ブリッジレポート
(3323) レカム株式会社

スタンダード

ブリッジレポート:(3323)レカム 2026年9月期第3四半期決算

ブリッジレポートPDF

 

 

 

伊藤秀博 社長

レカム株式会社(3323)

 

 

企業情報

市場

東証スタンダード市場

業種

卸売業

代表取締役社長兼グループCEO

伊藤秀博

所在地

東京都渋谷区代々木三丁目25番3号 あいおいニッセイ同和損保新宿ビル12階

決算月

9月

HP

https://www.recomm.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(期末)

時価総額

ROE(実)

売買単位

94円

82,670,255株

7,771百万円

3.9%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

1.20円

1.3%

3.95円

23.8倍

62.60円

1.5倍

*株価は8/12終値。2026年9月期第3四半期決算短信より。ROE、BPSは前期実績。

 

業績推移

決算期

売上高

営業利益

税引前利益

当期利益

EPS

DPS

22年9月(実)

8,920

413

457

351

4.32

1.00

23年9月(実)

9,510

450

490

314

3.87

1.60

24年9月(実)

11,687

269

307

83

1.03

1.60

25年9月(実)

13,088

407

447

196

2.43

1.00

26年9月(予)

14,800

550

560

320

3.95

1.20

*単位:百万円。IFRS適用。予想は会社側予想。当期利益は親会社の所有者に帰属する当期利益、以下同様。

 

 

レカム株式会社の2026年9月期第3四半期決算概要、伊藤社長からのメッセージなどをお伝えします。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.2025-2027年 中期経営計画
3.2026年9月期第3四半期決算概要
4.2026年9月期業績予想
5.伊藤社長からのメッセージ
6.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 日本を含む世界8か国の顧客企業に「カーボンニュートラル」「コストダウン」「サイバーセキュリティ」等のソリューションを提供する「BtoBソリューションプロバイダー」。時代に合った最先端の商材やサービスを、強みであるダイレクトマーケティング力で、全世界の顧客にソリューションとして提案し、グローバル事業の成長を加速させる「グローバル専門商社構想」で大きな成長を追求している。2025年9月期を初年度とする3ヵ年の中期経営計画では、営業DXの実現により、省人体制でも高効率な営業成果が得られる仕組みを構築する。最終年度2027年9月期までに「売上高成長率CAGR 20%以上」「売上高営業利益率10%以上」「ROE 20%以上」の達成を目標としている。

     

  • 26年9月期第3四半期(累計)は2桁の増収増益。売上収益は前年同期比25.5%増の124億34百万円。海外ソリューション事業において、国を挙げたAI投資が拡大するシンガポールでAIサーバー受注が大幅に増加。上期末時点の受注残約15億円を第3四半期に納品・売上計上した。営業利益は同62.8%増の4億63百万円、EBITDAは同50.1%増の6億43百万円。上期はM&A関連の一時費用約1.2億円を計上したため大幅な減益であったが、AIサーバー大型案件の納品が進捗したことに加え、カワハラ事務機・Lumitronの新規連結が寄与した。

     

  • 26年9月期の業績予想に変更なし、増収増益、売上収益は2期連続で過去最高更新へ。売上収益は前期比13.1%増の148億円、営業利益は同34.8%増の5億50百万円の予想。国内ソリューション事業、海外ソリューション事業は2桁の増収増益予想。配当は前期比0.20円/株増配の1.20円/株を予定。予想配当性向は30.4%。

     

  • 伊藤社長に株主・投資家へのメッセージを伺った。「上期時点ではM&A費用の一時的な計上もあり、予想を大きく下回りご心配をおかけしましたが、過去最高の数値となっています。主力商品であるAIサーバーや業務用エアコンの納期動向が不透明であることから、通期予想は据置きとしておりますが、我々としては残り3カ月間、全力で事業に邁進し、大幅な増収増益で今期を終わらせたいと考えています。来期2027年9月期は中期経営計画の最終年度でもあります。新事業であるAIエージェントも含めて一段の成長を図り、企業価値の向上に努めていきますので、今後とも是非当社を応援していただきたいと思います」とのことだ。

     

  • AIエージェントプラットフォームの開発元であるIntelligence Indeed社の中国版モデル「実在エージェント」が、業務実行成功率90.2%を記録し、国際的コンピュータ操作AIベンチマーク「OSWorld」において世界第1位を獲得した。「OSWorld」において成功率が90%を超えたのは、公表されている情報の範囲では世界初とのこと。今回の「実在エージェント」による世界第1位認定は、レカムが国内で販売するAIエージェントプラットフォームの開発元自身の技術力を示すものであり、AIエージェント事業における競争優位性を裏付けるものとレカムでは考えている。

     

  • 第3四半期の進捗率は売上高84.0%、営業利益84.2%と、過去数年を上回る高水準。ただ、伊藤社長のメッセージにあるように、同社取扱い商材の中でも契約単価の高いAIサーバーおよび業務用エアコンは仕入販売で同社が生産コントロールできないため、旺盛な需要を取り込んで契約を獲得できてもメーカーからの納品待ちとなり、先行きが見通しにくいため通期予想を据え置いている。AIサーバーに関しては原価も上昇しているが、価格転嫁もできているという。通期予想は堅めの数字とのことで、第4四半期(7‐9月)にどの程度売上・利益を上積みしていくのか期待したい。

     

1.会社概要

日本を含む世界8か国の顧客企業に「カーボンニュートラル」「コストダウン」「サイバーセキュリティ」等のソリューションを提供する「BtoBソリューションプロバイダー」。時代に合った最先端の商材やサービスを、強みであるダイレクトマーケティング力で、全世界の顧客にソリューションとして提案し、グローバル事業の成長を加速させる「グローバル専門商社構想」で大きな成長を追求している。中期経営計画では、2027年9月期までに「売上高成長率CAGR 20%以上」「売上高営業利益率10%以上」「ROE 20%以上」の3指標達成を目標としている。

