ブリッジレポート
(5290) 株式会社ベルテクスコーポレーション

スタンダード

ブリッジレポート:(5290)ベルテクスコーポレーション 2022年3月期第2四半期決算

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土屋 明秀 社長

株式会社ベルテクスコーポレーション(5290)

 

 

企業情報

市場

東証2部

業種

ガラス・土石製品(製造業)

代表取締役社長

土屋 明秀

所在地

東京都千代田区麹町五丁目7番地2

決算月

3月

HP

https://www.vertex-grp.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数

時価総額

ROE(実)

売買単位

3,025円

10,184,450株

30,807百万円

15.3%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

65.00円

2.1%

438.70円

6.9倍

2,986.87円

1.0倍

*株価は12/1終値。発行済株式数、DPS、EPSは22年3月期第2四半期決算短信より。ROE、BPSは前期実績。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2019年3月(実)

29,701

2,516

2,694

5,934

712.28

70.00

2020年3月(実)

39,014

3,788

3,959

2,336

262.01

60.00

2021年3月(実)

37,763

5,290

5,635

3,759

428.41

90.00

2022年3月(予)

39,000

5,500

5,700

3,800

438.70

65.00

*単位:百万円、円。予想は会社側予想。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下同様。21年3月期の配当には
記念配当30.00円/株を含む。

 

株式会社ベルテクスコーポレーションの2022年3月期第2四半期決算概要などをお伝えします。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2022年3月期第2四半期決算概要
3.2022年3月期業績予想
4.第2次中期経営計画の進捗
5.今後の注目点
<参考1:第2次中期経営計画>
<参考2:コーポレート・ガバナンスについて>

 

 

今回のポイント

  • 「安心のカタチを造る。」を掲げ、コンクリート製品を始めとした社会資本・生活インフラの整備に欠かせない各種製品の供給や据付工事などを行なう。製品の優位性・技術提案力・豊富な知的財産を強みに、業界内で有数の高い収益性を実現している。グループによる幅広い対応力も強み。

     

  • 22年3月期第2四半期の売上高は前期比8.5%増の163億18百万円。新型コロナウイルスの影響は軽微で、パイル事業セグメントのみが減収。営業利益は同87.8%増の25億13百万円。中核事業会社であるベルテクス株式会社において、低採算製品の取扱い見直しなどによる販売単価の上昇や製品売上原価の抑制などを進めた結果、粗利額が同30.0%増加(粗利率も5.5ポイント改善)した一方、販管費は同3.0%増と小幅な伸びにとどまった。各利益とも、期初予想、修正予想を上回った。

     

  • 業績予想に変更は無い。22年3月期の売上は前期比3.3%増の390億円、営業利益は同4.0%増の55億円の予想。コンクリート事業、防災事業は引き続き堅調。前期低調だったパイル事業は回復を見込む。第2次中期経営計画の初年度であり、中計最終年度24年3月期の目標「売上高410億円、営業利益61億円」達成に向け、確実に業績予想達成を目指す。配当は普通配当65.00円/株を予定。記念配当30.00円/株を含んだ前期からは実質5.00円/株の増配となる。予想配当性向は14.8%。

     

  • 同社はその事業構造から、売上・利益とも下期に偏重する季節特性があり、特に利益に関しては、下期は上期を大きく上回る傾向が見てとれる。今22年3月期は、上期予想を上方修正したが、新型コロナウイルス、原材料価格動向など不透明要因を考慮して通期予想を据え置いているが、例年と比較すると下期の利益はかなり低水準の予想となっているようだ。第3四半期以降の業績推移を注視していきたい。

     

  • 他方、人材確保・育成・強化が課題との認識の下、ベルテクスグループの教育・研修機関の中心的な位置づけとなるベルテクスアカデミーを設立した。短期間での成果は望みにくいが、これらを含めた「人的資本強化」の取り組みにも注目していきたい。

1.会社概要

「安心のカタチを造る。」を掲げ、コンクリート製品を始めとした社会資本・生活インフラの整備に欠かせない各種製品の供給や据付工事などを行なう。製品の優位性・技術提案力・豊富な知的財産を強みに、業界内で有数の高い収益性を実現している。グループによる幅広い対応力も強み。

 

【1-1 沿革】

2014年、日本ゼニスパイプ株式会社、株式会社ハネックス(羽田ヒューム管株式会社が商号変更)、株式会社羽田コンクリート工業の3社が合併し、ゼニス羽田株式会社が発足し、その後「ゼニス羽田ホールディングス株式会社に商号変更。

 

2018年10月1日、ゼニス羽田ホールディングス株式会社と株式会社ホクコン(福井県)が共同株式移転により株式会社ベルテクスコーポレーションを設立(ゼニス羽田ホールディングス株式会社と株式会社ホクコンは完全子会社)。
両社が新たな事業グループを創設した。

 

2019年4月、ゼニス羽田株式会社が存続会社として、ゼニス羽田ホールディングス株式会社(消滅会社)を吸収合併。

 

2021年4月1日、株式会社ベルテクスコーポレーション傘下の中核事業会社であるゼニス羽田株式会社と株式会社ホクコンが、株式会社ホクコンを消滅会社、ゼニス羽田株式会社を存続会社として吸収合併を行い「ベルテクス株式会社」が誕生。

 

事業シナジー創出、経営効率化等を進め、成熟市場であるコンクリート及びパイル、並びに成長市場である防災領域でのシェア拡大、収益性向上による売上・利益の成長を目指している。

 

【1-2 存在意義】

ステートメントとして「安心のカタチを造る。」を掲げている。

自然災害の絶えないこの国で、どこに住んでいても安心して暮らせるように。

遠く離れた家族や友人の無事を信じられるように。

子どもたちが心豊かに成長できるように。

 

