が続いている。
電通が発表している「日本の広告 2018」によれば、日本の総広告費は17年が1.6%、18年が2.2%の増加と7年連続で0~3%程度の増加となっている。しかし、金額で多くを占めるマスコミ四媒体やプロモーションメディアの広告費は2年連続の減少となっている。
一方、インターネット広告は、17年が15.2%、18年は16.5%と5年連続で2桁の伸びが続いており、日本の広告市場の増加を牽引している。その中でもより一層費用対効果を期待できる「リスティング広告」などいわゆる運用型広告はインターネット広告全体の半数以上を占め、18年は22.5%増となっている。
こうした傾向は今後も続くと思われ、歯科医にとってのマーケティングツールとしてインターネット広告はますます重要なものとなるだろう。

 

【1-4 事業内容】

<サービス概要>
『インターネットを活用し健康と生活の質を向上させることにより笑顔を増やします』という企業理念の下、生活者、歯科医院、歯科関連企業に対しそれぞれ以下のようなサービスを提供している。

 

(生活者向け)
歯科治療の「理解」と「普及」をテーマに、自分に最適な歯科医院についての情報や、歯の基礎知識、インプラントなどの専門治療の説明など、生活者にとって有益な情報を、各種ポータルサイトを通じて提供している。
また、対象は歯科のみでなく医療、美容、ライフスタイルから、子育てママのサポートと幅広い。

 

(歯科医院向け)
競争の激しい歯科医院業界に対し、様々な角度から経営支援サービスを提供している。
送客集客に結び付くホームページ制作やWebマーケティング、歯科従事者のための求職サイト運営による人材・キャリアサポート、日々の歯科治療で必要となる消耗品や歯科材料および高度管理医療機器導入のトータルサポートに加え、歯科医院の新規開業に伴う、物件、設備・インフラ、ホームページ、集客などのトータルサポートも提供している。

 

(歯科関連企業向け)
歯科医院向けビジネスを拡大させたい歯科関連企業のサポートを行っている。
ここで重要な役割を担っているのが、同社が運営する、歯科医療従事者登録数が2018年5月末時点で約28,067名と日本最大級である歯科医療総合情報サイト「Dentwave」である。

 

「Dentwave」におけるバナー広告やメールマガジンといった広告掲載に加え、登録者を対象としたネット調査「デントリサーチ」も、マーケティングのための有効なツールとして高い評価を受けている。スピーディに精度の高い調査が可能であることに加え、職種、専門、年代、エリアなど細かいスクリーニングにも柔軟に対応しており、多くの歯科関連企業が導入している。
ほかにも、学会や企業のWebサイトやランディングページおよびカタログなどの制作、歯科コンベンションや歯科イベントの企画・集客・運営支援も行っている。

 

<報告セグメント>
開示上の報告セグメントは、「メディア・プラットフォーム事業」、「医療機関経営支援事業」、「医療BtoB事業」の3つ。

 

 

(1) メディア・プラットフォーム事業
「からだ」・「健康」・「美」に特化した情報を提供するサイトの開発・運営を行っている。
様々な切り口で、歯科分野、美容・エステ分野、子育て分野合わせて、125のメディアを運営している。

 

(歯科分野)

インプラントネット

歯科インプラント治療という特定の自由診療に関する情報発信に特化したポータルサイト

・インプラントネット(全国版)

・東京版・インプラントネット

・東京地域版・インプラントネット(10地域)

・大阪版・インプラントネット

・大阪地域版・インプラントネット(3地域)

・福岡版・インプラントネット

・Dental Implants Net(US全国版・US地域版2地域)

・インプラントネット(モバイル版)

・インプラントネット(スマートフォン版)

 

矯正歯科ネット

矯正歯科治療という特定の自由診療に関する情報発信に特化したポータルサイト

・矯正歯科ネット(全国版)

・東京版・矯正歯科ネット

・東京地域版・矯正歯科ネット(10地域)

