ブリッジレポート:(4849)エン 2027年3月期第1四半期決算
![]() 越智 通勝 会長兼社長 | エン株式会社(4849) |
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会社情報
市場 | 東証プライム市場 |
業種 | サービス業 |
代表取締役 会長兼社長 | 越智 通勝 |
所在地 | 東京都新宿区西新宿6-5-1 新宿アイランドタワー |
決算月 | 3月 |
HP |
株式情報
株価 | 発行済株式数(自己株式を控除) | 時価総額 | ROE(実) | 売買単位 | |
1,685円 | 37,781,493株 | 63,662百万円 | 7.7% | 100株 | |
DPS(予) | 配当利回り(予) | EPS(予) | PER(予) | BPS(実) | PBR(実) |
68.3円 | 4.1% | 138.72円 | 12.1倍 | 830.17円 | 2.0倍 |
*株価は8/24終値。発行済株式数は直近期末の発行済株式数から自己株式を控除。
*BPS、ROEは26/3期実績。数値は四捨五入。
*DPS、EPSは27/3期の会社予想。
連結業績推移
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属 する当期純利益 | EPS | DPS |
2023年3月(実) | 67,716 | 4,249 | 4,072 | 2,695 | 60.98 | 70.10 |
2024年3月(実) | 67,661 | 5,161 | 5,369 | 4,196 | 102.38 | 70.10 |
2025年3月(実) | 65,678 | 5,892 | 5,943 | 7,628 | 186.76 | 70.10 |
2026年3月(実) | 59,093 | 3,962 | 4,191 | 2,616 | 66.42 | 32.70 |
2027年3月(予) | 50,000 | 2,800 | 3,406 | 5,464 | 138.72 | 68.30 |
*単位:百万円
エンの2027年3月期第1四半期決算と2027年3月期の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告いたします。
目次
今回のポイント
1.会社概要
2.構造改革の進捗
3.2027年3月期第1四半期決算
4.2027年3月期業績予想
5.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
今回のポイント
- 27/3期第1四半期の業績は、売上高が前年同期比11.2%の減収、営業利益が同10.5%の増益。売上面ではエージェントにおいてコンサルタントの生産性が改善し増収となった他、採用サービス その他においてback checkが展開するリファレンスサービスが成長し増収となった一方、engage事業承継により減収となった。利益面ではengage事業承継により人件費及び広告宣伝費が大幅に減少し、営業利益と経常利益が増益となった。また、engage事業承継に伴う「関係会社株式売却益」を48億84百万円計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比347.6%の大幅な増益となった。
- 第1四半期が終わり、27/3期の会社計画は、売上高が前期比15.4%減の500億円、営業利益が同29.3%減の28億円の予想から変更なし。売上面ではengage事業承継の影響を除くと前期比3.9%減となる。エン転職で減収の一方、エージェント等で増収を見込む。利益面では効率化により広告宣伝費等の費用が削減されるものの、成長に向けた新規投資の費用等が増加することから、減益となる見通しである。また、27/3期の配当金は、engageの事業承継による特別利益が発生し親会社株主に帰属する当期純利益が増益となることから、1株当たりの年間配当は前期から35.6円増加の68.3円となる見込みである。配当性向は50%の予定。
- 構造改革の成果が徐々に顕在化してきている。エージェントでは、エン エージェント、en worldともに営業生産性が向上し増収増益となった。採用サービス その他では、新規連結されたback checkにおける日系大手企業との取引増加が増収へ寄与し、派遣会社向け採用管理システムを提供するゼクウが利益成長に貢献した。また、エン PeopleXも社内クロスセルが順調にスタートし、既存事業部から300件以上の商談連携が進み売上高が計画を上回った。同社は前期と今期の2年間を構造改革期間と位置付け、既存事業の改善、コスト削減、新たな成長戦略の3つを最重要戦略とし事業運営を行っている。引き続き構造改革の進捗状況に注目したい。
1.会社概要
企業理念
同社のパーパス(社会における自社の存在意義)は、「誰かのため、社会のために懸命になる人を増やし、世界をよくする~Inner Calling & Work Hard~」である。その実現のために、社会的インパクトの大きいポジションや成長産業への適切な労働移動、テクノロジーを活用して質・量ともに担保された求人情報の提供による就業機会の増大を目指している。
エンの実践する「共創型理念経営」
エンでは創業以来、明確な理念に基づく経営を実践してきた。当社にとっての理念は、トップが独断で決めるものではなく「皆で創っていく」もの。
絶対視せず、社員も疑問があれば投げかける。
時には変更・改善に関与する。以下の理念体系はまさに社員皆で共創したものであり、今も随時アップデートを重ねている。
バリュー(大切にしている考え方・価値観)

※CareerSelectAbility®:キャリア自己選択力。いかなる環境変化があってもどこでも通用する・活躍できる力のこと
パーパス(社会における存在意義)

※Inner Calling:人間なら誰でも持っている利他性を引き出すという意味の造語。Work Hard:誰かのために懸命に働く・学ぶ・研究する意味
ビジョン(目指したい将来像)

