ブリッジレポート:(6890)フェローテック 2026年3月期第2四半期決算
![]() 賀 賢漢 社長 | 株式会社フェローテック(6890) |
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企業情報
市場 | 東証スタンダード市場 |
業種 | 電気機器(製造業) |
代表者 | 賀 賢漢 |
所在地 | 東京都中央区日本橋 2-3-4 日本橋プラザビル |
決算月 | 3月 |
HP |
株式情報
株価 | 発行済株式数(期末) | 時価総額 | ROE(実) | 売買単位 | |
4,890円 | 46,838,347株 | 229,040百万円 | 7.1% | 100株 | |
DPS(予) | 配当利回り(予) | EPS(予) | PER(予) | BPS(実) | PBR(実) |
148.00円 | 3.0% | 341.73円 | 14.3倍 | 4,734.00円 | 1.0倍 |
*株価は12/19終値。発行済株式数(自己株式控除後)、DPS、EPS、BPSは2026年3月期第2四半期決算短信より。ROEは前期実績。
連結業績推移
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | DPS |
2022年3月(実) | 133,821 | 22,600 | 25,994 | 26,659 | 668.06 | 50.00 |
2023年3月(実) | 210,810 | 35,042 | 42,448 | 29,702 | 644.81 | 105.00 |
2024年3月(実) | 222,430 | 24,872 | 26,537 | 15,154 | 322.65 | 100.00 |
2025年3月(実) | 274,390 | 24,089 | 25,558 | 15,692 | 334.13 | 141.00 |
2026年3月(予) | 285,000 | 30,000 | 28,000 | 16,000 | 341.73 | 148.00 |
*予想は会社予想。単位:百万円、円。22年3月期の配当には特別配当9.00円/株を含む。当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。以下、同様。
(株)フェローテックの2026年3月期第2四半期決算概要などについて、ブリッジレポートにてご報告致します。
※フェロ-テックホールディングスは、2025年7月1日付けにて国内事業子会社である株式会社フェローテックマテリアルテクノロジーズを吸収合併し、社名を「株式会社フェローテック」に変更している。
目次
今回のポイント
1.会社概要
2.2026年3月期第2四半期累計決算概要
3.2026年3月期業績予想
4.今後の注目点
<参考1:新中期経営計画>
<参考2:資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について>
<参考3:コーポレート・ガバナンスについて>
今回のポイント
- 26/3期2Q累計は、売上高が前年同期比4.3%増の140,980百万円、営業利益は同0.6%増の14,333百万円となった。半導体等装置関連事業で製品構成や製品採算が良好に推移したことを受け、通期会社計画の営業利益および経常利益は増額修正された。中国国内での半導体投資・生産需要が活況だった追い風をきちんと受け止めたことに加え、米国クライアントのEx-Chinaの動きにもしっかりと対応したことが堅調な業績に貢献した。
- 半導体等装置関連事業は前年同期比5%増収、2%営業減益。半導体マテリアル製品のうちセラミックスがセグメント業績を牽引した。石英製品、シリコンパーツは在庫影響を受け伸び悩んだ。装置部品洗浄は引き続き伸長。石英坩堝はPV向け売上が減少したものの、損益は改善した。
- 電子デバイス事業は前年同期比22%増収、46%営業増益。生成AIサーバ投資が旺盛なことを受け、サーモモジュールのうち光トランシーバー向けマイクロモジュールの出荷が引き続き好調だった。
- 車載関連事業は前年同期比12%増収、10%営業増益。EV需要の成長が鈍化した影響から車載向けパワー半導体用基板の売上が伸び悩んだ。市況悪化の影響もあり、サーモモジュールは減収となった。
- 半導体装置関連事業等の上期実績および足下業績に鑑み、同社は26/3期通期会社計画のうち営業利益・経常利益を増額修正した。修正後の会社計画は、売上高2,850億円(前期比4%増)、EBITDA550億円(同15%増)、営業利益300億円(同25%増)、経常利益280億円(同10%増)を計画。為替前提(期中平均)は、米ドルを146円から148円(25/3期実績152.24円)に引き上げ、中国人民元は20円(同21.12円)に据え置かれた。設備投資想定額650億円(同517.7億円)は据え置き。
- 上期実績の通期計画(増額修正後)に対する進捗率は、売上高で49.5%、営業利益で47.8%となった。製品別ではファンダメンタルズに差があるものの、ポートフォリオ経営が奏功し、全体としては堅調に推移していると見て良いだろう。決算説明会の席上でも「2025年はまあまあ良い年だった」との発言があった。26/3期会社計画についても達成確度は高いとする一方、27/3期以降については積極的な投資を意識しつつ、課題感も感じているとのことだった。
