
・テンバガーって聞いたことあるけど、どういう意味なの?
・僕でもテンバガーを予想して投資できるのかな。
このようなお悩みを解決します。
この記事の結論
- テンバガーとは10倍以上の株価成長を見せる銘柄のこと
- テンバガー株の予想は投資経験者でも難しい
- 大きなリターンを狙えるがリスクもあり、中長期目線の投資が必要
「株価が10倍に成長する」
投資家ならこれ以上に嬉しいことはありませんよね。
ですが、そんな企業を簡単に見つけることは出来るのでしょうか?
今回は、株価が10倍以上に成長した銘柄「テンバガー」について解説していきます。
2021年テンバガーを達成した銘柄やテンバガー銘柄の特徴、予想方法など詳しく解説していきます。
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テンバガーとは

テンバガーとは株価が10倍以上に成長する銘柄のことをいいます。
テンは英語のtenで10、バガーは野球のスラングで塁打を意味しています。
直訳すると「10塁打」になるけど、野球ではありえないよ!
テンバガーは10塁打という意味ではなく、「ありえない状態」を表す言葉です。
つまり、10倍以上のありえない成長をした株がテンバガーなんですね。
テンバガーはグロース株の1種なんだワン!
ある時点での株価から10倍以上の成長をしたグロース株が、テンバガーと呼ばれるんですね。
中小型銘柄に起きやすい?
株価が10倍以上の成長となると、成長途上の中小型銘柄が中心なのかな?
確かに、テンバガーを達成するのは中小型銘柄(時価総額:数十億~数百億円)が多いのが事実です。
これは時価総額が数千億円・数兆円ある企業はすでに成長が株価に織り込まれていたり、バリュー株となっていることも多いからです。
それに比べて中小型銘柄であれば、まだまだ大きく飛躍する可能性が十分にあります。
有名な企業だと株価が上がっていて、テンバガーの発掘には遅いのかな?
銘柄にもよりますが、有名企業でもテンバガーは狙えます。
実際に東証一部に上場しているGMOペイメントゲートウェイ(3769)は約8年間でテンバガーを達成しています。
【2021年最新】テンバガーを達成した銘柄

