ブリッジレポート
(7590) 株式会社タカショー

スタンダード

ブリッジレポート:(7590)タカショー 2027年1月期中間期決算

ブリッジレポートPDF

 

 

高岡 伸夫 社長

株式会社タカショー(7590)

 

 

会社情報

市場

東証スタンダード

業種

卸売業(商業)

社長

高岡 伸夫

所在地

和歌山県海南市南赤坂20-1

決算

1月20日

HP

https://takasho.co.jp/

 

株式情報

株価

発行済株式数(自己株式を控除)

時価総額

ROE(実)

売買単位

396円

16,858,433株

6,676百万円

1.6%

100株

DPS(予)

配当利回り(予)

EPS(予)

PER(予)

BPS(実)

PBR(実)

5.00円

1.3%

7.12円

55.6倍

754.81円

0.52倍

*株価は9/3終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
*ROE、BPSは26/1期実績、EPSは27/1期予想。数値は四捨五入。

 

連結業績推移

決算期

売上高

営業利益

経常利益

当期純利益

EPS

DPS

2023年1月(実)

20,351

880

982

518

29.60

23.00

2024年1月(実)

19,411

-108

250

-75

-

5.00

2025年1月(実)

19,890

-150

83

-242

-

5.00

2026年1月(実)

20,246

218

717

198

11.78

5.00

2027年1月(予)

22,961

501

520

120

7.12

5.00

*予想は会社予想。単位:百万円。

 

タカショーの2027年1月期中間期決算などについて、ブリッジレポートにてご報告いたします。

目次

今回のポイント
1.会社概要
2.事業展開
3.2027年1月期中間期決算
4.2027年1月期業績予想
5.中長期計画
6.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

 

今回のポイント

  • 27/1期中間期は前年同期比1.5%増収、1.0%営業増益。国内では主力のプロユース事業が引き続き堅調に推移した。なかでも非住宅分野では、公共施設・商業施設等における設計折り込みの採用拡大や大手飲食チェーンへの導入が進展し、全社売上成長を牽引した。利益面では売上総利益は0.7%、販管費は0.7%増加した。成長投資と収益性向上の両立に向けた事業基盤の強化も進めている。GLD-LAB.が有する空間提案力と、ガーデンクリエイトが有するオーダー対応力を融合し、付加価値を向上させている。海外販売子会社では販売価格の適正化により売上総利益率が改善、棚卸資産の圧縮なども成果として現れている。営業外では為替差損益が改善し経常利益は前年同期比32.8%増の4億63百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同50.7%増の1億73百万円となった。

     

  • 通期予想に修正はなく、27/1期は売上高が前期比13.4%増の229億61百万円、営業利益は同129.0%増の5億1百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同39.6%減の1億20百万円の予想。今後は、プロユース事業では非住宅分野及びタカショーデジテックの事業を中心に経営資源の投下を進め、DXを通じた効率化も実現させる。ホームユース事業では、ガーデンライフスタイルの多様なニーズに対応する新商品の市場投入を継続する。中間期に大きく伸びたeコマース分野のさらなる拡充も進める。海外事業では売上拡大と収益性向上の双方を重視し、欧米の新規販売先の開拓を進める。欧州では現地展示会への出展を通じてフランス、イタリア等の未開拓地域への営業展開を進めるとともに、「収納庫」や「倉庫」など年間を通じて安定した需要が見込める大型商品を投入していく。米国では、関税対策として構築を進めている現地調達体制により仕入価格の抑制と安定供給体制の確立を図り、大手ホームセンターとの新規取引を促進する。配当も修正なく、前期と同じ5.00円/株の期末配当を予定している。

     

  • 中間期は小幅な増収増益にとどまった。これは高成長が続いていたタカショーデジテックが前年同期の大型案件の反動により一時的に停滞した側面もあった。しかし、タカショーデジテックは下期に大幅に伸びる見通し。また、海外では一時停止していたeコマースが再開、ホームセンターなどへ販路を拡大させながら利益率も改善傾向。これらにより、通期では2桁増収、大幅営業増益を見込んでいる。また、タカショーデジテックや海外事業の成長持続性は高く、これらが牽引することで中期的な成長も期待できそうだ。また2027年の国際園芸博覧会を市場全体の活性化の起爆剤にしたいところ。中長期的には、29/1期にEPS50円程度を目指す計画が示されているが、その達成に向けてしっかりと進捗しているといえそうだ。現状の株価はPBR1倍を大きく下回る水準にあるが、業績成長の実現に伴い評価見直し余地は大きいと考えられる。また、連結配当性向40%以上を目指す方針も示していることから、中長期計画達成が見えてくれば利回り面でも妙味が出てくるだろう。