 

【1-1上場までの沿革】

元来独立心が旺盛であった伊藤秀博氏(現レカム株式会社 代表取締役社長兼グループCEO)は、将来社長になるためには、まず自分がある程度大きな会社の一兵卒として働いてみないと組織の運営が分からないと考え、22歳の時、新日本工販株式会社(現 株式会社フォーバル)に入社。オフィス機器の営業で大きな実績を積み上げる。同社が事業を拡大する中で、新たに設立された福岡支店長に任命され、見知らぬ土地で顧客ゼロの中、2年間で支店立ち上げを成功させる。
起業のための経験を積み自信を持った伊藤氏は、1991年に独立して株式会社アイ・シー・エスを設立し、フォーバル在籍時と同様、オフィス機器の営業を開始するが、想定通りには売上が上がらない。その理由として、一つは信用力の不足、もう一つは社長であるがゆえに、自分が最も得意とする営業に集中、専念できていないということに気付いた伊藤氏は、「独立はしたものの、自分と同じように苦労している社長が世の中には大勢いるだろう。では、彼らに信用力と営業に専念できる環境を提供し、スムーズな立ち上げを支援してあげよう」と考え、1994年に通信機器・OA機器の販売を目的とした株式会社レカムジャパン(現レカム株式会社)を設立し、1995年に業界初となる「営業のフランチャイズ」の加盟店募集を開始した。
レカムはNTTの通信機器をメインで扱っていたため、レカムのFC加盟店は「NTT特約店」という看板を使うことができることに加え、信用力で劣っていてもレカムを通じてリース会社とも取引が可能であるため、商品調達にも何ら支障がない。2003年には中国・大連にコールセンターを開設し、FC加盟店のアウトバウンド営業(アポ取り電話)の支援も開始した。こうした「営業のフランチャイズサービス」は高く評価され、加盟店数増加とともに同社の収益も順調に拡大。
2004年、大阪証券取引所ニッポン・ニューマーケット「ヘラクレス」に上場した。

 

【1-2 企業理念】

以下の企業理念の4項目すべてに「私たちは」「社会貢献」を掲げている。全社員で社会貢献することに自社の社会的存在意義があると考えている。

私たちは、お客様にとって最適の、情報通信システムの構築をすることにより、社会に貢献致します。

私たちは、お客様にとって最大限の、経費削減のお手伝いをすることにより、社会に貢献致します。

私たちは、お客様に迅速かつ安心していただける、保守サービスを提供することにより、社会に貢献致します。

私たちは、私たち自身が人間として成長することにより、社会に貢献致します。

 

社名「レカム」は以下の社是を表わしたものである。
特に「C」は、チャレンジの「C」であり、創業以来、常に他社がやらない業界初、日本初のビジネスにチャレンジを続けている。

(同社ウェブサイトより)

 

グループ経営ビジョンとして「A&A111+」(Action & Achievement 「行動、そして達成」)を掲げている。
「111」は、
・ 株主にとって リターン 「No.1」
・顧客にとって「オンリー 1」
・業界で質量共に 「No.1」
を、「+」は、
・従業員にとって最も魅力的な「Best1」企業グループを意味し、全てのステークホルダーにとって「1番の企業グループ」であることを目標としている。

 

こうした理念やビジョンをベースに、「BtoBソリューションプロバイダーとして世界を代表する企業グループ」を目指している。

 

【1-3 事業内容】

(1)ビジネスモデル
5つのソリューション「BtoBソリューション5(Five)」を国内外の顧客企業にワンストップで提供している。製品やサービスは国内外のメーカーやシステム開発会社との独占販売権を含んだ販売契約に基づきラインアップしている。

 

 

(同社資料より)

 

(2)セグメント
報告セグメントは、「国内ソリューション事業」「海外ソリューション事業」「DX事業」の3つ。
※同社子会社であるレカムDXソリューションズ株式会社はRPAサービス及びAI agent等の販売事業を行っていたが、BPO事業との顧客ターゲットや営業手法が一致していることから、26年9月期より事業区分の変更を実施している(レカムDXソリューションズ株式会社を国内ソリューション事業から旧BPR事業へ移行。海外ソリューション事業に影響なし)。従来の報告セグメントであった「BPR事業」を「DX事業」に変更している。

①国内ソリューション事業
同社の祖業。主として、「コストダウンソリューション」「カーボンニュートラル&コストダウンソリューション」「サイバーセキュリティソリューション」「感染症対策ソリューション」を提供している。

 

ソリューション

概要

コストダウンソリューション

1994年9月に事業開始。ビジネスホン、複合機等やサービスによる省力化・省スペース化を図るコストダウンのソリューションを提供している。

 

カーボンニュートラル&コストダウンソリューション

LED照明、業務用エアコン等の商材やサービスにより、 CO2排出量や電気代等の販管費を削減するカーボンニュートラルやコストダウンのソリューションを提供している。

 

サイバーセキュリティソリューション

2015年3月に中国ヴィーナステック本社との合弁によるヴィーナステックジャパン株式会社を設立し事業を開始。ワークスタイルの変化に対応したUTM(統合脅威管理)をメインとしたサイバーセキュリティソリューションを提供している。

 

感染症対策ソリューション

2020年5月に事業開始。新型コロナウイルス、インフルエンザ、ノロウイルス等の除菌、消臭効果がある商材やサービスによる感染症対策のソリューションを提供している。

 

 

加えて、「ファイナンスソリューション」により、顧客は提携リースを利用することで、最小の初期コストで製品・サービスの利用を開始することができる。
累計顧客数は6万社に上る。

 

②海外ソリューション事業
中国、インド、ASEAN地域において、主として、「カーボンニュートラル&コストダウンソリューション」「AIサーバー」「感染症対策ソリューション」を提供している。
M&A戦略を積極的に推進し、ローカル企業の顧客開拓に注力していく考えだ。

 