- 25年4月をボトムに同社株価は上昇基調にあり、ようやくPBR1倍水準に到達した。半導体部材・装置の需要に回復期待が高まったというマクロ要因に加え、PBR1倍割れに対して論理的に改善計画を打ち出し実行したことが株価上昇に繋がったと考えられる。ここから株価が更に上昇を続けるために、勿論外部環境の追い風も求められるが、これまでの成長投資に裏付けされた売上・利益の安定成長やROEの向上、更には株主還元策の強化が求められよう。この点について、同社はDOE下限3.5%、総還元性向50%を打ち出すなど、確固たる資本政策を打ち出している。
1.会社概要
同社は、半導体やFPD(フラットパネルディスプレイ)の製造装置等に使用される真空シール、石英製品、セラミック製品、CVD-SiC製品、シリコンパーツ、坩堝、温調機器等に使用されるサーモモジュールのほか、シリコン製品、磁性流体、センサおよびその応用製品などの開発、製造、販売を手掛けている。
取り扱う製商品によって、セグメントは「半導体等装置関連事業」、「電子デバイス事業」、「車載関連事業」に大別されている。各セグメントの主要製商品および主要な会社は以下の通り。

(同社24/3期有価証券報告書より抜粋)
*25/3期より、電子デバイス事業を電子デバイス事業と車載関連事業に分割しているが、上記表は24/3期までの区分に基づいたものとなっている。
1980年、NASAのスペースプログラムから生まれた磁性流体を応用した真空技術製品や、冷熱素子として用途が広がっているサーモモジュール等、独自技術を核にした企業として誕生したのが始まりである。創業から40年以上にわたって培われてきた多様な技術は、エレクトロニクス、自動車、次世代エネルギー等、様々な産業分野で応用されている。また、トランスナショナルカンパニーとして、日本、欧米、中国、アジアに事業を展開し、マーケティング、開発、製造、販売、そしてマネジメントと、それぞれの国・地域の強みを活かした経営を行っていることが同社の特徴になっている。17年4月、持株会社体制へ移行。22年4月、市場再編に伴い、東証スタンダード市場に移行。
【1-1 事業セグメント】
事業は、半導体・FPD・LED等の製造装置に使われる真空シール、石英製品、セラミックス製品等の「半導体等装置関連事業」、サーモモジュールが中心の「電子デバイス事業」、車載向けサーモモジュール、パワー半導体用基板、センサ製品が中心の「車載関連事業」及び報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、シリコン結晶や太陽電池ウエーハ、ソーブレード、工作機械、表面処理、業務用洗濯機等の「その他」に分かれる。
半導体等装置関連事業
半導体、FPD、LED、太陽電池等の製造装置部品である真空シール、デバイスの製造工程に使われる消耗品である石英製品、セラミックス製品、CVD-SiC製品、石英坩堝を製造・販売している。その他、シリコンウエーハ加工や製造装置洗浄等も手掛けるなど、エンジニアリング・サービスを総合的に提供している。
主力製品の真空シールは、製造装置内部へのガスや塵等の侵入を防ぎつつ、回転運動を装置内部に伝える機能部品で、世界トップシェアを誇る。真空シールの内部には創業からのコア技術である磁性流体(磁石に反応する液体)シールが使われている。ただし、いずれの分野も設備投資の影響を受けやすいことから、比較的需要が安定した搬送用機器や精密ロボット等、一般産業分野への展開にも注力している。加えて、真空シールを組み込んだ真空チャンバーやゲートバルブ等(共に真空関連の装置で使われる)の受託製造にも力を入れている。
一方、石英製品、セラミックス製品、CVD-SiC製品、及び石英坩堝は共に半導体の製造工程に欠かせない消耗品である。石英製品は半導体製造の際の高温作業に耐え、半導体を活性ガスとの化学変化から守る高純度のシリカガラス製品である。材料や加工技術を核とするセラミックス製品は国内外の半導体製造装置メーカーを主な顧客とし、半導体検査治具用マシナブルセラミックスと半導体製造装置等の部品として使われるファインセラミックスが二本柱となっている。CVD-SiC製品は「CVD法(Chemical Vapor Deposition法:化学気相蒸着法)」(シリコンと炭素を含むガスから作る)で製造されたSiC製品である。現在、半導体製造装置の構造部品として供給しているが、航空・宇宙(タービン、ミラー)、自動車(パワー半導体)、エネルギー(原子力関連)、IT(半導体製造装置用部品)等への展開に向け研究開発を進めている。シリコンウエーハ加工では、6インチ(口径)、8インチ、12インチを製造している。製造装置洗浄では中国で過半を超えるトップシェアを有する。

(同社資料より)
電子デバイス事業
事業の核となっているのは対象物を瞬時に高い精度で温めたり、冷やしたりできる冷熱素子「サーモモジュール」である。
サーモモジュールは自動車用温調シートを中心に、半導体製造装置でのウエーハ温調、遺伝子検査装置、光通信、家電製品、およびその応用製品のパワー半導体用基板等、利用範囲は広く、世界シェアNo.1。高性能材料を使用した新製品開発や自動化ライン導入によるコスト削減と品質向上により、新規の需要開拓や更なる用途拡大に取り組んでいる。
スマホのリニアバイブレーションモーターや4Kテレビや自動車のスピーカー、高音質ヘッドフォン等で新たな用途開発が進んでいる磁性流体も世界トップシェアを誇る。そのほか、連結子会社の(株)大泉製作所は温度センサを手掛けている。

(同社資料より)
車載関連事業
25/3期1Qより、電子デバイス事業に含められていた車載向けサーモモジュール、パワー半導体用基板、センサ製品を車載関連事業としてセグメント区分して開示している。

(同社資料より)
