ブリッジレポート
(4709) 株式会社IDホールディングス

東証1部

ブリッジレポート:(4709)IDホールディングス 2021年3月期第2四半期決算

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舩越 真樹社長

株式会社 IDホールディングス(4709)

 

 

会社情報

市場

東証1部

業種

情報・通信

代表取締役社長

舩越 真樹

所在地

東京都千代田区五番町12-1 番町会館

決算月

3月末日

HP

https://www.idnet-hd.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

1,250円

11,184,829株

13,981百万円

15.3%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

50.00円

4.0%

106.39円

11.7倍

779.45円

1.6倍

*株価は11/18終値。発行済株式数は前期末の発行済株式数から自己株式を控除。ROE、BPSは前期末実績。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2017年3月(実)

21,554

1,105

1,133

654

60.13

37.00

2018年3月(実)

23,207

1,254

1,274

622

56.84

40.00

2019年3月(実)

26,515

1,667

1,724

1,028

93.15

40.00

2020年3月(実)

26,377

2,073

2,111

1,297

116.71

50.00

2021年3月(予)

24,500

2,000

2,040

1,190

106.39

50.00

※単位:百万円
※予想は会社予想。
※当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益
※2017年1月1日付で1:1.5の株式分割を実施。DPSとEPSは2015年3月期まで遡及して再計算。

 

 

IDホールディングスの2021年3月期第2四半期決算概要等についてご報告致します。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.中期経営計画
3.2021年3月期第2四半期決算概要
4.2021年3月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 21/3期第2四半期の売上高は前年同期比7.6%減の121億74百万円。システム基盤およびサイバーセキュリティは堅調に推移したことに加え買収した子会社の寄与があったものの、ソフトウェア開発及びシステム運営管理などにおいて、大型プロジェクト5件の終了による10億58百万円の反動減があった。営業利益は同43.6%減の6億53百万円。売上の減少にともなう利益の低下に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による、顧客企業のシステム投資計画の見直し等にともなう技術者の稼働率低下や子会社2社取得によるM&A費用の計上などが影響した。

     

  • 21/3期の会社計画は、売上高が前期比7.1%減の245億、営業利益が同3.5%減の20億円の期初予想から変更なし。連結売上高の過半を占めるシステム運営管理およびサイバーセキュリティ・コンサルティング分野については、新型コロナウイルス感染症の影響は軽微と想定されるものの、ソフトウェア開発およびシステム基盤分野については、現時点で見込まれる顧客企業のIT投資方針の変更や、進行中の案件の延期・中止等の可能性を考慮した計画となっている。1株当たり配当予想も、前々期より10円増額となった前期と同額の50円の予定を据え置き。

     

  • 同社DX関連の売上高が順調に拡大している。これは、昨今のサイバー犯罪急増の後押しもありサイバーセキュリティ関連の売上高が好調に推移していることに加え、コンサルティングやクラウド・AI・IoT関連等の売上高が増加したものである。同社は、ビジネスモデルのアップグレードとM&A戦略を通じて今後もDX関連の売上高の拡大を目指している。今期会社計画の達成に向け、第3四半期に業績の回復傾向が強まるのか注目される。とりわけ、それを牽引するであろうDX関連の売上高の動向が注目される。

     

     

1.会社概要

金融向けITアウトソーシングに強みを持つ独立系の情報サービス会社である株式会社インフォメーション・ディベロプメントを中核とする持株会社。システム運営管理とソフトウェア開発・保守を二本柱とし、一つの顧客に対し、コンサルティングからソフトウェア開発、システム運営管理等の複数のサービスを提供するBusiness Operations Outsourcing(BOO)戦略を推進しており、好不況の波の大きいIT業界にあって、相対的に業績の変動が小さく、高配当を継続している。尚、2013年12月17日、JASDAQから東証2部に市場変更。2014年9月8日、東証1部に上場し、2019年4月1日、持株会社体制に移行した。

 

【IDグループの強み】

①ストックビジネスであるシステム運営管理が5割弱と高いことから、業績が安定している。
②IT投資の積極的なグローバル大手企業との取引高が7割前後と高いことから、今後も安定的な取引が見込める。
③直接契約が7割強と高いことから、顧客ニーズが直接把握でき、的確な提案を行うことができる。

【IDグループのサービスの特徴- i-Bos24®(ID’s Business Operations-Outsourcing Service 24) -】

同社は、コンサルティングからシステム基盤、ソフトウェア開発、システム運営管理、クラウド・サイバーセキュリティまで、トータルなITアウトソーシングサービス「i-Bos24®」を提供している。
ソフトウェア開発では、顧客の開発ニーズに合わせたシステム構築をサポート。グループ内にオフショア(海外子会社に委託開発)、ニアショア(地方事業所での開発)体制を構築しており、多数の高度な専門技術者が高品質なサービスを実現し、金融機関、エネルギー、運輸をはじめとする幅広い分野の顧客へ、多くの開発実績を築いている。

 

システム運営管理においては、ミドルウェアのカスタマイズからハードウェアの保守、24時間体制のオペレーションまで、トータルかつ高付加価値なソリューションを提供している。金融機関、運輸、エネルギーをはじめとする様々な業種に対応し、顧客からの高い信頼を長年にわたり獲得している。システム基盤においては、システム基盤環境(メインフレーム、オープン系)の設計・構築から運用・保守までをワンストップのサービスとして提供している。

