ブリッジレポート
(7837:JASDAQ) アールシーコア 企業HP
二木 浩三 社長
二木 浩三 社長

【ブリッジレポート vol.2】2012年3月期業績レポート
取材概要「リーマン・ショック後の落ち込みを踏まえて取り組んできた商品の見直し及び集客力向上施策等の成果が顕在化しつつあり、震災後の本質志向や自然志・・・」続きは本文をご覧ください。
2012年6月26日掲載
企業基本情報
企業名
株式会社アールシーコア
社長
二木 浩三
所在地
東京都目黒区青葉台1-4-5
事業内容
ログハウス業界No.1。「自然派個性住宅」で新しい「住マーケット」を創造。
決算期
3月
業種
その他製品(製造業)
財務情報
項目決算期 売上高 営業利益 経常利益 当期純利益
2012年3月 9,446 662 646 298
2011年3月 8,898 573 576 389
2010年3月 7,347 196 183 74
2009年3月 7,930 5 34 -162
2008年3月 10,229 600 599 292
2007年3月 9,755 514 559 294
2006年3月 9,031 475 507 82
2005年3月 8,836 719 650 374
株式情報(6/15現在データ)
株価 発行済株式数 時価総額 ROE(実) 売買単位
52,800円 41,310株 2,181百万円 10.2 1株
DPS(予) 配当利回り(予) EPS(予) PER(予) BPS(実) PBR(実)
- 5.3% 94.40円 5.6倍 73,418.92円 0.7倍
※株価は6/15終値。PER(予)は分割前のEPS 9,440.81で算出。配当利回りは分割を考慮しないDPS(予)2,800円で算出。
 
※予想は会社予想。12年10月に1:100の株式分割を予定しており、上記の13/3期EPSは分割後(分割前の株数で算出すると9,440.81円)。配当は分割前の上期末に1株当たり1,400円、分割後の期末に同14円を予定。この結果、年1,414円となるが、株式分割を考慮した実質的な配当は800円増配の2,800円。尚、株式分割の基準日は9月30日だが、曜日の関係で9月28日(金)が権利付き最終売買日となる。
 
今回のポイント
 
 
会社概要
 
オリジナルブランド「BESS」によるログハウス等個性的な木の家の企画、キット販売及び施工を自社直営とFC(首都圏以外を担う地区販社。単独展示場の開設がFC加盟の条件)で全国展開。住宅・宅地分譲や別荘のタイムシェア(週単位で時間分割)販売・運営管理等も手掛ける。グループは同社の他、札幌地区及び岐阜地区で「BESS」商品の販売・施工を手掛ける(株)BESSパートナーズ(東京都渋谷区、以下BP社)、ログハウスの構造躯体の製造を手掛けるカナダのBIG FOOT MANUFACTURING INC.(以下BFM社)、及び米国でログハウスキットのマーケティング・販売を手掛けるCNW Log Homes of America, Inc.(以下CNW社)の連結子会社3社。
 
上段左から
・カントリーログハウス  :91年発売
・ファインカットログハウス:94年発売
・あきつログハウス    :10年発売

下段左から
・ワンダーデバイス    :04年発売
・ジャパネスクハウス「程々の家」
:05年リニューアル発売
・ドームハウス      :89年発売
 
【事業内容】
事業セグメントは、ログハウス等のキット販売・施工に加え、不動産の仲介・販売や別荘のタイムシェア分譲と運営管理等を手掛ける「スクエア部門」、FC本部事業の「販社部門」、連結子会社BPの収益をセグメントした「BP社」、及び連結子会社BFMとその販売委託先であるCNWの収益をセグメントした「北米部門」の4部門に分かれる。同社は、この4部門にわたる事業(「自然派個性住宅」の企画・製造・販売)を総称してBESS事業と呼んでいる。尚、12年3月末現在の販社部門のFC販社は24社(比較的小規模な販売会社である特約店9社を含む。)を数え、営業拠点数は37拠点(直営1拠点、子会社2拠点を含む)。また、1棟当り契約高(直営、材工一式)は約2,200万円で、FC販社への部材卸が 約740万円。
 
