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(3034:大証ヘラクレス) クオール 企業HP
中村 勝 社長
中村 勝 社長

【ブリッジレポート vol.6】2010年3月期第3四半期業績レポート
取材概要「引き続き売上が高い伸びを示している事に加え、収益性の改善も進んでおり業績面での不安は少ない。また、第3四半期決算と同時に発表された業務・・・」続きは本文をご覧ください。
2010年2月16日掲載
企業基本情報
企業名
クオール株式会社
社長
中村 勝
所在地
東京都新宿区四谷1-17
事業内容
調剤薬局チェーン上位。首都圏地盤だが出店地域拡大中。医薬品治験事業、出版事業も展開
決算期
3月末日
業種
小売業(商業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2009年3月 49,010 1,502 1,482 653
2008年3月 38,002 1,295 1,278 547
2007年3月 24,827 937 875 403
2006年3月 21,701 779 763 333
2005年3月 20,193 611 580 74
2004年3月 18,500 28 10 -134
2003年3月 11,869 253 413 -33
2002年3月 8,107 5 153 68
株式情報(2/4現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
69,700円 123,744株 8,625百万円 7.4% 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
1,000.00円 1.4% 5,734.01円 12.2倍 77,882.55円 0.9倍
※株価は2/4終値。発行済株式数は直近四半期末の発行済株式数から自己株式を控除。
 
クオールの2010年3月期第3四半期決算について、ブリッジレポートにてご報告致します。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
主に民間病院・クリニックを対象とした調剤薬局をチェーン展開している。「“クオリティ オブ ライフ”の向上」を企業信念として掲げ、社名の「クオール」もこれに由来する。首都圏中心に東北、中部、北陸、関西に店舗展開しており、出店は常に医療機関とのマンツーマン体制を堅持する事で調剤薬局間の無駄な顧客獲得競争を排除している。また、地域に根ざした店舗運営を進めると共に、従来の調剤薬局のイメージを一新するような外観や明るく快適な店舗づくりで差別化を図っている。この他、薬のパンフレット作成等を手掛ける医療・医薬情報資材制作関連事業や医薬品治験関連(SMO)事業も手掛けており、10/3期Q2累計期間の売上構成は、調剤薬局を展開する保険薬局事業が95.9%、医療・医薬情報資材制作関連事業が3.6%、医薬品治験関連(SMO)事業が0.6%。09年9月末現在のグループ店舗数は241店舗。
 
<沿革>
92年10月、調剤及び医薬品の販売を目的に設立された。03年5月、子会社フェーズオン(株)を設立し、医薬品治験関連(SMO)事業に参入。07年1月には、第一製薬(現:第一三共)傘下の第一メディカル(株)(現メディカルクオール)の全株式を取得し、医療・医薬情報資材の制作関連事業を開始した。06年4月、大証ヘラクレスに株式を上場し現在に至る。
 
<クオールグループ>
グループは、同社の他、下記の連結子会社10社。
 
保険薬局事業(クオール及び連結子会社6社)
同社が、大型・中型の民間病院・クリニック(処方せん応需枚数100枚/日以上)の門前を中心に東北、関東、関西等、全国へ展開しているのに対して、子会社の(株)福聚、(株)イムノファーマシー大阪(08年7月子会社化)、クオール東日本(株)(08年8月設立)の3社がクリニック等の門前薬局として展開。事業エリアは、(株)福聚が首都圏、(株)イムノファーマシー大阪が関西、クオール東日本が東北。この他、(株)お茶の水調剤薬局(08年10月持分法適用→連結子会社)、クオール関東(株)(09年2月設立)、医療事務受託の医療総合研究所。
 
その他事業(連結子会社4社)
医療・医薬情報資材制作関連事業を手掛けるメディカルクオール(株)、医薬品治験関連(SMO)事業のフェーズオン(株)の他、特定労働者派遣・紹介事業のクオールメディス(株)(08年12月設立)、社内業務代行事業(「障害者雇用の促進」を目的とした特例子会社)のクオールアシスト(株)(09年2月設立)。
 
