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(2430:大証ヘラクレス) デジタルスケープ 企業HP
藤川 幸廣 社長
藤川 幸廣 社長

【ブリッジレポート vol.9】2008年3月期決算業績レポート
取材概要「「ひと」、「モノ」、「情報」をワンストップで提供できるグループ体制の構築を目指して、M&Aや新会社設立を進めてきたが、グループ各社が持つ・・・」続きは本文をご覧ください。
2008年6月24日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社デジタルスケープ
社長
藤川幸廣
所在地
東京都渋谷区道玄坂 1-10-8 渋谷野村ビル8F
事業内容
デジタルクリエイターとITエンジニアに特化した人材派遣・紹介事業及びデジタルコンテンツの制作受託事業を展開。
決算期
3月 末日
業種
サービス業
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2008年3月 9,177 182 141 -579
2007年3月 8,032 192 177 33
2006年3月 5,479 169 165 75
2005年3月 4,819 236 210 123
2004年3月 4,036 195 194 90
2003年3月 3,335 93 94 40
2002年3月 2,979 15 13 6
2001年3月 2,376 52 50 26
2000年3月 1,864 134 131 50
株式情報(6/20現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
48,750円 29,304株 1,428百万円 - 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
- - 3,856.13円 12.6倍 15,157.36円 3.2倍
※株価は6/20終値。
 
デジタルスケープの2008年3月期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)グループにおいて(08/3期末出資比率50.9%)、連結子会社4社と共に、デジタルクリエイターとITエンジニアに特化した人材サービス、ゲーム・CGやWeb等のコンテンツ制作、出版、及びデザインツールや素材の販売等を行っている。

事業セグメントは、インターネット、ゲーム・CG、放送、映像、プロダクト、DTP、ITの各業界企業に人材派遣や業務請負、人材紹介及びトレーニングサービス等を提供する人材コンサルティングサービス事業、ゲーム・CGやWeb向けのコンテンツ制作事業、デジタルクリエイター向け書籍等の出版及びIT関連の検定試験等を行う出版事業、デザインツールやクリエイターの作品を販売するデザインツール・コンテンツサプライ事業、及びその他事業に分かれる。
 
 
一見すると、様々な事業を手がけているように感じるが、各事業は相互にシナジーがある。「人材コンサルティングサービス事業」において、デジタルクリエイターやITエンジニアに特化した人材サービスを提供する一方、人材の一環として自社で人材育成も行う。そして、「コンテンツ制作事業」や「出版事業」において、育成した人材にOJTの場を与えると共に資格検定を行う事でキャリアアップを支援する。更に、「デザインツール・コンテンツサプライ事業」において、制作した作品を販売する場を提供すると言った具合。

07/3期第3四半期に出版事業会社「ワークスコーポレーション」及びデザインツール・コンテンツサプライ事業会社「マルチビッツ」を子会社化。08/3期は、両社の売上が通期で寄与した事等により、人材コンサルティング事業の比率が62.8%に低下した(前年同期は70.7%)。
一時期、コンテンツ制作事業、出版事業、及びデザインツール・コンテンツサプライ事業の先行投資負担が重かったが、09/3期には3事業合計の営業損益が黒字転換する見込み。
 
 
<グループ戦略>
「ひと」、「モノ」、「情報」をワンストップで提供する「ワンストップソリューションプロバイダ型モデルの確立」を基本戦略に据え、グループ力の強化に取り組んでいる。具体的には、制作環境の提供、教育、就職、独立と、クリエイターのキャリアステージ、ニーズの変化に対応した事業体制を構築するべく、これまでグループ各社が個々に提供していたサービス・商品を集約する事でグループ一体となった事業展開を目指している。
 
2008年3月期決算
 
 
前期比14.3%の増収、同20.3%の経常減益。

主力の人材コンサルティング事業が微増収にとどまったものの、前期の第3四半期に子会社化した2社が通期で寄与した他、新型家庭用ゲーム機向けソフトの開発等でコンテンツ制作事業も伸びた。
ただ、子会社個々の営業体制の強化やグループの管理機能の集約等、グループ経営の基盤整備に時間を要した事及び出版事業における のれん償却費や在庫評価減の計上が響き、営業利益は同5.2%減少した。加えて、テレビ朝日との合弁会社であるブロスタTV合同会社にかかる持分法投資損失25百万円を計上した事や、出版事業を手掛ける(株)ワークスコーポレーションにかかる減損損失569百万円など特別損失609百万円を計上した事等で579百万円の最終赤字となった。

尚、予想との比較では、人材コンサルティング事業の減速が響いた事に加え、Webサイト制作を手がけるインターアクティブデザインと出版事業を手掛けるワークスコーポレーションの売上総利益が予想ほど伸びなかった。
 