(同社HPより)
国内 採用サービス
| 内容 |
| 特徴 | ユーザー | 顧客企業 |
エン転職 | 総合転職情報サイト | ・ | 一般事業会社直接募集原稿は、1社1社独自に取材・撮影 | ・20~30代が中心 | 一般企業 |
・ | 求職者の立場に立った正直かつ詳細な求人情報 | ||||
ミドルの転職 | ミドル世代向けハイクラス求人サイト | ・
・ | ミドル層の転職に強い人材紹介会社及び事業会社の求人情報を掲載 コンサルタントの得意領域、実績等に加えユーザーからの評価を公開 | ・30~40代が中心 | 人材紹介会社 一般企業 |
AMBI | 若手ハイキャリア特化型求人サイト | ・
・ | 20~30代×年収500万円以上の案件が中心 一般企業、人材紹介会社によるスカウトに軸を置いたサイト設計 | ・20~30代が中心 | 人材紹介会社 一般企業 |
エン派遣 | 人材派遣会社集合サイト | ・ | 人材派遣会社の情報及び求人情報を掲載 | ・20~40代の女性が中心 | 人材派遣会社 |
・ | ユーザーが直感的に操作しやすい検索機能 | ||||
エンバイト | アルバイト求人情報サイト | ・
・ | 主に人材派遣会社が保有するアルバイト求人情報を掲載 ユーザーの閲覧履歴からお勧めバイトを提案する等、ユーザーの希望にあったバイト探しをサポート | ・大学生 ・既卒 未就業者 ・主婦 ・フリーター | 人材派遣会社 |
iroots | 新卒学生向けスカウトサービス | ・
・ | 新卒学生向けの逆求人型就活スカウトサービス プロフィールや適性診断に基づき、企業が直接新卒学生にスカウトすることができるサービス | ・新卒学生 | 一般企業 |
フリーランス スタート | フリーランスエンジニア案件検索エンジンサイト | ・
・ | 国内最大級のフリーランス案件検索エンジンサイト フリーランスエージェントの案件情報をまとめて検索・エントリーが可能 | ・フリーランス エンジニア | フリーランスエンジニア 案件検索エンジンサイト |
エン エージェント | 人材紹介 | ・ | エンが持つ求職者データベース及び顧客企業と取引実績を活用した人材紹介サービス | ・幅広い年代の正社員 | 一般企業 |
en world | 人材紹介 | ・
・ | 外資系企業及びグローバル展開の日系企業がクライアント グローバル人材の中間管理職~エグゼクティブレベルの案件を取扱い、国内トップクラスのシェア | ・グローバル人材 ・バイリンガル人材 | 外資系企業 日系企業 |
国内 採用サービス
| 内容 |
| 特徴 | 顧客企業 |
VOLLECT | 採用代行 サービス | ・
・ | 企業の採用活動を支援する「PRO SCOUT」を主力にサービス提供、700社超の導入実績をもとに採用プロセスの最適化、採用実務代行を行う 採用活動を戦略的に支援し、内製化までをサポート | 一般企業 |
ゼクウ | 採用管理システム 業務管理システム | ・
・ | 求人情報、面接者、応募対応、効果測定等の各種管理を一元化 採用後のスタッフや求人募集案件を一元管理 | 人材派遣会社 |
back check | リファレンス/ コンプライアンス チェック | ・ | オンライン完結型リファレンス/コンプライアンスチェックの開発・提供 | 一般企業 |
ASHIATO | 入社後活躍までを見据えたリファレンスレポートサービス | ・
・ | 約15万社の採用支援実績・ノウハウをもとに、独自のアンケートを実施し、候補者の活躍ぶりをヒアリング。 選考に活用できる面接アドバイスをレポート オンラインを中心としたサービスにより、スピーディーなレポートを実現。導入しやすい価格で提供 | 一般企業 |
エン PeopleX | AI面接・面談・ ロープレ | ・ ・ | 対話型AIを活用したAI面接・面談・ロープレの提供 PeopleXのAI技術とエンの入社後活躍の知見でミスマッチを減らし、活躍につながる採用を支援 | 一般企業 |
国内 教育・評価サービス
| 内容 | 特徴 | 顧客企業 |
TALENT ANALYTICS | 活躍できる人材を発見する、見極める適性テスト | ・学歴や役職などの肩書では判断が難しい知的能力・考え方・価値観などを検査 ・短時間、スマホ等のオンラインで受講可能、企業が求める人材の発見とミスマッチを防止 | 一般企業 |
エンカレッジ | 社員向けオンライン研修サービス | ・新人社員から経営層向けまで400以上の講座を提供するオンライン研修サービス ・派遣会社のスタッフ教育として、「派遣スタッフ版エンカレッジオンライン」も提供 | 一般企業 人材派遣会社 |
HR OnBoard HR OnBoard NEXT
| リテンション対策ツール 「HR OnBoard」 開発・販売 | ・入社後の離職リスクを可視化するオンラインアンケートツール ・月1回、対象者へのアンケートにより離職リスクを簡単に可視化。離職防止への素早い行動が可能に | 一般企業 |
海外 採用サービス
| 国 | 内容 |
| 特徴 | 顧客企業 | |
en world NEW ERA | インド | 人材紹介 | ・ | インドで事業を行う現地企業及びグローバル企業がクライアント | 現地企業 グローバル企業 | |
・ | 高年収層の案件を中心に取り扱っており、IT関連に強み | |||||
Future Focus Infotech | IT人材派遣 | ・ | IT派遣で20年の実績があり、代表的なIT企業を数多く顧客に持つ | 現地企業 グローバル企業 | ||
・
・ | AIやIoT等先端技術への投資・教育に力を入れている 米国やUAE等、インド以外からのオフショア開発も受託 | |||||
Navigos Search | ベトナム | 人材紹介 | ・ | ベトナムにおいてNo.1の人材紹介 | 現地企業 グローバル企業 日系企業 | |
・ | 現地企業・グローバル企業に対し、管理職レベルの人材を紹介。日系企業も強化 | |||||
VietnamWorks | 総合求人 情報サイト | ・ | ベトナムにおいてNo.1の求人サイト | 現地企業 グローバル企業 日系企業 | ||
・ | 主に現地の人材と現地企業・グローバル企業が顧客対象。日系企業も強化 | |||||
国内 営業代行サービス
エンSX | セールス・マーケティング支援 | ・ | エンのセールス及びマーケティング機能を「B2Bセールスメソッド」として提供 | 一般企業 |
その他新規事業 ※非連結子会社
| 内容 |
| 特徴 | 顧客企業 | |
エン婚活 エージェント | オンライン婚活支援サービス | ・ | 「結婚後の幸せ」をゴールとした新しいコンセプトの婚活サービス | 一般消費者 | |
(同社決算説明資料より)
同社の強み
人材・企業DBとその活用力 | ・3,000万人を超える人材データベースと15万社超との取引実績。 ・「人」「企業」の両面で充実したデータベースの保有に加え、その活用力にも強み。 ・文章解析AI等テクノロジーの力を駆使し、精度の高いマッチングを効率的に実現。 ・DX関連事業等の新事業に、既存の営業網を活用することも可能。 |
HR×Web領域の知見と開発 | ・1995年に国内初のインターネット求人サイトを立ち上げて以来、Web領域における知見を蓄積。 ・サイト構築・運用やWebマーケティング等、デジタル活用に強み。 ・近年ではAI等の活用も強化。 ・入社後の活躍まで実現するHR領域のノウハウと掛け合わせることで、競合優位性のあ る独自のプロダクトを開発(HR OnBoard、ASHIATO等、新サービスを継続的に リリース)。 |
変化に即応できる組織力 | ・新型コロナウイルス拡大の初期段階で在宅勤務に移行。 ・リモートワーク、ヴァーチャルオフィス等を取り入れた勤務体制を推進。 ・訪問ではなくリモートで営業活動を行なう「インサイドセールス」を先駆的に実践していた 素地もあり、生産性に影響はなし。 ・書類を介していた手続きも大半を電子化。 |
主観正義性と収益性の両立 | ・主観正義性とは「世の中のあるべき姿を独自に考え、その実現に尽力する」姿勢を指す 同社独自の考え方で、HR以外も含めた全事業に共通する考え方。 ・収益性のみに偏ることなく、世の中をより良く変えていくスタンスが独自性と信頼に直結。 ・この結果、運営サービスはオリコン顧客満足度®調査等、外部調査で高評価を獲得。 |
海外進出の状況
同社は、アジアを中心に海外展開を進めており、現在は特に著しい経済成長が見込まれるベトナムとインドに注力している。ベトナムでは、国内の求人サイト及び人材紹介事業で圧倒的なシェアを有する「Navigos Group」を2013年4月に子会社化。国内No.1のHR企業として成長を続けている。今後は、更なる需要拡大が見込まれる管理職クラス向けのサービスも強化し、マーケットへの影響力をより高めていく計画である。また、インドでは、2019年にインドの「Future Focus Infotech Pvt.Ltd.」を子会社化。ITエンジニア人材派遣において20年の実績があり、3,000名を超えるエンジニアを有するインド国内で大きなシェアを持つ企業。今後も高い需要と成長が見込まれる「IT領域」を軸に事業拡大を進める方針である。
<海外グループ企業>

