【セクターETF】VDEとは？株価や構成銘柄、配当利回りなどを分かりやすく解説！

このようなお悩みを解決します。

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この記事の結論

• VDEは、米国エネルギーセクターの102銘柄で構成されたETF
• バリュー株の割合が高いため高配当で、不景気や高金利時に買われやすい
• ここ1年でかなり上昇したが、値動きには注意が必要

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VDEはアメリカの資産運用会社・バンガード社が提供するETFで、「石油やその他のエネルギー関連の企業」を投資対象とするETFです。

VDEの株価は過去のチャートを見る限り右肩下がりで推移した後で高騰していますが、今後の投資対象としておすすめなのでしょうか？

この記事では、VDEに投資するうえで知っておきたい特徴や価格推移、構成銘柄や配当利回りなどについて余すことなく解説します。

また、VDEに投資するには証券会社の口座開設が必要になります。

VDEに投資するならCFD取引が人気の「IG証券」がおすすめです。

CFDでは売りからの注文に対応しているため、下落相場でも利益を狙えます。

VDEとは【基礎】

VDEは、 セクターETFの中でも「MSCI USインベスタブル・マーケット・エネルギー・インデックス」 に連動するように運用されるインデックス型のETFです。

要するに、「米国株の中でもエネルギーセクター102銘柄に投資しているETF」だと覚えておけば問題ないでしょう。

VDEの基本情報は以下の通りです。

項目	VDEの基本情報
名称	バンガード・米国エネルギー・セクターETF
運用会社	Vanguard
市場	NYSE ARCA
ベンチマーク	MSCI US IMI Energy 25/50 Index
経費率	0.1％
直近配当利回り	3.04%
基準価額	113.45USD
純資産額	約101億USD
取扱証券会社	IG証券、SBI証券、楽天証券など

VDEを運用しているのは、大手資産運用会社の「バンガード」社です。

VDEのほかにも、VHT（バンガード・米国ヘルスケアセクターETF）やVGT（バンガード・米国情報技術セクターETF）などのETFを展開しています。

現在のVDEの価格は約107ドルであり、米国株は1単位から購入できるため、約14,000円あればVDEに投資できます。

セクターETFとは？

ETFとは、「Exchange Traded Fund」の略称であり、日本語では上場投資信託と言います。

ETF自体が数多くの銘柄（企業）を含んでいるため、1つのETFに投資すれば複数の銘柄に投資した場合と同じ分散効果が得られます。

セクターETFとは、「セクター」と呼ばれる特定の業種に資金を集中したETFのことです。

それぞれのセクターに指数があるため、その指数をベンチマークとして連動するような運用成果を目指しているものが多いです。

VDEの配当利回り

VDEでは四半期に一度、配当を出しています。

VDEの直近配当利回りは3.55％で、支払い日になると自動で指定口座へ振り込んでくれます。

セクターETFの中では、かなりの高配当ETFです。

また、ETFで配当金を狙った投資をしてみたい方は、以下の記事を参考にしてください。

VDEの構成銘柄【グラフ】

VDEは米国エネルギーセクターの銘柄で構成されているETFで、各業種の割合は以下の通りです。

以下では、VDEの組み入れ銘柄のうち上位10社をご紹介します。

ティッカー	企業名	組入比率
XOM	エクソンモービル	22.34%
CVX	シェブロン	17.17％
COP	コノコフィリップス	6.83％
EOG	EOGリソーシズ	3.60％
OXY	オキシデンタル・ペトロリアム	3.40％
MPC	マラソン・ペトロリアム	3.20％
PDX	パイオニア・ナチュラル・リソーシズ	3.04％
SLB	シュルンベルジェ	2.87％
VLO	バレロ・エナジー	2.51％
PSX	フィリップス66	2.36％

VOO（バンガード・S&P500 ETF）などと比べるとセクターを限定しているため、あまり聞いたことのない銘柄が多いと思います。

また、102銘柄に投資しているものの、主要銘柄の上位は時価総額の大きい企業が独占しています。

上位3銘柄

それでは、上位3銘柄をざっくり見ていきましょう。

エクソンモービル

エクソンモービルは、米国石油メジャー最大手の総合エネルギー会社です。

VDEの約5分の1を同社が占めており、世界19位の時価総額を誇っています。

2021年12月期決算では原油高の恩恵を受け、前期比で200％前後の営業利益・当期純利益を計上しました。

しかし、ロシア極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン１」からの撤退計画に絡み費用34億ドルが計上され、2022年第1四半期では売上高は予想を大きく上回ったものの、利益は予想を下回りました。

