ブリッジレポート
(6661:大証ヘラクレス) オプテックス・エフエー 企業HP
小國 勇社 社長
小國 勇社 社長

【ブリッジレポート】オプテックス・エフエー vol.5
(取材概要)2008年4月1日掲載
「2007年12月期は国内及び北米での販売が伸びず、また、中国や韓国で新製品の投入が遅れる中、人員増強などの先行投資が負担となりました。2008年12月期は、・・」続きは本文をご覧ください。
企業基本情報
企業名
オプテックス・エフエー株式会社
社長
小國 勇
所在地
京都市山科区竹鼻堂ノ前町 46-1
事業内容
FA用光電センサーが主力、生産外注のファブレス経営、独ジック社と開発・販売で提携。
決算期
12月 末日
業種
電気機器(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2007年12月 3,625 458 487 307
2006年12月 3,302 513 513 308
2005年12月 3,152 501 486 293
2004年12月 2,758 360 363 219
2003年12月 2,360 272 276 114
2002年12月 2,016 101 99 57
株式情報(3/19現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
90,000円 24,916株 2,242百万円 14.4% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
2,600円 2.9% 12,843.15円 7.0倍 91,379.81円 1.0倍
※株価は3/19終値。
 
オプテックス・エフエーの2007年12月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
会社概要
 
東証1部に株式を上場するオプテックス(株)グループにおいて、産業用センサ部門を担っています。具体的には、工場の生産ラインで品質管理や自動化・省力化のために使われる光電センサや画像判別センサ等です。尚、光電センサとは、赤外線等を利用して物体を非接触で検知するセンサです。
2002年1月にオプテックスの産業用光電センサ事業部門が分社化され、オプテックス・エフエー(株)が設立されました。87年から取引のある独SICK AG社(当時はSICK Gmbh)向けの売上が全体の約60%を占め、2007年12月期中間決算ベースでの海外売上高は73%。汎用型光電センサの開発を行う持分法適用会社のジックオプテックス(株)は、同社と独SICK AG社の合弁会社です。尚、SICK AG社は、年商1,000億円。1946年創業の世界でも最も早期に光電センサの開発製造に着手したメーカーの一社です。
 
 
<産業用センサの役割>
センシング技術は工場等の生産現場において、品質管理や生産性向上に不可欠な技術です。例えば、自動車産業ではブレーキディスクの厚み測定、電子部品業界ではパーツフィーダーの残量検知、食品業界では缶シールの有無、更には医薬品業界において錠剤の検出等に利用されています。
 
 
<事業と製品>
事業は、汎用機器事業、アプリケーション機器事業、及び画像処理システム事業に分かれます。2007年12月期の売上構成比は、それぞれ、64%、31%、5%でした。

汎用機器事業では、生産ラインを流れる製品の有無やカウントに利用される省力化や合理化のための汎用性が高い製品を取り扱っています。
 
 
一方、アプリケーション機器事業では、方向判別、フィルム・紙などの厚み測定、色判別、印字の有無等の特定用途向けに使用される製品を取り扱っています。具体的には、ICのピン検出のファイバー型センサ、電子部品の表裏判別などのカラービジョンセンサ、電子部品の方向判別などのタイムコンバーター等があります。
 
 
 
<強みと特徴>
先行大手メーカーと戦える企画、開発、製造力が強みです。

1.世界で屈指の光学技術を有するSICK AG社(ドイツ)との過去20年に及ぶ強固なパートナーシップ
2.専用CPU(中央演算処理装置)開発技術を保有。開発スピードのアップ、開発コストの低減
3.完全ファブレス体制による高効率経営(国内2社、中国1社の協力工場)
4.全世界に向けた製品供給体制を確立
5.少数精鋭組織(特に開発部門の23名は高いスキルを有する)
 
2007年12月期決算
 
<連結>
 
 
日本エフ・エーシステム 株式会社(以下、JFAS)の子会社化に伴い、今期より連結決算を導入しました。
売上高・利益共に計画を下回りましたが、その要因は次の通りです。
 
*計画未達要因
・売上高
汎用機器 北米での自動車向けの低迷、設計変更による中国・韓国向け新製品の投入遅れ
アプリケーション機器 国内における一部の販売不振
高機能画像処理システム 缶メーカーの設備投資抑制による高機能画像処理システムの受注の遅れ
・利益
売上が計画未達となった事による粗利益額の計画未達、及び子会社JFASにおける営業損失の計上により、営業・経常・当期純利益も計画を下回りました。
 
<単体>
 
 
新たに16名を採用したため販管費が増加しましたが、売上総利益の増加で吸収。営業利益は前期実績をわずかに上回りました。
 
<営業利益増減要因>
 
 
収益性の高いアプリケーション機器の売上増やコストダウンにより原価率が改善(57.9%→56.7%)しましたが、人員増等による販管費の増加を吸収できませんでした。
現在、中国での生産が全体の約3割を占めています。生産国通貨である「元」がドル、円に対して強くなる傾向があり、この1年では1円上昇(1元=16円→17円)しました。この円安により、約30百万円のコストアップが生じましたが、部品・加工費の低減(60百万円)で吸収しました。尚、同社の海外売上比率は約70%ですが、全て「円建て」取引です。
 
<品目別売上高>
 
 
汎用機器
前期並みの売上高となりました。Sick AG社向けが微増となったものの、国内がわずかに減少しました。また、海外は北米向け横ばいにとどまりました。
 
アプリケーション機器
画像センサ、LED照明が国内で伸びました。
 
画像処理システム
2007年2月に子会社化したJFASの事業領域です。同社は、生産ラインにおける品質管理用途で使われる高性能画像検査システムを手掛けており、画像処理技術を活かして画像通信、動体監視分野にも事業展開しています。画像を取り込むためのレンズ、カメラ、照明(LED)の組み合わせによる特殊光学技術に加え、取り込んだ画像を超高速処理するための独自のソフトウェアを構築する等ハイエンド画像処理分野において優れたシステムインテグレート技術を有しています。
 
