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(3645) 株式会社メディカルネット

グロース

ブリッジレポート:(3645)メディカルネット 2026年5月期中間期決算

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平川 大 会長CEO

株式会社メディカルネット(3645)

 

 

企業情報

市場

東証グロース市場

業種

情報・通信

会長CEO

平川 大

所在地

東京都渋谷区幡ヶ谷1-34-14 宝ビル

決算月

5月末日

HP

https://www.medical-net.com

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

301円

9,246,970株

2,783百万円

-

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

3.00円

1.0%

13.15円

22.9倍

196.50円

1.5倍

* 株価は3/11終値。発行済株式数から自己株式を控除。各数値は25年5月期、及び26年5月期第2四半期決算短信より。

 

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2022年5月(実)

3,745

445

449

380

43.44

4.00

2023年5月(実)

4,500

379

431

116

12.97

2.50

2024年5月(実)

5,252

298

322

5

0.66

3.00

2025年5月(実)

6,077

98

134

-68

-

3.00

2026年5月(予)

6,400

270

233

121

13.15

3.00

* 予想は会社側予想。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下同様。

 

株式会社メディカルネットの2026年5月期中間期決算概要などをお伝えします。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2026年5月期中間期決算概要
3.2026年5月期業績見通し
4.中期経営計画
5.平川代表取締役会長CEOへのインタビュー
6.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 26/5期中間期は前年同期比14.4%増収、98.0%営業増益。メディア・プラットフォーム事業や医療BtoB事業は減収だが、医療機関経営支援事業が大幅な増収。既存事業のさらなる効率化を進めるとともに歯科業界でのメディカルネット経済圏を構築し、歯科医療業界のデジタル化の中核を担うプラットフォームの確立を進めている。さらに、口腔まわりから始まる健康寿命増進プラットフォームビジネスの構築に取り組み、事業を拡大させた。利益面では売上総利益率が前年同期34.0%から30.2%に低下。販管費は成長のための人件費増加はあったものの、ミルテルの連結除外の影響もあり営業利益率が前年同期1.6%から2.8%に改善した。

     

  • 通期予想に修正はなく、26/5期は売上高が前期比5.3%増の64億円、営業利益は同173.3%増の2億70百万円、経常利益は同72.4%増の2億33百万円、当期純利益は1億21百万円(前期は68百万円の損失)を見込む。引き続き人材や新規事業への投資を積極的に行う。既存事業の継続的な強化に加え、タイの事業へも注力する。業容拡大に向けて組織体制を強化、成長のための戦略的投資を継続しつつも大幅な営業増益を計画する。予想配当も修正なく、前期と同じ3.00円/株の期末配当を予定する。

     

  • 25/5期は同社が成長の主軸に置いていたミルテルの収益化のもたつきにより苦戦を余儀なくされた。しかし、そのミルテルが連結除外となったことにより26/5期はすっきりとした形でスタートを迎えており、中間期は大幅増益となっている。中期経営計画は、目標数値を据え置いた上で達成時期を見直す事となった。現実的な判断といえよう。こうした中、株式会社ヨシダと業務提携した。シナジー効果と業績への貢献には注目していきたい。引き続きM&Aには積極的な考えであり、これらの動向にも注目したい。株価は低調に推移しており、売上成長が本格化したここ5年間の安値圏に位置している。成長の軸がミルテルからヨシダとの提携に移行しており売上成長を持続しつつも利益面においても貢献が期待できるだろう。中期計画を達成するとEPSは100円程度が想定できる。今後目指す利益水準を考慮すると株価は割安な水準にあると考える。

     

     

     

     

1.会社概要

「インターネットを活用し 健康と生活の質を向上させることにより 笑顔を増やします。」を企業理念とし、歯科医院の経営をトータルで支援する「歯科医療プラットフォームビジネス」、生活者にとって有益な情報を提供する「生活者向けサービス」、歯科関連企業のマーケティング支援などを行う「事業者向けサービス」を展開している。
生活者・医療機関・関連企業を結ぶビジネスモデルを有する唯一の企業。25年5月末で56,101名に上る歯科医療従事者登録数は大きな資産となる。

 

【1-1 沿革】

2000年

4月

前身である日本インターネットメディアセンター創業。ポータルサイト運営事業・ホームページ制作事業を開始

9月

ポータルサイト「インプラントネット」リリース

2001年

6月

日本メディカルネットコミュニケーションズ株式会社(現株式会社メディカルネット)設立

2002年

2月

ポータルサイト「矯正歯科ネット」・「審美歯科ネット」リリース

2005年

4月

ポータルサイト「エステ・人気ランキング」リリース

2006年

1月

西日本支社開設

10月

Webマーケティング・医療機関経営支援開始

2007年

8月

東証一部上場ソネット・エムスリー株式会社(現エムスリー株式会社)と資本業務提携

2009年

3月

「モバイル!歯医者さんネット」リリース

2010年

12月

東京証券取引所 マザーズへ上場

2012年

11月

ブランネットワークス株式会社を連結子会社化、医療BtoB事業を展開

2016年

12月

「株式会社メディカルネット」に商号変更

2017年

9月

Success Sound Co., Ltd.(現 Medical Net Thailand Co., Ltd.)を連結子会社化。タイ国バンコクにおいて、歯科医院運営を開始

 

12月

Medical Net Thailand Co., Ltd.「ゆたかデンタルクリニック」をリニューアルオープン

2018年

2月

福岡支社開設

6月

株式会社ミルテルと資本及び業務提携

12月

株式会社オカムラの株式取得し完全子会社化(歯科ディーラー事業を開始)

2020年

2月

連結子会社であったブランネットワークス株式会社を吸収合併

9月

岡山大学との共同研究により開発した「歯科医院での新しい口臭センサーシステム」について特許を取得

10月

Pacific Dental Care Co., Ltd.を連結子会社(孫会社)化

2021年

6月

ノーエチ薬品株式会社を連結子会社(孫会社)化、医薬品・医薬部外品の製造・販売事業を開始

2022年

3月

NU-DENT Co., Ltd.、D.D.DENT Co., Ltd.、Fukumori Dental Clinic Co., Ltd.をそれぞれ連結子会社(孫会社)化

