今回はIPO企業の中から、9月25日に東証グロースに上場予定のROXX(241A)をご紹介します。(同日は「リプライオリティ」が上場予定です)
ROXXは、ノンデスクワーカー向け転職支援プラットフォーム「Zキャリア」の運営を行う企業です。
想定時価総額は153.5億円で、情報・通信業のIPOとなっています。
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ROXXのIPO基本情報
ここでは上場日や、いろはにマネー独自の初値予想を見てみましょう。
上場日 | 9月25日(水) |
いろはにマネー独自の初値予想 | D(1.0倍未満) ※想定価格2,110円未満 |
企業Webサイト | https://roxx.co.jp/ |
取り扱い証券 | みずほ証券(主)、SBI証券、マネックス証券など |
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ROXXのIPO日程と価格
IPOの日程と価格は次のようになっています。
※発表次第更新しています。
想定価格 | 2,110円 |
仮条件 | 1,840円 ~ 2,110円 |
ブックビルディング期間 | 9月5日(木)~9月11日(水) |
当選発表日 | 9月12日(木) |
公開価格 | 2,110円 |
申込期間 | 9月13日(金)~9月19日(木) |
上場日 | 9月25日(水) |
初値 | 1,941円 |
初値は1,941円と公開価格を下回ったよ!
ROXXのIPO初値予想【アマギフプレゼント】
情報・通信業の比較的人気のあるセクターということで注目が高まります。
しかし、オファリングレシオが高いことは懸念点でしょう。
また、VC比率が高く、売出し株式数も多くなっているので株価の押し下げ要因になる可能性が高いです。
事業としても、売上高は増えているものの、赤字が続いています。
今後も積極投資を続ける考えであり、赤字はしばらく続く可能性が高いことにも注意が必要です。
これらの点から、IPO評価:D(予想レンジ1.0倍未満=2,110円未満)と判断しました。
※IPO評価、初値予想は過去のデータを元に編集部が予想したものであり、結果を確約、投資を推奨するものではございません。
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詳しい評価項目を知りたい方はこちら(クリックで開きます)
- 発行済み株式数:想定時価総額を計算。
- オファリングレシオ:小さい方が投資家からの人気が高い。市場に出回る株式数が少なくなることを意味するため。
- 公募割合:大きい方が投資家からの人気が高い。企業に資金が多く入ることを意味するため。
- 上場市場:グロースに上場する企業は人気が高くなりやすい。
- 事業のトレンド性:成長市場に位置し、トレンド性が高い企業は人気になりやすい。
- VC保有比率:VCが多くいる企業は事業のトレンド性が高く・成長企業であることが多いが、ロックアップがない場合はIPO後の需給が悪化しやすい
- 売上高成長率・経常利益率:大きい方が人気。過去の業績が良い。
- 前後2週間のIPO数:少ない方が投資家からの人気が高くなりやすい。
- 過去1ヶ月の日経平均リターン:高い方が人気。投資家心理に影響。
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初値予想方法については、「【IPO初値予想】IPOの評価方法を初心者向けにやさしく解説!過去の事例も」の記事で解説しています。
また、IPO初値・騰落率結果一覧では直近のIPOデータを掲載しています。
ROXXの主幹事・幹事証券
同社のIPO株を取り扱う証券会社は、次のようになっています。
証券会社名 | 割当率 | 割当株数 |
---|---|---|
みずほ証券(主幹事) | 91.40% | 3,072,500株 |
野村證券 | 3.91% | 131,500株 |
SBI証券 | 2.61% | 87,600株 |
大和証券 | 1.30% | 43,800株 |
松井証券 | 0.09% | 2,900株 |
マネックス証券 | 0.09% | 2,900株 |
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当選しやすい証券会社ランキング
なかなかIPOが当選しないな…
この記事をご覧頂いている方の中には、1つの証券口座だけでIPO抽選に参加している方も多いのではないでしょうか。
IPO投資で成功するには、複数口座を使い分けて抽選に参加するのがおすすめです。
以下の表では、IPO投資で開いておくべき”おすすめの証券口座”を紹介しています。
証券会社名 | 取扱数 | 主幹事数 | 抽選方法 | 事前入金 |
SBI証券 | 91 | 18 |
完全平等抽選: 60%
IPOチャレンジポイントに基づいた配分: 30%
取引状況等を踏まえて定めた配分: 10%
|
必要 |
楽天証券 | 59 | 0 | 完全平等抽選 | 必要 |
SMBC日興証券 | 52 | 18 | 完全平等抽選: 10% ステージ別抽選: 最大5% ※ほか対面割り当て | 必要 |
松井証券 | 67 | 0 | 配分予定数量の70%以上を抽選 | 不要 |
岡三証券 | 49 | 3 | 取引実績に応じて優遇抽選 | 不要 |
マネックス証券 | 51 | 0 | 完全平等抽選 | 必要 |
※取扱数、主幹事数は2023年のデータ
松井証券は、事前入金不要で抽選に参加できるワン!
大株主情報
大株主の状況は以下の通りで、筆頭株主は代表取締役の中嶋 汰朗氏です。
第6位には取締役 上級執行役員の山田氏がランクインしています。
株主名 | 比率 |
---|---|
中嶋 汰朗 | 17.92% |
クルーズ株式会社 | 7.27% |
グローバル・ブレイン7号投資事 業有限責任組合 | 6.51% |
One Capital 1号投資事業有限責 任組合 | 6.37% |
パーソルキャリア株式会社 | 5.71% |
山田 浩輝 | 5.58% |
SkylandVentures2号投資事業有 限責任組合 | 5.16% |
KxShareHW投資事業有限責任組合 | 4.04% |
One CapitalDX1号投資事業有限 責任組合 | 3.92% |
株式会社サイバーエージェント | 2.60% |
独立系のVCが30%ほど出資しているね!