     

     

1.会社概要

ガーデン・エクステリア商品の製造から販売まで手掛ける、庭暮らしのライフスタイルメーカー。戦後、素材から業種型、そして業態産業へと移行し、同社はより良い庭くらしのライフスタイルメーカーとして成長してきた。心身の健康と家族の笑顔がある暮らしの提供を目指す。企業理念は「常に変化を先取りして新たな価値を創造し、広く都市環境庭文化づくりに貢献するグローバルなオンリーワングループを目指す」と掲げている。
製造は国内及び中国、販売は国内のみならず、米国、欧州、アジア、オセアニアへも展開。商品の企画から製造、販売までを一貫して手掛けるグループ力を強みとし、日本においても確立した市場となりつつある「ガーデニング市場」のリーディングカンパニーとして期待されている。1998年9月にジャスダックに上場、2012年、2013年の増資を経て2017年10月19日より東証二部へ、2018年7月9日には東証一部へ市場変更した。2022年4月4日からの東証新市場区分により、東証プライムに上場した。2023年10月20日よりスタンダード市場に移行。
また、同社は従来のガーデン・エクステリア商品の提供にとどまらず、近年は「空間提案型ビジネス」への進化を進めている点が特徴である。DXの活用により、AR・VRやAIを用いた空間デザイン提案を強化し、設計段階から顧客価値を創出するビジネスモデルを構築している。

 

会社概要

設立日

1980年8月

上場日

1998年9月(ジャスダック)

2017年10月より東証二部

2018年7月より東証一部

2022年4月より東証プライム

2023年10月より東証スタンダード

資本金

30億4,362万円

従業員数

431名(正社員312名)

連結子会社

国内6社、海外13社

※資本金、従業員数は2026年7月20日現在

 

企業理念

私たちタカショーグループは常に変化を先取りして新たな価値を創造し、

広く都市環境庭文化づくりに貢献する

グローバルなオンリーワングループを目指します。

 

1.ガーデンを中心とした豊かで安らぎのある庭生活文化を創造します。
2.さまざまな提案を通じ、お客様の期待以上の満足を追求します。
3.たゆまぬ研究開発により質の高い商品とサービスを追求します。
4.すべての命を尊重し自然との共生をテーマに地球環境を守ります。
5.人が成長することにより会社が成長する人材型企業としての職場を実現します。
6.企業の社会的責任を自覚し、法令及び公正な商習慣に則り、透明な企業活動を推進します。

 

また、自然にこだわることも掲げており、①風、②光、③水、④緑、⑤心の5つのこだわりで、庭空間をトータルプロデュースしている。

 

ビジネス

やすらぎのある庭空間を通じて幸せな暮らしを創るガーデンライフスタイルメーカー。
庭と住まいを一体化させた「Living Garden」のコンセプトを軸に、人々のライフスタイルに溶け込むガーデン空間の創造を目指している。また、DXの推進に積極的に取り組んでおり、顧客に対して、より具体的で魅力的なガーデン・エクステリア空間の提案を実現し、DXを通じて新しい価値を創造している。

 

 

ビジネス領域

 

GARDEN(庭)、EXTERIOR(外構)、CONTRACT(建築)の3つの領域での新築、リフォーム、リノベーションに係る商品の企画、開発、製造、販売を行い、顧客のビジネスに役立つサービスを提供している。

 

事業分野

 

 

プロユース事業

【Target】

公共事業・商業施設・戸建住宅・ハウスメーカー

製造拠点は国内。公共事業、商業施設、戸建住宅等の企画・設計、デザイン、施工部門など、設計・施工を伴うプロの顧客が対象。景観、アウトドアリビング&エクステリア空間提案をメーカーとしてトータルサポート。具体的なプラン提案のため、さまざまなツールを活用し、リアルとデジタルを連携させた提案力の強化を図っている。