私たちは、追求し続けなければならない。

 

困難なニーズに応え続ける、オンリーワンの技術を。

誰も思いつかなかった、ユニークな発想を。

あらゆる事態に対応する、全国規模のネットワークを。

 

いかなる災害にも打ち勝つために。

まだここにない安心を生み出すために。

 

造るのは、モノだけじゃない。

知恵を絞って、安心の新しいカタチを造ろう。

これからも、すべての人が笑顔で暮らせるように。

 

社会資本・生活インフラの整備に欠かせない各種製品の供給を通じて安心・安全な日常の実現に貢献することを自社の社会的な存在意義であると認識している。

 

【1-3 市場環境】

同社を取り巻く事業環境を見ていくうえでは、下記のような点を踏まえておく必要がある。

(1)加速する国土強靭化計画
兵庫県南部地震、東北地方太平洋沖地震等の大地震や毎年のように各地で被害をもたらす大型台風等の対策として2014年6月に閣議決定された「国土強靱化基本計画」は、4年経った2018年12月に見直しが行われ、2021年6月17日には「防災・減災、国土強靱化のための5か年加速化対策」が発表された。
これにより国土強靱化は加速化・深化する段階に入った。

 

年次計画2021では、「国土強靱化の取組をパワーアップさせるとともに、ハード・ソフトを組み合わせた対策を総動員できる態勢を整えていく。その上で、令和4年度以降も、基本計画に基づき、必要な予算を確保し、オールジャパンで防災・減災、国土強靱化を進め、国家百年の大計として、災害に強いふるさとを創り上げていく」(いずれもP2 (1)年次計画策定の趣旨より)と述べている。

 

また、令和3年度から7年度までの「5か年加速化対策」の実施にあたっては、2050年までのカーボンニュートラルの実現に資することも目指しており、具体的な施策として、「気候変動、大規模地震等への対応」「インフラ老朽化対策」「デジタル技術等最新の科学技術の活用、イノベーションの導入」などを挙げている。

 

このように、国土強靭化計画は、気候変動、カーボンニュートラルというキーワードにも結びついた、最も重要な政策の一つとして今後も加速していくものと思われる。

 

(2)老朽化が進む社会資本
国土交通省によれば、我が国の社会資本ストックは高度経済成長期に集中的に整備され、今後急速に老朽化することが懸念されている。道路橋、トンネル、河川、下水道、港湾等は今後20年間で、建設後50年以上経過する施設の割合は加速度的に高くなる見込みである。

 

(建設後50年以上経過する主な社会資本の割合)

 

2018年3月

2023年3月

2033年3月

道路橋(約73万橋)

約25%

約39%

約63%

トンネル(約1万1千本)

約20%

約27%

約42%

河川管理施設(水門等約1万施設)

約32%

約42%

約62%

下水道管きょ(総延長:約47万km)

約4%

約8%

約21%

港湾岸壁(約5千施設)

約17%

約32%

約58%

*国土交通省「インフラメンテナンス情報」より。

 

また、約52万基の防火水槽は2035年に58%が、約5万kmに及ぶ農業用の用排水路は2027年に約40%が建設後50年を経過する。

 

このように一斉に老朽化するインフラを戦略的に維持管理・更新することが求められており、国土強靭化計画では、下水道について浸水被害の防止・軽減のための雨水排水施設など下水道による都市浸水対策を2040年度までに100%実施、砂防について2045年度までに土砂災害対策を100%実施する計画である。

 

(3)建設事業従事者の高齢化・人手不足:プレキャスト工法の拡大
建設業就業者の減少が続いている。また、国土交通省資料によれば建設業就業者は、55歳以上が約3分の1なのに対し、29歳以下が約1割と高齢化が進行し、2025年時点で技能労働者数は最低でも約50万人不足するとの試算もあり、少子高齢化による人手不足は、建設業界において大きな課題となっている。

 

この課題解決に向け、様々な取り組みがなされており、工場であらかじめ製造した側溝、管、マンホール、くい、橋げたや建物の一部などのコンクリート製品である「プレキャストコンクリート」を工事現場に運搬し、建設現場での据付けと組立てを行う工法である「プレキャスト工法」もその一つである。

 

これに対し、現在の主流工法が、建設現場で木製や鉄製の型枠を組み、型枠の中にコンクリートを打設し固めることで、現場でコンクリート製品を完成させる「現場打ち工法」。
直接工事費のみの比較から現場打ち工が経済性で優位とされているが、設計費、施工期間、通行規制とそれに関連する経済損失に加え、品質の優位性といった点で優れている「プレキャスト工」の施工比率は今後確実に上昇すると見られる。

 

【1-4 事業内容】

報告セグメントは「コンクリート事業」「パイル事業」「防災事業」「その他事業」の4つ。

 


 

各事業、以下のグループ会社が事業を担っている。

セグメント

グループ会社

コンクリート事業

ベルテクス株式会社(東京都)

ベルテクス建設株式会社(大阪府)

株式会社ホクコンプロダクト(福井県)

北関コンクリート工業株式会社(群馬県)

ユニバーサルビジネス企画株式会社(福井県)

東北羽田コンクリート株式会社(山形県)

九州ベルテクス株式会社(福岡県)

菊一建設株式会社(東京都、持分法適用関連会社)

パイル事業

ホクコンマテリアル株式会社(福井県)

防災事業

ベルテクス株式会社(東京都)

ベルテクス建設株式会社(大阪府)

その他事業

株式会社ウイセラ(岐阜県)

株式会社M・T技研(大阪府)