・大阪版・矯正歯科ネット

・大阪地域版・矯正歯科ネット(3地域)

・福岡版・矯正歯科ネット

・矯正歯科ネット(モバイル版)

・矯正歯科ネット(スマートフォン版)

審美歯科ネット

 

審美治療という特定の自由診療に関する情報発信に特化したポータルサイト

・審美歯科ネット(全国版)

・東京版・審美歯科ネット

・東京地域版・審美歯科ネット(10地域)

・大阪版・審美歯科ネット

・大阪地域版・審美歯科ネット(3地域)

・福岡版・審美歯科ネット

・千葉版・審美歯科ネット

・埼玉版・審美歯科ネット

・神奈川版・審美歯科ネット

・名古屋版・審美歯科ネット

・審美歯科ネット(モバイル版)

・審美歯科ネット(スマートフォン版)

その他歯科関連

「歯医者さんネット」

主に虫歯治療、歯周病治療などの保険診療を行う歯科医院を紹介し、幅広い顧客層をターゲットにしたポータルサイト

「Ask Dentist」

「インターネットユーザーからの歯や口腔に関する質問・相談に歯科医師が回答する歯科Q&Aサイト

歯科求人サイト「Denty」

歯科医療業界に特化した求人サイト。歯科ポータルサイトの運営実績を活かして、求職者の目線を意識した求人情報の発信に努めている。

 

主なポータルサイトは歯科医院検索、歯科医院紹介、歯科医師の紹介に加え、患者に対する情報提供として、治療説明、よくある質問と回答のQ&Aといったコンテンツも掲載している。

 

(美容・エステ分野)

エステ関連サイト

 

美意識の高い女性をターゲットに、エステに関する情報を提供するポータルサイト「エステ・人気ランキング」をはじめ9サイトを運営している。

美容整形関連サイト

 

美意識の高い女性をターゲットに、美容整形に関する情報を提供するポータルサイト「気になる!美容整形・総合ランキング」をはじめ3サイトを運営している。

主なコンテンツは、エステサロン検索、エステサロン紹介、総合人気ランキング、キャンペーン人気ランキング、コース人気ランキング、実際にエステサロンで受けた施術の感想等を掲載した体験レポートなど。

 

(子育て分野)
「妊娠時から6歳児までの子供を持つママ」をターゲットとしたママ向け子育て情報サイト「まんまみーあ」を運営している。

 

*ビジネスモデル
各ポータルサイトは、歯科医院やエステサロン等を顧客として、広告料収入を得て運営している。
インターネットユーザーは、各ポータルサイトにおいて、無料で歯科医院、エステサロン等の情報を検索・閲覧することができる。
広告料収入の具体的内容は、主に①クライアント紹介ページの初期制作料及び月額掲載料、②クライアントのホームページへのリンクを貼ったバナー広告の月額掲載料となっている。
契約形態は原則12カ月の継続契約(自動更新)であるため、収益モデルは積上げ式のストックビジネスとなっている。

 

 

(2)医療機関経営支援事業
①SEM事業
検索エンジンの検索結果において検索順位を上位表示させることを目的としたSEO(検索エンジン最適化)サービスや、ヤフー株式会社及びGoogle Inc.が運営するポータルサイトにおけるリスティング広告(検索連動広告)の運用代行サービスを提供している。

 

 

(A)SEO
検索エンジンを活用してホームページへの集客やホームページから情報配信を行うクライアントに対して、検索エンジンの表示順位判定基準(アルゴリズム)を分析し、ホームページの状態を最適化することにより、ホームページの検索エンジンからのキーワードに対する評価を高め、検索エンジンの検索結果において検索順位を上位表示させることを目的としたSEOサービスを提供している。
定額料金により複数のキーワードでYahoo! JAPAN又はGoogleの検索結果を上位表示させる月次定額型サービスと、特定のキーワードでYahoo! JAPAN又はGoogleの検索結果の順位に応じた料金が発生する成功報酬型サービスがある。