ホームユース事業

【Target】

ホームセンター・量販店

・eコマース

DIYを基本とした庭づくりをサポートし、こだわりのお庭のシーン提案や、多彩な商品ラインアップを提供している。Living Gardenのコンセプトに基づき、家と庭が一体となった安らぎのある暮らしを提案している。

海外事業

【Target】

住宅・コントラクト・DIY

中国に製造拠点を持ち、欧州、米国、豪州、アジア諸国など、グローバルに販売を展開している。eコマースも活用。

DX事業・その他

DXツールによる空間提案、SNS等による情報発信を展開。

 

売上高構成・グループ系統

 

 

 

グループ系統

庭暮らしのライフスタイルメーカー

・プロユース

(コントラクト・住宅・ガーデン&エクステリア・建材)

・ホームユース

(ルート・eコマース)

・タカショーデジテック

(照明・サイン・イルミネーション)

・GLD-LAB.

(AI・デジタルツール開発)

・グローバル事業

(TAKASHO UK/US/AU他)

・マーケティング・サービス

(Garden Storyなど)

 

 

2.事業展開

今後の成長戦略
リアルとデジタル空間によるハイブリッド経営の拡大

ものづくり工場

ガーデンクリエイト

タカショーデジテック

×

ソフト工場

GLD–LAB.

フィリピン・ベトナム

 

ガーデンクリエイトでは鹿沼、徳島、和歌山3工場の生産システムが来期に本格スタート。生産性の向上に寄与する見込み。
2025年2月からは増設した和歌山工場が稼働した。
LED照明やサインを製造するデジテックの新工場(約3,000坪)が2024年2月から稼働。
4D空間デザインやXRシミュレーション事業を担う子会社「株式会社GLD–LAB.」を2022年7月に設立。

 

 

 

プロユース

①マテリアル
建材マテリアルは空間創造をテーマにした設計デザイン。乾式工法、自社製法、省施工で本物を超える人工竹・板・木を提供している。エバーアートウッドはマンションエントランスや店舗内装に採用されている。豊富な型材と別注出荷によりデザイン性を向上させ、省施工を可能にしている。エバーアートボードは集合住宅や宿泊施設、店舗などの改修案件で採用されている。高耐候性のラッピングと見切り材固定により、本物のような素材でありながら乾式施工を実現する。エバーバンブーは温泉旅館や飲食店、神社仏閣などで採用されている。天然竹を型取りし、リアルな表情を忠実に再現。再注目されている和風空間の演出には最適となっている。
ユニット商品も提供しており、2026年7月には販売促進・自社展示会「タカショーガーデン&エクステリアフェア」を開催した。

 

②非住宅、コントラクト
インバウンドにより拡大するホテルや飲食店、商業施設、医療・福祉施設など非住宅市場への展開を強化している。

 

③住宅ガーデン及びエクステリア
エバーアートウッド、エバーアートボード、エバーバンブーなど、より良い庭でのくらしを演出する商品を展開。1.リビング、2.ダイニング、3.キッチン、4.ベッドルームに続く、5thROOM®(家と庭をつなぐ、5番目の部屋)を提唱し共感を得ている。
室内を拡張して5thROOM®を家に取り込むことも行っている。住宅設計時やリノベーションで壁の一部を取り払い、室内と庭をつなぐ中間領域を創る。こうすることで、より暮らしに庭が溶け込む「もう一つの部屋」が生まれる。

 

④リフォーム、リノベーション
今後、最も拓けていく市場として強化。室内を拡張して5thROOM®を家に取り込む提案も積極的に行っている。

 

⑤DXソリューション
ソフト工場では、「GLD-LAB. Soft-Factory鳥取」を開設。2021年4月から本格稼働している。4D空間デザインやXRシミュレーションを担う技術とノウハウを保持しており、フィリピンやベトナムと連携してDXツールを展開する。
新提案サービスとして「庭プラス」を展開。これは庭の写真をAIが3D認識して直感的に庭をデザインするもの。戸建住宅だけではなく集合住宅のエントランスなどにも採用されている。
フォトクオリティの高精細パースを低価格・短納期で制作する「エクスビズ」も展開。
また、プランニング検索サービスとしてパッケージプランサイトを公開。イメージや条件の選択だけで洗練されたデザインが簡単に見つかる。ARやVR対応プランも提供している。
https://pac.takasho.jp

