ブリッジレポート:(2687)シー・ヴイ・エス・ベイエリア 2025年2月期決算
![]() 泉澤 豊 会長 |
![]() 泉澤 摩利雄 社長 | 株式会社シー・ヴイ・エス・ベイエリア(2687) |
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企業情報
市場 | 東証スタンダード市場 |
業種 | 小売業(商業) |
代表取締役会長 | 泉澤 豊 |
代表取締役社長 | 泉澤 摩利雄 |
所在地 | 千葉県千葉市美浜区中瀬1-7-1 |
決算月 | 2月 |
HP |
株式情報
株価 | 発行済株式数 | 時価総額 | ROE(実) | 売買単位 | |
568円 | 4,936,349株 | 2,803百万円 | 29.0% | 100株 | |
DPS(予) | 配当利回り(予) | EPS(予) | PER(予) | BPS(実) | PBR(実) |
26.00円 | 4.6% | 50.19円 | 11.3倍 | 887.13円 | 0.6倍 |
*株価は6/30終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
*ROE・BPSは2025年2月期実績。EPS、DPSは2026年2月期予想。
*時価総額は6/30終値×自己株式控除後発行済株式数、数値は四捨五入。
連結業績推移
決算期 | 営業総収入 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | 配当 |
2022年2月(実) | 7,209 | -323 | -358 | -831 | - | 12.00 |
2023年2月(実) | 6,926 | 81 | 47 | -13 | - | 16.00 |
2024年2月(実) | 7,519 | 486 | 420 | 697 | 141.32 | 20.00 |
2025年2月(実) | 7,822 | 421 | 385 | 1,123 | 227.51 | 23.00 |
2026年2月(予) | 8,896 | 568 | 378 | 247 | 50.19 | 26.00 |
*単位:百万円、円。
*予想は会社予想。
シー・ヴイ・エス・ベイエリアの2025年2月期決算と2026年2月期の見通しについて、ブリッジレポートにてご報告いたします。
目次
今回のポイント
1.会社概要
2.2025年2月期決算
3.2026年2月期業績予想
4.今後の注目点
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
今回のポイント
- 25/2期の営業総収入は前期比4.0%増の78億22百万円。マンションフロントサービス事業において安定した収益を確保した。ホテル事業においてはインバウンド消費の拡大と行楽シーズンを中心としたレジャー需要の高まりが追い風となった。営業利益は前期比13.2%減の4億21百万円。売上総利益率が前期45.1%から46.6%へ向上したが、3月1日に開業した「THE FARMスロウマウンテン成田」の開業準備などにより販管費が11.1%増加した。営業利益率は前期6.5%から5.4%へ低下。固定資産売却益を特別利益に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は同61.0%増の11億23百万円となった。期末配当は予想から3.00円/株増額し13.00円/株。年間で23.00円/株。
- 26/2期は営業総収入が前期比13.7%増の88億96百万円、営業利益は同34.6%増の5億68百万円を見込む。ホテル事業では「THE FARMスロウマウンテン成田」について、運営オペレーションを早期に安定させ、包括的・複合的に取り組む。マンションフロントサービス事業では、有人フロントサービス以外の選択肢の開拓に努め、受託件数の獲得を進めていく。クリーニング事業では、マンションフロント事業とのシナジー強化に注力し、ハウスクリーニングや保管サービス等の新規獲得に努める。配当は前期比3.00円/株増配となる26.00円/株(うち上期末13.00円/株)を計画。
- 25/2期は4Qに実施したホテル改装工事もあり若干減速したが、概ね会社予想水準での着地となった。配当の増額も好感。26/2期においてもインバウンド観光客の増加により東京のホテル需要は堅調に推移しており業績への貢献が期待できる。そして、期初から「THE FARM スロウマウンテン成田」が開業している。同社からSNSで発信しているだけでなく、TVなどで度々紹介されている。同施設の推移が26/2期の業績動向に対して大きな鍵を握ると見ており、今後の展開に注目したい。マンションフロント事業における「OICOS」シリーズをはじめとするDX化への取り組みでは他社との協働により矢継ぎ早にサービスを拡充させ、居住者、管理会社、管理組合それぞれの利便性や効率性を向上さることで安定した収益確保を見込む。6月に初の中期経営計画を公表し28/2期の営業利益目標を10億円としたが、株価については、PERは新施設の動向を様子見なのか引き続き低位にとどまっているほか、PBRも依然として1倍を大きく割り込んだ水準にある。増配に伴い配当利回りは5%近くにまで達しており、繁忙期である2Qの実績に注目したい。
1.会社概要
(1)沿革
1981年2月設立。「日常生活の便利さを提供できる会社になりたい」を企業理念とし、直営店主体のコンビニエンス・ストア(コンビニ)事業をスタート。その後、クリーニング事業およびマンションのフロント(業務)受託事業などに事業を拡大。
2000年12月、大阪証券取引所ナスダック・ジャパン(現:東証スタンダード)市場に株式上場。2006年2月には東京証券取引所市場第一部へ昇格した。
2009年11月、千葉県市川市にビジネスホテルの1号店となる「CVS・BAY HOTEL」を開業し、ホテル事業を立ち上げた。
2018年3月、会社分割によりコンビニ事業の一部を、企業フランチャイズ契約を締結していた株式会社ローソンおよびローソンが新設する子会社へ譲渡、「コンビニを営む会社」から「コンビニも営む会社」への転換を実施。マンションフロントサービス事業の事業領域拡大、ホテル事業の更なる強化のほか、M&A等により、常にチャレンジを続ける企業文化の下、「選択と集中」により成長企業への回帰を目指す。
2021年3月、組織変更を行うとともに、泉澤 摩利雄氏が代表取締役社長に就任。グループ企業理念を「生活のなかで彩りを感じて頂く、新しいサービスを発見し、創造し、提供する」とし、社会環境の変化とともに変わっていく消費者ニーズへの即応を図るとともに、多くのお客様に喜んで頂く価値あるサービスの拡充に努めている。
2025年3月に千葉県成田市にアウトドアリゾート施設「THE FARMスロウマウンテン成田」がグランドオープン。自然と共生した「記憶に残る非日常」を提供する高付加価値型リゾートとして、インバウンドや団体旅行など多様な需要を取り込む戦略を進めている。
(2)ビジョン/ミッション
~経営理念~
生活のなかで彩りを感じて頂く、
新しいサービスを発見し、創造し、提供する
~ミッション~
お客様の気持ちを、光あふれる明るい方向へと向ける、
そのようなサービスを実現すること
(3)主な事業内容
同社単体と株式会社アスク、株式会社エフ.エイ.24でグループを形成する。
社会の変化に応じて必要とされるサービスを追求し顧客を開拓する。多様で高品質なサービスによって、生活の豊かさを求める消費者ニーズに即応していく。
株式会社CVSベイエリア |
![]() | 81年2月設立 | • コンビニエンス・ストア運営 • ビジネスホテル運営 • ユニット型ホテル運営 |
株式会社アスク |
![]() | 09年10月子会社化 | • コンシェルジュサービス • レジデンスサポート ※地域運営子会社8社 |
株式会社エフ.エイ.24 |
![]() | 02年3月子会社化 | • クリーニングサービス • リネン・ユニフォームレンタル • お掃除サービス |
ホテル事業とマンションフロントサービス事業が主軸。コンビニ事業は4店舗運営しているほか、クリーニング事業も展開している。コンビニ事業の譲渡当時は、ホテル事業の拡大、早期収益化に向けた各種施策の実行による既存ユニット型ホテル施設の早期収益化を図るとともに、新たな施設の開業のほか不動産投資事業やM&Aなどの新事業の創出などにより、数年内に分割対象事業の収益を補完することを目指していた。しかし、21/2期については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を各事業が受け、特にホテル事業は大幅減収となり一部のホテルは撤退した。以降、稼働率重視しから、客室単価・RevPARを重視した施策へと切り替え、知名度の高いメディアコンテンツとのコラボや需要の変化を見据えたホテル運営体制の再構築に取り組み、21/2期を底にホテル事業の売上は急速に回復傾向した。24/2期には新型コロナウイルス感染症拡大前を大幅に上回る水準まで回復し、セグメント利益はマンションフロントサービス事業を上回り、25/2期は19/2期比の3倍超まで成長している。
マンションフロントサービス事業では首都圏以外の地域(大阪圏、九州圏、北海道)への進出に加えシェアオフィス、公共施設といったマンション以外の受付業務にも取り組んでいる。