アイビーソリューション株式会社(福井県)

株式会社ハネックス・ロード(東京都)

株式会社エヌエクス(東京都、持分法適用関連会社)

 

(1)コンクリート事業
「浸水対策事業/下水道事業」「道路事業」「メンテナンス事業」「鉄道事業」「住宅・開発事業」の各事業において、コンクリート二次製品の製造・販売、その関連商品の販売、製品の据付工事を行っている。

 

事業名

概要・主要製品

浸水対策事業/下水道事業

水災害対策や下水道施設の耐震化など「防災・減災」に対し、ニーズを反映した豊富なラインナップとオンリーワンの技術により最善の提案を行っている。

 

(主要製品)

◎プレキャスト遊水池(地下貯留槽)

河川への雨水流出を抑制する施設である。地下式プレキャスト遊水池は雨水流出抑制施設を地下に設け、地上を公園、運動場、駐車場等多目的に利用できる。

 

 

◎ボックスカルバート

主に地中に埋設され、水路や通信線などの収容に使われる箱型のコンクリート構造物。用途は多岐に渡り、地下道・貯留槽など様々なインフラ事業で活用されている。

 

 

◎組立式円形マンホール

「組立マンホールのパイオニア」として、マンホール設置工事のさまざまなニーズに応えるため、小型(内径300mm)から特大型(内径2200mm)まで幅広いラインナップを有する。

道路事業

道路インフラの整備に加え、人命を守るための製品を数多く保有しており、「安全・安心」な道路づくりに貢献している。

 

(主要製品)

◎プレキャスト・ガードフェンス(PGF)

乗員の安全性を確保しつつ、車両の突破を防ぐプレキャストコンクリート製の剛性防護柵。道路の路側、分離帯、壁高欄などで使用される。

 

◎スパンザアーチ

トンネルや道路の立体交差(アンダーパス)を造る際に、分割された部材を現地でアーチ状に組み上げる超大スパン対応型のカルバート。地震や軟弱地盤、偏荷重に対して高い性能を有している。

 

メンテナンス事業

インフラ老朽化対策として、ライフサイクルコストを考慮した最適な製品・工法を提案している。豊かな国民生活、社会経済を支える基盤であるインフラの長寿命化の実現に貢献している。

 

(主要製品)

◎ダクタルパネル

塩害、凍害及び摩耗等の発生する劣悪な環境下において高い耐久性を付与できる超高強度繊維補強コンクリートを用いた高耐久性薄肉埋設パネル。構造物の長寿命化、維持管理費を削減することができる。

 

 

◎防火水槽メンテナンス

老朽化した防火水槽の地震による漏水や道路陥没事故による二次災害の対策ができる補修・補強工法。

 

鉄道事業

超高強度繊維補強コンクリートや特殊モルタルなど、材料まで突き詰めた製品もラインナップし、「安全・安心」を提供している。

 

(主要製品)

◎ホームドアスラブ

駅ホームからの転落防止設備の設置が広まっているが、既存のホーム用床版では可動式ホーム柵(ホームドア)の荷重に耐えられないなど設置が困難なケースがある。同製品は軽量化を実現するとともに、設置も容易である。

 

住宅・開発事業

地震や災害に強い街づくりのために、大地震対応の製品を数多くラインナップしている。No.1ブランドの耐震性貯水槽や独自の災害用トイレを有している。

 

 

 

(主要製品)

◎HC式防火水槽・HC式耐震性貯水槽

プレキャスト防火水槽、耐震性貯水槽。阪神大震災にも耐えた実績が、信頼性の高さと安全性を証明している。豊富な施工実績を有する。

 

 

(2)パイル事業
遠心力プレストレスコンクリートパイルの製造・販売、杭打工事を行っている。

 

(3)防災事業
高エネルギー吸収型落石防護柵や崩壊土砂、雪崩、土石流防止対策等の防災製品の製造・販売、その関連商品の販売、設置工事を行っている。

◎ループフェンス(高エネルギー吸収型落石防護柵)

大きなエネルギー吸収能力を持ちながら落石捕捉時の変異が小さい変位制御型落石防護柵

 

◎MJネット(超高エネルギー吸収型落石防護柵)

特殊ワイヤリングと支柱の組み合わせにより落石エネルギー3000kJまで対応できる世界最大級の落石防護柵

 

(同社資料より)

 

(4)その他事業
ニューセラミックス製品の製造・販売、機器レンタル及び資材販売、RFID(非接触ICタグ)の販売、コンクリートの調査・試験、システム開発・販売、不動産の賃貸等を行っている。

 

【1-5 特徴と強み】

(1)製品の優位性&技術提案力
工事案件の設計段階から製品PRや技術提案を行うことで価格競争になりにくい独自のビジネスモデルを構築している。

(同社ウェブサイトより)

 

この強みを支えているのが、「情報収集力」「開発実験」「人材力」の3つである。

 

①情報収集力
製品の販売だけではなく、設計を受け持つ設計コンサルタントや、最終顧客である官公庁に対し、常時情報収集を実施することで、川上で求められているニーズを的確に把握している。また、製品PRや技術提案も積極的に実施している。

 

②開発実験
収集した情報やニーズをもとに、新たな自社製品の開発及び実験を行ない、他社に先駆けた新製品の開発や活用法を考案している。また、大学と連携等を行うことで、効率的な開発及び実験を可能としている。
同社の源流であるゼニス羽田株式会社、株式会社ホクコンとも技術重視の社風であった点も技術に強みを持つ同社の競争優位性に繋がっているようだ。

 