4月

東京証券取引所の市場区分の見直しに伴い、東京証券取引所マザーズ市場から東京証券取引所のグロース市場に移行

5月

連結子会社(孫会社)株式会社オカムラOsaka設立

7月

株式会社ライトアップと資本・業務提携

2023年

9月

「矯正歯科ネットプラス」リリース

10月

「インプラントネットプラス」リリース

11月

連結子会社の株式会社オカムラが、連結子会社(孫会社)の株式会社オカムラOsakaを吸収合併

2024年

1月

株式会社ミルテルを連結子会社化し、未病・予防プラットフォーム事業を開始

3月

AVision Co., Ltd.を連結子会社(孫会社)化し、タイにてクラウドインテグレーション事業を開始

5月

「審美歯科ネットプラス」リリース

2025年

3月

連結子会社であった株式会社ミルテルを連結除外

3月

有限会社吉見歯科器械店を連結子会社(孫会社)化

6月

株式会社ヨシダと資本業務提携

 

歯科医院にターゲットを絞り、インターネット広告を中心としたビジネスを展開しようとした企業は多数あったが、個人事業主が多数を占める歯科医院に対し継続的な営業を展開することが出来ず、ほとんどの企業が撤退していった。
これに対し同社は、歯科医院の中でも自由診療に対象を絞り込んだうえ、ビジネスの成功のみでなく、創業時のビジョンを重視し、歯科医院に対しては「新しい治療の理解と普及」や「地域医療の改善や治療に専念できる環境の提供」を、患者に対しては「より良い治療方法の情報提供」を目指し地道な努力を継続した結果、多くの歯科医師から圧倒的な共感を勝ち取り、生活者・歯科医院・歯科関連企業を結ぶビジネスモデルを有するオンリーワン企業となった。
2010年代に事業が停滞した時期もあったが、新規事業とM&Aにより立て直し19/5期からは再成長。足元まで売上規模が急速に拡大している。

 

(同社資料より)

 

【1-2 経営理念】

「インターネットを活用し 健康と生活の質を向上させることにより 笑顔を増やします。」を企業理念とし、以下のMISSION、VISION、VALUEからなるミッションステートメントを掲げている。

 

口腔まわりから全身の健康を導き、元気で笑顔が溢れる世界を創る

MISSION

社会的存在意義

インターネットを活用し 健康と生活の質を向上させることにより 笑顔を増やします。

VISION

目指す姿

生活者・事業者に革新的なサービスを提供し続け、歯科医療プラットフォームビジネス・領域特化型プラットフォームビジネスにおいて、国内外でトップ企業となります。

VALUE

組織的価値観

変化なくして進歩なし あくなき挑戦である

◇情熱:向上心であり、自発性であり責任であり、マインドである

◇スピード:意識であり、発想であり判断であり、言動であり、行動である

◇チームワーク:協調であり、協力であり、競争であり、シナジーであり、利他である

◇リスペクト:感謝であり、思慮であり、尊敬であり、真摯さである

 

【1-3 市場環境】

◎歯科診療市場
厚生労働省の調査によれば、2024年度の歯科診療医療費は約3兆4,032億円で、前年比3.4%増。新型コロナウイルス感染症拡大により、口腔衛生意識の高まりからインプラントや矯正治療等の自費診療への需要が増大し21年度、22年度、23年度に続いて堅調に伸びた。
歯科診療所については、25年12月末で前年同月比微減の65,475施設であった。

 

インプラントや歯列矯正、ホワイトニングなどの自費診療の普及や口腔衛生意識の高まりはあるものの、医療費抑制政策が続く中、過当競争状態にあると言われている歯科医院の取り巻く経営環境は引き続き厳しい。
集患増を中心とした有効な施策に対する歯科医院のニーズは極めて大きいと思われる。

 

 

【1-4 事業内容】

<サービス概要>
『インターネットを活用し 健康と生活の質を向上させることにより 笑顔を増やします』という経営理念の下、生活者、医療機関、関連企業に対しそれぞれ以下のようなサービスを提供している。

 

(生活者向け)
歯科治療の「理解」と「普及」をテーマに、自分に最適な歯科医院についての情報や、歯の基礎知識、インプラントなどの専門治療の説明など、生活者にとって有益な情報を、各種ポータルサイトを通じて提供している。

 

(医療機関向け)
競争の激しい歯科医療業界に対し、様々な角度から経営支援サービスを提供している。
集患に結び付くホームページ制作やWebマーケティング、歯科従事者のための求職サイト運営による人材・キャリアサポート、日々の歯科治療で必要となる消耗品や歯科材料および高度管理医療機器導入のトータルサポートに加え、歯科医院の新規開業に伴う、物件、設備・インフラ、HP、集患及び歯科医師個人に対しての資産形成サポートサービス等を提供している。

 

(関連企業向け)
主に歯科関連企業のサポートを行っている。
ここで重要な役割を担っているのが、同社が運営する、歯科医療従事者登録数が25年11月末時点で56,591名と日本最大級である歯科医療総合情報サイト「Dentwave」である。
「Dentwave」におけるバナー広告やメールマガジンといった広告掲載に加え、登録者を対象としたネット調査「デントリサーチ」も、マーケティングのための有効なツールとして高い評価を受けている。スピーディに精度の高い調査が可能であることに加え、職種、専門、年代、エリアなど細かいスクリーニングにも柔軟に対応しており、多くの歯科関連企業が導入している。
ほかにも、学会や企業のWebサイトやランディングページおよびカタログなどの制作、来場者数1万人規模のオンラインデンタルショー等の歯科コンベンションや歯科イベントの企画・集客・運営支援も行っている。

 

<報告セグメント>
開示上の報告セグメントは、「メディア・プラットフォーム事業」、「医療機関経営支援事業」、「医療BtoB事業」、「クラウドインテグレーション事業」。25/5期に「未病・予防プラットフォーム事業」が加わったが、期中に連結から除外した(下表においてはその他に含まれる)。

 

 

 

 