 

更に、クラウド・サイバーセキュリティでは、海外の大手ベンダーと提携し、各種セキュリティ製品の提供からコンサルティング、セキュリティ環境の構築・導入・運用・サポートまで一貫したサービスを提供している。

 

 

(同社HPより)

 

【サービス別の業績動向】

売上高は、システム運営管理、ソフトウェア開発、システム基盤、サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育、その他に分かれ、サービス別の概要と売上構成比は次のとおり。

 

システム運営管理(21/3第2四半期期売上構成比48.3%)
金融機関、運輸、エネルギーをはじめとする幅広い分野の顧客へ、1,600名を超える技術者が、安定した業務運営に貢献。顧客目線での最適なシステム基盤の構築 「24時間365日システムを動かす」安定したシステム運営管理サービスを提供している。また、事務代行やファイリングなどを行う「バックオフィス業務」、OA事務分野へ要員を派遣する「要員派遣業務」にも、豊富な実績を持っている。更に、オフショアを活用した高品質・廉価な一括受託にも対応している。

 

ソフトウェア開発(21/3期第2四半期売上構成比31.0%)
金融機関、運輸、エネルギーをはじめとする幅広い分野の顧客へ、800名を超える技術者が、総合システムビルダーとして多くのソフトウェア開発実績を築いている。グループ内にコンサルティング、オフショア(海外子会社に委託開発)、ニアショア(地方事業所での開発)体制を構築しており、多数の高度な専門技術者が高品質なサービスを実現。国内外の有力先進企業と提携し、顧客の既存ビジネスの強化・拡大、新たな領域への挑戦を支援しており、「Ruby」認定や「ISO9001」認証(受託開発部門)取得など、常に技術・品質の向上に努めている。

 

システム基盤(21/3期第2四半期売上構成比10.3%)
金融機関、運輸、エネルギーをはじめとする幅広い分野の顧客へ、300名を超える技術者が、システム運用部門・ソフトウェア開発部門・セキュリティ部門と連携し、高品質なシステム基盤を提供。メーカーソフトやシェルスクリプトなどを駆使し、環境の自動起動からバックアップ取得、更に障害時自動切替などの設計・構築を行うことで、システムの安定稼働やコスト削減・省力化を実現している。また、同社は独立系として、特定のハードやOS・開発言語にとらわれることなく、顧客目線での最適なシステム基盤を構築している。

 

サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育(21/3期第2四半期売上構成比8.6%)
海外の大手ベンダーと提携し、各種セキュリティ製品の提供からコンサルティング、セキュリティ環境の構築・導入・運用・サポートまで一貫したサービスを提供。同社は、様々なベンダーの製品を取り扱っており、特定ベンダーにこだわることなく、顧客の環境、要望、状況に応じて、最適な製品を柔軟に組み合わせ、提案している。

 

その他(21/3期第2四半期累計期間売上構成比1.8%)
システム運営管理、ソフトウェア開発、サイバーセキュリティ環境の構築などに付随した製品販売などがある。

DX関連ビジネスは、サイバーセキュリティ、クラウド、RPA、AI、IoTなどの先端技術を活用した高付加価値業務、ならびにITSM手法等を活用したコンサルティング業務を指す。

 

 

また、顧客別の21/3期第2四半期累計の売上構成比は、メガバンク、有力地銀、生損保、農林系等の金融機関が36.5%、SIer、情報通信機器ベンダー、或いは通信キャリア系情報サービス大手等の情報・通信・サービスが42.7%、公共が15.5%、製造等のその他が5.3%。前々期に買収した株式会社フェスは金融機関の顧客が少ないことから、金融機関の顧客別売上構成比が低下した。買収による顧客の分散は、業績の安定性向上に繋がるものと思われる。

 

 

 

戦略グループ別では、システム統合が完了した影響でみずほフィナンシャル・グループの比率が低下した一方、主要顧客やその他の顧客の比率が上昇した。その他、売上高の上位銘柄は、1位が主要顧客のみずほフィナンシャル・グループ17.9%、2位が戦略パートナーの日本IBM14.3%となった。売上高上位10社で全体の72.1%の比率を占めている。

【グローバル展開】

同社グループは2004年に中国(武漢市)に現地法人を設立して以来、シンガポール、アメリカ、ミャンマーに子会社を設立。
これらの拠点及び海外アライアンスパートナーとの協業により、中国(武漢、無錫、上海)、シンガポール、ミャンマー、アメリカ、イギリス、オランダにおいて、海外でも高品質のデータセンターの運用・保守サービスを受けたい、システム開発を高品質、短納期で行いたい、サイバー攻撃に備えるセキュリティ対策を万全にしたいという顧客のニーズに対して、グローバルなIT高品質サービスをスピーディーに提供することを目指している。

 

【ビジネスモデルの変遷とこれまでの業績推移並びに今後のイメージ】

 

同社は、2020年9月末現在でこれまで8回のM&Aを実施したが、未来を見据えたビジネスモデルのアップグレードとM&A戦略により業容を拡大してきた。

 

 