 

リスティング広告(検索連動広告)

ヤフー株式会社及びGoogle Inc.が運営するポータルサイトにおいてリスティング広告(検索連動広告)の運用代行サービスを行っている。
「リスティング広告」とは、検索エンジンの検索結果ページに設定された広告枠に表示される広告のことで、インターネットユーザーが広告をクリックした場合にのみ広告主に広告料が発生する。
クライアントにとって費用対効果の高い広告運用を実現するため、キーワードや広告原稿の提案から、運用面における入札価格の調整や予算管理までの総合的なサービスを提供している。

 

②事業者向けホームページ制作・メンテナンス事業
主に「からだ」・「健康」・「美」に関連する事業者(歯科医院、エステサロン等)をクライアントとしてホームページ制作・メンテナンス事業を行っている。
インターネットユーザーが、その歯科医院やエステサロン等に対して安心感を持ってもらえるように「清潔感・高級感」を重視したウェブデザインを手掛けるほか、歯科分野及び美容・エステ分野に特化している同社ならではの医療・美容知識を活かして、患者や医療・美容に対するクライアントの考え方など、インターネットユーザーに情報を分かりやすく伝えることができるホームページを制作している。
また、人工知能(AI)機能を搭載したWeb接遇支援システムの提供も開始した。これは歯科業界初の取り組みである。

 

③販売代理事業
クライアントを中心に、新聞折込広告をはじめとする広告出稿、他社商材等の販売代理業務を行っている。

 

④海外での歯科医院経営
タイ・バンコクで歯科医院の経営を開始。タイでの歯科医院経営を皮切りに、海外諸国において日本の先進歯科医療の普及を図る。

 

⑤歯科ディーラー事業
歯科医院に対する器材ほか器具・薬品一式の販売をおこなっている。

 

 

(3)医療BtoB事業
歯科医療従事者と歯科関連企業等をつなぐBtoB型の歯科医療総合情報サイト「Dentwave」の運営を行っている。
同サイトの歯科医療従事者登録は2018年5月末時点で約28,067名と日本最大級。
この会員を基盤として、歯科関連企業等に対する広告ソリューション、リサーチ、コンベンション運営受託等のサービスを提供している。
また、世界最大規模の歯科メディアであるデンタルトリビューンインターナショナルと業務提携し、世界65万人の歯科医師をユーザーにもつ「DENTAL TRIBUNE」日本版のメディアの運営とマガジンの発行をしている。

 

 

【1-5 特長と強み】

(1)生活者・歯科医院・歯科関連企業を結ぶプラットフォームを構築している唯一の企業

(同社HPより)

 

同社は、歯科医療を中心に生活者・歯科医院・歯科関連企業を結んだプラットフォームを構築しているが、こうしたプラットフォームを構築している企業は他には無く、同社の大きな特徴となっている。
この強固でユニークなプラットフォームを活かし、生活者・歯科医院・歯科関連企業、それぞれに向けて様々なサービスを提供しており、これが強力な競合優位性となっている。
創業から約20年をかけて構築してきたポジショニングは強固であり、新規参入は極めて難しいと同社では考えている。

 

◎対生活者:自社メディアで信頼性の高い公平・中立な情報を提供
歯科医師など専門家と直接やりとりしながら、多くのメディアを構築・運営してきた同社は、歯科医療における豊富な専門知識を有している。
そのため、生活者に対し信頼性が高くかつ分かりやすい情報を提供することが可能であり、そのクオリティの高さは、医師が患者に説明する際に、同社が運営するWebサイトのコンテンツを利用することもあるほどである。
より専門性の高いテーマについては、長年築き上げた信頼関係に基づき、歯科医師に執筆を依頼している。
様々な見解があるテーマについては、複数の歯科医師に意見を述べてもらったり、治療方法のデメリットなどについても言及してもらったりしており、生活者に公平・中立な情報を提供している。
同社の売上高の多くは歯科医向けサービスによるものではあるが、ビジョンや理念の下、常に「生活者・利用者の視点」を重視したアドバイスを歯科医に提供しており、これが同社に対する一層の信頼性向上に結び付いている。