<セグメント別動向>
 
人材コンサルティングサービス事業を手掛けるデジタルスケープ個別の業績は、売上高、営業利益、経常利益が過去最高を更新したものの、子会社が利益確保で苦戦した。
 
人材コンサルティングサービス事業 前期比1.5%の増収・同22.2%の営業増益
競争激化や正社員志向の高まり等を背景に稼動者数の伸びが鈍化、特に第4四半期は前年同期の実績を下回った。職種別では、放送向けを中心にゲーム・CG系が好調に推移したものの、Web系は、比較的付加価値の低いオペレータ職種で事務系派遣会社との競争が激化する一方、付加価値の高い上流職種のプロデューサー、ディレクター等の確保が進まず稼動者数が減少した。利益面では、利益率の高い紹介予定派遣や有料職業紹介の増加により営業利益は同22.2%増加した。尚、派遣登録者数は前期比15.3%増の16,171人、派遣稼動者巣は同2.7%減の1,102人。

人材派遣・請負サービス  売上高 5,571百万円
人材紹介サービス     売上高   183百万円
トレーニングサービス   売上高     7百万円
 
コンテンツ制作事業 前期比11.7%の増収・同45.2%の営業減益
不採算部門の整理等でWeb制作子会社(インターアクティブデザイン)の売上が減少したものの、ソニー「Play Station 3」向けの好調等でゲーム制作子会社(バウハウス・エンタテインメント)の稼働率が上昇した。利益面では、開発効率の向上等でゲーム制作子会社の利益が3.2倍に拡大したものの、事業整理損の計上や社内体制整備等でWeb制作子会社が55百万円の赤字となった事が響き、セグメント営業利益は同45.2%減少した。
 
 
出版事業 前期比45.0%の増収・営業損失130百万円
前期の第3四半期から連結となったワークスコーポレーションが通期で寄与した事で、売上高は前年比45.0%増加したものの、のれん償却負担(63百万円)や在庫評価減(36百万円)等が響き130百万円の営業赤字。
「DTPWORLD」や「CGWORLD」といった従来の月刊誌に加え、クリエイターの知識及び技術力の向上を目的とした別冊・書籍を販売した他、Web知識の標準化を目的とした(社)全日本能率連盟登録資格である「Web検定」を実施(281名が受験)した。また、同検定の公式ガイドブックの販売、更にはクリエイティブ業界の求人・求職ニーズをマッチングする「クリ博 就職フェスタ 2008.2.1」といったイベントを開催し来期以降を見据えた事業展開を進めた。
クリ博(2008年2月1日)
主催 :財団法人デジタルコンテンツ協会、(株)ワークスコーポレーション
来場者数 :4,302名(60%増)
前回(2007年2月28日)の実績は2,695名
出展社数 69社(一般企業ブース26社、ベンチャーブース33社、「クリエイティブになろう」コーナー10社)
デザインツール・コンテンツサプライ事業 前期比76.4%の増収・同47.4%の営業増益
前期の第3四半期から連結となったマルチビッツが通期で寄与した事が最大の増収要因だが、サプライ品・画像素材が競争激化や市場飽和により苦戦する中、Adobe社の新製品発売が追い風となった他、ハードウェア系も堅調に推移した。利益面では、人件費や販促支出の抑制が奏功、営業利益は同47.4%増加した。
利便性向上とサポート体制の強化を念頭にデジタルデザインに必要な素材や制作ツールの販売を行うECサイトをリニューアルし、Web通販サイト「Designer’s Garage」をオープンした
2009年3月期業績予想
 
 
前期比3.6%の増収、同50.5%の経常増益予想。主力の人材コンサルティング事業が堅調に推移する他、コンテンツ制作事業及びメディア事業(出版事業から名称変更)も伸びる。利益面では、コンテンツ制作事業においてWeb制作子会社が黒字転換する他、メディア事業の赤字幅が大幅に縮小する見込み。
 
<セグメント別予想>
 
人材コンサルティングサービス事業 前期比3.1%の増収・同4.4%の増益
足元の稼動者数は、ゲーム・CG系を中心に回復傾向にあり、制作の上流工程を担う職種をリーダーにした「チーム型派遣」に取り組む事で派遣人数の増加と単価上昇につなげていく考え。派遣稼動者数は1,100名を見込む。
 
コンテンツ制作事業 前期比14.4%の増収・同116.8%の増益
Web制作子会社は、デジタルスケープからのソリューションビジネスの移管に加え、既存事業も5%程度の増収が見込まれるものの、不採算事業譲渡による影響で微減収。ただ、営業損益は黒字転換する見込み(営業利益15百万円)。ゲーム制作子会社は、引き続き「Play Station 3」向けが好調に推移する見込み。米国のパブリッシャ向けの営業強化にも取り組むが、開発体制強化に向けた先行投資が負担となり、営業減益見込み(営業利益35百万円)。現在のゲームソフト開発はソフトの一部分の開発にとどまっているが、今後は企画から制作まで一貫した受注を目指す。
 