③人材力
市場のニーズを的確に捉える優れた提案力のある営業スタッフや、ニーズや情報を活かした新製品開発・提案を可能とする技術スタッフ等、探求心溢れる優れた人材が「情報収集」「開発実験」を担っている。

 

(2)高い収益性とその源泉となる豊富な知的財産
技術力の高さを活かした上記のビジネスモデルにより、高い収益性を実現している。

(同社資料より。水色のバブルが同社コンクリート事業の同業。グレーのバブルがパイル事業の同業)

 

また、積極的な研究開発投資から生み出される知的財産が高収益の源泉にもなっている。

(同社資料より)

 

(3)業界をリードする数多くの高シェア製品
他社に先駆けて研究・技術開発を行ない、新製品を市場に投入し、新市場を創出。投入後は顧客の声を適宜聞きながら改善や改良を加える。他社の類似品が参入することで市場が活性化する中、先行メーカーとしてコスト・クオリティの両面で優位性を発揮し、No.1ブランドとしての地位を確立している。
こうした製品開発プロセスにより、以下のようなNo.1製品を有している。

 

浸水対策事業

下水道事業

 

住宅・開発事業

 

 

 

(4)グループによる幅広い対応力
ベルテクス株式会社を中心とした各グループ企業は様々な業務を担っており、川上から川下まで幅広い需要を取り込むことができる。今後はグループシナジーの更なる発揮・強化に取り組んでいく。

【1-6 配当政策・株主還元】

安定的な普通配当に加え、適宜、特別配当・記念配当を検討するほか、自己株式の取得により、総還元性向30%を目処として、株主還元を実施する方針。
自己株式の取得は、17万5,000株(発行済株式総数の約1.7%)を、22年3月期中に実施済みである。

 

【1-7 ROE分析】

 

20/3期

21/3期

ROE(%)

10.4

15.3

 売上高当期純利益率(%)

5.99

9.95

 総資産回転率(回)

0.91

0.86

 レバレッジ(倍)

1.91

1.80

 

中期経営計画では2024年3月期、10%以上のROE維持を目標としている。22年3月期の予想売上高当期純利益率は9.7%。総資産回転率の改善も進めることができれば、より安定的に高水準のROEを維持できるであろう。

 

 

2.2022年3月期第2四半期決算概要

【2-1連結業績概要】

 

21/3期2Q

構成比

22/3期2Q

構成比

前年同期比

期初予想比

修正予想比

売上高

15,046

100.0%

16,318

100.0%

+8.5%

+2.0%

+2.0%

売上総利益

4,210

28.0%

5,472

33.5%

+30.0%

-

-

販管費

2,871

19.1%

2,958

18.1%

+3.0%

-

-

営業利益

1,338

8.9%

2,513

15.4%

+87.8%

+67.6%

+19.7%

経常利益

1,541

10.2%

2,644

16.2%

+71.5%

+65.3%

+18.1%

四半期純利益

1,162

7.7%

1,768

10.8%

+52.2%

+36.0%

+19.5%

*単位:百万円。修正予想は21年9月発表。

 

増収増益。利益は予想を上回る。
売上高は前期比8.5%増の163億18百万円。新型コロナウイルスの影響は軽微で、パイル事業セグメントのみが減収。
営業利益は同87.8%増の25億13百万円。中核事業会社であるベルテクス株式会社において、低採算製品の取扱い見直しなどによる販売単価の上昇や製品売上原価の抑制などを進めた結果、粗利額が同30.0%増加(粗利率も5.5ポイント改善)した一方、販管費は同3.0%増と小幅な伸びにとどまった。
各利益とも、期初予想、修正予想を上回った。

四半期ベースでも前期比、前年同期比とも増収増益。営業利益率も大きく上昇した。

 

 

【2-2 セグメント動向】

 

21/3期2Q

構成比

22/3期2Q

構成比

前期比

コンクリート事業

11,072

73.6%

12,373

75.8%

+11.8%

パイル事業

1,758

11.7%

1,218

7.5%

-30.7%

防災事業

1,288

8.6%

1,730

10.6%

+34.3%

その他事業

999

6.6%

1,038

6.4%

+3.9%

調整額

-72

-

-42

-

-

売上高合計

15,046

100.0%

16,318

100.0%

+8.5%

コンクリート事業

1,486

13.4%

2,491

20.1%

+67.6%

パイル事業

105

6.0%

60

4.9%

-43.2%

防災事業

281

21.9%

375

21.7%

+33.4%

その他事業

136

13.7%

195

18.8%

+42.8%

調整額

-672

-

-608

-

-

営業利益合計

1,338

8.9%

2,513

15.4%

+87.8%

*単位:百万円。営業利益の構成比は売上高営業利益率。

 

◎コンクリート事業
増収増益。

 

建設業界におけるコンクリート製品のプレキャスト化の要望は高まりつつある中、既存顧客との関係をさらに強固にすることに傾注したうえで、適切なコストダウンを図りつつ、低採算製品の取扱い見直しなどによって販売単価を上昇させた。
また、東海及び北陸地区において大型特殊物件の出荷が重なった。

 

◎パイル事業
減収減益。

 

新型コロナウイルスによる需要低迷からの回復が依然緩やかな中、人員の合理化を図って労働生産性を高めた。
加えて、Hyper-ストレート工法や節杭を用いたFP-BESTEX工法を中心に受注に努めたが、充分な収益を確保することはできなかった。

 

◎防災事業
増収増益。

 

山間部における落石災害対策が急務となっている状況に変わりなく、実物実験による研究開発にいち早く取り組みながら、シェア確保に向け、ループフェンス、MJネット等、今後の期待製品の受注活動を積極的に行った。

 

◎その他
増収増益。

 

