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(4290) 株式会社プレステージ・インターナショナル

プライム

ブリッジレポート:(4290)プレステージ・インターナショナル 2022年3月期決算

ブリッジレポートPDF

 

玉上 進一 社長

株式会社プレステージ・インターナショナル(4290)

 

 

企業情報

市場

東証プライム市場

業種

サービス業

代表者

玉上 進一

所在地

東京都千代田区麹町2-4-1

決算月

3月

HP

http://www.prestigein.com/

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

642円

127,611,692株

81,926百万円

13.4%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

9.50円

1.5%

35.26円

18.2倍

268.86円

2.4倍

*株価は5/31終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
*BPS、ROEは22年3月期実績。数値は四捨五入。
*DPS、EPSは23/3期の会社予想。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主帰属利益

EPS

DPS

2019年3月(実)

37,196

4,687

4,928

3,185

24.91

6.50

2020年3月(実)

42,377

4,959

5,364

3,193

24.95

7.00

2021年3月(実)

40,617

5,233

5,453

2,968

23.18

7.00

2022年3月(実)

46,744

6,842

7,151

4,357

34.02

8.50

2023年3月(予)

52,000

7,400

7,600

4,500

35.26

9.50

*予想は会社予想。単位:百万円、円。 2018年10月及び2019年10月、1株を2株に分割(EPS、DPSを遡及修正)。
* 2022年3月期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用。

 

 

(株)プレステージ・インターナショナルの2022年3月期決算概要などをお伝えします。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.中期経営計画
3.2022年3月期決算概要
4.2023年3月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

今回のポイント

  • 22年3月期の売上高は前期比15.1%増の467億44百万円。カスタマー事業が大幅に伸長した他、プロパティ事業で過去最高の業績なった。また、グローバル事業の回復をはじめ、主要セグメントで増収となった結果、グループ全体でも過去最高の売上を達成した。営業利益は同30.7%増の68億42百万円。基幹部門の業績確保、安定成長、グローバル事業のコロナ禍からの立ち直りに加えて、自治体からの需要に支えられたカスタマー事業の急伸による好調な売上と、DX推進による業務効率化実現の相乗効果によってグループ全体で過去最高の営業利益を達成した。

     

  • 23年3月期の会社計画は、前期比11.2%増収の売上高520億円、同8.2%増益の営業利益74億円。不透明な外部環境の中、新たに設立した「秋田BPOにかほキャンパス」に加え、東北・北陸を中心としたBPO拠点を活用し「価値創造」に取り組み、新規クライアント獲得、サービスメニューの追加、サービス提供地域の拡大を行うとともに地方と共栄するサステナブル経営を推進する。

    配当は、前期比1円/株増配の年間9.50円/株(中間4.5円/株、期末5.00円/株)を予定。予想配当性向は26.9%。

     

  • オートモーティブ事業では、自動車保険の領域のみならず他の損害保険の領域に対応した事故受付の拡大に加え、緊急通報サービスなど新たに始めたサービスの拡大が期待される。プロパティ事業では、大手エネルギー会社との協業による新規顧客開拓が本格化する他、個人向けサービスの強化も期待される。カスタマー事業の反動減を乗り越え、上乗せした中期経営計画の2年目の設定目標を達成すべく好調なスタートを切れるのか、今上期の業績動向が注目される。

     

1.会社概要

「エンドユーザー(消費者)の不便さや困ったことに耳を傾け、解決に導く」という経営理念の下、国内外でBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)事業を展開している。サービスの主なものは、自動車保険加入者にサービスを提供するロードアシスタンスサービス(電話対応から現場でのサービスまで)、海外旅行損害保険加入者向けの日本語緊急コンタクトセンターサービス、物件の管理会社等と契約しマンションの入居者に提供するホームアシストサービス(水漏れ、鍵開け、ハウスクリーニング等)、駐車場管理会社向けのパークアシストサービス等。いずれのサービスも馴染みはあるが、B2Bの事業形態をとっているため、言い換えると、サービス提供の際はクライアント企業(損害保険会社、自動車関連会社、不動産管理会社等)の社名を名乗って対応するため、“プレステージ・インターナショナル”という同社の社名を耳にする事は少ない。

 

(1)グループ経営理念とグループ事業方針

グループ経営理念
エンドユーザー(消費者)の不便さや困ったことに耳を傾け、解決に導く事業創造を行い、その発展に伴い社会の問題を解決し、貢献できる企業として成長する。

 

グループ事業方針
プレステージ・インターナショナルグループは、社会に必要とされ、クライアント企業から信頼され、エンドユーザーから感謝されるソリューションを提供できるグループを標榜し、社会貢献を常に念頭におきながらクライアント企業、株主、社員、地域と共に繁栄できるグローバルカンパニーを目指します。

 

(2)事業セグメントの概要

マーケット別のセグメントによってリテンション・メーカー戦略の進捗を示している。

 

セグメント名

事業内容

オートモーティブ

自動車関連サービス

ロードアシスト+カスタマーサポート(事故受付等)+自動車延長保証

プロパティ

不動産関連サービス、駐車場管理会社向けサービス

ホームアシスト+住宅設備延長保証、パークアシスト

グローバル

海外関連サービス

海外旅行保険/駐在員向け医療サポート+クレジットカードの発行

カスタマー

コンタクトセンター業務

カスタマーサポート+製品保証、派遣・その他(紹介)

金融保証

家賃保証、医療費保証等

IT

IT(システム開発等)

ソーシャル

社会貢献事業

派遣・その他(スポーツ、託児所、地方創生)

 

(3)沿革

玉上社長が、7年間にわたる海外生活で言葉や文化の違いにより不便な思いをした経験から、「海外でも日本にいるときのように高品質で心のこもったサービスを受ける事ができればいいのに・・・。」という思いが会社設立(1986年10月)の動機。その翌年にニューヨークへ進出し、トラブルに遭った日本人からの問い合わせに24時間日本語で対応するサービスを開始した。その後、アジア、ヨーロッパの主要都市にネットワークを広げると共にサービス内容を拡充。国内でのサービスも育成して業容を拡大した。
2001年7月にヘラクレス市場に上場し、2003年10月には、秋田県秋田市に緊急要請を24時間年中無休で受け付けるコンタクトセンターを開設(現「秋田BPOメインキャンパス」WEST棟約650席)。「長期的かつ安定した人材の確保によってはじめて顧客への安定したサービスの提供が可能になる」との考えから開設した同キャンパスは、その後、07年EAST棟(約550席)、12年サテライト棟(約300席)と規模を拡大。高品質のインフラに対するクライアントからの評価は高く、ショールームとしての役割に加え、秋田での新たな雇用創造の一翼も担っている。2012年12月の東証2部上場を経て、2013年12月に東証1部に指定変え。2022年4月に市場再編に伴い東証プライム市場へ移行した。