 

◎対歯科医:ワンストップWebサービス×多彩なリアルサービス×コンサルティング
さまざまな自社メディア、および事業者向けWebサイトを構築してきた同社は、Webサイト構築からSEM施策の立案・実施までをワンストップで提供することが可能であり、これに加え、人材紹介、保険、専門機材、オフィスサプライなど、リアルな領域においても全方位的なサービスを提案している。
さらに、歯科医師の専門領域や課題を理解した上で、経営実態を把握・分析し、インターネットを活用した効果的な送客・集客や、リアルビジネスを組み合わせた人員・設備・事業計画の提案など、歯科医院に対する経営支援コンサルティングを幅広く提供することができる。

 

◎対歯科関連企業:優良歯科医院へのアプローチやマーケットリサーチが可能
前述のように、同社は、会員数トップクラスの歯科医療従事者向けサイト「Dentwave」を運営している。
会員の多くは、経営状態が良好でかつ事業拡大にも前向きであり、医療機器メーカー・卸などメーカー・サプライヤーは、こうした優良顧客に対して広告展開や、製品・サービスの提案をすることが可能である。

 

(2)ストックビジネスによる安定した収益構造
同社売上の過半を占めるポータルサイト運営事業における広告出稿は、原則として12カ月の継続契約(自動更新)であるため、収益モデルは積上げ式のストックビジネスであり、同社の収益基盤に安定性をもたらしている。
同社では新規顧客開拓を進めて事業基盤の更なる強化を図る考えだ。

 

(3)圧倒的な会員数
歯科医療従事者会員からなるメディカルネットグループ会員数は18年5月末で35,523名(11月末は37,206名)と、上場時の4.5倍にまで拡大している。
この会員は、対歯科医院向けビジネスの顧客であると同時に、対歯科関連企業向けビジネスにおいても重要な資産として同社の事業基盤を支えている。
日本全国には約10万人の歯科医師がいると同社では想定しており、今後は8割、8万人の会員化を目指している。

 

【1-6 ROE分析】

 

12/5期

13/5期

14/5期

15/5期

16/5期

17/5期

18/5期

ROE(%)

6.6

5.7

5.7

3.8

14.0

5.6

5.8

 売上高当期純利益率(%)

6.59

5.44

5.22

3.67

12.55

5.56

5.06

 総資産回転率(回)

0.81

0.79

0.80

0.74

0.87

0.86

0.95

 レバレッジ(倍)

1.24

1.34

1.37

1.40

1.29

1.18

1.20

 

ROEは16/5期を除けば、日本企業が一般的に目指すべきと言われている8%を下回っている。
売上高当期純利益率の改善が期待される。

 

 

2.2019年5月期第3四半期決算概要

(1)業績概要

 

18/5 3Q累計

構成比

19/5 3Q累計

構成比

前年同期比

売上高

1,282

100.0%

1,460

100.0%

+13.9%

売上総利益

655

51.1%

615

42.1%

-6.1%

販管費

484

37.7%

514

35.2%

+6.2%

営業利益

171

13.4%

100

6.9%

-41.1%

経常利益

172

13.4%

108

7.4%

-37.1%

四半期純利益

107

8.3%

38

2.6%

-63.9%

*四半期純利益は親会社株主に帰属する四半期純利益。以下同様。
*単位:百万円

 

減収減益
売上高は前年同期比13.9%増の14億60百万円。医療機関経営支援事業が大幅に伸びた。
営業利益は同41.1%減の1億円。基幹事業であるメディア・プラットフォーム事業の効率化を推し進めると共に顧客満足度の向上を図るためスマートフォン広告の拡充、新たなサービス構築に取り組んだ。

 

(2)セグメント別動向

 