 
【沿革】
1985年9月に企画コンサルティング会社としてスタート。86年3月に個性的な住空間の創出と提供を目的としたビッグフット事業(現BESS事業)に転じ、ハンドヒューンログハウス(手加工の径の太い丸太を使用した、主として別荘対応のログハウス)を手始めに、ログハウス等の輸入・企画販売を開始した。企画型商品と価格表明示によるわかりやすさが消費者の心を捉え、事業が順調に拡大。89年8月にはビッグフット販売代理店(FC)制度を導入した。92年11月に営業の拠点として総合展示場「ビッグフットスクエア」を東京都府中市に開設(99年1月に現在の東京都目黒区青葉台に移転し規模を拡大)。94年1月にFC方式(地区販社制度)による全国展開を本格化し、95年4月にはカナダ・ブリティッシュコロンビア州にログハウス部材の生産・加工を手掛けるBFMを設立した。2002年10月には顧客向け体験宿泊施設「ビッグフットフィールド山中湖」を山梨県南都留郡山中湖村に自社研修施設と共に開設し、04年以降は、ワンダーデバイス、ジャパネスクハウス「程々の家」等、在来構法を用いた独自のコンセプトデザインによる商品を開発しラインナップを拡充。05年2月にJASDAQ上場を果たし、10月には、別荘タイムシェアの販売及びその運営管理を行う「フェザント事業」を山中湖にて開始。08年4月にブランド名を「ビッグフット」から「BESS」に変更。10年4月にはログハウスの海外販売を強化するべく、CNW Log Homes of America, Inc.(米国カリフォルニア州)を買収した。
 
 
・リーマン・ショック後は業績が落ち込んだものの、V字回復。
・12/3期は東日本大震災の影響を吸収して増収・増益。
・13/3期は中期経営計画がスタート。先行投資を吸収して2.0%の経常増益予想。
 
【BESS事業のビジネスモデルとその強み】
(1)感性マーケティングによる住宅ブランドビジネス
BESS事業の対象は潜在マーケットであり、契約者の42%が単独展示場を訪れた時点では「計画はあるが、かなり先」で、同じく22%が「計画はないが、関心あり」。つまり、契約者の64%が具体的な計画を持たないまま展示場に来場した単なる関心客(「すぐに建てる計画」は11%に過ぎず、「2〜3年のうちに建てる」が25%)。

一般の住宅事業では、具体的な検討に入った段階の顧客に対して営業活動を行うが、BESS事業の場合は、「BESSの暮らし」の世界観を表現した展示場とモデルハウスに何度も足を運んでもらい、「BESSの暮らし」へのファン化(「将来、暮らすならBESSの家」という意識の醸成)を図る事で、「計画はあるが、かなり先」、「計画はないが、関心あり」といった来場者(関心客)の意識を、「計画の前倒し」や「計画の具体化」に変えてゆく(「BESS」で住宅を検討する顧客が創出されていく)。

もっとも、繰り返し営業をかけて「買う気にさせる」というものではなく、将来客を育成するという「農耕型営業」であるため、初回来場〜成約までの期間は、「6ヶ月以内46%」、「6ヶ月〜1年以内17%」、「1年〜2年以内15%」、「2年以上22%」と分散しており、特に「2年以上」が2番目に多い(一般の住宅事業では6ヶ月以内が中心で、長引くと契約が難しくなる)。同社では、こうした営業活動を、"「好きになってもらい、選んでいただく」という感性マーケティングによるアプローチ(農耕型営業」)"と呼んでおり、その実証成果が「契約客の6割が入口将来客(当初、具体的な計画を持たなかった客)」、「契約客の6割が他社比較なし」(同社調べ)といった結果を生んでいる。
 
 
(2)国内住宅着工数の伸びに依存しないBESS事業
狩猟型営業は売上を上げるために顧客を探す必要があるが、農耕型営業は果実を得るまでに時間がかかるものの顧客を育成できる事が強みで、住宅着工等の市場環境に左右され難い。中期的には世帯数の減少等で国内住宅着工数の減少は不可避で、比較的安定した推移が見込まれている木造戸建も市場全体が縮小する影響を避けられない。しかし、同社は「BESS」ブランドの浸透と震災後に顕著となった本質志向や自然志向の高まり(生活者マインドの変化)を追い風に独自の展開力で成長を続ける事が可能だ。
 
 
 
【BESSの特徴と充実した保証スキーム】
特徴.1 購入者は30代が52%
契約者の年齢構成は、20代13%、30代52%、40代19%、50代16%。足下では、"感性"に反応する若い世代の構成比が上昇中である。また、"「住む」より「楽しむ」"のコンセプトの下で開発された標準モデル(BESS企画モデル)の採用が全体の97%を占めている。
 