 

(4)強み

同社の強みは、安定したストックビジネス、高品質なサービスを支えるサービス拠点、そして、この結果としての高い収益性と経営効率を実現している事。

 

①安定したストックビジネス
クライアント企業である損害保険会社等の既存顧客向け付加価値サービス(保険特約)が中心のため、外部環境による収益の振れが比較的小さい。主たる業務委託契約フィーは、サービス対象者数×予想利用率によって算出され、サービス対象者やサービス対象者一人当たりの利用が増えると、翌期の委託契約フィーに反映される。特に自動車のトラブル対応は認知度の向上で導入企業や利用者が増加しており、継続的なサービス対象者数の増加と利用率の向上につながっている。自動車メーカーや販売会社がサービス収入の拡大に力を入れている事も追い風となっている。不動産関連サービスも同様に、フローの物件売り切りビジネスに依存していたマンションデベロッパー等がストックビジネスとして強化している事が追い風になっている。また、海外事業として手掛けているヘルスケア・プログラム(海外赴任での健康トラブル対応)は、成長著しい海外市場を目指す企業のグローバル展開が追い風になっている。

 

②高品質なサービスを支えるサービス拠点
高品質なサービスの提供を実現するために、国内でコンタクトセンターと現場部隊を展開すると共に、世界18ヶ国26拠点のグローバルネットワークを有する。

 

③国内6か所のBPO拠点
BPO拠点であるコンタクトセンターは、秋田BPOメインキャンパス(秋田県秋田市)、山形BPOパーク(山形県酒田市)、秋田BPOにかほキャンパス(秋田県にかほ市)、富山BPOタウン(富山県射水市)、秋田BPO横手キャンパス(秋田県横手市)、新潟BPO魚沼テラス(新潟県魚沼市)の6カ所。人材の安定化を念頭に地方都市に開設している。
このほか横浜、青森にグループ会社のコンタクトセンターを有している。

 

④全国主要都市において現場部隊を内製化
現場部隊については、(株)プレミアアシストが、ロードアシスト(自動車向け)、ホームアシスト(不動産向け)、及びパークアシスト(駐車場向け)を全国の主要都市に内製化した現場部隊を展開している(政令指定都市全てのカバーが目標)。
トラブル現場で顧客対応するスタッフは清潔感のあるユニフォームで統一された正社員であり、定期的にマナー講習等が実施され、サービス品質向上への取り組みには余念がない。同社グループ企業の正社員による現場対応への評価は高く、競争力の源泉となっている。

 

各海外拠点では、海外で病気・ケガをした際の医療機関案内医療費の査定、キャッシュレスで受診可能な病院ネットワークの開拓を行っている。

 

(同社Webサイトより)

2.中期経営計画

同社は、今期2022年3月期を初年度とする3か年の中期経営計画を策定し、2021年5月14日に発表した。

 

(1)概要

①次の成長の実現に向けて
オートモーティブやカスタマーにおけるフィールド業務であるロードアシスト、保証等、自社ナレッジの活用によるカスタマーサポート業務などの強みをいかし、大手損害保険会社や自動車メーカーなどの新規受注も増加し、安定した成長を続けてきた。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大は個人、企業の活動様式に大きな変革をもたらした。また、今後の通信、テクノロジーの革新は様々なサービスを創出するとともに、社会的課題も浮き彫りとなると想定している。こうした環境の中で、既存のサービスを延長するだけでは、その存在価値が薄れ、衰退に向かってしまう。
同社はITやDXを活用するナレッジプラットフォームを構築し業務工数の削減、見直し、更なる顧客ニーズへの対応など、同社ならではの価値提供により「価値創造企業」として更なる成長を目指していく。
具体的には以下のような目標を掲げている。
*引き続き10%以上の売上高成長
*26年度までにBPO総席数を6,000席超へ(前中期経営計画終了時4,500席)。24年度、26年度にそれぞれ500席規模拡大の投資を決定している。
*PREMIER Assistブランド拡充に向け、現場対応人数を前中期経営計画終了時の550名から880名へ拡大。

 

②長期ビジョンと中期経営計画
10年後の世界の課題を、アフターデジタル、高齢化社会、地域格差の拡大、環境問題などと捉えた上で、長期ビジョンとして『「価値創造企業」として社会的課題を解決するサービスを創出する』を掲げている。

 

中期事業計画2021-2024のビジョンは以下の通り。

1. PIでしか実現できないサービス領域の創造

人とITによる最高品質なオペレーションとフィールドサービスの提供

2.安定的・継続的な成長

地域拠点によるカスタマーサービスとフィールドにより、現場対応能力をITにより提供品質を高め、ナレッジを蓄積し新たなサービスとして再循環させる

3.地方都市での雇用の創造・維持

*山形のBPO拠点は500席から1000席の山形BPOパークへ(2021年3月開設済)

*にかほ300席から500席の秋田BPOにかほキャンパスへ(2022年4月開設済)

*一関500席新設

4. インクルーシブな職場環境の創出

女性活躍、女性管理職比率50%、障がい者雇用、スポーツ人財の活用

 

③PI-DXモデルの創造
成長実現にはDXの導入が重要な施策となる。
3段階での導入・活用を進める。

 

STEP1

コンタクトセンターで使用しているシステムの統一化を目指す

*簡略化

クライアントごとに異なっているシステムへの対応、教育

*BCP対応

システム共通化により、他拠点や他チームへのサポート体制構築

*PI独自システムで運営可能

更なるナレッジ構築と共有が可能

STEP2

共通システムによるPIナレッジ活用サービスを新たな分野へ提供可能

*システム共有

サービス規模、対象業種、企業に合わせたスポットサービス提供可能

*サブスクリプション

初期投資が要らず、導入コスト抑制。新しい契約モデルが提供可能

STEP3

ナレッジ共有による新たな顧客価値の提供を目指す

*PIらしいサービス価値の創出

*DX化する社会との連携強化

*価値創出

顧客視点でのビジネス開発

 

(2)セグメント別戦略

オートモーティブ
ロードアシストとカスタマーサポートのITによる更なる価値提供を目指す。
質+スピード+顧客価値(更なる満足)の追求のため、PAにおいては駆付け部隊の拠点拡充、保険においてはIT・DXによる教育システムの構築(ナレッジマネジメント)、メーカーにおいてはCASE対応のサービス構築に取り組む。
カスタマーサポートにおいては、事故受付を活用した新しいカスタマーサービスの創出や自動車以外の新たな損害保険マーケットに対するプラットフォームを通じたサービス提供などを検討している。
PREMIER Assistにおいては以下のような目標を立てている。

