
・株とFXの違いは具体的にどこにあるのかな?
・株とFXを比べた時にメリットとデメリットは?
このような疑問を解決します。
- FXは通貨ペアの少ない値動きにレバレッジをかけて、値差を取ろうとするもの
- FXはレバレッジのため投資資金がゼロになるリスクがある
- 株式は数万円以上の投資資金が必要だがFXは数百円の投資資金で取引可能
株とFXは取引できる業者が豊富なため、個人投資家にも取り組みやすい投資商品です。
しかし株取引とFXはそれぞれ違う特徴がありますが、投資を始めたばかりの方には違いが分かりづらいですよね。
実は株もFXも似ているようで違うところがかなりあります。
株とFXの違いを理解すれば、本当に自分に合っている方を選べるようになります。
本記事では株とFXの違いを取り上げて説明し、株とFXそれぞれのメリットとデメリットを分かりやすく解説します。
株もFXも個人投資家が取り組みやすい投資商品

一言で「投資」といっても様々な商品が存在します。
数百万円~数千万円の投資資金が必要な不動産から、数千円あれば投資できる投資信託など種類は様々です。
その中でも株とFXはネット証券とFX業社の選択肢が豊富で、個人投資家にも取り組みやすい投資商品です。
株もFXも日中に市場が動くし、売買しやすいから短期売買をしたい人にも人気ね。
以下では、株とFXの違いなど商品特性などを解説するとともに、初心者が投資する場合の注意点について解説します。
株とFXの片方しか取引しなくても、お互いの違いを知ることは有益だワン!
株とFXの違い

株とFXの主な違いを表にまとめました。
株(株式) | FX | |
---|---|---|
投資対象 | 企業が発行する株式 | 各国が発行する通貨の組み合わせとなる通貨ペア |
投資種類 | 3,800銘柄以上(日本) | 約30通貨ペア (取扱いのFX会社による) |
必要な投資資金 | 数万円から数百万円 | 数百円から数万円 |
レバレッジ | 現物株の場合はなし (信用取引の場合は約2~3倍) | 最大25倍 (国内FX会社を個人が利用する場合) |
取引時間 | 平日9時~15時 | 平日24時間 |
手数料 | 0円~ (ネット証券は安いが店頭系は高い) | “買い”と“売り”の値差であるスプレッドが実質的な手数料 |
1日の値動き | 数%~数十%が多い | 約1%前後 |
インカムゲイン | 配当金 | スワップポイント |
証拠金の有無 | 現物取引では不要。信用取引の場合は必要。 | 証拠金を積むことが前提 |
株とFXでは、投資対象や種類、取引できる時間、レバレッジの倍率、必要な資金も全然違うんだね。
次に、株とFXの違いについて「商品特性の違い」と「取引の違い」について分けて解説します。
株とFXの商品特性の違い
企業が発行する株式に投資するのが株式投資です。
一方で、FXはある国の通貨を別の国の通貨に交換する取引です。
1日の値動きの違いですが、株式は銘柄により異なりますが概ね数%~数十%の間の値動きです。
一方、FXも通貨ペアにより値動きが異なりますが、多くの通貨ペアは1日の変動率は約1%の幅です。
よって、1日の値動きはFXよりも株の方が大きくなる傾向があります。
値動きの幅がある方が利幅を大きく取りやすいね。
株とFXの取引の違い【証拠金とレバレッジの有無】
株投資とFXの最大の違いは証拠金取引が前提かどうかです。
証拠金取引って何?
証拠金取引では、120ドルが125ドルになって売っても差額の5ドルしか動かないんだワン!(スプレッド等を除く)
証拠金取引では売買の決済時に生じた差額のみが動きます。
この仕組みのおかげで、FXでは新規買付で受け渡し金額の全額を用意できなくてもレバレッジを活用した取引ができます。
株式投資でも「証拠金」って言葉を聞いたことがあるよ…?
株式投資でも投資経験者向けの信用口座では、証拠金取引の仕組みが採用されています。
しかし、FXではどの取引でも証拠金取引とレバレッジを活用できるのが特徴です。
国内FX会社の場合、レバレッジにより個人でも投資資金(証拠金)の最大25倍までの取引が可能です。
一方、株の場合、初心者は現物取引が中心でレバレッジはかけませんし、信用取引によりレバレッジをかける場合もレバレッジは2~3倍となります。
FXの方が株の信用取引よりも小さい資金で大きな投資ができるんだね。
一般的にFXは株よりも1日の値動きが小さいという特徴があります。
そのため、少ない値動きの通貨ペアにレバレッジをかけて取引することで利益を目指すのです。
FXは株に比べて値動きが小さいけど、レバレッジを上手く調整すれば大きな利益が狙えるんだね。
本来は値動きの少ない為替を取引の対象とするFX取引は、レバレッジが無ければローリスクローリターンです。
しかし、FXはレバレッジを大きくかけてしまうと、株に比べハイリスク・ハイリターンとなります。
リスクが高くなるのか…
金融庁の公式サイトでもFXのリスクの高さは指摘されています。
証拠金以上の取引ができる反面、証拠金の元本以上に損をすることもあることは覚えておきましょう。
FX取引は、少額の資金で取引が始められ、投資金額に比べて大きな額の取引を行うことができます。資金効率が良い取引である反面、証拠金以上の損失が生じるおそれがあり、元本も利益も保証されない取引です。
金融庁公式サイトより
FXと株の最大の違いはレバレッジの有無にある、といっても過言ではないワン!
株をFXと比べた際のメリットとデメリット