2.2026年3月期第2四半期累計決算概要
【2-1 連結業績】
| 25/3期 2Q累計 | 構成比 | 26/3期 2Q累計 | 構成比 | 前年同期比 |
売上高 | 135,157 | 100.0% | 140,980 | 100.0% | +4.3% |
売上総利益 | 38,111 | 28.2% | 40,780 | 28.9% | +7.0% |
販管費 | 23,859 | 17.7% | 26,446 | 18.8% | +10.8% |
営業利益 | 14,251 | 10.5% | 14,333 | 10.2% | +0.6% |
経常利益 | 15,470 | 11.4% | 12,923 | 9.2% | -16.5% |
中間純利益 | 9,190 | 6.8% | 6,308 | 4.5% | -31.4% |
* 単位:百万円
前年同期比4.3%増収、0.6%営業増益
26/3期2Q累計は、売上高が前年同期比4.3%増の140,980百万円、営業利益は同0.6%増の14,333百万円となった。1Q段階では前年同期比営業減益だったが、2Qにおいて売上総利益率が29.6%に上昇したことから(前2Q26.8%、今1Q28.2%)、2Q累計でも営業増益まで挽回してきた。

【2-2 セグメント別動向】
セグメント別売上高・利益
| 25/3期 2Q累計 | 構成比・利益率 | 26/3期 2Q累計 | 構成比・利益率 | 前年同期比 |
半導体等装置関連 | 84,042 | 62.2% | 88,378 | 62.7% | +5.2% |
電子デバイス | 23,085 | 17.1% | 28,090 | 19.9% | +21.7% |
車載関連事業 | 14,304 | 10.6% | 15,991 | 11.3% | +11.8% |
その他 | 13,723 | 10.2% | 8,520 | 6.0% | -37.9% |
連結売上高 | 135,157 | 100.0% | 140,980 | 100.0% | +4.3% |
半導体等装置関連 | 8,363 | 10.0% | 8,190 | 9.3% | -2.1% |
電子デバイス | 3,992 | 17.3% | 5,823 | 20.7% | +45.9% |
車載関連事業 | 1,323 | 9.2% | 1,454 | 9.1% | +9.9% |
その他 | 793 | 5.8% | -301 | -3.5% | - |
調整額 | -220 | - | -833 | - | - |
連結営業利益 | 14,251 | 10.5% | 14,333 | 10.2% | +0.6% |
* 単位:百万円
(1)半導体等装置関連事業
売上高は前年同期比5.2%増の88,378百万円、営業利益は同2.1%減の8,190百万円。半導体マテリアルのうちセラミックスが米国、中国の旺盛な需要を取り込んだことが牽引役となった。一方、石英製品およびシリコンパーツについては顧客在庫の影響が残ったことにより、売上が伸び悩んだ。そのほかでは、装置部品洗浄が中国での需要拡大を着実に取り込んだこと、石英坩堝はPV向け売上が減少した。
セグメント利益率は同0.7ポイント低下の9.3%。引き続き減価償却費をはじめとする新工場の立ち上げ費用負担増が利益を圧迫した。ただし、前4Qの3.5%をボトムにセグメント利益率はボトムアウトしてきている点はしっかりと認識しておきたい。
(2)電子デバイス事業
売上高は前年同期比21.7%増の28,090百万円、営業利益は同45.9%増の5,823百万円となった。セグメント利益率は同3.4ポイント上昇の20.7%。サーモモジュールは、生成AIサーバ投資が伸長していることを背景に光トランシーバー向けマイクロモジュールの出荷が引き続き好調に推移している。パワー半導体用基板については足下需要が伸び悩んだことで競争は激化しているとのことだが、前年同期比15.2%増収は確保した。センサは、連結子会社である株式会社大泉製作所の決算期変更の影響で25年3月期第2四半期からの収益計上となった影響に加え、エアコン向けを中心に好調に推移した模様。
(3)車載関連事業
売上高は前年同期比11.8%増の15,991百万円、営業利益は同9.9%増の1,454百万円となった。セグメント利益率は同0.1ポイント低下の9.1%。パワー半導体用基板については、EV需要の成長鈍化による需要低調に加え、価格競争も激化してはいるものの、前年同期比3.5%の増収は実現した。サーモモジュールは、市況悪化の影響もあり、温調シート向けを中心に売上が伸び悩んだ。センサについては、電子デバイス事業同様、連結子会社である株式会社大泉製作所の決算期変更の影響で25年3月期第1四半期には収益計上がなかったが、今期は収益計上しているため純増となっている。
(4)その他事業
売上高は前年同期比37.9%減の8,520百万円、営業利益は301百万円の赤字(赤転)。太陽電池用シリコン製品の出荷が引き続き減少したことに加え、前年同期は出荷増となった工作機械が反動減となったことから、大幅な減収となった。
【2-3 財政状態】
| 25年3月 | 25年9月 | 増減 |
| 25年3月 | 25年9月 | 増減 |
流動資産 | 295,367 | 296,468 | +1,101 | 流動負債 | 151,750 | 150,376 | -1,374 |
現預金 | 117,727 | 115,700 | -2,027 | 仕入債務 | 59,591 | 52,602 | -6,990 |