実はテンバガーには単に株価が10倍に成長する広義のテンバガーと、数年または1年で10倍に成長する狭義のテンバガーがあります。
テンバガーを長期スパンで捉えるのか、短期で捉えるのかで投資する銘柄も異なってきます。
ここでは実際にどんな銘柄がテンバガーを達成したのかを見ていきましょう。
2021年にテンバガーを達成した銘柄
2021年にテンバガーを達成した代表的な銘柄は「グローバルウェイ(3936)」です。
グローバルウェイは約半年でテンバガーを達成したんだワン!
会社名 | 株式会社グローバルウェイ |
設立 | 2004年10月 |
市場区分 | マザーズ |
年初来高値 | 2,192円(2021年11月2日) |
年初来安値 | 37円(2021年7月21日) |
急騰の発端は2021年7月21日に発表された通期連結業績予想の大幅な上方修正です。
修正前の経常利益が500万円だったのに対して経常利益を1億3500万円に修正しました。
これを機に投資家の取引が一気に増えたんだね!
また、10月と11月に2度の株式分割を実施したり、同社取締役会長の各務氏がTwitterで頻繁にツイートしていることでも個人投資家の注目を集めました。
しかし、各務氏のツイートに対して否定的な意見も多くあり、また株価水準が高すぎるとの見方も広まり、直近では大きく株価が下落しています。
株価が短期間で大きく上がるということは、短期間で大きく下がる可能性もあるということなので、注意が必要です。
ある意味、ミーム株に近い現象だワン!
他にも年初来高値と年初来安値を比較すると「INCLUSIVE(7078)」や「東京機械製作所(6335)」も1年で10倍以上の成長をしています。
過去のテンバガー銘柄を紹介
次に2021年よりも前にテンバガーを達成した銘柄を見ていきましょう。
上場後の最安値(終値)と比較してテンバガーを達成した銘柄を日本株・米国株別に紹介していきます。
これから紹介する銘柄は、現在でもテンバガーの株価水準を維持している銘柄だよ!
日本のテンバガー銘柄
企業名(証券コード) | 市場区分 | 株価※1 | 上場後最安の終値※2 | 株価比較 |
ディップ株式会社(2379) | 東証一部 | 4,135円 | 32.8円(2011年11月11日) | 約126倍 |
株式会社ワークマン(7564) | JASDAQ | 5,850円 | 196.25円(2001年1月25日) | 約30倍 |
さくらインターネット株式会社(3778) | 東証一部 | 563円 | 33.13円(2008年10月8日) | 約17倍 |
※2:最安の終値はYahooファイナンスの調整後終値を使用
どの企業も事業がしっかりと成長したことで投資家からの評価が高まり、株価が大きく上昇しました。
他にも長期スパンではいくつものテンバガー銘柄が日本にはあります。
あなたの知っている有名銘柄も、実はテンバガーだった可能性がありますよ。
ここ10年間では情報・通信業にテンバガー銘柄が多い傾向にあるワン!
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米国のテンバガー銘柄
米国株は現在の株価と初値で比較してみましょう。
企業名(ティッカー・シンボル) | 市場区分 | 株価※ | 初値※2 | 株価比較 |
テスラ(TSLA) | NASDAQ | 1,009.01ドル | 3.4ドル(2010年6月29日) | 約296倍 |
ネットフリックス(NFLX) | NASDAQ | 612.69ドル | 1.16ドル(2002年5月23日) | 約528倍 |
Amazon(AMZN) | NASDAQ | 3,427.37ドル | 1.5ドル(1997年5月15日) | 約228,491倍 |
※2初値は株式分割を考慮
米国のテンバガー銘柄の中には、現在は世界最大規模の企業に成長している銘柄が多くありますね。
とは言え、上記の銘柄はIPO後から今まで大きく株価が変動したことのある銘柄です。
そのため、テンバガー投資はリスクも踏まえた上で挑戦してみましょう。
米国テンバガー銘柄を発掘するにあたって、優秀な金融・投資情報アプリが必ず必要になってきます。
米国生まれのアプリmoomooは、従来のアプリを大きく上回る 「次世代金融情報アプリ」です。
moomoo証券の読み方は「ムームー」だワン!
「次世代」と言われる理由には、従来の金融・投資情報アプリを上回る、60以上のテクニカル指標を備えた高機能チャートやどこよりも早い米国株式ニュース機能があげられます。
他にも、100以上のパラメータを使った株式スクリーナーなどもあり、本記事には載せきれないほど米国株に相性の良い機能が備わっています。
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テンバガーの特徴

これまでに紹介してきた過去のテンバガー銘柄から、少しずつテンバガー銘柄の特徴が見えてきましたね。
- 大きなキャピタルゲインが狙える
- テンバガー達成には時間がかかる
- 配当金がない場合が多い(成長投資が優先)
これら3つが過去のテンバガー銘柄から見える特徴です。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
➀大きなキャピタルゲインが狙える
大きなキャピタルゲインのためにテンバガーを狙う投資家は多いと思います。
保有している銘柄の株価が10倍以上成長すれば、あなたの資産も大きく成長しますよね。
しかし、保有銘柄が成長したからといって満足してはいけません。
利益確定のタイミングには注意が必要です。
保有銘柄を売ったあとも株価が上がり続けたら、損した気分になるな…
だからこそ、適切なタイミングに売るのが大切なんです。
とは言っても、適切なタイミングに売るのはどんな一流投資家でも難しいです。
また、「まだまだ上がる」と思っていたら株価が下がって損してしまった投資家もいます。
万能薬はないけど、自分なりの基準を設けて利益確定すると良いんだワン!
➁テンバガー達成には時間がかかる
テンバガー達成には「グローバルウェイ」のような一部例外を除いて、数年の年月がかかります。
テンバガーの多くは元は中小型銘柄のパターンが多いため、大きなキャピタルゲインを得る可能性がある反面、短期的には大きく値下がりするリスクもあります。
テンバガー達成までには中長期目線での投資が必要なんだね!
➂配当金がない場合が多い
多くのテンバガー銘柄ではテンバガー達成前は配当金がない、または少ない傾向にあります。
その理由は事業投資(成長投資)にお金を使うからです。
配当金を目的に投資する人には、テンバガー銘柄への投資は向いていませんね。
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テンバガー候補は予測できる?