株とFXって結局、どっちを選べばいいんだろう?
投資で株とFXのどちらを選ぶべきかは「リスクをどれだけ許容できるのか?」、「資金がどれぐらいあるのか?」などの条件によって変わってきます。
株とFXのそれぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。
株のメリット
株をFXと比べた際のメリットは以下の2つです。
メリット1:現物取引なら投資資金がゼロになることはほとんどない
株式投資はFXと違い証拠金取引ではなく、現物株式への投資が基本です。
例えば株式そのものを買う現物株投資なら、株価が下落しても株式を発行する企業が倒産しない限り、投資資金がゼロとなるリスクはほぼありません。
また、株式を発行する企業の財務状況を調査するなどして、投資資金がゼロになるリスクは極力排除できます。
倒産した企業に投資した人を除くと、現物株投資で資金がゼロになった人の話は聞かないね。
メリット2:業績の良い企業の株式を買えば利益を上げやすい
株価は理論上、企業が計上する利益から計算可能です。
企業の業績が向上し、1株あたり利益が上がることで株価は上昇しやすくなります。
よって、業績の良い企業の株価は上がりやすくなります。
株価は理論的に「一株あたり利益(EPS)×株価収益率(PER)」で算出できるんだワン!
また急速に成長している「グロース株」は株価も急上昇する傾向にあり、毎年着実に増収増益を続ける企業は着実に株価が上昇する傾向もあります。
投資家は成長が続く企業の株式に投資することで、株価上昇の恩恵を得やすくなります。
株のデメリット
株をFXと比べた際のデメリットは以下の2つです。
デメリット1:FXに比べると多くの投資資金が必要
株式投資は、100株単位の“単元”といわれる単位での投資となります。
よって、株価が1,000円の銘柄の場合、投資資金は10万円が必要です。
その結果、株式投資は少なくとも数万円~数十万円の投資資金が必要となり、中には百万円単位の資金が必要となる銘柄もあります。
少額取引も可能なFX会社なら、数百円や数千円の投資資金で取引可能です。
全体的に株はFXに比べ必要な投資資金が多くなります。
株式投資をするには、最初の段階で投資資金を貯めないといけないね。
ミニ株や単元未満株の制度で少額投資できる証券会社もあるワン!
デメリット2:どの銘柄に投資したらよいか分かりにくい
国内には3,800を超える銘柄が上場しています。
有名企業から中小型企業まで、様々な企業の株式取引ができます。
しかし、有名企業の株が上昇しやすいとは限りませんし、中小型銘柄は大きく株価が下落することも。
3,800以上ある企業の中から銘柄を選ぶのは難しいな…
株式投資は3,800を超える企業の中から、上昇が期待できる銘柄を探す調査や作業が必要不可欠です。
しかし、初心者が上昇しやすい銘柄を見つけるのは簡単ではありません。
株もFXも勉強は必要だワン!
FXを株と比べた際のメリットとデメリット