売上債権 | 92,608 | 88,909 | -3,698 | 短期有利子負債 | 59,074 | 65,655 | +6,581 |
たな卸資産 | 72,077 | 77,119 | +5,040 | 固定負債 | 125,292 | 135,616 | +10,323 |
固定資産 | 305,226 | 303,095 | -2,131 | 長期有利子負債 | 103,222 | 114,094 | +10,872 |
有形固定資産 | 245,064 | 242,351 | -2,712 | 負債合計 | 277,043 | 285,993 | +8,949 |
無形固定資産 | 6,166 | 5,496 | -669 | 純資産 | 323,549 | 313,570 | -9,979 |
投資その他の資産 | 53,996 | 55,247 | +1,250 | 利益剰余金 | 90,435 | 92,717 | +2,282 |
資産合計 | 600,593 | 599,563 | -1,029 | 負債純資産合計 | 600,593 | 599,563 | -1,029 |
*単位:百万円。有利子負債にリース債務は含まない。
資産合計は前期末比1,029百万円減の599,563百万円。商品及び製品(棚卸資産)、投資その他の資産が増加した一方、売上債権、機械装置及び運搬具、建設仮勘定(有形固定資産)が減少した。
負債合計は同8,949百万円増の285,993百万円。仕入債務が減少した一方、長短有利子負債は増加した。
純資産は同9,979百万円減の313,570百万円。利益剰余金は同2,282百万円増加したものの、為替換算調整勘定が同18,070百万円減少した影響が大きい。
【2-4 キャッシュフロー】
| 25年3月期2Q累計 | 26年3月期2Q累計 | 増減 |
営業CF | 4,151 | 12,405 | +8,254 |
投資CF | -17,736 | -32,596 | -14,860 |
フリー・キャッシュ・フロー | -13,585 | -20,191 | -6,606 |
財務CF | 12,169 | 25,061 | +12,892 |
期末残高 | 104,368 | 108,302 | +3,934 |
営業CFは12,405百万円。前年同期比で売上債権の増額が縮小したことが主因。投資CFは有形固定資産および関係会社(CCMC)株式の取得による支出が増加した。それに対し、財務CFは非支配株主からの払い込みが増加(洗浄子会社FTSVAの増資)したことを主因に大きく増加した。以上の結果、26年3月期2Q末の残高は前年同期比3,934百万円増の108,302百万円となった。
なお、有形固定資産の取得による支出27,225百万円の内訳は、旧FTHD(熊本工場/部品洗浄等)26億円、旧FTMT(石川第3工場/セラミックス等)45億円、常山(セラミックス)24億円、マレーシア(パワー基板)20億円、常山4期(金属加工)21億円、マレーシア・クリム(石英・セラミックス・金属加工)24億円、麗水(センサ)22億円。
【2-5 トピックス】
◎Ex-CHINA対応
<マレーシア>
クリム第1工場は量産開始後順調に生産量が増加しており、想定よりも早いペースで単月黒字化を実現。今後も認証を更に進めることで顧客への供給力を向上させ、新規顧客獲得にも注力していく想定。
クリム第2工場は26年下期竣工に向け予定通りに進捗。具体的には、25年6月に起工から基礎工事を完了させ、建屋工事に移行した段階。12月には上棟式を行う予定。
<日本>
日本回帰をキーワードとした日本での製造拠点作り(石川第3工場、熊本工場)は26/3期中に完了。主な製造品目は、石川第3工場(建屋面積13,000㎡):ファインセラミックス、マシナブルセラミックス、熊本工場(建屋面積13,000㎡):半導体製造装置及びこれらの部品等の再生・精密品再生。今後は欧米顧客のみならず国内顧客からの需要取り込みを更に加速させていく計画である。なお、熊本工場は隣接地に増設余地があるとのこと。
◎中国子会社の動向
中国上場子会社である安徽富楽徳科技発展股份有限公司(FTSVA)がパワー半導体用基板製造子会社である江蘇富楽華半導体科技股份有限公司(FLH)を株式交換で子会社化した。加えて、パワー半導体用基板開発等を目的に7.8億元(約161億円)の第三者割当増資も実施した。
半導体ウエーハ事業を展開する持分適用会社の杭州中欣晶圆中国新三板(全国中小企業株式譲渡システム。中国の店頭取引市場)で店頭登録され、10月22日より取引が開始されている。固定資産購入や有利子負債返済等を目的とする6.1億元(約129億円)の第三者割当増資も実施した。
3.2026年3月期業績予想
【3-1 連結業績】
| 25/3期 | 構成比 | 26/3期従来 | 26/3期修正計画 | 構成比 | 前期比 | 進捗率 |
売上高 | 274,390 | 100.0% | 285,000 | 285,000 | 100.0% | +3.9% | 49.5% |
営業利益 | 24,089 | 8.8% | 28,000 | 30,000 | 10.5% | +24.5% | 47.8% |
経常利益 | 25,558 | 9.3% | 26,000 | 28,000 | 9.8% | +9.6% | 46.2% |
当期純利益 | 15,692 | 5.7% | 16,000 | 16,000 | 5.6% | +2.0% | 39.4% |
* 単位:百万円。
半導体装置関連事業等の足下業績に鑑み、通期営業利益・経常利益計画を増額修正