①ホテル事業
【事業概要】
同社ホテル事業は、東京湾岸エリアを中心に展開するビジネスホテル「BAY HOTEL」ブランドを軸に、千葉県市川市の「CVS・BAY HOTEL」本館及び新館、浦安市の「BAY HOTEL浦安駅前」、東京都港区の「BAY HOTEL東京浜松町」、東京都千代田区の「秋葉原BAY HOTEL」、東京都江東区の「東京有明BAY HOTEL」からなる。また、25/3にグランドオープンしたアウトドアリゾート施設「THE FARM スロウマウンテン成田」が加わっている。
【事業展開】
駅から5分圏内、都内へのアクセスが良好な「立地優位性」に強みを持つ。豊富な部屋数と部屋タイプ、多様な宿泊プランにて幅広いニーズに呼応する。
新型コロナウイルス感染症の影響による業績不振施設の撤退は一巡完了した。現在は、社会情勢の変化を踏まえ、新たな付加価値の創出によるサービス品質の向上を目指し、事業展開を進めている。施設毎のメインターゲットを明確にすることで、需要取り込みに向けたマーケティング施策・レベニューコントロール施策を強化していく考え。

同社資料を元にインベストメントブリッジ」作成
<CVS・BAY HOTEL>
(概要)
09年12月開業。JR京葉線市川塩浜駅前でコンビニ併設のビジネスホテル。
JR京葉線 市川塩浜駅は東京駅から8駅22分、東京ディズニーリゾートのある舞浜駅まで2駅6分、幕張メッセがある海浜幕張駅まで14分に加えて、24年開業のLaLa arena TOKYO-BAYがある南船橋駅まで2駅7分の好立地。価格競争力も強く、平日はビジネス客、週末はレジャー客と安定した集客を誇る。本館(シングル21室、ダブル46室、ツイン41室)、15年12月に開業した新館(シングル18室、ダブル5室、ツイン26室、ファミリー2室、女性専用ユニット区画20室)、及び20年10月増設のベイタワー(シングル42室、ツイン63室、トリプル2室)からなる。
新館は、本館よりもやや広いゆとりある客室空間を提供し、やや高めの宿泊料金で本館と差別化を図っている。また、女性専用ユニット区画は安心清潔が評価されている。ベイタワーは本館と連絡通路で接続しており、1階に飲食テナントが入居。2階には大浴場やセミナールームを完備するなど、旅行や出張、企業研修などの様々な用途で利用できるホテルとなっている。