18/5期 3Q累計

構成比

19/5期 3Q累計

構成比

対前年同期比

メディア・プラットフォーム事業

687

51.8%

631

43.1%

-8.1%

医療機関経営支援事業

498

37.5%

792

54.1%

+59.1%

医療BtoB事業

137

10.4%

36

2.5%

-73.3%

その他

4

0.3%

3

0.3%

-7.2%

調整額

-44

-

-4

-

-

売上合計

1,282

100.0%

1,460

100.0%

+13.9%

メディア・プラットフォーム事業

431

108.9%

396

111.3%

-8.1%

医療機関経営支援事業

-36

-

-13

-

-

医療BtoB事業

-1

-

-30

-

-

その他

1

0.5%

3

1.1%

+105.3%

調整額

-224

-

-254

-

-

営業利益合計

171

100.0%

100

100.0%

-41.1%

*営業利益の構成比は売上高営業利益率。その他は報告セグメントに含まれない事業セグメントで管理業務受託事業。
*単位:百万円

 

◎メディア・プラットフォーム事業
売上高は前年同期比8.1%減の6億31百万円、営業利益は同8.1%減の396百万円。
美容・エステ分野では、美容整形専門サイト「気になる!美容整形・総合ランキング」、エステ専門サイト「エステ・
人気ランキング」等のポータルサイトの収益化を目指した。また、グループが運営する各ポータルサイトの認知度の向上を図ると共に引き続きスマートフォン広告の拡充を進め、新たなサービスの提供を実現するための体制を整備してきた。この結果、「気になる!美容整形・総合ランキング」の売上高が前年同期比6.3%増となるなど前年同期比では増加した。また、前年は好調に推移した歯科分野においては、Googleのアルゴリズムの変動や医療法改正による広告規制の強化の影響等により、主力サイトの「インプラントネット」の売上高が前年同期比11.9%減、「矯正歯科ネット」の売上高が同3.9%減となるなど減少した。
また、女性たちの「キレイになりたい!」をサポートする美容サイト「美LAB.」や“妊娠時~6歳児までのお子さんをお持ちのママ”をターゲットとしたママ向け子育て情報サイト「まんまみーあ」、ママの子育て公開アプリ「Moopen」の収益化を図ってきた。しかし、媒体価値向上のための投資等が先行し、早期の収益化を見込むことが困難であると判断するに至り、昨年11月に「美LAB.」、「Moopen」のサービスを終了した。

 

◎医療機関経営支援事業
売上高は前年同期比59.1%増の7億92百万円、営業損失13百万円(前年同期は36百万円の損失)。
(SEMサービス)
運用型広告へのシフトが進んだことによる市場規模の拡大の影響を受け、リスティング広告運用代行サービスのクライアント数が増加し増収となった。
(SEOサービス)
複数キーワードへの対策結果を短期的に求めることが難しい仕組みへと変化したことにより、比較的効果の現れやすい検索連動広告をSEO対策に代わる手法として求めるクライアントが増えている。こうした中、Googleなどの検索エンジンで利用されているアルゴリズムへの対応の効果が安定せず、減収となった。
(事業者向けホームページ制作・メンテナンスサービス)
ワンストップソリューションサービスの一環である事業者向けホームページ制作・メンテナンスは販売強化の影響もあり、増収となった。
(販売代理)
独自のサービスと関連性のある他社Web商材・歯科医療機器・材料の販売及び歯科医院経営支援サービスの営業活動を積極的に行い、増収となった。
また、歯科業界における事業の多角化を見据え、新たな事業への先行投資として貸付を行っている。
(歯科医院運営)
連結子会社のMedical Net Thailand Co., Ltd.において、17年9月よりタイ・バンコクで歯科医院(ゆたかデンタルクリニック)を運営している。在バンコクの日系企業へ積極的に検診実施の営業活動を行い、また、在バンコクの邦人コミュニティーへ積極的に働きかけることにより患者数の増加に努めた結果、売上高は増収傾向にある。
(歯科ディーラー)
2018年12月に株式会社オカムラを連結子会社化し、歯科医院に対して器材ほか器具、薬品一式の販売を行っており、当第3四半期連結会計期間より業績に寄与している。