【IDグループの組織図と事業会社の事業内容】

ITサービス業界を取り巻く環境は、顧客ニーズの高度化にくわえ、技術革新スピードの加速化などにより、従来になく変化の激しいものとなっている。こうした環境下、迅速かつ的確な経営判断と業務執行が不可欠と考え同社グループは、2019年4月に持株会社制へ移行した。今回の組織再編は、傘下においた事業会社を大幅に見直すことで、変革を加速し、さらなる企業価値向上と競争力強化を目指すものである。
更に同社は、2020年1月20日開催の取締役会において、同年4月1日を効力発生日とする、グループ組織再編を決議した。その主な概要は、下記の通り。
①完全子会社である株式会社フェスのITSM事業と、同じく完全子会社である株式会社インフォメーション・ディベロプメントのRPA推進事業を、新設予定の株式会社DXコンサルティングに承継させる会社分割(吸収分割)。
②株式会社インフォメーション・ディベロプメントのシステム運営管理事業の一部をフェス社に承継させる会社分割(吸収分割)を行い、フェス社の商号を株式会社IDデータセンターマネジメントに変更。

 

この他、2020年6月にはアクティブ・ティ株式会社を、同年7月には株式会社GIテクノスを完全子会社化した。なお、2021年1月には完全子会社化により、株式会社ウィズ・ホールディングスが同社のホールディングスに仲間入りする予定となっている。

 

(同社決算説明資料より)


(同社決算説明資料より)

 

【コーポレート・ガバナンス体制】


(同社決算説明資料より)

【情報サービス業の動向】

(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」を基に(株)インベストメントブリッジ作成)

 

内閣府が11月16日に発表した20年7-9月の国内総生産(GDP、季節調整済み)1次速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比5.0%増(年率換算で21.4%増)となった。7-9月期の実質GDP成長率は比較可能な1980年以降で最大。戦後最大のマイナス成長だった4-6月期(年率28.8%減)から、4四半期(1年)ぶりにプラス成長に転じたものの、持続的な景気回復軌道への復帰は容易ではない。 情報サービス産業との関連性が深い民間企業設備(実質)は前期比3.4%減と、2四半期連続のマイナスとなった。また、経済産業省発表の「特定サービス産業動態統計調査」(11月17日発表、20年9月分確報値)によると、9月の情報サービス産業売上高は前年同月比6.7%減とマイナス傾向が続いている。同社と関連性の高い受託ソフトウェアとシステム等管理運営受託の売上高も9月は前年同期比でマイナスとなり5ヶ月のマイナス成長が続いている。

 

 

2.中期経営計画

【中期経営計画「Next 50 EpisodeⅠ覚醒(Awakening)!」(2020年3月期~2022年3月期)】

1.概要
近年、情報サービス業界において、RPA・AIなどのデジタル技術を活用した既存ビジネスの変革(DX【Digital Transformation】)の急速な進展や、システムの「所有」から「利用」への転換、IoT機器の急激な増加、高度化するサイバー攻撃など、ITをとりまく顧客ニーズが多様化し、経営環境が大きく変動している。このような市場の変化を成長機会ととらえ、更なる事業拡大に取り組むべく、同社グループでは、中期経営計画「Next 50 Episode Ⅰ覚醒 (Awakening)!」を策定した。
「Next 50 Episode Ⅰ覚醒 (Awakening)!」は、3つの基本方針【「未来志向型企業文化の醸成」「デジタルトランスフォーメーション(DX、注1)によるUP-GradeされたBusiness Modelの展開」「ESG(注2)の推進」】からなり、新中期経営計画の3年間を、新たな50年の飛躍の基盤を作るための期間と位置づけ、将来の成長を見据えた戦略を実行し、企業価値の向上をさせながら、安定的かつ継続的な株主還元を実施する方針。
また、最終年度である2022年3月期の重点数値目標は、売上高300億円、売上高営業利益18億50百万円、営業利益
6.2%。

 

 

19/3期 実績

22/3期 目標

売上高

26,515

30,000

営業利益

1,667

1,850

売上高営業利益率

6.3%

6.2%

※単位:百万円
(注1):Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)とは、既存のサービスソリューションに、RPAやAI、IoTなどアドバンスト・テクノロジー(先端技術)を組み合わせることで、既存ビジネスを変革すること。
(注2)ESGとはEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の頭文字。各分野への適切な対応が企業の長期的成長の原動力となり、持続可能な社会の形成に役立つという考え方。

 

 

2.基本方針と取組み状況

(同社中期経営計画より)

 

①未来志向型企業文化の醸成
持続的な成長には、人材の多様性およびイノベーションの創出が欠かせないとの考えのもと、多様な人材の採用・育成に取り組むとともに、各自が能力を最大限発揮できるよう、引き続き組織・制度・環境を整備する。また、未来に向けて挑戦する風土の醸成およびイノベーションの創出を進める。
【取組み実績】
・ソフトウェア開発部門において、一括受託型プロジェクトの管理強化や国内外の各拠点を含めた適正な人員配置を行なうため、グローバルイノベーションセンター(GIC)を新設
・新型コロナウイルスとの共存を見据えた柔軟で効率的な働き方を推進するため、社内改革「ニューノーマル適応プロジェクト」を開始
・株式会社インフォメーション・ディベロプメント(以下、「ID社」)が、東京本社の業務分散化や、より多様で柔軟な働き方の実現等の業務改革を推進するため、本社機能の一部を山陰事業部に移管
・同社グループ全体でアイデアや技術を共有し、新たなビジネスにつなげることを目的とした「ニューノーマル・アイデア提案表
彰制度」を新設
・社内人財(注)に関するデータを一元管理し、柔軟かつ迅速に経営課題に対応した人事戦略を立案するため、人財マネジメン
トシステムを導入
・社員の能力向上を図るため、業務ノウハウや技術スキルの共有が可能な社内向けeラーニングシステム「ID Campus」をリリース

