ブリッジレポート
(4282:東証1部) イーピーエス 企業HP
厳 浩 社長
厳 浩 社長

【ブリッジレポート】イーピーエス vol.16
(取材概要)2008年4月1日掲載
「好調な業績が継続しています。ただ、同社の事業は、製品から予見できなかった副作用が見つかった場合、顧客の一存で製品の製造中止が決まった場合等により・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
イーピーエス株式会社
社長
厳 浩
所在地
東京都文京区後楽 2-3-19
事業内容
CRO事業を中心に、SMO事業、非臨床試験事業、ソフトウェア開発事業を展開
決算期
9月
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年9月 17,980 2,980 3,042 1,384
2006年9月 15,257 1,958 1,979 1,079
2005年9月 13,004 1,793 1,811 1,126
2004年9月 10,926 1,411 1,465 766
2003年9月 8,935 1,178 1,153 571
2002年9月 5,971 732 788 444
2001年9月 4,321 532 551 233
2000年9月 3,039 493 514 261
1999年9月 1,908 246 295 127
株式情報(2/27現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
459,000円 89,398株 41,034百万円 16.9% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
5,000円 1.1% 17,924.53円 25.6倍 99,621.34円 4.6倍
※株価は2/27終値。発行済株式数は直近期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
イーピーエスの2008年9月期第1四半期業績について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
臨床試験(注.1)に関連して製薬会社を支援するCRO(Contract Research Organization)事業、医療機関を支援するSMO(Site Management Organization)事業、及び非臨床事業、ソフトウェア開発事業を手掛けています。
 
(注.1)人に対する薬の安全性や効果を調べるために行われる試験を一般に「臨床試験」と呼びます。そのうち、新しい薬を発売するため厚生労働省から承認を得るために行う試験を「治験」と呼びます。
 
<事業内容>
(CRO事業)
同社が実施しており、臨床試験(製造販売後調査及び試験を含む)実施にあたって、製薬会社等との委受託契約により、臨床試験の運営と管理に関する種々の専門的なサービスの提供を業としております。

イートライアル株式会社は、EDC(注.2)システムを活用した臨床試験にかかるシステム開発・サポート業務を製薬会社及び医療研究機関向けに推進しております。

海外事業としては、EPSインターナショナル株式会社を中心に多国間臨床試験の受託体制整備を引続き進め、以下のグループ会社及び支店と協議による相乗効果を追求し、海外の臨床試験受託サービスの向上を目指し、主にアジアにおける新規臨床試験の受託獲得に邁進しております。

・上海日新医薬発展有言公司 … 中国における臨床試験受託サービスを中心に展開しております。
・EPSシンガポール … 東アジア・東南アジアにおける臨床試験受託サービスを中心に展開しております。
・ADM Korea(韓国) … 持分法適用関連会社とし、韓国における臨床試験受託体制を整備しております。

なお、EPSインターナショナル株式会社の台湾支店を平成19年7月に設立し、台湾においても臨床試験を受託できる体制を整備しております。
 
(SMO事業)
株式会社イーピーミントが実施しております。同社は、臨床試験を実施する医療機関と契約を締結することにより、医療機関に対してCRC(注・3)派遣、臨床試験事務局などを中心とする専門的なサービスを提供しております。
 
(非臨床事業)
エルエスジー株式会社グループが実施しており、製薬会社を対象とする非臨床試験段階における各種安全性試験の仲介及び研究用資材、動物の提供等をおこなっております。
 
(ソフトウェア開発事業)
オーライソフトウェア株式会社グループが実施しております。大手ソフトウェア開発会社及び大手クライアント向けにオフショアソフトウェア開発と受託SEサービス(注・4)を展開しております。
 
(注・2)治験データの電子化システムで、電子的臨床試験情報収集システムのこと。
(注・3)臨床試験協力者のこと。
(注・4)クライアントが比較的大きな規模のソフトウェア開発を行う際、開発センターを設け、外注先のSEの開発チームが、そのセンターで受託開発作業を行うサービスのこと。
 
<EPSグループ>
 
 
2008年9月期第1四半期業績
 
<連結>
 
 
<セグメント別動向>
 
 
・CRO事業 … モニタリング業務、データマネジメント業務、その他の業務
・SMO事業 … CRC業務、臨床試験事務局等のサイトサポート業務
・非臨床事業 … 非臨床段階における各種安全性試験の仲介業務及び研究用資材、動物の提供業務
・ソフトウェア開発事業 … ソフトウェア受託開発業務
 