 

◎医療B to B事業
売上高は前年同期比73.3%減の36百万円、営業損失30百万円(前年同期は1百万円の損失)。
MR(製薬会社の医薬情報担当者)向けの高級弁当販売のプラットフォームを弁当製造販売業者へ提供していたが、18年5月同事業を売却した。
前期に続き組織体制の強化や歯科関連企業への積極的なプロモーション活動を行った。

 

(3)財務状態

◎主要BS

 

18年5月末

19年2月末

 

18年5月末

19年2月末

流動資産

1,640

1,536

流動負債

332

322

現預金

1,273

980

仕入債務

32

117

売上債権

298

434

固定負債

-

75

固定資産

244

442

負債合計

332

398

有形固定資産

35

38

純資産

1,552

1,580

無形固定資産

64

211

利益剰余金

1,023

1,051

投資その他の資産

144

193

 

 

 

資産合計

1,884

1,979

 

 

 

*単位:百万円
資産合計は、前期末比94百万円増の1,979百万円となった。これは主に、現預金が292百万円減少したものの、売掛金が136百万円、商品が34百万円、のれんが144百万円、投資有価証券が30百万円増加したため。
負債合計は、前期末比65百万円増の3億98百万円となった。これは主に、未払金が89百万円、未払費用が19百万円減少したものの、買掛金が84百万円、長期借入金が75百万円増加したため。
純資産合計は、前期末比28百万円増の15億80百万円となった。これは主に、親会社株主に帰属する四半期純利益38百万円を計上したこと等により、利益剰余金が27百万円増加したため。
自己資本比率は前期末より2.5ポイント低下し79.5%となった。

 

 

(4)トピックス

◎株式会社ミルテルとの連携
株式会社ミルテルは、染色体の最末端部分のテロメア1本鎖DNA配列(Gテール)の長さを測定する世界オンリーワンの技術を用いた未病検知検査「テロメアテスト」を事業として行う広島大学発のベンチャー企業。15年9月に業務資本提携契約を締結。ミルテルが発行する無担保転換社債型新株予約権社債を引受けた。16年7月には同社を含む6社を割当先とする第三者割当増資を実施するとともに、15年に引受けた社債を株式に転換した。
そして昨年6月、資本・業務提携及び第三者割当増資の引受けを実施した。本提携により、メディネットとミルテルは口腔領域における唾液や口腔粘膜などの臨床検体等を利用した未病・疾患早期発見を目的とした検査等の歯科領域における事業を企画・開発し、メディネットが独占的に販売する。

(ミルテルHPより)

 

◎シニア向けの入れ歯に関する情報サイトを公開
入れ歯に関する情報サイト「入れ歯生活」(https://www.ireba-life.net/)の提供を開始した。PCおよびスマートフォンに対応している。
開始日は、「10(いれ)8(ば)」にちなんで、10月8日。

 

(「入れ歯生活」概要)
入れ歯についての疑問を解決し、入れ歯への理解を深めることによりQOL(生活の質)を向上させることを目的としている。今後の入れ歯ライフがより一層充実したものとなるよう、インターネットを通じてサポートする。

 

初めて入れ歯を使う人、既に入れ歯を使用している人が、保険診療と自費診療の入れ歯に関する理解を深めることで、入れ歯に対する不安を少しでも払拭できるような生活に役立つ情報を発信していく。
また、高齢者の疾患に関する上位項目にもあげられる「誤嚥性肺炎」では、入れ歯に付着した細菌が増殖し、気管に入ったときに発症する可能性があり、入れ歯に付着した細菌を原因とした誤嚥性肺炎を発症するリスクを最小限に抑えるために、誤嚥性肺炎の予防対策についても解説している。
新たに「入れ歯」という選択肢を啓蒙することで、入れ歯を使用することによって円滑な咀嚼を促し、中枢神経を活性化させることを考慮に入れた健康増進を目指している。