ROXXの業績情報
決算期 | 2019年9月 | 2020年9月 | 2021年9月 | 2022年9月 | 2023年9月 |
---|---|---|---|---|---|
売上高 | 280 | 580 | 886 | 1,214 | 2,075 |
成長率 | ー | +107.1% | +52.8% | +37.0% | +70.9% |
経常利益 | -306 | -468 | -596 | -748 | -742 |
成長率 | ー | ー | ー | ー | ー |
経常利益率 | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% | 0.0% |
当期純利益 | -306 | –471 | -589 | -841 | -746 |
成長率 | ー | ー | ー | ー | ー |
EPS | -76.7 | -95.2 | -101.7 | -137.3 | -111.8 |
BPS | 28.7 | 202.7 | 129.3 | 139.9 | 46.5 |
2023年9月期は売上高2,075百万円、当期純利益は-746百万円となりました。
売上高は順調に伸ばしていますが、現在は先行投資の段階であり、赤字となっています。
今後の競争環境を考慮し、求職者の認知度向上に向けた投資を継続するため、赤字計上は続くと予想されます。
上場後も赤字が続いていくのは少し不安要素だね
しかし、Zキャリアのターゲットである製造・建設・運輸・サービス業界では、正社員不足や労働人口の減少により、従業員確保が重要です。
そのため、転職プラットフォームの市場は今後も拡大すると考えられます。
ROXXの事業内容
ROXXは、ノンデスクワーカー向け転職支援プラットフォーム「Zキャリア」の運営および、オンライン型のリファレンスチェックサービス「back check」を展開しています。
以下でその2つの事業について解説します。
Zキャリア プラットフォーム
Zキャリアプラットフォームとは、非正規や非大卒を中心としたノンデスクワーカーと未経験者の正社員採用企業のマッチングに特化した転職プラットフォームです。
製造業、建設業、運輸業、サービス業などのノンデスクワーカーに特化した転職プラットフォームで、人材紹介会社に対しても提供しているのが特徴的で、学歴や経歴不問の求人が多く、紹介実績は16万件以上あります。
求人企業は、求職者へのスカウト、パートナー紹介会社からの紹介を通じてまとめて集客できます。
また、AI面接機能による面接工数の削減、スカウトの自動送信による母集団形成工数の削減など、様々な利点があります。
メインターゲットは「正社員になりたい」「30歳以下の非大卒・非正規雇用」に設定されています。
この層は労働人口の過半数を占めており、転職活動における課題やニーズも全く異なることが特徴です。
Zキャリアは、主に製造・建設・運輸・サービス業等のノンデスク領域の中でも、特に、未経験採用に積極的な大手企業に特化しています。
そのため、Zキャリアのトップ20 社の年間の未経験者の採用目標数は、合計で 26,650 名※、一社当たりの平均採用目標数は1,332 名※と非常に大きな採用枠を保有しております。(※集計期間:2023年4月1日から2024年3月31日)
ノンデスク領域の人材不足は深刻化する一方であり、今後も安定した採用枠数の獲得が見込まれます。
back check
back checkはオンライン完結型のリファレンス/コンプライアンスチェックサービスであります。
リファレンスチェックとは、求人企業が求職者と一緒に働いたことがある上司や同僚等から前職での評価を取得し採用活動の参考とすることを指しています。
また、back checkでは付随して犯罪歴や経歴詐称等のコンプライアンスリスクがないかをオンライン完結でチェックすることが可能です。
コンプライアンス意識の高まりから、リスク人材の見極めの必要性が高まっています。
日本においては中途採用が活発なIT・コンサルティング業界等からリファレンス/コンプライアンスチェックの普及は始まり、現在では業界を問わず利用されています。
back checkでは従来、人による調査を行なっていたリファレンス/コンプライアンスチェックをAIテクノロジーを活用することで自動化を図っており、より利便性の向上を実現することで日本全体への浸透を目指しています。
back checkでは、リファレンスチェック/コンプライアンスチェックの普及・浸透の観点及び一社あたりのリファレンスチェック/コンプライアンスチェックの実施機会が多くなる観点から、年間採用数の多い大手企業に注力して顧客獲得を行ってきました。
近年採用後のミスマッチを防ぐ目的で、このようなチェックを実施する企業が増えています。
直近IPOの初期予想と騰落結果
直近の7月にIPOした企業の初値予想と結果は以下の通りです。
企業名 | 上場日 | 初値予想 | 初値騰落結果 |
---|---|---|---|
オプロ | 8/21 | B(1.3~1.5倍) | 1.29倍 |
Faber Company | 7/31 | C(1.0~1.3倍) | 1.19倍 |
Heartseed | 7/30 | A(1.5~1.7倍) | 1.33倍 |
Liberaware | 7/29 | S(1.7倍~) | 1.46倍 |
タイミー | 7/26 | C(1.0~1.3倍) | 1.28倍 |
初値はおおむね予想通りとなりました。
日経平均も徐々に回復しつつある中で、今後の動きに引き続き注目です。
最後に、他の企業の上場スケジュールについて知りたい方は「IPOスケジュール」もご覧下さい。
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