CVS・BAY HOTEL(右はベイタワー) CVS・BAY HOTEL新館
(同社HPより)
<BAY HOTEL浦安駅前>
18年6月開業。千葉県浦安市の東京メトロ東西線「浦安駅」徒歩1分の好立地に長期滞在にも快適なアパートタイプホテル(ツイン/トリプル48室)。
お風呂とトイレが別々、キッチン付で複数名での長期滞在可能なアパートタイプホテル。出張などのビジネス客から学生の就職活動、家族やグループ旅行に適している。

(同社HPより)
<BAY HOTEL東京浜松町>
20年7月開業。ビジネスホテルとして東京初進出。JR「浜松町駅」及び東京モノレール「モノレール浜松町駅」から徒歩4分、都営浅草線・大江戸線「大門駅」B1出口から徒歩2分。
当初はビジネスホテルとユニット型ホテルを組み合わせた新たなタイプのハイブリッドホテルとして開業した。ユニット48室についてはリニューアル改装工事を実施、23年3月より3名以上の顧客が秘密基地のような空間でゆったりとくつろいで宿泊できる広々とした個室4室に生まれ変わった。ビジネス需要だけでなく日本人旅行者やグループ利用にも対応した宿泊形式を採用し、幅広い宿泊需要の獲得を目指している。

3階新客室 2階新客室 2階新客室プロジェクター展開風景
(同社公開資料より)
<秋葉原BAY HOTEL>
16年5月開業。東京都千代田区神田練塀町にあり、いずれの秋葉原駅からも徒歩3分のユニット型女性専用ホテル(130ユニット)。

(同社HPより)
<東京有明BAY HOTEL>
15年12月開業のユニット型ホテルで、146ユニット(M80・W66)。東京都江東区東雲2丁目にあり、りんかい線東雲駅4分。ビッグサイト利用者に加え、舞浜やお台場の観光客も活用。

(同社公開資料より)
【事業戦略】
●稼働率よりも「客室1室あたりの収益性」を重視した販売コントロール
●レジャー以外の宿泊需要や団体受入にも注力
●顧客ニーズの変化に対応するため、ハード面の改修やリブランドに着手
「BAY HOTEL」のリブランド
●開業15年となる「CVS・BAY HOTEL本館」の改装工事を実施
→外装工事は24/2期4Q、内装工事は25/2期4Qに実施
●館内設備や備品の見直し、宿泊ニーズに則した室内動線の再設計、 システム導入による省人化を含め、館内オペレーションの再構築を目指す
●26/2期以降、段階的に他施設のリニューアル/リブランドの推進も計画

(同社公開資料より)
アウトドアリゾート施設「THE FARM スロウマウンテン成田」が25年3月よりグランドオープン
施設コンセプト “自然”をもっとアクティブに。“泊まるをもっと上質に。 足を踏み入れた瞬間、いつもとは全く違う時間が流れる。 “自然”だけでは体験する事のできない「遊び」と「品質」。 家族や友人、大切な人とともに過ごす特別な時間。 概要 開業:2025年3月1日 所在地:千葉県成田市前林818(東関東自動車道/成田ICから車で約13分) 施設面積:約5万㎡ 客室数:全40棟 ① コテージ4タイプ20棟 ② グランピングテント4タイプ20棟 | 施設ロゴ
![]() (同社公開資料より) |

(同社HPより)
宿泊施設の詳細や食事などは公式サイトへ、TVなどメディアでも紹介されている。
ホームページ
https://slowmountain-narita.jp/
Facebook https://www.facebook.com/profile.php?id=61564861331171
Instagram https://www.instagram.com/slowmountain_narita?igsh=MW9tOTJuZGFwenllcw==
②マンションフロントサービス事業
【事業内容】
マンション共有施設の案内や宅急便、クリーニングの取り次ぎ等、マンションのフロント業務を手掛けるマンションフロント(コンシェルジュ)サービス、レジデンスサポート(メンテナンスサポート、ハウスクリーニング事業者紹介等)、ミニショップやカフェの運営等を手掛けている。また、マンション居住者、管理組合、管理会社向け支援ツール「OICOS」を展開、機能を拡充させて近年は派生サービスを含めて伸ばしている。
業界トップのマンションフロントサービスでは、首都圏を中心に703件(25年2月末時点)の施設などを受託。マンション内の居住者同士のコミュニティ構築支援を目的とした、イベント開催やお祭り開催支援などのサービスも提供し、入居者の満足度向上を目指している。その他では、主サービスであるマンションコンシェルジュ業務にて培った高付加価値サービスを活かし、企業受付・シェアオフィスコンシェルジュサービスも提供している。また、(株)エフ.エイ.24との間で「クリーニング取次ぎ」や「ハウスクリーニング」サービスにおける相乗効果の創出を実現している。
【事業戦略】
高品質の有人サービスの提供
・従来の展開地域において有人サービスは「高級~超高級層物件」に特化した展開へと切り替える
・従来より培ったノウハウを活かし、マンション以外の受付・フロントへの獲得を強化させる
時代に則したサービスの提供
・非有人物件でも、OICOSの提供拡大やASQ GEMの展開により有人物件に近しいサービスを提供する
・また、OICOSやASQ GEM提供により、生活ソリューションの提供も拡大させる
展開地域、対象物件の拡大
・現状の展開は6大都市を中心に18都道府県だが、その近隣エリアを対象に20~25まで増やす方針
・展開地域においては、高級物件以外の物件にも対象を広げ、新規取引先を拡大させる考え
・マンション以外の住戸形態への適用も模索する
生活ソリューション提供の拡大
「OICOS」の25/2期末の受注件数は164件(前期末比21件増)。導入により、利便性が高まるだけでなく有効に情報を享受しコミュニティを形成。

