ブリッジレポート
(4634) 東洋インキSCホールディングス株式会社

東証1部

ブリッジレポート:(4634)東洋インキSCホールディングス 2020年12月期決算

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髙島 悟 社長

東洋インキSCホールディングス株式会社(4634)

 

 

企業情報

市場

東証1部

業種

化学(製造業)

代表取締役社長

髙島 悟

所在地

東京都中央区京橋2-2-1

決算月

12月末日

HP

https://schd.toyoinkgroup.com/ja/index.html

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

1,946円

60,621,744株

117,969百万円

2.8%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(倍)

90.00円

4.6%

128.37円

15.2倍

3,589.24円

0.5倍

*株価は3/11終値。各数値は20年12月期決算短信より。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期利益

EPS

DPS

2017年12月(実)

240,344

16,774

17,473

10,376

35.55

16.00

2018年12月(実)

290,208

15,276

15,429

11,847

202.93

85.00

2019年12月(実)

279,892

13,174

13,847

8,509

145.72

90.00

2020年12月(実)

257,675

12,909

12,543

6,019

103.06

90.00

2021年12月(予)

270,000

14,000

14,000

7,500

128.37

90.00

*単位:百万円、円。予想は会社側予想。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下同様。2017年12月期は9カ月決算。
2018年7月1日付で株式併合(5株を1株)を実施。遡及修正はしていない。

 

東洋インキSCホールディングス株式会社の2020年12月期決算概要などをご紹介致します。

 

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2020年12月期決算概要
3.2021年12月期業績予想
4.中期経営計画「SIC-Ⅱ」(2021年‐2023年)
5.髙島社長に聞く
6.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

今回のポイント

  • 2020年12月期の売上高は前期比7.9%減の2,576億円。新型コロナウイルスの影響で世界的に消費活動が停滞。オフセットインキや自動車向けプラスチック用着色剤需要が大きく減少した。全セグメントで減収。営業利益は同2.0%減の129億円。固定費削減や、原材料価格低下、環境調和型製品やセンサー用材料および機能性フィルムなど高付加価値製品の拡販のプラス要因はあったが、新型コロナウイルスの影響による販売数量減少、メディア材料の販売価格下落などが影響した。当期純利益は同29.3%減の60億円。国内外の不採算拠点を整理統合し事業整理損10億円を特別損失に計上した。売上高はほぼ修正予想通り、利益は予想を上回った。

     

  • 2021年12月期の売上高は前期比4.8%増の2,700億円、営業利益は同8.4%増の140億円の予想。新型コロナウイルスの感染長期化を前提とする新しい生活様式への対応が進むなかで緩やかな回復が期待される一方、引き続き経済活動が一定程度抑制されることによる減速懸念も高まりつつある。原材料価格の上昇など、厳しい事業環境が続くと予想しているが、各セグメントにおいて取り組みを進め、増収増益を目指す。配当は前期と同じく90.00円/株を予定。予想配当性向は70.1%。

     

  • 持続的な成長を実現する2027年に向けた10年の長期構想「Scientific Innovation Chain 2027 (SIC27)」の下、3年ごと3段階の中期経営計画に落とし込み、課題と役割を明確にし、目指す未来に向けて着実に行動していこうと考えている同社は、第1段階である「中期経営計画SIC-Ⅰ(2018-2020年度)」に続き、第2段階である「中期経営計画SIC-Ⅱ(2021-2023年)」を2021年1月にスタートさせた。

     

  • 今後の成長市場のテーマを「グリーン」「デジタル」「健康」とし、「サスティナビリティ」「コミュニケーション」「ライフ」を重点開発領域とする。「事業の収益力向上」「重点開発領域の創出拡大」「持続的成長に向けた経営資源の価値向上」という3つの方針により、ありたい姿である「新たな時代に貢献する生活文化創造企業」を目指す。2023年12月期 売上高3,000億円、営業利益220億円、営業利益率7%以上、ROE7%以上を目標としている。

     

  • 髙島社長に、「社長としてのミッション」「競争優位性とそのブラッシュアップのための施策」「現状の課題と対応」「株主・投資家へのメッセージ」等を伺った。

     

  • 「中期経営計画SIC-Ⅱ(2021-2023年)」では、「2023年12月期 売上高3,000億円、営業利益220億円、営業利益率7%以上、ROE7%以上」を目標としている。トップラインの伸長はもちろんであるが、前期5.0%であった営業利益率、同じく前期2.8%であったROEをここまで引き上げるための「事業の収益力向上」が大きなカギとなる。印刷・情報事業の構造改革は必須だが、「戦略的な高収益事業群の形成」をいかにして進めていくのかが注目される。

     

  • また髙島社長が目指すビジネスモデルの変革となる「カスタマーソリューション」から「マーケットソリューション」への進化も、高付加価値化通じて収益性向上に大きく寄与することとなろう。社員の意識改革とともに、どういうスピードで進行していくのかも期待したい。

     

1.会社概要

国内印刷インキ首位。インキ製造の原材料である顔料や樹脂加工技術を活かし、液晶用カラーフィルター材料、電磁波シールドフィルムなど多角的に製品を展開。国内外63社の連結子会社、7社の持分法適用関連会社でグループを構成。世界23か国の拠点を基盤に様々な国や地域で事業を展開(2020年12月末)。
社員一人一人が革新的に発想し、科学的に実行、加えてそれぞれの活動を連鎖させることで生活者・生命・地球環境の持続可能性向上に貢献していくことをコンセプトとした長期構想「Scientific Innovation Chain 2027 (SIC27)」の下、2027年に向け持続的成長を可能にする企業体質への変革を目指している。

 

【1-1 沿革】

1896年(明治29年)、創業者 小林鎌太郎が東京日本橋で個人経営の「小林インキ店」を開業したのが始まり。1907年(明治40年)に東洋インキ製造株式会社に改組。明治期に入り、読売新聞(1874年創刊)、朝日新聞(1879年創刊)を始めとした多数の新聞や雑誌が創刊されたほか、富国強兵の下、教育水準向上のための教科書の制作を始めとした政府関係の印刷物も増加し印刷用インキの需要は急拡大していった。

 

当初は輸入品が中心であったが、良質な国産インキへの転換が国策として推し進められる中、高い技術力を持った同社は、民間印刷会社に加え、大蔵省印刷局を始めとした政府機関への納入も拡大し、輸出も増加した。また、原材料の顔料・樹脂から印刷用インキまでの一貫製造にもいち早く取り組んだこと、創業時から、印刷会社最大手の1社となった凸版印刷株式会社との関係が深かったことなども成長の背景として挙げられる。関東大震災、太平洋戦争といった困難な時期を切り抜け、戦後高度経済成長期に再び急成長を遂げ、1961年(昭和36年)東証2部上場を経て、1967年(昭和42年)、東証1部に上場した。

 

印刷インキにとどまらず、顔料、樹脂など原材料の生産・加工で培った多様な技術を活かし、液晶用カラーフィルターなど他分野に事業領域を拡大している。グループ力の拡大とさらなる成長のため2011年(平成23年)持株会社制度に移行し、社名を東洋インキSCホールディングス株式会社とした。

 