結論、投資初心者にはテンバガー候補の予想は極めて難しいでしょう。
その理由を予想、分析方法と共に解説していきますね。
一般的な株価分析方法
一般的な株式投資には以下の2つの分析方法があります。
- テクニカル分析
- ファンダメンタル分析
テクニカル分析
テクニカル分析とは銘柄の株価や出来高をグラフ化したチャートから時系列パターンを分析し、将来の値動きを予測する分析方法です。
投資家なら1度は耳にしたことがある「ロウソク足」や「移動平均線」がここに含まれます。
「買い時」と「売り時」を見定める時に有効な方法の1つだワン!
ファンダメンタル分析
ファンダメンタル分析は国や企業の経済状況から株価の値動きを予想する分析方法です。
企業の場合は売上高や利益といった業績、資産や負債などの財務情報などが該当します。
一般的にファンダメンタルの内容がすぐに株価に反映されることは多くありません。
しかし、テンバガーのような中長期投資であればファンダメンタル分析も非常に大切です。
中長期で見ると、企業の本質的な価値が株価に反映されることが多いからだよ!
テクニカル分析もファンダメンタル分析もテンバガー候補の予想には必要ですが、必ず理論通りに株価が推移するわけではないため、予想することは難しいのです。
過去のテンバガーの傾向分析
先述したように、テンバガーは10倍以上のありえない成長をした株です。
一般的な分析の他にも過去のテンバガーから傾向を分析してみましょう。
合併や買収、スピンオフなどによってテンバガーを達成
コシダカホールディングス(2157)は2008年にカーブスを買収した後に、テンバガーを達成しました。
しかも2020年にはカーブスをスピンオフし新規上場させたことで、既存株主はカーブスHD(7085)の株式が割り当てられ、大きな利益を得ることが出来ました。
テンバガーまでの道のり
2007年6月:JASDAQ証券取引所に上場
2008年10月:株式会社カーブスジャパン(現・連結子会社)の株式取得
2016年11月:東京証券取引所市場第一部へ上場市場を変更
2020年3月:株式分配型スピンオフによりカーブス事業をすべて非連結子会社化、完全分離
合併と買収はわかるけど、「スピンオフ」って何のことかな?
スピンオフとは?
会社の1部門を切り離し独立させること。
スピンオフによって独立した新会社は、元の企業の子会社になる。
スピンオフとは、資本関係を維持したまま独立することをいうため、独立後も同じ投資家が株式を保有することができます。
下の図解を参照してみてください。

独立する会社の株の取得価額は元の会社の取得価額のうちの分配資産割合分になります。
コシダカHDの場合は、分配資産割合が0.1となりました。
カーブスホールディングスはIPO後すぐに株価が上昇し、投資家が大きな利益を得た例でもあるよ!
急成長株への投資でテンバガーを達成
過去のテンバガー達成として日本株ではBASE(4477)、米国株ではオクタ(Okta)が挙げられます。
まずは日本のテンバガー銘柄のBASEから見ていきましょう。
会社名 | BASE株式会社 |
設立 | 2012年12月11日 |
市場区分 | マザーズ |
年初来高値 | 2,900円(2021年1月25日) |
年初来安値 | 615円(2021年12月3日) |
BASEはEC特需を受けて2020年4月から株価が上昇しました。
2020年の調整後終値を元に比較してみると、最安値で173.4円(3月16日)であるのに対して最高値が3,186円(10月8日)となり、見事にテンバガーを達成しました。
このようにEC特需のような追い風によってテンバガーを達成する場合もあります。
次に米国のテンバガー銘柄のオクタ(Okta)をご紹介します。
会社名 | Okta |
設立 | 2009年1月 |
市場区分 | NASDAQ |
52 週高値 | 294米ドル(2021年2月12日) |
52 週安値 | 196.78米ドル(2021年12月1日) |
オクタはインターネット上での認証サービスを提供する企業です。
上場後の初値は23.51米ドルで2021年2月12日には294米ドルを記録したテンバガーです。
マイクロソフトやAmazon、グーグルに並ぶ企業になることが期待されているよ!
急成長を遂げた2つのテンバガー銘柄からは特需のような経済状況がテンバガー達成の大きなトリガーにもなるということが分かりますね。
テンバガーを狙う人はトレンドや特需などの情報にも敏感になるといいですね。
2021年のテンバガー予想は当たったのか【検証】