 
2010年3月期第3四半期決算
 
 
売上の増加と生産性向上で前年同期比60.8%の経常増益
売上高は前年同期比18.0%増の42,120百万円。既存店調剤売上の増加と同社及び子会社の新規出店効果で、主力の保険薬局事業の売上が大きく伸びた。利益面では、長期処方の増加や薬剤師1人当たりの処方せん応需枚数の増加に加え、保険薬局の業務効率化・コスト低減も進み売上総利益率が1.4ポイント改善。新人薬剤師の増加で人件費を中心に販管費が増加したものの、売上の増加と売上総利益率の改善により営業利益は同58.0%増加した。四半期純利益の増益率が低いのは、退店費用など特別損失111百万円を計上したため。
 
 
 
第3四半期末の総資産は前期末比1,745百万円増の25,499百万円。借方では、事業の拡大に伴い売上債権やたな卸資産が増加した他、新規出店等で固定資産も増加した。貸方では、仕入債務及び純資産が増加する一方、長期借入金の約定返済により有利子負債が減少した。
 
 
利益や仕入債務の増加等で営業CFの黒字が大幅に増加する一方、M&A関連の支出が減少したため、投資CFのマイナス幅が縮小。325百万円のフリーCFを確保した。財務CFがマイナスとなったのは、長期借り入れが減少した事等による。
 
 
2010年3月期業績予想
 
 
通期業績予想に変更は無く、前期比13.3%の増収、同12.1%の経常増益予想
売上、利益共に順調に推移しており、第3四半期までの通期業績予想に対する進捗率は、売上高が76.4%(前年同期は79.1%)、営業利益が88.1%(同61.4%)、経常利益が87.0%(同61.3%)。また、2月1日には、「クオール薬局稲毛店(千葉県千葉市)」及び「クオール薬局東むこう店(京都府向日市)」を出店すると共に、「日新薬局大東店(福井県福井市)」をグループに迎えた他、クオールグループのクオール東日本から「のしろ薬局樽子山店(秋田県能代市)」を出店した。
配当は、1株当たり500円の期末配当を予定しており、上期末配当と合わせて年1,000円(9月に実施した1:2の株式分割を考慮すると、実質的には年2,000円)。
 
 
 
業務提携について
 
クオール株式会社(以下、クオール)、グローウェルホールディングス株式会社(以下、グローウェルHD)、及び株式会社メディパルホールディングス(以下、メディパルHD)は、3社間で業務提携契約書を締結した。

今回の業務提携により、クオールとグローウェルHDは剤薬局とドラッグストアの融合による高付加価値で専門性に優れた新業態店舗の開発等、それぞれの会社が持つ経営資源を有効活用する事で更なる企業価値の向上を目指し、メディパルHDは物流や新薬情報の提供により両社を側面から支援する。

また、クオールとグローウェルHDの個々の事業におけるメリットも大きい。具体的には、調剤薬局を展開するクオールは、ドラッグストアが得意とする第一分類から第三分類までの家庭用医薬品や、化粧品・雑貨等の取り扱いノウハウをグローウェルから吸収する事ができ、一方、グローウェルHDは薬剤師の派遣事業も手掛けるクオールとの提携により、薬剤師の確保が容易になる他、自社が抱える薬剤師のスキルアップにもつながるため、課題であった調剤事業を強化できる。
 
 
取材を終えて
引き続き売上が高い伸びを示している事に加え、収益性の改善も進んでおり業績面での不安は少ない。また、第3四半期決算と同時に発表された業務提携も興味深いもので、同社が得るものは大きいと考える。と言うのは、特許が切れて後発品が販売されている長期収載品等を中心にスイッチOTCへの転換を申請する医療用医薬品が増えているため、第一分類はもちろん、第二分類や第三分類の一般用医薬品の取り扱いノウハウを社内に取り込んでおく事は、同社にとって転ばぬ先の杖となる。また、一般用医薬品の扱いに習熟する事は、高齢化社会を見据えた地域のための店作りにも必要な事であり、その際は、化粧品や雑貨等の品揃えも避けて通れないだろう。このため、グローウェルからドラッグストアのノウハウを吸収できれば、中期的には大きな財産となる。
 
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