メディア事業 前期比9.5%の増収・営業損失22百万円
書籍刊行が前期の14誌から25誌に増加。利益面では、在庫評価減や廃棄の一巡に加え、のれん償却が無くなる事で赤字幅が大幅に縮小する見込み。東京・大阪でのクリ博開催を予定している。
デザインツール・コンテンツサプライ事業 前期比1.7%の増収・同99.9%の減益
価格競争の激化や新規参入等で厳しい事業環境が予想される中、販売物流システムの入れ替えによる減価償却費の増加や広告宣伝費の増加、更にはWebサイトのリニューアル等を実施するため大幅な減益が見込まれる。
 
中期経営計画の進捗状況
 
 
「売上20%成長、営業利益率5%への挑戦」を掲げ、07/3期に中期経営計画をスタートさせた。その後に実施したM&Aを踏まえ、当初の計画を上方修正したものの、人材コンサルティング事業の競争激化やグループ企業間でのシナジーの発現が遅れており、売上高、営業利益率共に目標達成が難しい。
 
<ワンストップソリューションプロバイダ型モデルの確立>
10/3期から始まる次期中期経営計画(現在、その詳細を詰めている段階)では、「ワンストップソリューションプロバイダ型モデルの確立」を基本戦略に据え、グループ力の強化に取り組んでいく考え。具体的には、制作環境の提供、教育、就職、独立と、クリエイターのキャリアステージ、ニーズの変化に対応した事業体制を構築するべく、これまでグループ各社が個々に提供していたサービス・商品を集約しグループ一体となった事業展開を目指している。
 
 
<事業シナジー発現のためのSBU(Strategic Business Unit)を設置>
グループ各社のサービス・商品を駆使してクリエイターの市場価値を向上させるために、グループ企業個々のサービス・商品をグループで有効活用するべく、次の7つのプロジェクトを立ち上げた。
 
(1)人材紹介の垂直立ち上げ 人材紹介事業の積極的な推進
(2)検定商品の開発・拡販 「Web検定」、「DTP検定」に次ぐ検定試験の開発と拡販
(3)トレーニング研修の開発・拡販 上記検定試験向けのトレーニング研修の開発と拡販
(4)教育業界の急襲・攻略 資産として保有している教育用サービス・商品の販売部隊育成
(5)クリ博の高収益モデル化 クリ博の高い学生集客力を活かした新たなビジネスの開発
(6)求人メディア事業化 クリエイター特化の求人メディアの開発
(7)グループブランディング グループ事業を一つの括りで顧客に紹介・提供するためのブランディング
 
 
尚、(1)の「人材紹介の垂直立ち上げ」では、従来、人材派遣が中心であった人材コンサルティングサービス事業において、人材紹介事業を積極的に進める考えで、この一貫として、同じCCCグループのデジタルハリウッドと提携した。デジタルハリウッドのクリエイター志望の学生向け就職あっせん事業とデジタルスケープの人材紹介事業を統合し、デジタルハリウッドが運営するクリエイター志望の学生向け就職あっせんサイト「クリエイターズエージェント」のデータベースを活用していく考え。

また、(6)の「求人メディア事業化」においては、グループの顧客・ユーザー資産の有効活用を図る考え。クリ博を含めたデジタルスケープの登録者、ワークスコーポレーションの読者、更にはマルチビッツのユーザーを合計すると、既に10万人を超えている。この母集団を活用していく。
 
取材を終えて
「ひと」、「モノ」、「情報」をワンストップで提供できるグループ体制の構築を目指して、M&Aや新会社設立を進めてきたが、グループ各社が持つ経営資源を最大限に活かすための営業体制の強化や管理機能の集約等、グループ経営の基盤構築に時間を要し、過去数年間の業績は伸び悩んだ。しかし、08/3期で基盤整備が一巡し、09/3期は連結業績が増収・増益に転じる見込みだ。今後はグループ全体のシナジーを高める事、そして、それをいかにして売上・利益の成長につなげていくかがポイントとなる。その第一歩として、今期の業績予想を確実に達成する事が必要と考える。
 
本資料は、情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。
このレポートは当社が信頼できると判断した情報源(当該発行会社が作成した会社説明資料等)の情報に基づき作成したものですが、その正確性について当社が保証するものではなく、また当資料の一部また全部を利用することにより生じたいかなる損失・損害についても当社は責任を負いません。
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コメント

クリエイターやITエンジニアの人材派遣はいろんな場所で活躍の場が広がっているけれど、
競争相手も多いのでどうやってデジタルスケープ独自の魅力をアピールしていくかが問題だと思いました。
強い部分を強調し弱い部分は補ってキャリアアップなどの分野も強化していけるとコレからますます魅力がアップすると思いました

投稿者 S.K. : 2008年06月30日 12:48

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