特徴.2 平均規模は33.4坪(延床)、直営3拠点の平均元請契約額は2,000万円
建物の平均規模は33.4坪(延床)で、直営3拠点の平均元請契約額は2,000万円。大規模ではないが、標準仕様で装備された大きな吹抜けやロフト、ウッドデッキが作るゆとりの空間が人気を集めており、企画型住宅としてリーズナブルプライスを追求する事で住宅一次取得層に支持され得る価格体系を実現している。
 
特徴.3 自宅比率が91%
ログハウスと言うと「別荘」というイメージが強いが、BESSログハウスは木をふんだんに使った自然派個性住宅として認知され、現在は「自宅」の比率が全体の91%を占め(別荘6%、その他3%)ている。またラインナップの拡充により、契約棟数はログハウス以外の比率が50%に高まっている。この他、契約者全体の52%が敢えて手間のかかる薪ストーブを採用しており、同社では「利便性に片寄らない、"少し手をかける暮らしの楽しさ"を選ぶ契約者が増えている」と分析している(同社が「BESS事業は生活者マインドの変化と共に独自の展開力で成長が続く」とする所以である)。
 
充実した保証スキーム
2002年4月より独自の安心総合保証を導入しており、契約した全棟に「完成保証(BESS共済会による役務保証)」と「50年保証(住宅瑕疵+地盤の保証を最長50年保証)が付されている。また、顧客から預かった工事代金を第三者が信託口座で管理し、工事出来高査定に応じて支払いを実施する「エスクロー制度」を12年4月に導入した。
 
 
中期経営計画 「異端でメジャー」ステージアップ5ヵ年計画
 
13/3期を初年度とする中期経営計画(〜17/3期)は、「"異端でメジャー"ステージアップ5ヵ年計画」として、「ユーザー目線の本質・常識(業界の非常識;異端)を貫き続ける="異端"」、「BESSブランドの確立、時代の変化を捉え、規模拡大のステージへ="メジャー"」を基本方針とし(個性と規模の二兎を追う)、最終の17/3期に売上高180億円(12/3期比190%)、営業利益率8%(営業利益14.4億円、12/3期営業利益率7.0%)、ROE18%(12/3期10.2%)の達成を目指している。
 
(1)基本コンセプト
今後、少子化の進展等で新設住宅着工数は年60万戸が常態化し、「住」の市場は、「衣」、「食」の市場のように、「ハード(=モノの良し悪し)」でなく、「ソフト(=好き嫌い) 」で選ぶ時代が到来する、と言うのが同社の見方。創業以来不変の「感性マーケティング」と「BESSブランド(自然派個性住宅)」で成長を続け、「新たなステージ」を切り開いていく考え。
 
 
(2)業界の非常識に挑戦するBESSの戦略
マーケティング戦略としてBESSの提案する暮らしの本質的理解を深めファン化を図る感性マーケティングを推進すると共に、商品戦略として一般住宅メーカーと一線を画する第3極の創出に取り組む考えで、これらマーケティング戦略と商品戦略の下で個性を追求すると共に規模拡大を図る。同社は、今後の住宅市場が、大手ハウスメーカーが力を入れているスマートハウス(太陽光発電や省エネ機能等を備える)に代表される高機能で高価格帯の市場とパワービルダー(土地付き一戸建住宅を比較的小規模な分譲単位で大量供給する)が得意とする価格訴求力を前面に出した市場に2極化していくと見ているが、同社は"「住む」より「楽しむ」"をコンセプトとする感性マーケットの推進により、第3極の創出を目指している。
 
仝沈の追求  顧客創造と商品力強化
顧客創造に向け、"「住む」より「楽しむ」"のブランドイメージ・プロモーションを全国で展開し、各エリアでの集客宣伝とのシナジーを追求する他、展示場の「BESSワールド化」を推進する(共感増幅)。また、商品力強化については、自然材の特性を活かした耐震・耐久性能及び体感快適性能の向上と保証の拡充(エスクロー導入、50年保証、完成保証、設備保証)によりハードの安心を担保した上で、6つの商品シリーズの個性や魅力の訴求と暮らしストーリー型プロモーションの展開で差別化を図る(ソフト=暮らしによる差別化)。
 
