【SDGs×投資】フードテック企業が注目される理由とは?

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フードテック

この記事の結論

  • 「食のバリアフリー化」でフードテックは活躍している
  • 700兆円にも上る市場規模が魅力
  • 環境に優しいためESG投資でも注目されている

3月も中旬になりますが、新型コロナウイルスの影響が世界各地で広がっていますね。

日経平均株価はここ一週間で約3,000円下落し、アメリカでの主要株価指数のほとんどがマイナスを記録しており、投資家にとっては大変な状況が続いています。

東京オリンピックも無くなってしまいそう…

今のところは開催されるそうですが、開催には様々な問題があるとされています。

その一つが「食のバリアフリー化」です。

今回は、「食のバリアフリー化」とも関係のあるフードテックについてご紹介致します。

食のバリアフリー化とは、年齢やアレルギー、宗教に関係なくみんなが安心してご飯を楽しむことができる環境のことだワン!

なぜフードテックが求められるのか

最近よく「ヴィーガン」といった言葉を耳にしませんか?

これは「完全菜食主義者」という意味で、「動物を食べ物だけではなく、服や他の目的のために搾取しないようにしよう」という主義を持ちながら生活している人々を指します。

ヴィーガンだけでなく、イスラム教徒の「ハラル」も食に対してのルールです。

このように、食に対してなんらかのルールを持っている人は世界的にみると少なくありません。

一般社団法人メイドインジャパン・ハラール支援協議会の高橋敏也理事長は「世界人口76億人のうち、イスラム教徒など何らかの食のルールを持つ人が34億人いる 」とも述べています。

これは世界人口の約40%にあたり、見逃せるものではないことが分かります。

え!そうなんだ!

こうした背景で、食のバリアフリー化が求められおり、現在注目を集めているのが「フードテック」です。

フードテックとは?

「食品(food)×技術(technology)」で「フードテック(foodtech)」と呼ばれ、フードテックの中にも様々な分野があるとされています。

ここでは主な2つの分野を簡単に紹介します。

アグリテック:Agriculture×Technology

1つ目はアグリテックと呼ばれ、農業にITを組み合わせて効率性、収益性の向上を図るものです。

例えば、イギリスのケンブリッジ大学の研究チームが開発した「Vegebot」では、収穫のタイミングを迎えた状態が良いレタスのみを機会学習を用いて識別し、傷をつけずに収穫することができます。

レタスを傷つけないので食品ロスを減らすことができる点や、目視する必要がないので効率が上がる点に注目されています。

代替食品

2つ目は代替食品です

昆虫食や代替肉がこれにあたり、健康的で環境にも優しい食品づくりを目指します。

日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、アメリカでは人工肉が当たり前になりつつあります。

例えば昨年、バーガーキングがアメリカで代替肉を使った商品を提供しているインポッシブル・フーズと協力し、「Impossible Whopper」と称した100%植物由来の人工肉を使用したバーガーを試験販売しました。

ほとんどの人が普通のハンバーガーとの違いに気づかなかったみたいだね

フードテックについてより詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください!

投資の世界でもフードテックが注目される理由は?

フードテックは製品そのものだけだはなく、製品の流通、マーケティングなど生産してから届くまでの一連の流れを効率化するテクノロジーです。

そのため、様々な企業がフードテックの背景には存在しています。

現在フードテックの中でもアツい分野が『人工肉』です。

アメリカでは昨年「ビヨンド・ミート」という植物肉を生産している企業が、米ナスダック市場に上場し、話題となりました。

このようなフードテックの伸びしろを期待し、業界を問わず著名な方々( Microsoft社のビル・ゲイツ、 俳優のレオナルド・ディカプリオなど)がスタートアップ企業に出資しています。

つい先日(2020年3月17日)には、先ほど紹介した植物由来の人工肉を扱う「インポッシブル・フーズ」が、Mirae Asset Global Investments主導のもと、韓国企業や著名人を中心に約5億ドル(537億円)を調達したというニュースもありました。

なぜここまで注目されるのでしょうか。それには主に2つの理由があります。

市場規模が大きい

食料産業は顧客がとてもわかりやすく、世界人口がそのまま顧客になり得ます。

フードテックも食料産業の一種となり、現在の市場規模は700兆円にのぼります。

国連の発表によると世界の人口は2050年には97億人、2100年には110億人に増加していくものと予想されており、食に関わる産業への需要は尽きないと思われます。

加えて最初に述べたように、世界で40%を占めている「食に何らかのルールを持つ方々」にとって、フードテックが生み出す食べ物は非常に需要があります。

実際、人工肉はそういった層をメインターゲットにしているんだワン!

フードテックによる新しい食品はカロリーが低く、栄養も豊富なため、一般の方々にとっても嬉しい食品になります。

海外のセレブの間ではヘルシーな食品として人気があり、投資している方も多いそうです。

こうした理由によって、市場規模が大きいフードテックへの投資機会はますます増えており、注目されているのです。

環境に優しい

もう一つの理由として、『環境に優しい』ことがあげられます。

最近「SDGs」という言葉を見たり、聞いたりすることがありませんか?

これは2015年に国連で開かれたサミットで定められた17の国際社会共通の目標のことで、日本でもSDGsを重視している企業が多く、世界でも同じく重視されています。

詳しくは、こちらの記事をご覧ください。

こうした中で環境に優しい産業ということは、投資家にとって魅力的です。

会社がフードテック関連の会社へ出資したり共同開発等をすると、その出資した企業のブランドも向上します。

フードテックは現在、SDGsの追い風も受けて急成長しているのです。

でも、どうしてフードテックが環境に優しいの?

環境に優しいと言われているいくつかの理由をご説明します。

まず第一に、気候変動の抑止に繋がるということです。

というのも、実は地球温暖化の大きな原因の一つとして、「牛」が挙げられるからです

国連食糧農業機関(FAO)によると、人為的に排出される温暖化ガスの約15%が畜産業から排出されています。

これは主に、牛のおならやげっぷからのメタンガスによるもので、二酸化炭素の約25倍も地球の温暖化を早めてしまうのです。

そして、牛を育てるためには水や土地も必要になります。

人工肉を普及させ、牛を減らすことでそうした資源をカットすることにもつながるのです。

そして第二に、近年問題視されているフードロスの解決策にもなり得ます。

NECは世界で年間約13億トン、日本では約643万トンに及ぶ食品廃棄量をなくすために独自のAI技術を駆使し、「需給最適化プラットフォーム」を開発しました。

これは将来的に世界の飢餓問題に対しての有効打になる可能性があります。

最後に

フードテックが注目される理由について、いかがでしたか?

令和時代はより、フードテックの話題が取り上げれていくと思います。

投資という面でも重要なトピックであり、日本でも様々な企業が参入しようとしているからです。

例えば日本ハムは2020年に「NatuMeat」という名前で大豆を主原料にしたハムやソーセージの商品を発売すると発表しました。

また、ケンコーマヨネーズは2018年10月に「やさいと大豆ミート」シリーズの発売を開始しました。

「キーマカレー」と「ボロネーゼ」に続き、今年2月には「甘辛醤油そぼろ」を追加するなど、人工肉の商品展開も始めています。

環境に優しく、投資ニュースも絶えないフードテックから目が離せませんね!