(同社公開資料より)
「ASQ GEM Shop」はマンション居住者、一般消費者を対象とした会員登録制ショッピングサイト。国内最大級のマンション受託件数を有する強みを活かしたプラットフォーム事業を展開。同社が厳選し取り寄せた商品を提供している。


(「ASQ GEM Shop」HPより」
DX化によるパラダイムシフトの促進
●自社開発システムにより、「人」から「デジタル」へのシフトを加速させる
●有人型高付加価値サービスをDXツールで品質を担保し無人物件への提供を拡大させる
OICOSシリーズ
対象:マンション、学生寮、社員寮 など
内容:会員登録制Webサイトおよびアプリ
⇒共用施設の予約、鍵の受渡、料金決済や問合せ等コールセンター機能の代替機能を果たし、有人受付サービスのDX化を支援する。
OICOSには、マンション・学生寮・ビジネスユースをカバーする高機能フルパッケージ版に加え、マンション管理業務、組合活動に貢献できる導入しやすい廉価パッケージ版であるOICOS Liteも提供している。
OICOSの特長
①共用施設の煩雑な抽選受付処理もシステムにお任せ
②利用料金のオンライン決済にも対応
③マンション内の提示物を電子化しサイト上に集約
④必要に応じて緊急・重要事項はメールでも通知可能
OICOS Liteの特長
①管理組合書類のペーパレス化
②現地展示物の整理・タイムリーな公開手段
③理事会役員や住戸立ち入りが必要な検査の予定や希望を調整
④SNSで居住者限定のコミュニティの形成
OICOSによる他社協働と機能拡充の加速
OICOSは、07年に自社開発・サービス提供を開始した。近年、他社との共同による機能拡充を進めている。22年にはクレジットカードやPayPay といった決済機能を追加。また、株式会社シブタニと協働で非接触型キーと連携し、共用施設利用の予約受付や必要な鍵の開閉について、無人対応が可能になった。23年にはアイホン株式会社との協働でインターホンと連携し、システム連動によりインターホンのメニュー画面から機能利用が可能になった。さらに24年には株式会社フルタイムシステムとの協働で宅配ロッカーと連携し、シェアリングサービスの鍵の授受が宅配ロッカーから無人対応で可能になった。
中長期事業戦略
同社のシステムを媒介として、利便性のあるサービスを 提供する事業者を繋ぐプラットフォーマーとしての立ち位置を獲得する。
●人的サービスにおける適正規模の模索と移行 ①品質担保を最大目的とした既存事業領域での差別化実現 ②契約継続可能条件の設定とそれに基づく契約変更交渉 ●デジタルサービス事業領域における『お客様』層の拡大 ①既存顧客(同社サービス利用居住者・施設利用者) ②準新規顧客(同社サービス未利用の居住者・管理会社) ③新規顧客(事業主・各種メーカー) ●『プロポージング・ソリューションズ』への取組み ①変化へ対応(社会情勢・法令etc.)可能な人材の採用・育成 ②協業先企業とのチームMDによるWIN-WIN志向の業務姿勢構築 ③協力企業との協業による新規サービス開発 |
2.2025年2月期決算
(1)連結業績
| 24/2期 | 構成比 | 25/2期 | 構成比 | 前期比 | 会社予想 | 予想比 |
営業総収入 | 7,519 | 100.0% | 7,822 | 100.0% | +4.0% | 7,768 | +0.7% |
営業総利益 | 3,388 | 45.1% | 3,645 | 46.6% | +7.6% | - | - |
販管費 | 2,902 | 38.6% | 3,223 | 41.2% | +11.1% | - | - |
営業利益 | 486 | 6.5% | 421 | 5.4% | -13.2% | 442 | -4.8% |
経常利益 | 420 | 5.6% | 385 | 4.9% | -8.1% | 382 | +0.8% |
親会社株主に帰属する 当期純利益 | 697 | 9.3% | 1,123 | 14.4% | +61.0% | 1,008 | +11.4% |
*単位:百万円
*数値には株式会社インベストメントブリッジが参考値として算出した数値が含まれており、実際の数値と誤差が生じている場合があります(以下同じ)。

前期比4.0%増収、13.2%営業減益
営業総収入は前期比4.0%増の78億22百万円。マンションフロントサービス事業において安定した収益を確保した。ホテル事業においてはインバウンド消費の拡大と行楽シーズンを中心としたレジャー需要の高まりが追い風となった。また、販売コントロールを強化したことにより安定的な稼働を確保した。
営業利益は前期比13.2%減の4億21百万円。売上総利益率が前期45.1%から46.6%へ向上したが、23年7月の用地取得後開発を進めてきたアウトドアリゾート施設「THE FARMスロウマウンテン成田」の開業準備などにより販管費が11.1%増加した。
営業利益率は前期6.5%から5.4%へ低下。経常利益は同8.1%減の3億85百万円、固定資産売却益を特別利益に計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は同61.0%増の11億23百万円となった。
期末配当は予想から3.00円/株増額し13.00円/株。年間で23.00円/株。
セグメント別収益
| 24/2期 | 構成比/利益率 | 25/2期 | 構成比/利益率 | 前期比 |
ホテル事業 | 1,709 | 22.7% | 1,986 | 25.4% | +16.2% |
マンションフロントサービス事業 | 4,228 | 56.2% | 4,209 | 53.8% | -0.5% |
クリーニング事業 | 183 | 2.4% | 168 | 2.2% | -7.8% |
コンビニエンス・ストア事業 | 1,297 | 17.3% | 1,376 | 17.6% | +6.1% |
その他事業 | 100 | 1.3% | 81 | 1.0% | -18.6% |
営業総収入 | 7,519 | 100.0% | 7,822 | 100.0% | +4.0% |
ホテル事業 | 439 | 25.7% | 463 | 23.3% | +5.5% |
マンションフロントサービス事業 | 376 | 8.9% | 382 | 9.1% | +1.6% |
クリーニング事業 | 37 | 20.4% | 37 | 22.3% | +0.7% |
コンビニエンス・ストア事業 | 92 | 7.1% | 108 | 7.9% | +18.2% |
その他事業 | 21 | 21.6% | 11 | 14.2% | -46.2% |
調整額 | -480 | - | -581 | - | - |
セグメント利益 | 486 | 6.5% | 421 | 5.4% | -13.2% |
*単位:百万円。利益率は営業総収入利益率。営業総収入は外部顧客への営業総収入。
*数値は切捨て、率は四捨五入。