規模拡大  拠点数、営業員数
全国37拠点のネットワークを3年間で50拠点に拡大・拡充する計画。初年度の13/3期は人員を増強し、新規開拓に注力する事で50拠点の具体化に目処つける(新拠点はFC販社が中心で、直営は13/3期に予定している神奈川の直営展示場開設など一部)。既存ビジネスの将来への不安や「感性マーケティングによる住宅ビジネス」への注目度の高まりで、FC加盟の商談件数が倍増している他、好調な業績を受けてFC販社の新規出店意欲も高いと言う。
また、営業担当者数(トレーニングを終了し戦力化された営業担当者数)を現在の126名から250名へ増員する計画で、営業一人当たり受注効率(年間7.8棟)の維持向上を図りつつ1拠点の平均営業担当者数を3.4名から5名に引き上げる。初年度は、既存販社での来場数増加に対応する営業担当者数の増加を図る考え。
 
 
2012年3月期決算
 
 
契約(受注)高が前期比26.2%増の93.9億円と過去最高を更新
「BESS」ブランドの浸透を背景に通年実施のプロモーション企画(BESS事業25周年記念『「少〜し自然に帰ろう」BESSスローライフフェア』)が成果をあげた他、震災後の本質志向や自然志向の高まりも追い風となり契約(受注)高が前期比26.2%増の93.9億円と過去最高を更新した。売上の面では、東日本大震災(以下、震災)の影響で契約残高が前年同期を13.1%下回る水準でスタートしたものの、好調な契約を背景にFC販社向けのキット販売が増加した他、新規の営業所が本稼動した(株)BESSパートナーズ(以下、BP社)の売上も増加。一部部材をカナダ連結子会社からの直輸入や新規開拓ルートに切替える事で震災によるサプライチェーン寸断等の影響も最小限にとどめる事ができた。
利益面では、粗利率の高いFC向け部材卸しを中心に売上が増加した事で売上総利益率が改善。販管費の伸びを抑え、営業利益は6.6億円と同15.6%増加した。当期純利益が減少したのは、販売協力金の減少や為替差損の増加等による営業外損益の悪化や税負担率の上昇による(前期の税負担率が低かった反動)。期末契約(受注)残高は前期末比25.5%増の47.1億円。配当は1株当たり400円増配の期末1,200円を予定。上期末配当800円と合わせた年間配当は500円増配の2,000円となる(配当性向27.7%)。
 
 
業績の先行指標となる集客数も3期連続の増加
業績の先行指標となる展示場への来場者数はリーマン・ショック後の09/3期を底に回復基調にあり、12/3期は生活者マインドの変化(本質志向・自然志向の高まり)や費用対効果改善を含めた販促活動テコ入れの成果、更には展示場数の増加もあり、新規来場数が14%増加。全国戸建木造持ち家着工数が前年度比1.3%減少する厳しい事業環境の中、同社の契約棟数は925棟と前期比21.4%増加した。
 
ログハウス以外の新商品で新マーケット(=新しいライフスタイル)創出し、客層拡大
感性マーケティングの浸透により、顧客の感性に訴えたログハウス以外の木造住宅「木の家シリーズ(ワンダーデバイス、ジャパネスクハウス)」の契約が伸びた事もここ数年来の成長の原動力の一つ。用途別では自宅向けが伸び、12/3期は住宅比率が93%となり08/3期の82%から10ポイント上昇した(03/3期69%)。
 
 
スクエア部門
新築請負事業では、東京・代官山のBESSスクエア総合展示場において年間を通して「BESSスローライフフェア」を開催し、暮らしを楽しむアイテム"ガジェット"(道具・装置)等の提案に力を入れた他、不動産担当の専任者を配置し住宅一次取得層の土地取得の支援を強化した。また、不動産事業では、千葉県佐倉市で不動産ディベロッパーとの共同事業により、新たなBESS街区(13区画の建売分譲等)を販売し、新築請負事業とのシナジーを追求した。
この結果、展示場来場件数及び契約高が前期と同水準を維持したものの、震災の影響で期初の契約残高が減少していた請負工事高が減少。売上高は24.9億円と前期比6.8%減少した。ただ、工期短縮や原価低減に加え、販売管理費の抑制も効き、セグメント利益は2.8億円と同5.3%の減少にとどまった。
 
販社部門(フランチャイズ本部事業)
全国ブランド広告やエリア宣伝等の成果が展示場来場者数に表れる中、顧客の受皿となる営業担当の増員やBESS独自の営業システムの精度向上、更には「BESSスローライフフェア」企画等も奏功し、契約棟数が過去最高を更新した。この結果、契約高(5,697百万円)が前期比24.1%増加し、売上高は同10.8%増の64.3億円。セグメント利益も17.6億円と同15.2%増加した。12年3月末現在のFC数は24社(BP社を含む)。営業拠点の数は36拠点(同)。
 