 

屋外照明・サイン

商品開発と製造能力を強化することで、世界展開などシェア拡大を図る。

 

①自社製品比率の拡大
LED照明やサインを製造する約3,000坪のデジテックチャイナ新工場(中国・広州)が本格稼働し自社製品の売上が拡大。

 

②生産能力拡大とサプライチェーンの構築
生産能力を拡大させ、現在のグループ外売上比率52%を70%(45億円)に引き上げる方針。
世界展開も視野に入れ、26/1期売上37.6億円を28/1期に60億円へ拡大させる考え。

 

③コントラクト向け製品の拡大
麻布台ヒルズ、スカイツリー東京ソラマチ、歌舞伎町タワーなどで実績。

 

④地方創生への取り組み
各地のイベントなどにイルミネーションや自社製造のドローンショーで地域活性化に貢献する。商品開発と製造能力を強化し、世界展開などシェア拡大を図る。

 

 

ホームユース

外部環境要因による収益低下を見直し、ビジネスモデルを再構築している。

 

①新商品の展開
デザイン性の高い高品質の商品を展開している。

 

②Webビジネス強化
青山ガーデンの専門店化を推進する。

 

海外

ブランドと販路拡大により、世界No.1ガーデンカテゴリーメーカーを目指す。

 

①ホーム・デポの店舗導入
約2,430店舗を展開し、年間売上約24兆円、米国No.1のDIY店であるホーム・デポの店舗へ導入。2025年秋より31店舗に導入を開始。27/1期には130店舗に拡大する予定。

 

②大手チェーン販路拡大
約5,100店舗を展開し、年間売上約1.4兆円の米国大手フランチャイズのホームセンターであるAce Hardwareでは、2025年8月に展示会に出展しており、27/1期より本格導入の予定。約610店舗を展開し、年間売上約3兆円の米国大手会員制クラブストアであるコストコには、27/1期より本格導入の予定。豪州では、約310店舗を展開し、年間売上約1.8兆円の大手ホームセンターであるBunningsにおいて2025年夏より100店舗に導入を開始した。現在、140店舗に拡大している。

 

③展示会出展
1万の顧客を持つ全米最大の園芸販売代理店であるBFG社の展示会が2025年8月5~7日に開催され、出展した。50社の店舗オーナーと商談を進めた。Ace Hardwareの展示会は2025年8月12~14日にシカゴで行われた。

 

④Amazon/ホーム・デポでeコマースを再開
適正な販売価格への調整のため、eコマースを一時停止していたが、2025年7月より再開している。

 

⑤US生産工場と提携
米国のトランプ関税への対策として、米国内の生産工場と提携し、生産を開始した。

 

⑥プロ市場の展開
需要が高く利益率が高い住宅・コントラクト向け商品を米国市場向けに拡販を図る。

 

 

3.2027年1月期中間期決算

(1)連結業績

 

26/1期 中間期

構成比

27/1期 中間期

構成比

前年同期比

売上高

10,929

100.0%

11,098

100.0%

+1.5%

売上総利益

4,652

42.6%

4,685

42.2%

+0.7%

販管費

4,270

39.1%

4,299

38.7%

+0.7%

営業利益

382

3.5%

386

3.5%

+1.0%

経常利益

349

3.2%

463

4.2%

+32.8%

親会社株主に帰属する中間純利益

114

1.1%

173

1.6%

+50.7%

*単位:百万円。
*数値には株式会社インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。

 

前年同期比1.5%の増収、営業利益は1.0%増
売上高は前年同期比1.5%増の110億98百万円。
国内ではホームユース事業は伸び悩んだものの、主力のプロユース事業が引き続き堅調に推移した。なかでも同社が成長領域として注力する非住宅分野では、公共施設・商業施設等における設計折り込みの採用拡大や大手飲食チェーンへの導入が進展し、売上高は前年同期比13%増となり、全社の売上成長を牽引した。海外事業では欧米を中心に消費マインドが低迷するなか、為替の影響による押し上げ効果もあった。
営業利益は前年同期比1.0%増の3億86百万円。
利益面では、売上総利益率は若干低下し売上総利益は0.7%増、販管費は0.7%増加した。成長投資と収益性向上の両立に向けた事業基盤の強化も進めている。GLD-LAB.が有する空間提案力と、ガーデンクリエイトが有するオーダー対応力を融合し、デジタル提案から製造までを一体化したハイブリッド型の事業展開を推進し、付加価値を向上させている。海外販売子会社では販売価格の適正化により売上総利益率が改善、棚卸資産の圧縮なども成果として現れている。営業外では円安に伴い前年同期の為替差損から為替差益に転じたことで、経常利益は前年同期比32.8%増の4億63百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同50.7%増の1億73百万円となった。