 

 

21/3期

24/3期(計画

プレミアアシスト-ロードアシスト当社直営

 

 

 体制

230名

300名

 出動数

120,000出動

200,000出動

FC

 

 

 体制

41拠点

75拠点

 出動数

30,000出動

120,000出動

 

プロパティ(ホーム)
BPOとITの組み合わせにより「住」サポートのスタンダードモデルを提供する。
「居住者ニーズ対応のビジネス創出」「不動産事業におけるタッチポイント(受託業務)の拡大」「居住者ニーズの更なる実現の為の協業」のために、ITナレッジの共有・活用やラストワンマイル改革のためのパートナー開拓を進める。
前中期経営計画終了時72万戸のサービス提供戸数を2024年3月期には85万戸まで拡大する。全国の供給分譲マンション戸数(約673万戸)に占めるシェアを10.5%から12.6%まで引き上げる。2022年2月には、大手エネルギー会社との協業領域を拡大し、水まわり修理のサービスを提供している。インフラ(エネルギー系)業界や不動産(分譲マンションや戸建て住宅、賃貸物件)業界において、横展開による事業拡大を目指す。
また24年3月期の手配数(ホームアシスト専有部修理件数)は30万件を目標としている。
PREMIER Assist(ホームアシスト)においては以下のような目標を立てている。

 

 

21/3期

24/3期(計画)

体制

110名

230名

出動数

50,000出動

150,000出動

 

また、ペット産業における保険マーケットは年平均2桁で成長しており、動物の医療発展やペットの家族化により今後も需要が高まると見ている。そこで、ペットが病気になった際の相談・往診・搬送のアシスタンスサービス等、これまで培ったノウハウを活用しペット産業へ進出する。

 

グローバル
HCP(ヘルスケアプログラム)を軸に拠点インフラを強化する。
具体的には、現地駐在員や在留邦人へのフィールドワークを展開し、未病&予防、言語や慣習・文化等、診療障壁の不安を解消するとともに、きめ細やかにニーズを汲み上げサービスメニューを拡充する。また、PIナレッジを共通プラットフォームとして提供することで、クライアント企業の本社人事・現地法人・会員の間をシームレスにサポートする。
コロナ回復後を見据え、海外旅行サービスと同じインフラで高い存在価値を展開する。
HCP提供企業会員数の目標は以下の通り。

 

 

21/3期

24/3期(計画

HCP会員数

30,000名

国内本社営業マーケット 40,000名

海外現地法人マーケット 20,000名

 

現地駐在員、在留邦人へフィールドワークの展開で20,000人を獲得する。海外在留邦人135万人のうち永住者を含まない民間企業関係の長期滞留者46万人に「安心・安全」を提供する。

 

カスタマー
同社サービス利用の入口としての重要な機能であるため、高品質なサービス開発を継続する。
具体的には、以下3点に注力する。

 

◎高付加価値な職場環境
責任感をもって仕事をする環境としてのインフラを整備するため、PI独自の社員教育をクライアントとwin-winの関係で提供し、低離職率を実現する。
◎BCP対応の強化
セキュアな環境で安定したオペレーションを継続するために、システムを共通化するとともに、他チームや他拠点も含めたサポート体制を構築する。
◎共通システムPIナレッジ活用サービスの提供
システム共有によるサービスに応じた高品質なスポットサービスを提供する。

 

金融保証
既存クライアントの付加率向上と新規クライアント獲得による「ストックの積み上げ」、医療費保障、介護保障、養育費保障など「社会的意義に繋がる戦略の拡充」、消費者の安心・安全を広めるための「保証スキームで社会インフラを提供」という3つの取り組みにより持続的成長を目指す。

 

IT
「人」でしかできないサービスの価値向上を目指す。
ナレッジのビジネスへの活用プラットフォームの実現、ITによる顧客ニーズに合わせたサービスの提供やアプリケーションとの連携等、カスタマーエクスペリエンスの価値創造に取り組む。また、同社のITサービスでは、サービス規模に応じたスポットサービス提供が可能で、対象業種や企業に合わせた提供も可能である。また初期投資が要らず、導入コストも抑えられるほかサブスクリプション等新しい契約モデルも提供化可能な点が特徴である。24年3月期に完成予定の「一関BPO(仮称)」をIT戦略の拠点として新たなサービスの開発・創造に取り組んでいく。

 

ソーシャル
アランマーレでは、バスケットボール、バレーボール、ハンドボールそれぞれ全てのチームがトップリーグに参戦している。
選手による食育授業の活動や障がい児向けのハンドボール教室などを実施している。企業主導型の事業所内保育施設「オランジェリー」では、地域との連携を強化しローカルニーズへ対応するために地域の保育園として開放するなど地域貢献を図り保育サービスの拡大を図っている。また、学童が休みの期間に社内学童を開設し、誰もが無理なく働きたい職場環境の実現を目指している。この他、地方創生ファンド「PI Re-Turn Fund」が、社会貢献事業へのサービス提供を目指す地方活性化事業を展開している。

 

(3)地方創生、ESG

BPO拠点を5県・8拠点に拡大し、6,000席への増席を計画している。同社では、雇用の創造・維持を通じた地域の成長と自社の成長は共鳴すると考えており、地域で獲得した利益を地域に再投資する「地域還元モデル」を構築している。
ESGにおいては、「S:ソーシャル」分野を中心に「地域還元モデル」「女性活躍推進」「健康経営」「スポーツ、保育園」「地方創生事業」をより深める。また、職場環境の整備や経営ビジョンの共有化、ガバナンスの強化等の取組についても適切に情報開示を進め、マーケットとの健全な会話を継続する。
2022年5月には、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)提言主旨への賛同を表明した。また、2050年までにCO2排出量実質ゼロを達成すべく、2030年CO2排出量50%削減を目標に掲げ、省エネ活動の推進や社用車のEV車等への切り替え等、使用電力の再生可能エネルギー比率を高めていく取り組みを強化する。

 

 

(4)財務目標と業績推移

各戦略を有機的に結合させ、「PIでしかできない事業領域」を立体的に拡充することにより、2024年3月期連結ベースでの財務目標を以下のように設定した。

 

 