 

(注):同社は、社員が会社の重要な財産のひとつであるとの考えから、「人材」を「人財」と表記している。

 

②デジタルトランスフォーメーション( DX )によるUP-GradeされたBusiness Modelの展開
近年の急激なデジタル化の流れを受けて、顧客企業は新たなテクノロジーの導入・活用を積極的に進めている。同社グループは、長年蓄積してきた顧客システムに関する業務知識やノウハウをもとに、既存のサービスソリューションにアドバンスト・テクノロジーを組み合わせることで、顧客ニーズにあった付加価値の高い、UP-Grade されたサービスモデルを提供する。
こうしたサービスモデルの実現に向けて、この3か年は技術者育成に重点をおき、積極的に教育投資を行う。また、従来のサービスをより上流工程へとシフトすることで、人月型ビジネスから成果報酬型ビジネスへ転換を図る。更に、既存事業の拡大に加え、新規領域への積極的な投資を行い、競争優位性を高め、収益性向上を図る方針。
【取組み実績】
・ID社が、鳥取県米子市にIDクラウドマネージドセンターを新設し、クラウド環境の設計および構築、移行後の運用保守までをサポートする「マルチクラウドソリューションサービスID-Cross」の提供を開始
・ニューノーマル適応に向けた新たなマーケティング戦略の立案や、技術動向等の情報収集、新規商材の発掘や販売を推進するため、ID社にマーケティング部を新設
・株式会社DXコンサルティング(以下、「DX社」)が、国際的な試験機関であるEXIN社の「EXIN BCS Artificial Intelligence(AI)人工知能 Foundation」資格に対応した認定コースを日本で初めて開講
・ID社が、遠隔作業支援システムIDEye(アイディアイ)に新機能を追加し、作業効率の大幅な向上を実現
・ID社が、高度なセキュリティ製品であるSeceon OTMを活用した「ネットワーク監視&インシデント対応サービスNDR(Network Detection and Response)」の提供を開始
・DX社が、業務支援ツール(ITサービスマネジメントツール等)をリモートでも導入可能な「らくらく導入支援サービス」を開始
・ID社が、次世代のサイバーセキュリティテクノロジーに関する業界最大級のカンファレンス「PALO ALTO NETWORKS DAY 2020 VIRTUAL」にて、バーチャルブースの展示や講演を実施

 

(注): デジタルトランスフォーメーションとは、既存のサービスソリューションに、RPAやAI、IoTなどアドバンスト・テクノロジー(先端技術)を組み合わせることで、既存ビジネスを変革すること。

(同社決算説明資料より)

 

(同社決算説明資料より)

 

また、同社は、今後M&Aを活用し、サービス型ビジネスモデルへの移行を加速する方針である。その目的は、以下のとおりである。
① 新たな顧客を獲得し、既存分野の事業を拡大する。
② DX技術を取り込み、既存サービスのアップグレードを推進する。
③ 新分野への進出、ならびに人月に頼らない新たな収益の柱を創出する。
対象企業の技術力、顧客基盤、従業員スキルなどを、同社グループの経営資源とかけあわせることで、シナジーの創出を図る予定である。

 

③ESGの推進
同社は情報サービスの提供を通じて社会課題の解決に積極的に取り組むとともに、持続的な成長および社会価値の創造を目指している。ESGの各分野での取組みを強化することで、顧客、株主、従業員などすべてのステークホルダーとともに成長・発展していけるよう努める。
【取組み実績】
・同社グループの内部統制体制の整備・運用状況を定期的に評価し、必要な改善措置を議論・検討することを目的として、グル
ープ内部統制会議を設置
・コミュニケーションの活発化や新たなイノベーションの創出を図るため、フリーアドレスオフィス「THE Forest Room」を開設
・リモートアクセスサービスの利用やサテライトオフィスの活用により、社員の多様な働き方をサポート
・従業員の健康課題を重点テーマとして取り上げ、生活習慣予防セミナーの開催や、歩行習慣アプリの導入により健康経営への取組みを強化
・従業員の環境意識を強化し、生活環境の維持・向上につなげるため、IDグループ環境強化月間「Happy Earth Challenge」を
実施
・新型コロナウイルス感染拡大により活動を制限されている芸術家を支援するため、演奏動画をホームページにて公開
・「IDグループ献血DAY」を開催し、日本赤十字社により献血サポーターに認定
・慶應義塾大学に対してCOVID-19の研究費を寄付

 

3.2021年3月期第2四半期決算概要

(1)連結業績

 

20/3期

第2四半期

構成比

21/3期

第2四半期

構成比

前年同期比

売上高

13,171

100.0%

12,174

100.0%

-7.6%

売上総利益

3,334

25.3%

2,942

24.2%

-11.8%

販管費

2,175

16.5%

2,289

18.8%

+5.2%

営業利益

1,159

8.8%

653

5.4%

-43.6%

経常利益

1,168

8.9%

704

5.8%

-39.7%

当期純利益

738

5.6%

611

5.0%

-17.3%

※単位:百万円
※当期純利益は、親会社株主に帰属する四半期純利益

 