(同社統合報告書2024より)
商号変更
同社は、2025年10月1日よりエン・ジャパン株式会社からエン株式会社への商号変更を行った。
コーポレートガバナンス
<コーポレートガバナンス体制(2026年4月1日時点)>
取締役会構成 | |
社内取締役3名(42.9%)、社外取締役4名(57.1%) | |
主要KPI | |
独立社外取締役構成比42.9%(3/7名)、女性取締役構成比14.3%(1/7名)、社外取締役比率57.1%(4/7名) | |
委員会体制 | |
委員会名 | 役割 |
監査等委員会 | 監査業務の適正性・有効性の確保、内部統制の評価 |
指名・報酬委員会 | 取締役の選任・解任の適切性の判断、候補者の選定、報酬制度の設計・評価 |
<持続可能な企業価値向上への取り組み>
◎企業価値向上に向けた3つの柱
「過去最高利益」を達成するため、構造改革を通じて事業基盤及び組織基盤を強化し、企業価値の持続的な向上を目指す。
27/3期計画ROE16%(前期7.7%)、27/3期計画営業利益28億円(前期39億円)
コーポレートガバナンスの進化 | 経営基盤の強化 | 未来への投資 |
◆経営理念や事業戦略、事業環境等を 踏まえた最適な取締役会の運営 ◆構造改革の進捗モニタリング体制の深化 ◆株主視点とあわせた役員報酬制度の改善 | ◆サクセションプランの再考 次世代を担う人財の育成 組織体制及び人材開発の強化 | ◆再成長に向けたマテリアリティ(重要 課題)への取り組みの加速HR×AIを主とした新規事業の創出 |
新セグメント
同社は、透明性を高めることを目的に、開示セグメントを4から9セグメントに変更した。