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。
ホテル事業
事業収入は前期比16.2%増の19億86百万円、セグメント利益は同5.5%増の4億63百万円。
千葉県内で運営するビジネスホテル施設においては、近隣の大型テーマパーク、大規模催事場、商業施設等において大型イベントが連日開催され、レジャー関連を中心に宿泊者数が大きく増加した。団体宿泊需要獲得への積極的な取り組みも継続した。加えて、複数名利用のニーズに即したプラン設計や連泊予約を可能とする販売コントロールの展開、ファミリーやグループ旅行者へのアプローチ強化を図るなどして1部屋当たりの利用人数の拡大を追求した。需要予測に基づく販売価格の調整を早期から行うことで、客室単価の適正値維持にも努めた。
マンションフロントサービス事業
事業収入は前期比0.5%減の42億9百万円、セグメント利益は同1.6%増の3億82百万円。
従来から手掛けるマンションフロントにおける居住者向けの各種生活支援サービスに加え、近年はマンション居住者、管理組合、管理会社向け支援ツール「OICOS」の機能拡充や「OICOS Lite」さらには、同シリーズと連携可能なスマホアプリ「OICOS App」を通じて有人フロントサービス以外の選択肢の開拓に努め、受託件数の積極的な獲得を進めている。また、23年 11月よりインターホンメーカー大手アイホンが提供する、集合住宅用インターホンシステム「dearis(ディアリス)」とのIoTシステム連携による新機能を追加した。24年10月には、宅配ロッカー大手の株式会社フルタイムシステムが提供する、集合住宅用宅配ロッカーシステムにおけるシェアリングサービスとのIoTシステム連携による機能拡張の提供を開始した。一方で、管理組合の収益悪化や人件費の高騰・地域的な採用困難等を背景に、収益性が低く、管理費の増益交渉の成功も見込みづらい不採算の有人フロント物件に対しては、「OICOS」への切替の提案や、場合により解約・撤退交渉も実施するなど、収益性を重視した活動を継続した。期末の総受注件数は対前期末比45件減の703件、うち「OICOS」受注件数は同21件増の164件となった。
クリーニング事業
事業収入は前期比7.8%減の1億68百万円、セグメント利益は同0.7%増の37百万円。
個人向けクリーニングにおいては、取次拠点の減少に加え、在宅勤務の普及によるワイシャツやスーツのクリーニング需要の減少により取次件数の減少傾向は続いた。既存顧客へのアプローチを強化し、需要の掘り起こしに向けた施策を展開した。同事業はマンションフロント事業との親和性も高く今後の需要拡大も見込まれるハウスクリーニングや保管サービス等の新規獲得を行った。マンション居住者のそれぞれのニーズに対応し、フロントや近隣提携工場の有無にかかわらず常時提供できる利便性の高いサービスの拡販に努めている。バックオフィスの業務を効率化し人員配置の一部を見直すなど管理コストの削減に引き続き注力したことで減収ながらも増益となった。
コンビニエンス・ストア事業
事業収入は前期比6.1%増の13億76百万円、セグメント利益は同18.2%増の1億8百万円。
主力店舗近隣の大型テーマパーク、商業施設、大規模展示場における各種イベントが連日開催されたことで、来場者数が大きく増加した。自社ホテル併設の店舗においても、行楽シーズンでは国内宿泊需要が堅調、インバウンド消費の拡大もあり、昼夜ともに来店客数が増加して増収増益となった。
その他事業
事業収入は前期比18.6%減の81百万円、セグメント利益は同46.2%減の11百万円。
その他事業では、事業用不動産の保有や賃貸管理、ヘアカットサービス店舗の運営を行っている。
なお、21年6月より運営を継続していた「成田スカイウェイBBQ(CAMP)」については、厚生水産株式会社との間で、24年5月に当該固定資産に係る売買契約を締結、締結日を以て当該施設の閉業を行った。また、当該固定資産の譲渡についても同年6月に譲渡先への引き渡しを完了した。
(2)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
| 24年2月 | 25年2月 |
| 24年2月 | 25年2月 |
現預金 | 1,885 | 1,782 | 仕入債務 | 156 | 137 |
売上債権 | 441 | 415 | 短期有利子負債 | 1,971 | 1,972 |
たな卸資産 | 48 | 47 | 流動負債 | 2,953 | 2,941 |
流動資産 | 2,731 | 2,559 | 長期有利子負債 | 3,347 | 3,318 |
有形固定資産 | 4,271 | 5,407 | 固定負債 | 3,968 | 3,944 |
無形固定資産 | 38 | 39 | 純資産 | 3,359 | 4,379 |
投資その他 | 3,240 | 3,259 | 負債・純資産合計 | 10,281 | 11,265 |
固定資産 | 7,549 | 8,706 | 有利子負債合計 | 5,318 | 5,291 |
*単位:百万円。
*有利子負債=借入金