セラミックス事業、賃貸事業、システム開発事業は総じて好調に推移した。

【2-3 財務状態とキャッシュ・フロー】

◎主要BS

 

21年3月末

21年9月末

増減

 

21年3月末

21年9月末

増減

流動資産

30,376

27,664

-2,712

流動負債

14,190

11,854

-2,336

現預金

11,761

11,336

-424

仕入債務

6,519

5,287

-1,232

売上債権

13,593

10,665

-2,927

短期有利子負債

3,687

3,862

+175

固定資産

15,888

16,331

+442

固定負債

5,826

5,415

-410

有形固定資産

11,881

12,346

+464

長期有利子負債

1,618

1,151

-466

無形固定資産

280

319

+38

退職給付に係る負債

2,068

2,071

+3

投資その他の資産

3,726

3,665

-61

負債合計

20,016

17,270

-2,746

資産合計

46,265

43,995

-2,270

純資産

26,248

26,725

+476

 

 

 

 

利益剰余金

21,708

22,688

+979

 

 

 

 

負債純資産合計

46,265

43,995

-2,270

*単位:百万円。売上債権には電子記録債権を、仕入債務には電子記録債務を含む。

 

売上債権の減少などで資産合計は前期末比22億円減少し439億円。仕入債務の減少などで負債合計は同27億円減少し172億円。利益剰余金の増加などで純資産は同4億円増加の267億円。
自己資本比率は前期末より3.8ポイント上昇し60.4%となった。D/Eレシオは前期末から0.01低下し0.19倍。

 

◎キャッシュ・フロー

 

21/3期2Q

22/3期2Q

増減

営業CF

2,401

2,173

-227

投資CF

-262

-863

-600

フリーCF

2,138

1,310

-828

財務CF

-205

-1,636

-1,431

現金同等物残高

9,640

10,567

+927

*単位:百万円。

 

法人税等の支払額の増加などで営業CFのプラス幅は縮小。有形固定資産の取得による支出の増加などで投資CFのマイナス幅は拡大し、フリーCFのプラス幅は縮小。
長期借入れによる収入の減少、自己株式の取得による支出の増加などで財務CFのマイナス幅は拡大。
キャッシュポジションは上昇した。

 

【2-4 トピックス】

①新市場区分「スタンダード市場」を選択
2021年7月に東京証券取引所より、新市場区分における上場維持基準への適合状況に関する一次判定結果の通知を受領し、「スタンダード市場」の上場維持基準に適合していることを確認した。これを受け、新市場区分「スタンダード市場」を選択することとした。
今後は、新市場区分の選択申請に係る所定の手続きを進めていく。

 

3.2022年3月期業績予想

【3-1 業績予想】

 

21/3期

構成比

22/3期(予)

構成比

前期比

進捗率

売上高

37,763

100.0%

39,000

100.0%

+3.3%

41.8%

営業利益

5,290

14.0%

5,500

14.1%

+4.0%

45.7%

経常利益

5,635

14.9%

5,700

14.6%

+1.1%

46.4%

当期純利益

3,759

10.0%

3,800

9.7%

+1.1%

46.5%

*単位:百万円。

 

業績予想に変更無し。増収・増益を予想。
業績予想に変更は無い。売上は前期比3.3%増の390億円、営業利益は同4.0%増の55億円の予想。
コンクリート事業、防災事業は引き続き堅調。前期低調だったパイル事業は回復を見込む。
第2次中期経営計画の初年度であり、中計最終年度24年3月期の目標「売上高410億円、営業利益61億円」達成に向け、確実に業績予想達成を目指す。
配当は普通配当65.00円/株を予定。記念配当30.00円/株を含んだ前期からは実質5.00株/株の増配となる。予想配当性向は14.8%。

 

【3-2 セグメント動向】

 

21/3期

構成比

22/3期(予)

構成比

前期比

進捗率

コンクリート事業

28,557

75.6%

29,200

74.9%

+2.3%

42.4%

パイル事業

2,893

7.7%

3,300

8.5%

+14.1%

36.9%

防災事業

4,170

11.0%

4,300

11.0%

+3.1%

40.2%

その他事業

2,290

6.1%

2,200

5.6%

-3.9%

47.2%

調整額

-147

-

0

-

-

-

売上高合計

37,763

100.0%

39,000

100.0%

+3.3%

41.8%

コンクリート事業

4,885

17.1%

5,000

17.1%

+2.4%

49.8%

パイル事業

73

2.5%

130

3.9%

+78.1%

46.2%

防災事業

1,173

28.1%

1,230

28.6%

+4.9%

30.5%

その他事業

458

20.0%

440

20.0%

-3.9%

44.3%

調整額

-1,300

-

-1,300

-

-

46.8%

営業利益合計

5,290

14.0%

5,500

14.1%

+4.0%

45.7%

*単位:百万円。営業利益の構成比は売上高営業利益率。

 

パイル事業が2ケタの増収増益を見込む。
コンクリート事業、防災事業は今期も堅調な予想。

 

4.第2次中期経営計画の進捗

第2次中期経営計画の各事業の進捗などは以下の通りである。

 

(1)各事業の進捗

①コンクリート事業
浸水・減災対策として、同社が得意とする雨水貯留管、雨水貯留槽が各地で採用された。
既設インフラの維持更新対策として、老朽化した導水路の補修対策に、ASフォーム工法が採用された。
建設現場の人手不足を背景に、大型構造物のプレキャスト化ニーズが増加し、ボックスカルバートの需要が拡大している。
雨水貯留槽内の水の塩分濃度が高く、コンクリートの劣化が懸念されることから、同社が開発した、長寿命コンクリート「LLクリート」が採用された。
*結合材に70%を超える高炉スラグ微粉末を配合したコンクリートであるLLクリートは、耐塩害や耐硫酸など化学抵抗性が高く、普通コンクリートと比べてCO2排出量を70%削減する。