(同社決算説明資料より)
2.構造改革の進捗
27/3期第1四半期進捗
◎既存事業の改善
◆engage/エンゲージ事業のカカクコム社への承継
⇒4月に予定通り承継完了
◆エン転職への投資再開
⇒減収率は前年第1四半期比▲2.0%と改善傾向となった(前期4Qは▲6.3%)。
・エン転職の強みを取り戻すには想定より時間を要する見通しである。
◆人材紹介事業の強化
⇒売上成長率は前期第1四半期比+10.7%となった。
・高年収帯での決定により伸長した。
◎コスト削減
◆人件費(販管費)の最適化
⇒前期第1四半期比で、18.5%の削減 (▲8.7億円)。
・連結の従業員数は718名減少した。
◆広告宣伝費の最適化
⇒前期第1四半期比で、22.5%の削減 (▲7.9億円)。
・engage事業承継および既存メディア最適化の効果が出た。
◎新たな成長戦略
◆back check
⇒売上は前期第1四半期比で、34%増加した。
・日系大手企業との取引が拡大した。
◆エン PeopleX
⇒売上は計画対比で、+26%上回った。
・社内クロスセルも順調にスタートした。
・既存事業部から300件以上の商談連携となった。
3.2027年3月期第1四半期決算
(1)2027年3月期第1四半期連結業績
| 26/3期第1四半期 | 構成比 | 27/3期第1四半期 | 構成比 | 前年同期比 |
売上高 | 14,991 | 100.0% | 13,314 | 100.0% | -11.2% |
売上総利益 | 12,713 | 84.8% | 11,022 | 82.8% | -13.3% |
販管費 | 11,384 | 75.9% | 9,553 | 71.8% | -16.1% |
営業利益 | 1,328 | 8.9% | 1,468 | 11.0% | +10.5% |
経常利益 | 1,384 | 9.2% | 1,606 | 12.1% | +16.0% |
親会社株主に帰属する 四半期純利益 | 948 | 6.3% | 4,246 | 31.9% | +347.6% |
*単位:百万円
※数値にはインベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。
売上高は前年同期比11.2%減収、営業利益は同10.5%増益
売上高は前年同期比11.2%減の133億14百万円、営業利益は同10.5%増の14億68百万円となった。同社は前期と今期の2年間を構造改革期間と位置付け、既存事業の改善、コスト削減、新たな成長戦略の3つを最重要戦略とし事業運営を行っている。売上面ではエージェントにおいてコンサルタントの生産性が改善し増収となった他、採用サービス その他においてback checkが展開するリファレンスサービスが成長し増収となったが、engage事業承継により、全体の売上高は、前年同期比で11.2%減少した。
ただ、engage事業承継の影響を除けば前年同期比で4.4億円の増収となる。
利益面では、engage事業承継により人件費及び広告宣伝費が大幅に減少し、営業利益と経常利益が増益となった。人件費及び広告宣伝費の減少幅が減収幅を上回った。また、engage事業承継に伴う「関係会社株式売却益」を48億84百万円計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比+347.6%の大幅な増益となった。

売上原価の主な費用

(同社決算説明資料より)
27/3期第1四半期(4-6月)の売上原価は、前年同期比で0.6%増加した。海外のITエンジニア派遣において、労務費及び業務委託費の増加が主な要因となった。
販管費の主な費用

(同社決算説明資料より)

27/3期第1四半期(4-6月)の販管費は、前年同期比で16.1%減少した。engage事業承継における人件費及び広宣販促費の減少が主な要因となった。
(2)セグメント別動向
<新セグメント別>
| 26/3期 1Q | 27/3期 1Q | 前年 同期比 | |||||
連結 | 売上高 | 149.9 | 133.1 | -11.2% | ||||
営業利益 | 13.2 | 14.6 | +10.5% | |||||
HR | 国内 | 採用サービス | メディア | エン転職 | 売上高 | 37.2 | 36.5 | -2.0% |
営業利益 | 7.4 | 4.7 | -36.9% | |||||
engage | 売上高 | 21.1 | - | - | ||||
営業利益 | 0.5 | - | - | |||||
その他 | 売上高 | 39.7 | 37.1 | -6.6% | ||||
営業利益 | 14.0 | 13.2 | -5.9% | |||||
エージェント |
| 売上高 | 27.3 | 30.3 | +10.7% | |||
営業利益 | 4.9 | 6.1 | +22.6% | |||||
その他 |
| 売上高 | 4.7 | 8.3 | +74.2% | |||
営業利益 | 1.4 | 3.0 | +105.3% | |||||
教育・評価サービス |
| 売上高 | 4.6 | 4.6 | +0.8% | |||
営業利益 | 1.3 | 1.3 | -1.9% | |||||
海外 | 採用サービス | メディア・ エージェント |
| 売上高 | 5.8 | 6.1 | +4.3% | |
営業利益 | 1.0 | 0.9 | -12.7% | |||||
ITエンジニア 派遣 |
| 売上高 | 9.7 | 9.9 | +1.5% | |||
営業利益 | 1.3 | 1.4 | +6.7% | |||||
非HR | 国内 | 営業代行サービス |
| 売上高 | 4.5 | 3.6 | -19.8% | |
営業利益 | 0.3 | 0.1 | -63.1% | |||||
調整 | 全社・為替調整 | 売上高 | -5.2 | -3.5 | - | |||
営業利益 | -2.3 | -3.9 | - | |||||
間接部門費用 |
(内、新規投資) | 17.0 | 12.2 | -27.8% | ||||
(2.1) | (1.7) | (-17.4%) | ||||||
*単位:億円
*各セグメントの営業利益は間接部門費用配賦前の営業利益
*海外セグメントは26.3期1Q、27.3期1Qそれぞれの為替レートで算出
【メディア事業】
メディア事業は、前年同期比4.3%の減収、同16.7%の営業減益となった。売上高は、ミドルの転職で増収の一方、エン転職、AMBI等で減収となった。営業利益は、ミドルの転職で広告宣伝費の効率化が進み増益の一方、メディア全体では減収に伴い減益となった。