 

(主なコンテンツ)
◇歯を失ったときの治療法
◇部分入れ歯ってなぁに?
◇総入れ歯ってなぁに?
◇入れ歯と唾液のお話
◇お手入れガイド
◇入れ歯Q&A
◇3D動画で入れ歯をご紹介

 

◎株式会社識学と共同で歯科医療業界向け「識学トレーニングDental Clinic Edition」提供開始
3月8日付で株式会社識学と連携し歯科医療業界に特化した組織の生産性をあげるプログラムの開発・販売を行うことを決定した。
株式会社識学は、規模拡大を問わず組織の生産性向上を図る組織コンサルティングを864社に対して提供している。一方、メディカルネットは歯科従事者会員数37,106人(18年11月時点)のネットワークを有し、かつ、歯科医療に関する各種メディア運営やプラットフォームサービスの提供を通じ、その業界における様々な知見を有する。両社の強みを統合することで、実践度の高いコンサルティングサービスの提供が可能になり、歯科医療業界で課題となっている定着率や人材育成に関する課題解決策になるという考え。

 

◆業務提携の内容
・集客の相互支援 歯科医療業界向けのセミナーの共同開催
・ノウハウ共有及びサービス開発 歯科医療業界向けトレーニングサービスの開発・実施
本サービス開始も3月8日から。平川会長CEOは、「本サービスがきっかけとなり、両社のノウハウの融合が歯科医療業界における組織運営のイノベーションに繋がっていくものと考えております。優秀な医療技術をお持ちでも、組織運営に苦手意識を持っているがゆえに、それに多くの時間を費やしてしまう、または、組織運営上の課題を後回しにされている医院長様の声も頂いております。規模の大小を問わず、組織運営の原理原則を実践することで、医院長様は、医療技術の深耕化や医院の拡大等に時間を割ける環境の構築ができます。今回の取組みにより、事業セグメントのひとつである「医療機関経営支援」の促進に繋がり、多くの歯科医療従事者様に対して、成長感を感じられる環境をご提供することができ、歯科医療経営の改善につながっていくものと認識しております。」と述べている。

 

3.2019年5月期業績見通し

(1)通期業績予想

 

18/5月期

構成比

19/5月期(予)

構成比

前期比

対通期

進捗率

売上高

1,740

100.0%

2,089

100.0%

+20.0%

69.9%

営業利益

152

8.7%

168

8.0%

+10.6%

60.1%

経常利益

154

8.9%

170

8.1%

+10.1%

63.7%

当期純利益

88

5.1%

110

5.3%

+25.7%

35.1%

*予想は会社側発表。
*単位:百万円

 

業績予想に変更無し。2桁の増収増益を見込む。
業績予想に変更は無い。
売上高は前期比20.0%増の20億89百万円、営業利益は同10.6%増の1億68百万円、経常利益は同10.1%増の1億70百万円、当期純利益は同25.7%増の1億10百万円の予想。
配当は前期と同じく2.00円/株を予定。予想配当性向は9.7%。

 

(2)事業別の取り組み(1月現在、大きな変動はないと推測される)

事業

取り組み

メディア・プラットフォーム

(歯科・美容)

◇人材強化

◇サービス拡充・改善

◇セールスとのサービス販売強化

◇専門コンテンツ強化

医療機関経営支援事業

◇新規チャネル開拓と収益モデル構築

◇AI搭載およびユーザーコミュニケーション型Webの開発と販売

◇セミナー、大学及びスタディグループの開業支援及び経営支援案件の掘り起こし

◇歯科ディーラー事業への参入

医療BtoB

◇会員数増加に向けた施策強化

◇デンタルトリビューン事業とのシナジー効果追求

ビジネスディベロップメント・経営企画

◇新規事業

 