シェブロン

シェブロンは、石油・化学・発電事業を世界的に手掛けている米国の大手エネルギー会社です。

VDEではエクソン・モービルに次ぐ投資比率で、世界27位の時価総額を誇っています。

同社も原油高の影響を受け、営業利益・当期純利益ともに前期比で400％近い結果となっています。

ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイが、株式を大幅積み増ししたことも話題となりました。

コノコフィリップス

コノコフィリップスは、米国を拠点とする独立系の探鉱および生産企業です。

上記2社ほどの時価総額はありませんが、S&P500に採用されるほどの大企業です。

財務諸表を見てみると上記2社と比べてPERは低く、ROEやROICは高い実績を出しているのは好印象です。

しかし、売上高や営業利益は安定しているとは言えず、配当利回りも比較的低いため投資比率が低いと思われます。

VDEの株価推移【チャート】

ここで、VDEの株価推移を見てみましょう。

チャートを見ると、VDEはレンジを形成しています。

特に、コロナショックで需要が冷え込んだ際には、30ドルを割り込みました。

しかし最近では、ロシアによるウクライナ侵攻の影響で原油高が上昇し、VDEも急騰しています。

また、下のチャートはVDEとWTI原油先物の値動きを2022年から比較したものです。

このように、VDEは原油先物との相関が非常に強く、同じような値動きをすることが特徴です。

続いて、米国経済や株価の見通しについて見ていきましょう。

米国経済や株価の見通し【予想】

2022年、米国ではインフレが深刻化し、5月のFOMC（連邦公開市場委員会）では0.5％の利上げが発表されました。

また、「FRB（連邦準備理事会）は6月7月も続けて利上げをする」と市場では予想されています。

ロシアによるウクライナ侵攻などによって世界情勢は混乱し、特にエネルギーセクターの企業は影響を受けています。

すでに、インフレと景気後退が同時に進行するスタグフレーションが現実化しつつあり、2022年は世界的に株価が上がりにくい展開が続くでしょう。

投資するかはそれぞれの判断となりますが、VDEがさらに上昇を続けると考えるならば、買い時かもしれません。

逆に値下がりすると思うのであれば、IG証券のCFD取引を活用して、売りポジションから入って利益を狙うこともできます。

VDEに投資するメリット・デメリット【注意点】

VDEに投資するのであれば、知っておきたい特徴がいくつかあります。

以下で詳しく解説します。

投機的な金融商品

長期の目線で見ると、VDEは優れたパフォーマンスを上げているとは言えません。

例えば、米国株式市場のS&P500指数に連動するETFであるVOO（バンガード・S&P500 ETF）と比較してみましょう。

過去10年のチャート推移を見てみると、VDEのリターンはVOOを大幅に下回っており、マイナスのリターンを記録した時期もあります。

ここで、直近1年間のリターンを見比べてみましょう。

セクター	ティッカー	5年平均リターン
エネルギー	VDE	7.94%
情報技術	VGT	21.55%
一般消費財	VCR	14.74%
S&P500	VOO	12.78%
ヘルスケア	VHT	12.17%
素材	VAW	8.81%
金融	VFH	7.79%
資本財	VIS	8.70%
生活必需品	VDC	8.88%
公共事業	VPU	9.88%
不動産	VNQ	7.19%
通信サービス	VOX	2.32%