期初発表の26/3期通期会社計画に対し、売上高2,850億円(前期比4%増)、EBITDA550億円(同15%増)は据え置いたものの、営業利益・経常利益は増額修正された。為替前提(期中平均)は米ドル148円(期初計画146円、25/3期実績152.24円)、中国人民元20円(期初計画から変更なし、同21.12円)。設備投資額は650億円(同517.7億円)を想定している。
半導体等装置関連事業において製品構成や製品採算が良好に推移したことが増額修正に繋がった。ただし、上期に関西工場生産設備の石川工場への移設に伴う固定資産処分損493百万円を計上したため、当期純利益は期初計画で据え置かれた。
| 26/3期上期 | 前年同期比 | 26/3期下期 | 前年同期比 | 26/3期通期 | 前期比 |
真空シール | 22,557 | +16.6% | 29,274 | +47.5% | 51,831 | +32.2% |
石英製品 | 16,440 | +1.9% | 16,500 | +4.5% | 32,940 | +3.2% |
シリコンパーツ | 6,713 | -6.4% | 6,407 | -1.6% | 13,121 | -4.1% |
セラミックス製品 | 19,099 | +23.6% | 19,100 | +7.9% | 38,199 | +15.2% |
CVD-SiC製品 | 4,639 | +16.2% | 3,125 | -25.6% | 7,764 | -5.2% |
EBガン・LED蒸着装置 | 3,932 | -3.5% | 2,103 | -49.5% | 6,036 | -26.8% |
再生ウエーハ | 2,216 | +77.2% | 2,581 | +60.9% | 4,798 | +68.0% |
装置部品洗浄 | 8,294 | +17.5% | 8,832 | +7.1% | 17,126 | +11.9% |
石英坩堝 | 4,484 | -53.0% | 4,196 | +34.5% | 8,681 | -31.5% |
半導体等装置関連事業 | 88,378 | +5.2% | 92,122 | +13.4% | 180,500 | +9.2% |
サーモモジュール | 14,639 | +17.8% | 16,244 | +9.8% | 30,884 | +13.4% |
パワー半導体基板 | 10,009 | +15.2% | 9,080 | -4.0% | 19,090 | +5.2% |
磁性流体・その他 | 616 | +7.1% | 677 | +20.5% | 1,293 | +13.7% |
センサ | 2,825 | +103.7% | 3,681 | +42.5% | 6,506 | +63.8% |
電子デバイス事業 | 28,090 | +21.7% | 29,684 | +8.3% | 57,774 | +14.4% |
サーモモジュール | 2,639 | -15.1% | 2,253 | -31.8% | 4,892 | -23.7% |
パワー半導体基板 | 9,961 | +3.5% | 6,949 | -27.8% | 16,911 | -12.2% |
センサ | 3,390 | +116.2% | 4,173 | +29.0% | 7,563 | +57.5% |
車載関連売上高 | 15,991 | +11.8% | 13,376 | -17.2% | 29,367 | -3.6% |
*単位:百万円
4.今後の注目点
上期実績の通期計画(増額修正後)に対する進捗率は、売上高で49.5%、営業利益で47.8%となった。製品別ではファンダメンタルズに差があるものの、ポートフォリオ経営が奏功し、全体としては堅調に推移していると見て良いだろう。決算説明会の席上でも「2025年はまあまあ良い年だった」との発言があった。26/3期会社計画についても達成確度は高いとする一方、27/3期以降については積極的な投資を意識しつつ、課題感も感じているとのことだった。
25年4月をボトムに同社株価は上昇基調にあり、ようやくPBR1倍水準に到達した。半導体部材・装置の需要に回復期待が高まったというマクロ要因に加え、PBR1倍割れに対して論理的に改善計画を打ち出し実行したことが株価上昇に繋がったと考えられる。ここから株価が更に上昇を続けるために、勿論外部環境の追い風も求められるが、これまでの成長投資に裏付けされた売上・利益の安定成長やROEの向上、更には株主還元策の強化が求められよう。この点について、同社はDOE下限3.5%、総還元性向50%を打ち出すなど、確固たる資本政策を打ち出している。
<参考1:新中期経営計画(26/3~28/3期)>
【1 新中期経営計画の基本方針】
新中期経営計画の基本方針は次の通り。
事業成長 | ➣半導体関連、電子デバイス、自動車関連事業を拡大し、成長を追求する ➣米中摩擦による中国外製造(Ex-China)のニーズに対応してマレーシア等の中国外製造を強化しながら、中国における半導体関連ニーズの取込みを進める |
生産性向上・生産効率向上 | ➣マレーシア(クリム、ジョホール)工場の生産拡充・効率性向上による収益率の引上げ実現 ➣デジタル化・自動化・AI化を展開し、生産効率向上・競争力強化を追求する ➣新製品・新技術の開発を推進・強化、「品質は命」と考え品質管理の徹底を継続 |
人材・企業文化 | ➣人材重視を重要な経営戦略とし、人材の採用及び育成を推進 ➣企業文化は企業の礎であり、「顧客を尊敬、従業員を尊敬し、勤勉と信用を尊重し、着実に行動し、革新を追求する」指針の浸透活動を継続する |