(1) メディア・プラットフォーム事業
「からだ」・「健康」・「美」に特化した情報を提供するサイトの開発・運営を行っている。
歯科分野を中心とした様々な切り口で、合わせて、11のサイトを運営している。
(歯科分野)

インプラントネット

歯科インプラント治療という特定の自由診療に関する情報発信に特化したポータルサイト

・インプラントネット(全国版)

・インプラントネット(スマートフォン版)

・インプラントネットプラス

矯正歯科ネット

矯正歯科治療という特定の自由診療に関する情報発信に特化したポータルサイト

・矯正歯科ネット(全国版)

・矯正歯科ネット(スマートフォン版)

・矯正歯科ネットプラス

審美歯科ネット

審美治療という特定の自由診療に関する情報発信に特化したポータルサイト

・審美歯科ネット(全国版)

・審美歯科ネット(スマートフォン版)

・審美歯科ネットプラス

その他歯科関連

「歯医者さんネット」

主に虫歯治療、歯周病治療などの保険診療を行う歯科医院を紹介し、幅広い顧客層をターゲットにしたポータルサイト

主なポータルサイトは歯科医院検索、歯科医院紹介、歯科医師の紹介に加え、患者に対する情報提供として、治療説明、よくある質問と回答のQ&Aといったコンテンツも掲載している。

 

*ビジネスモデル
各ポータルサイトは、歯科医院を顧客として、広告料収入を得て運営している。
インターネットユーザーは、各ポータルサイトにおいて、無料で歯科医院の情報を検索・閲覧することができる。
広告料収入の具体的内容は、主に①クライアント紹介ページの初期制作料及び月額掲載料、②クライアントのホームページへのリンクを貼ったバナー広告の月額掲載料となっている。
契約形態は原則12カ月の継続契約(自動更新)であるため、収益モデルは積上げ式のストックビジネスとなっている。解約率は低く、利益率が高い。

 

(2)医療機関経営支援事業
①Webマーケティング
検索エンジンの検索結果において検索順位を上位表示させることを目的としたSEO(検索エンジン最適化)サービスや、ヤフー株式会社及びGoogle LLCが運営するポータルサイトにおけるリスティング広告(検索連動広告)の運用代行サービスを提供している。

 

(A)SEO
検索エンジンを活用してHPへの集客やHPから情報配信を行うクライアントに対して、検索エンジンの表示順位判定基準(アルゴリズム)を分析し、HPの状態を最適化することにより、HPの検索エンジンからのキーワードに対する評価を高め、検索エンジンの検索結果において検索順位を上位表示させることを目的としたSEOサービスを提供している。
定額料金により複数のキーワードでYahoo! JAPAN又はGoogleの検索結果を上位表示させる月次定額型サービスと、特定のキーワードでYahoo! JAPAN又はGoogleの検索結果の順位に応じた料金が発生する成功報酬型サービスがある。

 

(B)リスティング広告(検索連動広告)
ヤフー株式会社及びGoogle LLCが運営するポータルサイトにおいてリスティング広告(検索連動広告)の運用代行サービスを行っている。
「リスティング広告」とは、検索エンジンの検索結果ページに設定された広告枠に表示される広告のことで、インターネットユーザーが広告をクリックした場合にのみ広告主に広告料が発生する。
クライアントにとって費用対効果の高い広告運用を実現するため、キーワードや広告原稿の提案から、運用面における入札価格の調整や予算管理までの総合的なサービスを提供している。

 

②HP制作・メンテナンスサービス
「からだ」・「健康」・「美」に関連する事業者(歯科医院)を中心にHP制作・メンテナンスサービス等を提供している。
これらの歯科医院やに対して、インターネットユーザーから安心感を持ってもらえるように「清潔感・高級感」を重視したウェブデザインを手掛ける。また、歯科分野に特化している同社ならではの医療知識を活かして、患者や医療に対するクライアントの考え方など、インターネットユーザーに情報を分かりやすく伝えることができるホームページを制作している。

 

③歯科医院運営
タイ・バンコクで歯科医院の経営を展開する。連結子会社のMedical Net Thailand Co., Ltd.と連結子会社(孫会社)のPacific Dental Care Co., Ltd.、及びFukumori Dental Clinic Co., Ltd.において歯科医院を運営している。患者ファーストをモットーに人材育成、組織開発を行い、日本の医療を現地で展開している。

 

④歯科商社事業
国内では(株)オカムラ及び25年3月に連結子会社化した(有)吉見歯科器械店において、また、タイ・バンコクではNU-DENT Co., Ltd.、D.D.DENT Co., Ltd.において、歯科商社事業を行っている。

 

⑤大衆医薬品・医薬部外品の企画・卸販売
ノーエチ薬品(株)において、大衆医薬品・医薬部外品の企画・卸販売を行う。

 

⑥歯科医院総合支援
「歯科医師が、歯科医療に専念できる環境を創る。」というミッションを掲げ、業界随一の歯科医院の開業から経営支援までをワンストップで支援するサービスを提供している。経営支援のサービスメニューの拡充や専門ポータルサイト「medicalnet DOCTOR SUPPORT」を開設。歯科医師個人のライフサポートとしての不動産販売も堅調に推移。

 

(3)医療BtoB事業
歯科医療従事者と歯科関連企業等をつなぐBtoB型の歯科医療総合情報サイト「Dentwave」での広告ソリューションの提供を中心とし、リサーチ、コンベンションの運営受託等、様々なサービスを行っている。同サイトの歯科医療従事者登録は25年8月末時点で56,591名と日本最大級。
この会員を基盤として、歯科関連企業等に対する広告ソリューション、リサーチ、コンベンション運営受託等のサービスを提供している。

 

(4)クラウドインテグレーション事業
24/5期に連結子会社(孫会社)化したAVision Co., Ltd.において、タイ国内で小売業、製造業や病院向けにPOSシステムの開発・導入・メンテナンスサービスを行っている。

 

(5)その他
管理業務受託事業等において、経理、人事総務等の管理業務を受託している。

【1-5 特長と強み】

(1)生活者・医療機関・関連企業を結ぶプラットフォームを構築している唯一の企業

(同社資料より)

 