前年同期比7.6%の減収、同43.6%の営業減益。
売上高は前年同期比7.6%減の121億74百万円。システム基盤およびサイバーセキュリティは堅調に推移したことに加え買収した子会社の寄与があったものの、ソフトウェア開発及びシステム運営管理などにおいて、大型プロジェクト5件の終了による10億58百万円の反動減があった。
営業利益は同43.6%減の6億53百万円。売上の減少にともなう利益の低下に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大による顧客企業のシステム投資計画の見直し等にともなう技術者の稼働率低下や子会社2社取得によるM&A費用及びニューノーマル適用プロジェクトに係る費用の計上等が影響した。売上高総利益率は、前年同期比1.1ポイント低下の24.2%、売上高販管費比率は、2.3ポイント上昇の18.8%となった。また、営業外収益で助成金収入の計上があったことなどにより、経常利益は同39.7%減の7億4百万円と営業利益の減益率よりも改善した。その他、特別利益で有価証券売却益を3億8百万円計上したことなどのより、親会社株主に帰属する四半期純利益は同17.3%減の6億11百万円と減益率が縮小した。

 

サービスごとの業績動向(20/3期)

 

20/3期

第2四半期

21/3期

第2四半期

前年同期比

増減額

増減率

システム運営管理

売上高

6,023

5,879

-144

-2.4%

売上総利益

1,424

1,383

-41

-2.9%

売上総利益率

23.7%

23.5%

-0.1P

-

ソフトウェア開発

売上高

4,558

3,772

-786

-17.3%

売上総利益

1,215

922

-292

-24.1%

売上総利益率

26.7%

24.5%

-2.2P

-

システム基盤

売上高

1,183

1,256

72

+6.1%

売上総利益

344

368

23

+6.9%

売上総利益率

29.1%

29.3%

+0.2P

-

サイバーセキュリティ・

コンサルティング・教育

売上高

851

1,044

193

+22.7%

売上総利益

223

279

56

+25.1%

売上総利益率

26.2%

26.7%

+0.5P

-

その他

売上高

553

222

-331

-59.9%

売上総利益

126

-11

-137

-

売上総利益率

22.8%

-

-

-

合計

売上高

13,171

12,174

-997

-7.6%

売上総利益

3,334

2,942

-392

-11.8%

売上総利益率

25.3%

24.2%

-1.2P

-

※単位:百万円

 

システム運営管理の売上高は前年同期比2.4%減の58億79百万円。金融関連既存顧客の体制強化にともなう増員や通信および公共関連既存顧客における新規案件の獲得があったものの、金融関連の大型プロジェクト完了にともなう1億44百万円の反動減が影響した。売上総利益率は同0.1ポイント低下した。

 

ソフトウェア開発の売上高は前年同期比17.3%減の37億72百万円。今期に買収した子会社の寄与や既存製造関連プロジェクトへの増員による受注拡大があったものの、公共および金融関連既存顧客における前期大型プロジェクト3件の完了にともなう7億44百万円の反動減が影響した。売上総利益は同2.2ポイント低下した。

 

システム基盤の売上高は前年同期比6.1%増の12億56百万円。運輸関連プロジェクトへの増員による受注の拡大に加え、公共関連既存顧客における新規案件の獲得が寄与した。売上総利益は同0.2ポイント上昇した。

 

サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育の売上高は前年同期比22.7%増の10億44百万円。サイバーセキュリティにおけるオペレーターの増員や製品販売の増加が寄与した。一方、売上総利益は同0.5ポイント上昇した。

 

その他売上高は前年同期比59.9%減の2億22百万円。金融関連の一部事業の終了や製品販売における前期大口受注の反動減が影響した。売上総利益は1億37百万円減少した(前年同期は1億26百万円の利益)。

 

営業利益の増減要因

※単位:百万円

 

第2四半期(7-9月)の業績推移

 

21/3期第2四半期(7-9月)は、大型案件が重なり好調に推移した前年同期よりも売上、営業利益ともに減少したものの、過去の第2四半期の中では、高水準となった。

 

(2)サービス別受注残高の状況

 

2019年9月末

2020年9月末

増減額

増減率

システム運営管理

2,025

1,808

-217

-10.7%

ソフトウェア開発

912

913

1

+0.1%

システム基盤

431

254

-177

-41.1%

サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育

190

330

140

+73.7%

その他

115

122

7

+6.1%

合計

3,676

3,429

-247

-6.7%

※単位:百万円

 

2020年9月末の受注残高は、2019年9月末比で6.7%減少した。サイバーセキュリティ・コンサルティング・教育の受注残高の増加が大きくなったものの、システム運営管理やシステム基盤の受注残高の減少が大きくなった。

(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

財政状態

 

20年3月

20年9月

 

20年3月

20年9月

現預金

4,689

4,320

短期有利子負債

859

2,333

売上債権

4,250

4,023

賞与・役員賞与引当金

1,136

680

たな卸資産

18

68

長期有利子負債

249

56

流動資産

10,116

8,940

退職給付に係る負債

30

161

有形固定資産

1,734

1,777

負債

6,519

5,808

無形固定資産

1,249

1,757

純資産

8,730

9,235

投資その他

2,150

2,567

負債・純資産合計

15,249

15,043

固定資産

5,133

6,102

有利子負債合計

1,109

2,389

※単位:百万円

 