財務・株主還元等 | ➣中国上場の洗浄事業子会社FTSVAとパワー半導体基板子会社FLHの統合実現後には株式時価が増加見通しであり、活用方法を検討する ➣新たな株主還元方針に則り、DOEを採用、自社株式の取得も機動的に検討する方針 |
(同社資料より、インベストメントブリッジ作成)
【2 中期経営計画数値目標】

(同社資料より、インベストメントブリッジ作成)
25/3期を基点とした3期間CAGRは、売上高13%増、営業利益25%増を計画。半導体市場は23年にマイナス成長となったものの、24年には回復し、25年も前年比11%増が見込まれている(WSTS発表)。2030年には1兆ドルへの到達も想定されている(年率7.5%成長想定)。市場規模が24年比1.7倍に成長すると考えている。足元では中国向け輸出の減少で横這い成長となっている半導体製造装置前工程(WFE)についても、2025年をボトムに成長基調を辿ることが見込まれている(同社想定)。
このような外部環境を踏まえ、引き続き事業拡大・成長を追求する考え。とくに米中摩擦による中国外製造のニーズに対応し、マレーシア等中国外製造を強化しながら、中国における半導体関連ニーズの取り込みを進める計画。マレーシアの2工場(クリム、ジョホール)の生産拡充・効率性向上による収益率引き上げも中期計画の中で重要なポイントになってくるだろう。
24年1月に竣工したクリム工場は顧客認定が順調に進んだこともあり、25年1Qに月次損益で黒字化を達成している。更に生産拡充・効率化向上に取り組むとのこと。現在の生産能力150億円は最大生産能力190億円まで引き上げられる見通し。米中半導体摩擦を受け、米国顧客等から生産増強要請を受けていることから、第2工場建設も決定している。こちらは26年から27年にかけての稼働を想定しており、最大生産能力は240億円を見込んでいる。パワー半導体基板を生産するジョホール工場は24年4Qに設備搬入が開始し、25年1月に試生産が開始している(初出荷は同年3月)。


(同社資料より抜粋)
【3 主な工場新設・生産能力増強の状況】

(同社資料より)
◎長期業績目標
これまで長期ビジョンとして掲げてきた31/3期売上高5,000億円、当期純利益500億円という数値目標に変更はない。
<参考2:資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について>
同社は24年7月31日に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応について」を開示。今回開示された中期計画において、株主還元方針を「配当性向20~30%を意識」から「DOE下限3.5%、総還元性向50%」に変更された以外の大筋に変更はない。以下、ポイントについて再掲する。
同社は資本資産評価モデル(CAPM)から算出した株主資本コストを8.62%(24/3期)と定義(前提条件は、リスクフリーレート:20年国債利回り1.735%、β:半導体製造装置業界β1.043、資本リスクプレミアム:6.60%)。24/3期ROEは7.8%と株主資本コストを下回っていることがROE1倍割れに繋がっていると分析。株主資本コストを上回る収益力の強化を喫緊の経営課題として認識し、ROE15%への改善(事業成長、収益成長、収益力の強化、ROICの管理および事業の選択と集中による総資産回転率の向上・財務レバレッジの改善)、PER改善(株主還元策、非財務戦略の更なる強化)に努める方針。具体的な取り組みについては以下の通り。

(同社資料より)
中期経営計画の達成が上記目標達成に欠かせないことから、短期・中長期インセンティブに加え業績連動を強めた報酬制度への移行も合わせて開示している。
<参考3:コーポレート・ガバナンスについて>
◎組織形態及び取締役、監査役の構成
組織形態 | 監査役設置会社 |
取締役 | 9名、うち社外3名(うち独立役員3名) |
監査役 | 3名、うち社外2名(うち独立役員2名) |
◎コーポレート・ガバナンス報告書(更新日:2025年7月17日)
<基本的な考え方>
当社グループは、「顧客に満足を」、「地球にやさしさを」、「社会に夢と活力を」を企業理念とし、行動規範として、「グローバルな視点のもと、常に国際社会と調和を図り、地域社会その他私たちに関係する世界の人々の生活に貢献できる製品とサービスを提供する企業として、各国の法令を遵守することはもちろん、確固とした企業倫理と社会的良識を持って、誠実に行動すること。」、「新エネルギー産業およびエレクトロニクス産業を中心に高品質な製品やサービスを提案し、コスト競争力のある製品やサービスを提供することにより、お客様から信頼されて、満足を頂くこと。」、「地球環境に配慮した活動を積極的に推進することを経営上の重要課題の一つとして、最新の環境規制要求への適応を順次進め、新エネルギー産業で活用できる素材・製品などを開発し、地球環境問題の解決に貢献すること。」、「コア技術を活用したものづくりを通して社会に貢献し、顧客、株主、社員、取引先、地域社会などステークホルダーの方々が成長する楽しみを持てる企業であり続け、企業活動にあたり法令遵守、社会秩序、国際ルールなど社会的良識をもって行動すること。」を掲げています。
当社はこれらの企業理念と行動規範に従い、環境保全活動とグループガバナンスを積極的に推進するとともに、ステークホルダーの皆様にとって「成長する楽しみが持てる企業」であり続けることに努めております。また、半導体用マテリアル製品をはじめとする新素材及び生産技術の開発に注力し、品質を第一に考えて顧客満足の向上を追求する旨の「品質理念」を掲げ、生産の自動化、デジタル化、標準化を進めております。世界での市場シェアを高め、安定的な収益体質の企業集団を形成することを経営の基本方針としております。
