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特別気配(特買い・特売り)とは?更新時間や値幅も分かりやすく解説!

・9時になったけど、株価がついていないのは何でだろう?
・注文したのに反映されていないなぁ

このようなお悩みを解決します。


この記事の結論

  • 特別気配とは、売りもしくは買いのどちらかに注文が偏って、取引が停止すること。
  • 株価によって特別気配になる値幅が決まっており、基本的に3分に1回更新される
  • 業績の上方修正など、大きなニュースがあると特別気配になりやすい

特別気配とは、売りもしくは買いのどちらかに注文が偏って、取引が停止することを指します。

売りが多い場合は特別売気配(特売り)、買いが多い場合は特別買気配(特買い)とも呼ばれます。

今回はそんな特別気配について、更新値幅などを含めて分かりやすく解説していきます

この記事を読めば、特別気配の意味が分かるワン!

執筆:いろはにマネー編集部
執筆:いろはにマネー編集部

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株式や投資信託などの投資経験があるメンバー、仮想通貨投資経験者、20枚以上のクレカ保有者、アナリスト試験合格者など、それぞれの記事領域に見識の深いメンバーが運営しています。
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特別気配とは?

特別気配とは?

特別気配とは、売りもしくは買いのどちらかに注文が偏って、取引が停止することを言います。

これはJPX(日本取引所グループ)が定めた取引ルールです。

下の画像のように値がつかず、板に「特」と書いてあるのを見た経験はありませんか?

この状態が、特別気配です。

特別気配の例
SBI証券より

特別気配がある理由

なんでそんなルールを決めたんだろう?

JPXが特別気配について説明しているページがあるので、見てみましょう。

株価が、例えば1,000円の時に、その直後に1,100円、その後すぐに950円というように、次から次に大きく変動し、乱高下してしまうと、成行注文を出した場合には思わぬ値段で売買が成立してしまう可能性がありますし、注文を出すタイミングも難しくなってしまいます。

そこで東証では、価格を決定する場合、直前の価格と比較して一定の値幅の範囲内のときに限り、即時に次の売買を成立させることとしています。その値幅を「気配の更新値幅」といい、直前の価格を基準として定められています。

JPX「内国株の売買制度」

つまり、「異常な値動きを抑え、急な値動きによって投資家が損失するのを防ぐため」ということです。

特別気配は投資家を守るためにあるんだね!

特別気配時の板の見方

以下は、先ほどの画像の一部を切り抜いたものです。

特別気配の例
SBI証券より

まず、左が売気配株数(売りたいと思っている株数)、右が買気配株数(買いたいと思っている株数)です。

今回は買気配に注文が殺到しているので、特別買気配となります

当然、特別売気配の場合はその逆で、 売気配株数に「特」という表示が出ます。

画像に戻ると、現段階で103,600株の買い注文が入っているのに対し、売り注文は32,200株(+成行の12,600株)しかありません。

これでは売買が成立しないので、特別気配を徐々に更新しながら注文を呼び込み、103,600株の売り注文が発生したタイミングで売買を成立させます。

そのため、103,600株の売り注文が来るまでは値が付きません。

値が付くのは、まだまだ先になりそうだね。

特別気配の更新値幅

特別気配の更新値幅

どれくらいの値幅になると特別気配になるんだろう?

特別気配になるのは、一定の値幅を超えそうになった時です。

そしてその値幅は、気配値段(直前の株価)によって決まっており、以下の表のとおりです。

気配値段値幅
200円未満上下5円
500円未満8円
700円未満10円
1,000円未満15円
1,500円未満30円
2,000円未満40円
3,000円未満50円
5,000円未満70円
7,000円未満100円
10,000円未満150円
15,000円未満300円
JPXより一部抜粋
値幅の続きはコチラ!(クリックで開きます)
気配値段値幅
20,000円未満400円
30,000円未満500円
50,000円未満700円
70,000円未満1,000円
100,000円未満1,500円
150,000円未満3,000円
200,000円未満4,000円
300,000円未満5,000円
500,000円未満7,000円
700,000円未満10,000円
1,000,000円未満 15,000円
1,500,000円未満 30,000円
2,000,000円未満 40,000円
3,000,000円未満50,000円
5,000,000円未満 70,000円
7,000,000円未満 100,000円
10,000,000円未満 150,000円
15,000,000円未満 300,000円
20,000,000円未満 400,000円
30,000,000円未満 500,000円
50,000,000円未満 700,000円
50,000,000円以上 1,000,000円
JPXより