BP社
契約高(1,414百万円)が前期比135.8%増加し、売上高も9.1億円と同33.3%増加したが、震災の影響による期初の契約残高の減少や旧販社から引継いだ岐阜地区事業の体制整備等による上期の損失をカバーできず0.4億円のセグメント損失(前期は0.2億円の損失)。上期においては、旧販社から引き継いだ岐阜地区事業は、完成保証対象工事の引渡しが主要業務だったため、収益および利益の創出には至らなかったが、通常の業務体制に移行した下期は、札幌地区を含めたBP社全体で黒字を確保し、期末契約残高(843百万円)も前年同期末比144.1%増加しており13/3期の通期黒字に目途を付けた。尚、札幌地区事業も岐阜地区事業も、経営不振の販社から事業を引き継ぎ、完成保証対象工事の引渡しを全て完了したことは、BESSにおける完成保証の有効性を実証した。
 
北米部門
売上高は前期比14.0%減の5.8億円、セグメント損失10百万円(前期は13百万円の損失)。震災の影響による出荷遅延が響き日本市場向け(535百万円)が同14.8%減少した。経営不振により、BFM社とCNW社の一体経営に取り組むも、北米市場向け(38百万円)も同13.1%減少した。
 
(3)財政状態及びキャッシュ・フロー(CF)
期末総資産は前期末比10.6億円増の88.9億円。フリーCF7.7億円を確保した事と事業拡大に伴う資金需要に対応するべく短期借入金を借り増した事で現預金が増加。社内基幹システムの構築(116百万円)、代官山モデルハウス改装(24百万円)、岐阜展示場建物取得(20百万円)等で固定資産が増加した。自己資本比率は34.1%。
 
 
 
2013年3月期業績予想
 
 
成長基盤の確立に向けた戦略的投資を吸収して同2.0%の経常増益
前期に開設した3展示場が通期で寄与する他、広告効果による新規来場者の増加や潜在顧客に向けたプロモーション効果で契約棟数が1,100棟と前期比18.9%増加する見込み。FC販社の契約高が高まるため契約高(金額ベース)の伸びは13.9%と棟数の伸びを下回るものの、納期コントロールにより売上高はほぼ契約高の伸びに等しい13.6%増の107.3億円が見込まれる(直営の1棟当り契約高は材工一式で約2,200万円だが、FC販社が契約した案件に対しては部材のみの供給となるため約740万円)。
利益面では、FC販社中心に売上が増加するため売上総利益率の改善が見込まれるものの(34.3%→35.4%)、中期経営計画の一環としての先行投資(広告宣伝、商品開発、販社開拓等の費用、人員増強に伴う人件費、更には保証充実やITシステム等の基盤整備にかかる費用など計約2億円)を織り込んだ結果、営業利益は同1.1%の増加にとどまる見込み。一方、当期純利益は前期の一時的な要因が無くなり3.9億円と同30.8%の増加し、前期に悪化したROEの改善も見込まれる(11/3期14.1%→12/3期10.2%→13/3期12.3%)。尚、神奈川県内での直営新拠点開設も予定している(総投資額は5億円程度になる見込み)。
 
 
※株式分割と配当について
07年11月に全国証券取引所が公表した「売買単位の集約に向けた行動計画」の趣旨に則り、10月1日付けで1株を100株に分割する予定(株式分割の基準日は9月30日だが、曜日の関係で9月28日(金)が権利取得のための最終売買日となる)。
配当は上期末配当として1株当たり600円増配の1,400円を予定しているが、上記の株式分割に伴い期末配当は14円となる。このため年間配当は1,414円(配当性向29.7%)となるが、株式分割を考慮した実質的な配当は800円増配の年2,800円。同社は今後も配当重視の株主還元を実施していく考え。
 
 
今後の注目点
リーマン・ショック後の落ち込みを踏まえて取り組んできた商品の見直し及び集客力向上施策等の成果が顕在化しつつあり、震災後の本質志向や自然志向の高まりと相まって好調な受注が続いている。13/3期より中期経営計画がスタートしたが、この計画に基づく先行投資を着実に契約獲得につなげていく事ができるか今後の注目点。
 
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