*株式会社インベストメントブリッジが開示資料を基に作成。
25/2期末の資産合計はアウトドアリゾート施設開設へ向けた建設仮勘定の増加を主因に前期末比9億84百万円増加した。
負債合計は、有利子負債の減少などで前期末比35百万円減少した。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上を主因に10億19百万円増加した。
自己資本比率は前期末32.7%から38.9%に向上した。
キャッシュ・フロー
| 24/2期 | 25/2期 | 前期比 | |
営業キャッシュ・フロー | 481 | 410 | -71 | -14.8% |
投資キャッシュ・フロー | -1,079 | -384 | +694 | - |
フリー・キャッシュ・フロー | -597 | 26 | +623 | - |
財務キャッシュ・フロー | 710 | -129 | -840 | - |
現金および現金同等物期末残高 | 1,885 | 1,782 | -103 | -5.5% |
*単位:百万円
有形固定資産の売却による収入があり、投資CFのマイナス幅が縮小しFCFはプラスに転じた。
長期借入金の返済があり、キャッシュポジションは減少した。
3.2026年2月期業績予想
(1)通期連結業績
| 25/2期 実績 | 構成比 | 26/2期 予想 | 構成比 | 前期比 |
営業総収入 | 7,822 | 100.0% | 8,896 | 100.0% | +13.7% |
営業利益 | 421 | 5.4% | 568 | 6.4% | +34.8% |
経常利益 | 385 | 4.9% | 378 | 4.2% | -1.9% |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 1,123 | 14.4% | 247 | 2.8% | -77.9% |
*単位:百万円
26/2期は13.7%増収、34.8%営業増益を見込む
26/2期は営業総収入が前期比13.7%増の88億96百万円、営業利益は同34.8%増の5億68百万円を見込む。
ホテル事業では25年3月に開業したアウトドアリゾート施設「THE FARMスロウマウンテン成田」について、運営オペレーションを早期に安定させることに注力。また、ビジネスホテル・ユニット型ホテルの「BAY HOTEL」については、販売管理、予約獲得活動の早期化を可能とする体制を維持させる。フルリニューアル改装の実施も積極的に検討し顧客満足度を高めていく方針。マンションフロントサービス事業では、「OICOS Lite」ならびに、同シリーズと連携可能なスマホアプリ「OICOS App」を通じ、マンション規模が小さく有人フロントサービスの提供が困難な施設への導入提案を強化することなどにより、新規受託件数の獲得を進めていく。
クリーニング事業では、マンションフロント事業とのシナジー強化に注力し、ハウスクリーニングや保管サービス等の新規獲得に努める。モバイルコミュニケーションツール「LINE」を介したキャッシュレス決済対応型のトータルクリーニングサービス「オンラインコンシェルジュ」の拡大も図る。コンビニエンス・ストア事業においては、店内調理設備『まちかど厨房』による付加価値の高い商品の提供や、品揃えの強化に引き続き注力する。コストコントロールに努め、収益性の安定的維持も図る。商品デリバリーサービスについても、積極的に取り組む。
配当は前期比3.00円/株増配となる26.00円/株(うち上期末13.00円/株)を計画。
*株主優待制度
毎年2月末日、8月末日の株主名簿に記載または記録された100株(1単元)以上の同社株式を保有する株主が対象。
株主優待制度の内容