(同社決算説明資料より)
◎メディア事業のKPI
エン転職において利用企業数はわずかに減少も求職者会員数は増加した。ミドルの転職・AMBIでは戦略的に顧客ポートフォリオの見直しを進め、利用企業数を意図的に抑制した。
| エン転職 | 前年同期比 | ミドルの転職・AMBI | 前年同期比 |
利用企業数(社) | 4,587 | -3.2% | 10,681 | -6.3% |
求職者会員数(万人) | 1,284 | +5.1% | 491 | +10.3% |
【エージェント事業】
エージェント事業は、前年同期比10.7%の増収、同22.6%の営業増益となった。
売上高は、エン エージェント、en worldともに営業生産性が向上し増収となった。営業利益は、en worldの人件費増を売上成長で吸収し増益となった。

(同社決算説明資料より)
【採用サービス その他】
採用サービス その他は、前年同期比74.2%の増収、同105.3%の営業増益となった。
売上高は新規連結されたback checkにおいて日系大手企業との取引増加により増収となった。営業利益は、派遣会社向け採用管理システムを提供するゼクウが利益成長し増益となった。

(同社決算説明資料より)
【教育・評価サービス】
教育・評価サービスは、前年同期比0.8%の増収、同1.9%の営業減益となった。
売上高は、適性テスト(TALENT ANALYTICS)及び研修サービスが成長し増収となった。営業利益は、戦略に伴う人件費増により減益となった。

(同社決算説明資料より)
【海外事業】
海外事業は、前年同期比2.6%の増収、同1.9%の営業減益となった。
売上高は、ITエンジニア派遣において、米国事業が成長し増収となった。営業利益は、需要が回復基調にあるメディア・エージェントにおいて、広告宣伝費を増加し減益となった。

(同社決算説明資料より)
(3)財政状態
◎財政状態
| 26年3月 | 26年6月 |
| 26年3月 | 26年6月 |
現金及び預金 | 18,524 | 22,556 | 仕入債務 | 2,627 | 2,486 |
売上債権 | 7,237 | 6,387 | 未払金 | 3,867 | 2,798 |
その他 | 2,176 | 3,576 | 流動負債 | 14,539 | 14,238 |
流動資産 | 27,205 | 31,792 | 固定負債 | 3,345 | 3,309 |
有形固定資産 | 597 | 551 | 負債 | 17,884 | 17,548 |
無形固定資産 | 12,691 | 10,864 | 純資産 | 31,824 | 34,614 |
投資その他 | 9,214 | 8,954 | 負債・純資産合計 | 49,708 | 52,162 |
固定資産 | 22,502 | 20,370 | 有利子負債合計 | 0 | 0 |
*単位:百万円
*有利子負債=借入金(リース債務含まず)
*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。

26年6月末の総資産は前期末比24億54百万円増加の521億62百万円。資産は、流動資産が前期末比で45億87百万円増加し、317億92百万円となった。これは、engage事業を承継した株式会社エンゲージ株式の譲渡等により現預金が40億32百万円、その他に含まれる未収入金が12億22百万円増加し、受取手形、売掛金及び契約資産が8億50百万円減少したこと等によるものである。また、固定資産は21億32百万円減少し、203億70百万円となった。これは主に、engage事業の譲渡に伴いソフトウエア17億1百万円及びソフトウエア仮勘定86百万円を移管したこと等によるものである。負債は、前期末比で3億36百万円減少し、175億48百万円となった。流動負債は3億円減少し、142億38百万円となった。これは未払法人税等が15億7百万円増加した一方で、未払金が10億69百万円及び賞与引当金が6億89百万円減少したこと等によるものである。純資産は、前期末比で27億90百万円増加し、346億14百万円となった。これは主に配当金の支払13億7百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益42億46百万円を計上したこと等によるものである。自己資本比率は65.7%と、高水準を維持している。
(4)財務方針と株主還元
【財務方針】
◎ROEと株主資本コスト
ROEは「直近3期平均14%程度」を維持(27/3期はengage売却による上振れの影響有り)。
株主資本コストは年単位で変動はあるものの概ね9%~10%前後
◎投資項目と資金配分
項目 | 内訳 | 金額 |
成長投資/構造改革-M&A、提携、改革推進等 | 成長投資 | 100+α億円 |
設備投資-プロダクト開発等 | 設備投資(IT投資) | 40億円 |
株主還元-配当性向50% | 株主還元 | 13億円 |
◎キャッシュ・アロケーション
キャッシュ・イン | 計312+α億円 | キャッシュ・アウト | 計312+α億円 |
キャッシュ・フロー | 127億円 | 運転資金 | 159億円 |
保有現預金等 | 185億円 | 投資 | 140+α億円 |
有利子負債等 | α億円 | 株主還元 | 13億円 |
【配当計画】
27/3期は配当性向50%。