2020年9月末の総資産は前期末比2億6百万円減少の150億43百万円。資産面では売上債権や未収入金の減少が変動要因の大きかったもの。負債・純資産面では未払消費税等、未払法人税等の減少が変動要因の大きなものとなった。有利子負債は、前期末比12億80百万円の増加となった。自己資本比率は61.1%と前期末比4.1ポイント上昇した。

 

キャッシュ・フロー

 

20/3期 第2四半期

21/3期 第2四半期

前年同期比

営業キャッシュ・フロー(A)

1,677

-1,245

-2,923

-

投資キャッシュ・フロー(B)

-9

34

44

-

フリー・キャッシュ・フロー(A+B)

1,668

-1,211

-2,879

-

財務キャッシュ・フロー

-1,694

854

2,549

-

現金及び現金同等物期末残高

3,437

4,004

566

+16.5%

※単位:百万円

 

前年同期に比べ、売上債権の減少額の縮小や未払消費税等の減少や法人税等の支払額の増加などにより営業CFがマイナスへ転じた。定期預金の預入による支出の減少や投資有価証券の売却による収入の増加などにより投資CFがプラスとなったものの、フリーCFもマイナスへ転じた。一方、短期借入金の増加などにより財務CFがプラスへ転じ、第2四半期末のキャッシュポジションは前年同期比よりも高まった。

 

(4)更なる成長に向けたM&A

◎アクティブ・ティ株式会社の株式取得(孫会社化)
同社は、2020年6月29日開催の取締役会において、アクティブ・ティ株式会社の全株式を取得することを決議した。アクティブ・ティ株式会社は、名古屋を主な営業拠点とし、自動車業界や官公庁などに向けたソフトウェア開発を強みとしており、高度なエンジニア教育体制と強固な顧客基盤を持っている。今回の株式取得は、中部エリアを中心としたサービス力の向上ならびに顧客基盤の強化、エンジニアの増強による生産体制の拡大を図るものである。
株式譲渡契約は2020年6月29日、株式譲渡実行日は2020年6月30日。

 

◎株式会社GIテクノスの株式取得(子会社化)
同社は、2020年7月21日、会社法第370条および同社定款第25条(取締役会決議の省略)に基づき、株式会社GIテクノスの全株式を取得することを決議した。株式会社GIテクノス社は1973年に設立、通信キャリア業界や公共業界向けの基幹システムに関するソフトウェア開発からシステム基盤構築に加え、モバイルアプリケーション開発を強みとしている。こうした業界における豊富な実績と業務ノウハウを有する以外に、近年ニーズの高いクラウド関連技術者や、スマートフォン・タブレット向けのモバイルアプリケーション開発技術者を多数有している。今回の株式取得は、通信キャリア業界や公共業界を中心とした顧客基盤の強化に加え、市場ニーズの高いクラウドをはじめとしたシステム基盤分野の協業による事業の拡大、更にはモバイルアプリケーション分野における技術やサービスの共有が同分野のサービス力を更に高めると判断したものである。
株式譲渡契約は2020年7月21日、株式譲渡実行日は2020年8月3日。

 

◎株式会社ウィズ・ホールディングスの株式取得(子会社化)
同社は、2020年11月9日開催の取締役会において、株式会社ウィズ・ホールディングスの発行済み株式の一部を取得することで子会社化し、その後同社を株式交換完全親会社とし、株式会社ウィズ・ホールディングス社を株式交換完全子会社とする簡易株式交換を実施することを決議し、同日付で株式譲渡契約および株式交換契約を締結した。、株式会社ウィズ・ホールディングス社は、1981年4月に設立した株式会社システムデザインを中核子会社とする持株会社。茨城県および東京都をおもな事業拠点として、運輸、製造、医薬、公共、エネルギー、情報通信など幅広い分野におけるソフトウェア開発を強みとし、大手製造企業をはじめとした強固な顧客基盤を有している。とりわけ創業以来取り組んでいる制御系システムや、エネルギーや公共、通信分野などの業務系システムなど、今後も成長が見込まれる事業領域において豊富な開発実績と業務ノウハウを持っている。今回の子会社化は、顧客基盤の強化と優れた技術力の獲得にくわえ、ソフトウェア開発分野において両社がもつ業務ノウハウの共有や、協業による大型案件の生産体制の構築など、さまざまな相乗効果の創出により、付加価値の向上を目指すものである。

 

 

4.2021年3月期業績予想

(1)連結業績

 

20/3期 実績

構成比

21/3期 予想

構成比

前期比

売上高

26,377

100.0%

24,500

100.0%

-7.1%

営業利益

2,073

7.9%

2,000

8.2%

-3.5%

経常利益

2,111

8.0%

2,040

8.3%

-3.4%

当期純利益

1,297

4.9%

1,190

4.9%

-8.3%

※単位:百万円
※当期純利益は、親会社株主に帰属する当期純利益

 