 

②パイル事業
市場の回復は緩やかだが、高採算製品群(高支持杭・SC杭)の販売促進と、低採算製品群の選別受注の推進や、Withコロナに対応した営業活動の強化・推進、既存工法の改良・新規工法の開発といった施策・取組方針のもとで、着実に取り組んでいる。

 

③防災事業
新製品開発として、超高エネルギー吸収型防護柵「MJネット」に顧客からの要望に基づき、新たに300KJ用と500KJ用を追加しラインナップを拡充した。
交通インフラへの落石対策を引き続き受注している。

 

④その他事業
◎セラミックス事業
ロータリープレス機及び自動検査機の導入など、生産技術の進化に向けた設備投資を行った。

 

◎RFID事業
あらゆる業種・業界でペーパーレス化が可能となる汎用性の高いシステムをリリースした。

 

(2)グループ共通施策

①人材開発プログラム・採用プログラムの再整備
ベルテクスグループの教育・研修機関の中心的な位置づけとなるベルテクスアカデミーを設立した。
2022年3月に2021年度第1回アカデミー研修を開催予定。対象はベルテクス株式会社全社員で、自主参加で開催する。
現時点で全社員の約25%の124名が応募している。
さらなる人材強化と人材育成を目指し、プログラムの整備・拡充を進める考えだ。

 

また、ベルテクス株式会社に人材開発グループを設置した。

 

②情報システム・ICTインフラの整備、DXの推進
ベルテクスでは、新基幹システムおよび人事・就業システムの稼働を準備中である。新基幹システムは22年8月、人事・就業システムは22年2月から稼働予定。
ベルテクス建設では21年4月より新基幹システムが稼働した。

 

③グループガバナンス体制・リスク管理体制の構築
21年6月から8月に、グループ全社員を対象にコンプライアンス研修を実施した。実施率は100%だった。
内部監査を1名増強した。3年かけて約150拠点の内部監査を計画通り実施中である。

 

④事業ポートフォリオマネジメント機能の整備・強化
小規模事業の戦略・施策について精査を実施した。事業ポートフォリオマネジメント機能の整備を継続して行っている。

 

⑤サステナビリティ推進体制の整備
サステナビリティ協議会を設置した。
20年先を見据えて、ベルテクスグループがより社会に貢献するために、進むべき方向性を議論し、具体的に形とすることを目的としている。
グループ全社員を対象に公募・選考を行い、25名でスタートした。
21年10月に第1回を開催し、重要なマテリアリティを選定するためのワークショップを開催した。

 

(3)その他

①地中熱を利用した新たな冷暖房システムを商品化
「ライニング地中熱交換器」は、「蓄熱量を確保しつつ、施工時の掘削コストを半減」することができる。さらに同じく同社開発の熱の利用効率を向上させる「熱収支制御ユニット」と組み合わせることで、空冷式と比べて電気代を約50%、施工コストを従来工法比約30%それぞれ削減することができ、省エネ・低コストのシステム化を実現した。

 

②展示会への出展
様々な展示会に出展し、製品のプロモーションに努めた。

 

 

5.今後の注目点

同社はその事業構造から、売上・利益とも下期に偏重する季節特性があり、特に利益に関しては、下期は上期を大きく上回る傾向が見てとれる。
今22年3月期は、上期予想を2度上方修正したが、新型コロナウイルス、原材料価格動向など不透明要因を考慮して通期予想を据え置いているが、例年と比較すると下期の利益はかなり低水準の予想となっているようだ。
第3四半期以降の業績推移を注視していきたい。
他方、人材確保・育成・強化が課題との認識の下、ベルテクスグループの教育・研修機関の中心的な位置づけとなるベルテクスアカデミーを設立した。短期間での成果は望みにくいが、これらを含めた「人的資本強化」の取り組みにも注目していきたい。

 

 

 

 

<参考1:第2次中期経営計画>

2022年3月期から2024年3月期までの3か年を対象とする第2次中期経営計画を策定・公表した。

 

【前中期経営計画の振り返り】

(1)前中期経営計画の位置付けと数値目標の達成状況
前中期経営計画(20年3月期-21年3月期)では、「既存事業の更なる深耕」「統合シナジーの早期具現化」「経営基盤整備」を重点施策として掲げ、最終2022年3月期「売上高389億円、営業利益39億円、営業利益率10%、ROE10%」を目標としていたが、「売上高389億円」に関しては2020年3月期に、「営業利益39億円、営業利益率10%、ROE10%」については2021年3月期に1年前倒しで達成することができた。

 

(2)経営統合後2年半の取組みと今後の課題
ガバナンス、グループ再編・M&A、経営統合シナジーの具現化等において着実に成果が出ていると認識している。
経営基盤整備については今後も継続的に取り組んでいく考えだ。

 

課題

経営統合時

現在

ガバナンス強化

監査役会設置会社

役員総数15

社外役員4(比率26.7%)

監査等委員会設置会社

役員総数8

社外役員3(比率37.5%)

グループ再編&M&A

連結子会社14社

持分法適用関連会社3社

連結子会社12社

持分法適用関連会社2社

19年4月:菊一建設 持分法適用関連会社化

20年4月:ディーシー(現 九州ベルテクス) 連結子会社化

事業拠点の統廃合

営業拠点数47

生産拠点数16

営業拠点数33

生産拠点数15

製品戦略

主力製品の統一ブランド化、販売品目の選別を積極的に実施

研究開発

基礎研究から物件対応に至る様々な過程において、研究開発を推進

経営基盤の整備

*合併新会社の新人事制度を21年4月より運用開始

*人材開発プログラム・採用プログラム:ウィズコロナを前提とした再整備が必要

*新基幹システムを2022年春のリリースに向け構築フェーズを推進中

*M&A、新規領域進出、事業ポートフォリオマネジメント機能は引き続き整備・強化

 