(CRO事業)
CRO事業は、同社を中心に展開しています。
同社においては、モニタリング業務については、開発段階の試験及び製造販売後臨床試験とも臨床企画開発部門において、既存プロジェクトの遂行、新規プロジェクトの獲得と抗がん剤、糖尿病、中枢神経治療薬試験を中心に順調に推移しています。当期は、受託プロジェクトの大幅な進捗等により前年同四半期間と比較し売上は大幅に伸びています。医療機器開発業務についても順調に推移しており、前年同四半期間と比較し売上は大幅に伸びています。

登録・進捗管理業務、データマネジメント業務、統計解析業務については、臨床情報処理部門において既存プロジェクトの遂行、新規プロジェクトの獲得とも順調に推移しています。メディカルライティング業務、安全性情報業務は、引続き受注獲得に邁進しており、前年同四半期間と比較し売上高も伸びています。

新規事業の企画立案・サービスを行う臨床研究推進センターは、長期に渡って試験を続けていた抗がん剤の製造販売後臨床試験が終息を向かえ、前年同四半期間と比較し売上減となっています。

同社個別ベースで見ると、売上高は順調に推移拡大し、受託プロジェクトの順調な進捗等による大幅な売上増、経費の節減努力等により前年同四半期間と比較し大幅な増収増益となりました。

連結子会社に関して、国内では、EDCを活用した臨床試験を受託することを目的に設立したイートライアル株式会社は、引続き新規案件の受託獲得に傾注しており、順調に業績を伸ばしています。製薬会社向け人材派遣業務(派遣型CRO業務)を行っている株式会社イーピーメイトは、順調に業績を伸ばしています。

また、MR派遣等サービス(CSO業務)を行っているイーピーメディカル株式会社は、前期に受注した大型案件の遂行および新規受注に対応する為に、引続き派遣MRを増員しながら、業績を伸ばしています。

一方、海外でのCRO事業については、EPSインターナショナル株式会社を中心にそのグループ会社と共に、多国間(特にアジア)に渡る臨床試験に係るCRO業務の需要増加に対応する体制整備を引続き進めています。

当該グループの個別において、EPSインターナショナル株式会社は、予定していた受注案件の締結遅れにより苦戦しており、上海日新医薬発展有限公司は、前期から引続き大型プロジェクト案件の終息作業を進めつつ、新規案件の受注に傾注しています。EPSシンガポールは独自に顧客の獲得活動を推進する一方、前期の受注案件を順調に遂行しています。韓国で臨床試験受託サービスを展開しているADM Korea 社は、韓国において共同受託できる体制整備を進め、業容を拡大しています。また、EPSインターナショナル株式会社台湾支店においても、共同受託できる体制整備を進めています。

その結果、CRO事業として連結売上高は3,383百万円(前年同四半期間比36.0%増)となり、連結営業利益は617百万円(同131.1%増)と大幅な増収増益を達成しました。
 
(SMO事業)
SMO事業は、株式会社イーピーミントで展開しています。
株式会社イーピーミントは、引続きCRC業務と併せて地域医療機関との提携による臨床試験事務局などのサイトサポート業務を中心に、支店別管理体制の強化により、売上・経費管理の効果を上げつつ、堅調な受注状況を背景に業績を伸ばしています。

その結果、SMO事業として連結売上高は894百万円(前年同四半期間比30.4%増)となり、連結営業利益は182百万円(同765.3%増)と大幅な増収増益となりました。
 
(非臨床事業)
非臨床事業は、エルエスジー株式会社グループで展開しています。
エルエスジー株式会社は、顧客の都合により、予定していた研究用動物の出荷が遅れため、業績面で苦戦しています。
その結果、非臨床事業として連結売上高は314百万円(前年同四半期連結会計期間比11.4%減)となり、連結営業損失は6百万円(前年同四半期連結営業損失4百万円)と減収減益となりました。
 
(ソフトウェア開発事業)
ソフトウェア開発事業は、主にオーライソフトウェア株式会社グループで展開しています。
オーライソフトウェア株式会社は、引続き中国IT技術者を活用した事業を推進しており、金融機関、大手企業向け基幹システムに関する受託SEサービスが、引続き大幅に伸びています。
その結果、ソフトウェア開発事業として連結売上高388百万円(前年同四半期間比64.3%増)となり連結営業利益 62百万円(前年同四半期連結営業損失12百万円)と大幅な増収増益となっています。
 
<財政状態>
 
 
当四半期末における流動資産は、主に現金及び預金が964百万円、受取手形及び売掛金が253百万円減少したことなどにより1,223百万円減少して9,730 百万円となりました。固定資産では、主に投資その他の資産のその他が71百万円、敷金・保証金が29百万円それぞれ増加した一方で、投資有価証券が売却などにより95百万円減少したことなどにより10百万円増加して3,592 百万円となりました。その結果、当四半期末における総資産は、13,323百万円と1,213百万円減少しました。