【1-2 経営理念など】

企業グループとしてのブランドの原点を示すとともに、グループの社員各人が常に心に留め、企業人として相応しく行動するための規範として、経営哲学・経営理念・行動指針の三部からなる「東洋インキグループ経営理念体系」を、1993年4月に制定した。2014年4月には、行動指針に新たに「株主の満足度向上」を追加。すべてのステークホルダーの満足度向上を目指してゆく。

 

<東洋インキ経営理念>

経営哲学

人間尊重の経営

 

 

経営理念

私たち東洋インキグループは、世界に広がる生活文化創造企業を目指します。

◇ 世界の人びとの豊かさと文化に貢献します。

◇ 新しい時代の生活の価値を創造します。

◇ 先端の技術と品質を提供します。

 

 

行動指針

◇ 顧客の信頼と満足を高める知恵を提供しよう。

◇ 多様な個の夢の実現を尊重しよう。

◇ 地球や社会と共生し、よき市民として活動しよう。

◇ 株主権を尊重し、株主価値の向上に努め市場の評価を高めよう。

 

この理念体系は理念カード(クレド)として全社員が常に携帯し、毎週部単位で行われる5分間ミーティングで読み合わせ、ディスカッションを行うなどして繰り返し確認し、より深い理解、実践を図っている。
また、海外も含めたグループ企業一体化のためにグローバル社内報を発行しているが、そのトップページには必ず「東洋インキグループ経営理念」を掲載。上記クレドも、「日・英」版に加え、「中・英」版もあり、経営理念の全世界的な共有・浸透に注力している。

 

【1-3 市場環境】

◎概要
(市場動向)
日本の印刷産業の生産金額はデジタル化の進展、活字離れ等の要因を背景に、新聞、雑誌など出版印刷を中心に減少傾向にある。
一方で、ポスター、カタログ、チラシ、POPなど商業印刷は底堅く、食品・医薬品などの包装紙、プラスチック容器に使われる包装印刷は2004年から2019年までの15年間のCAGR(年平均成長率)は+2.6%と堅調に拡大している。

 

 

一方、海外、特に新興国では、紙を対象物とした印刷(オフセット印刷)、食品パッケージなど主にフィルムを対象物とした印刷(グラビア印刷・フレキソ印刷)、共に今後の成長が予想されており、同社もその需要取り込みに注力している。
印刷機のイノベーションが進む中、クオリティーの向上に伴いローカルインキでは対応しきれない部分も多く、優れた日本製インキ需要は今後も高まることが予想されるという事だ。

 

また世界的な環境意識の高まりの中、バイオマスインキなど、環境調和型製品に対するニーズも拡大しており、インキ各社は独自技術を活かした新製品開発に取り組んでいる。

 

◎同業他社
インキ事業を展開する主な上場企業は同社を含め6社。
(4631)DICは世界規模でトップ企業であるのに対し、同社は国内インキ首位で、各品目別でもほとんどが1位か2位となっている。グローバルベースでは3位にランキングされている(2位は欧州企業)。(4633)サカタインクスは同社の第2位株主で、主に物流面での相互補完を図り2000年に資本業務提携契約を締結している。

 

 

 

売上高

増収率

営業利益

増益率

営業利益率

時価総額

PER

PBR

ROE

4116

大日精化工業

135,000

+13.0%

3,900

+19.6%

2.9%

46,011

8.5

0.5

4.1

4631

DIC

750,000

+7.0%

45,000

+13.5%

6.0%

275,859

13.7

0.9

4.2

4633

サカタインクス

170,000

+5.3%

8,000

+10.9%

4.7%

68,548

10.0

0.8

6.9

4634

東洋インキSCHLD

270,000

+4.8%

14,000

+8.4%

5.2%

117,969

15.2

0.5

2.8

4635

東京インキ

38,500

-9.6%

200

-66.3%

0.5%

5,874

7.6

0.2

5.1

4636

T&K TOKA

41,600

-13.7%

-150

-

-

21,898

18.0

0.5

1.4

*売上高、営業利益は各社の今期予想。ROE、PBRは前期実績。単位:百万円、倍。時価総額は2021年3月11日終値ベース。

 

【1-4 事業内容】

◎「印刷インキ」について
同社の主要製品のひとつである印刷インキについて、「原材料」、「種類と用途」などを以下にまとめてみた。

 

<印刷インキの構成要素>

顔料(有機顔料、無機顔料など)

水、油に不溶の着色に用いる粉末。

ワニス(合成樹脂、油脂類、溶剤など)

油脂類、天然樹脂、合成樹脂等を溶剤に溶かしたもので、顔料を分散し、印刷素材に転移、固着させる。

添加剤(滑剤、硬化剤など)

乾燥性や流動性等いわゆる印刷適性や印刷効果を調整する。

 

この3つの原材料を混ぜ合わせて各種インキを製造する際に高度な分散技術が必要となる。
また、同社は創業以来これら原材料の製造を手掛ける過程で、様々な用途開発を進めて事業領域を拡大してきた。

 

<主な印刷インキの種類と用途>

種類

特徴・用途

平版インキ

対象物を紙とする代表的な印刷インキ。雑誌、ポスター、チラシなど。

グラビアインキ

微細な濃淡が表現できるので、写真画像の印刷等に適している。現在では主に食品包装材などフィルムへの印刷に使用される。

スクリーンインキ

他の印刷方式では印刷が困難な被印刷物を中心に、自動車の計器類、基板回路形成、CD・DVDといった工業製品などで使用される。

フレキソインキ

ダンボールやフィルム、布などの表面印刷に利用される。

UV硬化型インキ

乾燥工程で、熱風ドライヤーを使用せずに瞬間乾燥することから、CO2を直接発生させないUV硬化印刷に用いられる。VOC(Volatile Organic Compounds:揮発性有機化合物)を発生しない環境調和型インキである。

 

 

◎事業セグメント
「色材・機能材関連事業」、「ポリマー・塗加工関連事業」、「印刷・情報関連事業」、「パッケージ関連事業」の4セグメントで構成されている。
このうち、「印刷・情報関連事業」は主に紙への印刷に使用する平版用インキ(オフセットインキ等)、「パッケージ関連事業」は食品包装などフィルムへの印刷に使用するグラビアインキやフレキソインキなど、「色材・機能材関連事業」は印刷インキの原料でもある顔料をコア素材とし展開した製品、「ポリマー・塗加工関連事業」はこれもインキの主原料である樹脂とその設計技術から展開した事業である。

 

 

 

☆色材・機能材関連事業

 

20/12期

売上高

61,642

営業利益

2,610

利益率

4.2%

*単位:百万円

 

サブセグメント

主な製品

汎用化成品

顔料、顔料分散体

高機能化成品

高機能顔料、CF(カラーフィルター)ペースト

表示材料

液晶カラーフィルター用レジストインキ

着色剤

着色剤、機能性着色剤

その他色材・機能材

記録材塗料、機能性分散体、開発品

 

 

 

 

印刷インキの主たる原材料である有機顔料を母体として、色材技術、有機化学合成技術、高度な分散技術との融合によって様々な分野で使用される材料を提供している。中でもインキや塗料の製造で蓄積された技術の結集によるナノレベルの分散加工技術から、さらに機能を高めた液晶カラーフィルター材料を生み出した。
さらに分散加工技術は、有機顔料だけではなくCNT(カーボンナノチューブ)などの無機素材にも展開され、二次電池材料など新たなエネルギー分野への事業拡大にも繋がっている。