株主優待が利用可能な施設

4.今後の注目点
25/2期は4Qに実施したホテル改装工事もあり若干減速はしたが、概ね会社予想水準での着地となった。配当の増額も好感。
26/2期においては、期初開業の「THE FARM スロウマウンテン成田」がTV・各種SNSなどでも紹介されており、同施設の推移が今期の業績動向の大きな鍵を握ると見ている。自然と共生した「記憶に残る非日常」を提供する高付加価値型リゾートとして、インバウンドや団体旅行客など多様な需要を取り込む戦略を進めており、今後の展開に注目したい。
マンションフロント事業では「OICOS」シリーズをはじめとするDX化への取り組みを他社との協働により進めており、さらなる機能の拡充・全国展開により未開拓市場への進出を加速するとしている。
6月に初の中期経営計画を公表し28/2期の営業利益目標を10億円としたが、株価については、PERは新施設の動向を様子見なのか低位にとどまっているほか、PERも依然として1倍を大きく割り込んだ水準にある。ホテル事業が牽引してきた堅調な業績動向を背景とした増配に伴い配当利回りは5%近くにまで達しており、繁忙期である2Qの実績に注目したい。
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
◎組織形態および取締役・監査役の構成
組織形態 | 監査等委員会設置会社 |
取締役(監査等委員除く) | 7名、うち社外取締役 3名 |
監査等委員 | 3名、うち社外取締役 3名 |
◎コーポレート・ガバナンス報告書
最終更新日 2025年5月30日
<基本的な考え方>
当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、株主の皆様やお客様、従業員、地域社会などのすべてのステークホルダーと適切な関係を構築し、社会的責任を果たしていくことであると考えております。この考え方は、当社の社是である「明日への誓い」のなかで、すべてのステークホルダーに対し“より良き明日の実現”を誓い、実践する経営を目指していくことを掲げていることに基づくものです。そのためには、法令遵守のほか、経営の透明性や効率性をより一層高めていくことが不可欠であり、コーポレート・ガバナンスのさらなる充実を通じ、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指してまいります。
法令遵守においては、企業理念を具現化した「CVSベイエリアグループ行動基準」を定め、同基準を当社グループに横断的に運用しているほか、各従業員に対し、日頃の業務時に振り返ることができるよう、行動指針の要点をまとめた携帯可能なガイド冊子を配付しており、当社グループの全社員が法令および定款などを厳守した行動を行うよう周知を図っております。
当社は監査等委員会設置会社制度を採用しております。これは監査等委員である取締役が、取締役会において議決権を行使することを通じ、取締役会の透明性や監督機能の強化を図ることを目的としております。また、当社の職務執行が適正かつ効率的に行われるよう、社外取締役および監査等委員である社外取締役(独立役員1名含む)の出席のもと、毎月定例で取締役会を開催し、業務執行取締役や業務執行役員および子会社の取締役より職務執行に関する報告を実施しているほか、重要事項の審議・決定を行うことでグループ全体の業務の適正に努めております。
<コーポレート・ガバナンス・コードの各原則を実施しない理由(抜粋)>
原則1-3.資本政策の基本的な方針
当社は、これまで公募増資や立会外分売を行ってきたことで、経営陣である創業者およびその関係者による持株比率の低下が進んでまいりましたが、現在も創業者およびその関係者が議決権の過半数近くを所持しており、上場企業として、所有と経営の分離のあり方については、今後の検討課題と認識しております。また、新株発行による資金調達については、既存株主の利益を不当に毀損することがないよう、当社の中長期的な成長を実現し、利益の拡大が見込まれるなど、その必要性や合理性について取締役会で審議・監督してまいります。また、その内容については、株主の皆さまに対し適切に開示、説明を行うこととしております。収益につきましては、将来の企業価値拡大のための事業投資に備えた内部保留の充実を図りつつ、株主の皆さまへ安定的かつ継続的な利益還元を行ってまいります。
補充原則2-4-1.中核人材の登用等における多様性の確保
当社グループは、事業環境の変化に則して多様な人材を見出し、性別、国籍、年齢等に関係なく採用・評価を行っており、先進的かつ独創性のある人材確保に注力しております。さらに、優秀人材の育成・確保に向け階層別研修を整えるなど、環境の変化に対応した人事制度や適材適所の配置等を行っております。ただし、女性や外国籍人材が、全従業員に占める割合が少ない当社においては、女性や外国籍人材の管理職への登用等、中核人材の登用等に関する測定可能な目標を設けるまでに至っておりませんが、執行役員を含めた管理職への女性登用は既に行っており、多様性の確保に向けた取り組みは前進しております。今後は測定可能な数値目標の作成について検討するとともに、育児休業の取得や復職後の時短勤務、リモート勤務の選択など、ライフスタイルに合わせた働きやすさや社内環境の整備・拡充を図ってまいります。
原則3-1.情報開示の充実(1)会社の目指すところや経営戦略、経営計画、補充原則4-1-2.中期経営計画の実現
当社グループは、主な中期的な経営目標として、①会社の持続的な成長に向けた連結売上高・連結営業利益の安定的確保、②お客様から信頼される仕事を行うための新しいスタンダードの確立とガバナンス強化、③既存事業の価値向上と新規事業への挑戦を目標としておりますが、現時点において中長期的な数値目標は定めておりません。
補充原則4-2-2.サステナビリティを巡る取組みの基本方針の策定
当社グループは、現状、サステナビリティに係る基本方針を定めておらず、サステナビリティ関連のリスク及び機会、管理するためのガバナンス過程、統制及び手続等の体制をその他のコーポレート・ガバナンスの体制と区別しておりません。サステナビリティに係る対応は、当然に着手すべき社会的責任であること、企業の持続的成長と価値向上の観点から、経営上の重要課題であることを充分に認識のうえ、当社グループにおけるマテリアリティ(重要課題)の特定や、サステナビリティ関連事項の具体的推進を可能とするガバナンス体制及びモニタリング機能の構築を検討するためのグループ横断プロジェクトを組成し、各事業本部長や各部門責任者による検討を開始しております。各マテリアリティ(重要課題)推進のための戦略及び計画、各種指標等の策定を中長期目線で進めるとともに、活動の進捗や状況、生成される成果物の詳細については、今後、積極的な開示に努めてまいります。
補充原則4-1-2.中期経営計画の実現への努力と未達時対応