負債の部は、主に法人税等の支払により未払法人税等が948百万円減少したことや、賞与引当金の減少が477百万円あったことなどにより、当四半期末における負債合計は3,422百万円と1,403百万円減少しました。

純資産の部では、主に利益剰余金の増加が236百万円あった一方で、その他有価証券評価差額金が43百万円減少したことなどにより、当四半期末における純資産の部は190百万円増加して9,900百万円となりました。
 
<キャッシュ・フロー>
 
 
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前四半期純利益が889百万円となり、主に売上債権の減少による収入が251百万円あった一方で、賞与引当金の減少による支出が478百万円、法人税等の支払による支出を1,046百万円行ったことなどにより、398百万円の支出となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、主に投資有価証券の売却による収入が48百万円あった一方で、有形及び無形固定資産の取得による支出を89百万円、投資有価証券の取得による支出を200百万円、敷金・保証金に係る支出を43百万円行ったことなどの結果、290百万円の支出となりました。

財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の返済に53百万円支出し、株主及び少数株主に対する配当金の支払を227百万円行ったことなどにより、281百万円の支出となりました。

以上の結果、現金及び現金同等物の換算差額を加えて、当四半期末における現金及び現金同等物は、964百万円減少して4,295百万円となりました。
 
2008年3月期業績予想
 
<連結>
 
中間期、通期の業績予想は従来予想から変更していません。
 
 
CRO事業に関して同社は、モニタリング、医療機器関係等の臨床開発を行う臨床企画開発部門、データマネジメント、統計解析、登録・進捗管理、メディカルライティング、安全性情報サービス等の業務を行う臨床情報処理部門の両部門を中心に、新規事業にかかる企画立案・サービスを行う臨床研究推進センター、情報収集と受注活動を行う企画推進部等から構成されています。
新規案件の受注獲得に注力し、稼働率の向上、経費節減に努め、通期利益計画を達成すべくモニタリング、データマネジメントを中心に推進する予定です。
連結子会社に関して、国内ではイートライアル株式会社がEDCを中心に、引続き製薬会社及び医療研究施設から新規案件の受注獲得を推進していく予定です。
派遣型CRO業務を行う株式会社イーピーメイトは、引続き当社及び製薬会社を中心に事業展開を図る予定です。MR派遣等のCSO業務を行うイーピーメディカル株式会社は、前連結会計年度の比較的まとまった規模の受託案件の遂行と新規受託案件に対応するための人員の確保に注力しています。
海外事業に関しては、EPSインターナショナル株式会社を中心にそのグループ会社において多国間臨床試験の受託体制整備を引続き進める予定です。個別ではEPSインターナショナル株式会社は、遅延した案件の受注と新規案件の獲得を進める予定です。グループ会社では、上海日新医薬発展有限公司、EPSシンガポール及びADMKorea 社並びにEPSインターナショナル株式会社の台湾支店と協働による相乗効果を引続き追求し、海外の臨床試験受託サービスの向上をめざし、主にアジアにおける新規臨床試験の受託獲得を推進する予定です。

SMO事業を行う株式会社イーピーミントは、受託獲得体制の強化、支店別管理体制の充実を引続き図り、高稼働率の維持、新規受注の獲得に取り組む予定です。

非臨床事業を行うエルエスジー株式会社は、遅れていた研究用動物の出荷を計画通りに進め、新規受注の獲得を進める予定です。

ソフトウェア開発事業を行うオーライソフトウェア株式会社は、引続き中国IT技術者を活用し、受託SEサービスとオフショアソフト開発の推進、通信系・金融系・ネットワーク系の新規ソフト開発案件の受託獲得を推進する予定です。
 
取材を終えて
好調な業績が継続しています。ただ、同社の事業は、製品から予見できなかった副作用が見つかった場合、顧客の一存で製品の製造中止が決まった場合等により業務委託契約が顧客から解約されるリスクや想定外の案件の遅進捗等のリスクがあるため、業績予想は保守的なものとならざるを得ないと思われます。中間期の業績予想は増収増益ですが、前述のリスクを勘案しつつ同社を引き続き見ていきたいと思います。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
Copyright(C) 2009 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.

« ブリッジレポート:(6661)オプテックス・エフエー vol.5 | ブリッジレポート:(3751)ジー・エフ vol.8»

コメント

将来性はあるみたいだが、PERが25倍では投資対象としては高すぎる。

投稿者 城石 勇二 : 2008年04月08日 21:09

下記規定に同意の上、コメントしてください



※ 公開されません


保存しますか?


ブリッジレポート(バックナンバー)
最新のブリッジサロン動画
アンケート
アラートメール登録
メールアドレス
パスワード
CLOSE