前期比7.1%の減収、同3.4%の経常減益の計画
21/3期の会社計画は、売上高が前期比7.1%減の245億円、経常利益が同3.4%減の20億40百万円の期初予想から変更なし。
同社では、新型コロナウイルス感染症は2020年12月から2021年4月頃にかけて再流行するとの見通しのもと、テレワークを想定したIT環境の導入・整備や、情報資産のクラウド化の加速などの新たなニーズが期待される一方で、ソフトウェア開発における新規案件の取りやめや既存案件の延伸、顧客からのコスト削減要請などのマイナスの要素を想定している。こうした環境下、売上面では連結売上高の過半を占めるシステム運営管理及びサイバーセキュリティ・コンサルティング分野における新型コロナウイルス感染症の影響は軽微であるものの、ソフトウェア開発及びシステム基盤分野については、現時点で見込まれる顧客企業のIT投資方針の変更や、進行中の案件の延期・中止等が発生する可能性があると見通している。
利益面では経費削減にむけた経営の合理化・効率化施策を実施し、売上高の減少による影響を軽減する見込み。営業利益は前期比同3.5%減の20億円を予想。売上高営業利益率は、同0.3ポイント上昇の8.2%の計画。
1株当たりの配当も、前々期から10円増加となった前期と同額の50円(上期25円と下期25円)の予想を据え置き。

 

(2)21/3期の方向性

同社は、ニューノーマル(新たな常態)へ適応し、ステークホルダー資本主義をスタートさせる。
21/3期は、「Next 50 Episode Ⅰ 覚醒 ! (Awakening !)」にこれまでとは全く違う視点で深くチャレンジする年にし、Waku-Wakuする未来を創造する。

 

同社グループは、ニューノーマル適応に向けて、3つのキーワード(リモート、クラウド、時差)を掲げ、①従業員の働き方改革、②国内地方拠点を活用した業務改革、③海外拠点との時差を活用したサービス改革に取り組んでいる。

 

【働き方の持続的な変革】

多様なワークスタイルの創出

ニューノーマル時代の働き方を意識したテレワークとオフィスワークが併存するハイブリッド型環境を作る。フリースペース(The Forest Room)が拡大された職場環境を本社内に設けると同時に、テレワーク、時差出勤、サテライトオフィスの活用などの多様なワークスタイルの選択によって、最高のパフォーマンスを引き出すことを目指す。

「New Pattern」「New Process」

に向けた改革

従来の原本主義、押印プロセスを徹底的に見直し、ペーパーレス化をさらに強化。承認プロセスの簡略化、および公的なものを含めた最大限の電子承認化を推進。社内で構築した研修プラットフォームにより、技術研修を含めた社内研修のオンライン化を実施。

この他にも、会社経営の新しい考え方に基づき、従来の業務プロセスの見直しを徹底的に行い、業務効率化と生産性向上を図り、環境改善とあわせて取り組んでいく。

 

【国内地方拠点を活用した業務改革】

東京本社の業務分散化

本社機能の一極集中を解消するため、東京本社の管理業務を山陰事業部(鳥取県米子市)へ一部移管。業務の特性に応じて、それぞれに適した場所(本社オフィス、地方拠点、サテライトオフィス、在宅など)で業務分散。地方での就労環境を構築し、より多様で柔軟な働き方を実現。

IDクラウドマネージドセンター

の開設

新型コロナウイルスの感染拡大により、危機管理や事業継続に課題を抱える企業が増えている。緊急事態宣言発令による移動制限などの場合でも、顧客に安定したサービスを提供するため、鳥取県米子市内に「IDクラウドマネージドセンター」を開設した。

長年蓄積してきたシステム運営管理のノウハウを活用し、地方拠点でのリモート運用サービスの提供を開始するとともに、現在本社にて実施している「iD-Cloud の運用サポート業務」、「リモート運用保守・ヘルプデスク業務」、「受託開発業務」を移行する予定。

※2020年11月に運用を開始。

※山陰事業部のある鳥取県西部地域を中心に、首都圏からの転入も含め、5年間で約40名の増員を予定しており、今後順調に進めば、約100名規模の増員も視野に入れている。

 

【時差(Time Difference)を利用したグローバルITサービスの提供】

システム開発プロジェクトにおけるグローバルイノベーションセンター(GIC)と海外拠点との共同開発の推進

今年4月に新設したGICは、アジア、北米、欧州の海外拠点と技術リソースを共有し、時差(Time Difference)を活用したプロジェクトを共同で推進し、開発期間の短縮や、イノベーションの創出を図る。

海外拠点を活用したリモート運営管理業務の推進

クラウド技術を駆使し、24 時間 365 日のリモートシステム運営管理業務を、国内外拠点により協働して遂行し、新しいシステム運用業務モデルを創出する。

 

(3)M&Aを活用し、サービス型ビジネスモデルへの移行を加速

同社は、今後も積極的にM&Aを実施し、サービス型ビジネスモデルへの移行を加速する方針であるが、以下のシナジー効果が期待できる企業をM&Aの対象としている。
① 新たな顧客の獲得など顧客基盤が強化され、既存分野の事業拡大が図れること。
② DX技術の取り込みなどサービスが高度化され、既存サービスのアップグレードが図れること。
③ 新分野の進出など、事業領域の拡大並びに人月に頼らない新たな収益の柱の創出が図れること。

 