 

☆ポリマー・塗加工関連事業

 

20/12期

売上高

62,328

営業利益

5,937

利益率

9.5%

*単位:百万円

 

サブセグメント

主な製品

塗工材料

粘着テープ、接着テープ、マーキングフィルム、電磁波シールドフィルム

接着剤

粘着剤、接着剤、ラミネート接着剤、ホットメルト

塗料樹脂

製缶塗料、樹脂、機能性ハードコート

その他ポリマー・塗加工

メディカル製品、天然材料、開発品

 

 

 

中核素材の機能性樹脂にさまざまな機能を付与した製品を開発している。長年にわたって培われた独自技術を用いて新たな機能を創造し、エレクトロニクス、エネルギー、ヘルスケア関連などの分野において、新たな需要の開拓、市場の創造を目指している。

 

☆パッケージ関連事業

 

20/12期

売上高

66,589

営業利益

3,885

利益率

5.8%

*単位:百万円

 

サブセグメント

主な製品

リキッドインキ

グラビアインキ、フレキソインキ、グラビア溶剤

グラビア機器・製版

グラビア機器、グラビア・フレキソ製版

 

 

 

 

グラビア印刷、フレキソ印刷などの、パッケージ向け印刷用インキおよび機器・製版を取り扱っている。
食品包装などの分野では消費者の安心・安全のためにインキの水性化など環境に配慮した製品開発にも注力している。

 

☆印刷・情報関連事業

 

20/12期

売上高

65,595

営業利益

247

利益率

0.4%

*単位:百万円

 

サブセグメント

主な製品

オフセットインキ

オフセットインキ、新聞インキ、UV(紫外線硬化型)インキ、金属インキ

印刷材料機器

印刷機器、印刷材料

インクジェット・その他

インクジェットインキ、スクリーンインキ、その他開発品など

 

 

 

 

創業以来の基盤セグメント。紙への印刷に使用する印刷インキが中心製品。
印刷インキの提供だけに留まらず、機械・機器の販売、印刷工程の効率化サポート、カラーマネジメントやカラーユニバーサルデザインに関する支援やツールの提供なども行っている。

 

◎海外展開
大きな成長を期待し難い国内市場では高付加価値製品による収益性向上を進める一方、今後成長が期待できる海外市場の開拓に製造、販売両面で積極的に取組んでいる。
海外生産体制は前中期経営計画中にほぼ完成し、原料調達、生産共に現地で行っている。
2020年12月末現在、45の海外連結対象子会社を有し、幅広い国や地域で事業を展開している。

 

 

売上高

前期比

営業利益

前期比

日本

1,618

-7.8%

64

-17.3%

アジア・オセアニア

945

-6.6%

59

+3.5%

ヨーロッパ

180

-9.5%

5

-

北米・中南米

127

-9.2%

-1

-

調整

-293

-

1

-

連結計

2,577

-7.9%

129

-2.0%

*単位:億円

 

 

【1-5 ROE分析】

 

13/3期

14/3期

15/3期

16/3期

17/3期

17/12期

18/12期

19/12期

20/12期

ROE (%)

5.8

7.3

6.9

5.9

6.0

4.8

5.4

3.9

2.8

売上高当期純利益率(%)

3.50

4.39

4.64

4.30

4.93

4.34

4.10

3.04

2.34

総資産回転率(回)

0.85

0.88

0.82

0.78

0.74

0.65

0.77

0.75

0.68

レバレッジ(倍)

1.94

1.88

1.80

1.75

1.73

1.70

1.71

1.72

1.76

*17年12月期は12カ月換算値では6.8%。

 

一般的に日本企業が目標とすべきと言われている8%へ達するためには引き続き一段の収益性および効率性の改善が望まれる。

 

【1-6 特徴と強み】

①高い技術力
前述の様に、同社は印刷インキの原材料であるコア素材の顔料や樹脂を自社で生産を続けてきた。こうした技術力が高品質な印刷インキ生産のベースとなっているのはもちろんのこと、液晶用カラーフィルター材料や接着剤・粘着剤など、事業領域や製品の拡大に繋がっている。

 

(同社HPより)

 

②優れた課題解決能力
同社が印刷インキ国内首位の地位を築いている大きな背景の一つが印刷会社に対する高い課題解決能力だ。
印刷インキの製造・供給のみでなく、版作り、画像など「印刷」に関連する要素全般に関して古くから研究を続けており、これが顧客に対する技術提案力やサービス力、ひいては顧客満足度の向上に繋がっている。

 

③環境に対する取り組み
同社では、CO2の削減とともに、Non-VOCインキや水性インキ、UVインキなどの環境調和型インキにもいち早く取り組んできた。新興国においても環境規制は一段と強化されており、ニーズは拡大している。また化学物質管理への取り組みや他社に先駆けたスイス条例対応製品のラインナップ化など安全・安心への取り組みも進んでいる。

 

④経営戦略の独自性
M&Aについては、同社がもつ技術力を新しい市場に展開するうえで、シナジー効果が期待できる場合には選択肢のひとつとして考えている。ただ、単にボリュームアップを目的としたM&Aは志向していない。また、輸送マイレージの削減、現地品の利用など、効率性向上と社会的貢献の両面から海外市場における「地産地消」のポリシーを印刷インキ業界ではいち早く打ちたてて実践してきた。

 

2.2020年12月期決算概要

(1)業績概要

 

19/12期

構成比

20/12期

構成比

前期比

期初予想比

修正予想比

売上高

279,892

100.0%

257,675

100.0%

-7.9%

-11.1%

-0.9%

売上総利益

60,333

21.6%

57,196

22.2%

-5.2%

-

-

販管費

47,159

16.8%

44,286

17.2%

-6.1%

-

-

営業利益

13,174

4.7%

12,909

5.0%

-2.0%

-13.9%

+7.6%

経常利益

13,847

4.9%

12,543

4.9%

-9.4%

-19.1%

+9.1%

当期純利益

8,509

3.0%

6,019

2.3%

-29.3%

-39.8%

+0.3%

単位: 百万円。修正予想は20年8月発表。

 

減収減益も利益は修正予想を上回る
売上高は前期比7.9%減の2,576億円。新型コロナウイルスの影響で世界的に消費活動が停滞。オフセットインキや自動車向けプラスチック用着色剤需要が大きく減少した。全セグメントで減収。
営業利益は同2.0%減の129億円。販売数量減少に伴う経費の減少および構造改革によるコスト削減など固定費削減(+37億円)や、原材料価格低下(+17億円)、環境調和型製品やセンサー用材料および機能性フィルムなど高付加価値製品の拡販(+12億円)のプラス要因はあったが、新型コロナウイルスの影響による販売数量減少(‐60億円)、メディア材料の販売価格下落(‐10億円)などが影響した。
当期純利益は同29.3%減の60億円。国内外の不採算拠点を整理統合し事業整理損10億円を特別損失に計上した。
売上高はほぼ修正予想通り、利益は予想を上回った。

 

 

四半期ベースでは売上高、営業利益ともに第2四半期をボトムに回復に向かっている。
第4四半期の売上高はほぼ前年同期並み、営業利益は約2割の増益となった。

 