(同社決算説明資料より)
4.2027年3月期業績予想
(1)連結業績予想
| 26/3期 | 構成比 | 27/3期 予想 | 構成比 | 前期比 |
売上高 | 59,093 | 100.0% | 50,000 | 100.0% | -15.4% |
売上総利益 | 49,615 | 84.0% | 41,107 | 82.2% | -17.1% |
販管費 | 45,652 | 77.3% | 38,307 | 76.6% | -16.1% |
営業利益 | 3,962 | 6.7% | 2,800 | 5.6% | -29.3% |
経常利益 | 4,191 | 7.1% | 3,406 | 6.8% | -18.7% |
親会社株主に帰属する 当期純利益 | 2,616 | 4.4% | 5,464 | 10.9% | +108.9% |
*単位:百万円
27/3期の業績予想は、前期比15.4%減収、同29.3%の営業減益
第1四半期が終わり、27/3期の会社計画は、売上高が前期比15.4%減の500億円、営業利益が同29.3%減の28億円から変更なし。27/3期は、構造改革の2年目にあたり事業ポートフォリオの見直し、コスト削減、成長投資の3つの重要戦略を推進し、再成長を目指す変革の年とする。同社は、中長期的な利益成長の観点から、事業ステージに応じた適切な投資を図りつつ、ブランド投資や設備投資、M&A、出資など株主価値向上に資する戦略的な投資を行っていくことを基本方針としている。
売上面ではengage事業承継の影響を除くと前期比3.9%減となる。エン転職で減収となる一方、エージェント等で増収を見込む。
利益面では効率化により広告宣伝費等の費用が削減されるものの、成長に向けた新規投資の費用等が増加することから、営業利益は減少する見込みである。一方、engageの事業承継に伴い、関係会社株式売却益48億84百万円を特別利益に計上する。これにより、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比108.9%増となる見込みである。売上高総利益率は、前期比1.8ポイント低下の82.2%を見込む。また、販管費は同16.1%減となり、売上高販管費比率は同0.7ポイント低下の76.6%を計画している。この結果、売上高営業利益率は同1.1ポイント低下の5.6%となる見込みである。
また、27/3期の1株当たりの年間配当は、前期比35.6円増配の68.3円を予定している。engageの事業承継による特別利益の計上により親会社株主に帰属する当期純利益が大幅に増益となることから配当金も大幅な増加を計画している。配当性向は50%の予定である。