21/3期

22/3期 中計

22/3 実績

23/3期初予想

23/3期 中計

24/3期 中計

売上高

40,617

45,000

46,744

52,000

53,000

60,000

営業利益

5,233

6,000

6,842

7,400

7,000

8,000

ROA

.6.6%

-

8.6%

-

-

10%

ROE

10.0%

-

13.4%

-

-

13%

総還元性向

30.2%

-

34.6%

-

-

30%以上

*単位:百万円

 

<中期経営計画財務目標の進捗状況>
◆中期経営計画の初年度である22/3期は、設定目標を達成し過去最高売上高と最高利益となった。
◆中期経営計画2年目となる23/3月期は、ポストコロナ社会へ変化していく経営環境に順応し、引き続き新たな価値創造に取り組み、地方拠点を軸にサステナブルな事業展開を実施していく方針。新型コロナウイルス感染症拡大による影響、急激な円安、ロシアによるウクライナ侵攻に起因する不安定な世界情勢など厳しい経営環境が予測されるものの、売上高520億円、営業利益は中期経営計画から4億円上乗せした74億円を目指す。

 

3.2022年3月期決算概要

(1)連結業績

 

21/3期

構成比

22/3期

構成比

前期比

売上高

40,617

100.0%

46,744

100.0%

+15.1%

売上総利益

9,195

22.6%

11,303

24.2%

+22.9%

販管費

3,962

9.8%

4,461

9.5%

+12.6%

営業利益

5,233

12.9%

6,842

14.6%

+30.7%

経常利益

5,453

13.4%

7,151

15.3%

+31.2%

親会社株主に帰属する

当期純利益

2,968

7.3%

4,357

9.3%

+46.8%

*単位:百万円
*数値には(株)インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)

 

前期比15.1%増収、同30.7%営業増益
売上高は前期比15.1%増の467億44百万円。カスタマー事業が大幅に伸長した他、プロパティ事業で過去最高の業績なった。また、グローバル事業の回復をはじめ、主要セグメントで増収となった結果、グループ全体でも過去最高売上を達成した。
営業利益は同30.7%増の68億42百万円。基幹部門の業績確保、安定成長、グローバル事業のコロナ禍からの立ち直りに加えて、自治体からの需要に支えられたカスタマー事業の急伸による好調な売上と、DX推進による業務効率化実現の相乗効果によってグループ全体で過去最高の営業利益を達成した。売上総利益率は前期比1.6ポイント上昇の24.2%、売上高対販管費比率は同0.3ポイント低下した。その結果、売上高営業利益率は14.6%と前期比1.7ポイントの上昇となった。その他、営業外収益で計上した有価証券利息と持分法による投資利益が前期比で増加したことや、特別損失で計上した不正請求加算金が減少したことなどにより、経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益は営業利益の増益率を上回った。
なお、2022年3月期首より「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号)等を適用。収益認識会計基準等の適用を行う前と比べて、今連結会計年度の売上高は31,887千円減少し、売上原価は3,656千円減少し、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益はそれぞれ28,231千円減少している。

 

(2)セグメント別動向

 

21/3期

構成比・利益率

22/3期

構成比・利益率

前期比

オートモーティブ事業

19,810

48.8%

20,878

44.7%

+5.4%

プロパティ事業

5,375

13.2%

5,982

12.8%

+11.3%

グローバル事業

4,593

11.3%

5,247

11.2%

+14.2%

カスタマー事業

5,211

12.8%

7,966

17.0%

+52.9%

金融保証事業

4,597

11.3%

5,350

11.4%

+16.4%

IT事業

554

1.4%

794

1.7%

+43.3%

ソーシャル事業

475

1.2%

524

1.1%

+10.1%

連結売上高

40,617

100.0%

46,744

100.0%

+15.1%

オートモーティブ事業

2,909

14.7%

2,557

12.2%

-12.1%

プロパティ事業

507

9.4%

557

9.3%

+9.8%

グローバル事業

235

5.1%

475

9.1%

+101.6%

カスタマー事業

713

13.7%

2,057

25.8%

+188.6%

金融保証事業

1,124

24.5%

1,221

22.8%

+8.6%

IT事業

126

22.7%

278

35.0%

+120.6%

ソーシャル事業

-379

-

-307

-

-

連結営業利益

5,233

12.9%

6,842

14.6%

+30.7%

*単位:百万円

 

オートモーティブ事業(22/3期の売上高構成比44.7%)
前期比5.4%増収、同12.1%減益。
行動自粛の緩和が進み、下期ではロードサービス手配件数が前年対比6%増にまで回復。同社グループ内対応シェアも拡大した。また、新規事故受付サービス、メーカー系ロードサービスにて受付件数が堅調に拡大したことに加え、大手自動車用品販売企業向けカスタマーサービスが拡大し、売上高を押し上げ増収となった。一方、東日本地区を中心に、記録的な降雪量による仕入単価の増加、燃料費の高騰などが重なり減益となった。また、営業利益率は、前期比2.5ポイント低下の12.2%となった。
なお、会計基準の変更の影響が、売上高、営業利益ともに-36百万円あった。その他、22/3期のロードアシストの総手配件数は前期比3.4%増の803,961件で、REMIER Assist 直営のシェアは16.5%(前期比+1.2ポイント)、直営とFC合計のシェアは22.5%(同+3.4ポイント)となった。

 

PREMIER Assist ロードアシスト

20/3期

(実績)

21/3

(実績)

22/3期

(実績)

23/3期

(会社計画)

PREMIER Assist 直営拠点数

29

31

31

32

PREMIER Assist フランチャイズ加盟社数

30

42

63

85

PREMIER Assist 直営拠点人員数

199

217

235

258

PREMIER Assist 直営保有車両数

190

202

210

220

レッカー車

38

42

51

59

   うちEV給電可能なレッカー車

0

1

2

52

 積載車

68

72

72

72

 サービスカー

73

77

78

81

 特車*バイク専用車両

2

2

2

2

 バイク

9

9

7

6

*同社決算説明資料をもとに(株)インベストメントブリッジが作成

 

プロパティ事業(22/3期の売上高構成比12.8%)
前期比11.3%増収、同9.8%増益。
ホームアシストでは、主要クライアントにてマンション販売が好調に推移したこと、マンション共用部へのサービス提供開始などにより増収となった。パークアシストでも、管理駐車場の対応地域拡大、カーシェア向け駐車場管理業務の拡大などによって増収となった。手配システムの改善により、出動手配業務の効率化が進み業務の最適化が進んだことに加え、売上拡大により増益となった。営業利益率は、前期比0.1ポイント低下の9.3%となった。なお、会計基準の変更の影響はなかった。その他、22/3期のホームアシストの総手配件数は前期比14.5%増の155,281件で、パークアシストの総手配件数は同12.9%増の291,003件となった。