ソリューション

概要

カーボンニュートラル&コストダウンソリューション

2015年10月に中国大連市でLED照明の販売を開始。LED照明や業務用エアコンを活用し、CO2排出量や電気代を削減するコストダウンソリューションを提供している。

 

AIサーバー

2024年7月にシンガポールのTAKNET SYSTEMSを子会社化。高性能GPUを多数搭載し、優れた冷却技術を備えた、生成AI向けの高効率かつ拡張性の高いソリューションを提供している。

感染症対策ソリューション

2020年6月及び9月にウイルス除菌装置の海外7か国における独占販売権を取得し、感染症対策ソリューションの提供を開始した。

 

 

 

海外においても、「ファイナンスソリューション」により、顧客は提携リースを利用することで、最小の初期コストで製品・サービスの利用を開始することができる。
現在の進出国は、中国(2015年10月)、ベトナム(2017年8月)、マレーシア(2018年2月)、インド(2018年10月)、タイ(2019年6月)、インドネシア(2019年6月)、シンガポール(2024年7月)の7か国。
顧客数は約3,000社。カーボンニュートラルソリューションのニーズを有する大手日系製造業の工場が主要販売先である。

 

国内でIT機器の営業経験を積んだ日本人社員が海外に赴任して、海外でソリューションを販売している。
営業担当者と日本語でコミュニケーションが取れる点は、日系企業の顧客、特に日本人経営層に対し大きな安心感を提供しており、顧客開拓及び契約継続という点で大きなアドバンテージとなっている。

 

③DX事業
2003年10月に大連に自社内向けアウトソーシングを行うセンターを設立し、2009年10月より外部受託を開始。
2019年10月に間接業務受託のBPO(Business Process Outsourcing)事業から、業務再構築支援のBPR事業に事業領域を拡大。
2023年5月にRobo Workerの日本での独占販売を開始。
企業のDX推進を支援しているほか、中国の先進AI企業であるIntelligence Indeed社と共同で開発した「AIエージェントプラットフォーム日本語版」を販売するAIエージェント事業にも注力している。

(同社資料より)

 

顧客数は約100社。売上構成では、ECサイト運営会社からの受託が最も大きい。サイト利用者の発注データの入力を、人件費コストの安いオフショアで行っている。顧客にとっては、コストを受注量に応じた変動費化できる点が大きなメリットである。
また一旦取引が始まると顧客には他社に乗り換えるインセンティブは働きにくく、同社は安定的な収益を獲得することができる。

 

【1-4 特長・強み・競争優位性】

「変化に対応して成長を続けるレジリエンス。源泉は企業理念、チャレンジ精神、リーダーシップ」

 

24年9月期に久しぶりに売上高100億円を超え、25年9月期は18期ぶりに過去最高売上を記録した同社だが、創業以来30年間、決して順風満帆であったわけではない。

 

【1-1上場までの沿革】にあるように、創業直後は想定通りには販売が伸びない時期を経験したが、そこから「営業フランチャイズ」という仕組みを産み出し、「IT機器販売会社」として成長し、2004年には株式を上場させた。
2006年にPHSの製造会社を買収し、その販売によって2007年9月期には初めて売上高100億円を突破したが、その後のリーマンショックによって売上は急減。2009年9月期には大幅な損失を計上せざるを得ず、経営危機を迎えた。
この雌伏の期間に事業再構築に取り組み、IT機器販売に加えBPO事業にも進出し、2014年9月期を底にV字回復を果たす。2017年9月期からは「グローバル専門商社構想」をスタートさせた。コロナ禍の影響を大きく受けたものの、「BtoBソリューションプロバイダー」として、2020年からは再々成長のフェーズに入り、25年9月期は18期ぶりに過去最高売上を記録し、26年9月期も2期連続で過去最高更新を見込んでいる。
経営危機を経験しながらも、ここまで回復、成長を続けてきたレジリエンス(※)は同社の大きな特長である。
※レジリエンス:困難をしなやかに乗り越え回復する力

 

その源泉は、全社員で社会貢献することが自社の社会的存在意義であるとの企業理念の下、創業以来、常に他社が手掛けない新しい事業、新しい商材を探究し、いち早く多国化展開を志向したチャレンジ精神や、それを全社に浸透させている伊藤社長の経営力、リーダーシップであろう。

 

(同社資料より)

 

2.2025-2027年 中期経営計画

2025年9月期を初年度、2027年9月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を推進中である。

 

【2-1 基本戦略】

基本戦略として「グローバル専門商社構想」を掲げている。
これは、時代に合った最先端の商材やサービスを、同社の強みであるダイレクトマーケティング力で、全世界の顧客にソリューションとして提案し、グローバル事業の成長を加速させるもの。
各国の事業会社が、「ステージ1:顧客開拓」「ステージ2:顧客囲い込み」「ステージ3:ローカル市場開拓」「ステージ4:新規事業創出」の4つのステージを推進してそれぞれ独自の成長を目指す。

 

(同社資料より)

 

◎各ステージの状況
現時点では、「ステージ1:顧客開拓」はインド、中国、「ステージ2:顧客囲い込み」はベトナム、タイ、インドネシア、「ステージ3:ローカル市場開拓」はマレーシア、シンガポールが対応する。
各国ごとにビジネスのステージを上げ、グローバル展開を加速する考えだ。

 

「ステージ3:ローカル市場開拓」においては、2021年にSLWL社がグループ入りし、マレーシアのLEDローカル市場に進出したほか、Greentech International Pte. Ltd.の株式を30%取得し、間接的にシンガポールに進出した。
2023年にはSLWE社がグループ入りし、マレーシアの電気部品ローカル市場への進出を開始。2024年にはTAKNET社がグループ入りし、シンガポールのAIサーバーローカル市場に進出した。2026年に照明器具卸売事業会社Lumitron社をM&Aした。
現在はマレーシア、シンガポール以外の案件についても積極的に情報収集を進めている。各地域で着実に実績を積み上げ、「ステージ4:新規事業創出」へのステップアップを目指している。