同社は、歯科医療を中心に生活者・医療機関・関連企業を結んだプラットフォームを構築しているが、こうしたプラットフォームを構築している企業は他には無く、同社の大きな特徴となっている。
この強固でユニークなプラットフォームを活かし、生活者・医療機関・関連企業、それぞれに向けて様々なサービスを提供しており、これが強力な競合優位性となっている。
創業から20年超をかけて構築してきたポジショニングは強固であり、新規参入は極めて難しいと同社では考えている。

 

◎対生活者:自社メディアで信頼性の高い公平・中立な情報を提供
歯科医師など専門家と直接やりとりしながら、多くのメディアを構築・運営してきた同社は、歯科医療における豊富な専門知識を有している。
そのため、生活者に対し信頼性が高くかつ分かりやすい情報を提供することが可能であり、そのクオリティの高さは、医師が患者に説明する際に、同社が運営するWebサイトのコンテンツを利用することもあるほどである。
より専門性の高いテーマについては、長年築き上げた信頼関係に基づき、歯科医師に執筆を依頼している。
様々な見解があるテーマについては、複数の歯科医師に意見を求め、治療方法のデメリットなどについても言及してもらうことで、生活者に公平・中立な情報を提供している。
同社の売上高の多くは歯科医院向けサービスによるものではあるが、ビジョンや理念の下、常に「生活者・利用者の視点」を重視したアドバイスを歯科医院に提供しており、これが同社に対する一層の信頼性向上に結び付いている。

 

◎対医療機関:ワンストップWebサービス×多彩なリアルサービス×コンサルティング
さまざまな自社メディア、および事業者向けWebサイトを構築してきた同社は、Webサイト構築からSEM施策の立案・実施までをワンストップで提供することが可能であり、これに加え、開業時の不動産紹介、開業後の事務長代行サービス、人材紹介、専門機材、オフィスサプライ、助成金申請サポートなど、リアルな領域においても全方位的なサービスを提案している。
さらに、歯科医院の専門領域や課題を理解した上で、経営実態を把握・分析し、インターネットを活用した効果的な送患・集患や、リアルビジネスを組み合わせた人員・設備・事業計画の提案など、歯科医院に対する経営支援コンサルティングを幅広く提供することができる。
◎対関連企業:優良歯科医院へのアプローチやマーケットリサーチが可能
前述のように、同社は、会員数トップクラスの歯科医療従事者向けサイト「Dentwave」を運営している。
会員の多くは、経営状態が良好でかつ事業拡大にも前向きであり、医療機器メーカー・卸などメーカー・サプライヤーは、こうした優良顧客に対して広告展開や、製品・サービスの提案をすることが可能である。

 

(2)ストックビジネスによる安定した収益構造
ポータルサイト運営事業における広告出稿は、原則として12カ月の継続契約(自動更新)であるため、収益モデルは積上げ式のストックビジネスであり、同社の収益基盤に安定性をもたらしている。
同社では新規顧客開拓を進めて事業基盤の更なる強化を図る考えだ。

 

(3)圧倒的登録数
歯科医療従事者登録数は56,591名。
登録者は対歯科医院向けビジネスの顧客であると同時に、対歯科関連企業向けビジネスにおいても重要な資産として同社の事業基盤を支えている。今後も増加させていく考え。

 

【1-6 グループ経営】

◎M&Aの沿革と将来の展望
成長戦略としてのM&Aを積極的に実施。現在までに実施した14件のM&A及びPMI (Post Merger Integration、経営統合プロセス)の経験を活かし、今後もM&Aによる戦略的な企業価値最大化を推進していく。
 

(同社資料より)

 

「口腔まわりから全身の健康を導き、元気で笑顔が溢れる世界を創る」ため、M&Aを重要な成長戦略と位置づけ、今後も積極的に検討・実施していく方針。

 

◎メディカルネットの価値提供
業界課題、社会からの要求として以下のことが挙げられる。
〇健康長寿社会の実現
〇地域包括ケアシステムの構築
〇2025年問題への対応
〇未病・予防医療の推進
〇医科歯科連携/介護との連携
〇業界のDX化
〇国民医療費の抑制
これら、歯科業界の概況に対して、歯科医療領域において未病予防領域を中心に新たな価値を提供していく考えである。

 

【1-7 ROE分析】

 

19/5期

20/5期

21/5期

22/5期

23/5期

24/5期

25/5期

ROE (%)

6.4

6.0

11.6

25.8

6.4

0.3

-3.8

 売上高当期純利益率(%)

5.20

3.09

4.46

10.15

2.58

0.11

-1.12

 総資産回転率(回)

1.00

1.36

1.51

1.43

1.36

1.41

1.51

 レバレッジ(倍)

1.24

1.44

1.72

1.79

1.83

1.95

2.23

* 22/5期より「収益認識に関する会計基準」等を適用。18/5期以降の売上高当期純利益率及び総資産回転率は、当該会計基準等を遡って適用した後の数値。


*同社資料を元に(株)インベストメントブリッジが作成。

 

ROEは21/5期に、総資産回転率とレバレッジの改善が顕著に表れて日本企業が一般的に目指すべきと言われている8%を大きく上回った。22/5期は売上高当期純利益率が大幅に上昇したことで更に向上した。しかし、23/5期から24/5期については、一時的な要因もあり売上高当期純利益率が低下してROEも低下した。25/5期は固定資産の減損に伴う当期純損失の計上によりマイナスとなった。
営業利益率の低下傾向が続いており、利益率の改善は課題といえそうだ。

 

2.2026年5月期中間期決算概要

(1)業績概要

 

25/5期

中間期

構成比

26/5期

中間期

構成比

前年同期比

会社予想

予想比

売上高

2,912

100.0%

3,330

100.0%

+14.4%

3,085

+8.0%

売上総利益

990

34.0%

1,006

30.2%

+1.6%

-

-

販管費

943

32.4%

912

27.4%

-3.2%

-

-

営業利益

47

1.6%

94

2.8%

+98.0%

74

+27.4%

経常利益

67

2.3%

165

5.0%

+145.5%

51

+224.0%

中間純利益

-17

-

90

2.7%

-

11

+723.1%

* 単位:百万円、当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下同様。

 