engage事業承継の影響
| 売上高 | 営業利益 |
26/3期実績(engage事業を除く) | 520億円 | 40億円 |
27/3期会社計画 | 500億円 | 28億円 |
前期比 | ▲20億円 | ▲12億円 |
▲3.9% | ▲30.0% |
(2)27/3期のセグメント別業績予想
| 26/3期 実績 | 27/3期 会社計画 | 前年 同期比 | |||||
連結 | 売上高 | 590.9 | 500.0 | -15.4% | ||||
営業利益 | 39.6 | 28.0 | -29.3% | |||||
HR | 国内 | 採用サービス | メディア | エン転職 | 売上高 | 153.0 | 143.8 | -6.0% |
営業利益 | 25.8 | 18.9 | -26.5% | |||||
engage | 売上高 | 70.5 | - | - | ||||
営業利益 | -1.5 | - | - | |||||
その他 | 売上高 | 153.4 | 146.0 | -4.8% | ||||
営業利益 | 44.5 | 48.7 | +9.4% | |||||
エージェント |
| 売上高 | 108.5 | 112.6 | +3.8% | |||
営業利益 | 16.2 | 16.7 | +2.6% | |||||
その他 |
| 売上高 | 25.3 | 28.2 | +11.7% | |||
営業利益 | 7.9 | 4.8 | -38.7% | |||||
教育・評価サービス |
| 売上高 | 17.5 | 16.8 | -3.9% | |||
営業利益 | 4.5 | 2.8 | -37.2% | |||||
海外 | 採用サービス | メディア・ エージェント |
| 売上高 | 27.2 | 27.1 | -0.2% | |
営業利益 | 4.9 | 5.4 | +9.2% | |||||
ITエンジニア 派遣 |
| 売上高 | 37.4 | 37.2 | -0.4% | |||
営業利益 | 7.6 | 4.0 | -48.0% | |||||
非HR | 国内 | 営業代行サービス |
| 売上高 | 17.8 | 14.9 | -16.3% | |
営業利益 | 2.2 | 1.4 | -34.0% | |||||
間接部門費用 |
(内、新規投資) | 63.2 | 61.7 | -2.5% | ||||
(10.9) | (11.0) | (+0.9%) | ||||||
*単位:億円
(3)通期業績予想に対する進捗率
| 27/3期 会社計画 | 27/3期 第1四半期実績 | 進捗率 | 過去3年 同期進捗率 |
売上高 | 50,000 | 13,314 | 26.6% | 23.0% |
営業利益 | 2,800 | 1,468 | 52.5% | 28.3% |
親会社株主に帰属 する四半期純利益 | 5,464 | 4,246 | 77.7% | 28.2% |
*単位:百万円
構造改革効果により人材紹介事業および成長戦略事業が伸長しているものの、第2四半期以降の構造改革における投資等を鑑み、現時点では通期の業績予想を据え置いた。
(4)中期経営計画策定方針
27/3期 前半 | 27/3期 後半 | 28/3期 |
既存事業:不採算事業の改善と縮小 成長戦略:AI×HR領域での 本格サービス提供 年度計画進行中 | 既存事業:主要サービスの改善 成長戦略:既存サービスとの連携
年度計画進行中 | 既存事業:事業ポートフォリオ確立 成長戦略:AI×HR領域での競争優位確立 中期計画策定予定 |
◎27/3期第1四半期の進捗及び第2四半期以降の取り組み
◆構造改革期の進捗は堅調に推移している。
◆第1四半期は想定を上回るスタートを切った。
◆第2四半期は来期以降に向けた中期経営計画の骨子となる成長シナリオの議論を開始する予定である。
5.今後の注目点
27/3期第1四半期の業績は、前年同期比11.2%の減収、同10.5%の営業増益となった。減収となったものの、engage事業を承継した影響を除いたベースでは、4.4億円の増収とトップラインの底打ちが確認された。売上面ではエージェントにおいてコンサルタントの生産性が改善し増収となった他、採用サービス その他においてback checkが展開するリファレンスサービスが成長し増収となった。利益面では、engage事業承継により人件費及び広告宣伝費が大幅に減少し、営業利益と経常利益が増益となった。これを受け、第1四半期実績の通期会社予想に対する進捗率は、売上高で26.6%、営業利益で52.5%の高水準となっている。人材紹介事業および成長戦略事業が伸長し、会社計画を上回って推移しているものの、第2四半期以降に予定する構造改革への投資等を鑑み、通期業績予想は現時点で据え置かれた。一方、主力のエン転職が減収減益となった点は課題として残る。今第1四半期のエン転職の減収率は前年同期比2.0%と、前第4四半期の同6.3%減から大幅に改善が図られたものの、同事業が強みを取り戻すには当初の想定よりも時間を要する見込みである。エン転職への投資再開が実を結び、今後どのタイミングで成長軌道に回帰するのか注目される。
こうした一方で、エージェントやグループ会社の業績は堅調に推移している。エージェントでは、エン エージェント、en worldともに営業生産性が向上し増収増益となった。採用サービス その他では、新規連結されたback checkにおける日系大手企業との取引増加が増収へ寄与し、派遣会社向け採用管理システムを提供するゼクウが利益成長に貢献した。また、エン PeopleXも社内クロスセルが順調にスタートし、既存事業部から300件以上の商談連携が進み売上高が計画を上回った。同社は前期と今期の2年間を構造改革期間と位置付け、既存事業の改善、コスト削減、新たな成長戦略の3つを最重要戦略とし事業運営を行っている。構造改革の成果が徐々に顕在化してきている中、続く第2四半期においてどの様な成果をあげることができるのか注目される。
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
<組織形態および取締役・監査等委員会の構成>
組織形態 | 監査等委員会設置会社 |
取締役 | 7名、うち社外5名 |
監査等委員会 | 3名、うち社外取締役3名 |
◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2026年6月24日
<基本的な考え方>
当社は、その事業を通じて、株主やクライアント等様々なステークホルダーをはじめ、広く社会に役立つ存在でありたいと考えております。そのために、当社グループ全体として経営環境の変化に対応できる組織体制を構築することを重要な施策と位置付けており、当社グループの健全な成長のため、コーポレート・ガバナンスの強化と充実を図り、公正な経営システム作りに取り組んでおります。また、役職員の倫理観・誠実さを高めることは、様々なステークホルダーの真の信頼を得るうえで、基本的な前提となると考えております。今後もコンプライアンスに関する教育の徹底等内部管理体制の更なる整備を進め、これを適正に機能させることによって、健全な経営を確保してまいります。