 

◎戦略商品の投入
グローバル専門商社に向けて、ユニークで時代に合った最先端の商材やサービスのラインアップ拡充も進んでいる。
2020年に取り扱いを開始した空気浄化装置「ReSPR(レスパー)」は海外7か国で独占販売権を取得している。
2023年にはAI-RPA「RoboWorker」の日本語版の独占販売を開始したほか、2024年には放射冷却性能素材「SPACECOOL」の国内外での販売を開始した。シンガポールのTAKNET社子会社化により、AIサーバーの取扱いを開始した。

 

【2-2 新中期経営計画達成に向けての課題と方針】

前回の中期経営計画では目標として「売上高成長率CAGR31.3%」を掲げたものの未達であった。
脱炭素のための自社ブランドLED照明「レンティア」の高性能な省力化商品投入、海外における戦略的パートナーシップの拡大など想定通り進展した戦略もあったが、「新規顧客開拓と新商品開発の両立が困難」「営業担当者1人当たり生産性の低迷」「営業担当者採用が困難」「海外ローカル企業向けのブランド不足」などの課題が浮き彫りとなり、「商品・サービス開発力」及び「顧客開拓」を強力に推進するためには、人的リソースに依存しない仕組み(営業DX)を確立の上、M&Aを積極的に推進して成長スピードアップを図ることが不可欠と考えている。

 

中期経営計画の方針
VISION:営業DX×M&A

既存営業の高度化により、顧客データ基盤を整え、データに基づいたアプローチを実行する。

営業DXの実現により、従来型営業よりも大幅な営業効率向上の実現を目指す。

M&Aによりグループ化した企業にも営業DXを移植しバリューアップを図る。

レカム自身の高度化とM&Aの加速の両輪により、持続的な成長を実現する。

 

真の「営業DX」実現に向けては、データベース構築がカギを握る。潜在見込み客も含めたデータベースを基に、人間の感性・記憶・価値観に頼ることなく、最もタイムリーなタイミングで、最も適した商材・サービスの営業に行くことが営業DXの目指す姿であり、そのためには各営業スタッフが商談内容を始めとした顧客情報をきめ細かく入力していく必要がある。
営業スタッフからすれば手間のかかる作業ではあるが、「営業DXが会社にとっても自身にとっても極めて重要である」という認識を全員で共有することが真の「営業DX」実現には不可欠であり、この意識改革が最も重要であると、同社では考えている。

 

【2-3 新中期経営計画達成に向けた取組み】

(1)基本的な考え方
営業DXの実現により、省人体制でも高効率な営業成果が得られる仕組みを構築する。その仕組みはM&Aでグループ化した企業にも移植し、バリューアップを図り、年率20%を超える持続的な成長を実現する。

(同社資料より)

 

(2)具体的な取り組み
<営業DX>
「Phase1:短期達成目標」として「既存営業の高度化」を掲げている。
営業データの統合や深い顧客理解、データに基づくアプローチなど、現時点ではクリアすべき課題は多いが、営業スキルの底上げと早期戦力化を図る。
「Phase2:中期達成目標」としては、「提案ソリューション磨きこみ」と「反響型営業スタイル確立」を掲げている。
こちらにおいても、業種別成功事例、インサイドセールスなどが未だ確立できていない点が課題だが、提案効率を高めるアプローチや、労働集約型ではない営業の実現を目指す。

 

以上のような目標の下、営業DXでは、CRMシステムへのデータ連携を短期間で実施し、システムを軸とした営業を徹底する。
顧客情報に基づいた営業活動を行うことで、「営業」「育成」「商品開発」の全ての側面における経営改善効果が期待でき、前中計の課題であった「商品・サービス開発力」及び「顧客開拓力」を一段と強化する。

 

◎営業
顧客の求めるタイミングで営業社員がアプローチする。リプレイス時期が来たタイミングでの訪問を100%実行することで、受注率の向上を実現する。

 

◎育成
データに基づく営業実施により、経験年数の少ない若手営業社員でも受注率の高まる営業アクションを取ることができるなど、早期戦力化を実現し、人材育成のスピードアップを図る。

 

◎商品開発
新商品開発に充てる時間を確保することで開発力を向上させる。これまでマネジメントに奔走していた管理層の意識を新商品開発へシフトさせる。

 

【2-4 各事業における重点施策】

同社では、CRM活用を軸とした営業DXによる各事業部への波及効果も見込んでいる。

 

(1)国内ソリューション事業
<重点施策>
AIの活用をテーマに、AIによる提案書作成の自動化、契約プロセスのデジタル化、AIのロールプレイングツール導入による営業社員育成の早期化などに取り組んでいる。
IT商材の保守サービス強化によるストック収益の拡大や顧客満足度向上にも注力している。

 

(2)海外ソリューション事業
<重点施策>
AIのロールプレイングツールを導入し、営業社員の即戦力化を図っている。
また、CRM一元管理によるグループ間のトス上げ、顧客LTVの最大化、ローカル営業マネージャー育成によるローカル人財の育成にも注力している。

 

(3)DX事業
<重点施策>
AIエージェントによる業務変革の推進に取り組んでいる。
また、業種に特化した新規開拓営業手法の確立を目指している。
同社が共同開発した「AIエージェントプラットフォーム」はRPAやOCRといった機能が既に実装済である点が他のAIエージェントとの大きな違いであり、RPAとAIエージェントの社内活用推進により運用ノウハウを蓄積し、販売拡大に繋げていく。

 

(4)管理部門
<重点施策>
既存業務の業務フローを見つめ直し、業務による無駄をなくし生産性を向上させる。
最適な業務と人員数での管理を推進することで、利益を生み出す管理部門へとシフトチェンジする。
最終2027年9月期には現在と比較し、生産性を10%向上させることを目標としている。