2桁増収、大幅な増益
売上高は前年同期比14.4%増の33億30百万円。メディア・プラットフォーム事業や医療BtoB事業は減収だが、売上構成比の高い医療機関経営支援事業が大幅な増収。
既存事業のさらなる効率化を進めるとともに歯科業界でのメディカルネット経済圏を構築し、歯科医療業界のデジタル化の中核を担うプラットフォームの確立を進めている。さらに、口腔まわりから始まる健康寿命増進プラットフォームビジネスの構築に取り組み、事業を拡大させた。
営業利益は前年同期比98.0%増の94百万円。利益面では売上総利益率が前年同期34.0%から30.2%に低下。販管費は成長のための人件費増加はあったものの、ミルテルの連結除外の影響もあり3.2%減の9億12百万円となり営業利益率が前年同期1.6%から2.8%に改善した。ミルテルが展開していた未病・予防プラットフォーム事業の損失がなくなったことが増益の主因。

 

営業利益の増減要因は以下の通り。
 

(同社資料より)

 

営業外では為替差益が大幅に増加、受取保険金の計上もあり、経常利益は前年同期比145.5%増の1億65百万円、中間純利益は90百万円(前年同期は17百万円の損失)となった。
売上高、各利益とも会社予想を上回った。

 

(2)セグメント別動向

 

25/5期 中間期

構成比

26/5期 中間期

構成比

前年同期比

メディア・プラットフォーム事業

545

18.7%

484

14.5%

-11.3%

医療機関経営支援事業

2,040

70.1%

2,549

76.6%

+24.9%

医療BtoB事業

87

3.0%

78

2.3%

-9.8%

クラウドインテグレーション事業

218

7.5%

220

6.6%

+1.0%

未病・予防プラットフォーム事業

18

0.6%

-

0.0%

-

その他

0

0.0%

0

0.0%

-90.1%

内部売上(消去)

-

-

-3

-

-

売上合計

2,912

100.0%

3,330

100.0%

+14.4%

メディア・プラットフォーム事業

278

51.1%

234

48.4%

-15.9%

医療機関経営支援事業

82

4.1%

53

2.1%

-35.3%

医療BtoB事業

-11

-

11

14.8%

-

クラウドインテグレーション事業

41

19.2%

47

21.7%

+15.9%

未病・予防プラットフォーム事業

-104

-

-

-

-

その他

0

100.0%

0

100.0%

-90.1%

調整額

-241

-

-253

-

-

営業利益合計

47

1.6%

94

2.8%

+98.0%

* 単位:百万円
* 営業利益の構成比は売上高営業利益率。その他は報告セグメントに含まれない事業セグメントで管理業務受託事業等。

 

◎メディア・プラットフォーム事業
売上高は前年同期比11.3%減の4億84百万円、営業利益は同15.9%減の2億34百万円。

 

新メディアへの広告出稿は好調に推移した。一方で、既存メディアへの広告出稿が伸び悩んだことにより減収となった。利益面では、自社ポータルサイトのコンテンツ拡充や主要システムの刷新等に加えて、新たなサービスの開発に注力しているため投資が先行している。また、前期末に美容系のポータルサイトを閉鎖した。

 

(同社資料を元にインベストメントブリッジ作成)

 

◎医療機関経営支援事業
売上高は前年同期比24.9%増の25億49百万円、営業利益は同35.3%減の53百万円。
(Webマーケティング)
売上高は前年同期比で増加した。SEOサービスではアクセス増加と順位対策を同時に行えるサービスなどサービスメニューの多様化を進めた。リスティング広告においては、多様化・細分化するユーザーニーズに応えるべく、Yahoo!やGoogleのリスティング広告、LINE広告に加え、TikTok広告などの運用代行などサービスの拡充に努めた。
(HP制作・メンテナンスサービス)
売上高は前年同期比で減少した。情報過多かつ専門知識がなくとも手軽に情報を取得・発信できることができるようになった現代において正確な情報発信を継続したが、受注制作案件数が減少した。一方で、業務の効率化やコスト見直しを行って利益は増加した。
(歯科医院運営)
売上高は前年同期比で増加した。タイ・バンコクの連結子会社及び連結子会社(孫会社)において歯科医院を3院運営しており、患者ファーストをモットーに人材育成、組織開発を行い、日本の医療を現地で展開している。その結果、3院ともバンコクの頼れるインターナショナルクリニックとなっている。
(歯科商社事業)
売上高は前年同期比で増加した。国内において、東京と大阪の他、新たに宮崎と鹿児島が加わり4拠点体制となった。特に国内において受注が好調に推移した。
(大衆医薬品・医薬部外品の企画・卸販売)
売上高は前年同期比で減少した。前中間期にあった大型受注が今中間期においてなかったことが主因。
(歯科医院総合支援)
売上高は前年同期比で減少した。経営支援サービスの契約数が順調に増加した。しかし、不動産事業の受注件数が僅かに減少した。

(同社資料を元にインベストメントブリッジ作成)

 

◎医療BtoB事業
売上高は前年同期比9.8%減の78百万円、営業利益11百万円(前年同期は11百万円の損失)。

 

「Dentwave」の新たなサービスとして歯科医師に臨床や経営に関する最新の情報を提供する「Dentwave Prime」の医院プランをリリースした。歯科医院の在庫管理の効率化を支援する「zaico for dental」の導入支援にも注力した。

また、歯科関連企業に対しては、「Dentwave」が持つ約5万7千人の歯科医療従事者会員を活かしたリサーチやコンサルティングサービスに注力し、売上高は前年同期比で減少いたしたものの、利益率の高いサービスの販売が増加したことで黒字転換した。

 

 

(同社資料を元にインベストメントブリッジ作成)

◎クラウドインテグレーション事業
売上高は前年同期比1.0%増の2億20百万円、営業利益は同15.9%増の47百万円。

 

同事業では、連結子会社(孫会社)のAVision Co.,Ltd.において、タイ国内で小売業、製造業や病院向けにPOSシステムの開発・導入・メンテナンスサービスを行っている。