事業別の状況

 

26/1期 中間期

構成比

27/1期 中間期

構成比

前年同期比

プロユース事業

7,479

68.4%

7,635

68.8%

+2.1%

ホームユース事業

2,277

20.8%

2,196

19.8%

-3.6%

海外事業

1,142

10.4%

1,226

11.0%

+7.3%

合計

10,929

100.0%

11,098

100.0%

+1.5%

*単位:百万円。
*上記三事業以外の販売が少額あるため、各事業の合計額は売上高と一致しない。

 

プロユース事業
売上高は前年同期比2.1%増の76億35百万円。
非住宅分野では、公共施設・商業施設等における設計折り込みの採用拡大や大手飲食チェーンへの導入が進展し、売上高は前年同期比13%増。一般住宅市場においても、商品のデザイン性が評価され、高付加価値商品の採用拡大に伴い現場単価が上昇するなど、収益性の向上につながる動きもみられている。ガーデン・エクステリアのリノベーション・リフォーム需要が顕在化しつつあるほか、「5thROOM®」のブランドコンセプトの浸透や、SNSと全国の自社ショールームを連動させた顧客接点の強化も進んでいる。DX戦略においては、GLD-LAB.が手掛ける生成AIを活用した「EXVIZ® AI」により、住宅外構・インテリアのパース制作プロセスを最短十数秒へと大幅に短縮するなど、営業生産性の向上と提案力の高度化を進めている。
屋外照明・LEDサイン・イルミネーション事業を展開するタカショーデジテックにおいては、前年同期に計上した大型案件の反動減があったものの、売上高は前年並みを維持した。

 

ホームユース事業
売上高は前年同期比3.6%減の21億96百万円。
ホームセンター向けPB商品において、天候不順による販売低迷や一部新商品の導入遅延の影響を受けた。一方、eコマース分野においては、Amazonを中心に販売が伸びて売上高は前年同期比31.3%増と大幅に拡大した。

 

海外事業
売上高は前年同期比7.3%増の12億26百万円。
欧米を中心とした消費マインドの停滞が継続するなか、為替の影響による押し上げ効果もあり増収となった。また、収益性を重視した適正価格での販売を徹底したことにより、売上総利益率は前年同期から改善している。米国では、関税リスクの低減を目的とした現地調達体制の構築を進めており、現地ホームセンターへの製品導入も開始している。新規販路の開拓に加え、サプライチェーンの安定化及び収益構造の改善を進めることで、海外事業の持続的な成長に向けた事業基盤の強化を図っている。

 

報告セグメント別売上高・利益

 

 

 

 

26/1期 中間期

構成比/利益率

27/1期 中間期

構成比/利益率

前年同期比

日本

9,411

86.1%

9,575

86.3%

+1.7%

欧州

443

4.1%

435

3.9%

-1.8%

中国

550

5.0%

594

5.4%

+8.0%

韓国

86

0.8%

86

0.8%

+0.3%

米国

333

3.1%

273

2.5%

-18.0%

その他

103

1.0%

133

1.2%

+28.8%

連結売上高

10,929

100.0%

11,098

100.0%

+1.5%

日本

572

6.1%

640

6.7%

+12.0%

欧州

-201

-

-142

-

-

中国

51

9.4%

-38

-

-

韓国

-34

-

-35

-

-

米国

-135

-

-109

-

-

その他

-38

-

-39

-

-

調整額

167

-

111

-

-

連結営業利益

382

3.5%

386

3.5%

+1.0%

*単位:百万円。

 

(2)財政状態

財政状態

 

2026年1月

2026年7月

 