FXにもFX特有のメリット・デメリットがあります。
以下で詳しく見ていきましょう。
FXのメリット
FXを株と比べた際のメリットは以下の2つです。
メリット1:株に比べ少額資金で取引可能
株は通常の単元株の取引の場合、少なくとも数万円程度の資金が必要です。
一方、FXは1通貨単位の取引では数百円の資金で始められます。
FXでも、10,000通貨単位の取引が必要なFX会社では数万円程度必要になります。
ただし、少額取引が可能なFX会社を利用することで、少額資金で取引を開始できますよ。
例えば、SBI FXトレードなら数百円から始められるよ!
メリット2:少額資金でもレバレッジで大きな利益を狙える
前述の通り、”FXは通貨ペアの少ない値動きに、レバレッジをかけて取引を行うことで大きな利益を狙う”というものです。
国内のFX会社では個人は25倍までのレバレッジ取引が可能であり、10万円の資金で最大250万円分の取引が可能です。
理論上は利益率1%なら、通常10万円の投資資金では0.1万円の利益が限界です。
しかし、25倍のレバレッジをかけることで最大2.5万円の利益が得られます。
FXはレバレッジの利用により、少額資金でも効率的に資産増加を目指すことができます。
海外のFX会社はレバレッジの規制がないけど、信頼性に劣る会社もあるから初心者は国内のFX会社を利用するのが安心だワン!
FXのデメリット
デメリット1:レバレッジにより予想以上の損失を計上するリスクがある
FX取引で活用されるレバレッジは、メリットにもなりますがデメリットにもなります。
レバレッジをかけた取引により、効率よく資金が増加する可能性がある一方で、急速に資金を失うリスクもあります。
先ほどの10万円の資金の例では、25倍のレバレッジをかけることで2.5万円の利益が得られる可能性もありますが、▲2.5万円の損失を計上するリスクもあります。
FX初心者は、ほとんどの場合で“損大利少“の取引となってしまいます。
レバレッジにより、効率よく資産を増やすはずが、気付けばアッという間に資金をなくしていた、という事態を招きかねません。
レバレッジは慎重に使わないと危ないね……
デメリット2:平日は24時間取引できるため取引中毒となるリスクがある
株式取引は平日9時~15時までの取引です。
PTS(私設取引)市場で時間外の取引も出来ますが、PTSも取引時間が限られています。
一方で、FX取引は平日なら24時間取引可能で、また日本が祝日でも取引可能です。
よって、株式と異なり、平日なら気が向いた時などにいつでも取引ができます。
日中、忙しい会社員や学生でも取引しやすいね!
しかしFX取引は24時間取引可能という部分から、常に取引を行う取引中毒となるリスクがあります。
いつでも取引可能というFX取引のメリットは、取引中毒になるリスクと対の関係にあり注意が必要です。
ずっと画面の前で取引し続けると、疲れたりストレスがたまったりしそうだね。
FXは自動売買の活用も検討してみると良いワン!
株とFXどちらに取り組むべきかを考える際のヒント

株とFXのいずれもメリットとデメリットがあります。
ただし、初心者が取り組むという観点では、以下のように考えることができます。
- 小さな投資資金を増やそうとするならFX
- 比較的大きな資金を増やすなら株
初心者のうちは、いきなり大きな資金で取引をはじめない方がよさそうだね。
レバレッジをかけて取引をするとFXは、最悪の場合は投資資金がゼロとなるリスクがあります。
一方で、株式取引の場合、業績がよく倒産リスクの少ない企業の現物株式に投資することで、投資資金がゼロになるリスクはほとんどありません。
よって、投資初心者が100万円等の大きな資金で取引するなら株のほうが安全です。
レバレッジをかけなくても値動きがしっかりある株の方が元本以上に損はせずに済むね!
FX取引は、経験が蓄積され安定的に勝てるようになるまで、人によっては数年の時間が必要です。
その間に投資初心者は資金を失い、退場を迫られてしまうおそれがあります。
FX取引も経験を積むことで継続的に勝てるようになりますが、途中で資金をなくしてしまうリスクもあります。
FXは初心者の段階では少額資金でスタートして、取引技術の向上と経験の蓄積に時間をかける必要があります。
【株もFXも取引可能】松井証券の利用がおすすめ