5年間の平均リターンは他セクターETFと比べて低いですが、1年間の平均リターンでは圧倒的な数値を記録しています。

原油高の影響もありますが、下記のセクターローテーションを参考にすると景気後退の予兆とも捉えられますね。

ここ1年間は高いリターンを上げてきたVDEですが、今後の値動きには注意が必要です。

分散投資ができる

VDEひとつに投資するだけで、102銘柄に投資できるのが大きなメリットです。

投資をする上で大事なことは、分散投資を行い、リスクを最小限に抑えることです。

ただ、分散されているとはいっても同一セクター内で分散がされているため、原油などのエネルギー価格に強く影響されます。

また、VDEは構成割合上位10社が全体の65.80%を占めているため、いくら分散されていても上位企業の値動きに翻弄されるでしょう。

そのため、さらに分散投資したい方はエネルギーセクターと相関関係の低いセクターにも投資をするなど、工夫も必要です。

少額投資はできない

VDEの現在の価格は約113ドルなので、日本円だと約15,700円が必要です。

米国株は1株単位で投資できるのが魅力ですが、投資初心者や学生の方など、いきなり14,000円を投資するのは勇気が要りますよね。

そのため、少額投資をしたい方は投資信託を利用するのがおすすめです。

米国株に投資できるものとして、 VTI（バンガード・トータル・ストック・マーケットETF） の投資信託である楽天VTIへの投資から始めるのが良いでしょう。

投資信託であれば100円から投資でき、配当金を受け取らずそのまま再投資することもできるので、複利効果も得られます。

ただその分、ETFよりも手数料が高くなるため、注意が必要です。

VDEに投資する方法

VDEに投資する方法には「現物取引をする」と「CFD取引をする」の2種類あります。

CFD（Contract For Difference）取引とは、株式、商品、経済指数、先物など、あらゆる金融商品を差金決済で行う取引のことです。

現物取引のように、現金で株式を購入して保有し、売却するような現物の売買は発生しません。

以下では、VDEに投資するためにおすすめな証券会社をご紹介します。

SBI証券【10銘柄の買付手数料無料】

SBI証券はネット証券国内株式個人取引シェアNo.1を誇る人気のネット証券です。

2022年3月14日時点で5,135件もの米国株式を取り扱っており、大型銘柄からIPO銘柄、中小型銘柄などバリエーションも豊富です。

VDE以外の米国ETFのラインナップも充実しているので、あなたが欲しい銘柄がきっと見つかりますよ。

また、米国株を毎月好きな日に自動買い付けできる「米国株式・ETF定期買付サービス」も利用できます。

時間がなくて定期的に買い付けるのを忘れそうという人も、はじめに「設定株数」または「設定金額以内の単元株」を設定するだけで手軽に米国株へ投資できますよ。

「SBI ETF セレクション」というプログラムもあり、中長期の資産形成に適した米国ETF10銘柄の買付手数料が無料、専用ページでの投資情報も豊富に用意されています。

ちなみに買付手数料が無料なのは以下の10銘柄となります。

ティッカー	銘柄
VT	バンガード トータル ワールド ストック ETF
VTI	バンガード トータルストックマーケット ETF
VOO	バンガード S&P 500 ETF
EPI	ウィズダムツリー インド株収益ファンド
QQQ	インベスコ QQQ トラスト シリーズ 1 ETF
SPYD	SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF
AGG	i シェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF
VGT	バンガード 米国情報技術セクター ETF
GLDM	SPDR ゴールド ミニシェアーズ トラスト
IYR	i シェアーズ 米国不動産 ETF

SBI証券のETF稼働口座・積立利用口座の大きな上昇からも、投資家からの人気が見て取れますね。

楽天証券【15銘柄の買付手数料無料】

楽天カードとの相性やキャンペーンの豊富さなどが人気の楽天証券。

「2022年オリコン顧客満足度 ネット証券ランキング」で2年連続1位になるなど、勢いがある証券会社です。

楽天グループの証券会社ということで、楽天ポイントを使ったり貯めたりしてオトクに投資を始められるのが嬉しいですね。

取り扱い米国株は4,760銘柄と、充実した品揃えを展開しています。

特定口座やNISA口座にも対応しているため、気軽に米国株投資に挑戦することが出来ます。

また、楽天証券でもアメリカ株積立が利用でき、ETFも積立購入が可能です。

楽天ポイントを使って買い付け設定もできるので自己資金を抑えることができ、より気軽に投資を始めることができます。

楽天証券ではSBI証券よりも多い、米国ETF15銘柄の買付手数料が無料となっているので、以下の15銘柄に投資したい人は口座開設しておきましょう。

ティッカー	銘柄
QQQ	インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ETF
SPYD	SPDRポートフォリオS&P 500高配当株式ETF
VGT	バンガード 米国情報技術セクター ETF
EPI	ウィズダムツリー インド株収益ファンド
AGG	iシェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF
IYR	iシェアーズ 米国不動産 ETF
VT	バンガード®・トータル・ワールド・ストックETF
VOO	バンガード・S&P 500 ETF
VTI	バンガード・トータル・ストック・マーケットETF
SPY	SPDR S&P 500 ETF
RWR	SPDR ダウ・ジョーンズ REIT ETF
GLDM	SPDR ゴールド・ミニシェアーズ・トラスト
AIQ	グローバルX AIビッグデータ ETF
FINX	グローバルX フィンテックETF
GNOM	グローバルX ゲノム＆バイオテクノロジーETF

IG証券

45年以上の歴史を持ち、世界中で約31万人以上が利用する大手証券会社のIG証券。

IG証券ではVDEを始め、17,000以上の銘柄のCFD取引を行えます。

CFD取引では現物を実際に保有せずに取引できるため、 下落相場でも利益を出せる売り注文からの取引ができます。

学習コンテンツ「IGアカデミー」や、ニュース分析レポートなども揃っているため、CFD初心者からプロまで満足できるでしょう。

【まとめ】VDEとは

VDEについて、株価推移や構成銘柄、配当利回りなど解説してきました。

最後に、本記事でもっとも重要なポイントを3つ振り返ってみましょう。

VDEは米国株ETFなので、今後もアメリカ経済が成長していくと考えている人は、VDEに長期目線で投資するのも選択肢の一つです。

ただ、投資の世界では何が起こるか分からないため、VDEが大きく値下がりする可能性も大いにあります。

そのため、値下がり局面でも利益を狙える「CFD取引」ができるIG証券での口座開設がおススメです。

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