【2-5 達成目標】

2027年9月期までに「売上高成長率CAGR 20%以上」「売上高営業利益率10%以上」「ROE 20%以上」の3指標達成を目標としている。

 

3.2026年9月期第3四半期決算概要

【3-1業績概要】

 

25/9期3Q(累計)

構成比

26/9期3Q(累計)

構成比

前年同期比

売上収益

9,907

100.0%

12,434

100.0%

+25.5%

売上総利益

2,273

22.9%

2,908

23.4%

+27.9%

販管費

2,042

20.6%

2,587

20.8%

+26.7%

営業利益

284

2.9%

463

3.7%

+62.8%

EBITDA

428

4.3%

643

5.2%

+50.1%

税引前利益

330

3.3%

410

3.3%

+24.1%

四半期利益

195

2.0%

225

1.8%

+15.3%

*単位:百万円。EBITDA=営業利益+減価償却費及び償却費。四半期利益は親会社の所有者に帰属する四半期利益。

 

増収増益、売上収益・営業利益・税引前利益は過去最高を記録
売上収益は前年同期比25.5%増の124億34百万円。海外ソリューション事業において、国を挙げたAI投資が拡大するシンガポールでAIサーバー受注が大幅に増加。上期末時点の受注残約15億円を第3四半期に納品・売上計上した。
営業利益は同62.8%増の4億63百万円、EBITDAは同50.1%増の6億43百万円。上期はM&A関連の一時費用約1.2億円を計上したため大幅な減益であったが、上記のAIサーバー大型案件の納品が進捗したことに加え、カワハラ事務機・Lumitronの新規連結が寄与した。

 

【3-2 セグメント別動向】

売上収益

25/9期3Q(累計)

構成比

26/9期3Q(累計)

構成比

前年同期比

国内ソリューション事業

2,973

30.0%

3,320

26.7%

+11.6%

海外ソリューション事業

6,480

65.4%

8,740

70.3%

+34.9%

DX事業

452

4.6%

374

3.0%

-17.4%

売上収益合計

9,907

100.0%

12,434

100.0%

+25.5%

セグメント利益

25/9期3Q(累計)

構成比

26/9期3Q(累計)

構成比

前年同期比

国内ソリューション事業

101

3.4%

243

7.3%

+141.0%

海外ソリューション事業

392

6.1%

610

7.0%

+55.5%

DX事業

-27

-

-8

-

-

調整

-181

-

-382

-

-

セグメント利益合計

284

2.9%

463

3.7%

+62.8%

*単位:百万円。売上高は外部顧客への売上高。調整には、セグメント間取引消去、全社費用を含む。従来同社子会社であるレカムDXソリューションズ株式会社はRPAサービス及びAI agent等の販売事業を行っていたが、BPO事業との顧客ターゲットや営業手法が一致していることから、26年9月期より事業区分の変更を実施している(国内ソリューション事業からBPR事業へ移行)。従来の報告セグメントであった「BPR事業」を「DX事業」に変更している。

 

(1)国内ソリューション事業
増収増益。
中小企業を標的としたランサムウェア・サプライチェーン攻撃の常態化対策を背景に需要が拡大しUTMが前年同期比41.9%増と大きく伸長した。「クロスセルによる事業拡大」「マーケティング力および顧客対応力の共有」「東北地方における地域密着型体制の確立」といった相乗効果の創出を見込んで2026年1月に子会社化した。カワハラ事務機の連結取込効果も加わり複合機も同7.0%増。組織体制の見直しによる営業体制の再構築と間接コストの抑制が進み、販管費が減少し大幅増益。
*販売チャネル別売上収益

 

26/9期3Q

(累計)

構成比

前年同期比

直営店

2,001

60.3%

+9.3%

FC加盟店

622

18.8%

+13.3%

代理店

695

21.0%

17.4%

合計

3,320

100.0%

+11.6%

*単位:百万円*各チャネルは百万円未満を切り捨てて表示しているため、合計と一致しません。

 

・直営店チャネル
顧客データベースを有効活用した効率的な営業活動を実施し、新規顧客の開拓に注力した。MFPの独自プランやLED、エアコン等の環境商材の提案に注力した。
・FC加盟店チャネル
直営店の販売手法の水平展開による販売支援を実施するとともに、新規加盟店開拓に取り組んだ。
・代理店チャネル
電力料金の引き下げ提案としてLED照明やセキュリティ商材の販売を強化した。

 

(2)海外ソリューション事業
増収増益。
国を挙げたAI投資が拡大するシンガポールにおいてAIサーバー受注が大幅に増加し、上期末時点の受注残約15億円の納品が進捗した。第4四半期も受注残は高水準を維持し、順次売上計上を見込んでいる。
LED販売は現地営業体制の増強と提案型営業への転換に加え、Lumitron社の新規連結も寄与し、前年同期比39.0%増と伸長した。
注力中の放射冷却素材「SPACECOOL」の販売は前年同期を下回ったが、「SPACECOOL」の商品性といった問題ではなく、「SPACECOOL」に注力した前年同期に比べ、顧客ニーズに沿い商材ごとバランスの取れた販売方針としたことが主要因。商品認知度は確実に向上しており、より販売しやすい環境となっている。
ローカル企業向け販売が伸長した一方、日系企業向け直販は大型案件の期内失注と固定費先行により、減収で営業損失を計上した。

 

(3)DX事業
減収、損失計上。
期初に見込んでいた新規案件は獲得に至らず、国内BPO拠点の稼働が計画を下回ったため減収。AIエージェントは中期経営計画に基づく先行投資フェーズにあり、日本語版の完成と社内テスト運用を経て営業を開始した。収益貢献は次期以降を見込んでいる。

 

【3-3 財務状態】

◎主要BS

 

25年9月末

26年6月末

増減

 