<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく主な開示(抜粋)>
【補充原則2-4①】
当社グループでは、画一的な視点や従来からの固定観念にとらわれないイノベーティブな事業創造のために、「多様な人材の活躍」が必要不可欠であると考えています。従来より注力している女性活躍推進に加え、グローバル人材紹介を手掛けるenworldを中心とした海外人材の採用、既存社員のキャリアパス多様化、LGBTフレンドリーな制度整備、障がい者雇用の促進など様々な施策を通じ、ダイバーシティ&インクルージョンを推進しております。
なお、当社では一般事業主行動計画(計画期間:2025年4月1日~2030年3月31日)において「女性社員(管理職)の割合を30%以上」を目標に掲げ、管理職候補のモニタリング、早期昇格の風土醸成(管理職への周知、管理職候補へのキャリア相談の実施、女性管理職からの発信等)に取り組んでおります。
実績値は以下の通りです。女性役員2名、女性管理職者比率が26.9%、中途採用者の管理職者比率40.4%(いずれも2026年6月24日現在)でありますが、「チャレンジ管理職制度」等の施策を通じ、それぞれの管理職者比率を現状より増加させるよう、取り組んでおります。
また、当社グループでは外国人役員4名(2026年6月24日現在)の他、複数の外国人管理職者が在職しておりますが、在職者数を現状の維持又はより増加するように取り組んでまいります。
【補充原則3-1 ③】当社グループのサステナビリティについての取組みやペーパーレス化やテレワークの推進などによる環境負荷軽減への取組み、人的資本や知的財産への投資等については、統合報告書(https://corp.en-japan.com/IR/annual.html)にて開示しております。また、気候変動緩和策・適応策として「環境基本方針」を定め、環境負担軽減への取り組みとともに当社ホームページ(https://corp.en-japan.com/sustainability/)にて公表しております。
気候変動に係るリスク及び収益機会について、気候変動が様々な企業の経済活動に影響を及ぼし、当社事業に間接的に影響する可能性があると認識しております。ただし、当社事業の特性を鑑みると、気候変動が当社事業に及ぼす直接的な影響は限定的であると考えております。しかしながら、地球環境の保護により持続可能な開発目標の達成を支援することは、重要な責務の一つであると考えて、GHG排出量削減を目的とした数値計測を実施しております。
【原則5-1】
(1)基本的な考え方 当社グループの中長期的な企業価値および株主価値の向上を目的に、株主、国内外機関投資家、アナリスト等との積極的な対話を通じて長期的 な信頼関係を構築し、適正な企業評価を得ることを基本といたします。
(2)IR体制 代表取締役社長を最高責任者とし、取締役執行役員経営管理室長を統括責任者として、その管掌する経営企画部門にIR業務を専任で行うチー ムを設置しております。経営戦略の企画・管理を行う経営企画部門内に設置することにより、経営戦略および経営実績ならびに資本市場動向を連携させ、当社グループの状況を正確に把握し適時適切な情報発信を行います。
(3)対話の方法 IR活動にあたっては、経営方針・戦略の進捗状況および財務状況、また事業環境や競争環境など、資本市場関係者の関心の高い項目を中心に コミュニケーションツールを作成し、対話の機会を創出します。具体的には、毎四半期決算公表後に、代表取締役社長、取締役執行役員経営管理室長および経営幹部が出席する決算説明会を開催し、国内外機関投資家、アナリスト等の資本市場関係者に対し決算の概況、経営計画の進捗状況、今後の方針・戦略などの説明およびこれらに対する質疑応答などを通じて対話を深めるほか、証券会社主催のカンファレンス、ラージミー ティングおよびスモールミーティングへの参加、国内外の機関投資家オフィスへの訪問、証券会社およびIR支援会社等主催の個人投資家向け説明会への参加などを実施いたします。また、コーポレートサイトにおける積極的な情報開示や統合報告書の充実等にも取り組み、対話の促進に 努めております。個人投資家や海外の資本市場関係者に対しては専用ツールや英語版資料の作成など情報格差を最小限にしております。
(4)経営へのフィードバック及びインサイダー情報の管理 IR活動で得られた情報や資本市場関係者からのフィードバックコメントは、四半期毎に取締役会にて「IRレポート」として報告し、重要性の高い案件 や迅速な対応を必要とする案件については、四半期毎の報告機会を待つことなく、代表取締役社長および取締役執行役員経営管理室長に適宜 フィードバックしており、資本市場及び資本市場関係者の要請や期待を正確に把握することで、企業価値・株主価値の向上を意識した経営戦略や 財務・資本戦略等に役立てております。また、インサイダー情報の管理は、機密情報管理規定を策定し、未然防止に注力しております。特に、自社株売買については自社株式売買取引規則により一定のルールの下で実施しており、役員及び社員に対しては、継続的な教育を行っておりま す。
(5)実質株主調査の実施
原則として年に2回実質株主調査を実施し、株主構成の把握に努め、その後のIR活動に反映しております。
2025年度のIR活動状況の具体的な内容については、「株主との対話の推進と開示」(東京証券取引所2023年3月31日公表)に基づき、当社ホームページに掲載をしております。
https://corp.en-japan.com/IR/governance.html
【原則5-2】
【資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応】
当社は、「持続的な売上および利益成長、資本コストを上回る資本効率、中長期的な企業価値向上に資する財務戦略の実行」を財務基本方針としております。財務健全性確保と資本効率追求を両立すべく、あるべき水準感を意識した自己資本比率目標を設定するとともに、ROE(自己資本利益率)は、当社が独自に算出した資本コスト(概ね9%~10%程度)を上回る水準を維持し、中長期的にはそれを超える事を目指すべく企業価値の向上に努めております。なお、直近年度においては資本コストを上回る資本収益性を達成していることを確認しております。
また、当社は、自社の資本コストおよび資本収益性については的確に把握できており、原則として年に一度算出した株主資本コストを適用し、事業ポートフォリオ適正化や業務執行、新規投資判断や撤退基準などに活用するなど、資本効率を意識した経営に取組んでおります。2027年3月期は、構造改革の2年目にあたり、再成長を目指す変革の年と位置付け、ROEは16%の計画としております。今後も、IR活動を通じ資本市場からのニーズを常に注視し、当社の企業価値向上に向けた経営方針や具体的施策の理解促進に努めてまいります。また、「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」の方針および施策、具体的な目標値等につきましては、期末決算公表時に次年度の業績計画値に併せ公表する予定です。また、年度内におきましても戦略や方針の転換があった場合には速やかに公表させていただきます。
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