4.今後の注目点

3Q累計の通期予想に対する進捗率は売上高で69.9%(前年同期実績73.7%)、営業利益は60.1%(同112.2%)と進捗率は低位にとどまっている。しかし、四半期毎に見ると(下図参照)、3Q(12~2月)に売上が大幅に伸びていることが分かる。事業別には医療機関経営支援事業が大幅に伸びている。これまでの諸施策の成果が現れているとみてよさそうだ。メディア・プラットフォーム事業では、検索エンジンで利用されるアルゴリズムへの対応が進展すれば再び増収基調を取り戻すと思われ、停滞気味だった売上成長の勢いが急激に変化する可能性も秘めている。これらが利益に反映されれば、利益水準も一段と伸びる可能性もあだろう。株価の見直し余地も大きく生じる。数字上は特に利益面でさえない決算ではあったが、大きな可能性を感じさせるものを内包している。

 

*19/5期4Qは会社予想
*決算短信よりインベストメントブリッジ作成

 

<参考1:今後の成長戦略 ~予防医療・未病医療へ注力~>

今後の更なる成長を目指す同社では「予防医療・未病医療」が重要なキーワードであると考えており、以下のような成長戦略を打ち出している。

 

同社がオンリーワン企業としてポジショニングを構築している歯科業界において大きな環境変化が起きている。
日本では歯科治療というとこれまでは虫歯治療が中心であった。
一方欧米では虫歯治療だけではなく、歯周病が動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、アルツハイマーなど様々な疾病の原因の一つであり、歯の健康を保つことがこれらの疾病予防につながるという考え方が中心となっている。
このような、全身の健康・長寿につながる「予防歯科・未病歯科」という考え方が今後日本でも重視されるといわれている。

 

同社では、「予防歯科・未病歯科」について、積極的な啓蒙活動を行い企業の公的使命としてその普及に取り組んでいくほか、ビジネスにおいても大きなチャンスであると考えている。
現在の中心的な事業分野である自由診療においては、インプラント手術など多くは患者が一生に一度施術を受けるものであるためスケールメリットを生み出しにくいという課題があったが、「予防」は定期的な受診が必要であることから市場規模はけた違いに大きいと推定される。
また、生活者に対する一般的な情報提供のみではなく、個人の属人的状況に応じて「予防・未病アラート」を発するプラットフォームの提供による個人課金や、歯科を入り口とした他医科への送客など、新たなマネタイズ方法も想定できる。

 

このように、「予防医療・未病医療」へのシフトは患者、歯科医、歯科関連企業の全てに大きな影響を与えることは確実で、そこに大きな成長市場が登場すると同社では見ており、独自のビジネスモデルを発展させ、M&Aも活用して需要を取り込み大きな成長を遂げようと考えている。

 

 

既存のストックビジネスに歯科医院運営やDENTAL TRIBUNEの活用などの「海外事業」と予防医療・未病医療など「新規事業」を積み上げるとともに、成長を加速させるブランディング創りにも取り組み、2025年5月期売上高100億円を目指している。

 

~2025年5月期売上高100億円に向けて~

(同社資料より)

 

<参考2:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態、取締役、監査役の構成

組織形態

監査役会設置会社

取締役

6名、うち社外1名

監査役

3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2018年8月31日

 

<基本的な考え方>
当社は、株主の利益の最大化を図りつつ、株主・クライアント・エンドユーザー・従業員・地域の方々等すべてのステークホルダーに対して、経営の健全性・効率性・透明性を通じて企業社会の一員としての社会的責任を果たしていくことをコーポレート・ガバナンスの基本方針としております。

 

その実現のために、現状に満足することなく経営環境の変化に応じてコーポレート・ガバナンス体制を強化し、企業価値の最大化を図ってまいります。

 

<実施しない主な原則とその理由>
「当社は、コーポレートガバナンス・コードの基本原則を全て実施しております。」と記述している。

 

本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。

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