タイ国内における歯科クリニックのIT化を促進し、タイ国内での歯科プラットフォームの構築を目指している。連結子会社化後、経営環境の見直しや適切なPMIを実施した効果により、システム開発・導入案件の受注が好調に推移して増収となった。

 

(同社資料を元にインベストメントブリッジ作成)

 

(3)財務状態

◎主要BS

 

25年5月末

25年11月末

 

25年5月末

25年11月末

流動資産

2,958

3,441

流動負債

1,931

2,195

現預金

1,456

1,944

仕入債務

408

482

売上債権

944

970

固定負債

380

349

固定資産

1,122

1,118

長期借入金

336

302

有形固定資産

133

131

負債合計

2,311

2,545

無形固定資産

428

437

純資産

1,768

2,014

投資その他の資産

561

549

利益剰余金

1,598

1,662

資産合計

4,080

4,560

負債純資産合計

4,080

4,560

* 単位:百万円

 

*同社資料を元に(株)インベストメントブリッジが作成。

 

資産合計は、現預金の増加などにより前期末比4億79百万円増の45億60百万円。
負債合計は、短期借入金の増加などにより前期末比2億33百万円増の25億45百万円。
純資産合計は、中間純利益の計上などにより前期末比2億45百万円増の20億14百万円。
自己資本比率は42.7%(前期末42.1%)となった。

 

3.2026年5月期業績見通し

(1)通期業績予想

 

25/5期

構成比

26/5期(予)

構成比

前期比

売上高

6,077

100.0%

6,400

100.0%

+5.3%

営業利益

98

1.6%

270

4.2%

+173.3%

経常利益

134

2.2%

233

3.6%

+72.4%

当期純利益

-68

-

121

1.9%

-

* 単位:百万円 
* 予想は会社側発表。

 

26/5期は5.3%増収、173.3%営業増益を見込む
通期予想に修正はなく26/5期は売上高が前期比5.3%増の64億円、営業利益は同173.3%増の2億70百万円、経常利益は同72.4%増の2億33百万円、当期純利益は1億21百万円(前期は68百万円の損失)を見込む。
引き続き人材や新規事業への投資を積極的に行う。既存事業の継続的な強化に加え、タイの事業へも注力する。業容拡大に向けて組織体制を強化、成長のための戦略的投資を継続しつつも大幅な営業増益を計画する。
配当も修正はなく、前期と同じ3.00円/株の期末配当を予定。安定的な利益還元を実施する。
内部留保をM&Aや人材投資に対して活用し、中長期的な企業価値向上を目指す方針。

 

成長のために引き続き、積極的な投資を実施する。

人的投資

・ 中途18名採用

・ 26年5月新卒7名採用予定

事業投資

・ 新規事業

・ 医療BtoB事業の更なる拡大

・ 歯科事業の海外展開拡大

・ 歯科ディーラー事業を拡大

・ 医薬品・医薬部外品販売事業のシナジー

・ 大学との共同研究

・ クラウドインテグレーション事業の推進

 

成長に向けた今後の投資と人員推移

成長に向けた26/5期の投資(百万円)

 

人的投資(名)

 

(同社資料より)

 

26/5期も引き続き中途採用に注力し人員を拡充させる。
業容及び事業の拡大を図る組織体制の強化のため、中途では18名の採用を予定している。

 

(2)事業別の主な取り組み

事業

取り組み

メディア・プラットフォーム

歯科・美容

・人材・システム開発強化

・サービスの改善・拡充、セールスとのサービス販売強化

・専門コンテンツ強化

・口腔まわりから全身の健康へつながる橋渡し

医療機関経営支援

・新規チャネル開拓と収益モデル構築

・歯科医院の開業・経営・事業継承に対する多チャンネルでの支援から歯科医師個人のライフサポートまで総合的に支援

・セミナー、大学及びスタディグループの開業支援及び経営支援案件の掘り起こし

・歯科ディーラー事業を拡大

・医薬品・医薬部外品・測定機器の販売

・タイでの歯科事業の拡大

・不動産事業におけるサービスラインナップの拡大

医療BtoB

・会員数増加に向けた施策強化

・新サービスの開発、販売強化

・デジタル及びリアルのイベント開催

クラウドインテグレーション

・タイにおけるPOSシステムの開発、導入、メンテナンスサービス

その他

メディア・プラットフォーム、医療機関経営支援、医療BtoBにおいて株式会社ヨシダと連携し、事業拡大

 

(3)計画の前提

各事業で増収を見込む。

事業

売上状況

メディア

・プラットフォーム

・歯科分野はPLUS媒体受注が好調に推移する見込み

・サービスの販促強化で収益拡大を目指す

医療機関

経営支援

・体制を強化し新事業、新商材の取扱いに加え、既存事業も収益力を強化し収益拡大。

・医薬品・測定機器販売事業と歯科ディーラー事業とのシナジーを生み、両事業の拡大を見込む

・タイにおいて、歯科ディーラー事業、歯科医院経営事業および新規サービスの歯科開業コンサルで、サービスを一気通貫サポートし、収益拡大を目指す

・不動産事業におけるサービスラインナップの拡大

医療B to B

・Dentwaveのサービス拡充及びDentwave Primeや在庫管理システムなどの新サービスの投入で売上増を図る

クラウド

インテグレーション

・タイにおけるPOSシステムの開発と導入、メンテナンスサービス事業の推進

 

費用についても仕入原価、人件費とも増加する見通し。

費用

見通し

売上原価

(仕入高)

・歯科ディーラー事業の売上増加及び不動産事業本格開始に伴い商品仕入高が増加

・既存サイト拡充、新サイト開発等サービスの多様化に伴う業務拡大により労務費増加

販管費(人件費)

組織体制強化のための人件費、新サービス投入等に係るコストが増加する見込み

 

(4)セグメント情報

メディア・プラットフォーム事業
2Qにおける付加価値向上に向けた取り組みと中期経営計画に対する進捗は以下の通り。

 

中期経営計画

2Qの進捗

①主要メディアシステム刷新

開発進行中

②主要メディアリニューアル

「インプラントネット」、「審美歯科ネット」、「矯正歯科ネット」

サイトデザイン刷新

矯正一部リニューアル実施(部分的に実施し今期中に完了予定)