 

PREMIER Assist

ホームアシストマテリアル

20/3期

(実績)

21/3

(実績)

22/3期

(実績)

23/3期

(会社計画)

拠点数

14

13

14

14

人員数

104

110

129

166

手配件数(千件)

114

135

155

-

PREMIER Assistシェア

41.0%

37.8%

35.9%

-

PREMIER Assist

パークアシストマテリアル

20/3期

(実績)

21/3

(実績)

22/3期

(実績)

23/3期

(会社計画)

拠点数

11

11

11

12

人員数

201

230

247

266

手配件数(千件)

234

257

291

-

PREMIER Assistシェア

83.5%

82.4%

78.0%

-

*同社決算説明資料をもとに(株)インベストメントブリッジが作成

 

グローバル事業(22/3期の売上高構成比11.2%)
前期比14.2%増収、同101.6%増益。
新型コロナウイルス感染症拡大の影響は依然残るものの、海外旅行保険関連で取扱件数が増加した他、ヘルスケアプログラム、メディカルサポートプログラムの会員数増の増加が寄与し増収となった。また、米国クレジットカードビジネスは利用額が堅調に拡大、コロナ前の水準には回復していないものの前期比22%強増加し増収幅を押し上げた。新型コロナウイルス感染症拡大前の利益率水準には届かない状況ではあるものの、増収効果と国内外業務のオペレーション効率改善によって大幅な増益となった。営業利益率は、前期比4.0ポイント上昇の9.1%となった。なお、会計基準の変更の影響はなかった。

 

カスタマー事業(22/3期の売上高構成比17.0%)
前期比52.9%増収、同188.6%増益。
自治体から受託しているワクチン接種センター業務の継続に加え、インターネット関連企業を中心とした既存クライアントからの受託業務の拡大が続いている他、新規業務の獲得も堅調に進み大幅な増収となった。また、好調な売上高に加え、新型コロナウイルス感染症拡大の影響によって余剰となった他事業の要員を活用し、受託業務の内製化率を高めたことも寄与し、大幅な増益となった。営業利益率は、前期比12.1ポイント上昇の25.8%となった。なお、会計基準の変更の影響は、売上高、営業利益ともに百万円に届かないほどの軽微であった。

 

金融保証事業(22/3期の売上高構成比11.4%)
前期比16.4%増収、同8.6%増益。
グループ会社の株式会社イントラストが運営する家賃保証事業が好調に拡大し、増収となった。また、家賃保証事業の成長に伴い立替金の増加が進んだことにより、貸倒コストが増加したものの、増収効果により増益を確保した。営業利益率は、前期比1.7ポイント低下の22.8%となった。なお、会計基準の変更の影響が、売上高で+3百万円、営業利益で+6百万円あった。

 

IT事業(22/3期の売上高構成比1.7%)
前期比43.3%増収、同120.6%増益。
グループ会社のタイム・コマース株式会社が運営するサプライチェーンマネジメントシステム関連のプロジェクトが順調に推移しており増収増益となった。引き続きプロジェクト受注も堅調に推移している。営業利益率は、前期比12.3ポイント上昇の35.0%となった。なお、会計基準の変更の影響はなかった。

 

ソーシャル事業(22/3期の売上高構成比1.1%)
前期比10.1%増収、同72百万円の営業損失額縮小。
年間を通じて企業スポーツチーム運営の体制整備と効率化に取り組んだことに加え、体制の最適化を進めた効果により損失額が減少した。なお、会計基準の変更の影響はなかった。

 

(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)

◎財政状態

 

21年3月

22年3月

 

21年3月

22年3月

現預金

16,310

18,237

仕入債務

1,042

1,085

売上債権

4,027

4,730

短期借入金

282

895

立替金

4,323

5,410

流動負債

11,458

14,571

たな卸資産

214

246

長期借入金

283

477

流動資産

27,275

31,202

資産除去債務

1,659

1,844

建物及び構築物

9,777

11,488

固定負債

2,408

2,890

有形固定資産

11,234

13,227

負債

13,866

17,462

無形固定資産

1,439

1,811

純資産

32,888

36,566

投資その他

6,806

7,787

負債・純資産合計

46,755

54,028

固定資産

19,480

22,825

有利子負債合計

566

1,372

*単位:百万円
*有利子負債=借入金+リース債務

 

22/3月末の総資産は前期末比72億72百万増加の540億28百万円。資産サイドでは、現預金、売上債権、立替金、建物及び構築物、投資有価証券等が、負債・純資産サイドでは短期借入金、未払法人税等、資産除去債務、利益剰余金、為替換算調整勘定等が主な増加要因となった。総資産の約58%を流動資産が占める等、資産の流動性が高い。自己資本比率も63.5%と、高水準を維持している。

 

◎キャッシュ・フロー

 

21/3期

22/3期

前期比

営業キャッシュ・フロー

4,630

6,610

+1,979

+42.7%

投資キャッシュ・フロー

-4,137

-4,345

-208

-

フリー・キャッシュ・フロー

493

2,264

+1,770

+358.7%

財務キャッシュ・フロー

-1,356

-763

+592

-

現金及び現金同等物の期末残高

16,291

18,218

+1,926

+11.8%

*単位:百万円

 

CFの面から見ると、税金等調整前当期純利益、減価償却費、契約負債、未払消費税等の増加などにより営業CFのプラス幅が拡大した。一方、有形及び無形固定資産の取得による支出の増加などにより投資CFのマイナス幅が拡大したものの、フリーCFのプラス幅は拡大した。また、自己株式の取得による支出があったものの、短期借入金と長期借入金の増加などにより財務CFのマイナス幅は縮小した。以上により、期末のキャッシュ・ポジションは前期比11.8%増加した。

 

(4)サステナビリティ

◎TCFD提言への賛同
近年の世界的な気候変動や自然災害による被害の深刻化を踏まえ、気候変動が同社グループに与える影響を的確に把握し、気候変動に関する対応を優先事項の一つとして捉え、CO2排出削減を含む様々な環境対応策を積極的に推進することとした。今後はTCFDの枠組みに沿って、気候変動が同社グループの事業に影響を及ぼすリスク・機会を分析し、経営戦略に反映するとともに、提言に基づいた情報開示に取り組んでいく方針である。また、同社グループは、2050年までにCO2排出量実質ゼロを達成すべく、2030年CO2排出量50%削減を目標に掲げ、その進捗を適時・適切に開示を行う。省エネ活動の推進、使用量の効率化や削減、省エネルギー設備の積極的な導入、社用車のEV車等への切り替えなど使用電力の再生可能エネルギー比率を高めていく取り組みを強化する。また2024年に開設予定の「岩手BPOセンター(仮称)」を再生エネルギー100%利用のモデル施設と位置付け、その後の施設建設、施設改築の基準とする。