2026年1月

2026年7月

現預金

3,506

5,025

仕入債務

3,082

4,012

売上債権

3,484

3,945

短期有利子負債

4,374

5,489

たな卸資産

6,774

6,813

流動負債

9,161

11,284

流動資産

14,649

16,727

長期有利子負債

848

674

有形固定資産

6,313

6,514

固定負債

1,438

1,286

無形固定資産

461

418

純資産

12,873

13,180

投資その他資産

2,048

2,091

負債・純資産合計

23,473

25,751

固定資産

8,823

9,023

有利子負債合計

5,222

6,164

*単位:百万円。
*有利子負債は借入金。
中間期末の総資産は、前期末比22億78百万円増の257億51百万円となった。主に現預金が増加した。一方、仕入債務や短期借入金の増加により、負債は同19億71百万円増の125億71百万円となった。純資産も為替換算調整勘定の増加などにより、同3億7百万円増の131億80百万円となったが、負債の増加幅が純資産の増加幅を上回ったため、自己資本比率は前期末の54.2%から50.5%へ低下した。ただし、総資産の約半分を自己資本で賄っており、財務の健全性は引き続き一定の水準を維持している。

 

(3)トピックス

原材料・物流コスト高騰への対応と今後の安定供給に向けた方針
プロユース事業の主力商材であるアルミをはじめ、原油や金属価格の上昇に伴い原材料や物流コストが高騰している。
同社は対策として
①価格改定実施・・・PROEX掲載商品を2026年8月受注分より価格を5~12%アップ。
②原価低減活動の強化・・・調達先の見直し、物流効率化、在庫適正化などを進める。
今後は安定供給と品質維持を最優先にフレキシブルな調達・供給体制を構築し、価格転嫁も継続する考え。

 

TGEF2026開催
昨年に続き、「TGEF(タカショーガーデン&エクステリアフェア)2026」を7月23日・24日に東京流通センターで開催。
和の外装建材・DXの展示を強化、非住宅分野関連企業の来場が増加した。

 

GARDENA(ガルデナ)社と販売代理店契約を締結
ドイツに本拠を置き世界100カ国以上で展開、欧州トップクラスのガーデニングブランドを有するGARDENA社と販売代理店契約を締結した。緑の力を最大限に引き出すソリューションを全国に普及させ、持続可能なガーデン文化の発展に貢献する。「庭のトータルケア」の展開をさらに深化させる。

 

2027年国際園芸博覧会に出展
2027年3月19日~9月26日に横浜で開催される「2027年国際園芸博覧会」に出展する。博覧会のテーマは「幸せを創る明日の風景」。タカショーは『庭から考える「Well-being」~心身の健康と幸せ~』をテーマに出展する予定。

 

 

4.2027年1月期業績予想

連結業績

 

26/1期 実績

構成比

27/1期 予想

構成比

前期比

売上高

20,246

100.0%

22,961

100.0%

+13.4%

営業利益

218

1.1%

501

2.2%

+129.0%

経常利益

717

3.5%

520

2.3%

-27.5%

親会社株主に帰属する当期純利益

198

1.0%

120

0.5%

-39.6%

*単位:百万円。

 

27/1期は前期比13.4%増収、129.0%営業増益予想
通期予想に修正はなく、27/1期は売上高が前期比13.4%増の229億61百万円、営業利益は同129.0%増の5億1百万円、経常利益は同27.5%減の5億20百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同39.6%減の1億20百万円の予想。
今後の展開においては、プロユース事業では非住宅分野及びタカショーデジテックの事業を中心に経営資源の投下を進める。営業・製造プロセスのDXを通じて提案から製造までの一貫した効率化も実現させる。ホームユース事業では、ガーデンライフスタイルの多様なニーズに対応する新商品の市場投入を継続する。中間期に大きく伸びたeコマース分野のさらなる拡充も進める。海外事業では売上拡大と収益性向上の双方を重視し、欧米の新規販売先の開拓を進める。欧州では現地展示会への出展を通じてフランス、イタリア等の未開拓地域への営業展開を進めるとともに、「収納庫」や「倉庫」など年間を通じて安定した需要が見込める大型商品を投入していく。米国では、関税対策として構築を進めている現地調達体制により仕入価格の抑制と安定供給体制の確立を図り、大手ホームセンターとの新規取引を促進する。WELL-BEINGやサステナビリティ志向が高まっており、デジタルマーケティングを軸とした新規ブランディングや和の屋外照明等の商材提案を強化する。これらの取り組みにより、持続的成長に向けた事業ポートフォリオの構築を進めていく考え。
配当も修正なく、前期と同じ5.00円/株の期末配当を予定。なお、配当の基本方針として5.00円/株を下限に連続配当性向40%以上を目安としている。