(2)セグメント別動向

売上高

19/12期

構成比

20/12期

構成比

前期比

予想比

修正予想比

色材・機能材

67,400

24.1%

61,642

23.9%

-8.5%

-15.0%

+1.1%

ポリマー・塗加工

65,887

23.5%

62,328

24.2%

-5.4%

-11.6%

-3.4%

パッケージ

68,071

24.3%

66,589

25.8%

-2.2%

-4.9%

-2.8%

印刷・情報

76,680

27.4%

65,595

25.5%

-14.5%

-13.7%

+2.5%

その他・調整

1,852

0.7%

1,521

0.6%

-

-

-

合計

279,892

100.0%

257,675

100.0%

-7.9%

-11.1%

-0.9%

営業利益

 

 

 

 

 

 

 

色材・機能材

3,386

5.0%

2,610

4.2%

-22.9%

-31.3%

+0.4%

ポリマー・塗加工

6,013

9.1%

5,937

9.5%

-1.3%

-8.7%

+4.2%

パッケージ

3,058

4.5%

3,885

5.8%

+27.1%

+11.0%

-2.9%

印刷・情報

314

0.4%

247

0.4%

-21.2%

-83.5%

-

その他・調整

401

21.7%

227

14.9%

-

-

-

合計

13,174

4.7%

12,909

5.0%

-2.0%

-13.9%

+7.6%

単位:百万円。利益の構成比は売上高利益率。

 

☆色材・機能材関連事業
減収減益。
重点製品のメディア材料は0.9%減とほぼ前期並み。

 

(顔料)
印刷インキ用が通年で低調。自動車販売の落ち込みに伴い塗料用も低迷した。

 

(メディア材料)
米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの感染拡大などにより、前半は大型テレビやスマートフォン向けが低調だったが後半に回復。パソコンやタブレット向けも伸長した。
海外は、中国・台湾市場で拡販が進展した。

 

(着色剤)
国内では衛生関連の容器用が伸長したが、外出自粛やインバウンド市場の落ち込みに伴い、飲料キャップ用や化粧品容器用などが伸び悩んだ。建材や太陽電池向けなども減少東南アジアでの事務機器向けや、北米や欧州の自動車向けも低調に推移した。

 

(機能性分散体)
車載用リチウムイオン電池材料の欧米向け商権を獲得した。

 

☆ポリマー・塗加工関連事業
減収減益。
重点製品であるエレ・オプト用製品は3.9%の増収。

 

(塗工材料)
スマートフォン向けが前半はサプライチェーンの寸断や需要減少で低迷したものの、後半は回復。高速通信対応の電磁波シールドフィルムの開発や拡販が進んだ。

 

(接着剤)
国内では包装用が堅調に推移したが、リチウムイオン電池用は伸び悩んだ。
海外では、新型コロナウイルスに伴う事業活動の一時停止により、中国や東南アジアが低調。

 

(粘着剤)
国内で自動車向けが伸び悩んだが、ラベル用は堅調に推移。ディスプレイ保護用などの拡販が内外で進んだ。

 

(缶用塗料)
国内では外出自粛に伴いアルコール飲料缶用が伸長したが、自動販売機やコンビニエンスストア向けのコーヒーや清涼飲料缶用が伸び悩む。中国や北米も低調に推移。

 

☆パッケージ関連事業
減収増益。
重点製品の海外リキッドインキは6.4%の増収。

 

(軟包装材)
インバウンド需要は落ち込んだが、外出自粛に伴い冷食やレトルト等の家庭用食品向けや、衛生商品向けの販売が堅調に推移。バイオマスインキが伸長した。

 

(建材)
コロナ禍による建築、リフォーム市場の停滞、遅延により需要が減少し低迷した。

 

☆印刷・情報関連事業
減収減益。
重点製品の機能性インキは10.0%の減収。

 

(オフセットインキ)
印刷需要の縮小加速の中、生産アライアンスなど構造改革を推進した。

 

(機能性インキ)
パッケージ向けにUVインキのバイオマス、抗菌製品群が伸長した。

(3)財務状態とキャッシュ・フロー

◎主要BS

 

19年12月末

20年12月末

増減

 

19年12月末

20年12月末

増減

流動資産

199,969

214,097

+14,128

流動負債

106,747

91,411

-15,336

 現預金

56,691

76,469

+19,778

 仕入債務

59,543

54,608

-4,935

 売上債権

90,173

87,126

-3,047

 短期借入金

30,315

19,379

-10,936

 たな卸資産

48,508

46,188

-2,320

固定負債

42,490

71,491

+29,001

固定資産

176,161

166,130

-10,031

 長期借入金

27,460

60,492

+33,032

 有形固定資産

99,577

102,616

+3,039

負債合計

149,237

162,902

+13,665

 無形固定資産

4,202

3,113

-1,089

純資産

226,892

217,325

-9,567

 投資その他の資産

72,381

60,399

-11,982

 株主資本

205,891

206,706

+815

資産合計

376,130

380,227

+4,097

負債純資産合計

376,130

380,227

+4,097

 

 

 

 

有利子負債残高

57,775

79,871

+22,096

*単位:百万円

 

現預金の増加などで流動資産は前期末に比べ141億円増加したが、投資その他の資産の減少などで資産合計は同40億円増加の3,802億円となった。
長期借入金の増加等で負債合計は同136億円増加の1,629億円。その他有価証券評価差額金の減少、為替換算調整勘定のマイナス幅拡大などで純資産は95億円減少の2,173億円となった。
この結果、自己資本比率は前期末の58.3%から3.1ポイント低下し、55.2%となった。

 

◎キャッシュ・フロー

 

19/12期

20/12期

増減

営業CF

19,673

16,743

-2,930

投資CF

-10,404

-13,294

-2,890

フリーCF

9,269

3,449

-5,820

財務CF

-6,247

16,221

22,468

現金同等物残高

53,765

73,117

19,352

*単位:百万円

 

税金等調整前当期純利益の減少等で営業CF、フリーCFのプラス幅は縮小。長短借入金の増加で財務CFはプラスに転じた。
キャッシュポジションは上昇した。

 

3.2021年12月期業績予想

(1)業績見通し

 

20/12月期

対売上比

21/12月期(予)

対売上比

前期比

売上高

257,675

100.0%

270,000

100.0%

+4.8%

営業利益

12,909

5.0%

14,000

5.2%

+8.4%

経常利益

12,543

4.9%

14,000

5.2%

+11.6%

当期純利益

6,019

2.3%

7,500

2.8%

+24.6%

*単位: 百万円。予想は会社側発表。

 

増収増益
売上高は前期比4.8%増の2,700億円、営業利益は同8.4%増の140億円の予想。
新型コロナウイルスの感染長期化を前提とする新しい生活様式への対応が進むなかで緩やかな回復が期待される一方、引き続き経済活動が一定程度抑制されることによる減速懸念も高まりつつある。
原材料価格の上昇など、厳しい事業環境が続くと予想しているが、各セグメントにおいて下記のような取り組みを進め、増収増益を目指す。配当は前期と同じく90.00円/株を予定。予想配当性向は70.1%。

(2)セグメント別動向

売上高

20/12月期

21/12月期(予)