5.今後の注目点

同社の21/3期第2四半期累計期間の決算は、前年同期比7.6%の減収、同43.6%の営業減益の厳しい内容となった。しかしこれらは、新型コロナウイルス感染症拡大による既存顧客のシステム投資計画の見直しというよりも、前期の大型プロジェクト5件の終了が大きく影響したものである。同社の主力事業であるシステム運営管理は前年同期比で売上高が減少したもののこれら大型プロジェクトの終了がなければ売上高が増加していた。当初よりデータセンターの運営管理等は新型コロナウイルス感染症拡大の影響が少ないと考えていたが、改めてシステム運営管理事業の不況抵抗力の強さを確認することができた。加えて、現在最注力中のDX関連の売上高も順調に増加し売上高全体の16%超まで拡大していることが確認された。これは、昨今のサイバー犯罪急増の後押しもありサイバーセキュリティ関連の売上高が好調に推移していることに加え、コンサルティングやクラウド・AI・IoT関連等が増加したものである。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を最も受けているもう1つの主力事業であるソフトウェア開発の回復が待たれることろである。今期会社計画の達成に向け、第3四半期に業績の回復傾向が強まるのか注目される。とりわけ、それを牽引するであろうDX関連の売上高の動向とソフトウェア開発の受注状況が注目される。
また、同社のM&A戦略が加速している。同社は今期に立て続けに3社のM&Aを実施した。買収したアクティブ・ティ株式会社は、名古屋を中心に自動車業界や官公庁などの顧客基盤を有する。株式会社GIテクノス社は、通信キャリア業界や公共業界向けの基幹システムに関するソフトウェア開発からシステム基盤構築に加え、モバイルアプリケーション開発で強みを持つ。加えて、クラウド関連技術者や、スマートフォン・タブレット向けのモバイルアプリケーション開発技術者を多数有している。更に、株式会社ウィズ・ホールディングスは同社がこれまでほとんど取引のなかった大手戦略パートナーとも深い取引関係がある。これら3社のM&Aは、同社がM&Aの判断材料としている顧客基盤の強化、サービスの高度化、事業領域の拡大に今後大きく貢献するものと期待される。積極的な買収がどのようなシナジー効果をもたらすのか注目される。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成>

組織形態

監査役設置会社

取締役

6名、うち社外3名

監査役

4名、うち社外3名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日: 2020年6月22日

 

<基本的な考え方>
当社では、「継続的に企業価値を高める」ことを経営における最重要項目と位置づけ、(1)経営と執行の分離による透明性と健全性の確保、(2)スピーディーな意思決定と事業遂行の実現、(3)アカウンタビリティー(説明責任)の明確化および(4)迅速かつ適切で公平な情報開示を基本方針として、コーポレート・ガバナンスの強化および監視機能の充実に取り組んでいます。なお、当社のコーポレート・ガバナンスに関する考え方を「コーポレートガバナンス・ガイドライン」(以下、「ガイドライン」という)として取りまとめ、当社ウェブサイトにおいて公開しています。(https://www.idnet-hd.co.jp/corporate/policy.html

 

<実施しない主な原則とその理由>当社は、コーポレートガバナンス・コードの各原則をすべて実施しています。

<開示している主な原則>

原則

開示内容

【原則1-4政策保有株式】

(1)事業上の関係を維持・強化し、中長期的な企業価値の向上を図るため、当社グループの取引先等の株式を保有することがある。取締役会は、毎年個別の政策保有株式について、保有目的および保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているか等を具体的に精査し、その結果を開示するとともに、継続保有の合理性が認められない場合は、適切な時期に当該株式の売却を実施する。

(2)政策保有株式に係る議決権の行使については、投資先企業のコーポレート・ガバナンス体制の整備状況や中長期的な企業価値の向上に資する議案であるかどうか、また、当社への影響などを総合的に判断することを基本方針とする。

【原則5-1 株主との建設的な対話に関する方針】

(1)経営理念に掲げる精神のもと、株主との実りある対話を実現するため、双方向のコミュニケーションの充実に努める。

(2)株主との対話に資するため、以下の情報を開示する。

・中長期の戦略シナリオ、ビジネスモデル、企業価値向上の方策

・経営上重視している財務経営指標

・リスク情報

・CSRならびにESGに関する情報

(3)株主とのコミュニケーションの充実を図るため、問い合わせ窓口を設置し、株主との信頼関係を醸成する。

(4)株主との建設的な対話を促進するため以下の方針を定め、実践する。

【株主との建設的な対話を促進するための方針】

株主との建設的な対話が、会社の持続的成長と中長期的な企業価値の向上に資するよう

①株主からの対話(面談)の申込みに対しては、株主の希望と面談の主な関心事を踏まえたうえで、合理的な範囲で社外取締役を含む取締役または経営幹部が臨むことを基本とする。

②IR担当役員は、当社グループの関係各部署と協力し、建設的な対話の実現に努力する。

③IR担当役員は、個別面談のほか、経営説明会等を開催し、IR活動の充実を図る。

④IR担当役員は、対話において把握した株主からの意見・要望について、取締役会および関連する経営幹部へ適時適切にフィードバックするよう努める。

⑤IR担当役員は、未公表の重要な内部情報(インサイダー情報)が外部に漏洩することを防止するため、当社の情報セキュリティースタンダードに基づき、情報管理統括責任者と連携を図り、情報管理を徹底する。

⑥IR担当役員は、株式名簿に基づき、定期的に株主構造の把握を行い、取締役会に報告する

 

 

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