ネット証券の多くは、FX子会社などを設立してFXサービスを提供しています。
しかし、別会社の場合は同じグループ会社であっても同一口座内での資金移動ができません。
資金の移動が自由にできないのは不便だね……
一方、松井証券は松井証券本体が「松井証券のFX」というFXサービスを提供しています。
松井証券に口座開設を行った後、簡単な手続きのみで同じ口座でFX取引が可能で、同一口座内で株式とFXの投資資金の移動が簡単にできます。
株もFXも両方、挑戦してみるなら松井証券が良さそうだね!
松井証券
口座数 | 約130万口座(2021年4月時点) |
取扱商品 | 現物株式、信用取引、投資信託、先物・オプション取引、FX等 |
取扱銘柄 | 日本株、米国株、投資信託、FXなど |
現物取引手数料 | 【1日定額制】 50万円まで:0円 100万円まで:1,100円 ※以降、100万円増えるごとに1,100円加算(上限10万円) ※25歳以下はすべて無料 |
NISA・つみたてNISA | ◯ |
iDeCo | ◯ |
松井証券は、株かFXのいずれに取り組むべきか悩む投資家におすすめの証券会社です。
松井証券は株式取引サービスを、ネット証券の黎明期から提供しているネット証券の老舗企業です。
また“松井証券のFX”という名称でFXサービスも提供しています。
松井証券に口座をつくれば、松井証券のFXの口座も簡単な手続きで作れるうえ株式とFXの投資資金の移動も簡単です。
株とFXの資金を別々に分けずに済むのが松井証券の良いところだね!
そして、1日の約定代金50万円まで手数料が0円というのも魅力で、取引手数料を節約したい方にもおすすめの証券会社です。
取引手数料を節約したい人にもおすすめの証券会社だよ!
松井証券について詳しく知りたい方は『松井証券の評判・口コミはどう?手数料やメリット・デメリットを調査してみた』の記事も参考にしてみてください。
松井証券のFX
口座数 | 137,207口座(2022年第3四半期時点) |
取引単位 | 1通貨 |
取り扱い通貨ペア | 20種類 |
スプレッド | ・USD/JPY 0.2~1.6銭 ・EUR/JPY 0.5銭〜1.5銭 ※原則固定・例外あり |
スワップポイント | ・USD/JPY 165円 ・EUR/JPY 119円 ※2023年3月28日時点 |
公式サイト | https://fx.matsui.co.jp/ |
松井証券のFXは松井証券の口座で株式とFXを同一口座内で取引できます。
また1通貨単位で少額取引できるため少額からもはじめやすいのも特徴です。
松井証券の口座を開設すれば、簡単な手続きですぐに口座を開けます。
株もFXも挑戦したいという方なら、松井証券と松井証券のFXの組み合わせがおすすめです。
老舗のネット証券として知られる松井証券は、2021年2月にFXサービスを全面的にリニューアルして1通貨単位で取引できるようになったワン!
\今なら最大100万円キャッシュバック/
松井証券のFXでは、FXデビュー応援キャンペーンを実施中!
1通貨単位で少額資金から取引でき、初心者でも安心。
松井証券のFXについて詳しく知りたい方は『松井証券のFXの評判・口コミは?ネット証券が手掛ける1通貨単位のFXサービス』の記事を参考にしてみてください。
【まとめ】株とFXの違い

株とFXの違いがよく分かったよ!
この記事では、株とFXの違いについて説明を行ってきました。
最後に、この記事の3つのポイントを確認しましょう。
- FXは通貨ペアの少ない値動きにレバレッジをかけて値差を取ろうとするもの
- FXはレバレッジのため投資資金がゼロになるリスクがある
- 株式は数万円以上の投資資金が必要だがFXは数百円の投資資金で取引可能
株もFXも個人投資家にお馴染みの日中に値動きのある投資商品です。
FXはレバレッジをかけることで大きな利益が得られる可能性がある反面、大きな損失計上となる可能性もあります。
株式はFXに比べ大きな投資資金を用意する必要がありますが、投資資金がゼロにするリスクはほとんどありません。
そのため、少なくとも初心者がFX取引を行う際は、少額資金でスタートするのが必須です。
株もFXもコンスタントに利益を上げるためには一定の勉強や慣れが必要です。
取引に自信が持てるまでは、リスクを抑えた銘柄や、少額資金で投資を行うようにしましょう!