 

5.中長期計画

29/1期に売上高261億9百万円、営業利益14億87百万円を計画している。プロユース主軸に売上を伸ばすが、海外での拡販にも重点を置いている。

単位:百万円

26/1期 実績

27/1期 計画

28/1期 計画

29/1期 計画

売上高

20,246

22,961

24,354

26,109

プロユース

14,297

15,209

16,018

17,085

ホームユース

3,989

4,634

4,796

5,317

海外

1,897

3,040

3,455

3,617

その他

63

76

83

88

営業利益

218

501

1,127

1,487

経常利益

717

520

1,061

1,422

当期純利益

198

120

569

835

 

PBR向上に向けた考え方
収益性、資産効率、負債構造の最適化を図るとともに、事業モデルや効率的なコスト管理を通じて収益を最大化し、適切な資本構造の構築を目指す。

・グループ会社シナジーの最大化
・注力事業への集中投資

・安定的な株主還元の充実
・資産の効率的な活用
・資本効率を意識した経営

・コーポレート・ガバナンスの強化
・人的資本への投資

 

ROE向上に向けた考え方
30/1期にROE(①×②×③)8.0%を目指す。
①売上高純利益率(収益性)
・売上高営業利益率上昇のために各セグメントの粗利率を向上させるとともに、BPRによる販管費率の低減を図る。
②総資産回転率(資産効率性)
・資産の有効活用を進めることで、27/1期以降は回転率1.0以上を維持し、少ない資産で効率的に売上を創出する経営体質を構築する。
③財務レバレッジ
最適資本構成の追求を行うものの、現状水準の継続を想定。
なお、ROA(総資産営業利益率)については30/1期に8.1%を目指す。

 

(同社資料より)

 

 

6.今後の注目点

中間期は売上高が前年同期比1.5%増、営業利益が同1.0%増にとどまったものの、経常利益は同32.8%増、親会社株主に帰属する中間純利益は同50.7%増と大きく伸長した。商品開発やDX、販促活動などへの先行投資を継続するなか、海外販売子会社における販売価格の適正化や棚卸資産の圧縮、販管費の効率化など、収益構造改革の効果が表れている点を評価したい。また、成長領域では非住宅分野が同13%増、eコマースが同31.3%増、海外事業が同7.3%増となっており、複数の事業で成長に向けた動きが具体化している。
高成長が続いていたタカショーデジテックは、前年同期に計上した大型案件の反動により中間期の売上高が同0.3%減となったが、下期には大幅な伸長が見込まれている。同社は「非住宅」「海外」「デジタル」を中長期の成長ドライバーと位置づけている。
非住宅分野では、高付加価値商品の採用拡大や「GREEN×EXPO 2027」を契機とした需要の取り込みを進める。デジタル分野では、「EXVIZ® AI」の活用による提案力と生産性の向上を図るほか、海外事業では、欧州の未開拓地域や米国の大手ホームセンターへの販路拡大に取り組む方針である。これらの施策を着実に実行し、27/1期の13.4%増収、129.0%営業増益予想を達成できるか注目したい。
中長期計画では、29/1期に売上高261億9百万円、営業利益14億87百万円を目指している。足元では成長領域の伸長と収益構造改革の成果が同時に表れ始めており、複数の成長エンジンを持つ企業として、今後の利益成長が期待される。
現状の株価はPBR1倍を大きく下回る水準にあるが、業績成長の実現に伴う評価見直し余地は大きいと考えられる。
また、同社は連結配当性向40%以上を目安とする方針を示しており、中長期計画の進捗に伴い、株主還元面での魅力が高まることも期待したい。

 

<参考:コーポレート・ガバナンスについて>

◎組織形態および取締役・監査役の構成

組織形態

監査役設置会社

取締役

5名、うち社外3名

監査役

3名、うち社外2名

 

◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日:2026年4月20日

 