ここでは、ネット内で今年のテンバガー候補として予想されていた銘柄の実績を検証してみます。
- ソースネクスト(4344)
- ウインテスト(6721)
- NCS&A(9709)
それぞれ変異株などによる経済状況の変化で大きな影響を受けています。
➀オリンピック無観客開催の影響を受けたソースネクスト(4344)
会社名 | ソースネクスト株式会社 |
設立 | 1996年8月 |
市場区分 | 東証一部 |
年初来高値 | 385円(2021年3月18日) |
年初来安値 | 173円(2021年12月2日) |
ソースネクストはAI翻訳機「ポケトーク」を手掛ける、過去にテンバガーを達成したことのある銘柄です。
東京オリンピック開催で外国人の流入が見込まれ、AI翻訳機の活躍が期待されていました。
しかし、東京オリンピックは無観客で開催され、ソースネクストの株価は下落してしまいました。
ただ、海外旅行が再開されることになれば、株価の回復が期待される銘柄の1つだワン!
➁世界的半導体不足でダメージを受けたウインテスト(6721)
会社名 | ウインテスト株式会社 |
設立 | 1993年8月 |
市場区分 | 東証二部 |
年初来高値 | 347円(2021年2月12日) |
年初来安値 | 175円(2021年12月1日) |
ウインテストは半導体検査装置の老舗企業です。
近年、デジタル化やそれに伴うインフラ整備など半導体の需要が高まっていました。
自動車やスマートフォンとかを作るのにも必要だよね!
半導体の需要の高まりとともにウインテストの半導体検査装置の需要も拡大することが期待されていました。
しかし、世界的半導体不足がウインテストの業績にも影響し、思うように株価を伸ばすことができませんでした。
とはいえ、半導体不足解消後にはまた需要が回復することも期待でき、まだまだ目が離せない銘柄ですね。
➂IT投資の拡大で期待されたNCS&A(9709)
会社名 | NCS&A株式会社 |
設立 | 1966年9月21日 |
市場区分 | 東証二部 |
年初来高値 | 567円(2021年5月7日) |
年初来安値 | 450円(2021年8月20日) |
NCS&Aは独立系ソフトウェア開発の老舗企業です。
DX(デジタルトランスフォーメーション)関連銘柄として期待されている銘柄でもあります。
しかし、新型コロナウィルスの影響で企業のIT投資が予想ほどは伸びず、同社の株価も期待通りには上昇しませんでした。
以上、3つのどの銘柄も成長が期待されていましたが、新型コロナウィルスの変異株拡大などの「要因」は誰も予想できませんでした。
結果、テンバガーという予想は外れています。
正直、1年という短期では運要素が強いのがテンバガー投資です。
プロの投資家であっても予想は難しく、今後の成長を中長期目線で待つのが大切です。
だから投資初心者にテンバガーの予想は極めて難しいんだね!
テンバガーとは【まとめ】

これまでテンバガー銘柄について解説してきました。
最後にもう一度、要点を確認しておきましょう。
- テンバガーとは10倍以上の株価成長を見せる銘柄のこと
- テンバガー株の予想は投資経験者でも難しい
- 大きなリターンを狙えるがリスクもあり、中長期目線の投資が必要
テンバガーは夢のような銘柄ですが、その分株価が下落することもあります。
「リスクとリターン」を十分に理解した上での投資が必要です。