③AIコンテンツ導入

「インプラントネット」、「審美歯科ネット」、「矯正歯科ネット」

AI記事生成導入にむけ検討・開発

各種記事コンテンツ強化⇒継続進行中

④各種記事コンテンツ強化・拡大

 

医療機関経営支援事業(Webマーケティング、HP制作・メンテナンス)
2Qに新商材をリリース、既存サービス品質の向上等を実施した。

(同社資料より)

 

医療機関経営支援事業(歯科商社事業)
2Qにおいて、以下3項目を実施

1.拠点シナジーの最大化

・東京、大阪、宮崎、鹿児島の4拠点体制を構築

・仕入価格の改善を促進

2.商品力の強化

・歯科一般流通商品に加え、独自仕入商品を強化

・ラインナップ拡充による差別化と収益性の向上

3.経営基盤のDX化

・システムのDXおよびBIツール(*)の整備・統合

(*)BIツール:Business Intelligenceツールの略、企業のデータを収集・分析して経営戦略を支援するツール

 

医療機関経営支援事業(タイ歯科商社事業)
2Qは開業支援案件獲得に遅れ。今期中に4件受注の見込み。新たにデンタルツアー(日本人歯科医師向け)サービスの立ち上げや、株式会社ヨシダと高単価診療サービスの構築など進めている。
外資(日系メイン)の開業支援が増加、タイ国内クリニックの開業案件にも注力する。

 

(同社資料より)

 

また、2QではECアプリの売上は横這い。しかし、オンライン移行するドクターがタイ国内で増加。オフラインで獲得したドクターにアプリケーションを推奨し、さらなる拡大を目指す。
タイ国内の歯科業界DX化と販売リソース拡大を促進する。

 

医療機関経営支援事業(歯科医院経営事業)
2Qには患者層の幅が広がり、新規治療(ベニヤや骨造成)ならびに歯周病菌検査キットの導入など多岐にわたるサービスを拡充している。より幅広い層に幅広い治療やサービスを展開していく考え。

 

日本の先進歯科医療技術を普及させ、タイの人々の口腔内環境向上に寄与し、健康な社会の構築に貢献


(同社資料より)

 

医療機関経営支援事業(大衆医薬品・医薬部外品の企画・卸販売)
2Qは脳健康ステーション(*)設置のドラッグストアが認知症予防拠点として地域に貢献。業界メディアの取材を受けた店舗では大きな反響を得る。
(*)東北大学+日立ハイテクによる脳科学カンパニー、株式会社NeUが開発した前頭前野の脳血流を計測する装置
詳しくはこちら ☞ https://www.noechi.co.jp/product/product-13.html

 

医療機関経営支援事業(歯科医院総合支援)
2Qでは、基盤となるコンサルティング契約メニューの拡大により大型歯科医院の契約も増加した。また、コンサルティング件数が増加した結果、ライフプランサービスである不動産販売数の増加につながった。

 

 

 

歯科医院だけでなく歯科医師のライフプランを考えた戦略設計サポート

(同社資料より)

 

多くの歯科医師はライフプランに関する相談をスムーズにできる環境がなく、保険や資産形成などライフプランに関わる準備を効率的かつ効果的に取り入れることができていない。
それらをワンストップで行えるよう、カスタマイズされたサービスを構築し、提供していく考え。

 

経営健康診断アプリのアップデートにより、学会・展示会を活用したリー ド獲得数が向上した。また、学会・スタディグループでのサービスプレゼン強化により、サービス認知度の向上が進んだ。

 

また、現状分析プランからコンサルティングへのアップセルも堅調。

 

医療BtoB事業
2Qには「Dentwave Prime」の会員・契約医院の獲得に注力した。「zaico for dental」は引き続き導入医院のオンボーディング支援を進行。対歯科関連企業では、引き続きコンサルティング・リサーチ案件に注力した。

 

(同社資料より)

 

クラウドインテグレーション事業
2Qもサービスを拡充し、売上高・利益とも過去最高。
現在タイ国内の上場企業をはじめとする卸業がメインの顧客となっており、外資系企業の顧客増加を目指して営業活動に注力している。タイ国内POS/ERPシステム取り扱い20年の実績を基に、メディカルネットグループのタイにおける事業推進の重要なファクターとなる。

 

2Qは「予約管理・カルテ管理・会計」システム開発が、担当エンジニアの離職から当初の計画から遅れている。タイの歯科業界が電子管理への需要が低いため、再構築が必要と判断して戦略の見直しを進めている。

 

システムからプラットフォーム化し歯科業界を網羅

(同社資料より)

 

歯科医院の「カルテ管理」「治療案内」「患者予約」「金銭管理」などトータルサポートが可能になり、タイ国内6,000件のクリニックを対象にサブスク販売する。

 

(5)トピック

株式会社ヨシダとの資本業務提携
昨年6月に1906年創業・日本最古の歯科機械メーカーである株式会社ヨシダと資本業務提携契約を締結した。
株式会社ヨシダは本社を東京都台東区上野に置く。日本全国各地に支店、営業所、SC(サービスセンター)を配置し、歯科医療機器・材料・情報機器(コンピュータなど)や歯科医院内の環境全般にわたるハードやソフトの開発・販売・修理・保守メンテナンスを実施している。
また、世界各国のブランドメーカーと連携して自社ブランドの製品開発、サービス開発にも注力している。さらには、歯科医療情報の提供のために、歯科機械・材料・医院経営に関わる出版物を刊行し、歯科医院の開業・経営に関する企画・調査などの総合コンサルティングも行っている。
この提携により、日本国内における歯科事業並びに臨床教育システム導入支援、さらには予防を含むヘルスケア事業 開業・承継支援、歯科医療従事者メディア関連事業等での連携を図る。

 

(同社資料より)

 

開業から経営・運営支援、事業承継・M&Aまで、ワンストップで支援する事業を両社で確立させていく。メディカルネットは歯科器材に弱みがあり、株式会社ヨシダが補うことによりシナジーを大きくしていく考え。

 

4.中期経営計画

28/5期~29/5期に売上高120億円、営業利益15億円を目指す。

 

 