 

基本方針

ガバナンス

環境・社会課題の解決に向けた取り組みについて議論する機関としてサステナビリティ委員会を設置し、適宜取締役会に上程、報告を行う。

戦略

環境負荷の低減を図り、CO2排出量の削減に努めるべく、シナリオ分析に取り組む。

 

リスク管理

同社グループは、気候変動の緩和・適応に向けた活動に取り組んでいる。自然災害に対しては、リスクマネジメント計画・事業継続計画の策定と実行によりリスク低減に努める。

指標

CO2排出量削減目標については、今後の社会動向を勘案し、中長期目標を策定の上、2050年までにCO2排出量実質ゼロを目指す。

 

◎健康経営の取り組み
同社は、“心もからだも健やかな状態で仕事ができるからこそ、より良いサービスの提供につながり、エンドユーザーのお困りごとを解決に導くことができる。” この考えに基づき、「プレステージ・インターナショナルグループ健康経営宣言2019」のもと、健康経営プロジェクトを発足し、全従業員が明るく健やかに働くことができるよう職場における健康づくりを推進している。
代表取締役のもと健康経営担当取締役を配置し、人事管理部門・経営統括部門を事務局として、健康経営の取り組み強化に努めている他、女性活躍推進担当の取締役も参画することで、女性の健康課題へのアプローチや経営層との円滑な連携を図り、同社の経営課題解決に向けた取り組みを推進している。

 

2023年度までの健康経営目標基本方針

貧血の有所見者率10.4%以下を目指す (2020年度…14.2%)

BMI普通体重維持者率65%以上を目指す (2020年度…60.1%)

 

◎女性活躍推進の取り組み
当社は、若年層や女性が夢を持って働ける雇用環境を創造し、地域社会に貢献することを重要な基本戦略と位置付けている。2018年度より女性活躍推進プロジェクト(Woman Excite Project “WEPRO”) を発足し、女性管理者比率50%の達成を目標に掲げている。人事制度や人財育成方法の見直し等を通し、柔軟な働き方、多様な働き方等を推進している。
主な取組みや制度は、企業内保育園「オランジェリー」の設置、女子スポーツチーム「アランマーレ」の設立(女子スポーツ選手が働きながらスポーツを続けられる環境づくりへの取り組み)、時間単位有給休暇制度(2019年6月~)、ジョブリターン制度(2019年12月~)、新生活サポート制度(2020年5月~)、Director制度(2021年2月~)などが挙げられる。
また、WEPROでは、女性に限らず多様な人財が活躍できるよう、ダイバーシティ推進へと取り組みの範囲を広げており、その一環として、4月に「同性パートナーシップ取扱規程」を導入した。更に、男性従業員育児休業取得率年平均値20%以上(2022年度~2023年度)を目指すとともに、同社社役員による女性管理職向け研修等も引き続き実施している。

 

女性活躍推進のマテリアル

女性従業員比率

2021年度

73.8%

2020年度

73.7%

管理者における女性比率

2021年度

34.8%

2020年度

31.4%

女性育休取得率

2021年度

97.3%

2020年度

87.7%

男性育休取得率

2021年度

18.2%

2020年度

25.0%

女性育休復帰率

2021年度

94.9%

2020年度

91.8%

男性育休復帰率

2021年度

100.0%

2020年度

100.0%

*対象は:プレステージ・インターナショナルの従業員
*同社決算説明資料をもとに(株)インベストメントブリッジが作成

 

4.2023年3月期業績予想

(1)連結業績

 

22/3期

構成比

23/3期 予想

構成比

前期比

売上高

46,744

100.0%

52,000

100.0%

+11.2%

営業利益

6,842

14.6%

7,400

14.2%

+8.2%

経常利益

7,151

15.3%

7,600

14.6%

+6.3%

親会社株主に帰属する当期純利益

4,357

9.3%

4,500

8.7%

+3.3%

 

前期比11.2%増収、同8.2%増益の予想
23/3期の会社計画は、売上高が前期比11.2%増の520億円、営業利益が同8.2%増の74億円の予想。
上期は新型コロナウイルス感染症拡大に伴い経営環境に影響を及ぼす可能性が残る。また、ロシアによるウクライナ侵攻に起因する世界情勢の混乱、急激な円安、インフレの加速など経営環境へ悪影響を与えかねない事象も存在している。こうした状況下においても、同社グループでは、環境の変化に機敏に対応し、社会環境の変化をビジネスチャンスに変えて取り組んでいく。新たに設立した「秋田BPOにかほキャンパス」に加え、東北・北陸を中心としたBPO拠点を活用し「価値創造」に取り組み、新規クライアント獲得、サービスメニューの追加、サービス提供地域の拡大を行うとともに地方と共栄するサステナブル経営を実現する。更に、福利厚生の充実、賃金の改定、教育研修の充実を図り、更なる従業員のエンゲージメント向上に取り組む方針である。売上高営業利益率は、前期比0.4ポイント低下の14.2%の予定。
また配当は、前期比1円/株増配の年間9.50円/株(中間4.5円/株、期末5.00円/株)を予定。予想配当性向は26.9%となる見込みである。

 

(2)セグメント別見通しと主な戦略

 

22/3期実績

構成比・利益率

23/3期会社計画

構成比・利益率

前期比

オートモーティブ事業

20,878

44.7%

23,000

44.2%

+10.2%

プロパティ事業

5,982

12.8%

7,410

14.3%

+23.9%

グローバル事業

5,247

11.2%

6,200

11.9%

+18.2%

カスタマー事業

7,966

17.0%

7,400

14.2%

-7.1%

金融保証事業

5,350

11.4%

6,600

12.7%

+23.4%

IT事業

794

1.7%

720

1.4%

-9.3%

ソーシャル事業

524

1.1%

670

1.3%

+27.9%

連結売上高

46,744

100.0%

52,000

100.0%

+11.2%

オートモーティブ事業

2,557

12.2%

3,220

14.0%

+25.9%

プロパティ事業

557

9.3%

880

11.9%

+58.0%

グローバル事業

475

9.1%

530

8.5%

+11.6%

カスタマー事業

2,057

25.8%

1,220

16.5%

-40.7%

金融保証事業

1,221

22.8%

1,510

22.9%

+23.7%

IT事業

278

35.0%

330

45.8%

+18.7%

ソーシャル事業

-307

-

-290

-

-

連結営業利益

6,842

14.6%

7,400

14.2%

+8.2%

* 単位:百万円

 