25年9月末

26年6月末

増減

流動資産

8,178

11,358

+3,179

流動負債

5,369

8,076

+2,707

現金等

2,680

2,671

-8

営業債務等

1,460

1,925

+465

営業債権等

2,631

4,381

+1,750

借入金

3,132

5,301

+2,169

棚卸資産

2,405

3,572

+1,167

非流動負債

1,924

2,446

+521

非流動資産

4,525

5,577

+1,051

借入金

1,206

1,751

+544

有形固定資産

689

830

+141

負債合計

7,294

10,523

+3,228

のれん

2,395

3,120

+724

資本合計

5,409

6,411

+1,002

資産合計

12,703

16,935

+4,231

負債純資産合計

12,703

16,935

+4,231

*単位:百万円。現金等は現金及び現金同等物、営業債権等は営業債権及びその他の債権、営業債務等は営業債務及びその他の債務。各数値は同社決算短信を基に千円単位で計算し、百万円未満切り捨てで表示。

 

M&Aによる2社の連結による資産及びのれんの増加、海外子会社におけるAIサーバーの大型案件受注などで資産合計は前期末比42億31百万円増加し169億35百万円。借入金増加などで負債合計は同32億28百万円増加し105億23百万円。資本合計は同10億2百万円増加し64億11百万円。
自己資本比率は前期末から5.3ポイント低下し、34.5%となった。

 

【3-4 トピックス】

(1)カワハラ事務機による国内営業網の拡充
2025年11月に子会社化した有限会社カワハラ事務機を通じた国内営業網の拡充を進めている。
岩手県盛岡市に本社を置くカワハラ事務機の子会社化により本社および滝沢営業所(岩手県滝沢市)を取得したほか、2026年7月までにレカムとして青森営業所(青森県青森市)、郡山営業所(福島県郡山市)、一宮営業所(愛知県一宮市)を新設した。
東北は地方中小企業のIT/OA・DX化が遅れ、開拓余地が大きい市場であるため、リコー社トップディーラーの1社として45年の顧客基盤・保守網を有するカワハラ事務機の拠点取得と営業所新設で地域を面で押さえ、クロスセルによる事業拡大、ストック収益の確保を図る。

 

(2)AIエージェント事業について
中国の先進AI企業であるIntelligence Indeed社と共同で進めてきた「AIエージェントプラットフォーム日本語版」が完成し、社内テスト運用を経て2026年2月より営業を開始した。引き合いは良好だが、顧客ごとAIエージェントを導入することで解決ができる領域が異なるため、「実際に導入してみるとこうした効果を得ることができた」という事例を多数示すことが顧客導入には欠かせないと考えており、社内事例を積み上げることで顧客提案力向上を図っている。

 

(同社資料より)

 

(Intelligence Indeed社概要)
設立後わずか数年でチャイナテレコム、チャイナユニコム、チャイナタバコなどの大手企業を中心に1,500社以上の顧客を有する急成長企業であり、中国国内で70余りの受賞歴を持つRPA・AIエージェント分野のリーディングカンパニーの1社。

 

(AIエージェントプラットフォームの概要)
<主要機能>
社員が日本語または英語で指示を入力するだけで、事務作業からデータ分析、意思決定支援までを自律的に実行可能とするシステム。
*会話型AIによる自然言語理解
*RPAによるPC操作自動化
*AI-OCRによる書類処理効率化(請求書・契約書対応)
*社内規程・FAQを統合したナレッジベース
*データ分析・経営指標の自動レポート化
など、従来人手で行っていた定型業務を削減し、社員がより付加価値の高い業務に集中できる環境を実現する。
Intelligence Indeed社は元々RPAで中国第2位という実力を有する企業で、OCRでも実績を有している。このため、今回開発した「AIエージェントプラットフォーム」はRPAやOCRといった機能が既に実装済である点が他のAIエージェントとの大きな違いである。

 

(市場ポテンシャルと今後の展開)
合弁先Intelligence Indeed社では、既に受注案件の約30%がこのプラットフォーム関連であり、市場ニーズの高さは明らかである。社内利用により日本語版の実用性・安定性を検証したレカムは、日本およびマレーシア市場に向けた営業を開始した。
短期的には業務効率化による内部コスト削減と顧客導入準備、 中期的には既存顧客基盤へのクロスセル展開による収益拡大、長期的には国内外への展開を通じてAI/DX事業の収益の柱とする。

 

(3)「実在エージェント」が国際的コンピュータ操作AIベンチマーク 「OSWorld」における世界第1位認定を獲得
2026年7月、AIエージェントプラットフォームの開発元であるIntelligence Indeed社の中国版モデル「実在エージェント」が、業務実行成功率90.2%を記録し、国際的コンピュータ操作AIベンチマーク「OSWorld」において世界第1位を獲得した。
「OSWorld」において成功率が90%を超えたのは、公表されている情報の範囲では世界初とのことだ。

 

今回の「実在エージェント」による世界第1位認定は、レカムが国内で販売するAIエージェントプラットフォームの開発元自身の技術力を示すものであり、AIエージェント事業における競争優位性を裏付けるものとレカムでは考えている。

 

(「OSWorld」について)
OSWorld は、2024年に香港大学、カーネギーメロン大学、ウォータールー大学等の研究者らが共同で設立した、AIエージェントの「コンピュータ操作能力」を測定するベンチマーク。
言語対話の流暢さを評価するものではなく、AIを実際のオペレーティングシステム上で直接動作させ、ファイル編集・表計算・画像編集・電子メールの送受信・複数アプリケーション間の連携など、合計361項目に及ぶ実務タスクを自律的に遂行できるかを、機械による自動判定によって客観的に評価する。
2024年の一般公開当初、当時最先端とされたAIモデルでも成功率は12%程度にとどまっていたが、2025年末に業界最高記録が72.6%に達して初めて人間の平均的な作業成功率(約72%)を上回った。コンピュータ操作AIエージェントの性能を測る国際的な指標として広く認知されている。

 