研究開発に関しては、現在、グループで49の継続テーマと、31の新規テーマを推進中である。

 

(例)
*環境(CO2排出量削減、天然資源の温存)、耐久性、低コストを実現する「長寿命コンクリート(LLクリート)」の開発
*次世代型路面電車(LRT)用ハーフプレキャスト軌道スラブ
*落石対策製品

 

(3)セグメント別実績
「コンクリート事業」「防災事業」は計画を超えたが、パイル事業は計画未達で戦略の見直しを行った。

(同社資料より)

 

【第2次中期経営計画】

(1)事業環境についての認識
「1.会社概要 【1-3 市場環境】」で触れたように、国土強靭化計画の加速化、社会資本の老朽化、建設業界における少子高齢化による人手不足などの外部環境に加え、内部環境(自社要因)として、

 

*高い技術力・設計力・開発力・営業力と幅広い顧客基盤
*自社開発によるシェアNo1製品、差別化製品を多数保有
*健全な財務、潤沢な資金
などの強みを有する一方、

 

*社員平均年齢の上昇、採用難
*コンクリート事業に続くコア事業の育成
*資本効率を重視した事業ポートフォリオマネジメント機能の整備
といった点が課題であると認識しており、生産・販売体制を中心に、合併後のさらなる効率化に余地があると考えている。

 

こうした環境下、同社の対象市場は中長期的に拡大するものと期待している。中でも、中長期の視点では、「人手不足を背景としたプレキャスト化比率の上昇」「老朽化が進む社会資本の維持更新需要」が市場拡大のドライバーと見ている。
「プレキャスト化比率の上昇」については、コンクリート製品の需要増が期待される。
「社会資本の維持更新需要増」に関しては、グループ内で川上「インフラの点検・強化」から川下「補修・補強、更新」まで幅広く提案、材料・製品提供、工事実施が可能な優位性を活かして幅広く需要を取り込む考えだ。

(同社資料より)

 

(2)第2次中期経営計画の基本方針と位置付け
以下の基本方針を掲げている。

主力事業の深堀りによるオーガニック成長の推進

主力事業のオーガニック成長により営業キャッシュ・フローの創出力を高めることで、将来キャッシュ・フローの最大化を目指します。

成長事業の育成と新たな収益機会の獲得

更なる成長に向けて、成長事業の育成と新たな収益機会(新エリア・新カテゴリー展開、新製品、新事業)の獲得に向けた取り組みを強化します。

持続的成長を可能とするための経営基盤整備

前中計から継続して、グループガバナンスの強化、リスク管理体制の構築など経営基盤整備を進めると同時に、ESGの取組みを進め、持続的な企業価値向上を目指します。

 

今回の中期経営計画を、「持続的成長を確実にするため事業、経営基盤の両面の強化に取り組む期間」と位置付け、2028年10月の設立10周年および『「安心・安全」を提供する企業ブランド力No.1へ』という、BHAG(Big Hairy Audacious Goals:社運を賭けた大胆な目標)実現に向けて邁進していく考えである。

 

(3)各セグメントにおける施策・目標
①コンクリート事業

事業環境見通し

*新型コロナウイルスの影響により、民間投資は先行き不透明感が残るものの、公共投資は堅調に推移する

*甚大化する自然災害への対策として、遊水池(雨水貯留槽)や雨水排水施設の整備、耐震化やインフラの老朽化対策などに対し、今年度から5年間で総事業費15兆円程度の「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」が始まる

主な施策・取組方針

1. 強みとなる技術開発力を活かした高付加価値製品群の提案

2. 顧客満足度を高める汎用品出荷対応センターの充実

3. 既設インフラの維持更新事業への深耕、浸水・減災製品、交通インフラ関連製品群の販売促進

4. 工場集約化による生産および出荷効率の向上

 

②パイル事業

事業環境見通し

*新型コロナウイルスの影響により、民間建設投資は低迷

*今期の回復は緩やかと見られ、前期並みに回復するのは23/3期頃と想定する一方で、ドラッグストア等の郊外型店舗や物流施設・倉庫等の需要は見込まれる

*防災・減災の観点から、建物基礎への安全性要求は高まる傾向

主な施策・取組方針

1. 高採算製品群(高支持杭・SC杭)の販売促進と、低採算製品群の選別受注の推進

2. Withコロナに対応した営業活動の強化・推進

3. 既存工法の改良・新規工法の開発

③防災事業

事業環境見通し

*激甚化・頻発化する自然災害への対策として、流域治水対策(砂防)、山地災害危険地区等における治山対策、道路の法面・盛土の土砂災害防止対策、豪雨による鉄道隣接斜面の崩壊対策などに対し、今年度から5年で総事業費15兆円程度の「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」が始まる

*各交通インフラの自然災害対策への取り組みが強化される

主な施策・取組方針

1. 落石対策、崩壊土砂対策、雪崩対策分野での新製品開発

2. 既存製品の改良及びラインナップの充実

3. 交通インフラ分野への営業強化

 

④その他事業

事業

主な施策

セラミックス事業

新たな業界や成長分野への参入と生産技術の進化

例)電波吸収セラミックス

コンクリートの調査・試験事業

防火水槽点検の事業拡大と調査業務に係る基礎研究ならびに技術の確立

システム開発・販売事業

ネットワークやセキュリティ関連と特殊業務向け開発による事業拡大

RFID事業

保守・予防保全向けに加え、現場帳票のペーパーレス化市場全体をターゲットに拡販

 