前期比

色材・機能材

616

675

+9.6%

ポリマー・塗加工

623

665

+6.7%

パッケージ

666

715

+7.4%

印刷・情報

656

645

-1.7%

その他・調整

15

0

-

合計

2,577

2,700

+4.8%

営業利益

 

 

 

色材・機能材

26

30

+15.4%

ポリマー・塗加工

59

65

+10.2%

パッケージ

39

40

+2.6%

印刷・情報

2

10

+400.0%

その他・調整

2

-5

-

合計

129

140

+8.4%

*単位:億円。

 

(各セグメントの重点施策)
☆色材・機能材関連事業
増収増益

 

重点施策:「収益の柱の確立に向け攻めの布石を打つ」
EV関連材料では国内外のビジネス拡大を加速させる。
センサー関連材料では、レジストインキと周辺材料の展開を加速させる。
インクジェットインキでは、インキと顔料の事業統合による技術融合で差別化製品を展開する。

 

☆ポリマー・塗加工関連事業
増収増益

 

重点施策:「環境調和型製品の拡大と5G市場への攻勢」
パッケージ・工業材料では、接着技術の融合による環境調和型高機能製品群を拡充する。
エレクトロニクス分野では5G、半導体関連製品群の拡充により市場課題の解決を図る。

 

☆パッケージ関連事業
増収増益

 

重点施策:「環境対応ソリューションの推進」
軟包装材においてパッケージリサイクル向けの新たな環境調和型製品を開発する。
海外展開を加速させる。

 

☆印刷・情報関連事業
減収増益

 

重点施策:「収益事業化への変革加速」
オフセットインキでは、生産、物流、販売全般にわたる徹底的な合理化を推進する。
機能性インキでは、UVインキにおいて紙器等包装向けに環境製品群をグローバル展開する。

 

4.中期経営計画「SIC-Ⅱ」(2021年‐2023年)

持続的な成長を実現する2027年に向けた10年の長期構想「Scientific Innovation Chain 2027 (SIC27)」の下、3年ごと3段階の中期経営計画に落とし込み、課題と役割を明確にし、目指す未来に向けて着実に行動していこうと考えている同社は、第1段階である「中期経営計画SIC-Ⅰ(2018-2020年度)」に続き、第2段階である「中期経営計画SIC-Ⅱ(2021-2023年)」を2021年1月にスタートさせた。

 

<前中期経営計画SIC-I (2018~2020年)の総括>

原料の高騰、市場構造の変化、コロナ禍など外部環境の大きな変化もあり、業績目標には未達であったが、重点領域であるポリマー・塗加工、パッケージ事業へ収益シフトを進めることができたほか、新事業に資源を投入した。
また重点施策である環境対応製品の展開を進めることができ、海外エリアへの展開も推進するなど、一定の成果を収めることもできたと考えている。

 

一方、印刷・情報関連事業を中心とした構造改革の更なるスピードアップ、新製品・新事業の柱の創出、コロナ禍による市場構造の急激な変化への対応が課題であるという点が明確になった。

 

<外部環境についての認識>

新型コロナウイルスについては、2021年度は徐々に回復基調に入るが、コロナ前水準への経済回復は2022年度以降となる。国内よりも海外市場は早期に回復すると見ている。
引き続き不透明で厳しい事業環境・市場環境が続くが、この逆風を変革のチャンスとする考えだ。
今後の成長市場のテーマを「グリーン」「デジタル」「健康」と設定した。

 

<目指す姿>

目指す姿は「新たな時代に貢献する生活文化創造企業」。
上記のように今後の成長市場のテーマを「グリーン」「デジタル」「健康」とし、「サスティナビリティ」「コミュニケーション」「ライフ」を重点開発領域とする。
「事業の収益力向上」「重点開発領域の創出拡大」「持続的成長に向けた経営資源の価値向上」という3つの方針により、ありたい姿を目指していく。

 

(同社資料より)

 

<数値目標>

2023年12月期 売上高3,000億円、営業利益220億円、営業利益率7%以上、ROE7%以上を目標としている。

 

 

<基本方針①:各セグメントにおける収益強化策>

◎セグメント別収益強化策

色材・機能材

◆成長市場において収益の柱を確立

*EV:リチウムイオン電池関連材料の展開

 

*デジタル:FPD用レジストインキの中国シェア拡大、イメージセンサー用レジスト、インクジェットインキ

 

*プラスチック着色剤:拠点整理、高付加価値製品の拡大

ポリマー・塗加工

◆接着剤事業の海外展開と新ポリマーによる成長市場への事業拡張

*パッケージ・工業材:生産能力増強と環境調和型製品群の拡充による海外展開

 

*5G・IoT:5G市場でのポジション確立と半導体市場への参入

 

*メディカル・ヘルスケア:関連製品群の拡大と育成

パッケージ

◆環境対応をリードし、特にアジア市場で成長拡大

*パッケージリサイクル事業化推進

 

*中国、インド、トルコ、東南アジア等の海外成長市場に集中投資

印刷・情報

◆市場環境に適合した収益事業へ進化

紙器等の包装用途および工業分野向け機能性インキを拡大

 

*カラー・コミュニケーション事業化推進

*2021年度よりインクジェットインキは印刷・情報事業から色材・機能材事業に変更している。

 

各セグメントの売上高・営業利益目標は以下の通り。

 

 

<基本方針② 重点開発領域の創出と拡大>

◎3つの重点開発領域
3つの重点開発領域での注力ポイントなどは以下の通りである。

サスティナブル・サイエンス

◆持続可能な社会実現

 

(中心となる開発対象)

*バイオマス、リサイクルなど環境調和パッケージ

*EVや新エネルギー向けリチウムイオン電池材料

 

コミュニケーション・サイエンス

◆キー素材で5G・IoT社会に貢献

 

(中心となる開発対象)

*IoTやセンサー向け光学制御材料

*5G、半導体向け低誘電材料、機能性フィルムなど

 

ライフ・サイエンス

◆人々の生活を豊かに・健やかに

 

(中心となる開発対象)

*貼付型医薬品

*デジタル印刷用インクジェットインキ

 

 

 

◎開発体制の変革
重点開発領域の研究開発体制も強化する。

 

各セグメント主管会社に研究所を新設し、2-5年のスパンでの中期開発テーマを手掛ける「中期的な開発戦略の専任部門」であり、新製品や新事業の創出を加速する。

 

色材・機能材

先端材料研究所

ポリマー塗加工

ポリマー材料研究所

パッケージ

機能材開発研究所

印刷・情報

 

より長期的な開発テーマは、ホールディングスR&D研究所、先端技術研究所が担当し、各研究所と連携をとって研究開発を進める。

 

◎投資計画
成長市場への集中投資を行う。
SIC-IIでは総額400億円を計画しており、内訳は、色材・機能材 29%、ポリマー・塗加工 31%、パッケージ 25%、印刷・情報 11%。

 

また次の3年(SIC-Ⅲ)も見据えた6年間の主要投資は、「色材・機能材 約200億円」「ポリマー・塗加工 約300億円」「パッケージ 約400億円」を計画している。
色材・機能材では日本・中国・米国・欧州におけるEV関連材料、ポリマー・塗加工では医薬品(守山工場)、新ポリマー合成(川越製造所、粘接着剤(米国・中国・インド)、パッケージではトルコ・インド・中国・インドネシアでの工場建設・増強を計画している。