(OSWorld評価結果ランキング)
業務実行成功率90.2%で第1位の「実在エージェント」は、Anthropic社が自社開発モデルとして提出した「claudesonnet-4-6」(14位・成功率72.1%)や、OpenAI社のGPT-5モデルを組み込んだ他社エージェントフレームワーク「agent s3 w/ Opus 4.5 + GPT-5 bBoN」(Simular Research、13位・成功率72.6%)、「agent s3 w/ GPT-5 bBoN」(同、15位・成功率69.9%)などを大きく上回った。
Google 社の Gemini 3.1-pro モデルを活用した他社(Laiye)のフレームワーク「OpenAPA w/ gemini-3.1-pro」も成功率は78.3%にとどまっており、「実在エージェント」との間には約12ポイントの差がある。

 

(「実在エージェント」の評価内容 )
Intelligence Indeed社の公表によれば、「実在エージェント」は画像編集ソフト(GIMP)を用いたタスク(成功率92.3%)、複数アプリケーションを横断する連携タスク(第2位以下に約10ポイントの差)など難度の高い項目において高い性能を示したほか、システムの低レイヤー操作に関するタスクでは満点を獲得したとされている。複数アプリケーション連携は長時間にわたる実行プロセス全体を計画・管理する高度なプランニング能力を、画像編集は標準化されていないユーザーインターフェースに対する視覚認識・理解能力を、システムレベル操作における完全達成は実行プロセスを安定して完結させる信頼性を、それぞれ示すものと評価されている。

 

4.2026年9月期業績予想

【4-1 業績予想】

 

25/9期

構成比

26/9期(予)

構成比

前期比

進捗率

売上収益

13,088

100.0%

14,800

100.0%

+13.1%

84.0%

営業利益

407

3.1%

550

3.7%

+34.8%

84.2%

EBITDA

614

4.7%

757

5.1%

+23.3%

84.9%

税引前利益

447

3.4%

560

3.8%

+25.0%

73.2%

当期利益

196

1.5%

320

2.2%

+62.7%

70.3%

*単位:百万円。予想は会社側予想。

 

業績予想に変更なし、増収増益、売上収益は2期連続で過去最高更新へ
売上収益は前期比13.1%増の148億円、営業利益は同34.8%増の5億50百万円の予想。売上収益は2期連続で過去最高を見込む。国内ソリューション事業、海外ソリューション事業は2桁の増収増益予想。
配当は前期比0.20円/株増配の1.20円/株を予定。予想配当性向は30.4%。

 

【4-2 セグメント動向】

売上収益

25/9期

構成比

26/9期(予)

構成比

前期比

進捗率

国内ソリューション事業

4,032

30.8%

4,575

30.9%

+13.5%

72.6%

海外ソリューション事業

8,417

64.3%

9,727

65.7%

+15.6%

89.9%

DX事業

597

4.6%

498

3.4%

-16.6%

75.1%

売上収益合計

13,088

100.0%

14,800

100.0%

+13.1%

84.0%

セグメント利益

25/9期

構成比

26/9期(予)

構成比

前期比

進捗率

国内ソリューション事業

182

4.5%

333

7.3%

+83.0%

73.2%

海外ソリューション事業

485

5.8%

632

6.5%

+30.3%

96.7%

DX事業

-16

-

-16

-

-

-

調整

-246

-

-400

-

-

-

セグメント利益合計

407

3.1%

550

3.7%

+34.8%

84.2%

*単位:百万円。売上高は外部顧客への売上高。調整には、セグメント間取引消去、全社費用を含む。
*25/9期のセグメント別数値は当期の事業区分に組み替えた数値であり、合計は連結値と一致しません。

 

各事業の通期予想達成に向けた取り組みは以下の通りである。

 

(1)国内ソリューション事業
増収増益予想。
UTM・MFP・LED販売を強化し、商品別販売計画の達成を目指す。
子会社化したカワハラ事務機へのPMIを徹底するとともに、販売商品拡充のための営業支援を実施する。
FC加盟店及び代理店の新規契約獲得を強化し、販売網を拡大する。
26年4月に入社した21名の新卒社員に対する営業DX活動を推進し、早期戦力化を図る。

 

(2)海外ソリューション事業
増収増益予想。
「SPACECOOL」の販売は第3四半期終了時点で前年同期を下回ったが、商品性等の問題ではなく、「SPACECOOL」に注力した前年同期に比べ、顧客ニーズに沿い商材ごとバランスの取れた販売方針を採用したことが主要因。同製品の認知度・評価は向上しており、取り扱い始めた契約単価の高いタイプの製品も含めて販売を強化する。
AIサーバー及び業務用エアコンについては納期管理を徹底し第4四半期(7‐9月)の売上計上を推進する。
Lumitron社へのPMIを徹底するとともに、販売商品拡充のため営業支援を行う。
26年4月に入社した新卒社員29名のうち海外赴任を希望する7名が5月から海外子会社に出向している。彼らに対する営業DX活動を推進し、早期戦力化を図っている。第4四半期(7‐9月)からの本格的な寄与を見込んでいる。

 

(3)DX事業
減収、損失計上。
AIエージェントの販売強化に向けた営業社員の増員及び育成に注力する。
顧客ごとAIエージェントを導入することで解決ができる領域が異なるため、実際に導入した場合の効果など事例を多数示すことが顧客導入には欠かせないと考えており、社内事例を積み上げることで顧客提案力向上を図っている。
独立行政法人中小企業基盤整備機構によるデジタル化・AI導入補助金も導入を後押しすると期待している。
その他、事業部間連携強化によるクロスセル推進のための営業手法を構築する。

5.伊藤社長からのメッセージ

上期時点ではM&A費用の一時的な計上もあり、予想を大きく下回りご心配をおかけしましたが、第3四半期の業績は非常に好調で、売上・利益とも社内計画を上回り、過去最高の数値となっています。
本来であれば第4四半期は利益が集中する時期でもあり、通期計画を上回る可能性もあると考えておりますが、主力商品であるAIサーバーや業務用エアコンの納期動向が不透明であることから、通期予想は据置きとしています。来期2027年9月期は中期経営計画の最終年度でもあります。新事業であるAIエージェントも含めて一段の成長を図り、企業価値の向上に努めていきますので、今後とも是非当社を応援していただきたいと思います。