<基本的な考え方>
同社は、健全で透明性が高く、経営環境の変化に迅速かつ的確に対応するための経営の意思決定の効率性を確保したコーポレート・ガバナンスの構築が重要課題と認識し取り組んでおります。

 

<実施しない主な原則とその理由>

原則

実施しない理由

【補充原則2-4-1 中核人材の登用等における多様性の確保】

当社では、女性の管理職への登用等をはじめとする多様性の確保に積極的に取り組んでおり、管理職等の女性割合に係る目標を定め、女性活躍推進法に基づく行動計画に記載して届け出ております。また、多様性の尊重に関する研修や各種施策の実施等、多様性の確保に向けた環境整備に努めております。現在のところ、これら各種取り組みの基となる中長期的な戦略や方針等の策定は行っておりませんが、企業価値の向上に向け、これら戦略や方針等の策定の検討を進めてまいります。

【補充原則4-8-1 独立社外取締役による客観的立場に基づく情報交換・認識共有】

現在、独立社外取締役のみを構成員とする定期的な会合等は実施しておりませんが、各取締役や監査役とも意見交換を行い、取締役会では、積極的に議論に参加し発言を行うなど、独立社外取締役としての役割・責務を十分に果たしていただいているものと認識しております。

 

<開示している主な原則>

原則

その理由

【原則1-4 政策保有株式】

(1)政策保有に関する方針営業上の取引関係の維持・強化に繋がるか、事業活動の円滑な推進等を通じて当社の中長期的な企業価値の向上に結びつくか等を総合的に判断し、保有できるものとします。(2)政策保有の適否に関する検証内容保有する上での中長期的な経済合理性や取引先との総合的な関係の維持・強化の観点からの保有効果等について検証し取締役会において報告を行います。保有の意義が必ずしも十分でないと判断される銘柄については、縮減を図ります。(3)政策保有株式に係る議決権行使の基準当社と投資先企業双方の持続的成長と中長期的な企業価値の向上に適うか否かを基準に、投資先企業の株主総会議案の内容を精査し、議決権を行使することとしております。

【原則2-6 企業年金のアセットオーナーとしての機能発揮】

当社は確定給付企業年金制度を採用しており、企業年金の管理・運用に関してスチュワードシップ活動の受け入れを表明している資産管理運用機関と契約を締結しています。総務人事部門内に担当者を配置し、運用の健全性について委託している運用機関から定期的に報告を受け、関連部門において適宜モニタリングを行っております。また、従業員の資産形成のため企業型確定拠出年金制度を導入しております。入社時には従業員に対し運用期間・運用商品の選定や資産運用に関する説明を行っております。

【補充原則3-1-3 サステナビリティについての取り組み】

当社グループのサステナビリティに関する方針・取り組みについては、有価証券報告書において開示しております。

【補充原則4-1-1 取締役会の役割・責務】

当社は、取締役会の意思決定の範囲として、法令および定款にて定める事項のほか、重要な意思決定の項目として「取締役会規程」および「稟議規程」ならびに「稟議規程細則」を設けて運用しております。取締役会は、業務執行の機動性と柔軟性を高め、経営の活力を増大するため、法令、定款および「取締役会規程」に記載する事項以外の業務執行の意思決定については、代表取締役も出席する経営会議において審議を行い実施しております。

【原則4-8 独立取締役の有効な活用】

当社では、社外取締役を3名選任し、その3名が独立社外取締役という構成となっており、取締役会において独立、中立の立場での意見を踏まえた議論を可能にしております。今後も、高い専門性と豊富な経験をもった複数名の独立社外取締役が選任できるように候補者の選定に努めて参ります。

【補充原則4-11-1 取締役会全体としての知識・経験・能力のバランス、多様性及び規模に関する考え方】

当社は、様々な経営環境の変化に、的確かつ迅速に対応すべく、知識・経験・能力のバランスを考慮し、多彩なバックグランウンドを有する人材を取締役に選任しております。特に、社外取締役は、業界の知見、経営に対する経験、専門的な能力などを考慮し、各分野で見識の高い人材を選任し、バランス、多様性に配慮しております。また、当社では、企業規模等を勘案し、定款において取締役の員数を15名以内と定めておりますが、現在、5名の取締役(うち社外取締役3名)を選任しております。

 

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