以上の企業理念、行動規範、経営の基本方針を踏まえて、企業価値を高め、株主、顧客、取引先、従業員、地域社会などステークホルダーに信頼され支持される企業となるべく、経営の健全性を重視し、併せて、経営環境の急激な変化にも迅速かつ的確に対応できる経営体制を確立することが重要であると考えております。
<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない主な理由(抜粋)>
<補充原則1-1①: 株主総会における相当数の反対票があった場合の原因分析>
当社は、株主総会において相当数の反対票があった場合の、「相当数」の基準を設けておりませんが、今後基準を設けるよう検討を進めてまいります。相当数の反対票があった場合は、反対理由や反対票が多くなった原因を速やかに分析し、分析の結果をプレスリリースするなど、当社の見解を公表してまいります。
<補充原則2-4①: 中核人材の登用等における多様性の確保>
当社グループは、人的資本の基本方針として、組織・人材について2つの大きな方針のもとグループを運営しております。
1つは、従業員のあらゆる属性に関係なく、一人ひとりが志をもって自律的に行動し、働きがいを持つことができる会社・組織とすること。もう1つは、マネジメントを現地化し、迅速な意思決定と、地域の特性にあわせたビジネス及び組織運営を行うことです。
グローバルに企業規模が拡大する中、人材と組織の抜本的な強化を図り、中長期的な企業価値の向上に向け、幅広いスキルと経験を持つ女性・外国人・中途採用者を積極的に採用しております。また、女性・外国人・中途採用者の高いスキル、当社グループ以外で培われた貴重な経験等を総合的に勘案・評価し、管理職への登用も積極的に行っております。
・多様性の確保の自主的かつ測定可能な目標
優秀な人材戦略と多様性が重要であり、採用者の女性比率について2028年3月期には25%以上とすることを目標としており、2025年3月末時点では22.2%となっております。
・多様性の確保に向けた人材育成方針、社内環境整備方針、その状況
安心して働くことができる環境整備として、新卒・中途採用者の3年後定着率について2028年3月期には80%以上とすることを目標としており、2025年3月末時点では77.78%となっております。
今後、中長期的視点に立った女性・外国人・中途採用者の管理職への登用含めた人材育成方針及び社内環境整備方針、並びにそれらの進捗や達成状況についても併せて開示できるよう鋭意検討を進めてまいります。
<補充原則3-1③: サステナビリティについての取組み、人的資本や知的財産への投資等経営戦略の開示>
当社では、「顧客に満足を、地球にやさしさを、社会に夢と活力を」の企業理念の下、中長期的な企業価値向上に向け、ESG(Environment/環境、Social/社会、Governance/企業統治)が非常に重要であるとの認識から、2021年にマテリアリティ及びサステナビリティ基本方針を策定しました。今後は、ESGを推進するための組織体制の整備、社内啓発、定量目標の設定を進めてまいります。また、人的資本や知的財産への投資等については、日本の子会社では若手の幹部への積極登用や組織のフラット化を推進しております。また、中国の子会社では半導体関係の研究院の設置や博士クラス人材の採用強化、優秀な特許出願者があった場合には、表彰や報奨金の付与等を適宜実施するなどにより知的財産への投資に積極的に取り組んでおります。今後は、設定した定量目標のモニタリングを行い、取組み状況をホームページやIR資料等で公開してまいります。
<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく主な開示(抜粋)>
<原則1-4、補充原則1-4-1、補充原則1-4-2:政策保有株式>
当社では、株式の政策保有に関する方針及び政策保有株式の議決権行使の基準を以下のように定め、運用しております。
1.当社の政策保有に関する方針
当社は、政策保有株式を持たないことを基本方針としております。
ただし、発行会社との関係性において、事業提携先など、当該株式を保有する高度な合理性があると判断した場合に限り、当社は他社株式を保有します。保有株式については、社長室が定期的に保有の合理性を検証し、取締役会に上程しております。具体的な検証方法として、保有目的が適切か否か、保有に伴う便益やリスクが資本コストに見合っているか等を取締役会で検証し、検証結果に基づき政策保有株式の縮減を進めております。
2025年6月の取締役会において、精査の結果、7銘柄を保有継続することとしました。
2.当社の政策保有株式の議決権行使基準
議決権の行使については、原則として当該株式発行会社の取締役会の判断を尊重し、当該議案が当社グループとの関係・取引に悪影響を及ぼす場合、又は明らかに株主共同の利益を損なうと考えられる場合を除いては肯定的に判断して行使しております。
3.当社の株式の政策保有に関する対応
上記とは別に当社の株式の政策保有に関しては、保有先から売却の意向が示された場合、取引の縮減を示唆する等の売却を妨げることは一切行っておらず、適切に売却等に対応しております。
<原則1-5:いわゆる買収防衛策>
当社は、いわゆる買収防衛策を導入しておりません。