 

6.今後の注目点

第3四半期の進捗率は売上高84.0%、営業利益84.2%と、過去数年を上回る高水準。ただ、伊藤社長のメッセージにあるように、同社取扱い商材の中でも契約単価の高いAIサーバーおよび業務用エアコンは仕入販売で同社が生産コントロールできないため、旺盛な需要を取り込んで契約を獲得できてもメーカーからの納品待ちとなり、先行きが見通しにくいため通期予想を据え置いている。AIサーバーに関しては原価も上昇しているが、価格転嫁もできているという。通期予想は堅めの数字とのことで、第4四半期(7‐9月)にどの程度売上・利益を上積みしていくのか期待したい。

 

 

 

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態、取締役、監査役の構成

組織形態

監査等委員会設置会社

取締役

7名、うち社外取締役4名(うち独立役員4名)

監査等委員

3名、うち社外取締役2名(うち独立役員2名)

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2026年1月27日

 

<基本的な考え方>
当社は、上場企業としての責務を全うし、かつ企業価値増大の永続的な追及を可能とするため、強力なガバナンス体制の構築を目指してまいります。
その構築のため、以下の3つを重点項目と位置づけ取り組んでまいります。
・ディスクロージャーの充実
 経営の透明性と健全性を確保するため、投資家に対して適時適切に情報を開示いたします。
・アカウンタビリティの徹底
 当社のステークホルダーに対して、十分な説明責任を果たしてまいります。
・コンプライアンス
 法令遵守にとどまらず、その趣旨および精神を尊重し、コンプライアンス意識の醸成を図ってまいります。

 

また、当社は、経営監督機能と業務執行機能を明確にするため、執行役員制度を導入するとともに、監査等委員会設置会社に移行しております。

 

<コーポレート・ガバナンス・コードの各原則を実施しない理由(抜粋)>
【補充原則1-2④】(議決権の電子行使のための環境作り、招集通知の英訳)
当社は、2017年12月開催の第24期定時株主総会よりインターネットによる議決権の行使を可能とし、2018年12月開催の第25期定時株主総会よりスマートフォンによるQRコードを用いた議決権の行使を可能としております。
当社の外国人株主は5%未満であり、費用対効果の観点から株主総会の招集通知の英訳は行っておりませんが、今後、機関投資家や外国人株主の比率等の状況を踏まえ、株主総会の招集通知の英訳の実施を検討してまいります。

 

【補充原則3-1②】(英語での情報開示・提供)
当社の外国人株主は5%未満であり、費用対効果の観点から英語での情報開示を行っておりませんが、今後、外国人株主の比率が増加する状況が見込まれる場合は、英語での情報開示を検討する考えであります。

 

<コーポレート・ガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>
【原則1-4】(政策保有株式)
当社は、中長期的な企業価値向上の観点から、必要に応じて取引先等の株式を保有する場合があります。現状、政策保有している上場株式は1銘柄であり、かつ、保有割合も僅少であることから、現状では縮減の方針はありません。なお、政策保有株式の議決権の行使にあたっては、当社の企業価値向上の観点から対応を判断しております。

 

【補充原則2-4①】(中核人財の登用等における多様性の確保)
当社は、日本国内にとどまらず、アジア圏8か国で事業展開していることから、雇用や管理職への登用等において、国籍、ジェンダー等による制限は一切設けず、人財の多様性の確保を図っております。
当社の従業員の男女比はほぼ半々であり、近年における新卒採用の男女比も同様であり、管理職候補となる人財の層も厚くなりつつあることから、今後は女性の役員、管理職者の増加を見込んでおります。
当社は、多様な働き方やキャリアパスを実現できるように人財育成に注力しており、社員一人につき年間100時間の教育時間を設けるなどの取り組みを行っております。

 

 

【補充原則3-1③】サスティナビリティについての取組など
当社は、サスティナビリティ・ESGについて以下のとおり取り組んおります。
(ⅰ) E:環境
      ・エネルギーソリューション商材の販売による脱炭素社会への貢献
      ・ReSPR、サーモカメラなど、オフィスの感染症対策商材の販売により、従業員の感染予防対策への貢献
(ⅱ) S:社会
      ・進出国に対する雇用&利益拡大により各国の経済発展に貢献
      ・多種多様な人材を採用や育成をし、ダイバーシティを推進
      ・内閣府「輝く女性の活躍を加速する男性リーダーの会」の活動を通じて、女性管理職の登用及びジェンダーフリー企業の実現
(ⅲ) G:ガバナンス
      ・経営の執行に対する監視機能強化の目的のため、独自の取締役選任基準制定(半数の社外取締役、取締役任期は1年)
      ・内部監査として経営も監視する業務監査が、経営改善、経営の効率化の機能にも役立てている
      ・世界共通の人事評価とその国にあった評価のハイブリッド型グローバル人事評価による報酬の適性化
      ・内部通報制度の充実
(ⅳ) DXを推進することでESG経営がさらに向上
      ・環境  非効率資源の是正により脱炭素化
      ・社会  労働生産性の向上、人財開発
      ・ガバナンス  情報偏在の解消、評価・報酬の適性化

 

【原則5-1】(株主との建設的な対話に関する方針)
当社は、株主との対話は会社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資するものと考えており、そのため、株主および投資家との建設的な対話を行うべく、IR専任担当者を置き、株主等からの電話やメールでの質問に対応しております。
また、本決算、第2四半期決算発表後の年2回、アナリストおよび機関投資家向けに決算説明会を開催し、代表取締役社長が直接説明、対話を行う機会を設けております。さらに、株主総会の終了後には株主を対象とした会社説明会を実施しており、株主との直接対話を行っております。

 

 

 

 

本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。

Copyright(C) Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.