例えば、先ほどの画像の場合、前日の終値が835円でした。

700円以上1,000円未満なので、上下15円の値が付きそうになったときに、特別気配になります。

特別気配の例
SBI証券より

この事例では前日の場が閉まった後に、決算を上方修正するというニュースが出て、買いが殺到した結果、始値で更新値幅を超えそうになりました。

そのため、この銘柄の気配の更新値幅が15円なので、まず850円に特別買気配を表示しました。

その後も釣り合う値段を探して、気配値を上昇させながら、さらに売注文を募集しているという状況です。

今回の事例では、そうしている間に値幅制限(700円以上1,000円未満は150円)に達したので、985円でストップ高となっています。

反対注文が少なく、株価が値幅制限まで上がればストップ高orストップ安になるんだワン!

ストップ高・安についてはコチラ!

特別気配の更新時間

どのくらいの頻度で更新されるの?

普段はリアルタイムで取引が行われますが、特別気配の時は違います。

売り注文がまとまってから一気に約定するので、そう頻繁には更新しません。

現在は、3分毎に特別気配が更新されます。

またIPOの場合は異なるケースが多いです。

テクノロジーズが上場した際の、JPXのリリースを見てみましょう。

気配運用について
出所:JPX

上の画像を見て分かるように、下限方向(売気配)については、普段と同様、3分間隔で更新します。

しかし、上限方向(買い気配)については、10分となっています。

これはおそらく、買いが殺到し、売りが少ないことを見越しての判断だと思われます。

更新値幅と時間について、よく分かったよ!

特別気配となる主な要因

特別気配となる要因

どんな時に特別気配になりやすいんだろう?

以下では特別気配になる主な要因を3つご紹介します。

とても良いor悪いニュースが出たとき

決算が発表される時期は、大きく注文が殺到します。

決算短信でなくとも、その前後に出る業績予想修正などのニュースでも大きく動くことがあります。

実際に本記事でお見せした例は、1月の第3四半期決算発表前に、業績予想を大きく上方修正すると発表した翌日の出来事です。

決算だけでなく、前後に発表されるニュースにも注目だワン!

人気のIPO企業の場合

値上がりが期待されるIPOでも、特別気配となりやすいです。

先ほど、「IPOの場合、上限方向の気配更新は10分ごと」という例があったように、IPOは公開価格から値上がりしやすいです。

またセカンダリー投資を狙って、買い注文をする人も多く存在します。

画像でお見せしたテクノロジーズは初日では値が付かず、2日目に板中心値段が2,300円からスタートしています。

結局、公開価格が1,000円だったのに対し、初値は3,650円となりました。

IPOが当たった人は、初日から1週間くらいの株価の動きに注意しましょう!

出来高が少ない低位株の場合

最後は、出来高が少ない低位株です。

低位株とは

  • 低位株とは、株価水準が低い銘柄のこと。
  • 一般的には、1株1,000円以下の場合が多い。

出来高が少ない銘柄は、何か株価変動の材料があると一気に値動きします。

そして低位株だと取引しやすいことから、さらに値動きが加速します。

そのため、特別気配になりやすく、反対注文を入れる投資家も少ないので、その状態が長引くなりやすいです。

ただ同時に、こうした銘柄は株価を意図的に操作しやすく、かつ流動性リスクも高いです。

売買に参加する場合は、不自然な値動きではないかをチェックしましょう。

意図的に株価が操作された株を仕手株というんだワン!

【まとめ】特別気配のポイント

【まとめ】特別気配のポイント

特別気配について、よく理解できたよ!

今回は特別気配の説明や更新値幅、特別気配になりやすい銘柄の特徴について解説しました。

最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。

  • 特別気配とは、売りもしくは買いのどちらかに注文が偏って、取引が停止すること。
  • 株価によって特別気配になる値幅が決まっており、基本的に3分に1回更新される
  • 業績の上方修正など、大きなニュースがあると特別気配になりやすい。

特別気配になったからと言って、慌てる必要は全くありません。

落ち着いて、何が原因で特別気配になったのかを調べましょう。

企業の開示情報や新聞記事、出来高やチャートなど総合的に見ることが大切です。

大きく値動きするというのは、それだけ利益のチャンスでもありますし、損する可能性もあります。

繰り返しになりますが、特別気配が出た場合は冷静に状況を見極めましょう!

いろはにマネーの投資診断

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