 

<基本方針③ 持続的成長に向けた経営資源の価値向上>

企業体質の変革に向け、以下のような取り組みを進める。

 

◎働き方・人事制度改革
成果連動型の評価制度を強化する。
女性活躍宣言により、国内女性管理職比率を現在の4%から8%に引き上げる。
新卒に限らず、通年採用を拡大する。
グループ人員の適正規模を見極め、適正な配置を進める。
リモートオフィスが定着してきたのを機にイノベーション創出に繋がるオフィス改革に取り組む。

 

◎DXの推進
続的成長のための重要な経営課題であると認識しており、各部門でDXを推進する。

部門

取り組み

営業

*デジタル・マーケティング

*新ビジネスモデル構築

生産

*スマートファクトリー

*IoTでプロセス変革

技術開発

*マテリアルズ・インフォマティクス

*開発スピード高速化

管理

*RPA推進

*DX推進に向けた教育

 

◎ガバナンス体制の変革
中でも、取締役・監査役の独立性の向上、透明性の確保、業績連動報酬制度の導入、リスクマネジメント強化、政策保有株の削減に取り組む。

 

◎環境経営の推進
環境課題に強い意識を有する同社は、今後さらに環境調和型製品の開発・拡大に注力し、持続可能な社会づくりに貢献する。

社会課題

製品・サービス

省エネ

*高感度UV硬化

*EB(電子線)硬化

VOC対策

*水性化

*無溶剤化

CO2削減

*バイオマス

フードロス削減

*鮮度保持

*レトルト対応

廃プラ・リサイクル

*生分解

*リサイクルシステム

 

 

また、気候変動問題にも積極的に政府が掲げる「2050年 カーボンニュートラル」に向け、CO2削減に取り組むほか、省エネ活動も継続する。2020年には川越製造所が省エネルギーセンター会長賞を受賞している。

 

◎キャッシュ・フロー方針
財務健全性と投資・株主還元のバランスを重視する。
財務健全性においては自己資本比率の適正水準維持、手元流動性の確保を念頭に置く。
設備・技術投資、人材投資、M&Aを積極的に実行する。
また、安定配当を継続する。21年2月には自社株買い50億円を実行したが、今後も状況を踏まえ検討していく。

 

 

5.髙島社長に聞く

髙島 悟(たかしま さとる)氏は、1960年4月生まれの60歳。
海外事業部を皮切りに、国際企画室長、国際営業部長、東洋インキタイランド株式会社代表取締役社長、社長室長、トーヨーケム株式会社代表取締役社長など海外、営業、企画など幅広い部門・分野を歴任。常務取締役、専務取締役を経て、2020年3月、東洋インキSCホールディングス株式会社 代表取締役社長 グループCOOに就任した。

 

Q:「社長就任からおよそ1年が経ちますが、まず改めて社長としてのミッションは何であると認識されていますか?今回発表された中期経営計画「SIC-Ⅱ」(2021年‐2023年)との関係でお話しいただけますか?」
A:「当社の社会的な責任を将来も果たし続けるためにも、事業基盤をもう一度しっかりと再構築することが社長となった私の役割であると認識しています。また、ここ数年低迷している収益を引き上げ、企業価値向上に繋げることも私のミッションです」

 

昨年の社長就任は期せずして新型コロナウイルスの感染が拡大し、様々な分野でのパラダイムシフトが生まれた時でもありました。私も、企業の役割とは何か?そしてその企業を率いる社長の役割は何か?と深く考える機会となりました。
そうした中で私が改めて自問したのは当社の社会的な責任や存在意義と、その責任を将来も果たしていくことができるのだろうかという点でした。

 

企業は社会に必要とされるものを供給し続けなければならない。コロナ禍にあってもそれは変わらない訳で、社員安全確保のためリモートワークを推進する一方で、我々の製品を必要とされるお客様には途切れることなく製品供給を行う責任があります。そのため工場においては適切な感染対策を実施しながら工場のスタッフには出勤していただき、ご家族も含め大変な不安の中で変わらず勤務していただいたことに大変感謝しています。厳しい環境の中、難しい判断ではありましたが、こうした我々の社会的な責任をしっかりと果たしていくことの重要性を改めて認識することとなりました。

 

一方で、将来にわたっても社会が本当に必要としているものを供給し続けていけるのか、という課題も明確になったと考えています。
創業以来当社の中心的な製品であった紙用インキや新聞用インキの必要性というものは残念ながら時を追って低下しています。そうした中で社会が本当に必要としているものを創り出し、供給していかなければならない。つまり、プロダクトポートフォリオの変革が不可欠であると強く感じています。
今回公表した中期経営計画「SIC-Ⅱ」(2021年‐2023年)では、もともと当社が企業理念に掲げていた「生活文化創造企業」という言葉を改めて掲げました。
ニューノーマル、with コロナ、after コロナの下、新たな時代に社会貢献する生活文化創造企業を目指そうという方針を、今回の中計のど真ん中に置くこととしたのです。
加えて、社会的な責任を果たすと同時に、売上・利益を上げることも追求していきます。まさに渋沢栄一のいう「義利合一」、「義=責任」と「利=利益」の双方をトレードオフではなく、両立させていくことこそが企業の社会的な存在意義であると考えています。近年クローズアップされている「ステークホルダー資本主義」にも通じる話ですが、私としてはわかり易さから「義利合一」を社内で使用しています。

 

社長の役割、ミッションはどの時代でも共通するものと、その時の置かれた状況や業種によって異なってくるものがあると思います。
今申し上げたように当社の社会的な責任を将来も果たし続けるためにも、現在のこういう状況下で、当社の事業基盤をもう一度しっかりと再構築することが社長となった私の役割であると認識しています。また、ここ数年低迷している収益を引き上げ、企業価値向上に繋げることも私のミッションです。

 

Q:「期せずして、社長就任とコロナ禍が重なり、御社の目指すべき姿がより明確に、より強く意識されることとなったということですね。続いて社長が考える御社の競争優位性についてご説明いただけますか?」
A:「1つは技術力です。もう1つはカスタマーソリューション力です。ただ、製品の差別化のみでなく、優れた価値提案ができる体制を構築する必要があると考えています」

 

1つは技術力です。
顔料、樹脂という2つのコア素材に付加価値や機能性を持たせ粘着剤、接着剤、塗工材料、レジストなどに展開していく分散技術、塗工技術などの加工技術や、評価技術は大きな競争優位性を有しています。

 

もう1つはカスタマーソリューション力です。
顧客のニーズ、「こういう風にしてほしい、こういうものが欲しい」というニーズに対して技術サービスを提供したり、ネットワークを利用してサービス拠点が顧客先まで赴いてきめ細かく対応したりといった課題解決力が大きな強みでもあります。
ただ、これは今後ともそれでいいのかという疑問も持っています。

 