(4)グループ共通施策
持続的成長を実現するため、以下の施策を中心に経営基盤の整備・強化に取り組む。

 

*人材開発プログラム・採用プログラムの再整備
*情報システム・ICTインフラの整備、DXの推進
*グループガバナンス体制・リスク管理体制の構築
*事業ポートフォリオマネジメント機能の整備 ・強化
*サステナビリティ推進体制の整備

 

(5)財務・投資戦略
3か年累計の営業キャッシュ・フローを140億円と想定。
「設備更新投資」「高付加価値化・競争力強化のための設備投資」「研究開発投資」「生産性向上のためのDX投資」「スタートアップ投資、M&A」など、主力事業の強化・成長事業の育成・新たな収益機会の獲得に98億円を振り向ける。
総還元性向30%を目途に、42億円の株主還元を行う。

 

(6)研究開発投資と知的財産
ビジネスモデルの進化に向けて、積極的な研究開発投資を行う。

 

事業セグメントを横断したR&Dを強化する。既存事業の強化、将来の収益につながる研究・製品開発・生産技術開発などを産学官民と連携して進める。
また、対顧客において、保有する数多くのノウハウや実績、パテントなどをベースに、新たな営業スタイルを確立していく。

 

研究開発投資のアウトプットとして成長・収益力を支える重要な経営資源である「知的財産」を重視。
「知財創出力」を更に強化し、事業競争力の維持・強化を図る。

(7)数値目標
◎全社

 

21/3期

22/3期(予)

23/3期(計画)

24/3期(計画)

CAGR

売上高

377.0

390.0

400.0

410.0

2.8%

営業利益

52.9

55.0

58.0

61.0

4.9%

営業利益率

14.0%

14.1%

14.5%

14.9%

-

経常利益

56.3

57.0

60.0

63.0

3.8%

当期純利益

37.5

38.0

40.0

42.0

3.8%

*単位:億円。CAGRは21/3期から24/3期までの年平均成長率。同社資料をもとにインベストメントブリッジが計算。

 

ROEは10%以上を維持することを目標としている。

 

◎セグメント別
*コンクリート事業

 

21/3期

22/3期(予)

23/3期(計画)

24/3期(計画)

CAGR

売上高

285.0

292.0

296.0

298.0

1.5%

営業利益

48.9

50.0

51.2

52.0

2.1%

営業利益率

17.1%

17.1%

17.3%

17.5%

-

*単位:億円。CAGRは21/3期から24/3期までの年平均成長率。同社資料をもとにインベストメントブリッジが計算。

 

*パイル事業

 

21/3期

22/3期(予)

23/3期(計画)

24/3期(計画)

CAGR

売上高

29.0

33.0

36.0

40.0

11.3%

営業利益

0.7

1.3

1.8

2.4

50.8%

営業利益率

2.5%

4.0%

5.0%

6.0%

-

*単位:億円。CAGRは21/3期から24/3期までの年平均成長率。同社資料をもとにインベストメントブリッジが計算。

 

*防災事業

 

21/3期

22/3期(予)

23/3期(計画)

24/3期(計画)

CAGR

売上高

42.0

43.0

45.0

47.0

3.8%

営業利益

11.7

12.3

13.1

14.1

6.4%

営業利益率

28.1%

28.5%

29.0%

30.0%

-

*単位:億円。CAGRは21/3期から24/3期までの年平均成長率。同社資料をもとにインベストメントブリッジが計算。

 

 

*その他事業

 

21/3期

22/3期(予)

23/3期(計画)

24/3期(計画)

CAGR

売上高

22.0

22.0

23.0

25.0

4.4%

営業利益

4.6

4.4

4.9

5.6

6.8%

営業利益率

21.2%

20.0%

21.0%

22.0%

-

*単位:億円。CAGRは21/3期から24/3期までの年平均成長率。同社資料をもとにインベストメントブリッジが計算。

 

 

<参考2:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態、取締役、監査役の構成

組織形態

監査等委員会設置会社

取締役

8名、うち社外3名

監査役

-

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2021年7月9日

 

<基本的な考え方>
当社は、高品質で安価な価値ある製品を供給していくことを通じ、生活環境の向上と安定に貢献するとともに、企業として持続的な成長と発展を目指すものであります。そのため、的確かつ迅速な意思決定と業務執行を行い、株主を重視した透明性の高い健全な経営を行うことをコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方といたしております。

 

<実施しない主な原則とその理由>

原則

実施しない理由

【原則 5-1 株主との建設的な対話に関する方針】

当社におけるIRは経営企画部を中心としておりますが、決算短信の開示では経営管理部を中心として連携し、適宜対応しております。また、経営陣幹部が投資家説明会を実施するだけでなく、株主、投資家、アナリスト等との個別面談を実施したうえで、投資家等から寄せられた意見等を社内で共有し、開示を通じて当社グループの事業環境に関する理解を深めていただくよう努めてまいります。

 

 

<開示している主な原則>

原則

開示内容

<原則1-4 政策保有株式>

当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資する場合のみ保有していく方針です。なお、政策保有株式の議決権行使については、当該企業の価値向上につながるか、当社グループの企業価値を毀損させる可能性が無いかを総合的に判断し、対応しております。

【補充原則 4-11-2 取締役会の実効性確保のための前提条件】 

 

取締役候補者および取締役の重要な兼職の状況を、事業報告等の開示書類において毎年開示してまいります。

 

 

本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。

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