オートモーティブ事業
会社計画は、前期比10.2%増収、同25.9%増益。
既存クライアントが伸長する。事故受付、システム開発、サブスク方式でのシステム提供を拡大する。また、EV関連サービスで新規顧客獲得を推進する。営業利益率は、前期比1.8ポイントの上昇を予定。
オートモーティブ事業の既存サービスにおいては、ロードサービス未獲得マーケットが83%(2021年11月時点)、ロードアシスト受託企業のうち事故受付未獲得マーケットが100万件/140万件(2021年11月時点)と開拓余地が大きい。ワンストップで幅広いサービス提供が可能な強みを生かし既存サービスの進化を図る。具体的には、新事故受付モデル(事故受付+ロードサービス=+αの顧客体験)、新台車手配モデル(レッカー+台車配送=+αの顧客体験)、ロードアシストネットワーク拡大、富山トレーニングフィールドでの人財育成、自動車メーカーとの連携によるコネクテッドや緊急 通報への対応などを強化する。
また、未来に向けたサービス開発においては、新車販売の電動車化、自動運転、シェアリングの普及などに加え、技術の発達による事故やコンピューター的なトラブル増加への対応が必要となる。こうした中、未来のモビリティ社会で起きる新たな「お困りごと」も解決できるよう新しいサービスの開発に注力する。具体的には、富山トレーニングフィールドでの人財育成(既存のト レーニングに加え新技術に対応できるスキル等)、給電車両・充電ステーションを可視化する管理可能なシステムの開発、現場対応車両へ給電装置の設置、コネクテッドの進化を後押し、コネクテッドの延長サービスとして「自動運転見守りサービス」などへの対応を強化する。

 

プロパティ事業
会社計画は、前期比23.9%増収、同58.0%増益。
大大手エネルギー会社との協業を拡大する。個人向けサービスの拡大を図る。また、カーシェア関連の拡大と既存の駐車場事業の回復を見込む。営業利益率は、前期比2.6ポイントの上昇を予定。
同社では、首都圏に大手エネルギー会社との協業により開拓できる市場が約230億円あると予想している。また、駆けつけサービスの導入実績のあるクライアント企業が管理する分譲マンションが約238万戸あり、その内50万戸程度で個人向けサービスの提供が可能と考えている。

 

グローバル事業
会社計画は、前期比18.2%増収、同11.6%増益。
コロナの影響が一定程度は残るものの、ヘルスケアプログラムなどの利用者が拡大する。また、米国のクレジットカード事業が成長する見込み。営業利益率は、前期比0.6ポイントの低下を予定。
コロナ禍で、海外進出企業は、現地での医療情報の収集、駐在員とその家族の健康管理、医療サポートや福利厚生の一元管理、管理コスト削減などの課題への対応が必要であることが明らかとなった。今後同社は、海外進出企業・海外駐在員向けマーケットに注力しプラットフォーム事業への転換を図る。具体的には、カバー領域を赴任前から帰任後まで拡大しトータルサポートを展開する。また、海外進出企業の現地法人向け営業機能を拡充し現地法人の駐在員が個人単位で加入できるMedical Support Program (MSP) を展開する(HCPは、日本国内における海外進出企業との包括契約で海外駐在員を会員としたサービス)。更に、18カ国26拠点へネットワークを拡充し、うち10カ国約50医療機関にジャパニーズヘルプデスク(JHD)を設置・運営する。
また、同社は「海外渡航者向け新型コロナウイルス検査証明書発行サポート」サービスを開始した。海外渡航先におけるPCR検査が可能な医療機関の紹介、予約、外務省指定の検査証明書フォーマットの提供、医療機関へ同行する通訳者の手配、費用精算をワンストップで代行するサービスである。全ての日本人海外渡航者(駐在員・出張者およびその帯同家族、海外留学生、旅行者等)を対象としている。更に、日本入出国に限らず、海外諸外国間の出入国時(第三国への移動)サポートも開始を検討している。

 

 

*同社決算説明資料より

 

カスタマー事業
会社計画は、前期比7.1%減収、同40.7%減益。
自治体関連受託事業収束による減収減益を既存クライアントの売上伸長でカバーする。また、新規獲得も堅調で減収額が削減される見込み。営業利益率は、前期比9.3ポイントの低下を予定。

 

金融保証事業
会社計画は、前期比23.4%増収、同23.7%増益。
グループ会社の株式会社イントラストの業績が伸長する。家賃保証事業に加え医療費用保証事業の拡大に向け体制整備を実施する。営業利益率は、前期比0.1ポイントの上昇を予定。

 

IT事業
会社計画は、前期比9.3%減収、同18.7%増益。
前期に比べ新規開発受託が減少する見込み。受託プロジェクト単位で効率化を進め増益を確保する。営業利益率は、前期比10.8ポイントの上昇を予定。

 

ソーシャル事業
会社計画は、前期比27.9%増収、同17百万円の営業損失の改善。
スポーツ事業にてスポンサーの獲得とホームゲームの強化を図る。 コロナ収束に伴い地方創生事業の黒字化を目指す。

 

(3)設備投資と減価償却

 

22/3期 実績

23/3期 会社計画

増減

前期比

投資金額

4,180

3,300

-880

-21.0%

減価償却費

1,524

1,600

+76

+5.0%

22/3期 実績

23/3期 会社計画

秋田BPOにかほキャンパス

2,173

BPOセンター設備メンテナンス

540

現場車両

407

現場車両(EV対応含む)

260

システム投資

231

システム投資

1,400

*単位:百万円

(4)BPO拠点開設

◎新拠点「秋田BPOにかほキャンパス」
2014年8月に開設した秋田BPOメインキャンパスにかほブランチは、雇用の増加に応じて市内3カ所で事業が行われていたが新社屋の秋田BPOにかほキャンパスに統合された。総敷地面積26,685.37平方メートル、総席数500席、投資額約20億円の規模で2022年4月に開設となった。

 

◎2026年「秋田BPO潟上キャンパス(仮称)」開設
2022年4月27日、秋田県庁において「秋田BPO潟上キャンパス(仮称)」の開設にあたり立地協定締結式が行われた。「地域の未来に豊かさを」をコンセプトに掲げ、女性や若者が地元で輝くための環境を整備し、より魅力的なエリアとして展開していく予定であり、同社グループ全体の事業拡大とともに、開設へ向け新規採用を実施し、更なる雇用創出と地域の活性化への貢献を目指す。
操業開始は、2026年4月の予定で、総操業開始時の従業員数240名(将来計画800名)、投資額約30億円、敷地面積約8.8ヘクタール、延床面積約8,000平方メートルの規模となる。