私は時代に対する認識として、価値の源泉が有形物ではなく、情報やインテリジェンスといった、目に見えないもの、無形物に移行していると見ています。米国の巨大TECH企業、GAFAMの時価総額合計が東証の時価総額を上回るといったこともまさにそうした時代を反映しています。
そうした状況下で、我々はメーカーとして今後どのように行動していかなければならないのかを常に考えてきました。
これまで力を入れてきた製品の差別化、例えば当社のインキは着色力が強いとか、濃いとか、印刷しやすいなど、メーカーとしての製品の差別化はできていますが、その先にどのようにして目に見えない価値提案をしていくことができるかが、大きな課題です。
自社単独ではなく、サプライチェーンを巻き込んだ形で、そうした価値提案ができる体制を構築していく必要があると考えています。

 

Q:「では、そうした強みをいかにしてさらに磨き上げていくのかについてもお話しください」
A:「技術力に関してはコア素材の数を増やし、アプリケーションを拡大させます。そのための研究開発体制も強化しました。カスタマーソリューションについては顧客のニーズを先回りした価値提案を行い、結果として当社の材料が売れるビジネスモデルを構築し、マーケットソリューションへの進化を目指します」

 

まず技術力のブラッシュアップですが、さらに素材の数を増やしていきたいと思っています。樹脂の中でも、アクリル、ポリエステル、ウレタンに加え、4つ目、5つ目の素材を創り出していくと同時に、技術プラットフォームを拡大して、5G領域やメディカル領域におけるアプリケーションを増大させていきます。
そのための基盤整備として、重点開発領域の研究開発体制を強化します。各セグメント主管会社に、2-5年のスパンでの中期開発テーマを手掛ける「中期的な開発戦略の専任部門」として、先端材料研究所、ポリマー材料研究所、機能材開発研究所を新設し新製品や新事業の創出を加速します。
また、オープンイノベーションにも力を入れていきます。研究開発を可能な限りスピードアップさせるには、アカデミアや研究所との連携が不可欠であり、人材のヘッドハンティングなどにも力を入れていきます。

 

カスタマーソリューションについては、「マーケットソリューション」への進化を目指します。
つまり、顧客の意向に対応するのみでなく、今後必要とされるニーズに対して、顧客のニーズを先回りした価値提案を行い、結果として当社の材料が売れるビジネスモデルを構築したいと思っています。
多くのお客様と対話すると、やはり印刷分野では困っていらっしゃるお客様が多く、当社の技術力やネットワークに対する期待が大きいことを強く感じます。こうしたお悩みに対応するには、「マーケットソリューション」への進化が欠かせません。

 

Q:「カスタマーソリューションからマーケットソリューションへの進化については非常に重要な視座ですね。ただ、これまでカスタマーソリューションを強みとしてきた御社がマーケットソリューションへと進化するには、社員の意識や思考回路、行動も大きく変化させる必要があると思いますが、その点はいかがですか?」
A:「自らも動きながら、社員との対話を繰り返し、繰り返し行うことで全社にメッセージとして伝えています」

 

確かに一朝一夕で意識や行動を変革させることは難しいと思いますが、現在はコロナ禍ということもあり、社員との対話の時間が従来に比べ豊富に取ることができています。
国内、海外の各部門長と今後どういう方向を向いていこうとしているのか、どう変わっていかなければならないのかを何度も対話しています。
また、私自身も様々なルートを通じて、いろいろな企業に足を運び、材料売りではなくデータサイエンスまで踏み込んだマーケットソリューション、価値提案を行っています。
自らも動きながら、対話を繰り返し、繰り返し行うことで全社にメッセージとして伝えています。

 

Q:「今回の中期経営計画「SIC-Ⅱ」(2021年‐2023年)について社長が投資家に伝えたいポイントはどこでしょうか?」
A:「今回の中計では数字に対するコミットを意識しました。計数を達成することを当社の企業文化として定着させようと考えています」

 

今回の中計策定の上でいくつか重視したことがあるのですが、その1つは数字に対するコミットを意識したということです。
これまでの中計ではストレッチした高い目標を掲げたものの、結局は結果として未達になってしまっていたことが多かったことから、月単位の予算管理を当たり前に行い、計数を達成することを当社の企業文化として定着させようと考えています。
月次で予算を管理し、四半期で外部に公表、年次で税金を支払い、3年で中期、10年で長期の経営計画を推進し、100年で目指す姿を追求していく。これを経営の果たす役割として取り組んでいく考えです。

 

売上・利益を上げていくための具体的な取り組みとしては、今後の成長市場のテーマを「グリーン」「デジタル」「健康」と位置づけ、「サスティナブル・サイエンス」「コミュニケーション・サイエンス」「ライフ・サイエンス」を重点開発領域としています。
「サスティナブル・サイエンス」においてはバイオマスやリサイクルなど環境調和パッケージ、EVや新エネルギー向けリチウムイオン電池材料に、「コミュニケーション・サイエンス」においては、IoTやセンサー向け光学制御材料、5G・半導体向け低誘電材料、機能性フィルムなどに注力します。
また、「ライフ・サイエンス」においては貼付型医薬品やデジタル印刷用インクジェットインキなどが主要テーマとなります。

 

Q:「現状における御社の課題は何でしょうか?また、その課題を克服・解決するための施策についてもお話しください」
A:「現場力と従業員ロイヤリティ、この2つへの依存度が少し高すぎる点が大きな課題と認識しています。多様性の追求、研究開発体制の変革、成果連動型評価制度の運用強化など、様々な手法を通じて、当社の良き文化を残しつつもグローバルプレーヤーになるための意識の変化を進めてまいります」

 

先程申しましたように、当社の強みであるカスタマーソリューションを支えるものが、いわゆる現場力、つまりお客様との強い関係性をベースとした問題解決能力とでもいうものです。
また当社は長い社歴を有する企業ですので、日本企業独特の従業員ロイヤリティの高さも特徴です。
しかし、現場力と従業員ロイヤリティ、この2つへの依存度が少し高すぎる点が大きな課題と認識しています。

 

まずカスタマーソリューションのマーケットソリューションへの進化に関しては、先程述べた社員との対話を通じた意識変革に加えて、イノベーションを起こす企業には不可欠な「多様性」を本格的に定着させなければなりません。
現在、国内の女性の管理職社員比率はわずかに4%であり、3年程度で8%、できれば10%を目指したいと思います。またジェンダーだけでなく国籍においても多様性を追求していきます。
先程触れた研究開発体制の変革も、意識改革のためのアクションです。
これまで、ホールディングスの研究所は自由な発想で自由な研究ができる点が特徴であったのですが、一方で納期やコストについての意識が薄くなり、本来、技術は世に出して認められ製品となって初めて完成するものであるのに、ある程度の段階で発表し、そこがゴールというような風潮がありました。これを大きく変えるために3事業会社の下に研究所を設立し、研究スタッフの多くをこちらに異動させました。中期的に収益に貢献する研究開発を強化します。ただ、もう少し長い視点での研究開発もメーカーとしては欠かせないので、規模は少し縮小しましたがホールディングスのR&D研究所ではアカデミアや他の研究所と連携しつつインキュベーター的な研究開発を進めていきます。

 

ロイヤリティに関しては、会社、社員がお互いに必要とされるような対等な立場であるという意識を育てていかねばなりません。会社、社員双方の意識変革のために各人の生み出す結果に連動した成果連動型評価制度の運用を強化していきます。

 

このように様々な手法を通じて、当社の良き文化を残しつつもグローバルプレーヤーになるための意識の変化を進めてまいります。

 