<地域別売上高>
 
欧州 売上高は前期比2.6%増。Sick AG社向けに汎用機器が伸びました
日本 売上高は前期比35.7%増。画像センサが伸長、画像処理システムの売上高が新たに加わりました。
アジア 売上高は前期比3.9%減。設計変更による中国・韓国向け新製品の投入遅れ
 
<キャッシュ・フロー>
 
 
営業キャッシュ・フローはプラスでしたが、JFASの買収等で投資がかさみ、フリー・キャッシュ・フローはマイナスとなりました。
 
<2007年12月期のトピックス>
 
2007年12月期のトピックスとして、次の3点を挙げる事ができます。

1.産業用画像修理分野での事業領域拡大に向けて、ハイエンド画像処理システムメーカー JFASを買収
2.高性能かつ高機能なマルチカメラ画像センサMVSシリーズの発売
3.16名の中途採用による開発・営業部門の組織強化(人材の先行投資)
 
2008年12月期業績予想
 
<連結>
 
増収・増益の予想です。
LEDを含む画像事業の拡大に向けた先行投資が続きますが、増収効果とJFASの収益性改善により吸収、営業利益は前期比11.4%増加する見込みです。尚、先行投資とは、人的投資(120百万円)、開発投資(20百万円)、及び新機種設備等(10百万円)で、これらにより販管費が150百万円増加する見込みです。
 
<品目別・地域別売上高>
 
 
設備投資全般に減速感はあるものの、新製品の投入効果やJFASの寄与等で国内を中心に増収が見込まれます。
 
2008年12月期の施策  −画像処理装置、画像センサの市場開拓−
 
同社の画像センサには、CVS(カラービジョンセンサ)とMVS(マルチカメラセンサ)の二つのシリーズがあり、半導体、自動車、電機、液晶等の業界をターゲットとしています。ユーザーは、高速・高精度な検知能力と周辺機器までを含めたソリューション提案力を求めており、こうしたニーズに応えていく必要があります。

画像センサは、色判別、パターンマッチング、キズ汚れ検査、汚れ判別、形状検査、文字認識等、様々なアプリケーションに対応する事ができ、欠点検出による生産性や精度の向上、更にはトレーサビリティ確保に役立っています。同社は、アプリケーション毎にカスタマイズ体制を敷いて受注を強化しており、今後、画像の特性を活かした新機能センサの開発にも取り組んでいく考えです。
 
マルチカメラセンサ MVSシリーズ
 
<画像処理装置・画像センサの事業領域拡大>
1.市場見通し
 
 
富士経済研究所の調べによると、2010年にかけて、ハイエンド分野の画像処理装置は年率8.5%、ミドルエンド分野の画像処理装置は同10.1%、ローエンドの画像センサは同12.5%の成長が見込まれます。
 
2.商品カテゴリー
 
 
3.主要メーカーの事業ポジション
 
 
画像センサからハイエンドまでの市場規模は534億円。業界トップのコグネックスがハイエンドから画像センサまで幅広くカバーしており、2位のキーエンスはミドルエンド中心に展開しています。オプテックス・エフエーは、これまでローエンドを中心に展開していましたが、今後、上位機種の投入によりミドルエンドでの事業展開を強化していく考えです。また、JFASはハイエンド分野に製品を供給しています。
 
 
3.ミドル市場の開拓に向けて
 
 
出資先(5%)であり取引先(LEDを販売)でもあるテグシスから製品の供給を受けて、ミドル市場向け画像処理システム及び画像処理装置の販売を強化していきます。尚、連結子会社でハイエンド市場向けの高性能画像処理システムを手掛けているJFASがテグシスにソフトを供給します。
 
4.画像処理装置市場における同社の強み
 
同社の強みはローエンド市場での実績と技術力です。また、JFASを子会社化した事でハイエンド市場へ進出する足がかりができました。同社の強みをまとめると次のようになります。

(1)三品(食品、薬品、化粧品)業界において、ローエンド型画像センサの認知度が高い
(2)ローエンド市場において、少ないハードウェア資源で低消費電力画像処理を実現できる製品供給が可能
(3)上記製品供給ができる独自CPU開発力を有している
(4)高い画像処理スキルを持った専門家をそろえている
(5)JFASを子会社化したことで、ハイエンド市場への参入が可能に
(6)LED照明を取り扱う事で、取引先であるミドル市場向け画像処理メーカーの協業が可能に
 
*画像製品の売上計画(画像処理システム、画像センサ、LED照明)
 
 
<海外販売の拡大>
主要4市場をターゲットに海外ネットワークを強化します。
 
 
<人材投資>
2008年12月期は、営業系で画像を中心とした営業経験者の中途採用を進めます。また、品質管理の人員を増強して、管理体制の強化を図ります。
 
 
中期売上目標
 
 
2009年12月期に連結売上高50億円を、そして2013年12月期に連結売上高100億円を目指します。
 
 
取材を終えて
2007年12月期は国内及び北米での販売が伸びず、また、中国や韓国で新製品の投入が遅れる中、人員増強などの先行投資が負担となりました。2008年12月期は、引き続き先行投資が続くものの、新製品の投入効果やJFASの寄与による増収効果で吸収する計画。注力分野である画像製品が計画通りに進むかどうかがポイントとなります。今期の業績が計画通りに進めば来期以降の展望も開けてきますから、注目したいと思います。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあります。また本資料の内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。
投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。
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