5.平川代表取締役会長CEOへのインタビュー

平川大代表取締役会長CEOに、決算状況や今後の事業展開、株主・投資家へのメッセージなどを伺った。

 

平川会長は1973年2月生まれ。大学卒業後、コンパックコンピュータや日本ヒューレット・パッカードなど外資系ITベンダーでPG・SE、製造業や通信・通販・メディア業界を担当するプリセールスやソリューション営業を経験。2005年にメディカルネットネットに入社。約10年間にわたるITビジネスの経験を活かし、医療領域に顕在化する社会的課題にITを活用して解決するアプローチで数々の事業を牽引してきた。

 

 

Q:26/5期中間期は計画を上回りましたが、会長の実感としてはいかがですか
計画に対して順調に進捗しております。また、数字には表れてはいませんが今後に向けての取り組みもしっかりと進めております。

 

Q:中間期実績は、セグメント毎にはいかがですか
売上高については、医療機関経営支援事業や医療BtoB事業、クラウドインテグレーション事業で計画を上回りましたが、メディア・プラットフォーム事業は計画を若干下回りました。利益面では、医療BtoB事業やクラウドインテグレ―ション事業で計画を上回りましたが、医療機関経営支援事業は計画を下回りました。

 

Q:利益率の高いメディア・プラットフォーム事業ですが、中間期は減収となっております。その要因と今後の対策についてお聞かせください
AIへの最適化に遅れが見られることが減速の要因であると思っております。そこで、AI対策の特設プロジェクトを組んで、AIモードでも採用されるメディアのつくり込みを図っています。

 

Q:売上構成比の高い医療機関経営支援事業ですが、利益率が低水準にとどまっています。今後の利益率向上への施策はいかがでしょうか
事業ごとに異なるのですが、WebマーケティングやHP制作では利益率の高い事業に注力したいと思っております。不動産については経験不足により利益面で苦戦していますが、今後実績を積み上げるとともにしっかりと利益も確保していきたいと思います。

 

Q:医療機関経営支援事業では歯科商社が軌道に乗ってきている印象があります。現状と今後の戦略についてお聞かせください
昨年3月には吉見歯科器械店を子会社化しましたが、今後も国内外でM&Aに注力していこうと思っています。事業規模の拡大によりスケールメリットを生み出し、DX化を推進することで売上だけでなく利益率も向上させていく考えです。

 

Q:医療BtoB事業やクラウドインテグレーション事業が今中間期はやや停滞している印象があります。現状と今後の戦略についてお聞かせください
医療BtoB事業については、メーカーからの広告など利益率の高い広告やリサーチに注力しておりまして、現在はその狭間となっています。有料会員制であるDentwave Primeを立ち上げており、契約医院の獲得が進んでおります。
クラウドインテグレーション事業が微増収にとどまったのは前期に大型案件があった反動によるものです。Microsoft Dynamics 365 Business Central向けタイ税務・会計に対応したローカライゼーション機能「Thai Localization」を開発・提供を開始するなど、サービスは拡大基調を持続しております。

 

Q:海外の事業展開の状況はいかがですか
海外は、現在タイを主戦場としておりますが、プラットフォーマーとしての基盤を確立させることに少し時間を要しております。タイの歯科商社ではDX化、EC化が日本よりかなり遅れており、社会実装を推進しています。歯科開業支援にも力を入れており、受注もしっかりと進めています。まずはタイでしっかりと基盤を固め、その後はマレーシアやベトナムなど他ASEAN諸国への展開も検討していこうかと考えております。

 

Q:人材獲得関連費用の進捗が鈍いですが、前期同様に効率化などで予算比少額となりそうですか。
人材獲得関連費用は効率化・合理化を進めておりまして、しっかりとコントロールできております。進捗が遅れているという訳ではなく、今期も予算との比較ではかなり少額にとどまりそうです。

 

6.今後の注目点

25/5期は同社が成長の主軸に置いていたミルテルの収益化のもたつきにより苦戦を余儀なくされた。しかし、そのミルテルが連結除外となったことにより26/5期はすっきりとした形でスタートを迎えており、中間期は大幅増益となっている。1Q決算発表後には中期経営計画を見直すとしており、見通しがやや不透明な状況にあったが目標数値を据え置いた上で達成時期を見直す事となった。現実的な判断といえよう。
こうした中、株式会社ヨシダと業務提携した。シナジー効果と業績への貢献には注目していきたい。引き続きM&Aには積極的な考えであり、これらの動向にも注目したい。
株価は低調に推移しており、売上成長が本格化したここ5年間の安値圏に位置している。成長の軸がミルテルからヨシダとの提携に移行しており売上成長を持続しつつも利益面においても貢献が期待できるだろう。中期計画を達成するとEPSは100円程度が想定できる。今後目指す利益水準を考慮すると株価は割安な水準にあると考える。

 

*決算短信より(株)インベストメントブリッジが作成。

 

◎株主優待
同社株式の中長期的に保有する株主との関係を、より一層大切にしていくことを目的として株主優待制度を継続していく。基準日を24年5月31日とする株主優待制度より、株主優待として引き渡すクオカードの金額を引き上げた。

 

5月末で

100株以上

1年以上保有 1,000円

600株以上

1年以上3年未満保有 1,500円

3年以上保有2,000円

1,000株以上

1年以上3年未満保有 2,000円

3年以上保有 5,000円

 

(同社資料より)

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態、取締役、監査役の構成

組織形態

監査役設置会社

取締役

6名、うち社外2名

監査役

4名、うち社外4名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2025年8月29日

 

<基本的な考え方>
当社は、株主の利益の最大化を図りつつ、株主・クライアント・エンドユーザー・従業員・地域の方々等すべてのステークホルダーに対して、経営の健全性・効率性・透明性を通じて企業社会の一員としての社会的責任を果たしていくことをコーポレート・ガバナンスの基本方針としております。

 

その実現のために、現状に満足することなく経営環境の変化に応じてコーポレート・ガバナンス体制を強化し、企業価値の最大化を図ってまいります。

 

<実施しない主な原則とその理由>
「当社は、コーポレートガバナンス・コードの基本原則を全て実施しております。」と記述している。

 

 

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