当社株式が公開買付けに付された場合、取締役会は、その目的と内容を慎重に検討した上で、当社の考えを公表します。取締役会は、企業価値の維持・向上の観点から必要と判断する場合には、株主が公開買付けに応じる権利を不当に害さないように留意し、適切な対応措置を提案いたします。
<原則2-1:中長期的な企業価値向上の基礎となる経営理念の策定>
当社は、グローバルな視点のもと国際社会や地域社会と調和を図り、あらゆる人々の生活に貢献できる製品とサービスを提供する企業として誠実に行動すべく、「お客様から信頼されて満足を頂くこと」、「地球環境問題の解決に貢献すること」、「ものづくりを通して社会に貢献すること」の3つの経営理念にもとづき事業活動を展開しております。
<原則2-3:社会・環境問題をはじめとするサステナビリティを巡る課題>
半導体の製造プロセスは環境負荷が大きく、これを解決することが業界全体の課題となっております。当社では、ノン・フロンの温調デバイスであるサーモモジュールや消費電力削減に有効な「パワー半導体基板」、「磁性流体」等の製品販売並びに日本及び中国の工場における太陽光パネルを用いたクリーンエネルギーでの発電等、事業を通じて環境汚染に配慮した温室効果ガス低減に貢献しております。2023年3月「サステナビリティ委員会」を当社執行役員会傘下の委員会として設置し、サステナビリティへの取り組みの状況確認、検討、審議を行い、取締役会等で適宜に報告することでサステナビリティの全社的な検討・推進を行います。その他、コロナ禍後に経済的に困窮する大学生が増加している中、当社は将来社会に貢献し得る有為な人材の育成に寄与すべく工学系の学生に奨学金を給付している公益財団法人山村章奨学財団を支援しております。
<原則2-4:女性の活躍促進を含む社内の多様性の確保>
社内に異なる経験や価値観が存在することは、特に当社のようなグローバルに展開している経営環境下においては、会社の持続的な成長を確保する強みであると考え、現地子会社のマネジメントは現地に任せる方針の下、女性を含めた多様性の確保に努めております。
<原則5-1:株主との建設的な対話に関する方針>
当社は、会社の持続的成長及び企業価値の向上を目指し、株主の皆さまとの建設的な対話を促進し、当社の経営方針や経営状況を分かりやすく説明し、株主の皆さまの理解が得られるよう努めてまいります。
~株主との建設的な対話に関する方針~
1.株主の皆さまとの対話の統括
IR担当である経営戦略・社長特命事項担当取締役を株主の皆さまとの対話を統括する経営陣として指定しております。
2.株主の皆さまとの対話を補助する社内各部門の連携体制
IR・広報部及び財務経理統括室が連携して、株主の皆さまとの対話を補助しております。
3.個別面談以外の対話の手段の充実に関する取組み
決算説明会、スモールミーティング、個人投資家説明会、株主総会後に開催する事業説明会、Webによるミーティング、各種印刷物をはじめとする様々な情報伝達手段を活用しております。決算説明会及び事業説明会では、代表取締役が自ら説明を行っております。
4.対話に際してのインサイダー情報の管理
内部情報管理規程に基づき情報管理を徹底しております。
【資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応】【英文開示有り】
当社は、株式資本利益率(ROE)と投下資本利益率(ROIC)を重要な経営指標と捉え、中期経営計画(2026/3期~2028/3期)期間中において、ROEを15%、ROICを8%とすることを経営目標(KPI)の一つとしておリます。なお、取締役会において定期的に資本コスト及び加重平均資本コスト(WACC)の見直しを行っておリ、2025年3月期の株主資本コストは9%台後半、WACCは8%台後半の水準と算定しておリます。それに対して、同連結会計年度のROEは7.1%、ROICは3.9%と、資本コスト、WACCをそれぞれ下回っており、近時の大型設備投資に伴う費用の増加による親会社株主に帰属する当期純利益率の低下及び有形固定資産の増加が主な要因であります。そのため、資本コストとWACCをそれぞれ上回るROEとROICを安定的に達成させることが、足元の重要な経営課題と認識しております。また、株価純資産倍率(PBR)については、2025年3月期で0.53倍と1倍を下回っている状態が継続しており、ROEと株価収益率(PER)を向上させることが重要であると認識しております。
これら経営課題の現状評価及び各種施策については、2024年7月31日に開示しました「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取り組みについて」、及び2025年5月30日発表の中期経営計画(ローリングプラン)20ページをご参照下さい。
「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた取り組みについて」
(日本語) https://www.ferrotec.co.jp/php/download.php?f=jp/66b077985a236.pdf
(英語) https://www.ferrotec.co.jp/php/download.php?f=en/66b0929d8d3aa.pdf
2025年5月30日発表の中期経営計画(ローリングプラン)
(日本語) https://www.ferrotec.co.jp/php/download.php?f=jp/20250602577588.pdf
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