 

◎富山県射水市と「包括的連携に関する協定」締結
2022年4月に富山県射水市と「包括的連携に関する協定」を締結した。本協定は、同社が恒常的に取り組んでいる女性活躍の推進や子育て支援、地域雇用の創出等の分野において連携し、地域の課題解決を図ることを目的としている。
携協定事項は、女性活躍推進に関すること、子育て支援に関すること、移住・定住支援に関すること、就職支援に関すること、事業者支援に関すること、SDGs推進に関すること、DX推進に関すること、防災・災害対策に関すること、その他本協定の目的を達成するために必要な事項に関することとなっている。

5.今後の注目点

同社の22/3期決算は、前期比15.1%増収、同30.7%の増益の好決算となった。コロナ禍と地政学リスクが高まるなど不透明な外部環境の中で、全ての事業において売上高を増加させ、過去最高の売上高と各段階利益を更新した点は大いに評価すべきであろう。改めて、同社の不況抵抗力と強さと事業ポートフォリオのバランスの良さを確認できた前期決算となった。こうした中新たにスタートした23/3期決算においても、同社は前期比11.2%増収、8.2%営業増益を計画している。カスタマー事業において、前期の好調を牽引した自治体より受託したワクチン接種センター業務の反動減を、他の事業の売上高の増加でカバーする見込みである。オートモーティブ事業では、自動車保険の領域のみならず他の損害保険の領域に対応した事故受付の拡大に加え、緊急通報サービスなど新たに始めたサービスの拡大が期待される。更に、各種のEV関連サービスの拡充が、同社の競争優位性の向上と新規顧客の獲得に結び付くものと期待される。また、プロパティ事業では、大手エネルギー会社との協業による新規顧客開拓が本格化する他、個人向けサービスの強化も期待される。中期経営計画の初年度は、売上高と営業利益の双方で設定した目標をクリアした。カスタマー事業の反動減を乗り越え、上乗せした中期経営計画の2年目の設定目標を達成すべく好調なスタートが切れるのか、今上期の業績動向が注目される。
加えて、同社は今期に14億円のシステム投資を実施する。給電車両・充電ステーションを可視化し管理を可能とするためのEV関連サービス分野におけるシステム開発に加え、DXを用いて様々なサービスを効率化するためのシステム投資は避けて通れない。今期の大規模なシステム投資が今後どの様な成果をもたらすのか注目される。
更に、中長期的な視点ではあるものの世界規模でのESG関連投資の拡大の流れにも注目しておきたい。同社は従来から健康経営や女性活躍推進などサステナビリティに積極的であったが、今年の5月にはTCFD提言にも賛同を表明した。今後ESGファンドからの資金流入が増加するのか確認したい。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態及び取締役、監査役の構成

組織形態

監査役設置会社

取締役

5名、うち社外2名

監査役

4名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2022年4月1日)
基本的な考え方
当社におけるコーポレート・ガバナンスとは、エンドユーザー、クライアント企業、株主、従業員、地域等の各ステークホルダーとの関係における企業経営の基本的な枠組みのあり方と理解しております。
コーポレート・ガバナンスの充実・強化は株主利益および企業価値向上のための責務と考えており、以下の方針を定めています。
1.株主の権利を尊重し、平等性を確保する。
2.各ステークホルダーとの適切な協働を図る。
3.会社情報を適切に開示し、透明性の確保を図る。
4.公正・透明で迅速果断な判断を可能にする取締役会等の体制の構築に取り組む。
5.株主との適切な対話を行う。

 

<実施しない主な原則とその理由>

原則

実施しない理由

【補充原則1-2-4(株主総会における権利行使にかかる環境整備)】

当社は、議決権電子行使プラットフォームに参加し、電子行使を可能とする環境を整えています。一方、招集通知の英訳は行っていません。四半期毎の決算説明資料については、日本語版と英語版を作成し、日本語版と英語版の当社ウェブサイトに掲載しています。また、2022年3月期第2四半期決算短信より決算短信の英文開示を始めました。今後、招集通知の英訳の検討も進め、英文開示のさらなる充実に努めます。

 

<開示している主な原則>

原則

開示内容

【補充原則4-11-3(取締役会全体の実効性について)】

当社では、グループ管理統括本部内の取締役会事務局が、全取締役及び全監査役を対象に「取締役会の実効性評価に関するアンケート」を実施し、結果を取りまとめて取締役会において分析・評価を行っています。

2021年5月に実施したアンケートの結果、取締役会の実効性について、適切であると評価しました。内容としては、重点的に審議すべき議題を明示する等の工夫を行うことによる議論の活性化、メンバー構成が多様化したことによる取締役会の活性化等について一定の評価を得られたと認識しています。他方、取締役会の人数構成、議案の更なる絞り込みや時間配分の改善等、今後の課題及び具体的な提案については取締役会で共有し、優先度の高いものから対応を検討して取締役会の実効性をさらに高め、審議の充実化を図る方針です。また評価手法についても改善を進めてまいります。

【補原則5-1(株主との建設的な対話に関する方針)】

当社では、グループ管理統括本部内にIR担当部署を設置しています。

当社グループの事業とグループ経営理念への理解をより深めていただく機会として、例年BPO拠点で開催している定時株主総会と同日にBPO拠点見学会の実施、国内外の機関投資家向けスモールミーティングのBPO拠点での実施等も行っています。

株主・投資家との建設的な対話を促進するための体制・取り組みに関する基本方針は以下のとおりです。

(1)株主との対話については、建設的な対話が実現するよう、代表取締役又はIR担当責任者が直接面談に臨むことを基本とする。

(2)IR担当責任者は、他部署と十分な連携をとれる横断的な体制を構築する。

(3)株主構造の把握に努めるとともに、株主通信の送付や決算発表後に決算説明会を開催する等して、株主との建設的な対話を促進するための取り組みを実施する。

(4)代表取締役及びIR担当責任者は、取締役会において対話の状況について定期的にフィードバックを行う。また、国内BPO事業を担当している株式会社プレステージ・コアソリューション(以下、「PCS」)、海外BPO事業を担当している株式会社プレステージ・グローバルソリューション(以下、「PGS」)等のグループ会社の経営陣に対しても定期的にフィードバックを行う。

(5)株主間の公平、市場の健全性の確保のほか、株主の自由な株式売買を保障する上で必要な措置として、決算説明会及び株主との面談は、すでに開示されている情報を敷衍して説明することとし、開示されていない重要事実に該当する事実については開示・説明しない。

 

 

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