タクシー会社が全社員解雇!コロナ禍だからこそ知っておきたい。雇用保険、休業手当とは?

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タクシー解雇

この記事の結論
・従業員を全員解雇したのには『失業手当のため』という理由がある
失業手当は、解雇前の給料を最大8割もらえる制度
・休業手当は、休業前3か月間の平均賃金の6割以上をもらえる制度


20年4月8日、タクシー会社のロイヤルリムジン社(以下、同社)が各グループの社員も含め約600人全ての従業員を解雇するというショッキングなニュースに驚かれた方も多いのではないでしょうか。

今回はなぜ会社がこのような判断に至ったのかを、雇用保険失業手当などの知識も踏まえてご説明いたします。

このような知識も、人生でのお金の不安を減らす『金融リテラシー』の一種ですよ♪

なんで全社員を解雇したの?

そもそも同社は、新型コロナウイルスの感染拡大によって発令された緊急事態宣言に伴って人々の外出が激減し、業績が著しく低迷することが避けられないと判断し、営業を一時停止しています。

とは言っても、皆クビにするなんてひどすぎない!?

・・・一斉解雇したのには、ちゃんと理由があるのです。

同社は「休業手当を支払うよりも、解雇された従業員らは雇用保険から失業手当を受け取る方がメリットがある」と説明しています。

そもそも、雇用保険や休業手当とは?

雇用保険とは

雇用保険法に基づき、雇用者が被雇用者(従業員)に対して加入させる必要がある保険です。
簡単に言うと、仕事がなくなってしまった時のために備える公的保険と言う感じです。

雇用保険に加入していることで、従業員は万が一職を失ってしまっても一定の収入(失業手当)を得ることができます。

今回の解雇は会社都合によるものなので、退職日以前の1年間のうちに通算で6ヶ月以上の加入期間があれば失業手当が受け取れると言うことになります。
失業手当は加入期間/年齢に応じて、90日から最大330日まで受け取ることができます。

受給額の計算式は以下の通りです。
給付率は賃金日額や離職時の年齢によって変化します。

賃金日額(退職前6ヶ月の賃金合計÷180)×給付率(50~80%)

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失業手当を受け取るには?

まず退職したら、職業安定所(いわゆるハローワーク)で離職票を受け取り求職届を提出し、受給資格を得ます。

その後7日間待機し、雇用保険受給説明会に出席すると、「失業認定日」を知らされます。
指定された日に管轄のハローワークに行き、「失業認定申告書」を提出し、失業認定を受けると約1週間後に失業手当が給付されます。

失業手当の流れ

なるほど、こういう制度もあるのね!

休業手当とは

使用者(雇用主)の都合により就業できなくなった場合は、休業中であっても60%以上の賃金をもらうことができるというシステムです。

受給額は休業前3ヶ月の平均賃金から算出されます。
今は緊急事態宣言が出されているため業務を停止している企業も多くありますが、そのような場合でも支払いの義務は発生しています。

同社によると、タクシー業界は歩合制と残業から成り立っている給与体系となっているので、休業手当を受け取るよりも国から失業手当を受け取る方が従業員にとってメリットがあると判断したそうです。

また、休業手当は休業前3ヶ月の平均賃金から受給額が算出されます。
そのため、稼ぎが落ち込んでしまった年明け以降の賃金ベースでしか保証を受け取れません。

しかし、失業手当だと上記の通り離職日前6ヶ月の賃金から算出されるため、売上が落ち込む前の賃金も加味された額を受け取ることができます。

休業手当と失業手当

まとめ:全員解雇した理由

今回同社は、

  • すでに業績が悪化していること
  • これからしばらくは回復の見込みが無いこと

上記のような理由で、休業手当を給付するよりも失業手当を受け取った方が良いと判断し、全員解雇を実施しました。

また、同社としては事業復活後は希望者の再就職は募る予定だそうです。

従業員のためを想って全員解雇という選択をしたのね!

ただ専門家によっては、「雇用保険の受給資格を有する方の定義は、現に元の会社と雇用に関する契約が完全に失効していて『積極的に求職活動をし、いつでも就職可能』な環境にある方を指します。元の会社に早期に戻ることが約束された状態では、そもそもこの受給資格を満たしていません。」と言う意見もあるため、今後の動向には注目した方が良いですね。

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