当社グループは、2026年2月期を初年度とする3か年のグループ中期経営計画を策定し、当社グループの経営方針及び目指すべき将来像の概要について、株主総会を含む各種IR活動や当社ホームページ等において、2025年5月より、段階的に情報公開を開始しております。2026年2月期は、当社グループ第一次の中期経営計画における初年度にあたります。今後は、定めた目標と実績との乖離に関し、原因の分析を定期的に行うことに加え、個人投資家向け説明会等を含むIR活動を通じ、積極的な経過開示を行うとともに、目標未達となる場合は、分析結果に基づき十分なリカバリー施策を講じるとともに、次期計画に反映し、乖離幅の縮小をはかり、中期経営計画の最終的な実現に向けて、取り組みを強化してまいります。
補充原則4-2-2.サステナビリティを巡る取組みの基本方針の策定
当社グループは、現在、サステナビリティに関する基本方針の策定の途上にあるため、サステナビリティ関連のリスク及び機会を監視し管理するためのガバナンスの過程、統制及び手続等の体制を、その他のコーポレート・ガバナンスの体制と区別しておりません。当社グループは、「グループ中期経営計画(2026年2月期~2028年2月期)」をスタートするにあたり、当社グループを取り巻く環境変化を見据え、「社会・ステークホルダーにとっての重要度」及び「当社グループにとっての重要度」の2つの視点で評価し、重要度の高い課題を複数抽出後、各事業本部長や各部門責任者によるグループ横断プロジェクトや取締役会を含む重要会議で十分な討議を行い、その中で優先度の高い課題を重点課題(マテリアリティ)として特定しました。なお、具体的な指標及び目標については、今後、サステナビリティに関する基本方針の策定と併せて議論を進め、特定した4つの重点課題(マテリアリティ)推進のための活動の進捗や状況、生成される成果物の詳細について、積極的な開示に努めてまいります。
<コーポレート・ガバナンス・コードの各原則に基づく開示(抜粋)>
原則1-4.政策保有株式
当社は、政策保有株式を保有しておりませんが、保有する場合には、「業務提携、取引の維持・強化および株式の安定等の保有目的の合理性」を検討し取締役会で諮ることとします。また、政策保有株式を保有した場合の議決権行使については、当社と投資先企業双方の持続的成長と、中長期的な企業価値向上に資するかを基準として総合的に判断するほか、政策保有株主との取引については経済合理性が十分か検証したうえで、決定いたします。
原則2-3-1.サステナビリティを巡る課題への対応、補充原則3-1-3.サステナビリティを巡る取組みの開示
当社は、「生活のなかで彩りを感じて頂く、新しいサービスを発見し、創造し、提供する」という企業理念のもと、当社グループの中長期的な企業価値向上と持続可能な社会の実現を目指すべく、2024年より本格的に着手したサステナビリティ経営に向けた具体的検討を進める活動を通じ、グループパーパスを「人と社会に感動を。誠実なる挑戦を。」と定めるとともに、4つの重点課題(マテリアリティ)を特定しました。詳細は有価証券報告書および2026年2月期を初年度とする3か年のグループ中期経営計画において開示しています。各マテリアリティへの取り組みは、当社グループにおける事業戦略の展開、企業としての成長において重要なテーマと位置づけ、積極的な情報開示と内容の見直し・取り組みの充実を図ってまいります。
原則3-1.情報開示の充実
(1)会社の目指すところや経営戦略、経営計画
当社グループは、経営理念「生活のなかで彩りを感じて頂く、新しいサービスを発見し、創造し、提供する」のもと、グループパーパスを「人と社会に感動を。誠実なる挑戦を。」と定め、中長期的グループ戦略を、①ビジネスモデルの変革、②人材投資・人材活躍、③業務改革・DXの推進、④コーポレート・ガバナンスの強化/サステナビリティ情報開示の促進、としています。目標とする経営指標は、2026年2月期を初年度とする3か年のグループ中期経営計画において、2028年2月期に、当社単体売上高55億円・当社単体営業利益7億円、当社グループ連結売上高95億円・当社グループ連結営業利益10億円の達成を掲げています。
(2)コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方と基本方針
報告書1.1【基本的な考え方】に記載しております。
(3)経営陣幹部・取締役の報酬を決定するにあたっての方針と手続
当社の取締役の報酬は、基本報酬及び業績連動報酬により構成し、役位、職責、当社への貢献度に応じ、当社の業績、従業員給与の水準を考慮しながら、総合的に勘案して決定しています。個人別の報酬額については取締役会決議に基づき代表取締役社長がその具体的内容について委任を受けるものとし、その権限の内容は、各取締役の基本報酬の額及び各取締役の職責、担当事業の業績及び当社への貢献度を踏まえた賞与の評価配分とし、その総額は株主総会で定められた報酬限度額の範囲内となっております。また、監査等委員である取締役の報酬につきましては、株主総会で定められた報酬限度額の範囲内で監査等委員会の協議により決定しております。
(4)取締役の選解任および指名の方針と手続
当社取締役会は、経営陣幹部の選任については、それぞれの経験・実績等を分析しながら、その資質や人格を十分に有する者を指名し、社外取締役候補者については、取締役会全体の監督・監視機能の強化を図るべく、多様な知見や豊富な経験を持つ候補者をそれぞれ指名しております。なお、監査等委員である取締役候補者については、監査等委員会の同意を得ることとしております。経営陣幹部の選任にあたっては、上記の選任要件をもとに取締役会が選任した候補者の議案について独立社外取締役が出席する監査等委員会において適切かどうか検討を行ったのち、取締役会において決議します。経営陣幹部の職務執行に重大な法令・規則違反等があった場合や取締役としての資質や職務遂行能力を満たさないと判断した場合は、取締役会において、独立社外取締役が出席することを必須要件として、役付けの罷免を決議することとしております。
原則4-9.独立社外取締役の独立性判断基準および資質
独立社外取締役につきましては、会社法に定める社外取締役の要件、金融商品取引所が定める独立性基準を満たす人物を選定いたしております。
原則5-1.株主との建設的な対話に関する方針
(1)株主との対話は、コーポレート戦略グループが担い、代表取締役が統括いたします。株主から面談等の要望がある時は、必要に応じて代表取締役または各取締役もしくは執行役員が対応いたします。
(2)IRに必要な情報は、各部署から情報収集を行い、コーポレート戦略グループで取りまとめを行っております。
(3)報告書3.2【IRに関する活動状況】に記載しております。
(4)株主からの意見・懸念等については、コーポレート戦略グループにおいて集約し必要に応じて取締役会に報告いたします。
(5)当社は、四半期の終了日から当該四半期の実績の発表日までの間は沈黙期間として当該四半期の決算情報に関する対外的コメントおよび 問い合わせへの回答は行なわないこととしております。
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