Q:「ESGについての取り組みについてもお聞かせください」
A:「E(環境)については、環境対応製品のラインナップ拡大、温室効果ガスの削減について目標を設定し、コミットしていきます。S(社会)については、人的資本強化に注力します。G(ガバナンス)に関しては、取締役会での議論がより活発になるよう工夫してまいります。こうした取り組みを通して当社がどのようにして価値を創出し、社会的な課題解決と企業価値向上に取り組んでいるのかを全てのステークホルダーの皆様にご理解いただくために、今年初めて統合報告書を制作することとしました」

 

まずE(環境)については、事業機会の創出という観点からは環境対応製品のラインナップを拡大していきます。また、リスク低減の面からはオフィス及び工場における温室効果ガスの削減について目標を設定し、コミットしていく考えです。
S(社会)については、人的資本強化に注力します。成果連動型報酬制度の導入のほか、外部人材の積極的な採用、社員に対する教育や研修もより活発に実施して参ります。
G(ガバナンス)に関しては、現在4名の社外取締役を今回の株主総会で5名に増員し、3分の1以上という基準をクリアする予定です。社外取締役の方々の発言が増えたことで議論が活発になり、最近取締役会の時間が大幅に伸びています。耳心地のいい意見だけではなく、はっきりと「ノー」と言っていただくことは大変重要なことですので、今後さらに取締役会での議論が活発になるよう工夫していきたいと考えています。

 

以上の点を含め、企業理念や社会的な存在意義をベースにして、当社がどのようにして価値を創出し、社会的な課題解決と企業価値向上に取り組んでいるのかを全てのステークホルダーの皆様にご理解いただくために、今年初めて統合報告書を制作することとしました。

 

Q:「では最後に株主や投資家へのメッセージをお願いいたします」
A:「私は経営者を評価する1番の指標は株価だと考えています。企業価値を向上させるとともに、株価に反映させ、株主や投資家の皆様の期待にお応えしたいと思っています。ぜひこれからも長い目で当社を応援していただきたいと思います」

 

私は経営者を評価する1番の指標は株価だと考えています。我々が取り組んでいることをしっかりとお伝えすると同時に、結果を出す、そうすることで企業価値を向上させるとともに、株価に反映させ、株主や投資家の皆様の期待にお応えしたいと思っています。
短期的な収益目標の達成はもちろんのこと、サスティナビリティという中長期の視点での責任も果たしていく考えですので、ぜひこれからも長い目で当社を応援していただきたいと思います。

 

6.今後の注目点

「中期経営計画SIC-Ⅱ(2021-2023年)」では、「2023年12月期 売上高3,000億円、営業利益220億円、営業利益率7%以上、ROE7%以上」を目標としている。トップラインの伸長はもちろんであるが、前期5.0%であった営業利益率、同じく前期2.8%であったROEをここまで引き上げるための「事業の収益力向上」が大きなカギとなる。
印刷・情報事業の構造改革は必須だが、「戦略的な高収益事業群の形成」をいかにして進めていくのかが注目される。
またビジネスモデルの変革となる「カスタマーソリューション」から「マーケットソリューション」への進化も、高付加価値化通じて収益性向上に大きく寄与することとなろう。社員の意識改革とともに、どういうスピードで進行していくのかも期待したい。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態、取締役、監査役の構成

組織形態

監査役設置会社

取締役

10名、うち社外5名

監査役

5名、うち社外3名

(2021年3月24日現在)

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2020年4月3日

 

<基本的な考え方>
当社グループは、2011年4月1日をもって持株会社体制へ移行いたしました。持株会社体制のもと、グループ戦略機能を強化し、スピード経営を推進し、グループ全体最適と各事業最適をバランスさせることを通じてグループ全体としての価値向上を目指しております。

 

当社グループにおける経営の枠組みは、グループ企業経営における基本的な考え方を体系化した経営哲学及び経営理念ならびに行動指針からなる「東洋インキグループ理念体系」と、社会的責任への取組み姿勢を明確にしたCSR憲章及びCSR行動指針からなる「CSR価値体系」で構成されております。
当社グループは、「東洋インキグループ理念体系」と「CSR価値体系」を実践することにより、サイエンスに基づくモノづくりを通して、生活者・生命・地球環境の持続可能性向上に貢献し、経営理念に掲げる「世界にひろがる生活文化創造企業」を目指してまいります。
そのためにはステークホルダーと同じ視点で自身の企業活動を評価し、経済、社会、人、環境においてバランスの取れた経営を遂行することこそが、企業としての有形、無形の価値を形成し、社会的責任を果たすための最重要課題として位置付けております。

 

この実現のために、

事業執行機能を各事業会社に委譲するとともに、コーポレート・ガバナンスを強化するため、グループ各社に適用される稟議規程及び関係会社管理規程の適切な運用

内部統制システムの整備

株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人など法律上の機能制度の強化による指導・モニタリング機能の向上

迅速かつ正確、広範な情報開示による経営の透明性の向上

コンプライアンス体制の強化・充実

地球規模の環境保全の推進

などを進め、株主や取引先、地域社会、社員などの各ステークホルダーと良好な関係を構築し、コーポレート・ガバナンスを充実させております。

 

<コーポレート・ガバナンス・コードの各原則を実施しない理由>
当社は、コーポレート・ガバナンス・コードの各原則を実施しております。

 

<各原則に基づく主な開示>

原則

開示内容

原則1-4.

当社は、政策保有上場株式について、毎年、取締役会において、経済合理性を検証しております。資本コストと比較した保有に伴う便益や取引状況などを個別銘柄毎に検証し、保有が適切ではないと判断した銘柄は、当該企業の状況や市場動向を勘案した上で縮減を進めてまいります。なお、前期は4銘柄の全量売却と2銘柄の一部売却を実施いたしました。

政策保有上場株式の議決権行使については、各議案が発行会社の中長期的な企業価値の向上に資するものであるか否か、当社を含む株主共同の利益に資するものであるか否か、また当社グループの経営や事業に与える影響等を定性的かつ総合的に勘案したうえで、議案毎に適切に行使いたします。なお、発行会社において企業価値の著しい毀損、重大なコンプライアンス違反の発生等、特別な事情がある場合や、株主としての当社の企業価値を損なうことが懸念される場合は、発行会社との対話等により十分に情報収集したうえで、慎重に賛否を判断いたします。

原則5-1.

当社では株主・投資家を重要なステークホルダーと考えており、行動指針の一つとして「株主様満足度の向上」(SHS:ShareHolder Satisfaction)を掲げ、株主権の尊重と株主価値の向上に取り組んでおります。その中でも株主や投資家との建設的な対話は重要なファクターと位置付けております。財務・総務・IR担当の取締役を指定し、関係各部門の有機的連携により情報共有を確実に行い、株主にはグループ総務部、投資家にはグループ広報室が窓口となって対話の促進を図っており、対話を通じて把握した意見のうち重要性が高いと判断したものについては担当取締役に適宜報告しております。

インサイダー情報の管理については、インサイダー取引防止管理規程、情報保護管理規程などを定めているほか、ビジネス行動基準に具体的な行動指針として定め、ガイドブックを全グループ社員に配布するとともに、定期的な教育を行うことで周知徹底を図っております。

 

 

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